香川大学遊学部学術報望 320
Ⅱ 傾斜地に開設ゼ・られた果樹園の経営学的研究
森
和 男
Managerialstudies on the sloping orchard
Kazuo MoRI(Laborator・y Of Far・m Management)
(Ⅰ) は し が き 本研究ほ1954年より1956年にわたって行われた級合研究「傾斜地果樹園の開設に.関する研究」の分担研究として行 われたものであり,本線又は組瞞の関係から,その研究結果を要約したものである‖ なお本研究ほ.,傾斜地果樹園の開設に関して経営上基本的に重要と考え.られる次の3つの問題,即ら(1)傾斜地利 用方法と.しての果樹園開設の志卦こついて,(2)傾斜地に開設せられた果樹園経営農家の経営経済構造の分析,(3)傾 斜地果樹園の開設費用について,という課題に関連して3カ年に∴わたり各畦の調査を行い,その結果に基いて研究を 行ったものである.また研究力沫としては一項二して実証的力旗をとり,実態調査を主体と.し,特に・経営調査について は単なる聴取調査を避けて簿記調査力沫忙よっている.. なお本報文の記述ほ研究の性質上3カ年問にわたる研究結果を上記3つの主要項目に分類して,それぞれ研究の目 的,研究方法,研究結果を摘録することと.し,また引用文献ほ本朝文の全部が研究の要約であり,その都濃引用箇所 を示すことが困難なため末尾に一億表として示すにとどめた,諒承されたい∩ また本調査研究の遂行に当っては,恩師大槻正男党生および果上泰治発生の御指導・御鞭撞を賜るとともに苫田兼 営・深井弘豪雨氏(いずれも香川大学農学部助手)の御協力を受け,さらに調査地区の五郷農業協同組合長藤川松太 郎氏を始め調査農家の人達から絶大なる御援助と御協力を頂いた… ここに銘記して心から感謝する次第である一. (Ⅱ) 第】課題 傾斜地利用方法としての果樹園開設の意義について (1) 研 究 目 的 傾斜地農業地掛こおける最近の果樹増穂の傾向は著しいものがあるので,まずわが国における傾斜地利用の上から 見た果樹作の位置を明かにするとともに,傾斜地利用作物としての果樹作の適格性を吟味し,併せて,傾斜地果樹園 の開設が経営経済上如何なる意義と間剋をもっているかを解明せんとしたものである・ (2) 研 究 方 法 招和30年蟹より主として統討および文献的研究を行うとともに現地調査により資料の蒐賃を行った‖ また考察方法 としてはまず(i)わが国における傾斜地利用の概観と傾斜地利用作物としての果樹作の位置を明かにするとともに (ii)作物としての果樹の特質および(iii)農地としての傾斜地がもつ一贋的性格について分析的に・考察し,然る後に これ等の給合として傾斜地利周方法としての果樹園開設の意義と若干の問題点を解明することとしたい (3) 研究の成果 (i)傾斜地利用の概観と傾斜地利用作物としての果樹作の位置 傾斜匿15〇以上の土地閻魔贈国士級面積の65%を・占め,また傾斜変5〇以上の桝地面積は120万町歩といわれる“やや 古いが,全国調査における隕斜壁別桝地面億の地目別割合は(第1表)傾斜度せ増すほど樹木作物,わけても果樹園 の占める割合は高くなっており,急傾斜地利用作物として果樹の占める役割は種閻的に大きい..
第11巻 道管第29尊(1959■) 第1表 傾斜喪別耕地両横の地目別割合 321 また傾斜地の地域別分禰は,四国・中 国・九州。近畿・東山の諸地域に多く, また常山・関凍・東北地域でほ段畑の発 達が少なく,果樹園よりも桑園などの発 達が著しいが,東海。近畿・四国特に瀬 戸内でほ段爛および果樹園の発達が著し い なお傾斜度別果樹園の状況をみると (第2表)蜜柑類,枇杷,栗,桃ほ傾斜 葡萄,桜桃では比較的平坦地に多く,果 総面積 100.0% 100..0 100小0 100−0 〔表註〕昭和18年3月帝国農会「状態別桝地に関する調査」に.よる.. 地割合が高く,しかも150以上の急傾斜鞄園が大部分であるが,平果,梨, 樹の種類や品種のそれぞれが凍来もっている耐湿性と.か耐皐性などの生態的条件と傾斜地利肘酪性との関連が窺われ 第2表 傾斜地果樹園の角度別栽培面積 15度以下 15′一30度 30′−45箆 45度以上 面 積 割 合 面 積 割 合 町 % 蜜相類 柿 平 凍 栗 梨 枇 杷 葡 萄 桃 梅 桜 桃 李 無花果 11,431 24、4 3,932 59u6 3,965 58.8 2,148 35..5 2,240 48.3 1,199 35.6 1,723 60.3 1,340 50‖5 841 57小2 117 66.9 58 45い3 88 87.1 9760 9448 65︵∠7 2 ﹁⊥ l 6659106493853114161一 っ︶ ︻〇 1 2 lつJ94 7839 2 2 1月∵空▲バ51月▲謁諸点 一 口JOO9 つ︼500 130 一つJ863 1949 6つ︼31 028つ山 っJ4つJ4 5241 ︵051︵∠ 2 5319 627一 つム4フ∩︶ 41 11 っJ6︵hU7▲ 065 ︻01ハしd、J.、やqし Ⅵ 1 討 181,920l28,812 35.2 32,684 39.9i17,085 20.9】 3,339 4..1 (:表註〕承表ほ農林省特産課の調査によるものであり,永沢勝雄‥果樹園開設の指針P41より引用したるもの である. る・なお昭和28年冬期土地利用調査による「りんご」および「みかん」の経営親横別,平坦。傾斜蟻別作付構成(第 3表)をみると,作付配分率の高い帽層はいずれにおいても1町以上の階層であって,果樹栽培の富遊性が窺われ る. 鵠3表 りんご及びみかんの経営親横別平坦・傾斜畑別作付構成比率(%) 野 100い0
香川大学戯学部学術報儀 322 〔表註〕森襲は暗和28年冬期土地利用表(農林省戯杯経済局銃刑調査部昭和30年3月刊)P・・78のT・82 およびT.83より作表した. また平果では平垣・綬損斜畑への作付配分が多きく,しかもそれは習森県の例にみられるように・経営規模別にみて 大塊模上層農家ほど平坦・緩陵料地への作付配分が大きいという帽慣性を示すのに対して,蜜柑では全敗的に急傾斜 地への作付配分が著しく大きい上に・,経営規模帽層間にはこの点について明確な差異がないのがみられる・ これらのことは平巣と蜜柑とにおける生理・生態的条件からする傾斜地利朋能性の差異を示すと同時に,見樹栽頓 に伴う地代負担の問題と閑適して,当該地域農家の一戸当平均耕地面積親摸の広狭や畑地率とか競合作物の関係など の経営的条件が,気象条件や市場地位とと.もにその歴史的発展過程を通して果樹作の傾斜地利用の在り方に影瞥する 要因となることを窺わせるものである・・ (ii) 作物としての果樹の経済的性質 果樹の経済的性質と.して,(1)果樹は木本性の多年生深根性の作物であり,栽培を始めて収支がつぐなうようになる までに,かなりの期間および多旗の投資とその固定を要すること・・従って長期の生産に伴う将来に対する価格予想な ど種々の危険負担の問題をもつ作物であること,(2)果樹は典型的な商品作物であり,商品イヒ率が高い主に生鮮食品で あり,多分に審美的嗜好品的性格をもつ,従っで商品生産の論理が強く作用し市場競争が激烈であり品質の差異が価 格差として大きく現われる一刀,需要の増掛こ関する所得効果(incomeeffect)や競争財間の価格効果(pTice effect)が特に.