概 要
I.̀よ じめ に
20∞ 年の介護保険法改正では ,介 護保険の基′
本的な理念である自立支援 ,す なわちその人の 生活・人生を尊重 し ,出 来る限 り自立 した生活 が送れるように支援することに立ち返 り, この 実現のため介護予防サービスの導入をすること となった。この介護予防の具体的な体制 として
,虚弱である高齢者を対象 とした地域支援事業が ある (小 坂 ,2006)。
このような中で ,2007年 度 ,介 護予防活動の
効果的推進 と事業の体系化 をめざし ,本 学 は
,出雲市 との共 同事業 として A tt B地 区におい て ,介 護予防教室 を実施 した。 B地 区は ,以 前 か ら地域住民で組織 されている B地 区福祉 ネ ッ
トワークのメンバーによ り自主的な活動 として ミニデイサー ビス事業の支援が実施 されてお
*出 雲市役所湖陵支所
**出 雲市役所介護保険課
***出 雲市社会福祉協議会湖陵支所
本研究は ,本 学平成 20年 度特別研究費の助成 を 受けて行 った。
住民主体による地区活動発展のための課題
小 田美紀子・松 岡 文子・齋藤 茂子・山下 一也
伊藤 智子・松本亥智江・長島 玲子・井上 千晶
矢野 香 *・ 福 間 紀子 **・ 片伊勢妙子 ***
本研 究 は ,A tt B地 区 にお ける住民主体 に よる地 区活動発展 のための今後 の課 題 を明 らか にす ることを 目的 とした。 B地 区福祉 ネ ッ トワー クメ ンバ ー を姑象 と し ,地 区活動 の現状 ,今 後 の課題,関 係機 関の役 割 について ,グ ルー プインタビュー を行 った。 その結 果 , 自主的 な活動継続 のため に , 自主財源確保 ,組 織 の柔軟 な
対応 が必要 ,協 力員確保 のため に ,勧 誘方法 ,活 動 内容 ・役割の検討が必要 ,利
用者増加 のため に ,楽 しい会 の実施 ,正 確 な情報提供 ,継 続 的な勧 誘が必要 ,活
動 のマ ンネ リ化解消・体制検討 のために ,利 用者ヘ ア ンケー ト調査が必要 ,協 力員・
ボ ラ ンテ ィアの心構 え と して ,リ ー ダー シ ップ訓練等 の研修が必要であることが 課題 と して明 らか になった。
キー ワー ド :住 民主体 ,地 区活動 ,グ ループイ ンタビュー
り ,現 在 も定着 している。 この共同事業の目的 は , B地 区の高齢者を対象 に既存の地域 にある ネ ッ トワークを活用 した介護予防教室 を試行・
評価 し介護予防プログラムの開発 を行 うこと
,教室 を試行 しなが ら ,地 域のネッ トワークづ く り ,参 加高齢者のニーズ把握 ,教 室に関わる地 区のス タッフ育成に重点 をおいた活動 を行い
,最終的に地域住民を主体 とした事業の展開がで
きることを目的 とした。具体的には ,行 政スタッ フ ,本 学スタッフ , B地 区福祉 ネ ッ トワークの メンバーが協働 し ,回 想法 を取 り入れた介護予 防教室 を展 開した。本学は ,教 室実施前に地区 把握 を実施 し ,地 区の現状 に合わせた事業の体 制づ くり ,教 室内容の計画・実施・評価 に主体 的に関わ り ,事 業後半には , B地 区福祉 ネッ ト ワークのメンバーが中心 となって
,舌動で きるよ うに意図的な関わ りを行 った。
今後 も , B地 区において ,共 同事業 をともに
行 った経験 を活か し ,よ り充実 した地区活動が なされることが期待 される。
そこで ,本 研究は ,A ttB地 区福祉 ネッ トヮー
クメンバーを対象に ,地 区活動の現状 ,今 後の
課題 ,関 係機関の役割についてグループインタ
小田美紀子・松岡 長島 玲子
文子 ・齋藤 茂子 井上 千晶・矢野
山下 一也・伊藤 智子・松本亥智江 香・福問 紀子・片伊勢妙子
B地 区福祉ネットワーク
・65才 以上高齢者で構成さ れる世帯
(夫婦・兄弟・親子その他)
・身体障害児、者
・知的障害児、者
・介護予防参加者 助け合い活動
用事(薬取り、役場、」
A、
郵便局、回覧板 ゴミ出し、生活不用品の持ち出し)安否確認、防火診断、住居診断、話し相手、
会食会、お茶会、友愛訪問、電話コール、
緊急時対応
出掛ける時の付き添い(通院、健診、買物、
その他の用事)
情報提供、レクリエーション参加、交通安全 教室、調理教室への参加、Bを語る会、
健康教室 その他の活動参加
民生 児童 委 員
介護支援等)
出雲市役所湖陵支所
図 l B地 区福祉ネットワーク ビューを行うことにより ,住 民主体による地区 活動発展のための今後の課題を明らかにするこ
とを目的とした。
Ⅱ .研 究 方 法
1.地 区福祉 ネ ッ トワークを基盤 と したふれあ いの里事業の概要
△町 B地 区 は ,2008年 8月 現 在 ,人 口 1,343
人 ,世 帯数532世 帯 で あ る。 B地 区 は ,A町 の
中 の モ デ ル地 区 と して ,1997年 に「 地 域 福 祉 ネ ッ トワー クふれ あいの里」事 業 を開始 した。
B地 区では ,1999年 に リー ダー養成講座が実施 され , ミニデ イサー ビス事業 を開始 した。翌年 2000年 か ら A町 が ミニデ ィサー ビス実施要網 を 作成 し ,社 会福祉協議会 に委託 して全 地区で ミ ニデ イサービス事業 を開始 した。現在 は ,A町
全 7地 区 15カ 所で実施 している。
