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好 塩 基 球 に 関 す る 研 究

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Academic year: 2022

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(1)好 塩 基 球 に 関 す る研 究 第2編 気 管 支 喘 息 に お け る好 塩 基 球 の 動 態 に 関 す る研 究 岡山大学医学部平木内科(指 導:平 木潔教授) 医 員. 谷. 崎. 勝. 朗. 〔 昭和48年6月25日受稿〕. 内 第1章. 緒. 第2章. 対 象 お よ び実 験 方 法. 第3章. 家験成績. 第1節. 容. 目. 次. 言. ス テ ロ イ ドホ ル モ ン使 用 時 の 変 動. 第3項. ス テ ロ イ ドホ ル モ ン中 止 直 後 の 変 動. 第2節. ス テ ロ イ ドホル モ ン未 使 用 時 の変 動. ホ ヤ喘 息 に お け る好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の変動. 一 般 の 気 管 支 喘 息 に お け る好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の 変 動. 第1項. 第2項. 第4章. 総 括 な らび に考 案. 第5章. 結. 語. え方 とhistamineを 第1章. 緒. 言. 末 梢 血 好 塩 基 球 と ア レル ギ ー との 関 連 が 注 目 され. 中心 と した 考 え方 に別 れ て 追 求. が 行 な われ 現 在 に い た って い る。 一方好塩基球 の臨床的観察 は ,こ れ ま で に 甲状 腺. 始 め たの は ご く近 年 の こ とで あ る。 しか しそ の研 究. 疾 患7)8)副腎 疾 患,ス. の歴 史 は意 外 と古 く,す で に1910年Schlecht1)は. TH9)10)投 与 時 に お い て 検 討 きれ て は い る が,ア レル. 末. テ ロ イ ドホル モ ン お よ びAC‑. 梢 血 好 塩基 球 が異 種 蛋 白摂 取 に よ り増 加 す る こ とを. ギ ー性 疾 患 に お け る詳 細 な観 察 は な く,ア. 報 告 して お り,そ の 後 動 物 に お い て 同様 の 実験2)3)が. 性 疾 患 と好 塩 基 球 との 関 連 を積 極 的 に 支 持 す る報 告. レル ギ ー. 若 干 な が ら行 な われ,異 種 蛋 白投 与 に よ り好 塩基 球. も見 あ た らな か っ た。 したが っ て 臨 床 ア レ ル ギ ー の. が増 加 す る と云 う現 象 は 除 々 に 注 目 され つ つ あ る。. 立 場 か ら見 た 好 塩 基 球 の 意 義 に つ い て は著 者11)〜13). 一 方 好 塩 基 球 に対 す る生 化 学 的方 面 か らの 研 究 も除. らの報 告 が 最 初 で あ る。 近 年 す な わ ち1970年lgE14). 除 に進 展 し,と くに1950年 代 に 入 り活 発 に 行 な わ れ. の発 見 者 で あ る石 坂15)16)らに よ って,こ. る よ うに な り,好 塩 基 球 顆粒 中 にhistamine4)5)あ. がlgEのtarget. い はacid hyaluronic. mucopolysaccharideと acidな. る. してheparin6).. の好 塩 基 球. cellで あ る こ と が 見い 出 され た. 結 果,著 者 らの これ ま で の 研 究,す. な わ ち好 塩 基 球. どが含 ま れ て い る こ とが 判 明 し. とア レル ギ ー との密 接 な 関 連 が よ うや く裏 付 け られ. て きた。 これ らの 生 化 学 的検 索 は好 塩 基 球 の 機 能 に. る こ とに な り,同 時 に この 好 塩 基 球 とア レ ル ギ ー の. 関 す る問 題 を提 起 し,顆 粒 中 に 含 ま れ る諸 物 質 と好. 密 接 な関 連 が 多 くの 研 究 者 の 注 目 を あ び る に い た っ. 塩 基 球 の 機 能 との 関 連 を追 求 し よ う とす る試 みへ と. た。. 進 展 して い った 。 そ して この 顆 粒 中 に含 まれ る諸 物 質 と機 能 との 結 びつ きは, heparinを. 中 心 と した考. 一 方 好 酸 球 と ア レル ギ ー性 疾 患 との 関 連 は す で に 周 知 の事 実 で あ り,種 々 の ア レル ギ ー性 疾 患 に お い.

(2) 200. 谷. 崎. 勝. 朗. て 好 酸 球 が 増 加 す る こ とは 多数 の研 究 者 の認 め る と. 作 前,発. こ ろで あ る。 この 好 酸 球 の機 能 に つ い て はhistam. に 呼 吸 困 難 を認 めず,算 定 時 よ り後18時 間 以 内 に喘. ineの 解 毒作 用17)があ る とす る もの,異 種 蛋 白代 謝. 息 発 作 を認 めた もの を顧 て発 作 前 と し,胸 部 ラ音 を. に 関係18)があ る とす る もの,あ. 聴 取 し自覚 的 に も明 らか に 呼吸 困難 を訴 え る もの を. mplexの. るい は抗 原 抗 体co. 貪 食 作 用19)があ る とす る もの な ど,そ の他. 作 時 の3時 期 に分 類 した。 す な わ ち 自覚 的. 発 作 時 と し,自,他. 覚 症 状 全 くな く,し か も算 定 時. 種 々 の機 能 が考 え られ て い るが,い づ れ に せ よ好 酸. よ り18時 間 以 内 に発 作 を認 め な か った もの を非 発 作. 球 が ア レル ギ ー性 疾患 と密 接 な 関 係 にあ る こ とは 疑. 時 と した。 ホ ヤ喘 息 は 岡 山県 邑久 地 区 の か き打 ち作 業 従 事 者. う余 地 の な い と ころ で あ る。 著 者 は1967年 以 来好 塩 基 球 がhistamineあ heparinな. るい は. ど を含 む こ と と考 え合 せ て,好 塩 基 球 が. で,ホ. ヤ喘 息 に罹 患 して い る もの20例 を選 び,発 作. の な い か き打 ち作 業休 止 期 の16例,発. 作の頻発す る. 好 酸 球 同 様 ア レル ギ 反 応 に関 係 して い るの で は な. 作 業 期 の8例 に つ き好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の直 接 算. いか と考 え,即 時 型 ア レル ギ ーの 代 表 的 疾 患 で あ る. 定 を 行 な った 。 この 場 合 休 業 期 は非 発 作 時 で,夜 間. 気 管 支 喘 息 に お け る好 塩 基 球 の変 動 につ い て,第1. 発 作 の頻 発 す る作 業 期 は発 作 前 段 階 で あ っ た 。. 