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地場産業における環境問題

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Academic year: 2021

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(1)地場産業における環境問題 大 目 1)序言. 森. 弘. 次. 環境問題にかんする接近方法. 2)環境問題にたいする対策事例. 3) 工場団地についての経営課題 4) 結語一�環境問題にかんする経営試論. 1. 序言ー一環境問題にたいする接近方法 最近、 奇妙な表現ではあるが、 公害プームといわれる。 大気汚染や水質 汚濁はいうまでもなく 、 騒音、 麿埃、 さらには食品公害から情報公害の言 葉までふくめて、 日常茶飯事であり、 日々の新聞紙上や、 テレビ、 ラジオ そして読物を賑わしている。 こうした社会的な事実を結果として受止めてみると、 その原因を追求し その理由を探究することは、 当然の必要となろう。 また社会科学としての 経営学が、 これを議論の対象とする必要のある所以は、 これらの公宅の源 泉を経済成長あるいはその偏重の結果としても、 さらにその根源をもとめ るとき企業経営なり産業上の場に行き着く ようである。 したがって公害の問題を、 政治的、 社会的あるいは法律的に取上げ、 ま たは経済学的に検討することは十分な意味をもつことも確かであるが、 原 因的ないし根源的には企業経営の場面まで問題を堀下げ、 いわば経営学的 な取組みをしなければ、 必要な対策にまでならないのではなかろうか。 少 なく ともそうした学際的な接近が重要であるとともに経営学的な接近が重. -257-.

(2) 要な一 環となることは強調しうるところである。 つぎに公害の問題を経営学的に取扱うとしても、 ただ公害として端的に 受取るのでは十分な理解と展開がえられないように考えられる。 つまり公 I). 2). 害の問題を〈企業と環境〉あるいは〈経常と社会〉の問題として把握する 接近の態度なり 、 方法が必要であると考える。 公害そのものの影響は社会 的 、 文化的なものであり、 その対策は政治的、 法律的にもおこないうるも のであるが、 それらの側面は結果より思考された接近であり、 より原因に 接近した忠考の側面としては、 公害そのものの発生の過程なり場血は 、 す ぐれて技術的なものであり、 経哀t 的なものである。 すなわち原因に対処せ ずして、 結果への対策は十分といえないであろう。 1). Neil W. Chamberlain, Enterprise and Environment-The Firm in Time and Place- 1968 訳、. 2). チェンバレン. 「. 企業と環境」堀田 、. イくここ1',t 、 斎藤 、 大森共. ダイヤモンド社fij 、 昭和46年予定。. Lynn H. Peters, Manegement and Society, 1968.. ピー タ. ー. ス. 「. 経常と. 社会」江夏 、 大森 、 吉村 、 中村共訳 、 好学社刊 、 昭和45年。. そこで企業経咲が社会のなかにあってもつ関係において 、 制度的構成体 として把握しつつ、また環境をいかしていく関連において、組織的機能体と して把握して、 公害の問題を経営学的に検討し、 理解していきたいと意図 する。 したがって公害の問題は、 現実の事象として重要な課題となってい るが、 これをより 一 般的そして抽象的に取上げてみれば、 企業経党にとっ ては利害関係のある社会其団との制度的な問題であり、 広狭いずれの意味 においても環境という資源を生産関連のうちに組織行動として機能させて いく問題であるといえよう。 また企業経営と社会、 環境そして公害の問題を、 議論あるいは理論とし てだけでなく、 実践そして政策の課題として受止める必要がある。 そうす るとき、 より具体的な問題の場面を取上げ 、 事例をふまえながら検討を展 開していくことが接近の方法としても、 より有効であるように考える。 そ 3). のため、 これまで取扱ってきた課題との関連において、「地場産業における. -258-.

(3) 環境問題」として、「環境問題にたいする対策事例」を取上げ、「工場団地 の 経営課題」として検討し、 これからの. 環境問題への経営試論」まで展開. 「. してみた い。 1). 「地場産業の経営研究」として 、 近畿大学研究助成金によって 、 近畿大学商経 学設に. 地場産業の実態調査研究」(40号)「地場産業の経営史的研究序説」 (41. 「. 号)などを取扱ってきた。. 2) 環境問題にたいする対策事例 2)-1. 我国の公害対策基本法は、 その第二条において、 公害とは、「事業 活動その他、. 人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる 大気の汚染、 水質. の汚濁、 騒音、 振動、 地 盤の沈下および悪臭によって、. 人の健康または生. 活環境にかかわる被害が生ずること」と定義している。 そして公害対策の 基本原則として二つ、 すなわち、. 人間 の健康に影響を与える公害について. は無条件で防止するといういわば健康破壊公害対策と、 環境破壊の公害に たいしては経済の健全な発展との調和をはかりながら対策するという、 い わば環境破壊公害対策の両者をあげている。 ここでとく に問題とされる公害は、 無条件で防止対策できる健康破壊の 公害より、. むしろ条件付きである環境破壊の場合である。 というより、. 間 あるいは社会との関係において、 健康破壊と環境破壊は表裏. 一. 人. 体の問題. であって、 これを概念的に区分するのはともかく として、 実質的あるいは 対策的に区別することは、. むしろ矛盾することであり、 経済の発展そのも. のが、 健康や環境の破壊でなく、 改善であり、 創造ですらなければならない。 それこそが 社会への経済の健全な鯛和であるといえよう。 そのためには、 健康や環境の破壊の結果にたいして対策するのではなく 、 経済の発展の過 程そして事業の活動の段階において、 破壊の発生の原因にたいし、 理由あ る改善や創造の対策をすることが必要になってくる。 そこでとくに環境破 壊の事業活動にたいする対策事例を取上げ、 環境問題へ接近する踏石とし ていきたい。. .. 一·259-.

(4) 2)-2.中小企業振興事業団等が、終戦後に 我国で設立 されてから、 すで に 長いが、 中小企業の協業化そして団地化をはじめ幾多の問題に対処してき 4). ており、 とく に 最近では都市計画や経営環境の問題にまで関心をよせられ ている次第である。 ここに対策事例として取J:げようとする桜井木材工場 団地も、 地場産業としての桜井木材業界が、 昭和 38年 2 月に、 団地協同組 合を結成し、 中小企業振興事業団の協力のもとに形成したものである。 ま 5). ずこの木材工場団地の経由なり、 状況の概略についてふれておきたい。 4) 日本経営診断学会 、 第3回大会 、 (昭和45年度)研究発表「シミュレ. ー ションモ. デルによる経営環境診断について」中小企業振興事業団高島健氏 、 「経営診断学 と都市計画との関係」中小企業振興事業団小林輝 一 郎氏。 5). 「工場等集団化事業実施計画害」桜井木材工場団地協同組合刊 、 昭和38年。 「工場団地 、 企業診断報告害」日本中小企業指導センタ. ー. 、. 昭和 38年。. 「第 回桜井木材工業団地診断報告苔」奈良県商工課 、 昭和 38年。 一. 奈良県桜井市の位置づけについては、 地理的、 歴史的あるいは産業的に も、 すでに詳細にわたってみてきたので、 改めて繰り返す必要もないが、 要 6). 約のみを摘記して後述の行論に役立てたいと思う。 桜井市は、 地理的に奈 良盆地の中央東南部に位置し、 いわゆる 大和文化の発祥地として有名であ るが、 江戸時代には伊勢街道の馬つなぎ場として宿、 駅、 町など さまざま に呼ばれて、. 交通の要地にあたり、 吉野山系、 多武峰をひかえて伏見、 伊. 丹、 灘郷などの樽丸太をはじめ上方、 京阪神間 の建築丸太の集散地であり 明治31年、 いちはやく奈良、 桜井間 に鉄道が開通することにより、 集散地 としての地位を飛躍的に向上せしめたのである。 やがて道路網の整備と自 動車輸送の普及により、 吉野奥地の木材までもが陸送 される立地条件の良 さによって、 ますます木材生産都市としての形成を促進することになった のである。 したがって木材 工場団地形成 当時の状態は、 すでに奈良県全 体 における桜井市の面積およぴ人口 の割合について、 面積で 2.3%、. 人口で. 4.8%にすぎない地位にありながら、木材産地としての比重は 大きく、 奈良 県全生産額のうち、 靴下、. メリヤス等のこれも地場産業製品といえる繊維. -260-.

