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SounBox List No.47_Original_訂正.xls

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ク レン ペラ ー P O

ベートーベン 交響曲 6番「田園」 COLUMBIA SAX2260 STEREO BLUE SILVER 英オリジナル クレンペラーは、テンポが遅く大河のような演奏をするというイメージがあるが、私には、遅 さはそれほど気にならず、むしろヴァイオリンの対抗配置による弦楽合奏のクリアな音楽 や、木管を浮き立たせた楽器バランスによって、渋いイメージとはまった く対照的な華やぎを覚えるほどだ。クレンペラーはこの配置にこだわっていて、それがこの 『田園』でも生きている。現代の大編成のオーケストラでは、音の時間差によりアンサンブ ルが整いにくいのだとは思うが、クレンペラーの録音ではそのような 乱れはほとんど感じられず、左と右で掛け合ったり、第一ヴァイオリンが高い音で 対旋律を弾き、第二ヴァイオリンが主旋律を弾くというような場合、くっきりとした対 照が聞き取れるのが大変面白い。第一楽章は、いくつかの録音を聞いても、低弦 のアンサンブルがうまく合わないのが気になるものが比較的多いのだがクレンペラーでは そのような不満がない。また、クレンペラーの楽器バランスでは鮮明な弦 楽合奏の上に、木管群がくっきり聞こえることが多いようだが、『田園』では第2楽 章を初めとして、フルートやオーボエ、ファゴットが自然の象徴として特に活躍するが、この バランスがもたらす効果はそうとうなものだ。 農民の踊り、嵐、感謝の歌と続く後半部分でもじっくりと安定した音楽作りは 変わらないが、メリハリや運動性、そして感謝の感情の表出まで過不足なく聞き 取ることができる。全体の仕上がりが、奇を衒ったものでないところがまた凄いと 思う。盤:NM~M ジャケット:M 16,800 2 コ ン ヴ ィチュニー ラ イプ ツ ィッヒ・ ゲ ヴ ァン トハウスO . ベートーベン 交響曲 6番「田園」 ETERNA 825104 STEREO 青地に白の扇レーベル 独オリジナル ウルトラ・レア !! コンヴィチュニーのベートーベンは、黒地に銀文字(1967-8年発売、825 412/8 7LP)が あったが、それ以前に、825100/6 7LP 青地に白の扇レーベルが出て いる。これがオリジナルである。このブルー・ホワイトで聞くサウンドは格別で、当 時のライプツィッヒ・ゲヴァントハウスの音、オケの肌触りのようなものを忠実に再 現していると思う。弦の鄙びた味わい、左右に分かれたヴァイオリンが、主題とそ の合いの手のリズムを同等に描き出し、鄙びた味わいの中に、独特の表現を醸し 出している。そこに花を添えるチャーミングな木管楽器、まことに「田園」ほど、この コンビの魅力を引き出すのに、ピッタリの音楽はないだろう。とても古風とかドイツ的、とい う一言で語りつくせない、味わいと表現の幅、歴史が今に伝える、オケの サウンドの驚嘆すべき魅力がここにある。また全体に鳴り方は室内楽的と言えよう。(これ が黒レーベルになると、スケール感、量感がぐんと上がる、よって黒レーベルの音も貴重 である。) しかし、このオケの古色蒼然たる鄙びた味わいを聴くなら、断然、このオリジナルに軍杯が 上がる。第2楽章のテンポがゆったりしていて心地よい。 克明なアーティキュレーションで、一音一音をゆるがせにしない3楽章のリズム感、 低域のうねりを聴かせる5楽章などは特に聴き物だ。 表面にいくつかすれたスジが有り、音には出ない(確認済み)1本A面第一楽章の 後半で 37回の軽い音(意識して数えてようやくカウント出来る程度で、途中消え そうになる)B面で5回のティック 他は良好。 