• 検索結果がありません。

熱帯地域における歯牙フッ素症発症閾に関する研究 : Indonesia(Java島)における調査研究 [A Study on the Threshold of Dental Fluorosis in a Tropical Area: An Investigation of the Relationship between Dental Fluorosis and the Fluorine Content of Drinking Water in Indonesia]

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "熱帯地域における歯牙フッ素症発症閾に関する研究 : Indonesia(Java島)における調査研究 [A Study on the Threshold of Dental Fluorosis in a Tropical Area: An Investigation of the Relationship between Dental Fluorosis and the Fluorine Content of Drinking Water in Indonesia]"

Copied!
30
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

東南 アジア研 究 10巻1号 1972年6月

熱帯地域 におけ る歯牙 フ ッ素症発症 閲に関す る研究

Ⅰndonesia

(

Java

島) におけ る調査研究

玄 *・佐

匠*

一 点 *・人 見 権 次 郎 *

A Study on the Threshold ofDentalFluorosis in a TropicalArea

-

An Investigation ofthe Relationship between DentalFluorosis and the FluorineContentofDrinking W aterin indonesia

-by

Gen M INOGUCHI,TakumiSATO

,

Kazusada YosHITAKE

,

and Gonjiro IiTTOMl

I)entalcariesissowidelyspreadandinflicting lifelong sufference upon so many peopleintheworld thatW HO isrecommending to sanitary authorities concerned to takepreventivemeasuresagalnStthediseasebym10ridationofdrinkingwater. Although therecommendedmethodisacceptedasan effcctiveprophylaxis,thedetermination of theoptlmaldosisforauoridationjsverydiacultproblem・

Since1966,wehavelJeen COnductingthe丘eldresearchesinThailand,Taiwanand South lndia,and we have suggested that,With the increaslng Of annual mean temperature,dental8uorosisisappearatlowerduorincconcentration of drink water

,

and also thellm itofsafetypermissiblerangeofiluorinecontentbecomesnarrower. Thistime,inIndonesia,wehaveexaminedtheincidenceofdentalfluorosisofsome schoolchildren and determjned the 8uorine contentofwatertaken daily by those children. As the resu

l

t

,we find out thatthedentalfluorosisin thiscountry was appeanngatverylow fluorinecontentofdrinkwater. EspeciallyatBantalarea,East

J

ava,severedentalnuorosiswasobserved,thatis,the incidence ofmottled teeth is lO0% ,凸uorinecontentofdrinkwateris2

.

4ppm,andcommunityfluorosisindexis3

.

4

.

Whenweconsidertheabove丘ndingsand theprecision thatwecan guaranteeat presentfor 且uoridation to water works,and also the individualvariation in water consumption by raceorplace,the possibility ofdentalfluorosis occurlng would be greatin月uoridationinareaswherethe annualmean temperatureexceeds70oF.So

,

atleast,itisrequired more carefulconsideration to determinetheoptimum doseof nuoridationin tropicalarea.

Ⅰ は

じ め

歯牙 う蝕症 は,人類文明の発達 と共 に極 めて羅患度 が増加 しつつあ る疾患であ る。 この歯牙

う蝕症を予防ない し抑制す るために フ ッ化物 を利用す ることは,今 日予防歯科学 の大 きな課題

(2)

美濃 口ほか :熱帯地域 における歯牙 フ ッ素症発症田 に関す る研究

であ り,そのために種 々の全身的および局所的適用法が考案 され, また実施 されて今 日に至 っ

てい る。特 に上水道-の フ ッ素添加 (フ ッ素化) は1945年 アメ リカにおいて初 めて実施 されて

以来, 現在1

969

年の W HO の公式報告書1

)によって も世界の多 くの国 々で採用 されてお り,

フ ッ素化飲料水飲用者数は約1

3,

000

万人 に上 ってい る。即 ち上水道 フ ッ素化 によるう蝕予防方

法は,その予防効果,経済性,管理運営の簡便性 な どか らい って も極 めて有用な手段である。

しか しなが ら実際 に上水道 フ ッ素化 に当たっては,飲料水 中に混入添加 され るフ ッ化物 の至通

濃度 の決定が充分 な検討の上 でなされねばな らない ことは言を またない。著者 の一人美濃 口は,

1

952

年 に始 まるわが国における最初の飲料水 フ ッ素化である京都 山科地区の上水道 フ ッ素化 に

参画 して種 々の基礎的研究を行 な うと共 に,

Ma

i

e

r

2

'

,

Ga

l

a

ga

n

3∼5

'

,

Wi

t

ko

p

6

'の研究, さら

に 日本各地の斑状歯 に関す る調査研究7

'

,日本人食品中の フ ッ素 量 と その摂取量などの 調査資

8 10)

を もとに,年間平均気温 50-70oF の地域 に適用 され得 る至通 フ ッ素化豊の決定式を算

11'12

'して,その至適濃度の決定 には気候的要素特 に気温因子 を考慮す る必要のあることを強

く主張 して きた。 この主張 に基づ き,気温的因子を異 にす る地域 における歯牙 フ ッ素症発症閥

に関す る調査研究を,京都大学東南アジア研究 セ ンターの研究 の一環 と して実施す る機会を得,

1

966

年 1月よ り 2月 には美濃 口と天野 による第 1回 (

乾季) の調査

13)

がタイ,台湾 において行

なわれ,続 いて1966年 8月 よ り10月小野,佐藤,天野 による第 2回 (

雨季) の調査

14

'

がタイ,

台湾,南 イ ン ドの各地 において行 なわれ た。 これ ら調査結果を基 に,飲料水 中フ ッ素濃度 と地

域 フ ッ素症指数

(

Co

mmuni

t

yFl

uo

r

o

s

i

sI

nde

x

,以下

CFI

と略記) との関連性 および歯牙 フ

ッ素症発症傾向線式を求め, 台湾 における歯牙 フ ッ素症の発症閥は飲料水 中フ ッ素濃度約 0・

5

ppm

である事を定 め得 た

014

'-方 タイ, 南 イ ン ドでは発症閥値を決定す るに至 らず, さらに

調査を行 な う必要性を認 めたが,以上の東南 アジア熱帯地 区の飲料水 中フ ッ素濃度 と歯牙 フ ッ

素症 出現状況の検討か ら,実際 に平均気温の高い地 区ではよ り低い フ ッ素濃度で歯牙 フ ッ素症

の発現 が見 られ,かつ歯牙 フ ッ素症発症閥の許容範 囲が狭 くな ることを指摘 して来 た。

今 回筆者 らは さらに,同 じく熱帯地域で年間平均気温 80oF(

27o

C)

,南緯 60-doに位 置す

るイ ン ドネシア国ジャワ島において1

971

年 1月∼ 3月 (

雨季) に数 カ所の現地調査を行 な う機

会を得,非常 に低濃度の フ ッ素含有飲料水飲用者 に歯牙 フ ッ素症 の発症 してい る地区のあるこ

とを認 めるなど,興味ある資料を得 ることが出来 たのでその結果を報告す る。

歯牙 フ ッ素症発症閥の決定のためにはその地 区の飲料水

フ ッ素濃度の適正なる測定 が大切

なことは言を またないが,既 に調査 したタイなどの大陸東南 アジアとは逆 の関係ではあれ, ジ

ャワ島 もアジアモ ンスー ン地帯 にあって その雨季 ・乾季 によ り水質即 ち水源の条件が著 しく影

響を受 ける場所 も在 ると予想 され,年間の水質変動を知 る必要 があろう。 このため少 な くとも

乾季 の水質 について, 特 に用水,泉水,露天井戸を飲料水 と して利用 していた

Sa

ga

l

a

he

r

a

ng

地 区においては 乾季の水の フ ッ素量分析が必要であったが, 幸 い 後記の どとく

Ba

ndung

(3)

東南 ア ジア研究 10巻1号

Padj

adj

ar

a

n大学 の協 力によ り同一水源 についての試料を得 ることが出来 たので,該地 区に関

してはその分析結果を も併せて報告す る

。 U

調

1

. 学童検診 による歯 牙 フ ッ素症発症状況の調査

歯牙 フ ッ素症 の確認 とその発症状況調査 のため,調査地 区の主 と して小学校学童

(7-1

6才)

の口腔診査 を行ない,De

a

nの分類

15

'による幽牙 フ ッ素症 (

斑状薗)o

j程度 とその発症頻度を

診査記録 した。

2. 飲料水 の分析

一方,被検学童 の常用す る飲料水 をその現場 において, その常用す る方法 に準 じて採取 し,

水 中フ ッ素な らびにその他主要水質 についての測定 を行な った。

水源 は調査地 区によ って異な り,西部 ジ ャワ,

Saga

l

ahe

r

a

ng地 区で は主 と して小部落別 の

共 同水源があ り, その水源別 に調査対象学童 を分類 し得 た。中部 ジャワ

Pake

m 地 区で も共用

露天泉水 によって被検学童 を総括 出来 た。 また東部 ジ ャワ

Ba

nt

al地 区では河川水 を用い るも

の と各家屋別の有屋 の深 い掘井戸 水を飲用す る ものが多か ったが,いずれ も日常の採水方法 に

従 って採水 し分析 に供 した。な お参考 まで に調査地 区付近での放 つか の対象外 の飲料水,河 川

水 の水質測定 も行な った。調査地 区については別 に詳記す る。

採水 した試料水 は

1

0

0ml入 りポ リエチ レン瓶 に密封 して, 帰 国後下記 の各項 目について水

質分析を行な った。

フ ッ素含有 量の測定 には, フ ッ素 イオ ン電極 (

米国

Or

i

on社製 Mode

19

4-

0

9A) およびイ

オ ンメーター (同社製 デ ィジタル表示

Mode

1801

)を用いて行な った。ただ L Sagal

a

he

r

a

ng

地 区で採水 した雨季試料水 について は,現地で フ ッ素 イオ ン電極 (

同上) およびイオ ンメータ

ー (

同社製 携帯式

Mode

14

0

7

)を用いて測定す ると共 に, 日本帰 国後再検を行な った。

水素 イオ ン濃度

(

pH)は, ガ ラス電極 (日立堀場製 作所製 1

0

2

6-

0

5T型) および pH メー

タ- (

同社製 ,拡大 目盛付

F

型) を用いて測定 した。

導電率 は京都府立衛生研究所 に設置の導電率計

(

De

nkiKaga

ku Ke

i

ki社製 Mode

lAO

-

2)

