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モルモット末梢気道の形態学的研究 : 頻回の喘息様呼吸がモルモット末梢気道に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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102 氏名(生年月日) 本 籍

学位の種類

学位授与の番号 学位授ケの口付 学位授ケの要件

学位論文題目

論文審査委員

(27) イナ ノ ヒデ クカ

稲野秀孝(昭和30

医学博士 乙第1105号

\r成2年7月20日

学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提:出者) モルモット末梢気道の形態学的研究 一頻回の喘息様呼吸がモルモット末梢気道に及ぼす影響一 (主査:)教授 滝沢 敬夫 (副査)教授 新田 澄郎,香川 順

序 文 内 容 の 要 旨

目的 気管支喘息患者の気道平滑筋は種々の程度に肥厚し ていることが知られている.しかし,これら疾患患者 にみられる肥厚した平滑筋と病態発現との因果関係, 気道径に及ぼす影響に関しては不明である.我々は, モルモットにアセチルコリン(以下Ach)を暴露し喘 息様呼吸を頻回に誘発することにより,気管支喘息に おける肺末梢領域平滑筋の形態変化とそれが気道ディ メンジョンに及ぼす影響を検討した. 対象と方法

4週齢の雄モルモットを密閉したchamber内に入

れ,Ach 5000γミストを暴露し3週間にわたり連日喘 息様呼吸を誘発した.最終暴露の翌日,生食のみを暴 露した対照群とともに屠殺し肺を拡張固定後,末梢肺 組織切片を作製した.コンピューターに接続したディ キタイザーを用い,細気管支以下の領域で以下の組織 計測を行った. 1.細気管支領域の平滑筋量評価 ①対気道壁に占める面積比 ②対気道壁に占める厚さ比 2.気道ディメンジョンの評価 ①気道径分布(内径,外径)

②Airway wall thickness(気道平滑筋の外周と基 底膜の間にはさまれた壁の面積Awが,気道の総面積 Aairに占める比率) 3.呼吸領域の平滑筋量評価 肺胞道にある肺胞入口部に観察される平滑筋量を subjectiveに3段階(少量,中等量,多量)に分類評価 成績 Ach暴露によりモルモットは頻回の喘息様呼吸を 呈した.体重比肺容積はAch暴露動物で変化を示さな かったが,体重比横隔膜重量は暴露動物において増加 を示した.細気管支領域の平滑筋量は対照群に比べ Ach暴露群で,気道壁に対する面積比,厚さ比のいず れの測定法でも有意の高値を示した. 気道ディメンジョンの評価では,気道内径分布は両 二間で差を認めず,気道外径分布はAch暴露群で右方 偏位する傾向がみられた.これに対し,airway wall thicknessはAch暴露群で全般に高値を呈した.肺胞 道領域の平滑筋量はAch暴露群で有意に増大化を示 した. 考察とまとめ Ach暴露による頻回の喘息様呼吸が,モルモットの 末梢気道ならびに肺胞等領域の平滑筋肥厚を惹起する ことが実験的に示された.この平滑筋肥厚は過形成の 所見が乏しいことより主に作業肥大に由来すると考え られた.これらの肥厚した平滑筋は気道内径には明ら かな影響をもたらさなかった.しかしairway wall thicknessはAch暴露群で高値を示したことから平滑 筋肥厚は筋収縮時に気道の内腔狭窄をより高度にもた らすものであることが推察された. 本研究において肺胞道領域の平滑筋にも筋肥厚が惹 起されたことから,気管支喘息における同領域平滑筋 の役割に関し更に注目する必要性が示唆された. 一712一

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論 文 審 査 の 要 旨

本研究はモルモットをアセチルコリンに暴露し,3週間に渡って喘息様呼吸を頻回に誘発したのち,と殺し, 末梢気道の形態計測学的研究を実施,頻回の喘息様呼吸が末梢気道の平滑筋肥厚を惹起すること,また肥厚し た平滑筋は気道内径に明らかな影響を与えなかったが,a量rway wall thickness(Morenoら)の上昇をもたら

し,筋収縮に際して気道内腔の狭さくをより高度に惹起しうることを明らかにしたもので,学術上価値がある. 主論文公表誌 モルモット末梢気道の形態学的研究一頻回の喘息様 呼吸がモルモット末梢気道に及ぼす影響一 気管支学 第12巻 第1号 33-41頁(平成2年1月25日発行) 副論文公表誌 1)モルモット気道収縮における気道平滑筋の形態 像一形態計測および立体構築一 呼吸 5(11):1262-1267,1986 2)たぼこと呼吸器疾患一気管支炎(感染のない) 臨床成人病 16(11):2107-2111,1986 3)DICを合併した粟粒結核 結核 62(9):469-474,1987 4)心疾患と気管支循環 日胸疾患会誌 26(4):347-351,1988 5)抗アレルギー薬Sm 857の疾に及ぼす影響 Ther Res 9(3):305-315,1988 一713一

参照

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