完全なコンディションであれば38,000円。上記のキズを考慮して50%off 、19,000円とした。 盤:M-~NM ジャケット:M 19,000 3 コ ン ヴ ィチュニー ラ イプ ツ ィッヒ・ ゲ ヴ ァン トハウスO . ギ ュン ター ・ コ ー ツ (P ) ウェン グラ ー (S ) ゾ ー レン コ ップ (A) ロ ッチェ(T) ア ダム (Br ) ベートーベン 合唱幻想曲 ベートーベン 交響曲 9番「合唱」 ~第4楽章* ETERNA 825 054 STEREO 青地に白の扇レーベル 大きなETERNA文字 フラット重量盤 独オリジナル 録音:1960年 1959年* 発売:1961年 ETERNA初期ステレオ 白の扇レーベル 大ETERNA文字 フラット重量盤 盤面はMint この条件を満たす初期ETERNA盤は非常に少ない。 「合唱幻想曲」は、コーツの見事な演奏、合唱が入ると音楽は晴れやかさ を増してオケを伴って盛り上がる。その渾然一体となった響きの美しさ! 喜びの感情は、聴いていて耳を洗われるようだ。 第九の4楽章は、さすが初期のフラット重量盤の音。渾然一体となった、 ゲヴァンとハウスの音を堪能できる、独唱、合唱、と加わっていくにした がって、いよいよ祝祭気分が盛り上がって行く。 この伝統の中の堅牢と雅び、両面を持つゲヴァントハウスの魅力が最高潮 に発揮させるのが、第九の4楽章だと言っていい。 長い伝統、悠久たる音楽の歴史から 萌え出る芽の初々しさ! やがて芽が育ち、大輪の花を咲かせるクライマックス!まったく他の演奏 とは違う語法で第九を語り、見事に成功した演奏がここにある。 第九全曲を入手するには、10万円の大台を超えてしまう(いや、その前に 品物がない)が、このレコードは、これ以上ない特別な音で、4楽章をたっ ぷり味わうことが出来るのである。このレコードもウルトラ・レアな1枚です。黒ラベルが時 折入荷することがあるくらいでしょうか。 盤:M ジャケット:M 20,000

SOUN BOX RECORDS LIST No.47 2014 February

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4 コ ン ヴ ィチュニー ラ イプ ツ ィッヒ・ ゲ ヴ ァン トハウスO . ベートーベン 序曲集 プロメテウスの創造物 レオノーレ序曲 1番 レオノーレ序曲 2番 レオノーレ序曲 3番 フィデリオ コリオラン ETERNA 825 121 STEREO 青地に白の扇レーベル グルーヴガード 独オリジナル ETERNA初期ステレオの、少々ザラっとした音調のサウンドで、 弦の響きなど実に渋い。ただ両翼に分かれたヴァイオリンが独特のニュアンスを 漂わせ、美しい限り。金管も古武士のような音色。それに反して、木管楽器は花の ように美しく、その対比は耳に鮮やかで、ゲヴァントハウスo.の大きな魅力になっ ている。コンヴィチュニーは出来るだけ、余計な音を出したくない、と言わんばかりに、音楽 に対して、無欲な指揮者のように、音楽をタメたり、テンポを動かすような ことはいっさいしない。インテンポ、演出なしで、ベートーベンの音楽を貫いてゆく。 これは、ある意味、とても勇気のいることで、それでも退屈することなくベートーベ ンを聞いていられるのは、コンヴィチュニーの音楽性の賜物。 誠に不思議な気持ちにさせられる、ベートーベンの序曲集だ。 新品同様の盤面、大変希少なコンディション。盤:M ジャケット:M 18,000 5 コ ン ヴ ィチュニー ラ イプ ツ ィッヒ・ ゲ ヴ ァン トハウスO . シューマン 交響曲 1番 シューマン 序曲「マンフレッド」 ETERNA 825 127 STEREO 青地に白の扇レーベル グルーヴガード 独オリジナル 録音:1960年 交響曲 1番。