大であること〃 さらに生産費低下競争と.の関連において(3牒樹立鞄の自然的独占性とか佐)栽増の集約 性(5)高度の技術性などをもつ作物であることが指摘されると剛寺に周じ果樹でも穐類問にり(例えば柑橘と桃の如きノ 或は品種間に.さえ,(例えば日永梨の長十郎と廿世紀の如き)性格上かなり著しい相違が認められるものがあることが 注目されるのである… (iii) 傾斜地の−・般的特徴と果樹作 ここにおいては,(1)傾斜地の窯義と分数について考察し,学者に.よって分類名称を異にしていることを指摘すると と.もに経営上ほ平坦地(傾斜角度50未満のもの)緩傾斜地(傾斜壁50∼1SO未満のもの一)急傾斜地(傾斜度15D以上の もの)とに分類し,また交通鞄位の点から近郊約傾斜地或は里方傾斜地と遠郊的傾斜地或ほ奥地傾斜地に,さらに気 候条件により琴高冷傾斜地と暖地傾斜軌或は乾燥性悌斜地と.多湿性隕斜咄,叉同じ地域内にある場合でも南面傾斜 地とか北面傾斜地などに分類される.さらに傾斜地における地質,士族の多様性や,上記の諸条件の組み合せによっ て傾斜地環境は極めて複雑となり,これらが個別戯家の経営内部条件と関連して,傾斜地利用の形態や利用方式に影 響することについて論及した. (2)次に傾斜地の一腰的性質について,①わが国に.おける傾斜地士族の血般的性質.◎傾斜鞄の微気象条件の特異 性い④傾斜地の男働および費用逓増幌向.(①士族の侵蝕と土壌保全の必要い㊥作業上の匪難と所要男カの増大り0 適作避躍上の不利と労費の増大).⑦傾斜地農業における経営親機の寄掛ヒ傾向イ√①傾斜地における耕地拡大の余地 と地価の低いことい など傾斜地のもつ農耕【J_。.の得失について考察するとともに,俄料地利附作物叉ほ利用ユ扶として 望ましい要件として,両頃料地は一般的に土壌侵蝕が激しく,晴海にして草書を生じ易い耕土の軌、土盛条件をもっ
第11巻 通巻第29号(1959) 323 ているので,深根性で広い範囲の養水分を利用し且つ軌力な根群によって土壌を保留することができ,また鞄上部に 形成される樹冠とか茎葉によって土壌を被覆するとか,降雨強度を減殺するなどして土壌の侵蝕を緩和し得る如きも の…(ロ)傾斜地ほ一一腰:に.適作。運搬が困難であるので,運搬が容易であり,適作を殆んど必要としないものであるか或 ほかなりの適作・運搬労働を賛するとしても,それにみあうような価値の高い生産が可能なものいぃ他方傾斜地も憬 斜‘方向等により冬期の、高塩・逆転闇の発達・風害の廻避などかなりの長所をもって−いるので,これを措周することに よって,品質向上や生産の安定をほかる可能性がある上に傾斜地農業経営の零矧生に.関連して,比較的狭い耕地の上 に,できるだけ多くの労働を雇傭し;且つそれに.みあう程度の収益性を挙げうるような集約度の高いもの小 巨)傾斜地 にほ耕地拡大の余地があり,また地代負担が比較的小さいので,収益を数年後の将釆に期待せざるを得ないような作 物の立地にむいているい従ってこのような性質をもつ上に.,傾斜地の利用に当りそれがもつ不利な条件を廻避的に克 服するに.と.どまらず,積極的に改善するに足る多額の施設投資を・経済的に許容する程度に収益性の高いもの.たるこ となどが適格条件として考察されたのである.. (8)かくして上述した(1)作物と.しての果樹作の経済的性質と(2)傾斜地の−・股的性質および傾斜地利用作物乃至利用方 法として望ましい要件とを対照し,関連させて傾斜地利用作物としての果樹の適格性について考察したのである巾 そ の結果わが国に.おける停斜地の利尉方法としては林地その他−・股にみる如き極めて粗放な利用方法か,或ほ反対に傾 斜地がもつ不利な条件を積極的に克服することを経済的に可能とするような極めて集約的な利用方法かのいずれかで あると考えられるが,果樹ほこの点集約的利周を代表するものとして上記の要件をかなり満しうる性格をもつもので あり,従って傾斜地利用作物としての通路性をかなり良く備えていると考えられる…特にわが国の如き小戯経済を前 提とする限り,多額の固定資本の回収期がおそく,且つ長期にわたる果樹の如き作物は,OppOrtunity costが低い が故に地価の安い傾斜地,農閑期などの家族勇働を主体としたopportunitycostの低い労働を利月弓して鰐墾栽穐を 行うことによって,果樹園の開設費用や育成費周の負担を軽減するとともにり 既耕地における生建をそこなうことな く,農家経済上最も影響の少ない形で栽培が可能となるばかりでなく,さらに,将魂における耕地の拡大と経営集約 度の増大による家族男働の雇僻機会の増加と所得増大の可能性を与えるわけであって,このことが栽培当初における 栽増技術的或は将来価格に・対する経済的不安定性などとも関連して,一版的に零細な琴常規模のわが国において傾斜 地に果樹の立地を多く求めて来た有力な経営的理由であると理解されたのである. しかしそれにしても果樹ほ集約的な作物であり,しかも開園から成園に達するまでに多韻の資本投下を要する上に 生産費中に占める固定費用割合も大きく,資森回収期問が長いという経済的性質と自然条件に.よる制約が極めて強い こととが関連して,栽培が地域的或ほ階層的に・限定される性質をもつ反面,高度の商品作物である上に,生鮮食品で あるだけに産地間の沌場競争が激烈であり,しかも多大の犠牲を払うことなしにほ,その戦列から離脱し得ない性質 のものであるだ桝こ,品質の向上と生産費低下が経営上大きな問題と.なるわけである. (皿) 第2課題 傾斜地に開設せられた果樹園経営農家の経営構造の分析 (1) 研究の 目 的 前述せる舞1課題の研究結果からしても,傾斜地の利用力沃としての果樹園開設の意義が認められるが,しかしそ の展開を規制するものほ当該傾斜地城における果樹のもつ比較利益(thecomparativeadvantage),即ら当該果樹 の競合産地に対すると同時に同一・地域内における競合作物に対する相対的有利性q特に,timecomparisonsと関 係せる−−−の存在が必要であり,具体的には当該傾斜地果樹園がもつ立地条件の優劣とともに,当該地域における他 の競合作物乃至経営部門との関連において示される果樹園の生産力乃至収益性の如何であるということができる.従 ってこの点を主要なる視点としてまず調査村における果樹作の立地条件と果樹什濱開の過程を解明するとともに,傾 斜地果樹園経営農家の実態を詳細に分析し,傾斜地果樹園の生産性および経営収益性の契態を掴み.,併せてそれを親 制している諸条件を農家のもつ経営条件乃至経営内諾部門との関連において解明し経営改蕃への辛がかりとその方向 を個別経営の分析を通じて考察することを目的とする. (2) 研究の方法 地区農協および杓当局の統制がよく,また本学の技術指導その他の関係で全面的な信頗と協力を得られるような地 区として香川県三豊郡大野原町五郷(調査当時五卿村)を選宝するとともに,既往の調査研究力沫に対する若干の検 討吟!宋に.基き次の方法をとった.