ミニデ ィサー ビスは ,高 齢者 の孤独死 をきっ か けに ,住 民の中で高齢者 の見守 りの必要性 が 提起 された ことが発端 となって始 め られたが
,現在 も後期高齢者の引 きこ も り予 防 ,身 体機能
B区 、B公 民館
高齢者クラブ、婦人会、民生児童委員 高齢者あんしんセンター(地域包括支援セ ンター)
社会福祉協議会 医療機関
郵便局、駐在所、消防署、」Aい ずも 介護保険事業所(デイサービス・ホームヘ ルプ・ショートスティ、グループホーム、居宅
【 ふれあいの里事業】組織図
低下予防 ,認 知症予防 ,生 きがいづ くりを目的 に行われている。現在 , B地 区福祉 ネッ トワー ク (ふ れあいの里事業 )の 活動の一つ として ミ ニデイサービス事業が 4会 場それぞれ月 2回 ず つ行われている。 ミニデイサービス事業に関わ る協力員は ,発 足時はヘルパー養成講座受講者 に限 られていたが ,現 在 は福社 に理解があ り
,ボランティア活動がで きる人であれば自らの希 望により随時会 に申込み登録することによって 協力員になることがで きる。 B地 区福祉ネッ ト
ワーク (ふ れあいの里事業 )組 織図を図 1に 示 した。
2.対 象 と方法
対象 は , B地 区福祉 ネッ トワーク (ふ れあい の里事業 )に 関わる協力員 31名 である。
2008年 6月 に , B地 区福祉 ネッ トワークの協 力員が実施 しているミニデイサービスの 3会 場 において, ミニディサービス終了後に各会場 1 回のグループイ ンタビュー を実施 した。 ミニ デイサービスが 4会 場 ある中で , 3会 場でのみ 実施 したのは , 1回 のグループインタビュー参 加人数を 6〜 8人 で予定 していたため ,協 力員
問 談 導 絡 析 握 訪 相 指 連 分 把
B地 区福祉ネットワーク【 応、 れあいの里事業】
業 事
援 報 ゥ
支 情 サ
表 1 グ ル ー プ イ ンタ ビ ュ ー の 質 問 内容 質 問 内 容
1地 区活 動 の現状
。現在 の地区活動支援において、みな さんはどのよ うなことを していますか。
・現在 の地区活動支援 の 目標 は何 ですか。 どのよ うなことを 目指 して支援 を行 つていますか。
・ 自分たちの活動で継続 して大切 に したい ことは どんなことです か。
2今 後 の課題
・地域活動支援 を今後 も続 けてい こ うと思った時に、直面 している課題 があ ります か。
。今 の活動をさらに 自主的な活動にす るために何が必要だ と思いますか。
・活動 を支援す る人や参加す る人 を拡大す るためには、何が必要だ と思いますか。
3 関係機 関の役割
・現在 の地 区活動支援 において、関係す る機 関は どこがあ り、それぞれ に どの よ うな役割があ りますか。
・支援者 として、 自分たちには どの よ うな役割が期待 されてい ると思います か。
・活動 を継続 してい く上 で各 関係機 関に対 し、 どのよ うな役割 を期待 していますか。
表 2 地区活動支援 として実施 していること
6 40.0
2 13.3
婦人会
食生活改善推進委員 区のお世話役 地域 防災委員 老人会
(明晴会 )
高齢者 クラブ 子育てサ ロン
自治会役員 民生委員 福祉 協力員
近隣の留守宅の巡 回 見守 り (夜 の明か りの確認 )
近隣の高齢者宅へ の声かけ訪 問 1 6,7
注 :複 数回答 にて延 べ人数 を記載
6.7 6,7 6.7 6.7 6.7 6.7 6.7 6,7 6.7 6.7
が少 ない 2会 場 を 1会 場 で まとめて実施 したた めである。 1回 の イ ンタビュー時間は , 1時 間
〜 1時 間半 で実施 した。方法 は毎 回同 じに し
,イ ンタビューガイ ドに沿 って ,毎 回同 じイ ンタ ビュアーが実施 した。記録者 と観察者 は ,毎 回 メ ンバー を変 えて実施 した。 イ ンタ ビューガイ
ドに記 した質問内容 を表 1に 示 した。
3.記 録 と分析方法
記録 は ,グ ルー プメ ンバ ー の承 諾 の下 にIC レコー ダに よ り録音 をした。 イ ンタビュー内容 について ,非 言語 的な もの も含 めた逐語記録 を 起 こ した。 ′
分析方法 は ,安 梅 のグループイ ンタビュー法 で行 った。 まず ,イ ンタ ビュー ガイ ドの質 問 内容 に沿 って ,「 重 要 な内容 」「 意 味 の あ る内 容」 を拾 い 出 し ,「 アイテム」 と した。 その背 景要因に留意 しつつ ,そ れ を束 ねて見 出 しを付 け ,「 カ テ ゴ リー」 に分 類 した (安 梅 ,2003,
2007)。 分析 は ,信 頼性 ,妥 当性 を高 め るため に 2名 の研 究者の合議の上で行 った。
Ⅲ .倫 理 的 配慮
B地 区福祉ネットワークの会長に事前に承諸 を得た上で総会において ,ネ ットワークメン
バーに「研究へのご協力のお願い」の文書を配 布 し ,① 研究の目的と方法について説明 ,② 録 音についての了解 ,③ 匿名性 と守秘義務を約 束 ,④ 結果について ,学 会等で公表することに ついての了解 ,⑤ 意見集約後に報告会等により フイー ドバ ックを行うこと ,⑥ 研究協力は強制 ではないこと ,⑦ 質問等の問い合わせ先として 研究代表者の連絡先の明示を行った。