何と言っても初演を行なったゲヴァントハウスの演奏です。 管楽器と弦楽器とが美しく一体化した音は正に伝統的な東ドイツの響きです。 60年代初頭、当時の東ドイツのオケの古風な音がたまらない魅力です。 コンヴィチュニーは融通の利かない頑固親父のような指揮ぶりで、少しもせせ こましさを感じさせない堂々と立派な構えが、いかにも往年のカぺルマイスター 的。 序曲「マンフレッド」 キビキビとした表現ながら、よく歌い、ファンタジーを感じ させるこの演奏もまた希代の名演であると言えよう。 テンポの運びはスキがなく、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団はこの曲に よほど自信を持っているようで、確信に満ちた演奏を聞かせている。 多分ジョージ・セルと並んで最もシンフォニックな演奏ではないだろうか? 実は交響曲1番のシューマンの自筆譜では、冒頭のトランペットとホルンによる ファンファーレは現在の楽譜よりも三度低く書かれていた。ところが当時のバル ブ無しの楽器では演奏が難しいことから、初演時にメンデルスゾーンの助言に よってシューマンは現在の音に書き変えた。その後、更に改定を加えたが、現在 一般的に使われているのはその改定版のほう。この自筆譜は改定版に比べると 響きが非常に暗く感じる。シューマンは元々はこの曲に随分暗い音をイメージし ていたのです。だから、この曲を理解するためにも、自筆譜初稿版による演奏 も聴いておきたいものです。(初校版での演奏は、スウィトナー盤がある) 新品同様の盤面、大変希少なコンディション。盤:M ジャケット:M 18,000 6 コ ン ヴ ィチュニー バン ベルク S O ドヴォルザーク 交響曲 9番「新世界より」 ETERNA 825 378 STEREO 青地に白の扇レーベル 独オリジナル 極めてレア! コンヴィチュニーのETERNA・レーベルの「新世界より」 この時期の盤とは思えないくらい、きれいな盤面、そしてジャケット。 素晴らしいコンディションです。まるで新品が届いたようです。 巨大なスケール。生気と活力に溢れ、早いテンポの演奏では無いにも 関わらず、とてつもない推進力を感じます。それだけ演奏内容が充実して いるのだと思います。またバンベルグ響のちょっと鄙びたような音色が、 曲が持つ土俗的な雰囲気を充実させ、演奏の内容を更に深めているよう です。第二楽章終わりの方の弦楽四重奏の部分の絶妙な表現は美しさの 限りです。オケがうま過ぎないのが良い。 素朴な音色が音楽の情感をタップリと表出しているのです。 第1楽章 中間部で20回聞き耳を立てて数えていないと聞き過ごす程度の 蚊の鳴くような音20回出るがこの超レア盤は、これくらいでは価値は衰えない。むしろ、現 物があることの方が驚き! 盤:NM~M ジャケット:M 20,000 7 サヴ ァリッシ ュ ウィー ン S O ハイドン 交響曲 94番「驚愕」 100番「軍隊」 PHILIPS 835 085AY STEREO

エンジ地に銀文字 HIFI STEREO 蘭オリジナル サヴァリシュには名演が多数あるが、1枚だけ選ぶなら、 私はこのハイドン。日本ではGRORIAシリーズという廉価盤で出ていて その内容の良さに驚いたことを覚えている。ウィットに富んだハイドンの微笑 む姿が目に浮かぶような、実に味わい深い演奏だった。 今回オリジナルで聞き、その感動を更に新たにした。 速めのテンポでドイツ的重厚さとスタイリッシュさの同居した爽やかな演奏。オケの表情は サヴァリッシュならではの、流れのいい磨き込まれたもの。 リズムは強調せず、旋律がかなりの速いテンポで流麗に流れ、燻したような 独特の輝きももつ演奏。ハイドンの書いた曲の面白さを余すところなく伝える 躍動感溢れる演奏。ウィーン交響楽団らしい色っぽい音色も相俟って、非常 に充実した1楽章。