(5) 品の32.7%についで、18.8%を木材製品が占有しており、 なかんずく桜井 がその約50%を生産している。 その桜井木材産地の実態としては、 製材業 者数は200を越え、大部分が機械設備において丸鋸l台または 2台という 5 人から10人未満の小企業者であり、 吉野産の杉、 桧の製材を中心に、 最近 では原木の需給から外材の加工もお こなわれるようになっている。 工場団 地形成当時においては、 杉材=54.6%, 桧材ー26.8%、 外材ー12. 2%、 そ の他=6 .4%の販売比率となっており、出荷地域別には、 近畿地区=60%、 東京地区=30%、 関東地区(東京以外)=7%、 中部東北地区= 3 %の販売 比率である。 これらの木材の出荷方法としては、 貨物車輸送ー30.6%、 自 動車輸送ー61.0%、 工場直渡=8.4%となっている。 6). 「地場産業の経営史的研究序説」 近畿大学商経学殻(41号). 2)-3 .こうした桜井木材業界は、 業界的あるいは産業的な地位において かなり重要でありながら、 地場産業であるがゆえに宿命的に背負っている 自然o勺そして自生的な形態はまぬがれなえないと ころである。 製材業者数 は200余もあるが 、 規模においては千差万別で、小企業が大半といいながら 2-3名から100名を越える企業まであり、それらが零細小規模から自生的 に発展したものであり、 鉄道およぴ道路に直結した地域に自然的に集中し ている。 したがって市街地区、 商業地区に散在する製材工場は、 木材の容 積からする交通 、 運搬、 また性質において火災、 塵埃、 さらに製材の騒音 危険など、 地域開発における都市計画上の課題を提起するとともに、 まさ に環境破壊という公害対策上の問題を惹起する。 その ことは同時に、 用地 の狭陰さや作業条件、 福利厚生の施設等の不備のため、 生産性向上と合理 化が、 非常に阻害される ことと表裏をなしている。 これらの状況に対処す る根本的な解決は、 工場団地化以外には対策が見当たらないとして 、 昭和 36年から業界として検討をはじめ、 昭和38年度の国の承認団地として指定 され、 約3万坪の団地を造成し、 昭和40年までに業者数の約1割、 20工場 を移転しようと計画したものである。 これらの製材業者は、 組織別にみる と法人組織が 5 社、 個人企業が 15 社で、 従業員規模別には、 5 人以下 4 社. -261-.

(6) 6 -10 人 5社、 11-20 人 5社、 21-50 人 5 社、. 51 人以上 1 社で、 その総. 従業員数は 317 人、 1 企業平均 16 人であり、 総資本は 10億円、 年間売上高は 18億円で、 3 .200万円の利益を上げている。これらの企業が、 集団的に団地 化し、 1 企業 当り平均敷地、 81 5坪で 約 3 万坪、 土地代金で11'.意 1,260 万 円 を予定し総資金額、. 3 億 1,338万円を投資して建設しようとする内容であ. る。 そして団地化後の予測は、 3 ヵ年計画で、 売上高は 50%増となり、 従 業員 1 人 当り 月生産高は 55 万円から 75 万円となり 36%増、 売上高利益率は 1.8%から 2 .6%に伸長するという。. 2)-4.これらは、. 「 工場等集団化事業実施計画書」として取纏められてい. るが、 「集団化の必要性及びその効果」についても、 大別して、 公害問題と 共同事業化であると、 つぎのように要 約している。 まず公害問題としては 交通公害を取上げ、 市街地道路の狭溢 さにたいし、 交通量の増加の. 一. 途、. および重量制限等による 交通規制が強化 され、 交通の違反、 事故そして麻 痺が増 大する 一方であり、 警察署資料によると、 駐車違反の 60-70%は木 材運搬車輌の積卸し、 長時間駐車であり、 物件放置の殆んどは原木の道路 上の放置、 機械資材の放置であり、 交通事故の発生状況は、 その 60%が直 接あるいは間接に製材工場に関連して発生したと考えられる。 また 交通量 調査資料によれば、 大阪、 和歌山、 吉野方面からの国道 24 号線を通過する 自動車の 約半数は市内に入っており、 工場団地をつくることによって、 市 街地への 交通量は 大巾に緩和 され、 とくに外材処理設備を団地共同施設と することによって、 外材専用の 大型トレー ラ ー車の乗入れが、 殆んど皆無 になる効果があるという。 また火災公害については、 製材工場の殆んどが零細小企業から成長、 拡 大したため、 商業地域、 住居地域に十分な建坪数をもたずに工場を建設し ており、 しかも老朽化した木造建築で、 取扱品そのものも燃え易い木材で あり、 そのうえ 最近の機械器具の発達と利用により、 可燃物であるガソリ ン、 石油、 重油等が附随して保管 され、 市街地は常に火災発生の危険に さ ら されており、 一旦火災の発生とともに類焼の恐れや、 道路の狭隣 さのた. -262-.

(7) め、 消火活動にも多 大の支障を招く結果となっている。 ちなみに消防署資 料によると、 昭和30年から37年までの市内で発生した火災のうち、 木材業 者に関連のある火災を追跡してみると、 わずかに 昭和32年だけの例外を除 いてすべて、 木材業者と関連があり、 年間損害金額、 平均 約1 億円で消防 費予算の 約 12倍に累積している。 したがって、 市条例は特別に、 木材加工 品および木屑 10m' 以上を特殊可燃物として貯蔵または取扱いにたいする技 術上の制限が設けられ、 もはや個別の企業の改善や施策だけでは根本的な 打開策とならず、 工場団地化の対策を必要としたわけである。 もとより市 街地に存在する製材工場の全 体からすると、 移転工場は僅 少であるにして も、 移転後の防火計画、 都市計画の 一環としての影響も 大きく、 移転工場 そのものも近代的な不燃性建築と十分な防災計画に基き、 生産工場として の 体質改善と生産性向上に資する処は 大であるといえよう。 そのほか 騒音、 窟埃などの公害についても、 地域社会から常に次のよう な苦情が起っているのが実情である。 たとえば製材機の動力音や製材をす るときの響音が、 神経を過大に剌激するので、 外部との隔離をしてほしい とか、 増加している外材の輸入にしたがって、 市街地または貯木場で断材 されるときのチェ ンソ ー (5-7馬力の電動またはエ ンジ ンによる動力の こと)の使用による電話や会話の応待が、 全く不能であったりする。 また 使用不能の杉皮、 おが屑等が累積 、 散乱し、 その焼却が各工場でおこなわ れるため、 非常に危険であったりする。 このような公害は、 地場産業とし て木材を中心に自然発生的な形成の過程を経た市街地の宿命でもあるが、 これを都市計画ないし地域開発との関連において、 企業と環境そして経営 と社会の相関として、 双方にとってより建設的に積極策を対処するには、 工場団地による企業の集団化あるいは協業化は有効な施策であるといえよ う。 2)-5.このような地場産業における企業経営がもつ環境風土そして地域 社会との関係は、 たとえ制度的構成 体として計画的、 組織的であっても、 ただ自然的、 立地的に郊外へ工場を移転するという、 いわば適応的、 受動. - 263-.