編 で述 べ た新 た に改 良 した好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 直 接 算 定 法 に よ り詳 細 な追 求 を行 な って きた 。. な お好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の直 接 算 定 は,第1編 で 述 べ た 新 た に改 良 した 同時 直 接 算 定 法 で行 なった。. 気 管 支 喘 息 は一 過 性 の 呼 吸 困難 発作 を特 徴 と し,. 第3章. しか も発 作 は夜 間 が 多 く昼 間 の診 察 時 に は,自,他 覚 症状 の ほ とん どな い こ とが しば し ばで あ る。 そ し. 第1節. 一 般 の 気 管 支 喘 息 に お け る好 塩 基 球 お よ び 好 酸 球 の変 動. て 発作 の な い時 は,将 来 特 に夜 間 の 発作 を予 測 す る こ とは 現 在 の と ころ 不 可 能 に近 い 。 また 重 症 な い し. 実 験 成 績. 第1項. ス テ ロイ ドホ ル モ ン未 使 用 時 の 変 動. 難 治 性 気 管 支 喘息 に 対 す るス テ ロ イ ドホル モ ンの 投. ス テ ロイ ドホ ル モ ン を使 用 して い な い 気 管 支 喘 息. 与 に際 して も,そ の 使 用 法 は現 在 臨 床 的 経 験 に委 ね. 患 者149例 につ いて,非 発 作 時,発 作 前,発 作 時 の各. られ て お り,し た が って 使 用 量 あ る い は使 用 期 間 に. 時 期 に お け る好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の直 接 算 定 を行. つ いて も適 確 性 を欠 くこ とが 多 い。 これ らの点 に つ. な った 結 果 は,図1に. いて 好 塩 基 球 の 変 動 が何 らか の指 標 と な りえ る な ら. 発 作 時 で あ った もの は95例 で あ り,延 べ143回 の 算 定. ば,本 症 の 経 過 観 察 あ る い は治 療 に対 して 資す る と. を 行 な った 。 同 様 発 作 時 は10例 で延 べ13回,発. こ ろ大 で あ る と考 え られ る 。 以下 そ の特 徴 的所 見 に. は86例 で 延 べ153回 の算 定 を行 な っ た 。. つ いて 述 べ る。. 作前. 好 塩 基 球 の 平 均 値 は非 発 作 時43±15/cmm(7〜80 /cmm)で. 第2章. 示 す ご と くで あ る。 算 定 時 非. 対 象 お よび実験 方 法. 対 象 と して は,一 般 の 気管 支 喘息 患 者181例 と職 業 性 喘 息 の一 つ で あ る ホ ヤ 喘息20)患者20例 を選 ん だ 。 一 般 の気 管 支 喘 息 患 者 の好 塩基 球 お よ び好 酸 球 の 算 定 に 際 して は,表1に. 示 す ご と くまず 算 定 時 の ス. あ り,健 康 人 の平 均 値38±22/cmm(13〜. 110/cmm)と. ほ ぼ一 致 した 値 を示 した 。 また 発 作 時. で は30±15/cmm(10〜53/cmm)で 作 前 で は93±31/cmm(43〜213/cmm)で. あ っ た 。一 方 発 あ り,非. 発 作 時,発 作 時 に比 べ 有 意 の 高 値 を示 した 。(t検 定 : P<0.01)さ. らに 好 塩 基 球 の場 合 は図1に 示 す ご. テ ロイ ドホ ル モ ン の使 用 の 有 無 に よ り3群 に分 け,. と く,非 発作 時 と発 作 前 の 間 に は比 較 的 明 瞭 な 区 別. さ らに発 作 の有 無 を 自,他 覚 症 状 よ り非 発 作 時,発. が 可能 で あ り,両 者 の 間 に は大 ま か な境 界 線 を 想 定. 表1. 対象 とした気管支喘息患 者.

(3) 谷. 表2. 崎. 勝. 朗. 201. 好塩基球数 よ り予測 で きる喘息発作 出現 の確率. す る こ とがで きそ うで あ る。 この こ と よ り著 者 は 発 作 前 に好 塩 基 球 数 が あ る一 定 の値 以 上 に増 加 して い. 図1. 気 管支 喘 息に おけ る喘 息発作 と好塩 基 球数. る場 合 に は,近 い将 来 の 発 作 が あ る程 度 予 測 で き る ので はな いか と考 え以下述 べ る ごと き検 討 を加 えた。 す なわ ち好 塩 基 球 が あ る値 を こ えて 増 加 した 場合, 発 作 が お こ る と診 断 した時 に現 実 に は 発 作 が お こ らな い ない. 誤 りの確 率 と,反 対 に. と診 断 した時 に. 発作 は お こ ら. 発作 がお こる. 誤 りの確 率. の2種 類 の誤 診 率 を一 定 の好 塩 基 球 の 値 よ り種 々検 討 して み た 。表2に. そ の結 果 を示 す 。著 者 は こ の2. 種 類 の誤 診 率 の か ね合 い よ り,特 に と診 断 して現 実 に. 発 作 が お こる. 発作 が お こ る 確 率 を高 め る こ. と を意 図 して,近 い将 来 の発 作 の有 無 を予 測 す る好 塩 基 球 の 値 を65/cmmと. し,こ れ を一 般 的発 作 閾 値. と称 す る こ とに した。 この よ うに好 塩 基 球 で示 され る発 作閾 値 を65/cmm とす れ ば,表2に る. 示 す ご と く近 い 将 来. と診 断 した時 に現 実 に. 診 率 は8%に こ らな い. 発作がお こ. 発 作 が お こ らな い. と ど め る こ とが で き,ま た と診 断 した 時 に現 実 に. 誤 診 率 は約17%に. 誤. 発作 はお. 発作が おこる. と どめ る こ とが 可 能 で あ る。 この. つ ぎに好 酸 球 は,同 様 に非 発 作 時 の平 均 値 は373± 287/cmm. (27〜1543/cmm)で. あ り,発 作 時 は425±. 323/cmm. (140〜800/cmm)で. あ っ た 。 図2に 示 す. 場 合 の 発 作 閾 値 とは,こ れ以 上 好 塩 基 球 が 増 加 す る. ご と く好 酸 球 は好 塩 基 球 と異 な り,非 発 作 時 にお い. と,近 い 将 来 発作 が お こ可 能 性 が 強 い と考 え られ. て も健 康 人 の平 均 値 と比 べ 有 意 の 高 値 を示 し た。 ま. る好 塩 基 球 の上 限 の値 を示 す 。 す な わ ち好 塩 基 球 が. た発 作 前 で は812±534/cmm. この 発作 閾 値 を こ えて 増 加 す る場 合 は,近 い将 来 発. 好 塩 基球 同 様 そ の 平 均 値 は非 発 作 時 お よ び 発 作 時 と. 作 が お こ る可能 性 が強 い わ けで 図1で. 比 べ て 高 値 を示 したが,図2に. す る。. はA点 に相 当. (133〜2693)で. あ り,. 示 す ご と くそ の 分 布. には 発 作 閾 値 を想 定 す るよ うな 明 瞭 な 境 界 は認 め な.