ビックリのアンダンテは、やはり速めのテンポで、さりげなくドンドン進 む。全体の規律重視でビックリするようなアクセントはなく、実に味わい深い演 奏。この楽章もさりげなく奥深い演奏と言っていいだろう。でしょう。地味な印象もあり、良く 耳を傾けると、表情の豊かさに気づかされる。つづくメヌエットも一貫して速 いテンポだが、筆の勢いと墨の濃淡がはっきりした行書のように、どんどんテンポ を刻んでいく。フィナーレは速めのテンポが活きて素晴らしい高揚感。ウィーン交響楽団も サヴァリッシュのコントロールに余裕をもってついていく様子が聴き取れる。 何気ない演奏だがハイドンの曲らしい、ウィットと軽さの表現が秀逸。この4楽章は この曲の一番の聴き所だと思う。 カップリングの「軍隊」も「驚愕」にまけず、劣らずの名演。 より演出効果が活きる「軍隊」では、すこし表現が大きくなり、流麗なオケ に一段とエネルギーが宿っていく。「軍隊」の演奏でも、1,2を争うこの名演 を耳にも鮮やかなPHILIPS HIFI STEREOレーベルで是非、聞いてみていた だきたい。そのフレッシュな音は特別なもの! 盤:M ジャケット:M

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バルビ ロ ー リ VP O

ブラームス 交響曲 2番 悲劇的序曲 ELECTROLA SMA 91756 STEREO 金色地に半円上部に白抜きニッパー 独オリジナル 英盤未発売 ウィーンフィルとのセッションということで、機材、マスターは独ELECTROLAが オリジナルとなる。 バルビローリのブラームスは、なぜか歌物を発売するAngelシリーズから発売に なった。オリジナルレーベルは、金色に白抜きニッパー。音質はAngelシリーズ だけあって、超オーディオファイル!一般にこのAngelシリーズは英国SANより 仏SANか独SMAの方が抜けが良く、音がクリアー。最高レベルのステレオで バルビローリを聴くことが出来る。ウィーンフィルとの高揚感がひしひしと伝わ る、特別な演奏といわねばなるまい。盤:M ジャケット:M 24,000 9 フ リッチャ イ BP O ベートーベン 交響曲 3番 DGG SLPM138038 STEREO チューリップ ラベル周辺の文字「ALLE HERSTELLER.レーベル...」 厚盤 独オリジナル 1958年録音、フリッチャイが亡くなる少し前、40代半ばの名演です。全体に緻密に 構成され、一音をもゆるがせにしない姿勢が伝わってきます。特に第2楽章葬送行 進曲は素晴らしく、フーガの部分の高貴さと壮麗さは格別です。1962年の製造の グルーヴガード盤で、空間表現が見事です。高域の音の切れ、広がりを感じさせ るサウンドが魅力。 盤:M ジャケット:M 21,500 10 フ ルトヴ ェン グラ ー VP O ベートーベン 交響曲 3番 ELECTROLA WALP1060 MONO 赤地に金文字 半円ビッグ・ニッパー フラット重量盤 6時位置LANG▽SPEL 独オリジナル フルトヴェングラーの「エロイカ」WALP盤を特価で! 3楽章に大きなのノイズ有り(キズではありません)溝に沿って白っぽく粉を吹いた ような状況。1,2,4楽章は良好。3楽章を辛抱していただければ、とてもお買い 得な価格設定。ジャケットの背の部分に傷みがあります。 盤:M~M- ジャケット:M-11,800 11 フ ルトヴ ェン グラ ー BP O ベートーベン 交響曲 5番 DGG LPM 18724 MONO チューリップ ALLE HERSTELLER.レーベル 独オリジナル フルトヴェングラーによるベートーヴェンの≪運命≫といえば、本作の1947年 5月27日のライヴ盤を指すほどの歴史的名盤。 