を用いて測定 した。

硬度, カル シウム含有 量および塩素含有 量 について も, それぞれ米国

Or

i

on社製 イオ ン電

極法 によった。即 ちそれぞれ

2価 陽 イオ ン電極 (同社製 Mode

192-

32

), カル シウムイオ ン電

極 (同社製

Mode

19

2-

20

) および塩素 イオ ン電極 (同社製 Mode

194-1

7

)を用い, イオ ンメ

ーター (同社製

Mode

1801

) に接続 して測定 した。

度,沈殿物 については

視 によ り, その程度を記録 した。

(4)

美濃 口ほか :熱帯地域 における歯牙 フ ッ素症発症師 に関す る研究

3. CFIの算定

CFI(

Communi

t

yFl

uor

os

i

sl

nde

x地域 フ ッ素症指数) は De

an

16'

によ り, フ ッ素 の生理

作用を疫学的 に評価す る方法 と して発 表 され た もので,De

an

15

'の斑状歯 の分類 に従 い,被検

者 各個人が 持 つ最 も蚤猛 の 斑状桁牙の 程度 によって,

Ne

gat

i

ve0, Que

s

t

i

onabl

eO・

5, Ve

r

y

mi

l

d l

0, Mi

l

d2.

0, Mode

r

a

t

e3.

0, Se

ve

r

e4.

0 と評価を設定 し, 当該す る各級群 の人数を

それ に乗 じて, その総

を被検者総数 で除 して得 た商 を

CFI

と してい る。

m 調

イ ン ドネシアにおける本研究の調査対象地 区の選択 に当た って ほ,初回調査 の便宜上 ジ ャワ

島を選んだ。即 ちジャワにおける歯牙 フ ッ素症調査研究 は極 めて文献 に乏 しいが

,17

)年間平均

気温 7

0oF 以上 の熱帯地 区繭 牙 フ ッ素症発症閥の調査対象地 区 と して選定 した ものであ る。

調

査地 区の概 略は

Fi

g

11

に示す通 りで, おおむね西部, 申邦および東部 ジャワの

3地 区

に分 け られ る。山方 ジャワ畠は11月∼ 3月が雨季, 6月∼ 9月が乾季 とされて お り,調査地 区

に近 い主要地 区の月別平均気乱

雨量は

Tabl

elの通 りであ る。

Fi

g.

1

Ma

p

of

l

n

v

e

s

t

i

g

a

t

e

dAr

e

a

si

nJ

a

v

a

西部 ジ ャワでの調査地 は, 現地

Pa

dj

adj

ar

an大学歯学 邸および Handung

央病院 口腔外

科 に滞在 中の東京女子 医科大学 L

j港外科学教室今 井忠治博士 によって斑状歯様変化が見 出 され

てい る地 区を選 んだ。すな わち

抜約

65

0

m の盆地 にあ る 1

3

andung市か ら北方 の ジャワ海 の

方 向

40-5

0

km に散在す る村 々,

抜約

2

5

0

m の Sagal

ahe

r

angJ

I

J

および

Da

j

e

uhkol

ot村,

海抜約

3

50

m の Se

r

a

ngpa

ndj

ang村 および Tj

i

at

e

r村 である。 これ らを総称 して Sagal

ahe

r

a

ng

地 区 とす る

(

Fi

g.

2

)。 この うち Tj

i

at

e

r付近 には, ご くゆ るやか に噴煙をあげ続 けてい る海抜

2,

0

00

m の Tangkubanpl

au 火山が あ り,麓 には r

r

j

i

at

c

rおよび Mar

i

ba

j

aの二 つの温泉

が湧 出 してい る。

(5)

東南 アジア研 究 10巻1号

Table1 MonthlyMeanTemperatureandRainfallinSomePlacesinIndonesia Place Djakarta* abovesea leve1 8m mean MONTH temp. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 : ‖ リ 削 り YEAR oC mm 26.2 335 26.3 241 27.1 201 27.2 141 27.3 116 27.0 97 26.7 61 27.0 50 27.4 78 27.4 91 26.9 151 26.6 193 26.9 1755 (80.4oF) Bandung** 730m mean temp・ n 1lu .al 血 r oC mm 23.5 305 23.8 132 24.0 360 24.2 280 24.2 225 23.7 107 22.7 88 23.4 95 24.0 144 23.9 165 23.9 294 23.8 167 23.8 2362 (74.8oF) * 理 科年 表 197018' ** 世界地 理大系19' *** 田辺 製 薬 (Bandtlng)実測値 197020) 調査対象 の学校 は下記 の通 りで ある。 酉 部 ジ ャワ

Bandung

近郊,

Stlbang

県,

Sagalaherang郡

TJIANDJUR

J

ogjakarta* Surabaja** 107m 3m mean temp・ oC I; 盟 mean temp. oC 怒 mm 25.6 307 26.6 268 25.6 287 26.6 246 25.9 239 26.6 272 26.4 185 26.9 215 26.1 119 26.9 131 25.6 79 26.4 87 25.0 33 25.8 72 25.3 36 26,1 26.1 33 26.8 26.7 91 27.7 26.1 203 27.8 25.9 236 27.0 25.9 1849 (78.6oF) 3 4 4 7 9 3 0 3 1 2 26.8 1616 (80.2oF)

(6)

美濃 ロほか :熱帯地域 における歯牙 フ ッ素症発症園 に関す る研究 ①

Sagal

ahe

r

ang

α、

i

g.3

)

Sagal

ahe

r

a

ng

2

小学校

Sagal

a

he

r

a

ng

3小学校

Fig.3 MapofSagalaherangDistrict

Da

j

e

uhkol

ot

(

Fi

g.4

)

Da

j

e

uhkol

ot

1

小学校

(7)

ー-ll --/ I Ja ^l互 ︰樟 軽 ∫_ / --/ 一7 ----∫ --1 一 東南 アジア研究 10巻1号 TJIUrUg *4 D□JeUhkoloI School

JONGF?ANGKAS

一一一-.---. BERANDU TTGOROVJONG ★ 6 TjFqOrO帆・qng DAJEUHKOLOT TjlSUmur ㊥ 2 T岬 VV‖C]rC)ngOu ★5 MARGALUJU \\ \

★l・The source ofdrlnkJng WC)fercoltecナed Fn ThES Survey

◎:School'nveshgoTed

Fi

g.4

Map olDajeuhkolotArea

Se

r

angpandj

a

ng 村

(

Fi

g・5

)

Se

r

a

ngs

ar

i

小学校 PONGGANG Ja , rJ O 古 っ E ll i * :Source ofdrlnklnqWCl十er l:AwlrC]rOnqCIS,Tjlbungur 2:TjLborubus,TjLnOre

(8)

美濃 口ほか :熱帯 地域 におけ る歯牙 フ ッ素症発症 閲 に関す る研究 ④

Tj

i

at

e

r

(

Fi

g.3

)

r

r

j

i

at

e

r

小 学校 中部 ジ ャワの調査地 は

Jogj

akar

t

a

にあ る現地水 道局の水質分析 に よ り

0

3ppm

の フ ッ素 が 検 出 されて いた地 区を選 ん だ 。21'即 ち この古都か ら 北方へ 約

25km

, 火山の 中腹 にあ り 海抜

800m

といわれ る

Ba

nt

e

ng

村 で あ る。調査地 区は下記 の通 りであ る。 中部 ジ ャワ

Jogj

akar

t

a

市近郊

Pak(

m

Har

ga

bi

nangun

Bant

e

ng

小学校

東部 ジャワの

Ba

nt

al

村 は,

Sur

a

ba

j

a

市 の

Ai

r

l

angga

h

大学歯学部 を卒業 し

Si

t

ubond

市 に 俳在 した イ ン ドネ シア人歯 科 医 によ り著 明な斑 状歯様変化が報 告 されて いた地 区で あ りなが ら, 未 だその原 関が詳 らか に されて お らず,今 回 の調査 に当た りイ ン ドネ シア厚生省側か らも調査 を推 薦 され た村 で あ り, ここを調 査地 に選 んだ, この村 は東 ジ ャワの有 名な

Me

r

ap

i火 山北 山 麓 の扇状台地 に当た り,侮 岸 よ り約

1

0km

商 に入 った所で,同火 山山上湖 に発す る

Banj

uput

i

h

川の流域 に位 置17-.して い る。 調査対 象の小学校 は下記 の通 りで あ るO 東部 ジャワ

Si

t

ubond市

近郊,

Banj

uput

i

h

(

Fi

g.6

)

(9)

東南 ア ジア研 究 10巻1号 ⑥

As

e

mbagus

郡 ,

Ba

nt

al

(

Fi

g・7

)

Ba

nt

a

l小学校

米 ・'Thesourceofdrinking wofer

COllecledinthis survey・ Fig.7 Map ofBantalArea

調

成 績

1.

歯 牙 フ ッ素症発症状況

(

1

)

西部 ジャワ調査成績

Saga

l

a

he

r

a

ng地 区, 4

カ村

6小学校の学童6

9

6名 について 口腔診査 を行な った結果 は Tabl

e

2に示す ごと くであ る。

歯 牙 フ ッ素症 (斑 状薗 ,

表 中

MT と略記) 所有者 は Que

s

t

i

onabl

eを含 めて6

9

6名 中2

90名,

41

.

