• 検索結果がありません。

看護におけるclinical reasoning の概念分析

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "看護におけるclinical reasoning の概念分析"

Copied!
15
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

看護における clinical reasoning の概念分析

岡 田 純 子

Ⅰ.は じ め に

 clinical reasoning は、患者の問題を考えるために医療者が用いる認知プロセスとして1980年 代に看護文献に導入された1)。Tanner2)が2006年に臨床判断モデルの論文を発表して以降、看

護師の clinical reasoning に関する研究は数多く報告されている。clinical reasoning は、看護 師およびその他の臨床家がその判断プロセスに対して用いる用語であり、根拠に対して重みづ けをしながら、代替案を意図的に生み出すプロセスと、最も適切なものを選ぶこととの両方を 含み、直接関与する実践的な論証(例:パターンの認識、直観的な把握、明白な予想なしの反応)とし て特徴づけられるようなパターンも含む2)。clinical reasoning においては、患者の経験を脈絡 の中でとらえることが重要であり、クリティカルシンキングが要求される状況とそうでない状 況とを判断する必要がある3)。つまり clinical reasoning は、適切な臨床判断を導くために、特 定の症状や兆候の進行、患者の反応、その状況の文脈など、様々な事柄に目を向け、それらを 活用して論証することである。  わが国において clinical reasoning は、臨床推論などと訳され、救急看護の場面における臨 床推論や、症状別推論トレーニング、特定行為を行う看護師や専門看護師の臨床推論について 述べられている。これらの文献では、臨床推論は、科学的根拠やデータにもとづいた形式的で 分析的な思考や、医師や理学療法士が用いるような診断と治療のための思考として理解されて いる。しかしいずれも、臨床推論の定義については明確にされていない。

 Simmons4)は、1980~2008年の文献を対象に clinical reasoning の概念分析を行い、「データ

分析、熟考、ヒューリスティック、推論、メタ認知、論理、認知、情報処理、直観」という 9 の属性、「認知の知覚、暗黙あるいは明確な知識、手がかり、行動への必要性の認識、訓練さ れた特有の知識、経験、短期と長期の記憶、公式/非公式な教育」という 8 の先行要件、「選 択、追加された手がかりへの認知、代替案の評価、決定、意味づけされた行動、判断、推論」 という 7 の帰結を抽出した。そして、看護における clinical reasoning を、「患者情報を収集お よび分析し、この情報の重要性を評価し、代替行動を評価するための公式および非公式の思考 戦略を使用する複雑な認知プロセス」と定義した。しかし依然として、clinical reasoning とい う用語は広範な意味を持つ概念として、clinical judgment、problem solving、decision making、 critical thinking などと互換性を持って使われることが多く、関連概念との違いは明確にされ

(2)

ていない2)  以上のような背景を踏まえ、本稿では、看護専門職としてどのような思考を育成する必要が あるのか、より具体的で有意味な検討を導く資料とするため、看護における clinical reasoning の概念分析を行う。

Ⅱ.目  的

 本概念分析の目的は、看護における clinical reasoning の概念の属性、先行要件、帰結を明 らかにし、看護における clinical reasoning を定義することである。

Ⅲ.分 析 方 法

1 .方  法

 Walker & Avant の手法5)を参考に、看護における clinical reasoning の概念分析を行う。こ

の手法は、Wilson が提唱した方法を基盤として開発されたもので、clinical reasoning のような、 看護実践の中で用いられているがその定義や属性が不明瞭な概念の分析に適している。 2 .データ収集  clinical は、「臨床的」、「医療にかかわる」という意味がある。reasoning は、文法上、名詞 の「reason」に「-ing」をつけた抽象名詞で、「論証」、「推論」などと和訳されている。「論 証」は、ある与えられた判断が真であることを妥当な論拠を挙げて推論すること6)、「推論」は、 ある事実をもとに、未知の事柄を推しはかって論じること7)である。したがって、clinical

reasoning は「臨床的な(医療にかかわる)論証(推論)」という意味となる。clinical reasoning と いう用語の一般的な用法は見あたらないため、本概念分析は、医療分野を範囲とする。  データベースは、「医学中央雑誌 Web」「CiNii Articles」、「CINAHL」、「MEDLINE」を用い、 検索語は、「clinical reasoning」、「クリニカルリーズニング」、「臨床(的)推論」、「臨床(的)論 証」とした。検索条件は、日本語または英語の文献、査読があるものとし、ソースタイプは、 学会誌、学術専門誌とした。出版時期は、Simmons の概念分析4)との重複を考慮し、2008~ 2018年とした。 3 .データ分析 1 ) 分析対象の文献から、clinical reasoning の説明や意味に該当する部分を抽出し、著者が作 成したオリジナルのデータシートに、属性、先行要件、帰結に関する記述をそれぞれ抜粋し、 コード化した。 2 ) 属性、先行要件、帰結に関するコードを、意味内容の類似性にもとづいてグループ化し、

(3)

サブカテゴリー名を付け、さらにグループ化を行い、カテゴリー名をつけた。なお本文中で は、カテゴリーを【】、サブカテゴリーを〈〉で記述する。 3 ) 属性をもとに、モデル例、境界例、関連例、相反例を検討した。