このレコードはその初出盤で、あらゆるソースの中でもっとも満足出来る音質で 聴くことができる。第2次世界大戦後、フルトヴェングラーが初めて指揮台に立った ベルリン・カムバック・コンサートの3日目の記録。 盤、ジャケット ともに初期オリジナル。 盤:M ジャケット:NM 36,500 12 フ ルトヴ ェン グラ ー VP O ベートーベン 交響曲 6番「田園」 ELECTROLA WALP1041 MONO 赤地に金文字 半円ビッグ・ニッパー フラット重量盤 6時位置LANG▽SPEL 独オリジナル 4楽章から5楽章に入る瞬間の閃きに満ちた響きが素晴らしい!ここは是非、WALPで聞い ていただきたい! ジャケット:竪琴の絵(2版)右下に傷みあり。 盤:M-/M ジャケット:M- 12,800 13 フ ルトヴ ェン グラ ー VP O ベートーベン 交響曲 7番 ELECTROLA WALP527 MONO 赤地に金文字 半円ビッグ・ニッパー フラット重量盤 6時位置LANG▽SPEL 独オリジナル ウルトラ・レア! WALP527のこれだけの美品は、滅多に入荷いたしません。 当店でもこれだけの美品は初です! 盤:M ジャケット:M 43,000 14 フ ルトヴ ェン グラ ー バイロ イト音楽祭O . ベートーベン 交響曲 9番「合唱」 ELECTROLA WALP1286/7 MONO 赤地に金文字 半円ビッグ・ニッパー フラット重量盤 6時位置LANG□SPEL 独オリジナル 独WALP最初期プレス 布張りグレイ・ボックス 解説書付き 糸縫い見開きジャケット それぞれ単独で2枚 盤のコンディションは、1,2,4面は非常にきれいです。 3面は表面上のスレ、サーフェイス音少々 微細なティック 盤:M~NM 箱:M インナー・ジャケット:M ##### 15 フ ルトヴ ェン グラ ー バイロ イト音楽祭O . ベートーベン 交響曲 9番「合唱」 ELECTROLA WALP1286/7 MONO 赤地に金文字 半円ビッグ・ニッパー フラット重量盤 6時位置LANG□SPEL 独オリジナル 布張りグレイ・ボックス 解説書付き 糸縫い厚手内袋入り 盤のコンディションは、1枚目は非常にきれいです。 2枚目は表面上のスレ、6回だけごく軽く出る。 盤:M~NM 箱:M 88,000 16 フ ルトヴ ェン グラ ー バイロ イト音楽祭O . ベートーベン 交響曲 9番「合唱」 ELECTROLA WALP1286/7 MONO 赤地に金文字 半円ビッグ・ニッパー 1枚目 フラット重量盤 6時位置LANG▽SPEL 2枚目 フラット重量盤 赤地に白で ELECTROLA 独オリジナル 2枚目ごく初期の2版 布張りグレイ・ボックス 解説書付き 糸縫い厚手内袋入り 盤:M 箱:M 49,200 17 フ ルトヴ ェン グラ ー BP O ウェーバー 序曲「魔弾の射手」 1952.12.4 ヒンデミット 世界の調和 1952.12.4 シューベルト 交響曲 9番 1953.9.15 独FURTWANGLER GESELLSCHAFTE F 670027/8 2LP MONO ブラウン・シルバー 独フルトヴェングラー協会制作のレコード。 音質も一番信頼がおける。配布枚数が少ないため希少である。 盤:M ジャケット:M 22,500