香川大学曲学部学術報薯 324 封ず調査料の一腰自勺概況調査を蘭釘その他既存賓料と聴取調査によって行うとともに,それと並行して果樹作農家 の各階層を可及的に代表し得る如き農家20戸を抽出して調査農家とし,喪家経済繹記記帳の講習および実地指導を 行い,昭和29年:3月1日より翌30年2月末日に至る昭和29年産(−傲的にほ蜜柑のオモテ年)と昭和30年・3月1日よ り習31年2月末日に終る昭和30年蟹(一版的にほ蜜柑のウラ年に当る)の2カ年問にわたって特記調査(資料1群) を進める−・瓦経営概況および果樹園の条件調査(資料2群),栽培技術調査(資料3群),および組合の蜜柑代金 精算支私原特による胚挿口25年∼30年に要る6カ年問の販売数畳と価顕調査(資料4群)および調査戯家の代表的園地 について各1∼2点あて奨施した傾斜地蜜柑園の地質・土嚢調査(資料5群)によりでき得る限り正確な資料を掴み, 然る後各資料を険罰し組み合せて課題の考察を行う方法をとった・・ なお生産性の険討に当り特記すべきことは反当収監とか反当収益,或は反当労働とか反当費用の算榊こ当り,栽培 面積に.対する嘩なる平均反当収息とか反当労働の算甘を行わず,その方法にはまだかなりの問題を含むものと・はい え,農家経済調査資料等に基く果樹経営分析の一つの方法を提示する忍昧で,敢えて柚木崎勇次郡民の「みかんの ̄■ 生(農業及園芸7巻4・削」を参考とし,現地調査農家と協議し決定し.たる樹令別の換算指数により盛果樹令換算面 積,労働投入指数換算面敬および物財費用投入指数換算面樹を算出し,それらの面積による反当数字を引算して・園 の樹令別構成の差異を可及的に消去する方法をと.って調査濃家の蜜柑園の生産性を.比較しようと試みたことである‖ (3) 研究の成果 (i) 調査村における蜜柑作の立地条件と展開過程 ここにおいては①調査地五卿村の概況を述べるとともに,④地形と土地利用,⑨耕地利用の現況と家畜飼養,④経 営体制と経営形態,①村内に.おける土地利用の地域性,⑥蜜柑作の展開過程について換討したが,その結果を要約す れば次の如ぐである。. (1)調査村五郷村ほ香川県≡患郡の南部,海岸線に沿う予讃線観音寺駅より南へ約9kmの地点に・あり,山林4,142′0 町(うち民有林1,026.0町,部分林3,ユ150町で給田積の95、7%を占む)と水田81い2町,畑106珊を有し,給戸数326 戸中農家が302戸を占める山村であり,第4表の傾斜度別桝鞄状況が示すように典型的な急傾斜地顔業地区であり, また耕地面税中果樹作特に蜜柑園が実際には約90町歩あり県下で3番個の柑橘栽培地区となっている… 鶴4表 五郷地区における耕地の利用種類別,傾斜度別面積 合 討 l 5981 192】1,085【1,875l 31い9l lOl2【 57り9 〔表註〕凍表は,昭和28年度の村役場の調査資料による・ (2体地区における果樹園,特に温州蜜柑の栽堵地区は,利内五部落(井関,内野々,有木,海老済,田野々)のう ち,三豊平野に続く山麓部にある州腸 内野々の二部落に著しく集中しており,(例えば昭和28年匿の五郷柚別、ト贋 相の総闇荷造146,フ53貫450匁の部落別田荷割合は上井聞63‖9%,内野々306%,毛木4り5%,その他10%となってい る)地区別にみた気象時に気温条件の差異(昭和28年∼31年の4カ年平均値において,井関では平均気温15‖50c, 奴低陸気温(−)4つC上陸水盛1,4622mm,峠を越した海老済,田野々ではそれぞれ平均気温15い00c,15..40C,最低
第11巻 通巻第29尊(1959) 325 極気温(−)5.lOC,(−・、)5…30C,降水塵1,664.2mm,1,5716mm)や地形と日照の関係或ほ山林所有関係などが,蜜 柑園の部落別分布にかなり強く影響する立地因子となっ■ている. (3)五郷村果樹園の規況と種類別の平坦・傾斜地別,樹令別各面税制合(例えば蜜柑園では急傾斜抱囲52.6%,緩傾 斜地園33.9%,平坦地園13.5%,また樹今別では横合21年以上のものこ33い0%,8∼20年生のもの44.9%,7年坐臥下 のもの22.1%……但し昭和25年調査)および果樹園両横広狭別戯家1戸当り地目構成(井関地区頗家84戸の1戸当平 均でほ,果樹園4.21反,水田2.47反,普通欄0い46反,討7い14反)からみて,川東地区の蜜柑我増は比較的親模が小さ く,米麦作や和牛飼養を伴う複合的経常を営むものが多いこと.(ロ)急傾斜地雷相園面税制合が高く,職質の大部分が 和泉砂岩層よりなり砂漠土が多く,一億的にいって相橘栽培に不適な土壊でないまでも耕土比較的浅く,土歩の侵蝕 が多く,闘植に乏しく窒素,燐酸の吸収力に乏しく,また皐魅傾向をもつこと多く,小異が多く品質が概して不良で ある〃(慣和28,29年平均階級別選果比率「天」0.08%,】特」0い89%,「さ」6−12%,「ぬ」22n94%,「き」301.76%, 「み」25.00%,「か」11…38%,「ん」2い83外)Hその上最近栽櫓されている園ほど急傾斜地で(もっとも普通畑その他 の転換による平埴地囲もかなり多くなっている)住宅からの距離が増大しているなど園地条件が惑くなっている. 佳)次に麻尉の果樹作特に温州蜜柑の発展過程を概観すれば,第5表の如ぐであって,液相における蜜柑栽増は明治 の中頃に.始まり(最初の栽培ほ内野々の人,藤川和之助氏が明治17年に接木を行い21年約2反の傾斜地を開墾植付け したのに.始まるという)大正期の各種果樹の試作選択時代を・経て,昭和10年頃にはその優位性が確☆されたとみられ る.即ち昭和6年∼15年の10年間に16,630永,約28い17町歩の増植をみ,戦時中やや停滞するも戦後ほ再び増砥が著 しく第2の発展期を示している. 第5表 調査村における果樹の囁類別栽培面積の増減過程 (単位:反)
−\二二聖賢両石壷可
三 積弊【馴贋柏l㍗∴誉l貰
橙l告票聖霊l梅 みかん日東梨J柿
類 大正元年の教嗜面横 大正元年ル10年の聞の増加両横 大正11年”昭和5年の間の 〝 昭和6年∼15年の間の 〝 陪和16年一25年の間の 〝(0.68) (十)6.43
(5」83) (十)0.46
