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ベントナイトと砂は重量比 7:3 でオムニミキサーにより混 合した

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Academic year: 2022

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(1)コンクリートとベントナイト砂混合土の界面性状に関する基礎実験 群馬大学工学部 学生会員 ○ 福岡 弘誠 群馬大学工学部. 正会員. 杉山 隆文. 群馬大学工学部 フェロー. 辻. 幸和. 群馬大学大学院 学生会員. 高見. 満. 1.はじめに 1.はじめに 現在、高レベル放射性廃棄物の地層処分において、人工バリア材としてコンクリートとともに Na 型ベント ナイトを用いることが検討されており、ベントナイト砂混合土がコンクリートから受ける各種作用を把握する ことは重要である。本研究ではコンクリートから溶出する Ca イオンに注目し、Ca イオンが Na 型ベントナイ トに及ぼす影響について電気的手法を用いて調べた。またベントナイト砂混合土の基礎物性についても調べた。. 2.実験概要 2.実験概要. 2.5. ベントナイトはクニゲル V1、砂は粒度を 1.2mm 以下に調整した陸砂、水は 蒸留水を用いた。ベントナイトと砂は重量比 7:3 でオムニミキサーにより混 合した。練混ぜ後、試料を PE 袋に入れ一晩放置したのち、再度オムニミキサ. 乾燥密度 g/cm3. (1)ベントナイト砂混合土の作製 2.0. 1.5. ーで練混ぜてから締固めを行った。締固め方法は質量が 2.5kg のランマーを 1.0. 30cm の高さから落下させ、落下回数は 250 回/1 層を基本とした。供試体は、. 10. 12.5. 15. 17.5. 含水比 %. φ10×5cm のベントナイト砂混合土の圧縮成型体を 2 層打ちで含水比を変化さ. 図-1 締固め曲線. せて作成した。予備実験より求めたベントナイト砂混合土の締固め曲線を図 Gas in. ‑1 に示す。含水比が 15%付近に乾燥密度のピークが見られるため、15%を最適. Gas out. ベントナイト 砂混合土. 含水比とし本研究で使用するベントナイト砂混合土の含水比とした。 (2)ベントナイト砂混合土の透気特性. 図-2 透気試験装置図. 図-2 に示すような装置を用いて、φ10×5cm の供試体に窒素ガスを圧力を 脂を塗布し、接着剤を用いて厚さ 1mm のゴムシートと密着させた。ゴムシー トと試験装置はステンレス針金を用いて固定した。図-3 に示した透気試験結 果より、本研究で用いる含水比 15%のベントナイト砂混合土の透気係数は 15 ×10‑11mm2 に収束した。. 透気係数 *10 -11mm2. 変化させながら透過させ、透気特性を調べた。供試体の円周面にエポキシ樹. 30 25 20 15 10 5 0. (3)電気泳動試験方法. 0. 0.1. 0.2. 図-4 に示すセルを用いて、コンクリート中の Ca イオンをベントナイト砂混. 直流電圧 15V 陽極. 陰極 2+. Ca. コンクリート. 1cm になるように締固めた。セルに直流定電圧を 15V 印加し、経時的に電流を 測定した。試験は約 50 日間行い、試験前と試験後の試料について膨潤力、pH、 伝導率、浸出陽イオン量、を測定し、XRD および TG‑DTA 分析を行った。なお、. 2+. Ca. コンクリートの W/C は 40%で、減圧吸水を行った後、試験に供した。. 3.実験結果 3.実験結果. 0.4. 図-3 透気試験結果. 合土中に電気泳動させた。φ10×2cm のコンクリートの上から厚さが 2cm にな るようにベントナイト砂混合土を締固めた後、電極をセットし、さらに厚さ. 0.3. ゲージ圧 MPa. 飽和水酸化 カルシウム溶液. ベントナイト 砂混合土. 図-4 電気泳動試験装置図. ①電気泳動試験結果 電気泳動試験中の電流の経時変化について図-5 に示す。経時的に電流は減少し一定の値に収束していくこ キーワード 硬化コンクリート ベントナイト砂混合土 界面性状 Ca 型化 連絡先:〒376-0001 群馬県桐生市天神町 1-5-1 ℡ 0277-30-1613 FAX 0277-30-1601.