7

%でかな りの高率 を示 し,特 に

Tj

i

a

t

e

r小 学校では61.

3% と高か った。

次 に これ ら調査学童 が 日常飲用 して いる水源 (

井戸,泉 または川) を訪ねてその 日常の採水

法 に準 じて採水 したO-部の者 について は担 当教師を通 じて充分採水方法 についての注意を与

,学童 によ りポ リエチ レン瓶 に採水持参せ しめた。

Sagal

ahe

r

ang 第 2および第 3小学校の

(10)

美濃ロほか :熱帯地域における歯牙フッ素症発症閲に関する研究

Table2 NameofSchoolsand NumberofChildren Exami nedandAppearanceof MottledTeethinSchoolChildren atSagalaherang District

Sourceof

Name。fSchool drofcinki′ 1●ngwathil11drener ⊥1cuLiiZ;;ふ examined

(Seetable5)

Numberof examined

Numberof Incidenceof Area

SAGALAHERANG SagalaherangII SagalaherangIII

Total

DAJEUHKOLOT DajeuhkolotI&II Tjikomok ¶isumur ¶ikalong Total

SERANGPANDJANG Serangsari Tjinata

children with MT* (%) 209 63(30.1) 158 63(40.0) 367 126(34.3) 45 18(40.0) 63 29(46.3) 47 25(53.2) 155 72(46.5) MT** ± 1 2 3 4 28 2 36 5 ⋮ 8 3 5 9 2 1 64 7 44 11 9 7 2

0

12 5 7 5 12 6 5 2 3318 14 7 0 0 0

0

0 0 0 94 43(45.9) 14 8 15 4 0 TJIATER Tjiater Tjitjenang 80 49(61.3) 13 8 22 6 0 Total 696 290(41.7) * MT: Mottledteeth ** Dean15,16)の分類に従い次のように略記する。以下の表 も同様,説明を省略する。

± :questionable,1:Verymild,2:Mild,3:Moderate,良 4:Severe

Table3 NameofSchooland NumberofChildrenExaminedandAppearanceofMottled Teeth in SchoolChildrenatPaken (JOGJAKARTA)District

Nameofschool Banteng Numberofchildren examined 70 Numberofchildren with MT(%) ± 11(15.7) 8 ∫ncidenceofMT 1 2 3 4 2 1

0

Table4 NameofSchooland NumberofChildren ExaminedandAppearanceof MottledTeethin SchoolChildrenatAsembagusDistrict

Nameofschool

Bantal

Numberofchildren Numberofchildren examine。 with MT(%) + 75(100.0) 0 IncidenceofMT 1 2 3 4

0

14 33 28 学 童 居 住地 区の飲 料水 は若 干 の住居 敷 地 内の掘 井戸 (す べ て 露天 ) を除 き, ほ とん ど小 部 落 ご との共 同露 天 井戸 また は共 同露 天河 川水 あ るい は湧水 で あ り Table5 お よび Fig.3-5 に示 す ご と くで あ る。 図 中の算 用 数字 お よび ロー マ数 字 は それ ぞ れ表記 せ る水 源 を示 す 。 Dajeuhkolot第

1

・第2小 学 枚 で は, 学童 を その 飲 用水 源 別 に6群 に分 け る ことが 出来 た。

(11)

東南 ア ジア研究 10巻1号

その内

Tabl

e2に示す三 つの水源 について調査 した もので ある。同 じ く Se

r

a

ngs

ar

i小学校で

は被検学童 を水源別 に三群 に分 け られたが,表 に示す一群 について,Tj

i

at

c

r小学校 について も

同 じく三群

一群 について調査 した ものであるO水源の名称 およびその所在 はいずれ も

Tabl

e

5,Fi

g.3-5 に示す通 りである

(

2

) 中部 ジャワ調査成績

Pake

m 地 区,Bant

e

ng小学校の学童70名についてのn脆診査結果 は Ta

bl

e3に示す ごと く

である

この地 区の飲料水水源 は, ほ とん どの者が同一 の泉を共用 して お り,他 の水源の利用

者を除外 して, その一 つの水源

Bant

e

ngs

pr

i

ngの水を飲用 してい る者 について検診 したO採

水法 は前 に同 じであ る。

(

3

) 東部 ジャワ調査成績

As

e

mbagus地 区,Bant

al小学校の学童75名についての 「

昭 診 査結 果は

Tabl

e4 に示す通

りである。 この地 区は前述の ごと く,数年前 イ ン ドネシアの歯科医によ り住民 に多数の斑状歯

様変化があ ると して

Sur

a

ba

j

aにある Ai

r

l

anggah大学歯学部に報 告がな され,水質分析が関

連機関 に俵赦 して行な われたが, その際の結果で は フ ッ素を認y)

なか った とされて いる地域 で

あ った

022)

な お, その分析結果 は

Tabl

e1

4上 段 に示す通 りである

ここは

I

L

t

nj

uput

i

h 川が

Bant

al村 を貫 いて流れて お り, この川の源 は ジャワ島東端近 くに位 L

r

F

I

T

I

す る

Me

r

api火両の火

口か らの流入のあ る山頂近 くの池 と言 われ, その名称の

Banj

uput

i

h は白い川の意 で,名の ご

と く用水 は帯茶 白色 に濁 って お り,流域 に存在す る唯一の部落が この

I

I

i

ant

al村 で,下流では

分 岐 して 田畑の漕潜水路 に取水 されて お り,事実下流で国道 との交 差郡を調査 したが雨季 に も

かかわ らず,本 流 には全 く流水がな く,分岐流 には

漕潜

に使用 された ものか,濁水が

々と流

れていた。

付 近一帯 はサ トウキ ビの産地で あ るが,

I

3

ant

al村 の主要農産物 は 大豆 と トウモ ロコシであ

り,付近の企業 と して はい くつかの砂糖工場 が存在す るのみで,いずれ も川か ら遠 く離れて用

水の水質 に影響を及 ぼす事 はあ り得ない との事 であ った。

この様 な

潤 環境 の村 の小学校学童 の調査結果 は

Tabl

C4 に示 した ごと く被検者 の 75名全

負 (

1

00%) に斑状歯 , しか も Mode

r

at

e

,Se

ve

r

eの多 い高度の斑状歯 を 見 出 したのであ り,

後記の ごと く

CFIは 3.

0を越 え る値を示 した。

村民の飲料水 と して は多 くの家が井戸 を有 し,部落全体 で53カ所の井戸が在 るが, この内 9

カ所 を無作為 に選 出 して採水 した。 これ らの井戸 はいずれ も水面 まで約

20m の深 い もので,

水質外観 は無色透明であ った。一方一部 の村民 は商 った用水 を飲用 して お り

,

にわれわれの

用水試料 は,折 りLも水がめを荷 って水 を汲 みに来 た現住民 に,彼 らの方法 で川の

流部 およ

び川辺か らポ リエチ レン瓶 に直接採集 して も らうことが出来 たもので ある。 このほか, この上

1

2

(12)

美濃 口ほか :熱帯地域 における歯牙 フ ッ素症発症閥 に関す る研究 下 流併 せ て

3

カ所 で 用水 を採 取 した。

Bant

a

l村 の位 置 お よび

Bant

a

l村 での 井戸 水, 用水採 水地 点 は

F短.6,7

に示 した通 りで あ る。

2.

水 質 調査結 果 採 水 試料 は, 前 記 の ごと くすべ て

1

0

0m

l入 りの ポ リエチ レ ン瓶 に分 割採水 し一部 の フ ッ素 定 量 を除 いてす べて帰 国後 ,京都 大学 医学部 口腔 外 科学 教室 に おいて以下 の各項 につ いて分 析 を行 な った。 試料 は調査対 象学童 の飲 用 して い る水 の ほか ,調 査地 区付 近 の い くつか の水源 お よび その他 ジャワ島の数 カ所 で採水 した水 につ いて も参考 まで に同様 の分 析 を行 な った。

(

1

)

フ ッ素 含有 豊

a)

西部 ジャ ワ調査地 区,

Sagal

a

he

r

a

ng

におけ る飲料水 中 フ ッ素 含有 量 調 査 した飲料 水 源 の所在 は

Fi

g.3,

4,

5

の地 図上 に *印 お よび数 字 で示 した もの で, その フ ッ素 含有 量 は

Tabl

e5

に示 す 通 りであ る。 表 の左 か ら雨季 ,乾 季 お よび平 均値 を示 して あ る。

Kr

adj

an(

9

)

,

Ti

marAgung

な ど- ,二 の水 源 を除 き,一般 にほ とん どの水 源 において 井水 ,

川泉水 と も乾 季 において ほぼ

2

倍 の値 を示 した ことは興 味 が あ る。非 飲 用 の

Tj

i

a

t

e

r

温泉 では その変動 は高 度 で あ った。

b)

中部 ジ ャワ調査地 区,

Pake

m

に おけ る飲 料 水 中 フ ッ素 含有 鼻 この地 区で は, 前述 の ご と く

Ba

nt

e

ng

小学校 学童 の うち大 部分 の者 が飲 用す る共 同泉水 -カ所 の利用者 を対 象 と した もの で, その水 源

Ba

nt

e

n

g の フ ッ素 含有 量 は

0.

2

2ppm

で あ った。

(

Tabl

e6

)

C)

東 部 ジ ャワ調査地 区,

Bant

a

l

に おけ る飲 料水 中 フ ッ素 含有 量 飲 料水 中 フ ッ素 含有 量 は

Tabl

e6

に示す が, 試 料 と して採 取 したす べて の井戸 水 , 用水 が 約

2ppm

以上 の高濃度 の フ ッ素含有 を示 し,最 高

3.