(4) 202. 図2. 谷. 崎. 勝. 朗. 図3. 気管 支喘 息 にお け る喘 息発作 と 好酸球 数. 図4. 喘 息 発作 と好塩 基球(症 例 別). 喘 息発作 と好酸球(症 例 別). か った 。 す な わ ち非 発 作 時 と発 作 前 と の間 には 著 明 な 分 布 の 差 は な く,喘 息 発 作 そ の もの との密 接 な関 連 は窺 いが た く,好 酸球 数 か ら将 来 の 喘息 発 作 を予 測 す る こ とは まず 不 可 能 で あ る と考 え られ る. つ ぎ に非 発 作 時,発 作 前,発 作 時 の3時 期 に お け る好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の変 動 が,年 令 に よ っ て差 が あ るか ど うか の 検 討 を試 み た.表3に. 示す ごとく. 好 塩 基 球 は 非 発 作 時 で は各 年 令 層 と も40〜50/cmm の 間 に あ り,発 作 前 で は80〜97/cmmの. 間 に あ り非. 発 作 時 に比 べ 各 年 令 層 と も発 作 前 に高 値 を示 した が. な り差 が 認 め られ た.一 般 に0〜9才. お よ び10〜19才. の年 令 層 で は 非 発作 時,発 作 前 と もに好 酸 球 は 高 値. 各 年 令 間 に 有 意 の 差 は認 め難 か っ た。 一 方 好 酸 球 の. を と る傾 向 を示 し, 50〜59才 お よ び60才 以 上 の 年 令. 平 均 値 は非 発 作 時 で は186〜508/cmmの. 層 で は 低 値 を示 す 傾 向 が 窺 われ た.す な わ ち好 塩 基. 発 作 前 で は461〜1108/cmmで. 表3. 間 に あ り,. あ り,各 年 令 層 間 にか. 球 は年 令 別 に よ る差 は あ ま り認 め られず,し. 喘息発作 と好塩 基球お よび好酸球(年 令別 ・平均 値). たが っ. て 発作 閾 値 そ の もの も年 令 に よ る影 響 は あ ま り受 け な い と考 え られ るが,好 酸 球 は年 令 に よ りか な り差 が 認 め られ,特. に高 年 令 層 に お. け る好 酸 球 は他 の 年 令 層 に比 べ か な り低 値 を 示 した. 同一患者の気管支喘息発作 を中心に頻回に 好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 を観 察 した 結 果 は,図 3,図4に. 示 す ご と くで あ る.ま ず好 塩 基 球. は図3に 示 す ご と く,各 症 例 ご と に非 発 作 時 と発 作 前 の 間 に さ らに 明 瞭 な 境 界,す. なわち. 発 作 閾 値 が存 在 す る.こ れ らの 症 例 の 発 作 閾 値 は表4に 示 す ご と くで ほ ぼ60前 後 で あ り, 一 般 的 発作 閾 値4(65/cmm)と ほ ぼ類 似 した.

(5) 谷. 表4. 崎. 喘息 発作 と発作閾値(好 塩基球数 によ る). 勝. 朗. 203. 時 は 健 康 人 同 様 好 塩 基 球 数 は正 常 値 を示 した が,発 作 が 近 づ くと と もに増 加 して 高値 を示 す よ うに な り 発 作 の発 来 と と もに好 塩 基 球 は減 少 傾 向 を示 した. ア ミノフ ィ リン250mgの 静 注 に よ り発 作 は 消 失 した が そ の後 好 塩 基 球 は再 度 増 加 の傾 向 を と り,発 作 前 段 階 と同様 非 発作 時 に 比 して 高 値 を示 す よ うに な り, 前 回 の発 作 の6時 間 後 に再 び喘 息 発 作 を き た した. 好 酸 球 は好 塩 基 球 とほ ぼ 同 様 の 推 移 を と って い る が 最 も低 い値 を と るの は 好 塩 基 球 よ り一 時 期 遅 れ て い る よ うで あ る。. 値 で あ る こ とが判 明 した.す な わ ち発作 閾 値 そ の も の は年 令 別 あ る い は個 体 別 に よ る変 動 は ほ とん ど示. 症 例Ⅱ は36才 の男 性 で,図6に. 示 す ご と く前 例 同. 様 発 作 が 近 づ くにつ れ て好 塩 基 球 は 増 加 の傾 向 を と. さな か っ た.一 方 好 酸 球 は図4に 示 す ご と く各 症 例. り,発 作 時 に は著 明 な減 少 を示 して い る.こ の 症 例. と も非 発 作 時 に比 べ 発 作 前 は か な り高 度 の増 加 傾 向. も ア ミノ フ ィ リン250mgの 静 注 で 発 作 は消 失 し,そ の. を示 して はい る もの の,好 塩 基 球 の ご と く非 発 作 時. 後 好 塩基 球 は著 明 な増 加 傾 向 を示 さず,以 後18時 間. と発 作 前 の 間 に明 らか な境 界 は存 在 せ ず,む. しろ好. 以 内 に は 発 作 を認 め なか っ た.. 酸 球 数 は両 時 期 にわ た って か な り重 複 して い る こ と. 症 例Ⅲ は35才 の 男 性 で,図7に. が認 め られ た 。. 図7. つ ぎ に喘 息 発作 を 中 心 と して 好 塩 基 球 お よ び好 酸. 示 す ご と く夜 間 経. 気 管 支 喘 息 に お け る好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の 推 移(症 例Ⅲ: 35才 ♂). 球 を経 時 的 に 観 察 した 結 果 を述 べ る。 まず一 回 の 喘息 発 作 を 中 心 に 好 塩 基 球,好 酸 球 の 経 時 的変 動 を症 例 に よ り示 す. 症例1は42才. 図5. の男 性 で,図5に. 示 す ご と く非 発 作. 気 管支喘 息 にお ける好塩 基球 お よび好 酸 球 の 推 移(症. 例 Ⅰ: 42才 ♂). 図8. 喘 息 発 作 誘 発 試 験 に お け る好 塩 基 球 お よ び 好 酸 球 の 推 移(症. 図6. 気 管 支 喘 息 に お け る好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の 推 移(疾 例Ⅱ: 36才 ♂). 例Ⅳ:. 34才 ♂).