Ⅳ.結  果

 分析対象とした16文献から、83コードを抽出し、19サブカテゴリー、 9 カテゴリーを生成し た。先行用件、属性、帰結の概念を図 1 に示す。 1 .看護学分野における用法  日本語の文献では、「クリニカルリーズニング」という用語が使用されている文献はなかっ た。「臨床推論」という検索語で、 5 件が抽出されたが、いずれも、臨床推論の説明はなかっ た。英語文献は37件が抽出され、重複した文献や、概念について記載のないものを除いた、16 件を分析対象とした。  clinical reasoning は、看護実践に組み込まれた、反省的で、創造的で、批判的な思考であ り2)、手がかりを集め、情報を処理し、患者の問題や状況を理解し、介入を計画し、実施し、 結果を評価し、問題を解決し、患者のニーズに対応するプロセスである8)。それは、看護過程 と似ているが、科学的問題解決プロセスではない。効果的な clinical reasoning のために critical thinking は不可欠であるが、それだけでは不十分である9)。clinical reasoning は、患者

の状態における変化、特定の症状や兆候の進行、患者の臨床状態に関連する検査値などを考慮 に入れた論証である2)。clinical reasoning に影響を及ぼす要因には、専門性、コミュニケー ションと関係性、教育レベル、批判的思考を用いる知識と能力、環境との親和性、ケア経験、 様々な状況への暴露がある9) 2 .看護における clinical reasoning の属性  看護における clinical reasoning の属性として、【問題状況の把握】、【直観】、【分析的な思考】、 【ナラティブな思考】、【メタ認知】という 5 カテゴリーが生成された(表 1 )。  【問題状況の把握】は、〈問題への気づき〉と〈問題状況や患者の特性を踏まえた情報収 集〉というサブカテゴリーで構成された。〈問題への気づき〉は論理のきっかけとなる事象で ある。看護師は、意思決定の誤りや臨床判断の複雑さ10)、ダイナミックで予測不可能な状況11) といった理解や解釈が不十分な状況や、どのように看護すればよいか判断がつきにくい場合に、 より慎重に、専門的な知識を活用して問題を見極めることの必要性を認識する12)。〈問題状況 や患者の特性を踏まえた情報収集〉は、臨床問題に対応するための手がかりの収集8),11)-13) リアルタイムで行いながら、起きていることを段階的に理解し14)、問題を識別することである。  【直観】は、推論や考察などの論理的思考によらない判断である。clinical reasoning には、

(4)

個々のクライアントの状況に関連した意思決定に影響を与える直観と知識の両方が求められて おり、そのためには、簡単な知識を超える知識を習得する必要がある8)  【分析的な思考】は、科学的な知識にもとづいた思考である16)。看護師は、目の前で起きて いる現象を分析的な視点で診断17)し、患者の状況に応じた正確なデータ分析16)を行うことで、 患者やその問題が起きている状況を解釈する。  【ナラティブな思考】は、看護師が他者とのかかわりを通してケアの対象者の物語を共有し、 人の関心や意志や動機の解釈を通して体験を意味づけることである。clinical reasoning は、看 護師が他の専門職と共有している対象者についての物語や、対象者やその家族やケアをする人 から集められた物語と密接に結びついている14)-15)。看護師は、関係する人々とのやりとりを 表 1  看護における clinical reasoning の属性 カテゴリー サブカテゴリー コード 問題状況の把握 問題への気づき 意思決定の誤り10) 臨床判断の複雑さ10) ダイナミックで予測不可能な状況8) 問題への気づき24) 意思決定の必要性14) 専門的な知識の適用が必要な事例15) 問題の認知23) 問題状況や患者の 特性を踏まえた情 報収集 臨床問題に対応するための手がかりの収集8)11)12)13) 情報収集による患者の問題や状況の理解8)11)13) 情報収集と解釈のプロセス24) 起きていることへの段階的な解釈14) リアルタイムで行われることによる情報の増加14) 直観 直観 知識だけでなく直観が求められる8) 分析的な思考 分析的な思考 デジタルな患者データの理解21) 現象の診断にかかわる分析的な思考17) 患者の状況に応じた正確なデータ分析16) 科学を基礎とする分析的な思考16) ナラティブな 思考 ナラティブな 思考 他者との物語の共有14) 患者や介護者とのやりとりを通して段階的に解釈する14) 経験豊富な同僚との推論に対するやり取り19) 手がかりを得るようなかかわり14)15) 看護師や他の実務家や患者や家族から集めた物語と密接に関連14) メタ認知 目的的な認知 メタ認知的な自己認識19) 推論に意図的に焦点をあてる19) 臨床状況や特定の患者についての知識を分析するための認知とメタ認知18) 臨床的な問題を解決するための認知23) 振り返り 看護実践に組み込まれた反省的で創造的な思考20) ケア実践の中の対話的プロセス17) プロセスの再考11) 批判的な思考 批判的な思考と意思決定プロセスの合算21) 患者の問題や状況への理解において批判的な思考が必要2)8)

(5)