83 さ + \−\′−ノ (・+)060】(+・)0.7フ】(+・) 1 4 、← 3 (−・)1・20ヲ?卜)37い1 (−・)10.73 (−)2.89 〔表註〕凍表ほ村役場の統封習および文書綴り等から算出したものであるが,統計上森数で示されたものほ温 州蜜柑をはじめとする柑橘類は反当75未穂 梅,日永覇空,柿ほ48本植と.して算出したい なおこの換算凍 数ほ「凍数と面積」の両者が表示されている年次の統計数字より算出したものによっている. なお太表に.おける果樹両税特に・蜜柑園の増大は,第6表の地目構成の変化によっても窺えるように桑園その他から 転換せるものは比較的に少なく(あっても最近のことに属する),主として山林の開墾によったものであることが注 目されるい 筍6表 五郷対質柏園の開設前の土地状態 〔表註〕凍表ほ調査農家20戸の園地について聴取調査せる結果による. (5)ところで井関・内野々を中心とする本村の蜜柑栽培の成立要因としては,(イけ欄・内野々は温州蜜柑栽培の可能香川大学盤学部学術報鴛 326 な気象条隼をもっていたこと.(ごれに反し峠−・つ越え.た他め部落では危険視された)(ロ巨計郷村は昔から耕地少な く,農■讐ほ風合を主とし甥金収入は山林収入や万駄峠を通ずる遅滞,行商と.か副業生魔物の販売に・よってし、たが, 明治20年の入会林野の国有林編入と部別利旨患,家内工業的副業巷産の裏返,交通の発達による万駄峠の交通上の地 位の著しい低下等により経済的拠点を失うに至った事措もあり,さらに井関,内野々地区は里方に近く交通の優良好 なためにかえって山林の過伐・荒廃を早めた上に雨畠少なく林木の生長監が小さく,従来からも盛栄に比較的憲点カミ 置かれていた部落でもあっただけに,より貢剣に感染経営面における現金収入の道を求めたといわれており,ここに 先覚劉]内野々村長たりし藤川和之劫氏嘗の垂範指導と.いう人的因子の活動と.,明治末粘からの資泰主義の展院に伴 う果英類に対する需要乃増大という経済環境と相まって,蜜柑栽増展開の契機をもっていたと考えられる さらに.本村としては隋和初期における耕地整理や自作戯椎緒創設のための耕地開発事業の実施とか負債整理組合資 金の融通などの政策的な確執 さらに昭和5年}15年の発展期における間作物としての除虫菊の有利性が,傾斜地の 開墾や蜜柑の新羅を経済的に容易にしたことなども特筆されるべきであり,安価な化学肥料や有効な糞剤の出現と・か 蜜柑栽培波術カー戯的進歩等による生産費低下要因などが,相伴って,その発展が大きく助長されたということ きるであろう (ii) 蜜柑園の生産性について (1)蜜柑園の生産性を問題と.する場合,その指標と.しては当然土地生産性と労働生産性が問題となるが,果樹作特 に蜜柑園の場合においては,次の二3つのこと即ち,第1に果樹は永年生作物で生育段階に応じて生存果実の収監とか 投入労働や物財の畳忙変化があるので樹令構成を問題にしなければならないこと…第2に隔年結果の問題を考慮しな ければならないこと.第3に.同一・収監の場合でも品質・形状が時聴聞題になること…が考慮されて総合判断の指標と されなければならない. (2)そこでこの観点から調査農家20戸の経営耕地画債と蜜柑作の生産性指標の若干を永すと(第7表),蜜柑栽培 両横は僅営親儲か大きい順にはぼ一・致しているが,樹令構成の相異を一兎化した感果樹令換算面萬(第8表参照)と でほかなりの相異があること巾従・つてそれぞれの蘭憤を分層として算出された反当収盈の間にもかなりの相異があり 第7褒 詞査農家の桝他面横と.2種の反当収亀 少くとも農林省の壁踵費調査における如く成園のみを調査対象とせず,当該経営全般を給合的に把握する形の農業符 託として,わが国で撮も広く行われている農家経済調査萩料を・利周して研究する場合には,拡張討穿として蜜柑作部 門討算を行うと河時に・換算指数の把題・決定に若干の問題があるにせよ,東研究で試みた如き盛果樹令換算面積或は
第11巻 通巻第29・辱(1959) 費用指数換算面積等の算出に.よって,その反当収監又は腰桶を比較する如き処置が必襲であると考えられる〃 第8表 調査農家の蜜和樹の樹令別栽培面積(反) 32て7 備 考 (1)盛果樹令換算面憤は問令別面感を次の指数をもって換算せるものである 1∼4年生0,5半生・002,6平生‥0.06,7年生‥0.11,8年生…017,9草生0“22,10年生026, 11年壁0.30,12早生10.38,13年生…0い46,14年生053,15年生…0月1,16年坐069,17年生・0.フ7 18平生・0.85,19年生092,20軍生‥1‖0,21∼30年生‖1・0,31′→35年豊川0.9,36∼40年掛二0.8 41∼45年生07,46一−50年生10日6,51∼55年生05,56′→60年生0.4 (2)労働段人指数による換算面憤は樹今別面積を次の指数をもって換算せるものである 1∼5年生033,6′}10年垂0.38,11∼15年垂」059,16一}20年塵075,21′−・25年生084 26−30年生0.95,:31∼35年生097,36∼40年生…10,4い一45平生098,46}50年蓬0.92 51∼・55年生0.9,56′−60年生…0.85 (3)費刷旨数による換算面慣は樹今別両横を次の指数をもって換算せるものである 1′}5年生019,6−10年塵…0∴31,11∼15年生0.47,16一−20年生0“61,2レー25年生…0.72 26}30年生083,31∼35年坐0。91,36∼40年生098,41∼45年生1.0,46一}60年生0。.98 (4)なお上記の諸階数は,柚木噂勇次郎「経済ヒよりみたる柑橘の一・生」(施;菜および園芸,餞7巻第4専) を参考とし,現地調査港家との会合の席.とで険討決讃したものである.もと.より基礎の蒋弱なるを免れない が,算用された数字の示す傾向は,成因面萬による反収の討算掛こ類似し,調査縫茨の実情とも甚しく離れ たものでほないと承認された上に,理論的に・も正しいと考えるので,農家経済調査を利絹する分析方法上の 試みとして敢えて採用したものである‖但しより客観的な指数をうるためにほ,調査墟におけ芦樹今別園地の 代表的なもののできる限り多数のものについて奨鞄調査を行い,その結果を樹令別に分類ゼ均して,樹令別 収塵,樹今別労働投入,樹令別段入費用額について,それぞれ指数を算仕けることが妥当であると.考える. もっともこれは甚しく手数を零するように考えられるが−鞄弘 一噂点において−かかる指数を求めておけ は,長年に亘って効果的に利鞘しうる上に類似地区についても適用できると考えられる. (3)そこで盛果樹令換算面積反当収監によって蜜柑園の生産性を示す讃干の指凰即ら昭和29年と カ年平均反収および昭和25∼30年度に至る6カ年平均反収,隔年結果牲の大さを・示す29て:慶と30年度間の反収の変化 と変動率および25年度より30年掛こ至る反収の6カ年平均偏差,さらに生産性の劇向を示す指標卑してゐ壷9,−30年 度平均反収と6カ年平均反収の差による上向塾と下向型および停滞型をみると第9表の如くであり,↓感果樹令換算反 収においてもかなり大きな差があること..また6カ年笥の平均変動率は21小9%,29年と30年受の2カ年平均変動率は 26.6アあで,ともにかなり著しい隔年結果性を示していることが注冒されるい なお礪年結果の型としても一・肢塑(全国 的な傾向と同一一型で昭朋25,27,29年がサリーJ羊,26,28,30年をウラ年とするもの,(Cノ印で示すノが最も多い が,NolO,No12農家の如く逆型(表では●印)もあり,また不規則なものもみられる
香川大学曲学部学術報償 328 第9表 調査農家20戸のミカソ作の生産性指標 (盛栄樹令換算両横反当収盈による) 0 ミカソ1質当 手取価格 繹招9 蛾 盾25′−′3 年6カ年 平均反収 向向向 上上上 大小小 000 156.91 162.46 166 47 8271(−)102 89.861161。95