47ppm

, 目を改 めて採 取 した井戸 水 では

3・

96ppm

を示 す ものが あ った。 先 に も述 べ た ど と く, 部落 には飲料水 源 と して の深 い掘 井戸 が ほ とん ど各 戸 ごとにあ って, ほぼ

1

水 源 当 り

1

学童 とな るの で, 井戸 水 につ いて は若 干 の代 表 的な ものか ら得 た平 均 値 を, 又用水 につ いて は通 常飲 用 と して採水 されて い る川 の 中央 流 と雑 用 に供 され て い る川岸 沿 いの 流水 の平 均値 を, それ ぞれ の 代表値 と して 取 り扱 った。 以上 の結果 を ま とめたのが

Tabl

e6

であ る。

d)

ジ ャワ島 内非検 診地 区 におけ る飲 料水 中 フ ッ素 合有 嵐

参 考 まで に分 析 した

Dj

aka

r

t

a

市 お よび

Bandung

市 の上水 道水 ,

Sur

a

ba

j

a

近郊

Pr

i

ge

n

(13)

東南 ア ジア研 究 10巻1号

易水道水 , 同 じ く Surabaja近郊 Tretesの Hotel内 自家上水 についての 分析値 は Table 7

の通 りであ る。

Table5 SourceandFluorineContentofDrinkingWaterCollected inSagalaherangDistrict,WestJava

Sagalaherang area sourceof■water kind markonmap 良 name I Betok II Gembong III KradjanIII IV KradjanII V Nangkoda well VI Kaum VII Borondong VIII Kiripik IX TimarAgung X Tangsl XI ¶italutug l X・radjanI 2 Tjibinongstream sprlng 3 Tjikiara or 4 Tjimudjariver rlVer 9 Kradjan lO Borondong ¶iawiLarangan Dajeuhkolot area Serangsari area 1 Tjikomok sprlng 2 Tjisumur 3 Tjikalong 1 Tjibungar sprlng 2 Tinore 3 Tjinata sprlng 7 Tjitjenang ・jiaterarea rlVer :'iitaet,erLSrigated sprlng TjiaterHotSpring atrandom sampling Sprlng 5a LelesI 5b LelesII 6 Palasari SumurBandung rlVer Tjiasenariver Fluorinecontent(ppm) wetseason dryseason mean 4 3 2 2 2 2 2 2 5 2 9 3 1 3 7 0 3 6 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 , 0 0 0 4 4 5 2 0 0 0 0 0 5 5 3 7 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.10 0.07 0.04 0.04 0.04 0.03 0.05 0.04 0.04 0.03 0.04 0.03 0.06 0.04 0.07 0.04 0.06 0.05 0.12 0.07 0.18 0.13 0.05 0.04 8 7 2 5 5 8 2 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 9 5 9 7 4 7 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.08 0.06 0.11 0.08 0.06 0.05 0.07 0.06 0.08 0.07 0.07 0.07 (0.24) 0.31 0.17 0.20 0.13 7 9 2 9 9 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 6 7 7 8 7 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

(14)

美濃 口ほか :熱帯地域 における歯牙 フ ッ素症発症桝 に関す る研究 Table6 Sourceand FluorineContentofDrinkingWater

Collectedin Centraland EastJava

sourceofwater Fluorinecontent kind mark on map & name depth (m) (ppm)

C

e ntr

a

l

Java Pa

ke

m area sprlng Banteng EastJava Bentalarea 14 KoHong 15 1iaisinten 20 P.Ahnajoc 21 P.Soenemanoer 22 Ardjodikaro 25 P.Rasoc wel1 36 B.Dathani 47 Namea 50 P.Djoinawija /average nVer Banjuputihriver I sidestream II centralstream III upperreach

IV branch (irrigatedwater) /average /2.69 9 9 0 1 1 1 5 2 2 1 1 2 2 2 2 2 2 2 2.56 2.40 3.47 1.96 3.47 2.45 2.36 2.82 2.71

Table7 FluorineContentofDrinkingWaterCollectedatRandom in Indonesia Sourceordrinkingwater

CitywaterofDJAKARTA (Mr.Nishihara'S) CitywaterofBANDUNG (Dr.Imai'S) PRIGEN,simplewatersupply

PRIGEN,riverwa.ter TRETES,(HotelTandjung)

(

2

) 水素 イオ ン濃度 (

pH)

pH はほとん どすべての水源で酸性側の値を示 したが,多 くは弱酸性であ った。酸性度の最

も高 いのは

Tjiater

温泉であ り, これは飲用 に使用 されていない。次 に酸性 の高いのは

Saga

-1aherang

地区の 「酸 っぱい水」 と して現地でも知 られている

Palasari

の泉 で, これ も最近 で

は飲用 に使用 されず もっぱ ら水浴や洗濯 に利用 されているとの ことであ った。

(15)

東南 ア ジア研 究 10巻1号

の 中では唯一 の弱 アル カ リ性 の もの であ った。Table8は Sagalaherangの雨季,乾季 の

pH

を示 して い る。雨季調査 のみの Pakem および Bantalにつ いて は他 の分析結果 と共 に Table 13 に示 して あ る。

Table8 WaterAnalysisofDrinkingWaterin SagalaherangDistrict [pH] sourceofwater pH kind markonmap&name wetseason dryseason g n r .叩 。 .m S r Sagalaherang area Tl l I 「 = = Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅵ Ⅵ Ⅸ Ⅹ 芋 2 3 4 9 1 Dajeuhkolot area Betok Gembong Kradjan

I

I

I

KradjanII Nangkoda Kallm Borondong Kiripik TimarAgung Tangsl ¶italutug KradjanI ¶ibinongstream ¶ikiara ¶imudjariver Kradjan Borondong ¶iawiLarangan 1 Tjikomok sprlng 2 Tjisumur 3 Tjikalong 1 Tjibungar Serangsariarea sprlng 2 Tinore 3 Tjinata Sprlng ¶iaterarea otherplacesin WestJava 16 7 Tjitjenang ¶iaterHotSpring rlVer Tjiater,lrrlgatedwaterway 5a LelesI 5b LelesII sprlng 6 Palasari SumurBandung rlVer Tjiasena.river 4.9 6.6 5.4 6.4 4.9 6.2 5.6 6.1 5.2 6.2 5.8 6.3 5.2 6.4 5.3 6.4 5.5 6.4 6.0 6.5 5.3 6.6 4.9 5.5 5 4 9 6 5 5 5 7 6 5 5 山 4 6 " 6 9 2 4 6 4 4 ⋮ 5 1 8 2 9 3 0 4 6 6 6 2 2 5 5 4 6 6 6 6 6 6 6 6 川 6 6 6 6 7 7 2 7 6 6 3 6 6 5 6 6 3 5 7 m 8 8 8 9 0 0 一 . 2 . 0 .. . 3 . 6 .5 . 5 . 7

(16)

美濃口ほか :熱帯地域における歯牙 フ ッ素症発症餅に関す る研究

(

3) 導

導電率 は電導度 とも言 い,

水 中

に潜存 して いるイオ ンの豊 と各 イオ ンの電気を運 ぶ速 さによ

って支 配 され,大 まか に水 中の溶存 イオ ン鼠を比較す ることが出来 る。即 ち この数字 によ りほ

ぼ各溶質豊

ppm の合計を知 り得 ると言 われ る。

導電率の

高 い

ものは

2

倍 および

5

倍稀釈 して測定 したが,得 られ る数値を その まま

2

倍 また

5倍 して は正 しい値が得 られな い ことが経験的 に知 られてい るので,直接読み取 った数字 と,

×2,×5

の記号 を併記 して表示 して あ る。 〔ちなみ にあ る試料での実験的測定 によると

7

65

mぴ

(

稀釈な し)

,47

4

me

l(2倍稀釈)

,2

3

3

m

ぴ (5倍稀釈) とい う値 を示 した。

最 高値 は西部 ジャワ

Tj

i

at

c

r

温火

水で あ ったが,飲料水 の中では東部 ジャワ

Ba

nt

al村 の各

水源 が高 い値 を示 した。一方

Saga

l

a

he

r

a

ng地 区の飲料水 は全般 に低 い導電率 を示す ものが多

か った(

Tabl

e9

)0

(

4

) 硬

I

一般 に水 の硬度 は水

Ll

に溶存す るカル シウムおよびマグネ シウムの塩類のために生ず るので,

これ らの金属の 含有量 で表 わ され るが, ここでは二 価陽 イオ ン電極 によって お り,

2価陽 イオ

ンの全濃度,即 ち水 の全硬度 と して測定 した ものを対応す る炭酸 カル シウムの

ppm に換算 し

た ものであ る。

Tabl

el

O は

Sagal

a

he

r

ang地 区の雨季,乾季 およびその平均値を示 して い る。 フ ッ素含有

量 とは逆 に雨季 において特 に井水で硬度 が増す傾 向があ ったが,いずれ も軟水の範囲内で あ っ

た。Pake

m,Bant

alは別表

13

に呈示 して あ る。

Bant

a

lの井戸水 はやや硬水 の範唾 に入 り,一 つの井戸では硬水 に属す るものがあ った.

(

5) カル シウム含有愚

水 中の カル シウムイオ ンは淡水 の もっとも重要な主成分で硬 度の主原因 とな るもので あ り,

硬度 とほぼ同様 の傾 向を示

L Saga

l

a

her

a

ng地 区では低値 であ った(

Tabl

ell

)0

カル シウム源 は主 と して珪酸塩 に由来 し,次いで炭酸塩,硫酸塩 に由来す るが,祉 酸塩 は水

に難潜 であ り, 一般 に炭酸塩 に支 配 され るが

Tj

i

at

e

rの温泉鉱泉 の高価 は 当然 であ り, また

Bant

a

lの高価 も他 の成分 と共 に Me

r

api火

の影響 を思 わせ る

.