グループインタビュー実施当日 ,開 始前に再 度説明をし ,同 意書署名にて同意を得た。
なお ,本 研究は島根県立大学短期大学部倫理
小 田美紀子・松岡 長島 玲子
文子・齋藤 茂子・山下 一也・伊藤 井上 千晶・矢野 香・福間 紀子・
表 3 関係機 関 とその役割
智子 ・松本亥智江 片伊勢妙子
・ B区 や社会福祉 協議会か ら補助金 ・
・社会福祉協議会や高齢者 あん しん 。
支援セ ンターか ら人材派遣 ・
・ 必要時関係機 関か ら講師派遣 ・
ニァ ィサー ビス
区の補助金 フ 市が社協 に委託 して、社協か ら補助金 をもらっている
スタ ンフ として社協か ら 1人 来ている 社協、あん しん支援セ ンターが関係 している
町や消防、交番 な どは、必要 な時に依頼すれ ば、講師等 を派遣 して くれ る
その他
・ B地 区福祉ネ ッ トワー クが全体調整 ・ B地 区福祉ネ ッ トワー ク
・ B区 の区長 と常任委員等で地区活動の役割分担 を している
・社会福祉協議会が研修開催 ・ 社協で協力員 の研修会
(年2回 位 )
表 4 地区活動支援で 目指 していること 。目的 カテ ゴ リー アイテム
・ 地域 のた めの活動
・ 自分 自身 のた めの活動 ・
よそ にいた ので、違 う風 が入 つた らよい
みん なが一緒 に生 きてい くこ とが 出来 る地域 にす る
高齢 者 が住 みや す くなれ ば 、小 学 生や み ん なが住 みや す い。 ソフ ト面 もハ ー ド面 も
自分 が住 みやす い場所 で居 心地 のいい ところで生 きてい きたい お年 寄 りさんに対 して、生活 の 向上 にな るよ うに協力す る
ミニサ ロンは、楽 しんで 出て も らえるよ うに努力 してい る
地域 の方 と顔 見知 りに な る し、おつ き合 い がふ え る。 自分 自身 の ためで もあ る
友達 がい っぱいで き る
自分 のた めに、 自分 の楽 しみ と して行 つてい る 勉 強 させ て も らいたい と思 つてい る
審査委員会の承認 を得ている。
Ⅳ .結 果
第 1会 場 は女性 4名 ,第 2会 場 は女性 6名
,男性 l名 ,第 3会 場 は女性 4名 , 3会 場合計 15 名 (48,4%)の グルー プイ ンタビューの参加 が あった。以下 ,グ ループイ ンタビュー参加者 は
,参加者 と表現す る。
1.参 加者 の地 区活動支援 内容 (表 2)
参加 者 が 実 施 してい る地 区活 動 は ,ふ れ あ い の里事 業 と しての ミニデ イサ ー ビスが最 も 多 く 14名 (93,3%),次 いで婦 人会 の活 動 , 6
名 (40,00/0),食 生 活 改 善 推 進 委 員 の 活 動 ,2
名 (13,3%)で あ つた。 その他 の活動 は各 1名
(6,70/0)で あ った。
2.地 区活動 の現状
1)現 在 ,地 区活動支援 において関係 してい る
機関 とその役害よ について , 8つ のアイテムが子 由 出され ,5つ のカテゴリーに分類 された (表
3)。以下アイテムは『』 ,カ テゴリーは 「」で示す。
関係機関とその役割か ら地区活動の現状 をみ ると ,B地 区は福祉 ネッ トワークとい う組織が あ り (図 1),地 区活動 の全体調整がな されて いた。予算面は ,B区 や行政か ら助成金 を得て いた。主な活動 としての ミニディサービスは
,社会福祉協議会や高齢者あんしん支援セ ンター
か ら運営のための技術支援があ り ,必 要時に関 係機関か ら講師派遣が されていた。 また , ミニ ディサー ビス事業を支援 している協力員は ,社
会福祉協議会が開催する研修 を受講 し ,地 区活 動 を支援する上で必要な知識・技術等 を学んで いた。
2)参 加者が地区活動支援で 目指 していること。
目的について ,10の アイテムが抽出 され ,2つ
のカテゴリーに分類 された (表 4)。
・地域 の支 え合いの強化
・思 いや りのある人間関係
・利 用者への肯定的な関わ り
。利用者への傾聴
・不 U用 者 との信頼 関係
・活動 は楽 しく
自主 的 な 関わ り
。 い ろんな会 を通 して、 も う少 しみんなが うち解 ける、支 え 合 う
理 由 :地 域 内の親戚 同士の減少
隣近所 とのつ きあいが希薄 になってい る
。 近所の安否確認、部屋の明か りを確認す るな ど自然に見守 る とい う昔か らの風習
。 向こ う三軒両隣、遠い親戚 よ り近 くめ他人、隣人愛、 日頃 のつ きあいの大切 さ
お互 い相手の気持 ちを大事に して思いや りを持 って、人間 関係 的 な ものを一番大事 しない と続 いていかない
お世話 を してい るもの同士で も人 間関係 的 な もの を一番 大 事 に しない と長続 き しない
ミニデイサ‐ ビスのち らし配布 による対象者への関わ り 利用者 を肯定的に巻 き込む
肯定 的 に受 け止 めて も らつた後 に聞 くア ドバイ スは気持 ち よく聞ける
高齢者 は言 いたい こ とがた くさんあ る と思 うので、積極 的 に よくよく黙 って聞いてあげること
あそ こに行 けば、話 を聞いて もらえると思 えること 聞き上手 にな ること
話 を聞いて あげた ら、だんだん話 してい る うちに、 この人 な ら話 して もいい とい うような気持 ちでお互い通 じて くる 信頼 関係