25い8l565【145i上 向F 86・・08い61・87
6戸平均】 681! 630】 656l 169
26・6j 662】145し/1//1//
20戸平均l 747】 6441 696 185
(4)そしてこのような反当収監の相異ほ勿論,隔年結果の大小とその塾(type)の如何は,反当収監の上向或は下 向傾向と相まち,近年における価格の潮間と関連して,反当粗収益か上に・大きく影響するばかりでなく,蜜柑園の収 益力の上にも大きく影響することが注目されるのである・ 即ち,農家経済樽記記帳戯家10戸の昭和29,30年度における蜜甜作部門の収益性を算出してみると(倦10表),蜜 柑作?収益関係に・は29年度と:30年度では著しい相異がみられるのであり,蜜柑園他の私経済的価値生産性は粗収益に・ より多く依存していることが知られる‖ これほ全国的な蜜柑の隔年結果現象と関連す−る30年度の供給減少による価格 の高騰に.よるものであるが,オモテ年とウラ年と.の農家手取価俺に著しい差異が続く限り(例えば調査塵家20戸の平均手取価格では30年の166‖68円ほ29年の91.75円の1.82倍)一・部の精選家が技術的に隔年結果の匡正が困難な老木園
などに刻して,隔年結果の塾を・−・股塾から逆型笹変えて経億の成果を高吟ようとしていることも,′一応注削こ催する し,また今後において予想される全国的な隔年結果の匡正と栽増両横の増大がもたらす供給増加による蜜柑価格の低 下がある:場合には,蜜柑重複における強い固窯性と関連して,経営は不安定となり凍質的な生産性の向上が一層翼要 な問題となること.が窺われるのである. (5)そこで,■前掲第9表の29年壁および30年変の平均反収を基準として調査盛家20戸を反収の高い戯家から順次, 「反収の高いもの」ノ(鶴1位より第6位まで),「反収の中位のもの」(第7位より第13位),「反収の低いもの」 (第14位より第20位)の3ゲル・−プに分潜し,前記の物的生産性を示す諸指健の関係をみると(第11表),「反収の 商いゲル−・ブ」は「低いグル−・プ」に比して他の生産性指標についても優れていることを認めたので,このゲル」−ブ 別をもって,蜜柑園の生酸性を規制する諸条件について分析を加えた=第m巻通巻第29号(1959) 329 . 矧 CCN.ののN S寸00一芸C IN∽JNN
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香川大学盛挙部学術報償 第11表 盛果樹令換算反当収量の大小と.その他の生産性指標との関係 (A表) 感覚樹令換算反当収盈の■大/J、クラス別隔年結果状況 330 が6カ平 、、 29,30年2カ 年平均感果 樹令換算反 収 12S∼30年甲 6カ年間 の反収の 平均偏差 嘉脚偏差指数 6カ年平均 盛果樹令換 算反収 数 収年均 反収よりも大き い農家戸数割合 乱書聖悠 偏差指 反収変酬宣j変動指数 艮 6 2 8 9 6 8 1 1 ︶ \ノ \一ノ ー+一 ︵ ′、\ ′し 5/6==83% 5/7=71% 2/7=29% 662l145l21・・9い2/20=60% 総こ平均(20戸)l 695 (、石衣) 感果樹令換算反当収盈の大小クラス男膿家事顧単価と反当粗収益
給 平 均t
91.44l166け88l129・161 108・601β7,283 87,420l 70,436 (C表) 反当収盈の大小クラス別労働生産性 〔表註一〕1.H=反収の大なもの6戸平均,Ⅳ=反収の中位なるもの7戸平均,L=反収の小なるもの7戸平均2.C表のミカン作労働層数は調査農家20戸車14戸は滞記調査により,脱落農家6戸についてほ,聴取
調査によっている 即ち,(a贋用園の生唾性と品種・系統の構成と樹令別構成,(b)蜜柑園の環境条件と生産性,即ち川蜜柑園の傾斜力 向と生産性,回蜜柑園の傾斜度と生産性,H土壌の状態と生産性,国賓相国の分散と.住宅からの距離等と生産性の関 嘩を検討し,さらに(c)戟増技術の実施状況と蜜柑園の坐屈性について,川雰急(ロ憫菜摘曹・日放肥・国土旗管理, 阿南虫害防除,(勺棍按,などの実施状況と生産性との関係を,また(d)蜜柑園の生産性と経営条件の関係を;い)耕地の 構成,呵動力農機具の所有状況,日日小作別および専兼業別等をメルクマールとして反収グルー・ブ別に考察した” そして,開合別構成の差異が反当収監に大きく影響することは明確であるが,これを一応捨蓼した盛果樹令換算両 税反収に.おける反収ゲル−ブ別平均値についてみる限り,第12表にみる如くで,園の環境条件と生産性の高低との間 には明確なる関係がみ.られないのに対して,管理技術作業実施の上にはかなりの差異がみられる・・例えば反収の「高 いグルーブ」では「低いグループ」に比して,殆んどすべての作業が環約的によく行われ,特に「濯水」「摘果・摘 菅」「施肥」「薬剤撒布」「瓦斯燻蒸」等についてかなりの相異がみられるのであって,このような実施校術の差異 が,環境条件?差異の影響を少なくさせるように働く−・力「反当収致」の差異を産む有力な要因となっていると推嚢 されるのである.第11巻 通巻第29号(’1959) 331 鶉12襲 園地の環境条件 工(%) (C表) 園地の環境条件 Ⅱ (B表) 園地の環境条件 Ⅱ(%) 風害大な る園両横 の割合 園地の傾斜方向 ㌻甘言「三丁盲丁忘
日照不良 の園面積 の割合
(D表) 栽培管理の状況 〔表註〕1、H=反収の高いもの6戸平均,Mニ反収中位のもの7戸平均,L=反収低いもの7戸平均である 次に経営条件との関係に・おいてほ(第1こ3表),反当収監の「高いグルー・ブH」では1戸当り桝地面棍,柑橘園面 積が大きいばかりでなく蜜柑園率が高く,また家畜や専用貯蔵庫,動力農機具の装備割合に∴おいても優位をしめし ており,山林,採草他の所有面積の:最大なること,蟄家の性格として現在および戦前においても地産兼自作農が多 いことなど反当収盈の「イ凱、グルー・ブL」に比して,経営規模の大きい富農的な農家が多いことを示し,蜜柑栽培 管理作業の集約的な実施を可能にする条件を有しているといえよう.もっとも耕地1反当り労働能力単位:でほ最小と 第13表 ミカγ作の反当収盈の高低と経営条件 (A表)∴∴∴・二
その他の めるミカン桝地中に㌧占 園の比率
小作地面耕地中の 積
家数貸付地を 有する農
山林及び 採草地面 横 ミカy図 面 司輩 積 普通畑 面 積 水田面 大喪真の所有戸数とそ礪奄幾菜専従 者労働能 力単位
家畜単位蚕動凱‰劇鮎劇ヶーブル
備 考 ゲル−ブ別香川大学農学部学術報宅 332 ■ 戦 の 性 格 兼業農家 戸数とそ の割合 現在の性格
鰐蛋誓晶審賠是管掌富豪賃】
自作兼小作 戸数と割合●_い∴‥・、−l