通して段階的に対象者や状況への理解を深めていく14)  【メタ認知】は、〈目的的な認知〉、〈振り返り〉、〈批判的な思考〉というサブカテゴリーで 構成された。〈目的的な認知〉は、目的をもって自身の認知を認知することである。看護師は、 臨床状況や特定の患者についての知識を分析するために認知とメタ認知を用いる18)。メタ認知 的な自己認識を示す看護師は、より意図的に自分の推論に焦点をあて、特定の文脈の中で、明 確で関連性のある質問を投げかけ、それらの質問に対する実用的な回答を再検討することがで きる19)。〈振り返り〉は、ケア実践の中の状況に応じた対話的プロセスで、反省的で創造的な 思考である17),20)。看護師は、実践における自身の思考プロセスを振り返ることによって評価 し、ケアを再考していた。〈批判的な思考〉は、意思決定と看護実践に組み込まれた思考であ る20)。批判的な思考は、手がかりの収集や情報処理、患者の問題や状況の理解、介入と評価と いった一連のプロセスにおいて、常に必要な思考として認識されている8),20)-21) 3 .看護における clinical reasoning の定義  概念分析の結果から、看護における clinical reasoning は、「問題状況の把握にもとづき、直 観、分析的な思考、ナラティブな思考を活用し、メタ認知を働かせて自身の推論プロセスを確 認しながら、特定の事柄について継続的に考えること」と定義した。 4 .看護における clinical reasoning の特性を示すモデル 1 ) モデル例  看護師Aは、胃がんの手術を受けた山田さん(60歳男性)に離床を促すため、午前中に訪室し た。山田さんは普段は笑顔で迎えてくれるが、本日は、臥床したままで目を合わせようとせず、 「今日はやめておきます」と小さくつぶやいた。山田さんの様子を見てAは違和感を覚えた (問題状況の把握)。  山田さんは、昨日も創痛とめまいを理由に臥床して過ごした。廊下を歩けるようになれば、 13時までに尿道カテーテルを抜去するよう医師から指示が出ており、Aは尿道カテーテル抜去 の準備を整えていた。しかし、山田さんの様子から、「いま尿道カテーテルのことを伝えない ほうがよい」、「もしかしたら合併症出現の兆候かも」と考えた(直観)。そして、バイタルサイ ン測定や、創部とドレーン刺入部の観察を行い、異状がないことを確認した(分析的な思考)。 Aは笑顔で、「傷は大丈夫ですよ。血圧は少し高めですが、痛みのせいだと思います」と伝え たが、山田さんの様子は変わらなかった。  Aは、山田さんが父親を胃がんで亡くしていること、病名を告げられた時に動揺していたこ と、初めての入院や手術であることを思い出した(ナラティブな思考)。そして、「全身状態や創 部の状態からは、離床を進めても問題ない。しかし、山田さんに積極的に離床してもらうこと が目標である。だから、いま予定通り進めるのではなく、まずは山田さんの意向を知ることが 大事だ。そのために話を聴くことにしよう」と考えた(メタ認知)。そこで、椅子に腰かけて、

(6)

「離床の進め方について一緒に考えていきましょう」と話した。  これは、看護における clinical reasoning の属性をすべて含んだモデル事例である。看護師 Aは、患者の言動や表情から問題に気づき、科学的根拠にもとづいて患者の全身状態に異常が ないことを判断し、患者の物語を共有することを通して、患者への理解を深めていた。 2 ) 境 界 例   2 年目の看護師Bは、自力で立位保持できない高齢の女性患者から、尿道カテーテルを抜去 してポータブルトイレで排泄したいと打ち明けられ、患者の希望通りにできないかと考えた (問題状況の把握)。Bがベッドサイドの椅子に座ると、患者は、「トイレくらい自然にさせてほ しい」「でも看護師さんに無理は言えない」と、Bに本音を語ってくれた(ナラティブな思考)。 Bは、ポータブルトイレへの移動が可能かどうか判断するために、患者の入院前の生活、検査 データ、リハビリでの様子、家族の意向などの情報を収集した(分析的な思考)。しかし、どの ように進めていけばよいかわからず、忙しさの中で先輩にも相談できずに過ごしている。  これは、そこにある問題に気づき、患者とのやりとりや、分析的な思考を用いて現状を理解 している。しかし、看護師Bは 2 年目であることから、自分で判断できないことがあり、これ について先輩看護師に頼ることを考えているが、実践していない。看護における clinical reasoning の 5 つの属性をすべて含んでいるわけではないため、境界例の事例である。 3 ) 関 連 例

 clinical reasoning に関連した概念に、problem-solving(問題の解決)がある。problem-solving は思考の結果を意味しており36)、エンドポイント以前の認知プロセスである clinical reasoning とは異なる。以下の示す事例は、不安の解消という点では、問題の解決に至っている。しかし、 根本的な問題解決プロセスが存在しない。  山田さんは、手術の傷が痛むため、本日の離床訓練をやりたくないと考えていた。担当看護 師Cに伝えると、Cは山田さんの希望を聞き入れ、「今日はやめておきましょう」と言って退 室した。山田さんは歩かなくてよくなり、創痛の増強と不安から解放された。山田さんは、 「Cさんに言ってよかった」と妻に話した。 4 ) 相 反 例  看護師Dは、ルーチン化された仕事だけを行っている。検温では、決められた項目の測定が 終了すると退室し、患者の話を聴くことはない。ある日の検温時に、術後 5 日が経過した患者 に、日中はもっと離床して過ごすよう促したところ、患者は表情をこわばらせた。しかしDは、

(7)