(8) 的な施策にとどまっていてはならない。 むしろより創造的、 能動的な施策 を、 あわせ表裏として必要とするものといえる。 すなわち組織的機能 体と しての長期的、 総合的、 全 体的な 活動が裏打ちされねばならない。 こうし た 一連の対策が、 つぎにみようとする共同事業化の問題であり、 工場等集 団化の事業実施計画の必要性の第二の課題であるとともに、 地場産業が、 地域社会においてもつ環境あるいはいわば環境財への社会的責任に対応す る主 体的な改善策の内容をなすものといえる。 ただここに盛り込まれている、 工場集団化の共同事業化が、 必ずしもい まいう意図を確かに狙っているとはいいえないことを、 はじめに指摘して おかなければならない。 むしろ今後の課題として、 工場集団化が共同事業 化の必要性を強調するとき、 必ず地域社会の環境にたいする主 体的な改善 策を、 計画的に組織化した集 約的施設を内蔵した事業実施計画でなければ ならないことを、 まず指摘しておく必要があろう。 すなわちこの事業実施計画で共同事業化が意図されている内容は、 素材 の調達、 生産過程の専門化、 共同受注、 共同販売、 共同受電その他、 そし て共同施設の設置として外材工場、 目立 工場、 チップ集荷場、 貯木場、 組 合管理事務所、 従業員共同宿舎といったものである。 これらの事業内容を 一瞥するとき、 その意図するところは、 もとより企業の成長性であり、 事 業の経済性の観点から調整されたものであり、 その結果がかろうじて副次 的な成果として、 地域社会の環境改善に役立つものといえよ う。 もとより工場集団化なり、 共同事業化を、 企業の成長性や事業の経済性 を無視して設計すべきということを、 ここで強調している議論ではなく、 地域社会における広義にいう財貨としての環境およぴ風土としての環境に たいして、 消極的な適応策だけでなく、 積極的な革新策を組み込んだ構想 が、 今後の課題として組織的に計画化される必要のあることを強調してい る次第である。 2)-6.そして、 こうした観点をも盛り込んで構図化されつつあるのが、 現在進行中の、 いわば桜井木材業界にとって、 第二 工場団地といえる、 天. -264-.

(9) 理木材 工場団地の 事例であるとい えよう。 すでにみたように、 桜井 木 材業 界という地 場産業に宿命的と さ えい える、 市街地域における 住宅、 商 店、 工場そして 官庁や 交通の 自然発生的な共 存的 土着性は、 長期にわたる 根強い 計画的な 組織化なく して問題 解 決はあり えない。 そのためには、 企 業そして業 界は、 工場 立地を地域社会の環境風土 への適応的な 解 決として た えず 工場団地化 への施策を 迫求していかざるを えない。 その第二の 里塚 として、 ここにいう 天理 団地が構想 さ れるにいたったわけである。 この第 二団地がも つ課題は、 もとより企業の成長性をはかり、 事業の 経済性をね らうことに ついて、 ここで繰り 返す必 要もないが、 構想 さ れるにいた った 直接の動機を検討していく なかで、 十分に考 咆 さ れなけ ればならない 諸点 があげら れる。 すなわ ち都市 計画との関 連で、 市街地の 交通 混 雑、 鉄道施 設の狭溢化などにより製材 工場の 立 ち 退き 要望に直面したことにたいする 解 決の対策であることが、 まずあげら れるとともに、 すでに企業 活動とし ての 工場 立地が、 た だ 一 行 政区域としての桜井 市内にとどまらず、 隣接す る行 政区域の 橿原市、 天理市に広 範な 拡散を、 こ れまた自然 生成的に 配渥 する 傾 向となり、 行 政単位をこ える業 界活動として 立地なり 用地の調整を な さざるを えなくなり つ つあった問題 への 解 決の接近でもあったとい えよ う。 そうした 特殊な動機づけをも つ、 第二の 天理 団地の構 図にかんして、 あ との行論に必 要なかぎりにおいて、 ここで 素 描を 試みておきたい。 もっと もここに 団地の構図といっても、 すでに 用地 買 収の 活動は 終 了し、 約 6 万 坪の 工場用地を確 保し、 政府 融資も 約 12億 円が 承認 さ れたう えで、 今後の 4 年 計 画として 団地 造成を実施していく わけである。 したがって桜井市内 にある第一 工場 団地より、 面積規 模にして二 倍 以上ある 大型工 場団地であ る。 そして 15企 業が、 桜井木材 天 理 団地協同組 合を 結成して 運営計画を 立 案し、 検討中であ る 。 住宅需 要が 旺盛であり、 住宅産業が 勃興し つ つあ るとはい え、 いま だ 未 知 数の 領域であり、 か つ木材業 界においては、 吉野材はもとより内 地材は. - 265 -.

(10) 原 木難のうえに、 外材の 供 給も 不 安定となり、 木材 需要は増加しながら過 当競争もあ っ て原 木高の製品 安と いう 停滞状況である。 この現状を 打破す 一. 定 区域に 分 譲地をも. る ためには、 い ま までの工 場団地のように各企業が とめ て集団 化し たと いうものではな い、 何物. が追究 され てき て いる。 そ. か. こで事業実施計画をみると、 総事業 費 は12 億 9 千 万 円、 45年度は 土地造成、. 46年度には まず 1 1企業が進 出、 管理事務所、 共同 目立工 場、 焼却 炉、 貯 木 場を建 設する。 47年度は 4企業が進 出、 鋸屑処理 場、 共同 加工 場 、 共同 倉 庫、 概械 修理工 場、 48年度には共同宿舎、 託児所な ど福祉施 設、 49年度に は集成材加工 場な どの関 連工 場を建 設する計画を た て て いる。 これらの事業 実施の 運営計画は、 あく まで 木材業界の経 党環境に対応す る ための企業成長を中心に 設計 され ており、 企業集団が 柱材、 内 装材 、 仮 設材、 部材、 銘 木と い っ た 5専門 グ ル ー プを組織し て、 受 注か ら生産、 販 売、 事務 まで共同で管理し、 それ ぞれの専門業者が協業 化することで経営 の合理 化をは. 7). り、 企業の成長性を ねらうと いう、「 一つの企業 化」 を 目ざ. か. す 木材団地の造成は全国でも 初め てと新聞紙 上で 喧伝 され て いる。 たし に事業の機能的な 側面 ズ、 ア プ ロ. ー. か. ら、 専門を 複合的に組織し た、 いわ ゆる シ ス テム. か. チに よる企業 巣団の経営的な団地 化とは いえ よう。 ただそれ. とともに地 場産業とし ての製材業がもつ地域社会の環境に た いする破壊的 ある いは公害的な問題への対処を、 構想する動機 のな. らし ても、 事 前に計画. か. に共同の事業ある いは施 設とし て 前 向きに組み込 むよう対策しつつ. か. あることに、 地 場産業の宿命とあわせ f吏命を自 覚し て いる実 践に 注 目し た いのである。 7). “. ". 「天理 に 第 二 の 木 材 団地 桜井木協組」 日 本経済新聞 、 昭和45 年 8 月 28 日 付. 3 ) 工 場 団地 に つ い て の 経営課題 3 ) - 1 .地 場産業における環境問題の対策事例とし て、 工 場 団地の実際に つ い て、. なり 冗長な までに事実を追跡し てき たわけであるが、 ここで 海. か. 8). 外の事例をふくめ た工 場団地の経 営課題に た いする論 究を 参考にすること. - 266 -.