(6) 204. 谷. 崎. 勝. 朗. 過 観 察 中 に は喘 息 発 作 を お こす こ とな く,好 塩 基 球. は図9に 示す ごと く喘息発 作発来 と同 時 に減少傾 向. も全 く変 動 を示 さな か った.し た が って この例 か ら. を示 した.そ の後発作 は自然 に消失 したが好塩基 球. 見 て も症 例 Ⅰ,Ⅱ の好 塩 基 球 の 変動 が 喘息 発 作 と関. は増加傾向 を示 し,喘 息発作 は吸入約5時 間後 に出. 連 した もの で あ る こ とは 明 らか で あ ろ う.な お 健康. 現 した.す なわ ち症例 Ⅰと同様発作終了後再度好塩. 人 に お け る好 塩 基 球 の 日内 変動 は ほ とん どな い と云. 基球が増加傾向 を示す場合 は,再 び喘息発作 が発来. わ れ て い る21).. す る可能性 を示 してい ると考 えられ る.. さ らに 以上 の ご と き喘 息 発作 を中 心 と した好 塩基. さ らに 長 期 にわ た り11例 につ い て 好 塩 基 球 を発 作. 球 の経 時 的変 動 を,気 管 支 喘息 患 者 に 当 該 ア レル ゲ. の 全 くな い 時 期 と発 作 の 頻 発 して い る時 期 に分 け て. ンエ キ ス を 吸 入 させ 喘息 発 作 を 誘 発 さす こ とに よ り. 観 察 して み た.代 表 例 を示 す と次 の ご と くで,両 者. 観 察 した.. 間 に極 め て 密 接 な 関 係 が 認 め られ た.. 症例Ⅵ は43才 の 男 性 で,ま ずCandidaア. レル ゲ ン. 症 例Ⅵ(図3,表4の. 症 例 Ⅰ)は13才 の 男 性 で,. エ キ ス103倍 稀 釈 液0.5ml吸 入 時 に は,吸 入 約15分 後. 図10に 示 す ご と く好 塩 基 球 の 変 動 を1年 余 に わ た り. に喘息 発作 が誘 発 され,そ の 時 の 好 塩 基 球 は 図8に. 経 過 観 察 した 結 果,好 塩 基 球 数 は発 作 の 全 くな い時. 示 す ご と く発作 発 来 前 に 増 加傾 向 を示 し発作 発 来後. 期 に は比 較 的 低 値 を示 して い るが,発 作 の 頻 発 して. 減少 傾 向 を示 した.. い る時 期 に はか な り高 値 を示 して お り,無 発 作 の時. つ ぎにCandida. 105倍 稀 釈 液0.5ml吸. 入 時 に は,. 吸 入後 約6時 間 で 喘息 発作 が誘 発 され,こ の 際 には 好塩 基 球 は 除 々 に 増 加傾 向 を示 し,喘 息 発 作 発 来 後 除 々 に 減少 傾 向 を 示 した. 症 例Ⅴ は49才 の 女 性 でHousedustア. 期 との 間 にか な り明 瞭 な差 が 認 め られ た. 症 例Ⅶ は4才 の 男 性 で,図11に. 示 す ご と く前 例 同. 様 好 塩 基 球 は発 作 の 全 くな い時 期 に は低 値 を示 し,. 図11. 気 管 支 喘 息 の経 過 と好 塩 基 球. レルゲ ンエ. キス103倍 稀 釈 液0.5ml吸 入 させ た 結 果,吸 入 約12分 後 に 喘 息 発作 を誘 発 した.そ の 際 の 好 塩 基 球 の 推 移. 図9. 喘 息 発 作 誘 発 試 験 に お け る好 塩 基 球 お よ び 好 酸 球 の 推 移(症 例Ⅴ: 49才 ♀). 発 作 の頻 発 して い る時 期 に は 高 値 を と る傾 向 が 認 め られ た.発 作 の頻 発 して い る時 期 で は,発 作 は夜 間 惹 起 され 日中 は 一 応 寛 解 す る こ とが 多 い た め,日 中 午 後 の観 察 で は 発作 前 段 階 に あた り好 塩 基 球 の 増加 傾 向 が 示 され,無 発 作 の 時 期 との 間 に明 瞭 な差 が認. 図10. 気 管 支 喘 息 の 経 過 と好 塩 基 球(症 (症 例:. 例:. め られ た もの と考 え られ る.. 13才 ♂). 第2項. ス テ ロ イ ドホ ルモ ン使 用 時 の変 動. ス テ ロ イ ドホル モ ン使 用 中の 気 管 支 喘息 患 者29例 に つ い て,喘 息 発 作 を 中心 に好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の 算 定 を行 な っ た.算 定 時 非 発 作 時 で あ った もの は 17例 で 延 べ52回,ま. た算 定 時発 作 前 で あ った もの は. 17例 で 延 べ55回 の算 定 を 行 な った.好 塩 基 球 の平 均 値 は非 発 作 時38±18/cmm. (7〜10/cmm)で. の に対 し,発 作 前 は90±36/cmm. で あ り,非 発 作 時 に比 べ 有 意 の高 値 を 示 した. 定:. p<0.01)好. ある. (50〜233/cmm) (t検. 酸 球 の 平 均 値 は非 発 作 時318±350.