バイタルサイン、検査データ、創部に異常は見られないことから、「では頑張ってください」 と言って退室した。

 看護師Dは、患者の様子から問題状況に気づくことなく、淡々と自分の仕事をこなしている。 患者を理解しようという姿勢や、それにもとづく意思決定なども見られない。この事例は、看 護における clinical reasoning の 5 つの属性を全く含んでおらず、clinical reasoning と関係の ない事例である。 5 .看護における clinical reasoning の先行要件  看護における clinical reasoning の先行要件として、【学習経験】、【社会的文脈】が生成され た(表 2 )。 表 2  看護における clinical reasoning の先行要件 カテゴリー サブカテゴリー コード 学習経験 専門的知識 科学的および専門的知識17) 領域特有の知識18) 簡単な知識を超える知識の習得8) 予測不可能な状況を推論する能力8) 安全管理スキル22) 自己調整能力12) 専門知識の発達に基づいた知識・技能・能力12) 科学的知識15) セルフリフレクティブスキル23) 専門的な学習 複数の戦略と継続的な訓練17) 意思決定に関する教育11) 問題ベースの学習8) 集合的な学習の仕組み14) 反省的なデブリーフィング19) ケースによる学習19)23) 非公式な学習 実践的な学習経験16) 同僚の推論と密接に関連して機能14) 好奇心的で創造的で反省的な心を育む状況学習19) 専門職者としての経験 経験を通して得られる(習得できる)8)19)23) 豊富な経験14)15) 社会的文脈 組織の文化 有意義な対人関係22) 社会的、心理的、文化的、文脈的な影響を含む19) 状況が起きている文脈に依存19) 経験豊富な専門家との関係性19) 他の医療専門家との関係性15) 個人の価値観 人の前提、視点、態度、先入観8) 看護師の価値観17)

(8)

 【学習経験】は、〈専門的知識〉、〈専門的な学習〉、〈非公式な学習〉、〈専門職者としての経 験〉で構成された。〈専門的知識〉は、臨床状況や特定の患者について分析するための知識で ある。看護師は、領域特有の知識や科学的知識だけでなく、安全管理スキル22)、予測不可能な 状況を推論する能力18)、自己調整能力12)を発揮するための知識を身につける必要がある。〈専 門的な学習〉には、複雑な臨床問題の考え方を学ぶための問題ベースの学習がある。またケー スによる学習と反省的なデブリーフィングの経験は、clinical reasoning のスキルを高め る19),23)。〈非公式な学習〉は、計画された集合的な学習ではなく、同僚の推論を参考にする14) など、実践を通した学びの経験である。〈専門職者としての経験〉は、豊富な経験によって得 られた組織化された知識や実用的な知識を活用することで発揮されることを意味する19)  【社会的文脈】は、〈組織の文化〉、〈個人の価値観〉で構成された。状況が起きている文脈 とは、例えば、医師との力関係や職場への不満、他の医療職者との相互依存性など、その状況 が起きている場の文化をさす。特に、経験の浅い看護師は経験豊富な専門家の推論を参考に臨 床判断を導いており19)、有意義な対人関係が看護における clinical reasoning に影響を及ぼす。 〈個人の価値観〉は人の前提や先入観を意味し8)、すべての看護師のケア行動と決定に存在す る。 6 .看護における clinical reasoning の帰結  看護における clinical reasoning の帰結として、【意思決定】、【患者にとっての最良の看護ケ ア】が生成された(表 3 )。  【意思決定】は、〈重要な問題の同定〉、〈介入方法の決定〉で構成されていた。看護師は、 見出した複数の問題に対して、現象の診断17)、患者のニーズ16)といったさまざまな視点から熟 考しており、重要な問題を同定する際に、分析的な視点だけでなく、患者とのかかわりによっ て把握した患者のニーズを満たすことに価値を置いた思考をしていた24)。そして、患者にとっ て最適なケア方法の選択を行っていた8),10-11),15),17)   【患者にとっての最良の看護ケア】 は、〈実施したケアの評価〉、〈ニーズへの適切な対応〉、 〈リスク回避〉から構成された。看護師は、看護ケアそのものの評価8)や、達成された効果が 期待される目標と比較してどうだったかといった、介入の結果への評価13),17)を行い、健康管 理に必要な結論を導いていた24)。看護師は、意思決定の複雑さや判断の誤りによって質の低い ケアを提供してしまうリスク10)を、患者の話を聴き、自分の知覚したことを丁寧に説明するこ とや、他の専門職者と意見交換することで回避していた。このような看護師の思考が、患者の 希望や懸念とは異なる目的に向かってしまうリスクや、患者からの苦情が増えるリスク14)の回 避につながっていた。

(9)