(11) に よ っ て 、 企 業経営の 工場 団 地 そ の も の へ の 理解 を ふ か め る と と も に 、 環 境問題 に た い す る 試論 を 結語 と す る 踏石 と し た い 。 8). R i c h a r d T. M u rphy, J r . a n d W i l l i a m Lee Bal d w i n. "Bu s i ne s s M o v e s to. the I n d u s t r i a l P a r k " H a r v a r d Bus i n e s s Re v i e w , M a y - J u n e 1 9 5 9 .. 今 日 の ア メ リ カ で 、 企 業 は イ ン ダ ス ト リ ア ル ・ パ ー ク (In d u s t r i a l P a r k ) へ 移 動 し て い る と い う 。 そ れ は 人 々 が、 空 間 と 自 由 そ し て よ り 快適 な 生 活 を す る 目 的 で 、 郊外へ移 り 住ん で 行 く の と 同 じ よ う に 、 企 業 も 行 動 し つ つ あ る と い う こ と で あ る 。 こ こ に い う イ ン ダ ス ト リ ア ル ・ パ ー ク 、 い わ ばエ 場 団 地 が 、 何 故 そ の よ う に 急速 に 造 成 さ れ て い く の か 、 こ の 問 題 を 、 こ れ か ら 追求 し て い く わ け で あ る が、 そ れ は 次 の よ う な 問 い に 答 え る こ と で も ある。 1 ) 企 業経営 に と っ て 、 工場 団 地 に 立地 す る こ と の 利 点 と 欠 点 は 、 何 で あ る の か。 2 ) 工場 団地 に 、 も っ と も 適 し て い る 工場 の 種類 は 、 何 で あ る の か 。 3 ) 地域社 会 に た い す る 、 工場 団地の 責 任 は 何で あ る の か 。 ま た 工場 団 地 に た い す る 地域 社 会 の 責 任 は 、 何 で あ る の か 。 4 ) 工場 団 地の 将 来 の 発展 に と っ て 、 問 題 と な る こ と や 、 傾 向 は 、 何 で あ る か。 3 ) - 2 . ま ず は じ め に 、 計 画 的 な 工場地区 ( p l a n n e d i n d u s t r i a l d i s t r ic t ) と 工場 団 地 ( i n d u s t r i a l p a r k ) は 、 ど う 相異 し. 、. 区 別 す る 特徴 は 、 何 か と い. う こ と で あ る 。 計 画 的 な 工場地区 と い う こ と は 、 新 し い 概 念 で は な い 。 18 85 年 に 、 シ カ ゴの ク リ ヤ リ ン グ 工場地区 ( Cl e a r i n g I n d u s t r i a l Di s tr i c t ) が、 計 画 と 開 発の い く つ か の 基本 的 な 原理 を あ げ て 組織 さ れ て い る 。 す な わ ち 地域社会 の 発展 に 関 連 さ せ て 、 工場地区 と 住居 地区 を 区分 す る 必 要 か ら 、 ま た 産 業 上 の 固 有 な 価値 を 保 護 す る の に 継 続 的 な 統 制 が 重 要 で あ る こ と な のであ る 。 た だ 残念 な こ と に は 、 計 画 的 な 工場地 区 と 工場 団 地 の 言 葉 使 い に は 、 今 日 の 産 業 上 の 発展 か ら み て 、 本 当 に 明確 な 区 別 は な い と い え る 。 あ る 観点. - 267 -.

(12) からは、 両者は同 様であり、 しかし他の視 点から すると 非 常に相異してい る。 工 場 団地は、 計画的な工 場地 区の 属性を すべて備えているが、 とく に そこに 見 出 される産業上の両 立性 (Compatibility ) を 強調 するもの である。 この両 立性を強調 する結 果として、 三つの特徴が取り上げられる。 1 ) 工 場 団地の成員にたいして、. 強制的な制限を設定しなければならな. いことである。 最小の 面積規 模、 最小の 土地 利用 等、 建築の 様 式、 用地や 外観などが、 すべて 私的な 証 害や 契約に 明細 され、 または 出 来るだけ公的 な規制に適合したものでなければならない。 イi害な工 程をもつ工 場は除外 されなければならないし、 既存の 工場でも 好ましく ない生産の方法に 変わ ろ うと する 可能性にたいして対策 されなければならない。工 場団地は、 私的 な 契約によって 維持 されるとともに、 適 切に 区画 されなければならない 。 2 ) 工 場 団地の 運営は、 私的な 制限を強制したり、 杯規の 参 加者に 許 可 を 与えたり 、 また時間 の経過にしたがって、 不必 要になったり、 不 当に 厄 介な重荷にな ったりした 制限的な 契約の部 分を 修 正したり する. 、. 継続的な. 対策がな されなければならない。 この理 由のために、 単 一の工 場だけが発 展 するとい うことは、 工場団地にか んしてありえないことなのである。 も っとも 単独の工 場が、 しばしば高度な 土地 利用率で、 有効な建物と 景観を もっていることがあるが. 、. それは 隣接した工 場の 性 格と 非 常に関連してい. るものである。 そのことは、 素 晴しい 工 場 団地においてもそ うである。 そ れにもかかわらず、 工 場 団地に個 々の工 場を 配置 するに さいして、 企業は 契約のなかへ制限を 書き 入れることに 抵抗を もつものである。 3 ) 工 場団地は、 計画的な工 場地 区の 典型でなければならない。 したが って 団地 運営を成 功 さ せ、 業 績をあげるためには、 詳細に設計 された計画 をもたなければならない。 たとえば所与の 最小規 模の面積に 用地を 区域と して 細 分したり、 必 要にして 十分な施設を 準備したり、 主 要な 高速道路や 鉄道からそれ ぞれの 用地に 便 利な 引 込みを建設したり、 団地の 荒廃を防止 する 明確な規制を制定したりしなければならない。 多く の開発関 係者 達が 共通して 痛感している ことは、 詳細な計画だけで. - 268 -.