(

6

) 塩素 イオ ン含有 量

塩素 イオ ンはすべての天然水 に見 出され るが,岩石 の風化 に よる供給な どは普通 わずかな こ

と, および塩 化物 のほ とん どは水 に溶 け易い ことか ら,人類 による汚染 や雨 および風送塩 によ

る供給 の他 に温泉 および火

か らの供給 が主要要 因であ り,

Sagal

ahe

r

a

ng では季節変動を含

めて一般 に低値 であ ったが(

r

ra

bl

e1

2

),Tj

i

at

c

r温泉では

端に高値 を示 し, Ba

nt

alで も高値

1

7

(17)

東 南 ア ジア研 究 10巻1号

を示 した。 ただ試水 量 の関係 か ら硫 酸 イオ ンの測定 が 出来 な か った ことは水質分 析結果 の判定 に関 して 問題 を残 した(Table 13)0

な お,参 考 まで に前述 の ど と くAirlanggah大学 で呈示 され た現 地 に よ る Bantal水 分析結 果 お よび イ ン ドネ シア文献 に よる各地 の水 中 フ ッ素 含有 量分 析結果 を抜 粋 し,Table14に示 す 。

Table9 WaterAnalysisofDrinkingWaterinSagalaherangDistrict [Speci丘cConductivity]

kind markonmap 良 name wetseason dryseason mean Sagalaherang area I)ajeuhkolot area

i

‖‖

=

I

H

m

1 2 3 4 9 10

:

Betok Gembong Kradjan

I

I

I

Kradjan

I

T

Nangkoda Kaum Borondong Kiripik TimarAgung Tangsl ¶italutug Kradjan

I

¶ibinongstream ¶ikiara ¶imudjariver Kradjan 13orondong ¶iawiLarangan 1 Tjikomok sprlng 2 Tjisumur 3 Tjikalong l Tjibungar Serangsariarea sprlng 2 Tinore 3 Tjinata Sprlng ¶iaterarea 7 Tjitjenang ¶iaterHotSpring rlVer Tjiater,1rrigatedwaterway otherplacesin Sprlng WestJava 5aノ Leles

I

5b Leles

I

I

6 Palasari SumurBandung rlVer l〕iasenariver 45.2 61.3 53.3 74.7 30.9 52.8 56.6 73.2 64.9 54.7 84.5 69.6 56.0 61.0 58.5 57.0 52.4 54.7 54.0 39.9 46.9 41.9 54.4 48.2 34.0 35.7 34.9 41.5 68.7 55.1 174. 85.0 130. 82.3 74.8 78.6 68.0 131. 100. 53.7 61.9 57.8 64.3 79.1 71.7 110. 96.6 103. 31.2 65.2 48.2 83.4 87.8 85.6 68.0 71.1 69.6 68.4 67.8 68.1 50.4 52.2 51.3 98.2 (98.2) 86.6 99.0 92.8 89.2 99.2 94.2 98.7 (98.7) 809.×5 996.×5 903.×5 721. 121. 421. 61.0 74.0 67.5 62.4 73.0 67.7 401. 509. 455. 86.1 90.9 88.5 55.1 85.0 70.1

(18)

美濃 口ほか :熱帯地域 における歯牙 フ ッ素症発症閲に関す る研究

Table10 WaterAnalysisofDrinkingWaterin SagalaherangDistrict [Hardness]

Sagalaherang area

Dajeuhkolot area

kind markonmap&name wetseason dryseason mean I Betok II Gembong III KradjanIII IV KradjanII V Nangkoda well VI Kaum VII Borondong VIII Kiripik IX TimarAgung X Tangsl XI ¶italutug l Kradjan I 2 Tjibinongstream sprlng 3 Tjikiara or 4 Tjimudjariver rlVer 9 Kradjan l0 Iiorondong Tjiawi Larangan 1 T jikomok sprlng 2 Tjisumur 3 ¶ikalong 1 ℃ibungar Serangsariarea sprlng 2 Tinore 3 Tjina,ta Sprlng ¶iaterarea 7 Tjitjenang ¶iaterHotSpring

waterhardness

16.6 7.3 12.0 16.0 2.2 9.1 6.6 8.4 7.5 8.3 5.6 7.0 8.1 3.9 6.0 3.7 2.5 3.1 10.5 0.7 5.6 4.7 0.9 2.8 2.1 0.6 1.4 1.1 1.7 1.4 39.5 3.0 21.3 15.0 13.6 14.3 4 9 9 5 1 1 2 5 2 7 7 5 1 1 6 4 3 8 6 6 8 9 8 9 7 3 9 4 8 7 3 8 6 2 0 ⋮ 6 0 0 i = r= 5 7 6 7 4 4 5 4 8 5 7 0 8 7 9 4 2 11 (6.7) 14.2 15.4 15.5 (15.5) 62.7 53.5 58.1 rlVer Tjiater,1mgatedwaterway 22.1

otherplacesin Sprlng WestJava 5a LelesI 5b LelesII 6 Palasari SumurBandung rlVer Tjiasenariver ll.5 3.9 10.6 6.6 0.8 6 " 7 0 4 7 0 2 6 4 0 3 9 1 1 5 1 17.4 1 0 5 2 9 ︼ 4 4 0 0 4 " 1 3 1

(19)

東南 ア ジア研 究 10巻1号

Tablell WaterAnalysisofDrinkingWaterin Sagalahcrang I)istrict [Calcium]

sourceofwater Calcium content(ppm) kind n"rkonmap&name wetseason dryseason mean

Sagalaムerang area Dajeuhkolot area I Betok ll (iembonL, III Kradjan III IV KradjallII V Nangkoda well VI Kaum VII Borondong VIII Kiripik IX TimarAgung X TangsI XI ¶italutug l Kradjan I 2 Tjibinongstream sprlng 3 Tjikiara or 4 Tjimudjariver river g Kradjan lO Borondong ¶iawiLarangan l T〕ikomok sprlng 2 Tjisu mur

3 Tjikalong 1 Tjibungar Serangsariarea sprlng 2 Tinore

3 Tjinata L q)rlng Tjiaterarea 7 Tjitjenang ¶iaterHotSpring

rlVer Tjiater,lrrlgatedwaterway

otherplacesi一l Sprlng WestJava 5il Lelesi 51) Lelcslr 6 Palasari SumurBandung r】ver Tjiasenariver 2.3 1.8 2.1 2.8 0.7 1.8 4.6 3.4 4.0 1.0 3.5 2.3 1.0 2.2 1.6 0.7 1.1 0.9 2.4 ・ 0.6 1.5 3.6 0.9 2.2 0.7 0.8 0.8 1.0 1.4 1.2 6.6 2.2 4.4 6.5 2.0 4.2 7 9 5 3 8 3 0 4 1 1 0 1 o ・ 9 4 ・ 6 0 ・ 5 二 2 ・ 1 4 ・ 1 4 9 7 3 5 4 2 0 1 1 4 3 3 3 1 一 3 0 4 7 1 6 8 3 6 3 3 4 5 2 1 3 5 7 " 9 5 2 3 3 2 8 6 6 一 . 0 . 3 5 8 1 8 6 6 5 8 2 2 4 3 2 6 3 3 0 3 8 3 4 2 8 3 1 2 4 1 一 8 4 5 l 1 6 す . -. 2 Eid ・ 4 5 5 一 3 0 6 ( 2 9 8 9 5 5 2 2 2 3 1

(20)

美濃 Hほか :熱帯 地域 における歯牙 フ ッ素症発症鮒 に関す る研究

Table12 WaterAnalysisofDrinkingWaterinSagalaherangDistrict [Chlorine]

sourceofwater Chlorinecontent(ppm) kin(i markonmap

&

name wetseason dryseason mean

Sagalaherang area Dajeuhkol()t area ▼l TI一 l⊥ 1 , I E E n v Ⅵ Ⅵ Ⅵ m X M 1 2 3 4 9 Betok Gembong Kradjan III Kradjan II Nangkoda Kaum Borondong Kiripik TimarAgung TangsI Tjitalutug Kradjan I Tjibinongstream ¶ikiara ¶imudjariver Kradjan 10 Borondong

¶iawiLarangan l Tjik。mok sPring 2 Tjisumur

3 Tjikalong l Tjibllngar Serangsariarea sprlng 2 Tinore

3 Tjinata Sprlng

¶iaterar(、a

7 Tjitjenang

¶iaterHotSpring

river Tjiat

c

r,Irrigatedwaterway

otherplacesin SPrlng WestJavc 5a LclesI 51) LelesII 6 Palasari SumurBandung rlVer Tjiasenariver 3 0 4 8 9 1 3 6 2 5 7 3 4 0 3 9 9 0 0 6 9 8 9 0 7 6 3 5 1 4 1 9 8 2 2 2 1 1 1 6 2 1 2 1 7 3 5 9 2 5 1 7 6 4 6 0 5 8 8 5 8 6 4 5 7 6 6 4 1 9 4 4 8 1 7 3 6 3 8 0 4 0 0 6 0 6 5 1 1 1 1 2 3 1 1 6.0 12.8 6.1 14.7 5.8 3 6 4 1 1 1 5 6 1 0 3 9 7 5 8 6 7 4 2 2 4 0 8 5 8 7 6 0 0 1 3 0 8 5 6 3 7 6 4 1 9 7 6 4 8 1 1 1 1 1 3 2 2 1 . Eid . EiiZI ( l ⋮ 1 9 8 ( 5 8.6 8.1 8.4 9.3 7.4 8.4 94.6 148. 121. 16.3 11.8 14.1 9.3 10.7 10.0

(21)