表 3  看護における clinical reasoning の帰結 カテゴリー サブカテゴリー コード 意思決定 重要な問題の同定 問題の特定と診断21) 現象の診断17) 患者の問題やニーズを評価16) 問題の優先順位付け24) 優先順位の必要性を判断14) 介入方法の決定 良い結果をもたらすために看護師が用いる戦略21) 適切な介入の選択17) 倫理的意思決定17) ケア行動と決定11)17) 患者にとって最適なケア方法の選択11) 計画立案8)11)24) 臨床的意思決定12)21) 適切な臨床判断と意思決定10)11)15) 個々のクライアントの状況に関連した意思決定8) 患者にとっての 最良の看護ケア 実施したケアの評価 成果の評価11) 介入結果の評価13)17) 看護ケアの評価8) ニーズへの適切な対応 陽性の転帰21) 患者のニーズに対応8) 質の高いケアを提供12) 健康管理に必要な結論を導く24) 臨床的な問題の解決8)12)16)23) リスク回避 意思決定の複雑さや誤りによる質の低いケア提供のリスク回避10) 患者の希望や懸念とは異なる目的に向かってしまうリスク回避14) 患者からの苦情が増えるリスク回避14) 図 1  看護における clinical reasoning の先行用件・属性・帰結 【学習経験】 〈専門的知識〉 〈専門的な学習〉 〈非公式な学習〉 〈専門職者としての経験〉 【社会的文脈】 〈組織の文化〉 〈個人の価値観〉 【問題状況の把握】 〈問題への気づき〉 〈問題状況や患者の  特性を踏まえた  情報収集〉 【直観】 【分析的な思考】 【ナラティブな思考】 【メタ認知】 〈目的的な認知〉 〈振り返り〉 〈批判的な思考〉 【意思決定】 〈重要な問題の同定〉 〈介入方法の決定〉 【患者にとっての 最良の看護ケア】 〈実施したケアの評価〉 〈ニーズへの適切な対応〉 〈リスク回避〉 先行要件 属性 帰結

(10)

7 .看護学以外の医療分野における用法  英文献44件、和文献19件が抽出され、そのうち、「clinical reasoning」、「クリニカルリーズ ニング」、「臨床(的)推論」、「臨床(的)論証」について記述されたものは、英文献 6 件、和文献 5 件であった。  clinical reasoning は、診断および治療上の意思決定における根本的な認知プロセスであ り25-26)、臨床状況を理解し、診断および治療上の決定を下し、治療上の問題を組み立て、解決 するための、対話のプロセスを含んでいる27)。また、患者の疾病を明確にし、解決に導く際の 思考プロセスおよび内容であり、医師が最低限身につけておかなければならない能力28)として、 医学生や研修医への教育の場面で用いられていた。診断推論(diagnostic reasoning)と同義で使用 されることが多く、診断に関連した思考のプロセスやその内容を表す用語29)として使用されて

いた。clinical reasoning は critical thinking の臨床環境への応用であると述べている文献30)

あった。薬学の分野においては、臨床推論は患者の医学的問題を評価し解決する際の思考過程 であり、病歴聴取(問診)、身体診察(フィジカルアセスメントおよびバイタルサインの把握)、検査(血 液・尿検査,画像診断,その他)、計画等から構成される31)。このことから、医学や薬学分野にお ける clinical reasoning は正しい診断と治療のための思考過程であり、医療提供者の思考の中 心ととらえられているが、その概念は明確にされていない。  リハビリテーション分野において、clinical reasoning は、実践を導くために用いられる文脈 依存的な考え方および意思決定である32)。理学療法における臨床推論は、対象者の状態を適切 に判断し、どのように治療を進めていくべきなのかを意思決定していく過程33)であり、その本 質は個別的であり、RCT(無作為化臨床試験)によって明らかになるようなグループの特性とい う平均的事象ではない34)。つまり、clinical reasoning は、気づきとともに経験や知識にもとづ く論理的思考による鑑別と選択の連続であり、対象者に最も適した治療を進めていくうえで重 要な思考過程である。clinical reasoning は、その一部が臨床経験を通して得られた暗黙の知識 にもとづいており、スキルの習得は初心者にとっては非常に困難である35)

Ⅴ.考  察

1 .看護における clinical reasoning という概念  看護師は、【問題状況の把握】を推論のきっかけとして、【直観】、【分析的な思考】、【ナラ ティブな思考】を活用し、患者や状況への理解を深めていた。また、目的に向かうような思考 ができているか、他に何を考える必要があるのかといった【メタ認知】を働かせていた。メタ 認知は、認知的プロセスや所産に関して、能動的なモニタリングとその調整、それらのプロセ スの組織化を意味し36)、認知活動に影響を及ぼす「メタ認知的知識」と、認知活動の制御を行 う「メタ認知的活動」という側面からなる。メタ認知的活動はメタ認知的知識を参照して行わ れることから、clinical reasoning において、どのような情報を収集すればよいかということの

(11)