(13) は十分でない と いうこ と である。 すなわ ち 商 務 省 の定 義に同意して、. 「用. 地が 団地参加業者に引 渡されるま え に、 準備される べき施設や、 道路、 鉄 道の引 込みなど」 がな け ればな ら ない と いう。 し かしなが ら 多 く の場合、 この規定にそ っ ていないが、 真実の工場 団地に と っ て絶対に 欠 か せないも の と して 明確に意見が一 致しているのは、 契約が締結された ら 適 当 な短期 間に、 十分 吟味された施設や通路の用意があるこ と である。 如 何に区域が 後にな っ て簡 単に 改 良 されうる と いう、 i莫然 と した強制 力 のないような約 束では、 十分 と はい え ないであ ろ う。 これ ら 施設上の、 計 画 面 、 運常面での、 両 立性 と いう特徴は、 工場 団地 を 独 得なものにしている。 3)--3.こうした特徴をもつ 工場団地が 、 し か ら ば 如 何に進展 してきた か を 、 つぎに考察するこ と にし ょ う。 今 日 の ア メ リ カ は 、 好 む と 好ま ざ るに か かわ ら ず、 都 心 部 、 郊外住宅地区、 地方交通や通信網をふ くんでのこ と であるが 、 本質的には都市社会 ( Ur b a n s o c i e ty )であり 、 錯雑な社会的、 経 済 的な相互関係をもっている。 都 心部へ の圧迫は 、. 「 都 市の ス プ ロ. ー. ル 化」. または 「都 心の爆発化」 と して性格づ け ら れるように、 外部への拡散を誘 発してさ え いる。 企業によ っ て影響の程度に差異があるにしても、 地 価 の 高 騰 、 交通の混 雑や 「都会病」 と いわれるものなどによ っ て、 都 市 か ら 出て 行 か ざ るを え な く なりつ つ ある。 それに勤労者の自 動 中による通勤の普 及、 鉄道によ ら ず 自 動車によ る 貨物の輸送、 そして技術的な開発によ っ て生産工程が ワ ン ・ フロ ワ たこ と 、 オ. ー. ー ・ エ. レ イ ア ウ ト ( o n e - floor l a y o u t ) を必要 と するようにな っ てき. レ ク トロニッ ク. ・. フ ィ. ー. ドバ ッ ク ・ コ ン ト ロ. ー. ル による設備や. ト マ テ ィ ッ ク な 新規に設計された生産機械方式が開発されてきたこ と. などは、 都 心での立地を放 棄するのに 役 立 っ てきたのである。 過去数 年のあいだに 、 工場 団地は、 中心 と なる都市 か ら 工場が移動する につれて 、 全国にまたが っ て急増している。 団地の数についての推定は、 一 般に受取 ら れる団地の定 義が明確で ないために相異しているが 、 問違い. ー 269 -.

(14) 9). な く 急増している 傾向は、 明白 である。 たと えば、 1955年の バ ロ ンの論文 での 推定にしたが えば、 「工場 団地」と同義 語として使って 「計画的な工場 地区」 は、 150であった。 また ス タ ン フ ォ ろ では、 1957年に icts ). として、. ー. 10). ド 研究所による調査の 示すとこ. 組織化 された 工場地 区」 (o r g a n i z e d i n d u s t r i a l d i s tr. 「. 3 0 2 あった。. そして現 在 、. 1959年. には、 ア. ー. サー ・ リ ト. 11). ル社と ニ ュ ー ハ ン プ シ ャ 州の 刊行物によると、 工場団地とい われるものが 全国 で 800あるという。 事実、すべての 研究は、 第 二次 大 戦以 来、 工場団地 が 急速に成長したことについて 一 致しているところ である。 イ ン ダス ト リ ア ル ・ デベ ロ ップ メ ン ト 誌 ( I n d u s t r i a l Dev e l o p m e n t M a ga z i n e )によって 発 刊 された、 1957年 立地 選定 ハ ン ド プッ ク ( Site Selec tion H a ndboo k )に リス ト ア ップ されている、 マ サ チ ュ ー セ ッ ツにある工場団地、 4 6のう ち、 わずかに 1 つのみが、 1950年以 前に設 立 されているにすぎず、 そして 1955年 以 前も、 わずかに 8 にすぎない。 その 大半、 すな わ ち 80% ま でが、 出 版に 先立つ わずか 2 年 前に開設 されている。 9) 10). Barron ' s National B u s i n e s s & Fi nanc i a l W e e k l y , Oc to b e r 1 0 , 1 9 5 5 . James R . Lee and G i l b e r t K . H . Wong, "An An a l y s i s o f Organi zed Industrial D i s t r i c ts ". 11 ). ( M e n l s Park, Stanford R e s e a r c h Institute, 1 9 5 8 . ). A Report on the Dartmouth Col l ege Conference on Indu s t r i a l Pa r k s , prepared by W i l l i am L e e B a l d w in (Camb r i dge,Arth u r D . L i ttle, lnc . 1959 ). 3)-4 .. こうした 趨勢をみるのに、 経営 者達はいかに 判断しているの であ. ろうか、 検討していか ねばなる まい。 少な くとも、 すべての産業にとって 郊外に 立地することが 満足すべきもの でないことは理 解 できる。 たと えば 証 券業 者にとっては、 関 係する 諸機関が必要 であろう。 また 色々な 研究に よると、 経営管理 者や技術 者、 技能 者 それに 熟練労働者達は、 郊外に 立地 する利点を強調しが ち であるが、 未 熟練労慟者や事務 作業 者達は、 むしろ 都市 での 立地を 選 好する 傾向がある。 それに狭い所に過密な ま でに集 中し ている都市地区に 立地する重要な利点は、 面と向って 交き合 えるという所 にある。 多 分、 ウ ォ. ー. ル ・ ス ト リ ー トは、 典型的な事例であろう。. - 270 -.

(15) しかしもし経営 者 が、 都市の産業的な過密から 脱して 立地しようと 決断 するなら、 どのような 種類の場所に 落着く べきかという 疑問に普通直面す るものである。 工場団地に行く べきか、 組織化 された工場地 区へ、 あるい は自 身の 独立した 用地を 買 収し、 開発すべきか。 工場団地 が一 般的に 急速 な増加をみせているところからすると、 それ が広 範に 多 様な利点をもって いるということは 驚く に 当たらない。 ま ず そ れ ら の 利 点 を 概観してみよ う。 多く の 企業にとって、 最も 魅力ある利点は、 経 済的な 節約の 見込みであ る。 第. 一. には、 用 地の原 価の 削減である。. 一. 般的にいえば、 郊 外に立地し. ようとする 経営 者にとって、 土 地そのものの 価 格は、 それほど重要な関心 事にはならない が、 用地の開発の原 価は 非常に 肝要である。 計画的に 細 分 された区域を 準備し、 開発するには、 規 模の経済性 が重要となり、 とく に 工場汚物の 出方や 電力、 用 水それに共 同施設 が、 開発業 者によって販売. 、. 貸与の 以 前に 用意 される場合には 殊更である。 工場 団地は、 工場の 稼動 研 究や、 配送などの施設に 独自の、 専門的な要 望に合 致するもの を建設しえ る。 第 二に 操業 上の経済性である。 区域 が開発 され、 設定 されたのちに、 そ の他の経済性 が実 現 される。 たとえば、 地方自 治 体の 多く は、 共 同 架溝に 産業 用 下 水道を 埋め込 むことを要 求するし、 下 水処理の必要にたいして、 共 同分 担、 共 同 作業をすることもできる。 また 多く の工場団地は、 自 身の 消火部 門をもち、 食 堂施設や共 同 倉庫などももっている。 第 三に 税務 上の利点である。 工場団地の 参加業 者にとって、 税務 上の利 点は 大きく、 とく に地方自 治 体によって開発 された団地の場合はそうであ る。 地方自 治 体によって開発 された 非営利的な団地では、 法 人所 得税の 減 免だけでなく 、 公債保 障による 低利の 融資 さええられる場合 がある。 3) -5.つぎに 操業 上の 便 宣性 があげられる。 工場 用地に 参加するもっと も重要な理由の. 一. つに、 経営、 計画そして 操業 上の全 般的な 有利性 があげ. られなければならない。. - 271 -.

