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在宅療養コーディネートについての一考察

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Academic year: 2021

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148 が必要である.第3にバルーンから溶出されてくる物 質があり,人体,薬剤の安定性への影響が心配される.  在宅で,これらのポンプを正確に,かつ安全に使用 するためには,流速の管理,薬剤の安定性の確認が必 要で,薬剤師の果たす役割が重要になってくると思わ れる.  2.MSコンチン錠⑧(硫酸モルヒネ徐放吟)の市販 後調査報告     (塩野義製薬株式会社)       亀田 大義・綿引  洋・松永 清彦  〔目的〕MSコンチン錠⑧の市販後調査において,全 国439施設より収集された2,503例を対象に,激しい癖 痛を伴う各種癌における鎮痛についての有効性,安全 性を検討した.  〔方法・結果〕有効性(全般改善度)の判定は5段 階で評価し,改善率はその上位2段階「著明改善+改 善対数/評価対象例数」で算出した.評価対象特売は, 適応外疾患2例,判定不能19例,未記載9例を除外し た2,476例とした.本調査での改善率は76.9%(1,904/ 2,476例)で,これは承認時の94.9%(225/237例)と 比較して有意に低かった.安全性評価は,収集された 全症例2,503例を対象とした.副作用発現症例率は 24.1%(604/2,503例)であり,これは承認時の44.2% (130/294例)と比較して有意に低かった.主な副作用 の種類と頻度は,便秘13.9%,悪心8.0%,嘔吐4.1% などの消化器症状で,臨床上問題となるような,「薬物 依存」や「耐性」は認められなかった.  3.高カロリー輸液用キット製品と在宅治療につい て     (森下ルセル(株)開発企画部)        藤井 光春  中心静脈栄養法は栄養状態の改善・維持効果が優れ, 短腸症候群,癌患者等の在宅治療に広く普及しつつあ る.しかし,栄養法に用いられる高カロリー輸液(以 下TPNと略す)はTPN用基本液(高濃度ブドウ糖・ 電解質)と高濃度アミノ酸製剤を用時,無菌的に混合 し調製されている.調製には無菌室(クリーンベンチ), 特殊な器具,器材が必要であり,また混合する液量が 多く調製作業も複雑で時間を要する.これらの問題は, 「TPN用基本液とアミノ酸輸液剤を混合することな く隔離して安定に保存し,用時無菌的にすばやく胃液 が混合できる容器入りの栄養輸液(高カロリー輸液用 キット製品)」により解決可能と思われる.  このような目的のために2室を有するソフトバッグ が国内において開発された.原理・特徴,医療上の有 用性,耐用性等を示し,在宅治療への利用について述 べた.  4.胃癌術後再発により在宅集学的治療を行った1 例     (東京女子医大第二外科)       松本 匡浩・川瀬 敦之・米山 公造・       城谷 下学・浜野 恭一  最近の栄養管理の進歩により,在宅中心静脈栄養法 (以下HPN)が長期間安全に施行出来るようになって きた.我々が経験したHPNは42例であり,そのなかで も胃癌が16例と多い.今回胃癌再発例に対する在宅癌 治療を行った症例の中で,奏効した1例を提示した.  症例は48歳男性.高度進行胃癌にて手術を行ったが 再発したため,HPNを開始した. HPN施行後栄養状 態は改善傾向を示したが腫瘍の増大が認められ,2カ 月後より5・FU 250mgの連日投与を開始した.その後 腫瘍の縮小を認め4ヵ月後には食事が可能となった. HPNの導入により癌化学療法などの併用が可能とな り,今後の積極的な在宅治療が期待出来る.  5.在宅化学療法を行った再発上咽頭癌の1例     (放射線臨床腫瘍部)       加藤 雅宏・田中真喜子・喜多みどり・       兼安 祐子・唐沢久美子・谷口 政寿・      .矢崎 理枝・北川 マミ・大川 智彦  症例は68歳女性,上咽頭癌で根治的放射線治療後の 再発例である.数回の強力な全身化学療法にてNCで あったためmndな持続化学療法を行うこととし, 1993年1月25日右胸壁皮下にリザーバーを埋め込み, 5−FU 250mg/日の持続注入を開始した.試験外泊の後, 月2回目外来通院で在宅化学療法を施行した.在宅期 間中学にトラブルはなく,安全に施行できた.骨転移 の進行のためMSコンチンでの徐痛が困難となった ため3ヵ月後鞘入院となりモルヒネ持続注入で癖痛は 消失した.在宅でモルヒネの持続注入を行えば在宅期 間を延長できたのではないかと考えられた.  今後は末期癌患者においては在宅モルヒネ持続注入 も考慮した痺痛管理も積極的に行うべきと考えられ た,  6.在宅療養コーディネートについての一考察     (医療社会相談室)       木舟 雅子・小松美智子・清水由美子  在宅療養コーディネートに関して,ソーシャルワー カーがどのような役割をとりうるか,ソーシャルワー 一1442一

