Title
Studies on Application of Double-stranded RNA Interference on
Functional Genomics of African Trypanosomes( 内容の要旨 )
Author(s)
BATICADOS,Waren, Navarra
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(獣医学) 甲第165号
Issue Date
2005-03-14
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/2219
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。氏 名(国籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 BATICADOS,Yaren Navarra(フィリピン共和国) 博士(獣医) 獣医博甲第165号 平成17年3月14日 学位規則第4粂第1項該当 連合獣医学研究科 獣医学専攻■ 帯広畜産大学 StudiesonApplicationofDouble・StrandedRNA InterferenceonFunctionalGenomicsofA丘ican 取ypanosomes (二本鎖RNA干渉法によるアフリカトリバノソーマ ゲノム機能解析に関する研究) 主査 帯広畜産大学 教 授 杉 本 千 副査 帯広畜産大学 教 授 藤 崎 幸 副査 岩手大学 教 授 安 田 副査 東京農工大学 教 授 加茂前 秀 副査 岐阜大学 教 授 福 士 秀 尋蔵準夫人 論 文 の 内 容 の 要 旨 本研究では、アフリカトリパノソーマの噂乳動物体内での増殖機構の一端を明らかにす る目的で、各種代謝に関連する新規遺伝子をクローニングし、その発現産物の機能を2本
鎖紺A干渉法(dsRNAi)により解析し七いる。
第1章では、蛋白質の糖鎖修飾(N-グリコシレーション)に関わる2種類のオリゴサッ ヵリルトランスフェラ∵ゼ(■αの遺伝子を乃押α〝0∫0椚αかⅦCe=からクローニング、塩基 配列を解析し、乃びrJ、乃びr〝と命名した○発現産物の予想アミノ酸配列の比較の結 果、他生物の既知のOSTSTT3サブユニットとは高いホモロジーを示し、ドメイン構造も 保存されていることを明らかにした。また、それぞれ原虫での発現を転写、翻訳レベルで 確認した。第2章で転dsRNAiによる乃αr遺伝子産物の機能解析を試みた。その結果、本遺伝
子の発現抑制は致死的であり、TbOSTが原虫の生存に必須の蛋白質であること明らかにし た。さらに、乃αr発現抑制による形態学的変化も光学顕微鏡ならびに電子顕微鏡観察で 確認した。-180-第3章では、特異的診断法開発の過程でrc仰即J錯eプロサイクリックcDNAから見出 されたabcl蛋白質(p74)について報告している○各種真核細胞で見出されるabcl蛋白質 ファミリーはシヤペロニンとして働き、ミトコンドリアの電子伝達系bcl複合体の構成に 必須の分子であり、コエンザイムqの生合成にも関与している○靡母では本分子は核内も
しくはミトコンドリア内に通常局在しているが、トリパノソーマ原虫b74遺伝子には核あ
るいはミトコンドリア移行シグナルは見出せなかった。ノーザンプロシト解析及びウエス
タンプロット解析で血流型ステージに特異的な発現を確認した。 第4章ではp74の機能を確認するためdsRNAi実験を行った。しかし、本分子の発現は ステージ特異的であり、プロサイクリック型虫体では発現抑制による明確な表現形質の変 化は認められなかったため、血流型を用いる実験系の構築が必要であることが示された。 一連の研究を通じて、アフリカトリパノソーマから糖鎖修飾あるいは呼吸に関わる新規 遺伝子をクローニングし、それらの構造を明らかにした。また、dsRNAiによる発現抑制 系を用いることで、これらの遺伝子産物の機能の一端を明らかにしている。以上の研究成 果は本原虫の感染・増殖機構を解明する上で新たな知見を与えたものである。 審 査 結 果 の 要 旨 本研究はアフリカトリパノソーマの各種代謝に必須な遺伝子をクローニングし、その発現産物 の機能を2本鎖RNA干渉法(dsRNAi)で解析することにより、・原虫の感染・増殖機構の一端を明ら かにする目的で実施したものである。 第1章では、蛋白質の糖鎖修飾(N-グリコシレーション)に関わる.2種類のオリゴサッカリル トランスフエラーゼ(α椚遺伝子を巧騨靴那肋沌相知からクローニングし、それらを乃αrJ、 乃WT〟と命名した。予想アミノ酸配列の比較の結果、他生物の既知のOSTSTr3サブユニット との構造的な類似性を明らかにした。また、両分子の原虫での発現を転写、翻訳レベルで確認し た。 第2章では、dsRNAiによる乃αr遺伝子産物の機能解析を試みた。その結果、本遺伝子の発現 抑制は敦死的であり、TbOSTが原虫の生存に必須の蛋白質であること明らかにした。乃αr発現抑制による原虫の形態学的変化も光学疲微鏡ならびに電子顕微鏡観察で確認した。
第3章で軋特異的診断法開発の過程でrぐ叩gOJe那eプロサイクリックのcDNAライブラリー から見出されたabcl蛋白質(p74)について報告した二各種真核細胞で見出されるabcl蛋白質フ ァミリーはシヤペロニンとして働き、ミトコンドリアの電子伝達系bcl複合体の構成に必須の分 子であり、コエンザイムqの生合成にも関与している。酵母では本分子は核内もしくはミトコン ドリア内に通常局在しているが、トリパノソーマ原虫p74遺伝子には核あるいはミトコンドリア 移行シグナルは見出せなかった。さらに、ノーザンプロット解析およびウエスタンプロット解析 により本分子が発育ステージに特異的に発現することを確認した。 さらに第4章ではp74の機能を確認するためdsRNAi実験を行った。しかし、本分子の発現はス テージ特異的であり、プロサイクリック型虫体では発現抑制による明確な表現形質の変化は認め られなかったため、さらに血流型を用いる実験系の構築が必要であることが示された。一連の研究を通Pてアフリカトリパノソーマから糖鎖修飾あるいは呼吸に関わる薪規遺伝子を
クローニングし、それらの構造を明らかにした。また、dsRNAiによる発現抑制系を用いることで、 これらの遺伝子産物の機能の一端を解明している。提出された学位論文における研究成果は本原 虫の感染・増殖機構を解明する上で新たな知見を与えるものと判断された。以上について審査委員全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合獣医学研究科の学位論文として 十分価値があると静めた。 学位論文の基礎となる学術論文 1)題目‥Expr?SSionofageneencodingTbpmosomacongolenseputativeabcl魚milyprotein isdevelopmentallyregul鱒ed 著者名:Baticados,W.,Witola,W11.,Inoue,N.,Kim,J・Yl,Kuboki,N・,Xuan,X・,Ybkoyama N.andSugimoto,C. 学術雑誌名:JoumalofViterinaryMedicalScience 巻・号・頁・発行年:発表予定(2005)