社会科教育における読解力の育成
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(2) 以降の学習活動では、前述の「何故と間う探求. B.実地研究. 【期間】①平成21年10月∼平成22年3月. 活動」を軸にして行う。「なぜこんなにも汚れて. 【対象】①尼崎市立園和小学校5年3組. しまったのか」と子どもに問うこと・で、工場がと. 【筆者の立場】①期間中、月曜目∼木曜日まで副. ても多く、環境への配慮が足りない時代であった. 担任的な役割を担い、学級の支援や授業を行った。. と気づかせることを目的とした。. また他のクラスや他学年での支援や授業を行っ. そして、上記の答えから「ではなぜこんなにも. た。. 工場があるのか」ということを高度経済成長期を 表す資料の提示とともに子どもに考えさせた。日. 【方法】. 読解力を社会科で育成するためには、子どもに. 本が豊かな暮らしを手に入れるために工場を増. よる「体験の言語化」という第一次的な読解を経. やしたことや工場で働いている人々にも生活が. て、「何故と間う探求活動」という第二次的な読. あり、工場をすぐに閉鎖するわけにもいかなかっ. 解を行わせることが必要である。. たことを気づかせる。. それらを行った上で、社会科の「因果的認識」. また、今の暮らしがあるのは、このような時代. を行う。これは、読解力だけでなく、社会科の学. があったからといえるかもしれないことを気づ. 習を理解する上でも重要となる。. かせる。このようにして公害学習についての「因. テキストには、文学的文章や説明的文章などの. 果的認識」に迫らせることが本時のねらいである。. 「連続型テキスト」だけでなく、図、グラフ、表. 4.研究の成果. などの「非連続型テキスト」を含んでいる。. 研究内容に沿って経験(失敗を含めた)を積め. 本研究では後者にあたる非連続型テキストを. たことが一番の成果であると考える。漠然とした. 用いた読解力の育成を実践した。. 失敗ではなく、ある目的(この場合、研究内容). r公害」の単元において、資料から公害の概要と. に到達する上での失敗を体験することができた. 発生するに至った時代背景をとらえさせること. ことが非常に自身の種となった。. をねらいとする。教科書に登場する街は北九州市. 本研究では社会科において読解力を育成する. であった。子どもに教科書を開かせずに、「現在」. ためには、どのような方法が効果的であるか調査. の北九州市の写真を見せてr昔」はどのような街. した。その結果、子どもの興味・関心を引き出さ. だったのかを想像させる。この学習活動は、前述. せるためだけでなく、読解力を育成する際にも子. した「体験の言語化」である。今の子どもにとっ. どもが「何故」という疑問を持つことができるよ. て空が煙で変色していることなど想像も出来な. うに授業の構成を考えなくてはならないと、気づ. いことである。もう一度自分たちの認識している. くことができた。本研究を進めるにあたり、筆者. 事象を再確認させ、後の学習活動でrなぜこのよ. は数多くの失敗をした。資料提示の方法であった. うになっていたのだろう」と揺さぶり、考えさせ. り、発間構成に意識を向けていなかった。どの教. る。. 科、どの単元を教えることにおいても必要とされ. また小単元名がr青空を取りもどしたまち」で. ていることが、読解カを育成する方法にも繋がり. あったため、あえて授業開始後に板書することを. があった。筆者は、研究や読解力の育成という言. 避けた。これは小単元名を書くことにより、子ど. 葉に惑わされていたのかもしれない。読解カの育. もが授業内容を想起することを避けるためであ. 成とは、特別なことを意識せずとも、先人達が残. る。. してくれた原理を基に授業を作成し、キーポイン. 次に「昔」の北九州市の写真及び水質と降下は. トとなる資料や発問を考えることにより、可能に. いじんのグラフを見せ、当時のまちの様子を資料. なるのではないかと考える。. から想像させた。. 修学指導教員 原田智仁. 一105川.
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