(2) 20. とがわかる。約 50 日経過後電気泳動試験装置を解体し、ベントナイト砂混合 波のように白く変色した部分がみられた。コンクリートから Ca イオンが浸透 した部分であると考えられるため、試料を 1cm ずつ 3 層に切断して、各分析. 15 電流 mA. 土の試料を回収した。その際の試料の写真を図-6 に示す。試料には円周上に. 10 5. 試験に供した。それぞれコンクリート側から 1 層目、2 層目、3 層目とした。 0. ②膨潤力、pH、伝導率、浸出陽イオン結果. 0. 表-1 に分析結果を示す。初期値で 14ml/2g あった膨潤力が、電気泳動試験. 20. 40. 経過日数 日. 図-5 電流の経時変化. 後の 1 層目は 4.8ml/2g に減少していた。これは Ca 型ベントナイトが Na 型ベ コン ク リ ー ト 側. ントナイトより膨潤性が低いという特性 1)より、1 層目は Ca 型化した可能性 があると考えられる。2 層目、 3 層目は初期値よりも若干小さい程度であった。 浸出陽イオン量をみると、Ca イオン量は初期値より試験後の各層で増加し た。これはコンクリートから浸出した Ca イオンがベントナイト砂混合土中に 泳動してきたと考えられる。また 1 層目の浸出陽イオンの 92.9%が Ca イオン であった。これは、ベントナイトの主成分であるモンモ リロナイト層間に存在する Na イオンがコンクリートか ら浸出してきた Ca イオンと交換され、1 層目については Ca 型化した可能性があると考えられる。2 層目、3 層目 の伝導率は増加しており、陰極電極の付近に陽イオンが 蓄積している可能性がある。 ③XRD、TG‑DTA 分析結果 モンモリロナイトの底面原子間隔は Na 型では約 12〜. 変色部分. 図-6 試験後の試料の様子 表-1 初期値と試験後の分析結果 電気泳動試験後 初期値 1層 2層 3層 14.0 4.8 13.3 13.5 膨潤力 ml/2g 10.1 9.8 12.1 12.2 pH 36.3 13.4 79.1 105.9 伝導率 ms/m Ca2+ 36.9 (42.5) 56.8 (92.9) 69.3 (53.6) 64.9 (30.7) 浸出陽イ Na+ 48.4 (55.7) 2.4 (3.9) 56.3 (43.5) 143.8 (67.9) オン量 + 1.6 (1.8) 1.9 (3.1) 3.7 (2.9) 3.0 (1.4) meq/100g K Total 86.9 61.1 129.3 211.7 ※ カッコ内はTotalに占める各陽イオンの割合 (%). 12.5Å、Ca 型では約 15Åであることが知られている 2)。これは XRD 測定において. Ca型. Na型. は、Na 型では 2θ=7.0〜7.5°、Ca 型では 2θ=5.7〜6.0°にピークがみられるこ 初期値. とを示す。図-7 に XRD の結果を示す。1 層目では明確な Ca 型のピークはみられな いが、2 層目、3 層目と比較して、Na 型のピークから Ca 型のピークへ移動してい. 3層目. ることがわかる。. 2層目. ベントナイトは 600℃から 700℃の間にモンモリロナイト結晶構造の水酸基の熱 分解による脱水の吸熱を伴う減量がみられる 3)。本研究で行った TG‑DTA 分析にお いて 600℃から 700℃の間での吸熱を伴う減量は初期値、試験後ともに差がみられ. 1層目 2. 4. 6 2θ. 8. 10. 図-7 XRD 測定結果. なかった。これは、ベントナイト砂混合土に直流低電圧 15Vを 50 日間印加した段 階では、モンモリロナイトの量の顕著な変化はみられなかった。 したがって膨潤力、浸出陽イオン量、XRD の各分析結果より、コンクリートと接する 1 層目のベントナイト 砂混合土は Ca 型化する傾向を示しているといえる。今後は印加電圧の大きさや試験期間についても検討する 予定である。. 4.まとめ 4.まとめ 本研究で用いたセルに直流定電圧を約 50 日間 15V 印加した結果、コンクリートの界面 1cm 付近のベントナ イト砂混合土に Ca 型化する傾向がみられた。よって本研究での試験方法がベントナイト砂混合土の Ca 型化を 調査するのに有効であると考えられる。 参考文献 1) 三原守弘:ナトリウム型ベントナイトのカルシウム型化に伴う透水係数及び核種の実行拡散係数の変 化 サイクル機構技報 №6 (2000.3) 2) 黒澤進他:高アルカリ性条件でのベントナイトの変質とコロイドろ過効 果に及ぼす影響 日本原子力学会和文論文誌 vol.1,No.2 3)日本ベントナイト工業会標準試験方法.

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参照

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