(7) 谷. 崎. /cmm(23〜1400/cmm)で. あ り,発作 前 は578±583. /cmm(50〜2400/cmm)で. あ っ た.す なわ ち好 塩 基. 勝. 朗. 205. 図12. Steroid投 与 時 の 喘 息 発 作 と好 塩 基 球 お よび好酸 球. 図13. ス テ ロ イ ドホ ル モ ン投 与 時 に お け る喘 息 発 作 と好 塩 基 球 お よ び 好 酸 球. 球,好 酸 球 と もそ の 平 均 値 は,ス テ ロイ ドホ ル モ ン 使 用 中 に もか か わ らず 非 発 作 時 に比 べ 発 作 前 で は か な り高 値 を示 し た.ま た その 分 布 は図12に 示 す ご と く,好 塩 基 球 で は非 発 作 時 と発 作 前 との 間 に比 較 的 明瞭 な境 界(発 作 閾値)が 存 在 す る が,好 酸 球 に は 明 瞭 な境 界 は認 め られ な か っ た. つ ぎに ス テ ロイ ドホ ル モ ン使 用時 の好 塩 基 球 お よ び好 酸球 の変 動 を さ らに 明確 に す るた め,好 塩 基 球 数 お よび好 酸球 数 に よ り症例 を 以下 の ご と く4群 に 分 類 し検 討 を加 えて み た. Ⅰ群:好 塩基 球 増 多 は あ るが 好 酸 球 は 増 多 を示 さ な い もの,Ⅱ 群:好 塩 基 球,好 酸 球 と もに 増 多 を 示 す もの,Ⅲ 群:好 塩 基 球,好 酸 球 と もに増 多 を示 さ な い もの,Ⅳ 群:好 塩 基 球 は 増 多 を示 さな いが 好 酸 球 は増 多 を示 す もの.こ れ ら4群 に つ いて 喘 息 発 作 との 関連 につ いて 検 討 して み る と表5に 示 す ご と く 表5. Steroid投. 与 に よ る好 塩 基 球 お よ び. 好 酸 球 の 減 少 と喘 息 発 作 との 関 係. (症 例: 48才 ♀). び好酸球 の変動 を,重 症ない し難治性気管 支喘息患 者 において経時 的 に観察 した結果 を症例 によ り示 す. 症 例: 48才 の 女 性 で10年 来 気 管 支 喘 息 が あ り,入 院2年 前 よ りス テ ロ イ ドホル モ ン を プ レ ドニ ソ ロ ン Ⅰ群 お よ びⅡ 群 で は 算 定 後 一 定 時 間 内 に発 作 を認 め. に換 算 して5〜10mg毎. 日連 用 して い る.昭 和44年5. て い るが,Ⅲ 群,Ⅳ 群 で は 発 作 を認 めな か っ た.す. 月 下 旬 当 科 に入 院 し た.入 院後 の 経 過 は図13に 示 す. な わ ち好 塩 基 球 が 増 多 を示 す 場 合(Ⅰ 群,Ⅱ 群)は,. ご と くで あ る.入 院時 な お軽 度 の 発 作 が 持 続 して い. 好 酸 球 増 多 の 有 無 に か か わ らず 近 い将 来 喘 息 発 作 が. た た め,少 量 の ス テ ロイ ドホ ル モ ン を投 与,一. お こ りう る こ とが予 測 され,反 対 に 好 塩 基 球 が 増 多. 作 は 消 失 し,同 時 に好 塩 基 球 も減 少 の傾 向 を と っ た. を示 さな い時 は た と え好 酸 球 の 著 明 な増 多 を示 す 場. が,入 院2週. 合 で も,近 い 将 来 発 作 をお こす 可 能 性 は きわ め て 少. た.こ の 時 期 に は 図13に 示 す ご と く好 塩 基 球 は著 明. な い こ とが 判 明 した.. な 増 加 傾 向 を示 して い る.プ. か か るス テ ロ イ ドホ ルモ ン投 与 時 の好 塩 基球 お よ. 時発. 間 目 ごろ よ り再 び発 作 が増 悪 し は じめ. レ ドニ ソ ロ ン40mgか ら. の 投 与 を始 め る と, 2日 後 に は好 塩 基 球 は発 作 閾 値.

(8) 206. 谷. 以 下 に低 下 し喘 息 発 作 も軽快 して い るが,ス. 崎. テ ロイ. 勝. 朗. 発 作 時 で あ りな が ら感 作 に 近 い 状 態 とな り,骨 髄 で. ドホル モ ンの 減 量 お よ び 離 脱 を試 み た と こ ろ,約1. の好 塩 基 球 の造 血 は 亢 進 して も,発 作 が な い た め 組. ヶ 月 後 に は再 度 喘 息 発 作 が 増 悪 し は じめ,同 時 に好. 織 に遊 出 す る こ とな く,し た が って 末 梢 血 好 塩 基 球. 塩 基 球 は増 加 傾 向 を示 した.一 方 好 酸 球 は ス テ ロイ. は 非 発 作 時 で も増 加 傾 向 を と る もの と考 え られ る.. ドホル モ ンの 影 響 を強 く受 けや す い ため か,こ の 症. 好 酸 球 は非 発 作 時 に お い て も低 値 〜 高 値 を示 す もの. 例 で は喘 息 発 作 が増 悪 して好 塩 基 球 が 著 増 して い る. ま で あ り,と くに変 っ た所 見 は 認 め られ なか っ た.. 時 期 で もな お低 値 を と り,好 塩 基 球 の増 加 よ りか な. 第2節. り遅 れ て 増 加 傾 向 を示 した. 第3項. ホ ヤ喘 息 に お け る好 塩 基 球 お よ び 好酸球数の変動. ス テ ロ イ ドホ ル モ ン中 止 後(1週. 間. 以 内)の 変 動. 休 業 期 検 診 で 好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の算 定 を行 な っ た ホ ヤ 喘 息 患 者 は16例 で,好 塩 基 球 の 平 均 値 は33. 算 定 時 ス テ ロ イ ドホ ル モ ンの 投与 中 止 か ら1週 間. ±15/cmm. (7〜70/cmm)で. 以 内 で あ っ た もの は7例 で,延 べ13回 の算 定 を行 な. 99/cmm. 図14. 作 業 期 で は8例. ス テ ロ イ ドホ ル モ ン 投 与 中 止 直 後(1 週 間 以 内)に お け る喘 息 発 作 と好 塩 基 球 お よび 好 酸 球. (53〜240/cmm)で. あ り,好 酸 球 は180± あ った.ま. たか き打 ち. につ い て 算 定 を行 な った 結 果,好 塩. 基 球 の平 均 値 は89±37/cmm. (66〜147/cmm)で. り,好 酸 球 の 平 均 値512±352/cmm. あ. (117〜960/cmm). で あ り,好 塩 基 球,好 酸 球 と もに休 業 期 に 比 べ て 著 明 な増 加 が 認 め られ た.. (t検 定: p<0.01)(図15). 図15. ホ ヤ 喘 息 に お け る好 塩 基 球. 表6. ホヤ喘 息 にお け る好 塩基 球. さ らに 休 業 期 お よ び作 業 期 の 両 時 期 に つ い て 検 索 す る こ との で きた4症 例 につ い て好 塩 基 球 の 変 動 を 観 察 す る と,表6に. 示 す ご と くい づ れ も著 しい 増 加. っ た結 果 は 図14に 示 す ご と く,非 発 作 時 で は好 塩 基. 傾 向 が示 され た.な お 作 業 期 の8例 は す べ てP‑K. 球 の平 均 値65±20/cmm. 反 応 陽性 で あ った.. (33〜87/cmm)で. 酸 球 の平 均値 は661±302/cmm. あ り,好. (183〜1167/cmm). 第4章. 総 括 な らび に 考 案. で あ っ た.発 作 前 で は,好 塩 基 球 の 平 均 値112/cmm (97〜127/cmm)で (560〜1352/cmm)で. あ り,好 酸 球 は平 均 値956/cmm あ り,好 塩 基 球 が非 発 作 時 に. お いて もか な りの 高 値 を 示 す こ とが 目立 っ た.す な わ ち ス テ ロ イ ドホ ル モ ン投 与 中 止1週. 間以 内 で は,. 好 塩 基 球 の 増 多 は か な らず し も喘 息 発 作 の 発 来 とは 時 期 的 に は関 連 が な い と考 え られ る.こ れ は ス テ ロ イ ドホル モ ン を中 止 して も,喘 息 発 作 そ の もの に は 有 効 に作 用 して い る が,次 第 に 効 果 が減 じた 場 合 非. 好 塩 基 球 の 研 究 の歴 史 は お よ そ4つ の 段 階 に わ け る こ とが で き る.す な わ ち1950年 頃 まで の 諸 種 疾 患 に お け る好 塩 基 球 の数 的変 化 が も っぱ ら塗 抹 標 本 で 観 察 され た 時 期, 1950年 代 に は好 塩 基 球 の 直 接 算 定 法 が 開発 され,諸 種 疾 患 に お け る好 塩 基 球 の数 的変 化 が よ り詳 細 に行 な わ れ る よ うに な り,ま た 同時 に 好 塩 基 球 の 顆 粒 中 に含 ま れ るheparinを. 中心 と して. そ の機 能 を解 明 しよ う とす る試 み が な され た時 期,.

