コンクリート充填鋼管柱の亀裂損傷および局部座屈損傷 [ PDF
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(2) 1,132 加力梁. P. 試験体. l = 2D. ここでℓcは局部座屈波長で,円形では越智等の提案式 P. を用い,角形では津田等の行った実験のデータを基に 導出した波長近似式を適用した.. 試験体. 図 5の( a) ∼( d) に各径厚比 D/ T( 20, 30, 40, 50) ごとに P. D. P. 1,600. 求めた円形部材の疲労曲線を示している.D/ T=20, 30. 1,600. ではグラフの勾配がほぼ - 0. 5に,D/ T=40, 50では - 1. 0. 図 3 曲げせ ん断. 図 2 等曲げ. に近い値となっていることがわかる.また,全径厚比. P. における疲労曲線(図6)を求めたところ,グラフの勾 3D 3=D 648. = 648.99 185 463.9 9 463. 185 40 423.9 423. 9 40. 配が - 0. 6となり,Manson- Cof f i nの法則の - 0. 5とほぼ 等しい結果となった. 図 7の( a) ∼( c) に角形部材の疲労曲線を各径厚比 D/ T( 20, 30, 50) ごとに示している. グラフの勾配がD/ T=20 では - 0. 65,D/ T=30, 50では,いずれも - 0. 75に近い値 D = 216.3. となっているが,円形に比べ,幅厚比による値の差が. D = 216. 3. 図 4 変動軸 力. 小さく一定した値となっている.. 2. 2 疲労曲 線. 3. 局部座 屈損傷. 2. 1で述べた実験の実験値( 各試験体の亀裂貫通時の. 3. 1 円形 CFT の局部座 屈発生条件の 導出 . サイクル数Nf , 各試験体の全変位振幅Δ) をもとに,対. 3. 1. 1 解 析概要 5). 数軸上の縦軸と横軸にそれぞれ局部座屈の塑性変形振. 繰返し軸方向荷重下における円形 CFTの局部座屈解. 幅Δε p と破壊までの繰返し数 Nf をとり疲労曲線を求. 析は,鋼管部分を軸対称シェル要素でモデル化した有. める.なお局部座屈の塑性変形振幅Δεpは以下の式に. 限要素解析である.軸対称シェル要素は幾何学的非線. より求める.. 形性を考慮し,軸対称変形(ねじれはない)だけを許. Δε p =. Δp lc. [円形] l c =. ( 1). ( 2). Δ p = Δ − Δe. として定義している.. π 2 ⋅ T (D − T ) 3. ( 3). 解析の仮定は以下の通りである. (1)シェル要素は複数のレイヤーで構成される.. ( 4). [角形] l c = 4.93t + 55.36. Δ :全変形量の全振幅 T, t :鋼管の厚み . (2)各レイヤーは平面応力状態とする.. Δ e :弾性変形量 D:鋼管の外径. (3)鋼管の降伏は von Mi ses の降伏条件による.. 1. 1. ΔεP. Y = M0 M1 R. M0*XM 1 0.88853 -0.52526 0.92653. 0.01 1. Y = M0*XM 1 M0 0.85677 M1 -0.58311 R 0.9829. ΔεP. 0.1. □:軸方向力 ○:曲げ △:変動軸力 10. 1000. ( a) D/ T=20. 0.01 1. Nf 10. 100. 1000. Y = M0*XM 1 M0 0.81091 M1 -0.575 R 0.92677. 0.01 1. Y = M0 M1 R. M0*XM 1 0.56981 -0.65614 0.98005. 1. 10. 100. 0.01 1000 1. 図 6 全径厚 比の疲労曲線. 100. 1000. Y = M0 M1 R. M0*XM 1 0.42508 -0.75346 0.86963. 10. ( a) D/ t =20. 0.01 100 1. 0.01 1. 100. 1000. ( d) D/ T=50. Y = M0 M1 R. M0*XM 1 0.38538 -0.77712 0.87018. 0.1. Nf 10. ( b) D/ t =30. 100. 0.01 1. 図 7 角形 CFT 柱の疲労 曲線 46- 2. Nf 10. ΔεP. 0.1. Nf. Y = M0*XM 1 M0 1.6029 M1 -0.93023 R 0.89407. 1. ΔεP. 0.1. Nf. Nf 10. 1. ΔεP. 0.1. ΔεP. 0.1. ( b) D/ T=30 ( c) D/ T=40 図 5 円形 CFT柱の疲労 曲線 1. 1. ΔεP. Y = M0*XM 1 M0 1.7234 M1 -0.93287 R 0.93451. 0.1. Nf 100. 1. 1. ΔεP. 0.1. 0.01. 容した.充填コンクリートは鋼管にとって剛な境界壁. Nf 10. ( c) D/ t =50. 100.