一番 のモ ッ トーは楽 しく、行 って良かつた と思 えること 得手不得手 があるか ら、得意な ことを分担 して楽 しく行
う。必ず こ うしない といけない とい うことはない B地 区福祉 ネ ッ トワー クとい う組織
何 で もない ことで、 自分に今できることを探 して行 う 表 5 自分たちの活動で継続 して大切にしたいこと
参加者 は ,地 区活動支援 を行 うことによって
,「地域 のための活動」 として ,高 齢者の生活 の 向上 を目指 し ,高 齢者が住みやす くなれば ,誰
もがすみやす くなると考え ,地 域住民全員が一 緒 に生 きてい くことがで きる地域 を目指 して活 動 を していた。一方 ,地 区活動支援 は, 自分 自 身の勉強にもなる ,友 達 もた くさんで きて, 自 分 自身が楽 しむことがで きるとい う「自分 自身 のための活動」 としても認識されていた。
3.今 後の課題
1)自 分たちの活動で継続 して大切にしたいこ とについては ,17の アイテムが抽出され , 7つ のカテゴリーに分類 された (表 5)。
B地 区では ,現 在でも近隣との助け合 いはあ るが ,以 前 に比べ ると ,F地 域 内の親戚同士の 減少』 ,『 隣近所 とのつ きあいが希薄になってい る』。そのため ,参 加者は , Fい ろいろな会をと お して, もう少 しみんなが うち解ける ,支 え合
う』 とい う関係が必要であると考 え ,「 地域 の
支 え合いの強化」が継続 して大切 にしたいこと としてあがった。 また ,Fお 世話 しているもの 同士で も人間関係的なものを一番大事にしない と長続 きしない』 などの意見があ り ,会 継続の ために ,「 思いや りのある人間関係」が大切 な こととしてあがった。利用者 に対 しては ,「 利 用者への肯定的な関わ り」 ,「 利用者への傾聴」
,「利用者 との信頼関係」が継続 して大切 にした いこととしてあがった。活動 自体 については
,F一 番のモ ッ トーは楽 しく ,行 って良かった と 思えること』を大切にしていた。また ,参 加者 は
,『何で もないことで ,自 分 に今 で きることを探 して行 う』 ことを大切にし ,実 際に近所の留守 宅の巡回を行 うなど ,「 自主的な関わ り」を実 践 し ,今 後 も継続 して大切 に したいこととして あげられた。
2)関 係機関に対する期待 については ,loの ア
イテムが↓ 由出され , 5つ のカテゴリーに分類 さ
れた (表
6)。小田美紀子・松 岡 長島 玲子
茂子・ 山下 一也・伊藤 矢野 香 ・福 間 紀子
智子・松本亥智江 片伊勢妙子 文子
井上 隷 際 日 印 齋 千
表 6 関係機関に対する期待
。現状維持
・介護予防教室の全町拡大
・財源 の確保
・行政 は活動 を拡 げ る
。大学は指導的立場
関係機 関 とは連携 を とりなが ら、今 のままで どお りでいける 区がきちん と行 つてい るので、他 の ところに関わつて欲 しい
とい うのはない
他機 関が中に関わる と難 しくなる
関係機 関には必要な時にその都度 関わつて も らうのが良い 現在 ある B地 区福祉ネ ッ トワー ク とい う、す ごく良いのが出 来てい るので、このネ ッ トワー クで充分である
(共 同事業 として行 つた )介 護 予 防教 室 の よ うな もの を全 町 あげてや つてい くこと
社協が ミニデ ィサー ビスの手 引きを作成 しては どうか
(す でにあるが有効活用 されていない )
市町村合併後削減 されてい るので、予算 の確保 が必要 活動 を拡げてい くのは、行政
大学の方は、指導 をす る立場
現状 については ,『 区が きちん と行 っている ので ,他 の ところに関わって欲 しいというのは ない』 ,『 現在ある B地 区福祉 ネ ッ トワークとい う ,す ごく良いのが出来ているので ,こ のネッ トワークで充分 である」 とし ,F他 機 関が中に 関わると難 しくなる』 ,『 関係機関には必要な時 にその都度関わって もらうのが良い』 と関係機 関 との関連 については ,「 現状維持」で良い と 考 えられていた。その上で ,関 係機関に対する
期待 としては ,『 (共 同事業 として行った )介 護
予防教室のようなものを全町あげてやってい く こと』 とし ,「 介護予防教室 の全 町拡大」 を期 待 していた。 また『市町村合併後削減 されてい るので ,予 算の確保が必要』 とし
,「財源の確保」
を期待 していた。具体的にあがった関係機関の 役割 は ,「 行政 は活動 を拡 げる」 ,「 大学 は指導 的立場」の 2つ であった。
3)支 援者 としての自分たちに期待 されている 役割については ,期 待 される ミニデイサービス にしたいと思っているが, 自分たちに期待 され ていることについて聞いたことがないので分か らないという意見であった。 これに対 し ,ア ン ケー ト調査 を実施 しては どうか とい う意見 も あった。
4)今 後の課題 については ,17の アイテムが抽 出され ,8つ のカテゴリーに分類 された (表
7)。『全然 ,出 られない人 とどう接 していいのか』
,F出 ない人にいかに して誘 ってあげた らいいの か』 と「会に参加 しない人への対応」が課題 と