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18 ベー ム BP O モーツァルト 交響曲全集 上巻 1番~24番 DGG 2740 109 8LP 布張りボックス BLUE LINE 独オリジナル プロデューサー:ハンス・ヒルシュ ディレクター:ヴォルフガング・ローゼ 録音エンジニア:ギュンター・ゲルマンス ベームが心血注いで完成させたモーツァルトの交響曲全集。 発売は1969年。この上巻には、1番~24番までの初期交響曲を納めています。 これら初期の作品は分売が少なく、この全集を入手するほか手だてがありません。 ベームの偉大な録音にも関わらず、発売当初から入手難でした。モーツァルトの 初期のシンフォニーを全部聞いてみたい、というファンはモーツァルト・マニアだけ ではないはずです。これらの演奏は、モーツァルトの天才の芽が吹き出るような 息吹を見事に表現しています。ベームが一生繰り返し聞くに耐えるような「モーツ ァルト」を、ベルリンフィルとともに、ここに刻みつけています。初期作品にも、生 涯聴き続けても発見のあるのがモーツァルトです。ベームはその音の宝石を、取り こぼすことなく、すくいあげて聴かせるのです。ギュンター・ヘルマンスの録音も見 事で、編成の少ないオケから聞こえてくる多数の音。ベームの偉大な記念碑的 録音。盤:M 箱:M 解説書付 12,600 19 ベー ム BP O R.シュトラウス ツァラトゥストラはかく語りき DGG SLPEM 136 001 STEREO チューリップ ALLE HERSTELLER.レーベル グ ルーヴガード 赤ステレオ・ジャケット 独オリジナル DGGステレオ録音第1号! 音の広がり、鮮明さにおいて、極めて見事なサウンドを聴かせる。 各楽器の粒立ち、弦楽器の克明な彫り、金管の輝き すべてにおいて 充実した響きをこの曲から引き出している。「ツァラトゥトストラ」の真髄を 味わいたければ、ベーム全盛時代のこの演奏を聴くべし! ソロをとるシュヴァルベも、音楽の核心を突く見事なもの。 後半の壮絶さは、もはやベームの独壇場で、この曲がこんなにドラマチック だったかと痛感させられる。音に実在感があり、和音も美しい、こういう音は 1970年代は決して聞くことは出来なくなりました。 盤:M ジャケット:M 8,400 20 モ ニク ・ ア ー ス ヨッフ ム BP O シューマン ピアノ協奏曲 DGG LP 16007 MONO 10インチ LP33レーベル 背表紙青テープ張り見開きジャ ケット フラット重量盤 独オリジナル 録音:1951年 フランス女流ピアニスト、モニク・アースがヨッフム&ベルリンフィルの伴奏を得て セッション録音したもの。鮮やかな色彩感と硬質で透明感あるタッチで、シューマン の抒情が浮かび上がる!LP黎明期のLP33レーベルは、非常に味わい深い音。 良品が少ない時期のレコードだけに非常に貴重です。 盤:M ジャケット:M 12,600 21 ステ フ ァン ・ ア シ ュケナー ゼ ショパン ワルツとポロネーズ ワルツ 6番「子犬のワルツ」 2番「華麗なる円舞曲」14番 7番 ポロネーズ 6番「軍隊ポロネーズ」 3番「英雄ポロネーズ」 DGG LP 16022 MONO LP33レーベル 背表紙青テープ張り見開きジャケット フラット重量盤 独オリジナル アシュケナーゼのDGGへの初期の録音。 ショパンの名曲集ともいえるワルツとポロネーズの録音。 ここでもアシュケナーゼの、クールで透明感あるピアニズムが冴えわたっています。それ にしても、このレコードのサウンドの何と美しいこと! 一度聞くと、その音色が耳から離れません。 中域の独特の音色。まるで楽器のようなレコード。 盤:M ジャケット:M 15,800 22 ハスキ ル ベートーベン ピアノ・ソナタ 17番「テンペスト」 18番 PHILIPS A 02073L MONO マローン地に銀文字 太文字でPHILIPS 蘭オリジナル ジャケットはハスキルの白黒ポートレイト、彼女の生誕年月日と没年月日が白文 字で記されています。ハスキルの追悼盤。私はこのテンペストと18番の演奏を、 ハスキルのベスト演奏のひとつと言っていいと思います。死の三か月前、1960年 の奇跡的な録音、ベートーベンをありのまま等身大にとらえていて、こんな余計な 力が抜けた演奏は、他に聞いたことがない。その達観したとも見て取れる、姿勢に何を思う かは、人それぞれだが、一流の演奏家が、ある年月を経て無心にベートーベンを弾き上げ るとこういう演奏になるのだろう。そこからは不思議な静寂感さえ も生まれている。蘭オリジナルの豊かなサウンドも特筆もの。 この番号のminigrooveは存 在しません。 盤:M ジャケット:NM 15,800 23 ネイガウス ガウク ソ ビ エ トS O ショパン ピアノ協奏曲 1番 OLD MELODIA D-1103 MONO ピンク地に緑文字の小レーベル