知識や、思考の仕方に対する知識が不可欠である。  また近年、我が国の看護において、【ナラティブな思考】が注目されている。これは、複雑 な要因が絡み合った看護現象を自然科学パラダイムによる根拠だけでは読み解くことができな くなったためと考えられている37)。【ナラティブな思考】は、他者とのかかわりを通してケア の対象者の物語を共有し、人の関心や意志や動機の解釈を通して体験を意味づけることである。 Tanner2)は、よい臨床判断のためには、患者に臨床的に表れているものや、疾患の病態生理学 的および診断的面だけでなく、患者と家族両方の疾病体験と、その身体的・社会的・情緒的強 さと、対処のための資源についても理解することが必要であると述べている。実際に、臨床現 場で遭遇する兆候や症状は多様であり、客観的データのみに依拠すると間違った臨床判断を招 く危険性がある。また、直観のみに頼ることは自身のリーズニングパターンを暗黙的に認知し 反応することになり、間違った解釈をしてしまう可能性がある。患者を理解するということは、 臨床的な知識や患者に関するナラティブな情報をもとに、そこで起きていることを解釈するこ とである。看護師は、患者を中心に据えた看護を実践するという目的をもって、自身の思考の 筋道や臨床判断を批判的に検討することを継続的に行うことが重要である。  clinical reasoning の先行要件である【学習経験】には、公式な学習だけでなく非公式な学習 が含まれていた。非公式な学習は、自身の実践を振り返ることや、同僚とのやりとりを通した ものである。例えば、同僚の推論を聞いて自分の考え方と比較することで相違点を理解するこ とは、他者とのかかわりをきっかけとした学びである。また、問題解決の経験を積むことに よって、幾通りもの対応方法が知識として蓄積されるということがある。藤内ら38)は、看護師 の経験年数による臨床判断の相違として、熟練看護師は理論的かつ実践的知識を駆使して臨床 判断を行っているが、新人看護師は医学的知識の範囲が狭いだけでなく、意味ある手がかりに 気がつかないため、推論が限定されるということを明らかにした。また、clinical reasoning の スキルは教育レベルが高いほど向上するわけではない4)。clinical reasoning には、臨床におけ る様々な経験をいかに意味づけし、そこから実践的知識を獲得するかということが影響すると 言える。  【社会的文脈】は、組織の文化や個人の価値観である。個人が、どのような知識に価値を置 くか、どのような技能を教育するかということは、その社会集団スタイルや習慣に影響を受け る2)。このことから、患者にとってもっともよい臨床判断を導くためには、看護師が、自分の 思考に影響を及ぼす知識やそのもととなる社会的文脈を理解し、自分がなぜそのような判断し たのかを意識することが重要である。  本概念分析の帰結である【患者にとっての最良の看護ケア】に含まれる〈リスク回避〉は、 Simmons4)の概念分析にはなかった、新たな概念である。ここでのリスクとは、意思決定の複 雑さや判断の誤りから質の高いケアが提供できないこと、患者の希望や懸念と異なる目的に向 かってしまうことなどである。このような事柄がリスクとして認識されるようになった背景に は、看護の質のとらえ方が関係していると考える。すなわち、近年の患者の権利意識の高まり

(12)

や、インフォームドコンセントという概念の普及にともない、質の高い看護とは、患者を中心 に据えた看護や、患者の希望やニーズに合った看護であると広く認識されるようになった。そ して、そのような看護を実践するためには、患者とアウトカムを共有し、患者と医療者がとも に進むことが重要であると認識されるようになったためと推察する。このことから、clinical reasoning の帰結である【意思決定】、【患者にとっての最良の看護ケア】には、患者を中心に 据えた、患者にとってもっともよい臨床判断とケアを実施することという意味があると理解で きる。  clinical reasoning は、メタ認知を働かせて自身の推論のプロセスを確認しながら、継続的に 考えることである。看護師は、自身の理解の誤りが、患者の苦情や患者との関係性の悪化につ ながる危険性があるということを理解し、理解や判断の根拠が間違っていないかということを 確認しながら看護を実践する必要がある。先述したように、患者の権利意識の高まりなど、医 療を取り巻く環境の変化に伴い、看護ケアを行う上でのリスクは今後さらに高まることが予測 される。そのような状況において、実践した看護が本当に患者にとってよかったか、患者を中 心に据えた看護であったか、代替案を実践したらどうなっていたかといった思考をすることが、 〈リスク回避〉につながると考える。質の高い看護ケアは患者にとって最良な意思決定にもと づいている。 2 .我が国の看護における clinical reasoning を考える上での課題  我が国では、看護における clinical reasoning は、臨床判断を導くための思考の仕方として 理解されている。しかし、本概念分析で得られた定義から、看護における clinical reasoning は、 思考の仕方ではなく思考の質ととらえることができる。  近年、より臨床的な思考を育成することに焦点が当てられ37)、我が国においても、そのよう な思考を学べるようなシミュレーション教育の環境が整いつつある。刻々と変化する臨床の場 においてもっともよい判断をするためには、患者や特定の状況を、素早く、そして正確に理解 しなければならない。シミュレーション教育は、リアルな看護場面からの学びを促す方法とし て有効であり、海外では、看護における clinical reasoning 向上のためのシミュレーションと デブリーフィングを組み合わせたプログラムも開発されている39)  clinical reasoning は単なる問題解決思考ではなく、複雑な現象を理解し、状況に応じた看護 を自ら創造し、実践していくための思考プロセスである。患者を理解するということは、観察 や測定から得られたデータや、患者の思いや、ケアに対する反応に注意を払い、それらをもと にした臨床判断がその患者にとって最良であったかどうかということを継続的に論証すること である。このことから、clinical reasoning を向上させるための教育として、臨床状況の解釈に 至った思考のプロセスやその理由を丁寧に振り返ることができるようなプログラムの開発が求 められる。  また、clinical reasoning の先行要件として、専門的知識の発達に基づいた知識・技能・能

(13)