してあがった。 また ,『 死亡や病気による減少』
として「利用者の減少」も課題 としてあがった。
『ネッ トワークメンバーの後継者がいない とい うのが, これか ら先の一番の問題』 として「協 力員の減少」が課題 としてあがっているが, こ れについては
,『60才 過 ぎて も勤める人が多い』
,『基本的に該当者がいなぃ』 という意見があ り
,切実な課題 としてあがっていた。上記「会に参 加 しない人への対応」 ,「 利用者の減少」 ,「 協力 員の減少」に関す る参加者の発言か ら続いて出 て きたのが ,こ のような状況があっても『今行っ ている自主的な活動 を顔張って継続すること』
であ り ,大 きな課題 として ,「 自主的な活動 の 継続」 とい う課題があが った。 「 自主財源の確 保」 も会の継続運営のために必要な課題 として
あがった。
実施 している会の質 に関す る課題 としては
,「 ミニデ イサービスのマ ンネリ化」があがった。
その他 , B区 の地区活動全体の課題 として
,『問題が生 じた時に一人で抱 え込まないで社会 資源 を上手 に活用す ること』 ,み んなが気持ち よく活動で きるために「協力貝 。ボランティア の心構え」が課題 としてあがった。
4.今 後の課題への対策
今後の課題への対策 としては ,17の アイテム が抽出され ,6つ のカテゴリーに分類 された (表
8)。
会 に参加 しない人へ の対応 と して
,『仲 間 (相
棒 )づ くりとして,出 ている人に誘ってもらう
表 フ 今後 の課題
カテ ゴ リー アイテム
・会 に参加 しない人への対応 ・ 全然 出 られない人 とどう接 していいか
。出ない人にいかに して誘 つてあげた らいいのか (会 に出ない理 由 )
・ プ ライ ドが高い人 は、他人 にみ じめな姿 をみ られ た くない とい う部分 がある
。 自尊心が強い
。抵抗がある
。人 にもらって (昼 食 )食 べ るなんて とい う誤解 がある
。若い人が家にお られ る
。家 にお嫁 さんが昼 、帰 つて くるため、何不 自由な く暮 らし
。 自分 は元気 だか らと一生懸命働 かれ る てい る
。まだ畑仕事ができる
。家族 が危 ないか らと出 さない
。耳が遠い
。字が読めない
。年齢差や状況の違いがある
。痴果の人だろ うと耳が遠い人だろ うとみんな一緒
・ 状況が違 って も協力員 が一人一人についているわけにはい
。利用者 の減少 ・ 利用者 が減 つてきてい る かない (理 由 )
・ 死 亡や病気 によ り減少
・ 新たな利用者がいない
。世話する人が来な くなると行 きにくくなる
。協力員の減少 ・ ネ ッ トワー クメンバーの後継者がいない とい うのが、 これか ら先一番 の問題
(理 由 )
・ 活動が 自然細 りになる
・ 60歳 以下の協力員 が少 ない
。 60歳 過 ぎて も勤 める人 が多い。
・ 基本 的には該 当す る人 がいない
・ 退職 された方に声 をかけ して も断わ られ る
。自主的な活動の継続 ・ 今行 っている自主的な活動 を頑張つて継続す ること
・ 孤独死 を防 ぐために も活動 は大事
・ミニディサービスのマンネ リ化 ・ ミニデイサー ビスのマ ンネ ジ化
・社会資源 の活用 ・ 問題 が生 じた時に一人 で抱 え込 まないで社会資源 を上手 に活 用す ること、そのためのア ドバイ スをす ること
・ 自主財源の確保 ・ 国自体でボランティアにばか りすが らず、予算化すること
・ 補助金がほしい
。利用者の負担が大きくならないように予算化が必要
・協力員・ボランティアの心構え ・ 都合が悪 くて出られない といって、す ぐにやめる
。ボランティアだか らドタキャンがある
・ ドタキャンがあると周 りにも、その会が軽 く見 られ る
・ 急に休まれるとリーダーに負担がかかる
。会議の時に私語が多い
。会議の時に知 らない内に話が決まっていることがある
のが一番良い』 という発言から「利用者による フみたいな形で出てほしい」 という発言から
,誘い」があがった。『無理強いして来ていただ 「スタッフとして参加を促す」 も対策としてあ
くという性質のものではない』
,『孤独が好 きで , がった。利用者の減少については ,『 状況が違
静かに暮 らして家におられるかもしれない』と う (年 齢差 ,耳 が遠い ,字 が読めない ,痴 呆が
強制はせず ,そ っとしてお く方がよいという意 ある等 )の で ,そ の辺の配慮をしていかないと
見もあった。 『理想は ,初 めは元気な時に ,ス タッ いけないと』 ということから ,「 ミニディサー
小 田美紀子・松 岡 長島 玲子
文子 ・齋藤 茂子・ 山下 一也・伊藤 井上 千晶・矢野 香 ・福 間 紀子・
表 8 課 題へ の対 策
智子・松本亥智江 片伊勢妙子
カテ ゴ リー ア イ テ ム
会 に参加 しない人へ の対応
・利 用者 による誘 い 。出て も らうための声かけ (言 い方 )を どの よ うにす るか
。仲 間 (相 棒 )づ く りとして、出てい る人 に誘 って も ら うの が一番 良い
。無理 強 い して来 ていただ くとい う性質 の もので はないの で、強制 は しない
。一人 で孤独 が好 きで、静かに暮 らして家 にお られ るか も し れ ない
。ス タ ッフ とい う形で参加 を促す 。理想 は、初 めは元気 な時に、ス タ ッフみたいな形 で出てき て は しセ`