(16) 第 一に. パ. ッケ ージ ・ プ ラ ン (packege plan ) すなわ ち 包 括的 な計画面で. ある。 多く の開 発関係者は 、 工場団地への 参加予定業者に プ ラ ン」とし て 知られ ているものを 提 供する 。. パ. 「パ. ッケ ージ ・. ッケ ージ ・ プ ラ ンは 、 十. 分に開発 され た 用地を 提供するだ けでなく 、 地域の関係機関とのすべ てに わ たる法的な調整や 折 衝を ふくんでいる。 ま た産業上の特別の必要をみ た す設備や建物の 設 計や建築を 用意し 、 財務的な 援 助も必要なら 準備するし 法律. 、. 技術 、 そ し て財務の相談役とし ての専門 家をもって 、 希望があれば. 助言する。 し たがっ て 完 全な パ ッ ケ. ジ ・ プ ラ ンのもとでは. ー. 者は ただ移動し 、 生産を開 始するだけである。 とく に パ ッケ. 、. 団地 参加業 ジ ・ プ ラン. ー. は 、 多 分 、 小企業 にとっ てもっとも 価 値あるものとい える。 小 企業では 、 自 身の法律的 、 設計的. 、. 技術的 、 財務的な部 門をも ち えないし 、 立地を検. 討するにあ たっ て外部の専門 家の協力を必要とするからである。 しかしな がら 、 自 身の専門化 され た ス タ ッ フ部 門と常 勤の専門 家をもつ 大 企業でも 経営者が 煩わ されることなく 、 時間 の 節約もできるところから 、. パ. ッケー. ジ ・ プ ラ ンを 非常に 価 値あるものと理 解し ている。 第 二に 隣接地域の保 護とい うことである。 工場団地は 隣接する 周 辺の地 域の 荒廃を保 護する役割をもつ。 土地利用の比率を各 企業に確 約 させるこ とから. 、. 建物の 周 辺に十分な 空間 をもつことができるし 、 隣接する 企業の. 施設が 過密することはない。 さらに制限規 約が保 障し ているから 、 他の 企 業に影響を与 えるような 、 煙 、 臭 、 騒音ま たは 振動をだす 操業をしないだ ろうし 、 ま た工場 団地を組織化 され た工場地 区の 一 典型とし て 、 各 参加 企 業の 広 告的ま た 宣伝的な 努力を効果あらしめるに十分な 美的に 魅力ある建 物や外部の施設をつく りあげるであろう。 第 三は整備 され た 用地につい てである。 工場団地の 童要な利点とし て 、 し ばしば 注 目 されるのは 、 用地の整備につい てである。 もし新しい 立地が すでに適 切に 区画 され ており 、 すべ ての法的な要 求も 満足し 、 型式も 立 派 に整備 され 、 計画通りに利用しうる専用施 設と通路網が保 障 され ているな ら 、 ある 用地に工場を 立地しようとする 決定と 、 完成 され た工場で生産活. - 272-.

(17) 動を開 始す るあいだの時間 的な 遅れは、 大巾に 短縮す ることが でき る。 明 らかに、 開発関 係者が、 参加企業に 利 用しう るように建物を事 前に 用意す るなら、 その時間的な 遅れは さらに 短縮化 され る。 第 四は両立性の問題 であ る。 工場団地に立地す る企業がもつ他の 利点は 地域社 会に. 「. 招かれた 客」 として 融け込 むことの でき る結果 であ る。 もし. 工場団地が 民間 で開発 され るなら、 区画 され 、 建設 され るときに 第 一 番 目 に必要なことは 、 工場団地と地域社 会とのあいだに両立性が強調 され るこ と であ る。 しかし開発関 係者がかちえ る両立性は、 企業が 住民や地域団 体 の良 識によく関心をもつなら、 地域社 会とともに団地 参加業者の 利 点にも つなが ること であ る。 ー. 第 五は共通の課題について であ る。 工場団地の企業は 、 団地の 経営を通 じて か、 非公式の 立場においてか、 共通 す る 課題に着 手す ることが できよ う。 たとえば団地 全 体の 安 全 プ ロ グ ラムや 交通の 混 雑を 最小限にす るた め に 作業 交 替の 始 めと 終 りの ス ケジ ュ. ー. 参加企 業の 人事 担 当管理者が定期的に. ルを調整したり でき る。 そのほか、 一. 週間 に. 一. 度の 会合をも ったりす る。. また 研究活 動につい て技術者や科学者のた めの資料や 研究 会を. 一. 緒に主 催. す る 可能性もあ るし、 交通面の 便益のた めに 運輸関 係の管理者が調整した り、 種々の 目的のた め に 工場管理者の定期的な会合もあ る であ ろう。 第 六は 保 安の事 柄について であ る。 工場団地は工場の保 安に 大きな役割 をもって い る。 広い 空地や建物への 大きな通路は 、 徒らな 侵入を防 ぎ、 色 々な 犯罪の危険を 少なくす る 傾 向にあ る。 3) - 6 .もっとも こう し た 利点にたいして、 工場団地に集団として立地す ることに 反対す る企業もあり、 その理由もいくつかあげられてい る。 それ らの要 点をあげ れば、 第. ー. は 拡張のときの問題 であり、 第 二は規制の重荷. について であり、 第 三は 当 初にい る 原 価のこと であり 、 第 四は個別性の 喪 失というもの であ る。 これらの理由の 内容はそれなりに 明確 であ るが、 そ の こと 自 体が工場団地のもつ特徴でもあり 、 いづ れの問題も同時に 団地に 参加す る 利点とも裏腹に 評価しえ る観点のあ ることを理 解す ることが 大 切. - 273 -.

(18) であ り 、 そうした特徴 な り利点 な りを活か す 途で 、 それ ぞれの企業が 参加 し 、 経 営し なければ なら な いであろう。 したがって工 場団地に 参加 するの が適 格 な企業と いうものの 、 積極的 な 、 ある いは 否定的 な性 格と いうもの もあげられえる。 す なわち工 場団地の両 立性と いうことから すれば 、 重工 業には適し な いだろうし 、 過度の 騒音 、 悪臭ある いは 振動や 大量の 廃屑を だ す生産工 程をもつ工 場は適し な いであろう。 開発関 係者や地域計画の 担 当者の観点から すれば 、 研究機関 、 事務所 、 配送 設 備 、 組 立工 場 、 そ し て過熱 、 悪臭の化 学的 な工 程や 騒音の機械的 な 作業をとも なわ な い中小の 軽工業が理想的であろう。 そのほか 人的には 技 術者 、 科 学者または経理 担 当者のように 技術的に 訓練された 人々や 熟練労働の 人々が 多く 、 女子事務 員や 未 熟練労働者が 少 な い比重の企業の 方が 、 団地に 立地 する利益からみ て重要である。 工 場団地が 典型的にもつ 、 包 括的 な計画 、 開発された区域 そして 継 続的 な経営と いう性 格からして 、 小企業とくに専門的 な ス タ ッフ や 協力的 な部 門をもた な い企業にとっては 、 非常に重要 なものであろう。 さらに有名 な団地に 立地 することからの特典は 、 よ り 大 き なものであ り 、 企業が小さ い 場合には個別性の 喪 失と いう 欠点は 、 むしろ 少 な いものであ り、 自 身で建設 するよ り 、 団地施設を 貸 借 する 可能性は 、 資 本確保の必要 性や 流動性の問題からしても 、 小企業にとって有効 なものである。 工 場団 地における 拡 張の限界にかん する 欠点につ いては 、 成長の 可能性の 非常に 高 い新製 品を製造 する企業や 、 少 なくとも製 品の ラ イ フ ・ サ イ ク ルの 急成 長の段階にある企業に 、 団地への 立地を す すめられるべ きものでは なかろ ニノ. ゜. 3)- 7 .つ いで地域社会にた い する工 場団地の経済的 な利点 を考 察 するが それはまことに 明確である。 一つのことは新工 場や工 場団地の建設は、 地 域社会にとって課税で きる資産を 非常に増加させることに なる。 もっとも それは 、 地域社会が公共的 な 負 担の増加を 背 負わさられると いうことも 十 分に意 識し なければ なら な い。 第 一は 拡大 する サ ー ビ スにつ いてである。 工 場用地の開発は 、 住宅用の開発よ り ずっと割高につくものである。 たと. -274-.