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149 カーの専門性を踏まえ,現状と事例を通して考察を 行った.  医療社会相談室において,退院援助業務は92年の入 院患者相談内容のうち58%を占め,現在,在宅療養, 転院援助が相談室の大きな業務になっている.  事例を通して,コーディネートについていえること は,調整,交渉業務が患者・家族を始め多くの職種, 機関との連絡を必要としていること.その連絡回数, 日時とも多くを要することがいえる.病状,ADL,社 会状況など様々な状況により,そのコーディネートの 形は色々な形態をとる必要がある.ソーシャルワー カーは,その本来的機能から,コーディネートの役割 をとる.しかしコーディネートはソーシャルワーカー 固有のものでなく,生じている問題によっては一番得 意とする職種がコーディネートをすること,またその 職種のみでなく,多角的視野から捉え,他の職種,機 関との連係により,多くの情報,援助のなかで患者・ 家族の選択のもとに,在宅療養援助を行なうことが必 要である.  7.人工呼吸器装着児の在宅への移行援助     (2号館3階)       糟谷久美子・       中島 充恵・佐藤 和美・佐藤たき子  人工呼吸器を装着し長期の病院生活を余儀なくされ ている児にとって,病院の限られた空間と人との関わ りだけではなく,病院外の生活を体験することのでき る在宅人工呼吸管理(HCV)を実施することは患児の 精神的・社会的発達を促し,また家族の絆を強める大 変重要なことである.  今回,進行性脊髄性筋萎縮症4歳の患児で当科で初 めてHCVを試みた.対象は小児であるため,身体的発 育と状態の安定に時間を要したが,家族の受け入れと 技術の習得は順調に進んだ.今後,残された課題とし て,①母の休息のための人的サポートはどのように活 用するか,②IDKの狭い室内を整備し工夫すること, ③緊急時の対応はどのように行うか,などがあげられ るが,医療チームと地域とのネヅトワークをさらに整 えて,平年が早期に退院できるよう援助していきたい と考える.  8.外来と民間在宅医療チームとの提携についての 一考察     (東病棟2階外科外来)       長井 浜江・山浦 陽子・清水 牧子・       末永きよみ・松本  緑

 当科ではHPN適応患者が増加し,民間在宅医療

チームを利用する機会が多くなっている.今回,カテー テル感染を起した事例をきっかけに,患者に適切な指 導,援助がなされているか疑問を感じた.そして,明 らかになった問題点として, ①当外来では担当看護婦を決めていず,チーム間で の看護計画の立案,実施,評価していない.  ②民間在宅医療チームと外来看護婦との情報交換 が不十分であり,看護警標を統一していない。  外来看護婦,在宅医療チームの役割を明確にし,互 いの機能を十分に発揮することで,在宅患者のニーズ にあった援助ができるのではないかと考える.

 9.在宅がん治療の患者のQOLの向上一不安の解

消を図るための訪問看護の役割を考える一     (ケアマーク株式会社)        服部みち子・田村ひろみ     (癌研究会付属病院婦人科) 陳  瑞東  ケアマークは米国にて長年在宅医療を提供してきた 経験をいかして日本の在宅医療に貢献していきたいと 考えている。今回在宅癌治療の症例の経過報告をし, 患者のQOLの向上について検討した.  症例は右鎖骨下静脈から抗がん剤を持続注入するた め,月に7∼8回外来通院していた.ケアマークから 注射薬と訪問看護の提供をうけ,カテーテルへの接続 やドレッシングチェンジなど自己管理もできるように なった.精神的不安も看護婦の訪問時や定期的な電話 連絡の際に相談することにより改善されている.  患者は美容院を経営しているが,以前は病院に通院 することが生活の中心であったため仕事ができなかっ た.在宅医療の提供を受け’るようになり,仕事が生活 の中心になってやる気も増している.また,自己管理 ができるようになったため温泉旅行にもいけるように なった.

 この症例のQOLは,月2∼3回の訪問看護や電話

相談を受けることで以前よりもずっと向上したといえ る。 一1443

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