。 1回 出て も らい、楽 しかつた ら、次 も来 よ うと思 つて も ら え る
利 用者 の減 少 について
。状況 が違 う (年 齢差、耳が遠 い、字が読 めない、痴呆 が あ る等 )の で、その辺 の配慮 を していかない とい けない
。利用者 へ の簡単な○ ×式アンケー ト実施 (要 望、意見 、協 力員 に対す る意見や期待 な ど )
・ ア ンケー トを全体で してま とめた ら、お も しろい 協力員 の減少 につ いて
。わか らない
。後継者 問題 は長 らく続いてい るが、解決 の糸 口は見つかつ てい ない
ミニデイ サー ビスのマ ンネ リ化
・ ミニデ イサー ビスの手 引き (地 域版 )好 評 だ つた取 り組 み をま とまた ものを作成
協力員 や ボ ランテ ィア としての心構 え
・大人 の分別 を考 えて、ぼか休み は しない
。相手の立場
(リー ダー )を 考 えるこ と
。自分が立場 を変 えて した らどうか とい うことを考えてみ る
。会議 の時 には、私語は慎み、話 は全体 に確認 を しなが ら進 める
・ 意 見 を言 い合 える関係づ く りを心 がけ る ミニデイサー ビスの体制検討
ア ンケー トにて実態把握
・ ミニデ ィサー ビスの手引き作成
。相 手 の立場 を考 えた行動
ビスの体制検討」があがった。また ,隣 U用 者 へ簡単な○ ×式アンケー ト実施』の意見もあ り
,「アンケー トにて実態把握」があがった。 ミニ ディサービスの質に関する『ミニデイサービス のマ ンネリ化』については ,「 ミニデイサービ スの手引き作成」という具体的な対策があがっ た。協力員やボランティアとしての心構えとし ては , F自 分が立場を変えてしたらどうかを考 えてみる』などから ,酵 日手の立場を考えた行動」
があがった。
V.考 察
1.地 区活動支援の現状について
B地 区は ,B地 区福祉 ネッ トワークとい う組 織が あ り ,地 区活動の全体調整が されていた。
この福祉 ネッ トワークは ,10年 の歴史があ り
,ミニデイサービスを中心 とした住民主体 による 地区活動を展開してきた。参加者が継続 して大 切にしたいこととして , このネットワークがあ げ られていた。 また ,関 係機関に対する期待の カテゴリーとして「現状維持」があるが ,そ の
理 由 として ,『 福祉 ネ ッ トワークとい うす ご く 良いのが出来ているので, このネッ トワークで 充分である』 という意見があ り ,参 加者全員が 自慢そうな表情でうなずき同感 していた。B地 区福祉ネットワークが自主的に運営 しているミ ニディサービスについて ,『 区が きちんと行っ ているので ,他 のところに関わって欲 しいとい うのはない』 ,『 他機関が中に関わると難 しくな る』 ,『 関係機関とは連携をとりながら ,今 まで
どお りでいける』 という意見から ,現 状では関 係機関と良い連携を築 くことができていると考
えられる。
本研 究の参加者 は , B地 区福祉 ネ ッ トワーク の メ ンバ ー と して地 区活 動 支援 を行 ってい る が ,活 動 で継続 して大切 に したい こ との中に 「 自 主的 な関わ り」があが った ように ,メ ンバ ー と してではな く ,個 人的に 自分で出来 ることを探 して ,近 隣の留守宅の巡 回や見守 り 。声 かけ活 動 を積極 的に行 ちていた。 また ,地 域 内の親戚 同士 の減少や隣近所 とのつ きあいの希 薄化 な ど 地域 の現状 をよ く理解 し ,会 をとお して地域 の 支 え合 いの強化 を図 り ,継 続 して大切 に したい こととして ,『 向こう三軒両隣 ,遠 い親戚 より 近 くの他人,隣 人愛 ,日 頃のつ きあいの大切 さ』
があげられていることか ら ,一 人一人が 日頃か らの近隣とのつ きあいを大事にした活動をして いると考えられる。
2,今 後の課題 と対策
高齢化 に向けて孤独死 を防 ぐためにも「 自主 的な活動の継続」が課題 とあがっていた。室 ら は ,住 民主体のまちづ くり活動の課題 として
,「まちづ くり活動の活性化 ,質 的向上 に加 えて
,その持続性が求め られる。」 とし , まちづ くり 活動持続の要因を評価・検証 している。その結 果 ,「 活動 自体 を活発 に継続 し ,母 体 となるま ちづ くり団体の組織の活性化や新陳代謝を図る 上で有効なのは ,多 様なネッ トワークを構築 し てい くこと ,多 様なネッ トワークは ,財 政基盤 の獲得や ,協 力体制の確立など , まちづ くり活 動 を持続するための基盤 を安定 させ る。」 と述 べ ている (室 ,2003)。 B地 区は ,10年 前か ら 福祉 ネッ トワーク組織が構築 されてお り ,関 係 機関 との協力外制は確立 されていると考えられ る。財政基盤について も ,現 在 は事業 に対 し
,B区 や行政か ら助成金が得 られ ,毎 年安定 した 資金の確保は出来ていると考えられる。しか し
,5市 町村合併後削減 されている』 ,『 利用者の負 担が大 きくならないように予算化が必要』 とい う意見があ り ,「 自主財源の確保」が課題 とし てあがっている。今後は ,積 極的に自主財源確 保 に向けての取 り組みを行 う必要があると考え