(9) 谷. 崎. 勝. 朗. 207. 1960年 代 に お け る同 様 好 塩 基 球 顆 粒 中 に 含 ま れ る. ー 反 応 局 所 へ の 遊 出 の減 少 の み が な お 存 在 す る こ と. histamineを. 中 心 と して そ の機 能 を 解 明 しよ う とす. に よ るか も しれ な い.非 発 作 時 に は 健 康 人 と ほ ぼ 同. る時 期,そ して1960年 後 半 よ りの 著 者11)〜13)ら の好塩. 様 の 低 値 を示 す 好 塩 基 球 が,何 故 発 作 前 段 階 で増 加. 基 球 と臨 床 ア レル ギ ー と の密 接 な関 連 につ い ての 追. 傾 向 を と り,ま た 何 故 発 作 時 に減 少 傾 向 を と るか と. 求,そ. 云 う疑 問 は,好 塩 基 球 の 機 能 を解 明 す る上 に も きわ. して これ は1970年 代 に入 りlgE14)の 発 見者 で. あ る石 坂15)16)らに よ り,.こ の 好 塩 基 球 がlgEのta. め て重 大 な 問 題 で あ るが,な お未 解 決 な 問 題 が 多 い.. rget. 教 室 の木 村22)23)らはshin. cellで あ る こ とが 見 い だ され,よ. うや く臨 床. vesicle. testを 用 い て,. ア レル ギ ー と好 塩 基 球 の 密 接 な関 連 につ いて の今 後. 好 塩 基 球 が血 管 内 よ り皮 ふ 局 所 へ 多 数 集 積 して くる. の 進 展 が 期 待 され るに い た るの で あ る.か か る好 塩. 現 象 を認 め て お り,ま た 教 室 の 斉 藤 らは気 管 支 喘 息. 基 球 の 研 究 の 歴 史 は,好 塩 基 球 の 数 的 変 化 に対 す る. 患 者 の喀 痰 中 に好 塩 基球 が 出現 して くる こ と を見 い. 追 求 と機 能 に対 す る追 求 の2つ. だ して い る.こ れ らの現 象 か らす れ ば,発 作 時 に 好. に分 けて 考 察 す る こ. とが で き る.. 塩 基 球 が 減 少 傾 向 を とる の は血 管 内 よ り局 所 へ の 遊. 諸 種 疾 患 にお け る好 塩 基 球 の 動態 に つ い て は,第 1編 に述 べ た ご と くで あ るが,そ の 他 臨 床 ア レル ギ ーの 面 で も気管 支 喘息,21)鼻ア レル ギ ー. ,じ ん ま しん. 出 に よ る もの か も しれ な い.一 方 これ ら局 所 へ の好 塩 基 球 の 出 現 頻 度 は,必. らず し も末 梢血 の 好 塩 基 球. 数 と は平 行 しな い こ とか ら,全 く未知 の 問 題 で は あ. な どに つ い て諸 家 に よ り検討 が な され た に もか か わ. るが好 塩 基 球 造 血 の 亢 進 と云 う好 塩 基 球 が 増 加 す る. らず,ほ とん ど変 動 を見 い 出 す こ とが で きなか っ た.. 機転 と,ア レ ルギ ー反 応 局 所 へ 遊 出 す る機 転 は そ れ. この 理 由 は好 塩 基 球 が好 酸球 と異 な りア レル ギ ー状. ぞ れ 異 な った もの で は な い か と考 え られ る.す な わ. 態 で は一 定 の値 を示 さず,ア. レル ギ ー の反 応 状 態 で. ちbasophil motactic. 刻 々 と変 動 す る た め で あ るか も しれ な い.. promoting factorの2種. factorとbasophil. che. 類 の物 質 に よ り,好 塩 基 球. 著 者 は臨 床 ア レ ル ギ ー の立 場 よ り,気 管 支 喘 息 に. は変 動 して い るの で はな い か と考 え られ るが,目 下. お け る好 塩 基 球 の 動 態 を詳 細 に追 求 し,好 塩 基 球 が. 追 求 中 で あ り今 後 解 決 され るべ き重 大 な 問 題 と考 え. 喘 息 発 作 と密 接 な 関 連 を有 して い る こ とを 明 らか に. られ る.. す る こ とが で きた.す な わ ち好 塩 基 球 は非 発 作 時 に. 好 塩 基 球 の 機 能 に つ い て は,主 と して そ の 顆 粒 中. は健 康 人 同 様 低 値 を示 して い るが,発 作 前 段 階 に は. に含 ま れ る物 質 との 関 連 よ り追 求 が行 な われ て きた.. 中 等 度 〜 高 度 の 増 加 を 示 す 症 例 が ほ とん どで,発 作. 好 塩 基 球 の 顆 粒 中 に 含 まれ る物 質 に関 して は, 1963. 時 に は減少 傾 向 を 示 す.し た が って 好 塩 基 珠 の 数 を. 表7. Chemical. 算 定 す る こ とに よ り,近 い 将 来 の 喘息 発 作 の 有 無 を. Granule. 予 測 す る こ とが可 能 で あ る.ま た 好 塩 基 球 に は これ. ochemical. 以 上 増 加 す る と発 作 が お こ る可 能 性 の あ る閾 値 が あ り,こ れ を 著 者 らは 発作 閾 値 と呼 ん で い る.こ の 発 作 閾 値 を こ えて好 塩 基球 が 増加 す る場 合 に は 近 い将 来 発作 が お こ る可 能 性 が きわ め て 強 い.ま た この 発 作 閾 値 は個 人 に よ りほ ぼ決 って い るが,比 較 的 個 人 差 お よ び年 令差 は認 め が た く,一 般 に好 塩基 球 が一 般 的発 作 閾値65/cmm以. 上 を示 す 時 は 近 い将 来 の 発. 作 の発 来 に注 意 しな け れ ば な らな い. この喘 息 発 作 を 中心 と した好 塩 基球 の 変動 は,ス テ ロイ ドホ ル モ ン使 用 時 に もほ ぼ 同様 の 傾 向 が 窺 わ れ た が,ス テ ロ イ ドホ ル モ ン 中止1週. 間 以 内 で は,. 発 作 を きた さな い もか か わ らず 好 塩 基 球 が か な り 高 値 を示 す 場 合 が か な り見 うけ られ た.こ の 閾 値 の 上 昇 は ス テ ロ イ ドホル モ ン よ り抑 制 さ れ て い た 好 塩 基 球 が一 時 的 に増 加 を きたす た め か,あ. るい は再. び感 作 状態 に な り好 塩 基 球 造 血 は 亢進 し,ア レル ギ. Composition as. Derived procedures. of from. the. Basophil. Various (by. Ackerman). Hist.