地主兼自作の 戸数と割合 備 考 声 % 【(−)自作及び白小作 2(29)2戸とも小自作農家 2(29)2戸とも小作農家 矧 戸 戸 % 4(67) 3(43) 1(14 戸 % 3(50) 2(29) 5(71) 戸 % 5(83) :3(43) 1(14 戸 野 1(17) −(− 3(43) 2(33) 2(29) 4(57) 〔表註〕本表にぉける記号と調査戸数は H=反収の高いもの6戸,M=反収の中位のもの7戸, L=反収の低いもの7戸 なっており,また兼業農家率も比較的に高くなっているが,前者に.ついては動力農機具の装備よく且つ園地1枚当り の面積も大きく,家からの踵難が近いと.いう耕地条件の良いこと.を,また後者については主幹的な労働力の兼業従事 者は全くないということを考えるならば理解されるであろう..これに対比してこ反収の「低いグループL」ではかなり 不良な経営条件を示しており,蜜柑の栽培管理技術の合理的契施を困難とし,蜜柑園のもつ環境条件における欠陥の 克服を「グループH」などに比較して不十分とし,相対的に低い生産性を示すことになっていると考えられる・ (6)なお,蜜柑価格ほ品質討測の指標として,また粗収益の形成に大きな影響を与える要素として翼要であるが・ 蜜柑価格は,葦に生産果契の等級別のみではなく販売時期に.よっても亦,著しく相異する‖即ち調査農家20戸につい 第14表 昭和29年牽の経常規模別腰家の販売時期、・選果等級および貯蹟摩所有状況 てみ.ると(筍14表),1貝匁当り価格の高い帽層ほど品質等級のよいものの割合が高いが,月別販売制合においても10月玖前および2月以降の割合が大きく,しかもそれは蜜柑樹の系統構成や貯蔵魔の有無などとも或る程度の関係が
みられるのであって,価格の高低についても農家の経営規模や資衆力と関連することが知られる.かくして囲一・地域 内における蜜柑園の生速力の差異は,総超的にみる限り栽培学的環境条件よりも,それらの条件を変容し,或ほその 制約を克服する栽培技術的な管理作業の適否とか,貯蔵贋。農機具等の資本装備や男働カの在り方などの経営経済的 要因と深い関橿が認められ,一版的にいえば,かなりまとまった蜜柑園規模をもつと同時に蜜柑園率が高く,少くと も主幹的労働が蜜用作に専心しているような蜜柑作専業匿の高い農家において,生産性の高いことが認められるので ある. (iii) 蜜柑生産費用の分析 上述の分析は階層別による平均的概観的考静ことどまる上に各毯条件と生産性の関係を分・離して考察し給合性に欠 けているので,経営的に特徴のある農家10戸の蜜柑生産費用の分析を行い,これを通して上述せる如き蜜柑園の生産 性と経営条件との関連を確認するとともに,生産費低下の方向を考察したい (1)抽出農家10戸の生産総葉用から比較に便ならしめるため29,30年度平均反当生産費用(但し費用樹令換算面概 反当生産費用)を示すと鶴15表の如くであり,次の点が注目された第11巻 通巻第29号(1959) 第15表 五郷村蜜柑の費用樹令換算反当生産費用の費冒構成と反当収温との関係 (A)調査農家10戸平均の反当生産嚢月∃の費目構成 333
ミミーニー..∴こ−;ニーー
置生還声望税公 労働費 26,580 22,520 24.55010,611 10,838 10.724
66,319 63,975 65,149 (100) (100) (100) 英数︵円︶ 2,923】 401 (1.1)】(16.0) 比率︵%︶ (1フ“0) (16.5) (B)費用樹令換算反当生産費周と盛果樹令換算反当収盈の関係 〔二表註〕本表の農家番引ま第9表の戯家番号に十・致する。H)反当絶壁産登用ほ.29年,30年の2カ年平均で最高96,630円,最低47,024円,10戸平均65,149円と農家によって
著しい相異がみられる巾 (ロ)喘1次生産費用の割合は10戸平均において814%,租税公課0小8%,地代1い3%であるが,資凍利子は16,.5% (年利率4%で吾闇■一)で著しく大であるハ ケ1第1次生産費用の構成では二三の袋家において岩干順位の変化があるが,10戸平均では労働費46い3%,肥料費 27い9%,成弱輩10−3%,防除費7.3%,農具費5.5%で,この5費冒で973%をしめるが,特に労働費および肥料費の 割合は大きくこの2費目のみでも742%(但し最高832%,静低67.1%)を占め,これらの費目の節約乃至生産能率 の向上が特に翼要であることが窺われる、 国 オモチ年の29年度とウラ年の30年産の反当生産費用およびその癖成の変化をみると,10戸平均の反当生産費周 は66,:319円から63,9フ5円へと若干淑少し,費目構成では,第1次生産費用の割合および肥料費の増加と労働費の減少 が注目されるが,これは30年度においては29年度の結果多数によりおとろえた樹勢回復と多肥多収を冒的とする施肥 の増加,およびウラ年における勢憩や収穫労働の減少と−・股的な除草労働の節約傾向を反映しているものである. ㈹ 反当生産費用と.反当収監の関係を概観すると,特殊な黎隠をもつNo・20戯家を例外とすれば,反収が多いか (No17,No∴3)または前年に比して生産が増加し或ほ隔年結果の少い農家(No14,No19,No15)では,反当 第1次生産費用の投入の多いことが窺え,栽培管理の集約を反映しているものとみられ,単なる費用節約よりも,集 約度を増し,反収・品質をより高めることが,むしろ生産費匿下にとって有効である場合が多く,この患味では,傾 斜地蜜柑作は偽脚Cityが大であるといえよう.なおNo1農家が反収の高い割合に費用投入が少なくなっているのは, 労賃の安い常備労働が多いため実際の投入労働盈よりも労働費が低く算出されているから■である・ 但)次に蜜柑1貫当りの生産費を算出した結果は第16表や如ぐで,29,30年度平均では最低55・80円から最高190・香川大学農学部学術報告 334 36門までであり,反収の多い農家威ほ年度に・おいて現当り鎮魂祭は低い傾向があり,生箆盈の多少が貫当り生産掛こ 大きく影響することが知られる なおかくして算出された 生産費と当該年度にLおける 1貫当り手取価格の差狩 は,山・,ニの農家を除くとか なり高いが,ただ事坂尊価 の低かった29年産ではマイ ナスを示す農家が2戸もあ り,また−一戯自勺に生産利潤 もそう大きなものでない点 艶16表 蜜柑1貫匁当り生産費および利潤 拝召和29年摩 昭和30年度 1貫当り 生産費 差引1貫 当り利潤
謂議晶は管晶儲I娼
66‖59 70 25 65 96 9544 7163 113…21 82い81 43.77 83 88 156。.91 166.47 165.49 173.50 177.59 230′′02 161 31 163,95 162…56 71 82 85.06 16 24 134.79 89 09 88ノノ5フ 117.40 67.83 98.13 91“19 91.16 89り25 99.1フ 99 37 ユ2292 82 33 81∴34 104‖27 85 09 81 41 89 25 38小71 8850 No 1 No 3 No 5 No..8 No 11 No 14 No 1S No II No 19 No.20 ユ4ユル45 は今後の蜜柑価紹の低下傾 4397 向と関連して販売過魔の合 96・12 理化と遷延費低下の鼠要性64.43 (−)111り05
