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顎口腔領域化膿性感染症の臨床細菌学的検討

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Academic year: 2021

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顎口腔領域化膿性感染症の臨床細菌学的検討

著者 齊木 康正

著者別名 Saiki, Yasumasa

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成7年7月

発行年 1995‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/15235

(2)

学位授与番号 学位授与年月日 氏名 学位論文題目

医博甲第1147号 平成7年3月25日 齊木康正

顎口腔領域化膿性感染症の臨床細菌学的検討

山本 中村 古川

秀一伍

悦信主査

副査

教授 教授 教授 論文審査委員

内容の要旨及び審査の結果の要旨

顎口腔領域化膿性感染症は,口腔常在菌の内因感染とされているが,その推移と起炎菌種との関連など,

なお不明な点が少なくない。そこで本研究では,本感染症の臨床的重症度と病巣の菌構成の相関を検討す る目的で,110症例の閉塞膿瘍から菌を分離同定し,分離菌種と臨床症状との関連性を検討した。さらに 臨床材料から高頻度に分離された菌種については,起炎菌としての病原性の強さを検討する目的で,膿瘍 形成能および相乗作用の有無についてマウス腹腔を用いて実験を行った。

得られた成績は以下のごとくである。高頻度分離菌はStreptococcus,PreuoMZa,FzLsobacterjum,

Peptostreptococcusであり,これら4菌属で全分離菌株の714%を占めた。110症例のうち好気性菌と 嫌気性菌の混合感染症例が718%であり,全症例の900%から嫌気性菌が分離され,重症度間に嫌気性 菌分離率の有意差はなく,いずれの病型においても嫌気性菌が高い割合で関与していた。軽症型より重 症型に,より高頻度に分離された細菌は,Streptococcusmi此riグループ,Peptostreptococc必s,

Fuso6actermm,PreUote"αであり,かつ前2者および後2者が種々の組合せで同一症例から検出され る割合が高かった。高頻度分離菌株についてマウスの腹腔を用いた化膿性感染症の再現実験を行ったとこ ろ,単独感染において,P.〃UcJeatumは供試した全株で膿瘍形成がみられ,P.、termedZaでは全株供 に膿瘍形成は認められなかった。S、mj此rjグループの-菌種であるS・CO"steJJatusは菌株により膿 瘍形成能に相違が認められ,有英膜株では膿瘍形成能が高いことが示唆された。混合感染実験では,

S、consteZUatusの有英膜株とF・nucJeatumの組合せが強い相乗作用を示した。8.CO"steJJatusと P.i几termedjaの組合せの一部でも,幾分相乗的な作用がみられたが,F、nLLcJeatumとP・intermedZa の組合せでは,F・nLLcZeatum単独感染での結果と同様な膿瘍形成率であり,相乗作用は認められなかっ た。以上の結果は,グラム陽性球菌と嫌気性グラム陰性桿菌の口腔常在菌相互間の混合感染形態が,膿瘍 形成および症状の増悪化に深く関与していることを示唆している。

本研究は,顎口腔領域化膿性感染症の発症,重症化には,特定の口腔常在菌の組合せが重要であること を示したものであり,臨床口腔細菌学上,価値ある労作と評価された。

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