(10) 208. 谷. 崎. 勝. 朗. 年arkerman24)が 種 々 のbiochemical を 用 い て 詳 細 な 検 討 を 加 え,表8に. procedure 示 す ご と き物 質. に最 も関連 深 い こ とを 示 して い る とい え よ う.. が 含 ま れ て い る と 報 告 し て い る.し. か し な が ら好 塩. 人 差 が強 い 傾 向 が 窺 わ れ た.さ. 好 酸球 は 喘息 発 作 とは 直接 関 連 性 が な く,ま た個 らに 気 管 支 喘 息 に お. 基 球 顆 粒 中 に 含 まれ る物 質 と好 塩 基 球 の 機 能 と を関. い て,好 塩 基球 が 発作 前 を 除 け ば そ の 平 均 値 は ほ ぼ. 連 づ け て 考 え る 場 合,そ. 健 康 人 の平 均 値 に 等 しい の に対 して,好 酸 球 は非 発. heparinを. の 主 流 は好 塩 基 球 の 機 能 を. 中 心 と し て 考 え る 流 れ と,. 中 心 と す る 流 れ の2つ. histamineを. を示 して お り,時 期 の 如何 を 問 わ ず 気 管 支 喘 息 患 者. ま ず 好 塩 基 球 顆 粒 中 に 含 ま れ るheparinの と し て は,. 1954年. 作 時 に お い て も健 康人 の平 均 値 と比 べ て か な り高 値. に 大 別 し え る.. 以 降 のMckey25)ら. 作用. のshockが. 全. 成 に よ っ て 発 生 す る と の 説 と 相 ま っ て,好. 基 顆 粒 中 のheparinがshock時. る い はhistamine. 誘 発 さ れ るshockは,前. 塩. releasorに. の数 量 的 な 関 係 が 認 め られ. 見 い だ しえ る機 会 は 多 い が,好 塩 基 球 は 発 作 前 と い う一 時 期 を 除 け ば,そ の増 多 を 見 い だ す こ とは 少 な. のmicrothrombus. を 溶 解 す る の で は な い か と 考 え ら れ て お り,実 histamineあ. に あ り,最 近 で はlgEと. て い る.す な わ ち気 管 支 喘息 に お い て好 酸 球 増 多 を. 身 細 静 脈 あ る い は 毛 細 血 管 に お け るMicrothrom bus形. で は健 康 人 よ り もか な り高値 を示 す 症 例 が 多 い 傾 向. 際,. い.. よ って. も っ てheparinを. 第5章. 投与す. る こ と に よ っ て 防 止 で き る と云 わ れ て い る.著. 者26). 結. 語. 気 管 支 喘 息 に お け る好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の 変 動. ら も こ の 好 塩 基 球 の 顆 粒 中 に 含 ま れ るheparinが,. を,多 数 の 症 例 につ い て詳 細 に追 求 す る こ とに よ り. ア レ ル ギ ー 反 応 の 場 で は む し ろ 修 復 的 に 働 くの で は. 以 下 の 結 果 を得 た.. な い か と考 え,種. 1). み た 結 果,. 々 の 動物 実 験 お よ び臨 床 応 用 を試. heparinは. レ ア ギ ン型 の ア レ ル ギ ー 反 応. を抑 制 す る傾 向 が あ り,ま たhistamine喘 す る こ と を 見 い だ し た.ま 用 し,本. 症 のheparin吸. 明 ら か に し た.し. 息を抑制. た 気管 支 喘息 の 治 療 に 応 入 療 法 が 有効 で あ るこ とを. か し な が らか か るheparinの. 作 用. を そ の ま ま 好 塩 基 球 の 機 能 と結 び つ け て よ い か ど う か,ま. 作用. と 関 連 し て 好 塩 基 球 の 機 能 を 考 え る 場 合,. ご と く,好. の好 塩 基 球 脱 顆粒 試 験 に 見 る. し て こ の 考 え方 は,反. に よ り レ ア ギ ン 活 性 のcariierと ら に そ のlgEのtarget. し てlgEが cellが. 坂 ら 見 い. り信 頼 性 が 増 し た と 云 え る.そ. して 前 述 の ホ ヤ 喘 息. 応 が 陽 性 で あ っ た こ と は,以. 好 塩 基 球 の 変 動 は,ホ. ヤ 喘 息 の 場 合Arthus型. 他 の 反 応 も 否 定 で き な い が,レ. 2). 職 業 性 喘 息 の1つ で あ る ホ ヤ喘 息 に お い て も,. 上 記 変 動 と ほ ぼ同 様 の 傾 向 を示 した. 3). 好 塩 基 球 を算 定 す る こ と に よ り近 い将 来 の発 作. 般 的 発 作 閾 値65/cmm以. 上 の 時 は,近 い将 来 発 作 の お. お こ る可 能 性 が 強 い. 4). 好 塩 基 球 が 発 作 前 の み高 値 を示 す こ とが 多 い の. 作 前,発. 作 時 の 如 何 を 問 わず 健 康 人 と比 べ て 高値 を. 示 す 傾 向 が あ り,し た が っ て直 接 喘 息 発作 との 関連 性 は うす い.. 好 塩 基. 球15)18)で あ る こ と が 明 らか に さ れ た こ と に よ り,よ. の 場 合 にP‑K反. 減 少 傾 向 を示 す.. に 対 し,好 酸 球 は程 度 の差 こ そ あ れ,非 発 作 時,発. れ に よ りア レル ギ ー反 応 が惹 起 され る. と 云 う考 え 方 が あ る.そ. だ さ れ,さ. She. 塩 基 球 の 脱 顆 粒 に よ っ てhistamineが. 遊 出 され,そ. は か な り高 値 を示 す と云 う特 徴 が あ り,発 作 時 に は. の有 無 を予 知 す る こ と が可 能 で あ り,好 塩 基 球 が一. だ 問 題 点 は 多 く残 さ れ て い る.. つ い で 同 様 顆 粒 中 に 含 ま れ るhistamineの. lley27)28)Klostock29)ら. 好 塩 基 球 は喘 息 発 作 と密 接 な 関連 を有 して お り. 非 発 作 時 に は健 康 人 と同様 低 値 を示 す が,発 作前 に. (稿 を終 る に あ た り,御 指 導,御 校 閲 を賜 った 恩 師 平 木 潔 教 授 に深 甚 の謝 意 を表 わ す と と もに,終 始. 上 の. 御 懇 篤 な る御 指 導 を賜 っ た木 村 郁 郎 講 師 に 深 謝 し. その. ます.). ア ギ ン型 ア レル ギ ー.