(3) (4)塑性歪増分は結合流れ則によって決定する.. が明確になった時期)はほぼ一致している.. (5)歪硬化は等方硬化則に従う.. 3. 2 局部座 屈発生の定義 と予測法. 3. 1. 2 解析モ デル. 3. 2. 1 局部座 屈発生の定義. ,境界条件 図 8のモデルの材長は 2D(D:鋼管外径). 図 10に円形 CFT(D/ t =30) の軸力 Pと鋼管上端の局部. は上端で半径方向移動と回転は拘束,下端で半径方向. 座屈様変形α(鋼管の管壁の最急勾配)を示す.モデ. 移動のみ自由,要素は管厚 T の2倍長,レイヤーは等. ルは上端の半径方向移動が拘束されて座屈問題ではな. 厚5層,鋼管の相当応力歪関係は次式とした.. く,αは初期から生じ,繰返しと共に増大している.し. εeqp =. σy E. σ ⋅ eq σy . m. たがって,局部座屈発生の定義は工学的判断に依らざ. ( 5). るを得ない.図中の曲線 CPL(一点鎖線)は様々な元た. ε は相当塑性歪,σ y は降伏歪,σ eq は相当応力,Eは. わみのある鋼管の単調加力時のピーク荷重とその時の. ヤング率,mは曲線の丸みの変数で,冷間成形鋼管の典. αを結んだもので,P- α関係曲線は曲線 CPLと交差する. 型値として E=200kN/ mm,σ y=360N/ mm,m=9とした.m. 時にピークとなる.そこで,この点を局部座屈発生と. は既実験の軸方向繰返し履歴曲線を近似した.降伏曲. 定義することも合理的であるが,交点を求めるのは容. 面は相当応力によって負荷時だけでなく除荷時も更新. 易ではない.一方, ■点は元たわみがない場合の単調. する.. 加力のピークであり,αが■点のαに達するときを局. p eq. 2. 2. 部座屈発生とすれば単調と繰返しで同じ規範となって 単純である.その時の局部座屈様変形は視認できる程 度(a ≒0. 5 rad. )で修復限界の意味もある.そこで, 局部座屈発生を「局部座屈様変形が単調加力のピーク 時変形に達したとき」とする. 3. 2. 2 局部座 屈発生の条件 式 ( a) 立面. 図11は円形CFTのΔL/ Lの全振幅の塑性成分Δε pと. ( b) 断面 図 8 解析モ デル. 局部座屈発生加力サイクル数 Nl bの関係で,両対数グラ. 3. 1. 3 繰返し 荷重変形関係. フでほぼ直線関係が認められる.斜めの破線はこの近. 図 9( a) , ( b) は,D/ T = 30 の CFT短柱の繰返し軸力. 似である.ただし,圧縮方向塑性歪増分Δε pc が単調. P(圧縮が正)- 軸変位Δ L 関係の解析と実験を示して. 圧縮時に座屈歪に達すれば荷重の繰返しによらず座屈. いる.実験では充填コンクリートの圧壊を避けるため. するのでこれを付加する(水平の一点鎖線) .Nl b=1で. 引張側片振りとしている.試験体ではΔ L/ L が 0 近傍. は解析値と近似直線に誤差があるが,単調圧縮時の条. で充填コンクリートも圧縮力を負担するため反転点軸. 件がさらに厳しい.以上から局部座屈発生は次式のい. 力がやや高いが,繰返しと共に局部座屈が発生して圧. ずれかが成立した時点で生じるとなる.. 縮側に荷重のピークが表れ,さらに次第に履歴曲線が. Δε p. εy. 劣化する様子が正確に再現されている. 図9( c) は加力サイクルと反転点軸力を示したもので. Δε pc. あるが,反転点軸力の劣化開始の時期(局部座屈変形. εy. 0.8. 1. Prev/Pcmax. 0.8. P/Pcmax. 1.5. 0.4 0. -0.5. -0.8. -0.8. -1. -0.5. 0. 0.5. 1. 1.5. ( a) 軸方向関係の解析結果. -1.2 -2.5. -2. -1.5. -1. -0.5. 0. ( b) 軸方向関係の実験結果. 0.5. -1.5 0. 46- 3. 5. 10. 15. 20. ( c) 反転点軸力 - 加力サイクル関係. 図9 CFT短柱の実験結果と解析結果の比較( D/T=30) . Test Analysis. 0. -0.4. -1. ( 7). − 1.0. 0.5. -0.4. -1.2 -1.5. ( 6). −0.4. −1.39. 1.2. 0. ⋅ N lb. σ D = 0.205 ⋅ y ⋅ E t. 1.2. 0.4. P/Pcmax. −1.32. σ D = 0.345 ⋅ y ⋅ E t.