られる。
室 らは ,「 長期 にわた り活動す る過程で ,活
動 を取 り巻 く環境やメンバーの高齢化 ,住 民の 意識等が変化 してい く。持続性 を保つ ために は ,変 化 に封する柔軟 な対応が求め られる。他
の団体 も直面 した問題に姑 して組織改革や活動 内容・頻度の調整等で対応することで ,活 動環 境の変化 や組織 の停滞化 を克服 している。」 と 述べている (室 ,2003)。 現在 ,B区 の福祉ネッ
トワー クは うま く機能 していると考 えられる が ,今 後 も活動が継続 してい くためには ,問 題 に直面 した際に ,組 織の見直 しをするなど柔軟 に対応 してい く必要があると考えられる。
参加者が「 自主的な活動の継続」 をしてい く 上で一番心配 していたのは ,「 協力員 の減少」
であった。 B地 区では ,『60歳 以下の協力員が 少ない』, また『 60歳 過 ぎて も勤める人が多 く
,基本的に該当する人がいない』 という実態があ り ,解 決の糸口が見つか らず ,後 継者問題 は長 年に渡って続いている。園部 らの調査 によると
,「現在ボランティア活動 をしていない理由の上 位二つ は ,「 仕事 をしている」 ,「 忙 しい ,時 間 がない」であ り, これ らは ,退 職後など時間が で きた ら活動 してみたいと考えている可能性が 考 え られ る。「機会が ない, きっかけがない」
という理由をあげる者については ,機 会が与 え られれば現在ボランティア活動が可能であると い う潜在的ボランティア活動希望者がいること を示唆 している。潜在ボランティア活動希望者 への働 きかけが今後のボランティア希望者募集 の手がか りにな り ,情 報提供が必要 である。 」
と述べている (園 部 ,2008)。
また ,景 山らは ,B地 区で行 われているミニ
デ イサービスのス トレッサー として ,協 力員の
新規参入が少ないことをとりあげている。 これ
に対 し ,「 日頃か ら若い人たち とコミュニケー
ションをとり, こまめに声 をかけて福祉協力員
に勧誘する。福祉協力員同士の親睦を深めるた
めに ミニディ終了後に反省会を行った。その結
果 ,福 祉協力員でな くて もボランティアとして
か加する人や ,普 段働いている人 も土 。日なら
参加する人が出て きた⑤ また ,以 前か ら福祉協
力員 となっている人 も辞めずに続ける人は増 え
ていった。 Jと 述べている (景 山 ,2008)。 B地
区において もボランティア活動 をしたいが
,「機
会がない, きっかけがない」 と考えている人は
いると考えられる。今後は ,幅 広 く ,様 々な方
法で協力員の勧誘 をしてい くこと ,ま た ,次 世
代につな ぐためにも働 きなが らで もで きる活動
小 田美紀子・松 岡 文子・齋藤 茂子・
長島 玲子・井上 千晶 。矢野 内容や役割 を検討 してい く必要がある と考 え ら れる。
「利用者 の減少」 とい う課題 については , 属 世 話する人が来な くなると行 きに くくなる』 とい
う意見があることか ら, ここで も協力員が辞め ずに続 けることが重要であると言える。活動で 継続 して大切 に したいこととして
,『一番のモッ トーは楽 しく ,行 って良かった と思えること』
という意見があった。会 自体をより楽 しい会に することは利用者の継続参加 にとって重要であ ると考えられる。 ミニデイサービスの内容につ いては ,「 マ ンネリ化」 とい う課題があ り, こ れに対 して ,「 ミニディサービスの手引 き作成」
という対策があがっていた。また ,現 在 は ,痴
呆がある人 も耳が聞 こえない人 も ,あ らゆる人
を一つの ミニデイサービスで対応する形 となっ てお り ,こ れに対 し ,「 ミニデ イサー ビスの体 制検討」 とい う対策があが っていた。今後 は
,ミニデ イサー ビスのマ ンネリ化解消や体制を検 討 し ,よ り楽 しい会 にするために ,利 用者 に対 してアンケー ト調査 を実施 し ,活 動 に対する要 望・意見 。協力員 に対する意見や期待などを確 認することが必要であると考 えられる。
「会 に参加 しない人へめ対応」 とい う課題 に ついては ,層 出ない人にどう接 していいか ,ヤ ヽ かに誘 ってあげた らいいか』 という意見があっ た。武井 らは ,「 介護予防事業 に対す る参加 を 促進す るには ,事 業のね らいを正確 に理解 して もらうための講習会やイベ ン トの開催 ,あ るい
は ,人 材養成 を促進する ,そ してまた様々な機 会 を通 して積極 的 に PRし てい くことが望 まれ る。 」 と述べている (武 井 ,2006)。 会に出ない 理由として 『人にもらって (昼 食 )食 べ るなん
て とい う誤解がある』 という意見があったこと か らも ,様 々な形で会の目的など正確な情報を 伝 えてい くことは重要であると考えられる。
伊藤 らは ,B地 区の ミニデイサービスヘの参 加促進 として ,「 ミニデイ参加高齢者への面接 で ,多 くの高齢者が「○○ さんに誘われて (行
くようになった
)」と答 えていたことか ら ,福
祉協力員の ミニデイヘの誘いは ,「 ミニデイは 自分が行 く所ではない」という考え方 (価 値観 )