(19) えば上 下水 道、 廃屑施設や、 用水、 電力、 さ らに消防、 保 安などに ついて である。 ま た 工業団地の地域社 会へ新しく 来 た 人 々に たいして 住居 用の た めにも、 環境的にも学 校施設や 道路設備そのほか新 たに必要となり、 多 分 税収の増加だけでは 補えない地域社会の 費 用増となるであろう。 すなわち 地域社会 が地 方 税を 低率に 押えな が ら公共的な サ ー ビ スの水 準を向上 さ す という 希望に たいして、 工 場団地は保 証 され た 解 決にはならないというこ とである。 第 二は 区画と計画に ついてである。 地域 社会と工 場 団地はともに 共通し た 悩 みに 直面 する。 すなわち団地 自 体 がその利用面および外観面で 荒廃を こう むることと、 地域社会としても産業 化 ( i n d u s trializatio n ) の結果と し て 荒廃 するであろうからである。 工 場団地の地域は 工業 用に 区画 するだけ では、 たとえ 私的な規制を適 当に 付加し たとしても十分とはいえない。 そ の 周 辺の地域をも 荒廃か ら保 護 する必要 が、公共的な活動にはもとめ られる。 すなわち 工 場団地の 周 辺に 隣接 する 工 場に たいしてと、 近 隣にできる レ ス ト ラ ンや 娯楽施設などに たいして、 荒廃を 阻止 する対策 が、. たとえば業 種. 指 定とか公害的な企業の特別 区画を つく っ たり、 住居地域の建築 様式を制 限し たり、 あるいは 住居地 区、. 事務所、. 商業地域へ 戦 略的に緩 衝地 帯をも. うけて立地 するなどな されなければな らない。 し た がって 区画 計画に 噛 み 合っ た公共的な制限と適 切な建 物 配置で、 全域に 統合 され た区画 化をはか り、 地域社会 全 体の ための総合的な 土地利用の計画 が必要となる。 第 三は地 方 税のことである。 企業立地にかん する地 方 税の影響に ついて は、 すでに 色 々と書かれてもおり、 これ 以上に 論ずる必要もない が、 つぎ の 事柄だけははっ きり させてお か な けれ ば な ら な い。 地域社 会は、 企業 ないし産業 が、 地 方公共団 体のも つあらゆる プ ロ ジェ ク トに協力してく れ ると思い 勝ちなのに たい し. 、. 企 業 の 立 場では立地 決 定の 誘因として、 完. 全な 免税や 低い 税 が必要であると 決め つけ 勝ちである。 しかしな がら 事実 としては、 多くの地 方において 税制は、 小 さな 誘因の 一 つに すぎず、 むし ろ企業にと って個別的には、 地 方税の水 準 が地域社 会との関連において 決. - 275 -.

(20) 定的な要因になることはない。 肝心な事 柄 は 、 企業によって 支払われる 税 金と 、 地域社会 から受取る サ ー ビ スとの比 較の問題である。 企業は 単純 に 低い 税を 求めるのではなく、 適 正な 税金を要 求するわけである。 3) - 8 .ここで地方自 治 体に課せられ た産業の立地の 再検討という 挑 戦的 な問題の 一つに直面する。 すなわ ち地域社会の個々の 利害と、 より 大きな 全 体の 領域の利害とは 、 必ずしも常に合 致しないということである。 換 言 するなら、 地方自 治 体の 現在のやり方では. 、. 産業の不経済な 立地を 推し進. めることになり かねないということである。 ー地域社会の 独自の 利害は、 産業 が一度立地 されてしまうと、 総合的な 土地 利用計画への 希望を破壊す ることにすらなる。 広 範な 区画 化 が、 総合的な計 画というより、 か えって 妥協の産物とすらなる。 それ ぞれの地域社会 が設計した開発の 青図を 推進 してい くと 、 将 来の成長は 可能性としてその 区域内に限 局 されてしまうこ とになろう。 まず第 一に、 地域的な協調 (Regional Coope ra tion ) が必要になる。 こ の 困難な課題にたいして 、 政治的な 統合はしばしば 理想的な 解 決となる。 それは 市町 村合 併や合同、 特別地 区の 設置、 あるいは 最近に 採 用 されつつ ある公社計画などの形 式をとるであろう。 勿論、 統合は容易なことではな い。 そして 色々な 困 難のために 統合 が不 可能な場合には、 地域社会間の協 調 が、 経済的な産業の立地に 重要なものである。 と同時に産業ないし企業 も、 郊外あるいは団地に立地を 選定するなら 、 いくつの 政治的な団 体と協 働する意 欲をもたなければならない。 工場団地の 将 来は、 企業経営者 、 開発関係業者そして地域計画 担 当者の 開発問題を取扱う想像力 、 洞察力、 意思力に 負うところ が大である。 さて第 二に 、 公認 (Ce r tific ation )の問題 がある。 工場団地に かんして開 発の公認をし える機関 が必要である。 というのは 工場団地という 用語 が、 なんら基 準をもたない 一 般的な 使用であるなら 、 あらゆる意義を消 失 さ せ ること になろう。 公認するにあたって 区別 されるべき 二つの型、 すなわち 質的と 景的の基 準 があげられる が 、 その 非常に 重要な意義は、 地域社会の. - 276 -.

(21) 集団にた い して計画 と 基準に か んする必要事 項への関心を 喚起するこ とで ある。 もっ とも公認の問題にか ん して 注意すべき事 柄は、 公認機関の中立 性 と、「 悪徳な」開発業者を 締め 出すのはよ い と しても、 良 識ある新規業者 の 参入を 妨害するこ とにならな いよう 運営するこ とであろう。 つぎに第 三は、 変化の 諸因 (Forces of Chan g e ) を考 慮するこ とである。 産業の立地の新 し い型 と して、 工場団地は 変化する要 望 と状況に 即応 しな ければならな い。 いくつか の 重大な要件 と して影響をあたえるものをあげ てみる と、 産業および 企業の成長性 と 工場団地の 固定性な い し制 約性、 エ 場団地による産業化 と地域社会 との両立性、 交 通混 雑など郊外立地の限界 と新立地 政策の検討の必要性、 工場団地内の 企業の財務的な不 安性 と関発 計画における金 融的な 助成策の相関性、 そ して 労働組合 運動にか ん して 参 加 企業間 における相乗効果性などの問題がある。 また第 四は、 都市への 圧迫 ( Threat to the City) につ いてである。 工場 団地 が、 すべて 賞讃 されるべき内容でな いこ とは、 企業が郊外に移動 して いくこ とによって、 都市の問題に 脚 光を 浴びせるこ とで 明ら か になる 。 都 市は 従業員がそのまま 居 残るにも か か わらず、 課税する対象である 企業を なくするこ とになり、 そのあ との建物も必ず しも有効に活 用 されな いまま に 残 される場合が 往々である。 し か し都市の活力が 衰 失 して いく と いうこ とは、 皮 肉なこ とでもあり、 両方の機能が 補 充 しあう関係にお か れなけれ ばならな いのである。 そう いう意味で、 個別 企業の経営者も 努力 しつつあ る と ともに、 都市計画の関係者も 努力 して、 都市 再開発の問題や オ ー ト メ ー シ ョ ンの 推進などによる都心部 再立地の問題など、 調整 された発展が 期 待 されて いる。 さら に第 五は、 都市 再開発 (Urban Re n ewal )の課題である 。工場 団地は 現 在の形では 一 階建の建物や広 い 空間 を 強調するため、 都市 再開発に とっ て適 当 とは考えられな い。 まだ 土地利用の高率化はそ れ 自 体 と して、 工場 団地の必要な特徴 となって いな い。 しか し 工 場 団地 が ど ん な ものであ ろう と、 碁本的に必要な特徴は、 周 囲 との両立性 (Compatibility) である 。. - 277 -.