を二示すものである (8)主要生産費日の分析 生産費用の節減乃至効率 1652912フ6∴34 79.45Jl04..34平 均l94・04い9い79
1フ2。.32110531 61.79 的利用と関連して主要費臥特に蜜柑作労働および肥料忙ついて分析を行った (イ)まず蜜柑作の樹令別労働指数換算両脚こよって算出した調査農家10戸平均の作業別反当投入労働量をみると (鵠17表),オ・モテ年(29年)とウラ年(30年)の差が収穫およびそれ以後の作業労働の多寡を反映していること 除草労働が総男働の約1/3を占めており,次いで病.虫害防除,収穫,施肥労働が多いことが知られる. (ロ)なお肥料について−ほ①使刷巴料の種類と数 最,㊥それに基く,購入無機質,購入者磯質,自給 肥料別の成分伺および佃執割合,および0施用肥料 の給源乃黎形態別風合について分析したが,調査濃 家10戸の蜜柑栽増面積反当施用肥料の3襲素成分 は,29年産と30年度平均において,全N9705貫, 憐唆7り085貫,加盟6∴309貫,石灰5∴368買,Mglい 366貫となっている‖ また給瀕乃至形態別割合でほ, 自給するもの,全Nで22…9%,燐扱で225%,加塵 で31り7%であり,自給されるものはすぺて有機質肥 料であるが購入肥料には無機質肥料が多い・・これほ 成分増価に・おいて有機質肥料より無機質肥料の方が 割安である結果によると思われる−なお個別的に は,肥料巨沿歴と経営形態(例えば養畜部門の大き・ さなど)の上にかなりのl謁係のあることが認められ た.. H このほか防除費,成園費,麒具費などについ ても検討したが,部名については.特に適期に,しか も地区.一番撒布の励行などが問題であること、また 成園費や農機具費などほ主として減価偵却費部分よ りなるが故に,耐用年数の延長,使粍割合および使 第17表 蜜柑作の作業別反当(労働投入指数換 算面積に.よる)労働(10戸平均)竺讐l脚29年度l脚30年度1平均
蒜訂\\−\− 5時間 14 2 66 20 192 5 ユ22 426 101 21 20 S 20 2 169 (1)卑寒害防止 (2)中 桝 (3)況 桝 佐)施 肥 (5)勢定・整枝 (6)除 草 (7)摘果摘蕾 (8)病虫害防除 小 計 (9)探 収 (叫 出荷販売 鋸)辟子顧管玉婆 咽 間作作業 (13ノ 整理その他 は粛 選果荷造 小 話† 8時間 1こ3 14 4 57 23 193 7 121 422 118 22 23 8 21 1 193 5 7 1 2 2 8 5 9 7 2 8 3 4 7 1 9 つ山 2 8 1 1 1 4 1 1﹂ 4 1合 計 l 615
用効率の増大などが問題となることが知られ,このためにほ家族労働の効率的利用などと閲壇して経営内諾部門との 利用共同とか他の農家との共同利用などの問題が翼要であり,さらに土壌侵蝕の防止や作業効率の向上のための計画 的合静的な開園および諸施設の整備の必要が認められるい第11巻 通巻第29苧(1959) 335 (iv) 蜜柑作経営農家における蜜柑作部門とその他の経営部門の関連について ここでは①抽出農家の経営要素の構成について若干の考察を行うとともに,㊥土地利用共同(Bodennutzungsge・ meinscha董t),⑨土地利用手段共同(Bodennutzungsrr)ittelgelT)einschaft),および④生産物利用共同(Verwertung− Sgemeinschaft)の3側面より蜜柑作部門とその他の経営部門との関係を・観察し,あわせて①経営内に.おける蜜柑作 (部門)の経済性について考察を行い,次のことを認めた (1)まず土地利用関係については,農家により平坦地率の高いものもあるが,蜜柑園は主として急傾斜他にあり蜜 柑の傾斜地利用作物としての適格性と相まって,土地利用上平坦乃至綬傾斜地に.多い水田利用や普通畑利用と補合的 関係にある小 また調査農家の蜜相同の大部分が急傾斜地山林の開墾によるものである点において,外延的経営規模拡 大の有力な手段であったことが認められ,さらに開墾地の間作利用ほ経営規模の小さい袋家にと.っては蜜柑園開設費 凍の回収早期化の手段として経営上電要な意味をもつことが認められる 但)次に土地利射手段としての家族労働力や役畜,農機具および肥料などの利用関係についてみると,川調査農家 10戸の陪和29,30年度の2カ年平均に.おける1戸当平均蜜柑作労働は2,15フ時間(′=2157日)で農業労働総投入時間 6,234時間の34・6%,農外労働を含む絶投入労働時間フ,146時間の302%に当る最大の投入部門と.なっている..しかし 個別的にみれば,当然蜜柑園率やその樹令偶成とか経営形態忙よって異なること.また雇倣および手伝労働を含む外 給労働投入は1戸当り491.95時間で,そのうら42.8%は蜜柑作へ,次いで蜜柑園の開園労働(17。2%),稲作,麦作 その他へ投入されているが,部門別経常働中に占める外沿労働の割合ほ開墾労働の33..3%以外ほいずれの部門も7−′ 10%程度で小さく,また経営規模別では経営親 模の大きい農家とと.もに親襖の小さい農家(例 え.ばNo19,No20の農家)においても外給労 働への依存率が高いことが注目された… 次に労働の時期的配分関係についてほ,良家 別に旬別労働配分忙ついて険討するとともに, 芳千慮家の事例について夏季農繁期(5月21日 一・′7月31El)および秋季農繁期(10月21日′}12 月:31日.)の日別部門別労働配分忙ついても検討 したが,次の1農家の寄例(第1∼2因)によ ってこみられるように,蜜柑作は年間を通じて労 働の所要があり,特に3月や12月に.労働のピ」 クをもっていることは,成る程渡米麦作等に.対 して補合的関係をもつ面もあると隋時に,全作 物乃至全労働の利用において何等かの患味に.お いて,総ゆる部門と競合関係を萌するものであ るともいえるわけである特に蜜柑作労働では 3,6,12月にど、−クがあるので,稲作や麦作と ほ5,6月或いは11,12月に飛合があり,タバコ 作とほ3′−4月,6・}7月および11′}12月における 競合が認められ,殊にその時’り1の降雨事情と関 連して著しい親合関係をもち易いといえる. (ロ)次に役畜や農機具等の男働手段の利用関 係についてみると,調査農家の・一番例によって もみられるように(′鶴3i対),蜜柑作において は畜カの利用は運搬作業のみに限られ,時期泊勺 にも米麦作における利用と粧合関係を示してい るい また農機具で蜜柑作と他の部門が利用共同 するものは,石油発動機,噴霧機,荷番および 第1図 No.3農家の旬別・部門別労働酉己分国 (労働能力換算) 1)AA′:家族労働最大供給可能練 2)BB′‥屋外作業最大可能瞼 3)上部の切離れた部分は外姶労働(雇傭お よび手伝受労働)を示す ︵労働投入時問︶ (旬)」二中下上中下上中7■上中下上中下上中「上甲下上中下上中下上中下上中下上中下 −→− 一 ■▼→ 一− 一−一 一′ −−」一− _一 J■ ▲」■