力12)や、簡単な知識を超える知識8)など、専門職としての知識が抽出されたが、これらは、専 門的な学習や実践経験を通して獲得されるものである。このことからも、看護実践を振り返っ て意味づけし、実践的な知識を獲得するよう促すことは有効である。さらに、clinical reasoning における看護師への教育を検討する際には、看護実践の場の雰囲気や、浸透している規範や、 多職種との関係性が、clinical reasoning に影響を及ぼすということを理解して進めていくこと が重要である。

Ⅵ.結  論

 Walker & Avant の手法を参考に、看護における clinical reasoning の概念分析を行い、 2 先 行用件、 5 属性、 2 帰結を生成した。  帰結として生成された【患者にとっての最良の看護ケア】に含まれる〈リスク回避〉は、 Simmons4)の概念分析では抽出されなかった新たな内容であった。  看護における clinical reasoning は、「問題状況の把握にもとづき、直観、分析的な思考、ナ ラティブな思考を活用し、メタ認知を働かせて自身の推論プロセスを確認しながら、特定の事 柄について継続的に考えること」と定義することができる。  本研究における利益相反は存在しない。 【文献】

1 ) Simmons, B., Lanuza, D., Fonteyn, M., Hicks, F., & Holm, K. (2003). Clinical reasoning in experienced nurses. Western Journal of Nursing Research, 25, 701-719.

2 ) Tanner, C. A. (2006). Thinking Like a Nurse: A Research-Based Model of Clinical Judgment in Nursing. Journal of Nursing Education, 45(6), 204-211.

3 ) Benner, P., Tanner, C. A. Chesla, C. A. (2009/2015).早野 ZITO 真佐子(訳),Expertise in Nursing Practice: Caring Clinical Judgement & Ethics, 2nd edition. ベナー看護実践における専門性―達人になる ための思考と行動.医学書院,東京.

4 ) Simmons, B. (2010). Clinical reasoning: concept analysis. Journal of advanced nursing. 66(5), 1151-1158.

5 ) Walker, L. O. & Avant, K. C. (2005). Strategies for Theory Construction in Nursing (4th ed.). Prentice Hall. /中木高夫,川崎修一訳.(2017).看護における理論構築の方法.医学書院,東京. 6 ) 論証.(n.d.).デジタル大辞林.

https://japanknowledge.com/lib/display/?lid=2001019732900.(2019.5.11. 閲覧). 7 ) 推論.(n.d.).デジタル大辞林.

https://japanknowledge.com/lib/display/?lid=2001009799600.(2019.5.11. 閲覧).

8 ) Dalton, L. (2015). Using clinical reasoning and simulation-based education to ‘flip’ the Enrolled Nurse curriculum. Australian Journal of Advanced Nursing, 33(2), 28-34.

9 ) Griffits, S., Hines, S., Moloney, C., Ralph, N. (2017). Characteristics and processes of clinical reasoning in nurses and factors related to its use: a scoping review protocol. JBI Database of Systematic Reviews and Implementation Reports, 15(12), 2832-2836.

(14)

with a continuing education course. Journal of Continuing Education in Nursing, 40(3), 121-127. 11) Clarke, C. (2014). Promoting the 6Cs of nursing in patient assessment. Nursing Standard, 28(44),

52-59.

12) Kuiper, R., Pesut, D., Kautz, D. (2009). Promoting the self-regulation of clinical reasoning skills in nursing students. The Open Nursing Journal, 3, 76-85.

13) Levett-Jones, T., Hoffman, K., Dempsey, J. (2010). The ‘five rights’ of clinical reasoning: an educational model to enhance nursing students’ ability to identify and manage clinically ‘at risk’ patients. Nurse Education Today. 30(6), 515-520.

14) Price, B. (2011). Improving clinical reasoning in children’s nursing through narrative analysis. Nursing Children & Young People, 23(6), 28-34.

15) Chmil, J V. (2013). Critical thinking versus clinical reasoning versus clinical judgment: differential diagnosis. Nurse Educator, 38 (1), 34-36.

16) Kim, Ji Young., Kim, Eun Jung. (2015). Effects of Simulation on Nursing Students’ Knowledge, Clinical Reasoning, and Self-confidence: A Quasi-experimental Study. Korean Journal of Adult Nursing, 27(5), 604-611.

17) Cerullo, JASB., Cruz, DALM. (2010). Clinical Reasoning and Critical Thinking. Revista Latino-Americana de Enfermagem, 18(1), 124-129.

18) Cook, C. (2016). A ‘TOOLKIT’ FOR CLINICAL EDUCATORS TO FOSTER LEARNERS’ CLINICAL REASONING AND SKILLS ACQUISITION. Nursing Praxis in New Zealand, 32(1), 28-37. 19) Sedgwick, M. G. Grigg, L. Dersch, S. (2014). Deepening the quality of clinical reasoning and

decision-making in rural hospital nursing practice. Rural & Remote Health, 14(3), 1-12.

20) Bartlett, R., Rossen, E., Benfield, S. (2008). Evaluation of the Outcome-Present state test Model as a Way to teach clinical reasoning. Journal of Nursing Education, 47(8), 337-344.

21) Barken, T. L., Thygesen, E., Söderhamn, U. (2017). Advancing beyond the system: telemedicine nurses’ clinical reasoning using a computerised decision support system for patients with COPD – an ethnographic study. BMC Medical Informatics and Decision Making. 17, 1-11.