レーベル上部には、「33Rounds per minute」の 意味のロシア語 フラット重量盤 露オリジナル 録音:1951年 ネイガウスと言えば、ブーニンの祖父であり、そしてリヒテルやギレリスその他超一 流のピアニスト達を育て上げ、ロシアン・ピアニズムの主流を築いたあまりにも偉 大なピアニストである。リヒテルが自伝でH.ネイガウスのショパンのコンチェルトを 数え切れないぐらい聴いたと言っており、リヒテルが尊敬する演奏がここにある。 この演奏、耳からウロコです。このあまりにもポピュラーな作品を、ネイガウスはま るでモーツァルトの協奏曲のような古典的なスタイルを保ちながら、自在にオーケ ストラと対話し、高貴さをたたえて繊細に演奏しています。こういう演奏はほかに ちょっと例がないように思います。最後に、メロディア盤の音質も見事なことに触れ ておきます。艶があり、中域は絹糸のようにしっとりと光沢を放っています。 伝説のネイガウスの演奏が、実はこんなに良い録音で残っていたことに驚いて しまいました。 盤:M ジャケット:M 15,000

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24 マリア ・ ユ ー デ ィナ 録音集 J.S.バッハ 前奏曲とフーガBWV882 BWV887 半音階的幻想曲とフーガ モーツァルト アダージョK.540 ロンドK.511 ベートーベン ピアノ・ソナタ 27番 28番 英雄の主題による変奏曲 12の変奏曲 ピアノ・ソナタ 32番 ストラヴィンスキー ソナタ セレナード ムソルグスキー 展覧会の絵 ベルグ ソナタ EURODISC 301 595-445 4LP MONO・ STEREO 金色地に茶色文字 ユーディナは舌禍の多い人で、幾度となく当局とやり合っているような女傑だった。 スターリンに対しても批判的な言動を繰り返していた。レコードの謝礼を受け取る 時、彼女は礼状にこう書いたという。「ご助力を感謝します、私はあなたのために 日夜お祈りするでしょう。あなたが人民と国家に対して犯した大罪を、神がお許し くださるように」奇人としても知られ、演奏前に十字を切ったり、ピストルを持ち歩い たり、自分をふった男に決闘を申し込んだり、ソ連で禁じられていたパステルナー クの詩を朗読したり、とエピソードを挙げ始めたらきりがない。公の場でのコンサー トを禁止されたことも一度や二度ではなく、国外でのコンサートも許可されなかっ た。それでも、粛清はされなかった。賛美者も大勢いた。そのうちの一人がスター リンだったのだから。金銭には無頓着で、スヴャトスラフ・リヒテルによると、 「貧民たちを世話し、自宅に引き取り、自分も浮浪者のような生活をしていた」。 1970年11月20日、死去。そんなユーディナの演奏である。 ムソルグスキーの「展覧会の絵」など、ここまでやるかというほどデフォルメされた タッチで、病的なまでに激越な音楽を聴かせている。その濃厚さの前では、リヒテ ルやウゴルスキの演奏すら霞んでしまう。その強烈なタッチは、ピアノが壊れるの ではないかと心配したくなるほど。 こうやって書くと、繊細な表現が不得手である かのように受け取られかねないが、決してそういう意味ではない。