(11) 谷. 崎. 勝. 朗. 文 1). Schlecht, des. 2). H.:. Osada,. Y.. with. Wingvist, Cell.. 4). 19:. 6). roid. 8). in. 9). histamine. Wiercinski, Otsch.. S.:. The. function.. Boseila, in. O. T.,. J. S.,. K. und. Inagaki,. rabbit.. and. 10:. 1910.. in rabbit. 205〜210,. produced. by. : 558〜561, I.,. ucocytes. guinea. pig.. Expel.. 75:. E.:. 29:. & Mitchell,. R. G:. eosinophils.. The. relationship. of. the. The. Proc.. Moritani, in. Ishizaka, J.. Funktion. der. Granula. der. basophilen. of. circulating. basophil. leucocytes. and. IgE. K.. Y.,. bronchial. &. of l-thyroxin. effect. on the. circulating. basophil. leucocytes. 1958.. of. Staff.. the. Meet.. cortisone. Mayo. clin.. on. the. 29:. number. 200〜204,. of. circulating. and. anti‑lgE. レ ル ギ ー, 17. Y.. Acta. and Tanizaki, Med.. Y.:. Okayama,. Clinical. 22:. significance. 203〜208,. of basophil. 99:. lgG. Vaughn,. 18). 鳥 居 敏 雄,堀. T.:. T.:. Identification. Exp.. Molecules. J.. Function 内 淑 彦:白. Biol.. 学の あ. of. γ‑E. antibodies. as. a. carrier. of. reaginic. activi. 1187〜1967.. on. human. T.:. Immun.,. of. the. K.:. J.. Med.,. of eosinophil: 112:. 667〜673,. 20) 城 智 彦,勝 谷 隆,猪 子 嘉 生,大 塚 正,鹿 き身 業 者 に み られ る喘息 様 疾 患(か. 105:. Degranulation. 705〜710,. eosinophile. of passive. Immun.,. sensitization, 1459〜1467,. I. Presence. 1970.. of human basophil. leucocytes. by. 1971.. leucocytes.. 血 球 像 の 因 子 分 析 法 に よ る 解 析.日. A function S. 106:. Mechanisms. leucocytes.. Tomioka, H. and Ishizaka,. 19) Sobesin, S. M.:. le. 1968.. 1969.. antibody,. 17). ba. 1954.. 崎勝 朗:気 管 支 喘 息 に お け る好 塩 基 球 の 臨 床 的 意 義.ア. Nishizaki,. asthma.. Ishizaka,. Immun.,. 16) Ishizaka, T.,. soc.. thy. 好 塩 基 球 と副 腎 皮 質 機 能 との 関係 に つ い て.日 新 医 学, 47:. 15) Ishizaka, K., Tomioka, H. and Ishizaka, of. ba. 1968.. ゆみ, 69: 25〜28,. ty.. of. 1957.. 273〜278,. I. Distribution. 1950.. level. Influence. Endocrinol.. H. H. gr.:. 1955.. 1955.. uber. 477〜488,. Parish,. W. S.:. 154〜159,. 86〜87,. the. 26:. and. 13) 木 村 郁 郎,谷 崎 勝 朗:好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の 適 切 な 同時 直 接 算 定 法 の 考 案 とそ の 臨 床 的 評 価.医. 14). im. 1061.. in the. 467〜481,. and Beck,. 10:. between. 11) 木 村 郁 郎,守 谷 欣 明,西 崎 良 知,谷. 12) Kimura,. 10:. Mastzellen. 767〜770,. 1960.. 10) Code, C. F., sophils. Eosinophilen und 57:. granulocytes. M. A.. Untersuchungen. Wscherr.,. 柴 田昭:好 塩 基 球 の動 態 に 関す る研 究, 245:254,. M. L.. Blood,. Endocrinol.,. Acta. Lenz, Blood,. Pearch,. man.. relationship. Acta. Health,. basophil. platelets.. A.:. Med.. A-W. A. & Moltke,. the. F.,. die. Wschr.,. and eosinophilia. Publ.. Wheelright,. auf Med.. 1959,. blood. Thoma,. Inst.. of. W. N., Iawrence, to. Munch.. basophilia. Bull.. and. sophil. serum-injection. production. leucocytes. Leucozyten.,. 7). albumin.. Lowry,. among. von. 献. Blutes.. Experimental. 7〜12,. H. T.,. Valentine,. S.:. Experimental. Res.,. Graham,. Einfluss. tierischen. egg. G.:. histamine. 5). den und. & Ogawa,. munization. 3). Uber. menschlichen. 209. Blood,. 8:. 1〜15,. 血 会 誌,. 15:. 224,. Phagocytosis. 1953. 1952.. of antigen-antibody. complexes,. Proc.. 1963.. 内喜 佐 男,高 橋 睦 子,豊. きの打 ち喘 息)に. 島昭 雄,森. 関 す る研 究(第1報),ア. 川 修 次:広 島 県 下 の か きの む レル ギ ー, 13: 88〜99,. 1964. 21) 福 本 貴 徳:直 接 算 定 法 に よ る末 梢 血 好 塩 基 球 に 関 す る研 究,福. 岡 医誌, 49: 2092〜2120,. 22) 木 村 郁 郎:血 液 お よ び ア レル ギ ー疾 患 と好 塩 基 球,臨 床 血 液, 13: 273〜280, 23) 木 村 郁 郎,守 谷 欣 明,谷 崎 勝 朗,斉 藤 勝 剛,高 橋 清,上 局 所 へ の好 塩 基 球 お よ び好 酸 球 の 出現 に つ い て‑shin. 1958.. 1972.. 田暢 男,佐 藤 周 一,小 野 波 津 子:ア vesicle. testの 提 唱‑ア. レルギー反応. レル ギ ー, 22:.

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参照

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