22) King, C. (2017). Promoting student belongingness: ‘WANTED’ - the development, implementation and evaluation of a toolkit for nurses. Journal of Advanced Nursing, 34(3), 48-53.

23) Winkelman, C., Kelley, C., Savrin, C. (2012). Case Histories in the Education of Advanced Practice Nurses. Critical Care Nurse, 32(4), 1-18.

24) Menezes, SS., Corrêa, CG., Silva, Rde, C., Cruz, A. (2015). Clinical reasoning in undergraduate nursing education: a scoping review. Revista da Escola de Enfermagem da USP (REV ESC ENFERMAGEM USP), 49(6), 1032-1039.

25) Fischer, MA., Kennedy, KM., Durning, S., Schijven, MP., Ker, J., O’Connor, P., Doherty, E., Kropmans, TJB. (2017). Situational awareness within objective structured clinical examination stations in undergraduate medical training - a literature search. BMC Medical Education BMC series – open, inclusive and trusted. 17(1), 262.(2019.5.2. 閲覧)

26) Ludwig, S., Schuelper, N., Brown, J., Anders, S., Raupach, T. (2018). How can we teach medical students to choose wisely? A randomized controlled cross-over study of video- versus text-based case scenarios. BMC Med. 16(1), 107. (2019.5.2. 閲覧)

27) Khatami, S., Macentee, MI. (2011). Evolution of clinical reasoning in dental education. Jounal of Dental Education. 75(3), 321-328.

28) 太田光泰.(2018).臨床推論の認知心理学的背景とコーチングの方略.横浜医学,69,37-45. 29) 大西弘高.(2008).症例プレゼンテーションと臨床推論.日本内科学会雑誌,97(8),170-174. 30) Wetmore, AO., Boyd, LD., Bowen, DM., Pattillo, RE. (2010). Reflective blogs in clinical education to

(15)

promote critical thinking in dental hygiene students. Journal of Dental Education, 74 (12), 1337-1350. 31) 津曲恭一,尾之江剛樹,前田宏一.(2018).薬剤師の臨床推論によりステロイド誘発性意識障害が

特定された 1 症例.日本病院薬剤師会雑誌,54(10),1276-1281.

32) Williams, AL., Phillips, CJ., Watkins, A., Rushton, AB. (2014). The effect of work-based mentoring on patient outcome in musculoskeletal physiotherapy: study protocol for a randomized controlled trial. Published online 2014 Oct 25.(2019.5.2. 閲覧)

33) 高村浩司.(2013).脳卒中理学療法における Clinical reasoning(臨床推論)について.理学療法学, 40(3), 235-237.

34) 横山茂樹.(2018).症例報告・症例研究の仕方.理学療法京都,47,6-10.

35) Dyer, JO., Hudon, A., Montpetit-Tourangeau, K., Charlin, B., Mamede, S., van Gog, T. (2015). Example-based learning: comparing the effects of additionally providing three different integrative learning activities on physiotherapy intervention knowledge. BMC Medical Education. 15, 37. (2019.5.2. 閲覧)

36) Flavell, JH. (1979). Metacognition and cognitive monitoring: A new area of cognitive– developmental inquiry. American Psychologist, 34(10), 906-911.

37) 岡田摩理,泊祐子.(2017).我が国も看護基礎教育で求められてきた看護の専門性を支える思考の 内容と教育の動向.日本看護学教育学会誌,27(2),27-35.

38) 藤内美保,宮腰由紀子.(2005).看護師の臨床判断に関する文献的研究―臨床判断の要素および熟 練度の特徴―.日本職業・災害医学会会誌,53(4),213-219.

39) Dreifuerst, K.T. (2012). Using Debriefing for Meaningful Learning to Foster Development of Clinical Reasoning in Simulation. Journal of Nursing Education, 51(6), 326-333.

表 3  看護における clinical reasoning の帰結 カテゴリー サブカテゴリー コード 意思決定 重要な問題の同定 問題の特定と診断 21)現象の診断17) 患者の問題やニーズを評価 16)問題の優先順位付け24)優先順位の必要性を判断14) 介入方法の決定 良い結果をもたらすために看護師が用いる戦略 21)適切な介入の選択17)倫理的意思決定17)ケア行動と決定11)17)患者にとって最適なケア方法の選択11) 計画立案 8)11)24) 臨床的意思決定 12)21) 適切な臨床判断と意

参照

関連したドキュメント

かくして Appleton の言及は, 内に概念的先駆者とし ての自負を滲ませながらも, きわめてそっけない.「隠 れ場」にかかる言説で, Gibson (1979) が

うのも、それは現物を直接に示すことによってしか説明できないタイプの概念である上に、その現物というのが、

「父なき世界」あるいは「父なき社会」という概念を最初に提唱したのはウィーン出身 の精神分析学者ポール・フェダーン( Paul Federn,

ベクトル計算と解析幾何 移動,移動の加法 移動と実数との乗法 ベクトル空間の概念 平面における基底と座標系

Nursing care is the basis of human relationship, is supported by how to face patients and to philosophize about care as a

2.認定看護管理者教育課程サードレベル修了者以外の受験者について、看護系大学院の修士課程

共通点が多い 2 。そのようなことを考えあわせ ると、リードの因果論は結局、・ヒュームの因果

先に述べたように、このような実体の概念の 捉え方、および物体の持つ第一次性質、第二次