(4) 0.1. peak for no initial imperfection. 1.5. the first peak. Δε. CPL. 1. D/t=20 D/t=30 D/t=40 D/t=50. p. P/Py. 0.5 0. -0.5. 0.01. -1 -1.5. 0. 0.1. 0.2. 0.3. 0.4. 1. 0.5. α (radian). 10. N. 100 lb. 図 11 塑性歪 振幅 - 局部座屈 発生加力サイ クル関係. 図 10 軸力 - 局部座屈 変形関係 ここで,式( 7) は越智等による.. る.また,全径厚比における疲労曲線の勾配はおよそ-. 角形 CFTの局部座屈については十分な知見がないの. 0. 6 となり,Manson- Cof f i nの法則の - 0. 5 とほぼ等し. で,式( 6) , ( 7) と類似の次式で近似した.. い結果となった.. k2. σ B 2 k = k1 ⋅ y ⋅ ⋅ N lb 3 E t εy −1 σ y B 2 Δε pc = 8.7 ⋅ ⋅ − 2.2 εy E 2 t Δε p. (2)角形部材の疲労曲線の勾配は,D/ T=20では - 0. 65, ( 8). D/ T=30, 50では,いずれも- 0. 75に近い値となっている が,円形に比べ,径厚比による値の差が小さく一定し. ( 9). た値となっている.. 式( 8) の k1, k2, k3 は,円形 CFTの結果および角形 CFT の実験結果. 1) ∼ 4). ( 3) 繰返し荷重下における局部座屈発生条件を導出し,. を基にそれぞれ 5. 2, - 1. 32, - 0. 58 と. 円形 CFTおよび角形 CFTの実験値 1) ∼ 4) と比較したとこ. した. 式( 9) は山田等の提案で,ロール整形された中空. ろ,安全側でよい一致を示している.. 鋼管の算定式を幅厚比を 1/ 2 にして CFTに準用したも. なお,スペースに限りがあるので,骨組の動的応答. のである.. に対する損傷評価は割愛した.. 3. 2. 3 実験結 果とのキャリ ブレーション. 参考文献. 図12はそれぞれ一定変位振幅で繰返し加力された円. 1)河野昭彦,松井千秋,中島隆裕,高木潤一:繰返し軸方向力 を受けるコンクリート充填鋼管部材の座屈挙動とエネルギー 吸収能力に関する実験的研究,日本建築学会構造系論文集,NO. 482, pp131- 140, 1996. 4. 2)河野昭彦,松井千秋,木村俊之,田中幸仁:実大コンクリー ト充填鋼管の繰返し局部座屈破断に関する実験的研究,日本建 築学会構造系論文集,NO. 536, pp163, 2000. 10. 3)木村俊之,河野昭彦,松井千秋,田中幸仁:繰返し水平力と 変動軸力を受けるコンクリート充填鋼管柱の弾塑性挙動と破断 に関する研究,日本建築学会九州支部研究報告書,第 39号, pp577- 580, 2000. 3. 4)河野昭彦,松井千秋,大道寺崇,小川雄一郎:繰返し軸方向 力を受けるコンクリート充填角形鋼管部材の座屈挙動とエネル ギー吸収能力に関する実験的研究,日本建築学会構造系論文集 , 第 504 号,pp111- 117, 1998. 2. 5)A Kawano and C. Mat sui : El ast o- pl ast i c l ocal buckl i ng of st eel ci rcul ar t ubes under cycl i c axi al l oadi ng , The Fi f t h I nt ernat i onal Col l oqui um on St abi l i t y and Duct i l i t y of St eel St ruct ures , 1997. 7 , pp. 427- 434. 1.. 形 CFTおよび角形 CFTの実験値 1) ∼ 4) に対して,ここで 提案した条件式による予測を比較したものである.多 少のばらつきはあるが,安全側でよい一致を示してい る. 4. 結び 円形 CFTと角形 CFTの繰返し荷重下における亀裂損 傷および局部座屈損傷を検討し以下の結論が得られた. ( 1) 円形部材の疲労曲線の勾配は,D/ T=20, 30では,お よそ - 0. 5に,D/ T=40, 50ではおよそ - 1. 0に近い値にな 0.1. Δε. 0.1. Δε. p. D/t =20. 0.01. 0.1. ΔεP p. 0.01. 1. 10. ( a) 円形 CFT( D/ t =20). Nlb 100. B/t=23. D/t =30. 0.01. 1. 10. N 100. ( b) 円形 CFT( D/ t =30) lb 図 12 局部座 屈条件式と実 験値の比較 46- 4. 1. 10. ( c) 角形 CFT( B/ t =23). 100. N lb.
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