(22) 開発関 係 者達は 、 すで に 両 立 性 に 要 望 さ れ る条 件 が 、 工 場 団 地の 立 地 によって相異するということを自 覚 している。 工場団地が 、 商業施設や 住 居施設の緩 衝地 帯で取 囲ま れているのか 、 市街地の 末端にあるのか 、 ある いは市街地 外の高 速道路にそっているのかによって相異する。 都心 部にお ける調和のある改善計画がもつ 開発のあらゆる 特徴は 、 工場団地の 開発関 係 者の 工 夫にたいする 挑 戦であるが 、 その問題は 決 して 克服 し 難いもので はない。 3 ) -9 . 最後に 将 来の問題についてみよう。 工場団地の 将 来は 、 それが都 心にあろうと郊 外にあろうと 、 現在利用 さ れている組織の 種 別 、 すなわち 事務所 、 研究施設 、 軽 工業 、 組立 工場それに 配送 セ ン タ. などに制 約 さ れ. ー. る必要はない。 たとえば 工場団地の経 営で 、 化 学製造 工場の グ ル ー プに 、 他の産業と両立 しうるよう 、 あるいは 商業また 住宅の環境とすら両立 しえ るよう 、 個別の 工場では 到 底調 達 しえない施設を 、 制 禦設 傭と して 提 供 し うると考えられる。 廃 棄物処理や 煙害制 禦のようなものも 、 共同経済活動 に意義のあるものであろう。 このように 、 工場団地の概念は 、 都市にとっ ても 、 その郊 外とともに 、 また 軽 工業や 倉 庫業と同 様に 、 重 工業や 装置 工 場にとっても 、 有効な内容をもつようになるであろう。. 4 ) 結語一環境問題にか んする経営試論 環境問題を 、 地場産業の事例 、 そ して 工場団地の 傾 向との関連において 取り上げてきた。 そこでの考 察をあらためて 再言する必要もないが 、 環境 の問題がいずれ の意味にせよ 、 地場産業へ 固有に 密着 している課題であり その対策 方 向と して 工場団地の 傾向が 、 ただ地場産業にかぎらず 、 地域 開 発そ してやがて都市 再 開発にお ける問題 解 決の基 礎と して 、 一般に 定着 し つつある ことを確 認 しておきたい。 環境問題を文化的 、 社会的 、 政治的 、 法律的に取扱うとともに 、 経済的 にも経 営的にも 多面から対象づ ける必要があり 、 いわゆる 学際的な接近も 必 要であるが 、 より根源的な意味においてす ぐれて経 営的な視 角から 焦点. - 278 -.

(23) をおくとき、 環境という言葉 は、. 少 なく とも 三つの 区分 できる概念の内容. をもつもの で は な か ろう か 。 す なわ ち環境 は、 環境風土 と環境状況そ し て 環境 財と である。 それ ぞれの概念内容 をここ で詳細 にする 余 裕 は ないが. 、. 三者 は 重層 的 であり 、 包 摂 的 な関係 に 相 互補 完 しあうが、 ここ で取扱っ た 問題 は環境 財と し ての対象 であり、 経済学 にいう 「 公害現象への 三つの接 近法 」 における. 外 部不経済論 」、 「 マ イ ナ ス 公共 財論 」 より 「環境破壊論 」. 「. に、 より接近 し た内容 を経 常的 に 摂取 し たものともい えよう 。 つまり経 党 における生 産の積極 的あるい は消極 的 な 要 素と し て環境 は 資材 であり、. た. だ 私 有 財 で なく 共 有 財あるい は公 有財と し ての 資源 である。 こう し た環境 財 をい か に 付効 に製品へ消化さ せる か. 、. それ は 企業の社会 的責任と し ての. 公益性あるい は公害性 を 私益の利害関係と調和さ せ 均 衡さ せ、 まさ に 「環 境破壊論」 で なく 、 環境の改 善そ し て創造 に 連結さ せ ていく か の課題 であ る。 12 ). 塩野谷祐一 「環境破壊の 体制論的把握」 東洋経済臨時増刊 ー 公害特 ms2-s9頁. 地 場 産業 に宿命 的 な環境の破壊 ない し環境 財の乱 ) 11、 そ し て都市化 問 題 にも 典型的 なそれ は 、 工 場 団地の 組織 的 な計画化 によっ て、. た だ都市 郊外. に消 極 的 な意味 で 疎開するという対 処 にと どまらず、 より積極 的 な 対 策と し て 工場 団地そのもの に公害防止 を は じめ環境 財の消化 をより有効 なら し める 施 設 を内 臓さ せること によっ て、 生 産過 程 におい て技術 的、 原 初 的 な 解 決 を、 経党 全 体 にわ たっ て企業 的、 総合 的 に組織することが 可 能 である。 そのことが、. 工場. 地 を た だ都市 郊外 における 問 題と し て だけ で なく 、 都. : 心 部の 再開発およ いく つ か の地域社会 にま たがる相互 補 完 的 な関発計 画 の 核 にする 可 能性 があるの である。 現代の社会がもつ 産業化 (Indu s t r i a l ization) と都市化 ( Urba n i z a t i o n ) の相乗効果 は、 これま で無意 識 であり 潜 在化 し てい た環境 財の課題 を、 公害の 問 題と し て 脚 光 をあ てさ せ、 その 解 決 を 要望され ているわけ である。 そう理 解すること によっ て、. 工 場 団地 を. 産業化の なか に 顕在 し てく る環境 財の破壊や消 費 に対 策する共同 施 設 を積 極 的 に内 臓 し た組織 的機 能 体と し て、 地域開発という ト ー タ ル ・ シ ス テム. - 279 -.

(24) の モ ジ ュ ー ル に すること ができる し、 都市化のな か で意 識 さ れ てくる環境 風 土 の破壊や 喪 失 に対応 する 共同活動を積極 的 に展開 する制 度 的構成 体と し て、 地域社 会 にお ける コ ミ ュ ニ テ ィ. ・. プ ラ ンの コ オ. ー. ディ ネ. ー. タとなる. ことも できよう。. 付�. 記. この 論文は、「 地 場産業の経 党研究」と し ての 究 助成 金 による した が っ て な ければ、. 、. 一. 一. 環 であり、 近 畿 大 学、 研. 連 である 。. 近 畿 大 学創 立45年 周記 念 論文 集をとく に意 識 したもの でも. む しろ地 場産業の 工場団地の 実践指 導 に役立つ資 料を意 識 し て. 外国文 献を 利 用 し ており、. この事情を 付記 し ておきたい 。. - 280 -.

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