東南 ア ジア研究 10巻1号

Table13 WaterAnalysisofDrinkingWaterinCentralandEastJava S。urc。。fwat。, SPeCi丘c hTradt::ss

kind ma,k。nmap& name (CAndmuhCii/vclB (ascaco3ppm) CentralJava Pakem area spring lhnteng EastJava 14 KoHong 15 Ⅰ∋aisinten 20 ‡'.Ahnajoc 21 P.Soenemanoer we11 22 Ardjodikaro 25 P.Rasoc 36 B.Dathani Bantalarea 47 Namea 50 P.DjoinawIJa Banjuputihriver l sidestream II centralstream rlVer ⅠⅠⅠ upperreach IV branch(irrigatedwater) 115 2 2 2 2 × × × × 2 1 2 4 9 1 6 3 8 0 1 9 9 0 5 1 1 3 9 5 8 7 8 8 9 6 8 3 0 4 0 8 0 9 1 5 6 5 6 25.3 9 3 1 3 6 6 4 4 3 5 7 2 6 2 1 4 5 0 4 2 2 3 2 2 2 2 2 5 0 5 9 2 3 4 4 1 1 1 1 pH Calcium Chloride content (ppm ) 6.5 2.9 6.6 174.7 6.2 93.4 6.3 74.3 6.4 94.0 6.6 71.8 6.2 94.9 5.8 96.7 6.3 99.3 6.4 92.7 7 3 3 3 2 2 3 5 5 5 4 4 2 2 1 0 7 7 7 7 content (ppm ) 8 9 1 2 7 2 6 6 4 1 6 5 1 4 6 9 7 6 5 2 2 5 2 2 2 3 2 0 0 8 5 0 9 8 8 2 1 1 1 3. 各調査 地 区 におけ る CFI

(

1

)

西 部 ジ ャワ調査 地 区,Sagalaherang におけ る CFI

採 取 した飲料水 を, その雨季 乾季 の平 均 フ ッ素 濃 度 の等 しい水 源別 に集めて 当該 す る飲料水 を飲 用 して生 まれ 育 った者 の 内,検診 出来 た学童 数 , その 内の斑 状歯 所有者数 , その程度級別 罷 患者 数 か ら Dean16)の定 めた方法 に従 い CFIを算定 した。Table 15 は その結 果 で あ る。 CFlは 0.0-2.50まで分 散 が大 き く, フ ッ素 濃度 0・10ppm 以下 で も CFI0.6を越 え る地 区 があ って, 飲料水

フ ッ素 濃度 を CFIの間 に一 定 の関係 を見 出 し難 か ったが, Tjiaterで は フ ッ素濃度 0・24ppm と比 較 的高 く CFI も 0.96と他 の地域 に比 して 高い値 を示 した。

(2) 中部 ジ ャワ調査 地 区,Pakem におけ る CFI

Tilble16 に示 す通 りで, フ ッ素 含有 量 は 0・22ppm で Sagalaherang 地 区の Tjiater に近 似 したが,CFI は 0.11と低 い値 で あ った。

(3) 東 部 ジ ャワ調 査地 区,liantalにおけ る CFI

Table 17 に示 す通 りで あ る。 水 中 フ ッ素 濃 度 は前 記 の ご と く, 井水 お よび河 川水 と も平 均 値 を用 いて あ る。 いず れ もフ ッ素 濃度 が 2ppm を超 えて い るが,極 めて高 い CFIが算定 され た 。

(22)

美濃 口ほか :熱帯地域 にお ける歯牙 フ ッ素症発症材 に関す る研究 Table14 RcsultofWaterResearch

*

mg/1 sourceof water PH Ca Mg Fe Mn SO4 CI As Cu J F Bantal Well 7.3 38.9 78.8 0.0 0.0 600 950 0.0 0.0 0.0 0.0 Bantal River 7.3 22.0 68.9 1.0 0.22 700 900 0.0 0.0 0.0 0.0 place Djakarta Djakarta Bandung Bandung Subang Jogjakarta Surabaja Surabaja Madium Situbondo

nuorideContentofIndonesianWaters

*

*

sourceofwater Finppm Centralwatersu

p

plyfr(-m sprlng 0

.

15 〟 〟 〟 〟 〟 〟 〟 // 〟 artesian

0 -

0.7 sprlng

0 -

0.15 arteslan 0.15-0.25 sprlng tra(、e we】1 0.25 sprlng 0.15-0.25 Dja

n

gkar

,

S

itubondo artesianwell Da

j

e

uhkolot artesianwell Tji

t

a

rum,

D

ajeuhkolo t surfacewater Ma

r

ibaja,

L

embang hotsprlng

*

: from thedatakeptbyFacultyofDentistry,AirlanggaUniverslty,197022'

*

*

: C.0.Schaeffer;J.Indonesian DentalAssociation,195317'

Table15 Relationship BetweenFluorineContentofDrinkingWaterand Appearance ofMottled TeethinSagalaherangSchoolChildren

umb

e

ro

f child

r

e

n

Fluorinecontent Numberof

-o:tedrriT,kin-g, ecxhaiLdirneend -Ll:哲

0.03 44 23 (5

2

.3) 0.04 159 66 (

4

1

.

3) 0.05 52 16 (

3

0

.

8) 47 25 (

5

3

.2) 0.06 45 18 (

4

0

.0) 0.07 42 19 (

4

5

.3) 94 41 (

4

5

.9) 0.08 63 29 (

4

6

.3) 0.09 4 0

(

0

.0) 0.13 2 2(1

0

0

.0) 0.24 80 49 (

6

1

.2) ± 9 37 10 12 9 8 14 12 0 0 13 IncidenceofMT l 2 3 0 12

2

5 19 5 2 3 1 6 5 2 7 2 0 0 9 2 8 15 4 5 7 5 0 0 0 0 1 1 8 22 6 CFI trace 0.6 0.3 0.25 0.2 0.15 absent Nameof school

0 0.78 Sagalaherang 0 0.48 Sagalaherang 0 0.31 Sagalaherang 0 0.61 Dajeuhkolot 0 0.34 Dajeuhkolot 0 0.67 Sagalaherang 0 0.61 Serangsari 0 0.63 Dajeuhkolot 0 0.00 Sagalaherang O 2.50 Sagalaherang 0 0.96 Tjiater

(23)

東南 ア ジア研 究 10巻1号

Table16 Relationship Between FluorineContentofDrinking Waterand AppearanceofMottled Teeth in Banteng SchoolChildren Fluorinecontent Numl)erof

ofdrinking children water(ppm) examined 0.22 70 "cuhTltj;;nof IncidenceofMT(%) with MT (%) ± 1 2 3 4 ll(15.7) 8 2 1 0 0 (72.7) (18.2) (9.1)

Table17 Relationship Between FluorineContentofDrinkingW ateran(I AppearanccofMottled Teethin liantalSchoolChildren Kind& 月uorine Numberof

contentof children drinking water examined

\Ve11 2.27 64 Riverwater 2.21 11 Tot .rt 1 75 * MT: Mottled teeth ** Ill(・iden(、eofMT are N u m b er o f (、hildrell with MT* (%) 64(100.0) 0 ll(100.0) 0 75(100.0) 0 Incidenceofmottled teeth**(%) 1 2 3 4 0 14 29 21 (21.9) (45.3) (32.8)

0 0

4 7 (36.4) (63.6)

0

14 33 28 (18.7) (44.0) (37.3)

correspondinglyto Dean'sclassification,asfollow; ± :Questionable

,

1:Verymild

,

2:Mild 3:Moderate& 4:Severe *** CFI: (、Ommllnitv月uorosisindex

CFI 0.ll CFI*** 3.ll 17 考 察 は じめ に も述 べ た ご と く,飲料水 qlフ ッ素濃 度 と斑状歯 即 ち歯 牙 フ ッ素症 の 氾現 状況 の検討 結果 ,平均 気温 の高 い地域 では歯牙 フ ッ来症 の発症閥 が低下 す ると共 に

,

許容補間 が狭 くな る ことが指摘 され,今回 の イ ン ドネ シア (Java鳥),年間平均 気

80oF(27oC)の調査 に至 った もので あ る。 その結果 ,準備資料 のほ とん ど皆無 に近 い この地 において,幸 い関係者 の支援 もあ り,場所 を異 にす る

3

地 区において程度 の 差の著 しい違 いはあ るが,歯 牙 フ ッ素症 を発見 し得 た。残念 な が ら調査地 区は海抜 を異 に し,正 しい意 味で の 80oF 柏 当地 区 とす ることはけ1来な いが,予 想 以上 の低濃 度 フ ッ素合有飲料水 地 区において,歯 牙 フ ッ素症 の発症 を 見る ことが 出来 た. Table15- 17に示 した各地 の 飲料 水中フ ッ素濃度 と CFlの関係 を集約す ると 以下 の ごと くであ る。 1) イ ン ドネ シア (Java)における飲料水申 フ ッ素濃 度 と CFIの関係 rrable18は フ ッ素濃 度の階程を 0・01

ppI

l

lに して使計 した もので あ り,

常 に例数 の少 ない

(24)

美濃 EJほか :熱帯地域 における歯牙 フ ッ素症発症 閲 に関す る研究

Table18 Relationship l主etweenFluorineContentofDrinkingWaterandAppearanceRate C,fMottledTeethin SchooIChildrenofJavaExami nedinthisSurvey

Fluorinccontent ofdrinking water(ppm) 0.03 0.04 0.05 0.06 0.07 0.08 0.09 0.13 2 4 9 9 2 2 1 6 nU O 2 2 Ntlml)eror (二hildren examined

Nur丘もeiof children with MT (%) 44 23 (52.3) 159 66 (41.3) 99 41 (40.4) 45 18 (40.0) 136 62 (45.6) 63 29 (46.3) 4 4 (0.0) 2 2(100.0) 70 11 (15.7) 80 49 (61.2) 11 11(100.0) 64 64(100.0) IncidenceorMT ± 1 2 3 4