(月)3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2
香川大学農学部学術報告 鍬,鎌などの小農具の署〒に過ぎないが,動 噴の利用ほ年間蜜柑作の薬剤撒布(70時間) と濁水(10時間)で討80時間,稲作に・33時 間,タバコ作に2時間使われており,かなり の利用共同関係がみられる.このように賓柏 作ほ,役畜の利用においては,米麦作と役畜 との結びつきにおいて存在する畜力を運搬に 利周する形において,また動頓にしても蜜柑 作のた鋸こ導入したものを近時水稲その他に 利用するという段階であり,この限りに・おい てほ蜜柑作と/米麦作は補合的関係にあり減価 償却費負担分傲に役立つと同時に・,米麦作部 門の作業能率の向上を通して蜜柑作へ貢献し ている点も認められるり ただこれらの利用は 農道条件および桝作親模と関連するものであ り,園地の蕪団化や藤道整備が重要となる が,他力では作業能率の向上という見地から 動囁等についても,米麦作用と蜜柑作用とそ れぞれ専用的なものに分化する傾向にあるの で数戸の農家による合理的な共同施設・共同 利用の推進がより重層と考えられる. (3)なお蜜柑作と米麦その他の部門との関 係において特に.注偏すべきものは,本桐の土 盛的性質からしても,また現金支出のうち最 第3図 No3戯家の部門別・旬別潮力 使用および畜力使役周 336 第2図 惜和29・30年腰部門別・月別反当労働配分閣 桔作(弗8農家の事例) 1(粕 80 朗 40 20 0 畠0 め 40 20 p 80 ∝) 40 20 0 1(粕 80
臥臥臥
」云二二:・:一 労働能力換銘 単位:時間 タバコ作(肋:3隆家の準例)舶
L止
3 4 5 6 7 8 910111212 発作(〝ぐ3農豪の薄例) 5 6 7 ∂ 910111212 3 4 5 6 7 8 9101112針山.I
蛋相性 (外3農家の事例)凱2
∩〓〓=︼l n拙mmm附則12 =〓〓〓〓〓Lj O雷M軋2
欝軋1 R臼・、・・・・﹂ ︻トいh l▲ 釦 亜 餌 脚 20 0月農1
凱9 雷臥軋8鮎8
∩〓〓〓〓‖U 忌日m鼠1 日=削苛 大の費目である肥料費の節淑のためにも,果樹園,水田, 普通雉はいずれも堆厩肥への要凍が強いから,この面で蜜 柑作は米麦作その他の作目と強い競合関係を有しているこ とである.もっともこの場合(特に・採草が余り行われてい なかった調査時においてでほ),堆厩肥の生産盈ほ家畜部 門規模と関係する飼料や褐草として役立つ米変の葬梓類と かその他自給飼料となる経営残樺の生産患と関連している が故に,これらを養畜部門に提供して堆厩肥の生産に.寄与 する性格をもっている米麦作部門と,家畜部門に対して租 極的に層与することなくして蜜柑作と多盈の厩肥を要求し 合う煙草作とは趣を異にしており,煙草作は労働利用に.お いて蜜柑作と競合関係を示したと.同様に,ここでも蜜柑作 と激しく競合する性掩を有しているのである一.この点から 港地区において煙草作は蜜柑作にとって最も蓋い影響のあ る作物とされ,煙草作を・行う農家の蜜柑作は概して成疇不 良なるものが多いといわれている理由がある..なお蜜柑作 に.おける草生栽培の導入は,蜜柑園が・一腰に.達雄に不慮な 急傾斜地に多いだ桝こ土壌保全とか土旗構造の致拳(団粒 化)或は除草労働の節約上着効であるばかりでなく,果樹園自体での有機質物の生産増加を図る有効な手段として役 立つ上に,農道や動力用ケ・−・ブルの設置等菅刈や堆厩肥の運搬手段の整備が伴うならば,積極的に家畜部門への飼料 約寄与をなしうるという意味において,家畜の電類や導入娩債とその方式などになお険討を要する問題があるとして第11巻 通巻第29号(1959) 33フ も,有畜的果樹経儲の方向も亦,今後換討を要すべき問題であると考察される‖ 佐)次に生産物利用共同関係からみると蜜柑の商品化率は10戸平均で96−8%と著しく高い… また副産物の剰周につ いては努愛校実の一部が山羊。緬畢の飼料として,また一部が燃料として家斉fに仕向けられている場外は,園地に埋 没され他部門への寄与を殆んど有しないい (Ⅴ) 空相作の経済性と経営経済における位置 (1)次に蜜柑作と米麦作や煙草作,棉作などとの間に執合関係が認められるとすれば作物相互間の収益性が問題と なるので,この点を経済割算したところ(大槻正男‥農業静記,富民社刊,の方法による),鶴18表の如き結果を得 た. これに・よると,29,30年 度の2カ年平均における蜜 柑作の反当(但し栽堵面酷 による平均)粗収益ほ 63,008円,反当生産利潤 19,201円,賓稲作経常反当 碑収益現,194円,反当所得 44,407円となり,柿の1事 例に比するとやおやとるが 水稲および麦作は勿論,煙 草作の1事例に比較しても かなり高くなっている..さ らに反当家族労働報酬 (33,5二35円)および1日当 り家族労働報酬(926円) においても,柿を除く他の 作物に対して優位を京して おり,本地城における農業 経営が一一腰的に蜜柑作に露 点を指向している理由が認 められる∴ただこの場合特 に注意されることば,蜜柑 作においても30年蟹に比し 第18表 重要作物の収益性比較 て29年度は反当収藍が多かったに・も拘らず1買匁当り手取価格が安かったために収益性指標がかなり低く,柿に劣る ことは勿論,他の作物との歪も小さくなっており,特に1日当り家族労働報酬においては,稲作の689円に.対して607 円と小さくなっているのであって,今後に予想される販売価格の低下傾向と関連して注目されると.ころであるいなお 凍表では1カ年を示すにすぎないが,麦作の収益性が著しく低く,その将来性とも関連して今儀の経営改善上聞題と なる作物たることを示している.また低かに1寄倒ながら煙草作が1日当り労働報酬において2カ年平均で356円, 29年度は205円と相対的に低いにも拘らず,経営紙収益,反当節得,反当労働報酬が高く,家族労働の多い鼻家では 販路の安窯と価格変動の心配の少ないことと相まって魅力ある作物たることを窺わせる..なお椛の事例ほ極めて高い 収益性を示しているが,これは近在市場への出荷であり,また住宅に近い平坦な肥沃な普通畑を転換せる18年生の柿 飼であるからであって,この他1丞∴において,柿が蜜柑や米などに比して抵に有利なりとほ勿論いえない. (2)次に.農業雑収益および農業経常ラ卦▼1こlにおける蜜柑作の占める位慣をみると,個別農家の間に著しい差があるも のの10戸平均においてみる限り29年壁は級抑Ⅸ益兢の53,8%,30年度では61..3%,また農業経営費1=tlに蜜柑作負担部 分の占める割合は29年艶4649ら(イ旦し現金安川謙分の411%,偵却控潮分の63.8%)30年度50%(但し現金支出部 分の469%,偵却費灘分の595%)てあって,経営収支の上に蜜柑作.部門は大きな位置を占めているい なお調査凝家の経営経済封算の結果(第19表)によれば,経営規模の小さいものではかなり高い反当純収益を挙げ