の固執を和 らげ ,参 加のきっかけとなっていた と考えられる。」と述べ ,参 加促進の要因として
,一也 。伊藤 智子・松本亥智江
・福 間 紀子・片伊勢妙子
福祉協力員の誘いをあげている (伊 藤 ,2006)。
今後 も協力員による声かけを根気強 く行ってい くことは必要であると考 え られる。その際に
,相手の状況 をよ く判断 し ,元 気 な高齢者 には
,ス タッフという形で参加を促す ことが良い場合 もあるし ,状 況によっては ,無 理強いせず静か な生活 を尊重 した方が良い場合 もあ り ,相 手の 状況 に合 わせた対応が必要 となる。 これは ,共
に地域 に住む協力員だか らこそ判断できること であると考えられる。
「協力員 。ボランティアの心構 え」 とい う課 題は ,B地 区の活動全般に関する課題であった。
ミニデイサービスだけでな く ,婦 大会等の活
動 において も ,急 に休むなどメンバーとして非 常識 な行動があ り ,そ れに対 し ,隣 目手の立場
(リ
ー ダー )を 考 えること』 ,『 自分が立場 をか えて した らどうか ということを考えてみる』 な ど, リーダーとして,メ ンバーとして「相手の 立場 を考えた行動」が対策 としてあがった。今 後 は, リーダーやメンバーとしての意識改革が 必要 と考 え られるが ,天 賀谷 らは ,「 短絡的に メンバーの意識 を変えようとするとメンバーの 反発 に出会 うだけであ り, リーダーシップ訓練 や感受性訓練 など意図的介入 によって変化 させ てい くことが必要である。」 と述べている (天
賀谷 ,2007)。 今後 ,協 力員に対する研修 として
,リーダーシップや感受性訓練 を取 り入れること は ,地 区活動 を円滑 に進めるためにも必要では ないか と考えられる。
Ⅵ .本 研 究 の 限 界 と今 後 の 課 題 本研究の結果は ,グ ループインタビューの発 言内容のみか ら得たもので ,参 加者の背景 とし ての情報は ,現 在 ,地 区活動支援 として実施 し ていることのみであった (表 2)。 結果 をよ り 一般化するために参加者の年代 ,活 動歴 などよ り詳 しい情報 も得 る必要があったと考える。 ま た ,分 析 においては ,分 析者の人数を増や した り ,ス ーパーバイザーによる指導 ,参 加者 によ る確認 を行 うなど ,よ り信頼性・妥当性 を高め るための配慮が必要であったと考える。
今後 は ,本 研 究の結果 を B地 区福祉 ネ ッ ト ワークの協力員にフイー ドバ ックし ,住 民主体 山下
香
による地区活動発展のための今後の課題解決の ために ,地 区の実状 に合 わせた具体的な対策の 検討 を進めることが課題である心
Ⅶ .結 訟
H田本研 究で明 らか になった住民主体 による地 区 活動発展 のための今後 の課題 は ,以 下 の とお り である。
1.自 主 的な活動 を継続 してい くために ,1)
積極 的 に 自主財源確保 に向けての取 り組 み をお こな うこと , 2)問 題 に直面 した際 には ,組 織
の見直 しをす るなど柔軟 に射応 してい くことが 必要 であ る。
2.協 力員確保 のため に , 1)幅 広 く様 々な 方法で勧 誘す ること , 2)仕 事 を しなが らで き る活動 内容 や役割 を検討 してい く必要がある。
3.利 用者 の増加 のために , 1)会 自体 をよ
り楽 しい会 にす ることに よ り ,利 用者 の継続参 加 を図 る , 2)様 々な形 で会の 目的な ど正確 な 情報 を伝 える こと , 3)協 力員か らの継続的 な 誘 いが必要 である。
4.ミ ニデ ィサー ビスのマ ンネ リ化解消 ,体
制検討 のため に , 1)ミ ニデ ィサー ビスの手引 き作成 , 2)利 用者 にア ンケー トを実施 し ,会
の内容 ,協 力 員 に対す る意見 ・要望 を把握す る ことが必要である。
5,協 力員・ボランティアの心構えとして相 手の立場を考えた行動が出来るようになるため、
に, リーダーシップ・感受性訓練を取 り入れた 研修を行う必要がある。
本研究を行 うにあたり, ご理解 とご協力をい ただいた B地 区福祉ネットワークのメンバーの 方々に感謝いたします。
天賀谷隆 ,遠 藤俊美 ,末 安民生 ,永 井優子 ,吉
浜 文洋 (2007):コ ンサ ルテー シ ョンリー ダー シップ ,精 神看護 出版 ,東 京
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文 献
小田美紀子 ‐松間 支子 t齋藤 茂子…山下 ―也・伊藤 智子・松本亥智江 長島 1玲 子・井上 千晶・矢野 香・福聞 紀子・片伊勢妙子
Problems for Comm■ 4ity Activity Develo,ment by he Dwellers
h/fikiko OD本 , Ayako MATS口
0薫A, Shigeko SAITO, Kazuya YAMASHITA T6moko ITo,Icllic MAttWMOTO,Reiko NACASHIMi ChinH INO口 E
Kao五 YANO‡ ,NoFikO FuKklh4Att and Taeko KATAISE・
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