0

0 0 0 0 0 0

0

2 5 3 0 6 5

0

1

2 9 8 2 4 7

0

1 1 1 2

0

5 8 7 8 5

0

0

9 7 2 9 2 2 0 0 3 2 2 1 0 0

0

6 1 22 2 8 8 31 7 12 4 92

0

41

0

0

0 0 8 8 3 4 3 3 0 0 7 4 4 3 6 6 0 5 0 0 0 0 0 0 0 2 1 6 1 9 0 0 Nameof school良 place Sagalahera′ng Sagalaherang Sagalaherallg良 Dajeuhkolot Dajeuhkolot Sagalaherang& Sarangsari Dajeuhkolot Sagalaherang Sagalaherang Banteng Tjiater 3.64 Banta1 3.11 Bantal 郡 分 もあ るが, 0・1ppm 以下 の極 めて低濃度 で も CFIO・6以上 の場合 が あ り, さ らに フ ッ素 濃度 0.1ppm の階程 に集計 して み る と,Table 19に示 す ご と く,0・2ppm 以下 の フ ッ素 濃度 で は ほぼ等 しく0.5の楠が得 られ た。 しか しいずれ に して もかか る低濃度 において,I)ean16・23'

らの言 う borderlint、(CFIO.6-0・4)に属 して い る ことにな る(Fig.8)0

Table 18の下 段 2着 は, 東部 Javaの Bantal村 の結 果 で,被検 学童75名全 員 に重症 斑 状 歯 が 見 られ た もので,飲 料水 申 フ ッ素 濃度 が平 均 2・53ppm で,CFI3119と算定 出来 る高度 の

歯 牙 フ ッ素 地帯 で あ った。

フ ッ素濃 度 2・53pr)m は,例えばI)ean23'(1939)の報 告 にあ る米 田 FJaSterllSouth Dakota

Table19 RelationshipBetweenFluorinecontentofDrinkingWaterandAppearance RateofMottledTeethinSchoolChildrenofJava

(byrangeof0.1ppm sub-groups,underrounded0.2ppm fluorinccontent) Fluorinecontent ofdrinking water(ppm) 0.035 (0.03-0.04) 0.1 (0.05-0.14) 0.2 (0.15-0.24) Ntlmberor children examined N um b er()∫ cbildren withMT (% ) lncidenceofMT + 1 2 3 4 203 89(43.8) 46 5 31 7 0 349 156(44.7) 65 28 42 15 0 150 60(40.0) 21 10 23 6 0 CFI 0.55 0.55 0.56

(25)

東南 アジア研究 10巻1号 0 5 d x a p u i S . S O L O n lj 手 ∪ ⊃ L U UJ O U

(

b

0.01 0.05 0,I 0.5 I.0 5,0 F

山o

r

i

n

ec

o

n

l

e

n

†o

fd

r

i

n

k

i

n

gwc

]

I

e

r

(ppm) 注

:

○ は

0

.

1

p

pm

階程での,● は

0.

0

1

ppm

階程での例数の大小を面積で表わ した もの

Fi

g.8 Re

l

a

t

i

o

nBe

t

we

e

nFl

u

o

r

i

neCo

nt

e

nto

fDr

ink

i

ngWa

t

e

ra

n

dApp

e

a

r

a

nc

e

Ra

t

eo

fMo

t

t

l

e

dTe

e

t

hi

nSc

ho

o

lCh

i

l

dr

e

ni

n Ja

v

a

Ge

t

t

ys

bur

g の フ ッ素濃度 2・

4ppm 飲用児童 での CFIl・

0や,同 じく Mi

l

l

erの フ ッ素濃

2・

2ppm の飲料水飲用児童 における CFIの 0.

83な どの歯牙 フ ッ素症発症状況 と比較 して

もは るか に高 く,稀 に見 る高 い歯 牙 フ ッ素症発症指数であ って,同 じ く

De

an2

4

'による

I

owa

Anke

nyにおける飲料水 フ ッ素濃度 8・

Oppm の CFI2・

67や,Te

xas州 Pos

tの 5・

7ppm,

CFI3・

30に匹敵す る価 であ る.換言すれば,平均気温 80o

F地域 の飲料水 フ ッ素 濃度 2・

5ppm

は,平均気温

50o

F前後 の地域 の 6-8ppm に匹敵す ると言 え る。今 回の調査 か らも,飲料水

中の フ ッ素 による 歯牙 フ ッ素症 の発症 が, 年 間平 均気温 の高 い地域 に おいて, 今 日までわれ

われが計算推定 していた よ りも さ らに 高 い発症指数を示す ことが 考察 された。

Fi

g.9 は上記

De

an

23,24

'らの資料を基 に, 太線 で示 した今回の イ ン ドネ シアにおける調査結果 に匹敵す る斑

状歯地 区を フ ッ素濃度 と共 に併記 し比較 した ものであ る。 ちなみ に

Anke

ny,Gal

e

s

bur

g に近

I

owa

De

smoj

ne

sにおける観測2

9

'

によると年間平均気温 は

1

0.

8o

C(

51.

2o

F)であ り,

Pos

t

,Lubboc

k に近 い Te

xas

Mi

dl

and の年間平均気温 は 1

7・

8o

C(

64・

Oo

F) で, 同 じく

Ge

t

t

ys

bur

g,Mi

l

l

e

r

,Abe

r

de

e

n に比す る Sout

h Dakot

a

Hur

on の当時のデー タは 8・

2o

C

(

46.

8oF) とな ってい る

。28'

は じめに も記 した通 り,気候,風土,年間平均気温な ど気候的変化 による水消費 の増減 と,

飲料水 フ ッ素至適含有 量の関係 が

Mai

e

r

2

'に よって論 じられて以来,

Gal

agan ら

3

'によるア

メ リカ大陸での

50o

F と 70oF の年間平均気温の異 な る Ar

i

z

ona および Mi

d-

we

s

tの 二つの

(26)

美濃 ロほか :熱帯 地域 における歯牙 フ ッ素症発症閲 に関す る研究 Fluorine conlenI ofwcけer (ppm) Ankeny,IowqH 8・O post,Tex.… 5 /7 B A N T A L 2.5

Lubbock,Tex・… 4・4

GeIIysburg,S・Dok・★ 24 M川er,S・Dok・★ 212 T J IA T E R O.2 SAGALA-HERANG 0.1 SAGALA-HERANG 003-0.04 B A N T E N(; 0.2 Gcllesburg,1日・ ' '

Aberdeen,S・Dok・★

percentoge dislribulion ofsompトe c)ccording loseverity ofoffeclion O 50 sIZe incidence of offeclion qge group Or l∞ SOmPFe (% ) schoolgrQde

:T::Ir.ブ ;==? 「:..:nj 食 物 院 湖 // ド,:・二・:.:・.I,:.:1 国 2】 】00.0 2-12gr. 58 10010 4- 6gr. 75 )00.0 8-15yrs. 168 98.8 9-I1gr. 5 5 67,9 5 1 66.7 8 0 6J.3 349 43.0 20 r 44.5 70 15.7 57 543 I66 34.3 3- 8gr. 4- 8g「. 10-16yrs. 7-I5yrs. 7-15yrs. 7-J5yrs. 9 yrs. 4- 8g「. - severe 団 moderc)te EZZ詔 miLd

E

Z

ヨ verymild E=ヨ queslionQble

[

:

:

negolive ・ :Deqn,193923) 1- =Decln,-93924)

Fig

g Comparison ofFluorine ContentofDrinking W aterand Severity ofDentalFluorosis

地 区 におけ る飲料水 中 フ ッ素含有量を異 にす る地 の CFIを二 つの直線 にま とめた研究 や, さ らに Galagan および V erm illion4'の子供 の 飲料水 消費 と気温 の 関係 の 検討 か らの 至適 フ ッ 素濃 度算定式 の 誘導な どが発表 され, この様 な基礎 的研究 の上 に, 著者 の 一人美濃 口は先 の G alagan ら3'の年間平均気温 50oF, 70oF の両地 区にだ け通ず る2本 の傾 向線 か ら, その直

線 の交 差点 の フ ッ素濃度 0・4ppm 以下 ,CFIO.162以下 では歯 牙 フ ッ素症 の発現 を認 めず, この2直線 のなす交角 の 中に, この交差点 を通 って 引かれ得 る直線 は,50oF と 70oF の間 に あ る平均年 間気温 の 傾 向線 で あ るとい う仮 説をたて,CFIと年 間平均気温 か ら飲料水 の至適 フ ッ素濃度 を算定す る考 えを確立 した。11' しか し70oF あ るいは 50oF の年 間平 均気温 の地域 に関 して は理論 的算定 の枠外 にあ り,悼 に 70oF 以上 で は その許容 範 囲 が極 めて狭少 であ って,熱帯地 区の実地調査研究 の必要 かつ重 要性 が指摘 され,一連 の調査研究 が実施 され るに至 ったのであ るo しか し先 の調査研究結果14' は,年 間平均気温 70oF の台湾,高雄付近 で は,水 中 フ ッ素 含有 量 と CFIは相 関す るが,理 論値 とは一致せず, タイ,南 イ ン ドでは 水 中 フ ッ素 量 と CFIの相 関性 は認 め られな い結果 を 得 た。 もちろん歯 牙 フ ッ素症 の発現 が 水 中 フ ッ素 量 と 気温 のみの 函数 で はな く, 例 えば M assler および

Sc

hour

25'も指摘す るごと く栄養 の問題 ,即 ち低栄養地 区における歯 牙 フ ッ素症 が低 フ ッ素 濃度 において発現 して い る ことや,気候 の相違 に加 うるに高温地 区に生 まれ育 った人 々に

(27)

東南 ア ジア研究 10巻1号 おける生理学的な特性

,

例えば久野26,27'によ って報!,5.・されている発汗条件の相違な ど考慮すべ き問題点 はある。その他

wat

erwor

k

に対 して もフ ッ素を供給す る装 闘 こ現在保 障出来 る精度 と, 水消費 量の個人 的相違を考 え る時,歯牙 フ ッ素症発症 に対 し 恕限度の低い 年間平均気温

70o

F

以上 の地 区における飲料水 フ ッ素の添加 には極 めて難 しい点があると言 わ ざるを得な い。 以上の調査結果 か ら見て も,

WHO

で勧告推奨 された上水道 フ ッ素 化 による う蝕予防 に当た って,従来 よ り主張 して来 た ごと く年間平均気温が

70o

F

上 の熱帯地域 においては予想以上 の低濃度 の フ ッ素摂取 で,

牙 フ ッ素症 の発症す る危険があ り, さらに一層の検討の必要な こ とが痛感 させ られた。

2)

水 中フ ッ素 含有量の乾季,雨季 による変動

今回の調査 は雨季 に行な われたが,

Sagal

ahe

r

ang

地 区 について は, 同一

源 に,)いて乾季 の試料水 を採取,入 手す る事が出来 た. その分析結果 は,フ ッ素 合有 壷 については

r

nl

bl

e5に

示す ごと く,わずか数例を除 き, ほとん どが ち ょうど約2I.il_W)渋皮を もって乾季 に濃度が高 ま る結果 が得 られた。 例外的な変動 を示 したのは,

Tj

i

at

e

ro

j温

泉,同漕翫用水,

t

J

e

l

e

s

Pal

as

ar

i

の酸性最な ど今回の調査 の対 象学童 の飲水 にな って いな い ものがほ とん どであ った。 河 川水 ,湖沼水な ど地表水 は一般 に鉱物質 を溶解す ることが少な く,

軟質o

)水 とされて い る。 しか し特 に

川水 は, その河川の大小,降雨 鼠 季節な どによ り

水最

,水質が変動す ることは 容 E),に推測 され る。一方地下水 はその水質 が地 形,地質 と密接な関係 を持 って お り,地表水 に 比べて鉱物質 を多 く溶解 してい るのが普通であ る

。Ⅰ

3

ant

al

の用水,井戸水 のいずれ もが高度

溶質を存在す ることは明 らかに前記 の特殊な地質 による も

o

Jであろ う。 しか L

Sa

gal

ahc

r

ang

.

地 区では,井戸水 といえ ども浅層でかつやや低地で河 川に準 じることや, 多 くが露天であ るこ とな ど,本質 的 にはあ ま り泉水,河 川水 と異 な ることがな か ったので はないか と思 われ るが, どち らか といえばやは り井戸水 のほ うが硬度 はやや高か った。従 って今し。ijの調査では,一般 に 井戸水 に導電率 がやや高い結果 を得 たが鋸著な差はなか った。 また井水

,河

水 を通 じ, おお むね乾季 に導電率が高 い傾向があ った。しか しフ ッ素 含有濃度以外 はバ ラツキが大 き く

1

3

e

r

on-dong,Ki

r

i

pi

k

,

Tj

i

t

al

ut

ug,Pal

as

ar

i

な ど

Ca

含有量,従 って硬度 とか,

C

1の含有量 にかな りの季節差を認 めた ものがあ ったが, フ ッ素 含有量 に関 しては

,

先に も述べた ごと く比較的 よ く乾季 に

2

倍 量 に増加 した傾 向が得 られ, フ ッ素源の乾季雨季 に受 ける影響 に井水,河川水 に 共通の性 状のあ ることが推測 されたが,残念 なが ら該

Sagal

ahe

r

ang

地 区の地質 についての資 料を得 られず,今後の研究 に興 味が継 がれた。

Pake

m

および

Bant

al両

地 区については, 乾季 の試料水を

られなか ったが

, Pakc

m

Sagal

aher

ang

と同 じ様 に露天泉水 で同 じ様な乾季雨季 の影響を受 け ることが推測 され, 一 方

1

3

ant

al

の井戸水 はいずれ も深 くて

(

水深約

20m)

年間変動 はあま り受 けないのではないか と 思考 され るが,いずれ も推測の域 を出ない ことは もちろんである。

(28)

美濃 口ほか :熱帯地域 にお ける歯牙 フ ッ素症発症 閥 に関す る研究

しか L

Sa

ga

l

a

he

r

a

ng

地 区および

Pa

ke

m

地 区で は いずれ も

Ca

含有量, 硬度な どか ら問

題 とすべ き硬水 でな く,特 に今回の調査 に当た って は フ ッ素 の影響 に対す る硬度の問題 は取 り

上 げなか った0

1

3

a

nt

a

l

では河川水でやや硬水, 井水 で明 らか に硬水 の範境 に属す るが, それ

にもかかわ らず,

De

a

n

23,24

'の報告 にあ るアメ リカでの同程度濃度 フ ッ素地

での歯牙 フ ッ莱

症発症 に比 して は るかに高度 の発症 を認 めた ことは前記 の通 りであ る

0

以上 の結果 か ら,

WHO

で勧奨 されてい る上水道 フ ッ素 化による う蝕予防 に際 しては,われ

われが従来 よ り主張 して 来たどと く, 年 間平均気温

7

0

o

F

以上 の熱帯地 区において は想 像以上

に低 い フ ッ素潰度で歯 牙 フ ッ素症 の発症 す る危 険が立証 され, 単純な理論や方程式で熱帯地 区

での飲料水至適 フ ッ素化濃度を

0.

5ppm

程度 と

W HO

が定めてい るのは危 険であ り, その地

区の気温 その他 広 い環境聞子 との関連の下 に, さらに きめの細 かい配慮 によ り至通 フ ッ素化濃

度の決定が行な われ る必要 のあ ることを認 め る

Ⅵ 結

1)

う蝕 予防手段 と しての上水道 フ ッ素化 に際 し, その

通 フ ッ素化最決定 には気温 的因子

を考慮すべ きであ るとの主 張か ら,一連 の東南 ア ジア熱

地 区歯牙 フ ッ素症発症閥の調査研究

,1

9

7

1

1- 3

月 にわた りイ ン ドネシア (

Ja

va

)

において実施 した。

2

) J

a

va

は年間平均気

温 2

7

o

C(

8

0

o

F)

で,西部

J

a

v

a

では

Ba

ndung

近郊

Sa

ga

l

a

he

r

a

ng

地 区

, 申

J

a

va

では

J

o

g

j

a

ka

r

t

a

近郊

Pa

ke

m

地 区,東部

J

a

va

では

Si

t

ubo

nd

近郊

Ba

nt

a

l

地 区について,各地学童 の歯 牙 フ ッ素症発症状況 とその飲料水 中フ ッ素濃度 の定量を行な った。

Sa

ga

l

a

he

r

a

ng

地 区については,同 じ水源の乾季

(

1

9

7

1

8

月)の試料水 について も分析 した.

3

)

今回の調査の結 果,

Ja

va

においては 極 めて低濃度の飲料

中フ ッ素濃度で歯牙 フ ッ素

症 の発症 す ることが認め られ た。

4

)

東部

Ja

va

Ba

nt

a

l

では,飲料水 中フ ッ素濃度平均

2・

5ppm

で被検 学童

7

5

名全員 に重

症歯 牙 フ ッ素症 を認 め,

CFI

3.

1

9

で あ った。

5

) Sa

ga

l

a

he

r

a

ng

の飲料

中フ ッ素 含有 量は,乾季 では

季の約

2

倍畠であ った。

6

) 今回の調査結果 は,年間 平均気温 の高 い地域 において は,飲料水 中の フ ッ素 による歯牙

フ ッ素症の発症 が,われわれの計算推定 して いた よ りもさ らに高度の発症指数を もって発現 す

ることを推測 させた。

7

)

以上 の結果 か ら,

WHO

が推奨す る上水道 フ ッ素化 による う蝕予防 に際 し,私共 は従来

の研 究 とも鉱 み,年間平均気温が

7

0

o

F

以上 の熱帯地 区では,い っそ うの慎重な配慮が必要で

ある ことを主張す る。

終 りに当た り,本調査 に際 し御援助を戴いた京都大学東南 アジア研究 セ ンター

市村貢一所

2

9

Tabl e1 Mo nt hl yMe a nTe mpe r a t ur eandRa i nf a l li nSo mePl ac e si nI ndo ne s i a Pl ac e Dj a ka r t a* a bo ves e a l e ve 1 8m me a n MONTH t e mp
Tabl e2 NameofSc hoo l sand Numbe rofChi l dr e n Exam i ne dandAppe ar anc eof Mot t l e dTe e t hi nSc hoolChi l dr e n atSagal ahe r ang Di s t r i c t
Tabl e5 So ur c ea ndFl uo r ineCo nt e ntofDr inki ngWa t e rCo l l e c t e d i nSaga l a he r a ngDi s t r i c t ,We s tJa va
Tabl e6 Sour c eand Fl uor i neCont e ntofDr i nki ngWat e r Col l e c t e di n Ce nt r aland Eas tJava
+7

参照

関連したドキュメント

The behavior of cutting heat heat into chip, work and tool in high speed cutting has been investigated applying theory and experiment methods in the present study.. The heat

The demographic and geographic factors affecting rural areas, such as their remoteness and dispersed settlement patterns, low population densities, and aging

Keywords: homology representation, permutation module, Andre permutations, simsun permutation, tangent and Genocchi

Standard domino tableaux have already been considered by many authors [33], [6], [34], [8], [1], but, to the best of our knowledge, the expression of the

Eskandani, “Stability of a mixed additive and cubic functional equation in quasi- Banach spaces,” Journal of Mathematical Analysis and Applications, vol.. Eshaghi Gordji, “Stability

Then it follows immediately from a suitable version of “Hensel’s Lemma” [cf., e.g., the argument of [4], Lemma 2.1] that S may be obtained, as the notation suggests, as the m A

6 Baker, CC and McCafferty, DB (2005) “Accident database review of human element concerns: What do the results mean for classification?” Proc. Michael Barnett, et al.,

仕出国仕出国最初船積港(通関場所)最終船積港米国輸入港湾名船舶名荷揚日重量(MT)個数(TEU) CHINA PNINGPOKOBELOS ANGELESALLIGATOR