モーツァルトの 「アダージョ」や「ロンド」を聴けば、彼女がピアノの音を絹糸のように紡ぎだす技術 にも長けていたことがわかるだろう。そんな彼女の演奏の最高峰に位置するの が、バッハとベートーベンである。その演奏は、ごまかしも夾雑物もない、骨太で 芯の強い峻烈な音で突進する。それでいておかし難い格調をたたえている。そん なバッハやベートーベンである。この録音があるだけでも、ユーディナの名は永遠 に残るに違いない。録音は決して悪くない。この4枚組のEURODISC盤は、ユーデ ィナの芸術に触れるのに最適なセットと言えるだろう。盤:M Side4(エロイカ変奏曲) のみM- 箱:M 解説書付 15,800 25 マルセル・ メイエ ル ラヴェル ピアノ作品集 鏡 / 夜のガスパール / 水の戯れ / 高雅で感 傷的なワルツ / 逝ける王女のパヴァーヌ / クープランの墓 / ハイドンの名による メヌエット ALPHA DB102/3 MONO 白地にフランス地図 青のリムに白抜きで ALPHA 仏初期プレス モーツァルトでは古典の格調を、水のしたたるような見事なリリシズムで弾きあげ たメイエルだが、ラヴェル、ドビュッシーからサティ フランス六人組と同時代を送り、 同時代のパリの空気を吸ったメイエルが、どんなラヴェルを披露してくれるのだろう か?ここでは、モーツァルトを演奏するメイエルとは、まるで別人のごとくのピアニス トがいる。いや音楽の質は同じだが、ラヴェルでは堰きとめられていた扉を、一気 に解放したような勢いと思い切りの良さがある。驚くべき大胆で、しかも技術的にも 舌を巻く完璧ななピアニズム!眩いばかりの色彩、くずしてまで漂わせるラプソディ 感。まったく自由自在、融通無碍の世界がここにはある。それでいて、エスプリの 中に、凛とした気品が存在するのだ。もはや、これはメイエルそのものなのかも知 れない。超がつくラヴェルの名演である。 そして仏ALPHA DB102/3というレコード。 スタンパーはDFと同一。中域の抜け、鮮明さ、音の艶、演奏家のいる空間、ALPHA レーベルのレコード製造技術は非常にレヴェルが高い。最新録音を聞いてきた私 たちの耳にも、このメイエル録音は、まったく古さを感じさせなかった。古さを感じさ せないどころか、演奏家の存在感や高域の煌めき、アタックの鮮烈さなど現代の 録音以上かも知れないと感じてしまうほど音がリアルである。このALPHA盤も滅多 には市場に出ないメイエルの貴重な初期盤である。 60年代ベルギー製、盤面はきわめてきれいである。針を通るノイズもなく、点状の 小さな跡がいくつかある以外、驚くほど良いコンディションである。もし、DF盤が あったら、このレコードの4倍はするだろう、それでも盤面の傷は避けられない。 このALPHA盤は音質、コンディション共に、揃った素晴らしいセットと言える。 盤:M ジャケット:NM 75,000 26 オー ク レー ル ワー グナー イン スブ ルック S O メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲ホ短調 サヴァリッシュ ウィーンSO メンデルスゾーン 交響曲 4番 FONTANA 6530 006 STEREO 蘭オリジナル 1924年11月16日にパリで生まれたミシェル・オークレールは生粋のパリジ ェンヌだった。六歳でヴァイオリンをはじめ、パリ音楽院で名教授のブーシュ リに学んだ。同じ門下生にはジャネット・ヌヴーやローラ・ボベスコ、ドニーズ ・ソリアーノ(タリアフェロと共演したモーツァルトの変ロ長調のヴァイオリン・ ソナタの名演が昔あった)といった女性の名ヴァイオリニストが数多いる。 1943年のロン・ティボー・コンクールに、当時19才だったミシェル・オークレ ールは出場し、優勝する。ナチスの占領下では本格的に国際的なキャリア を開始するわけにはいかなかったに違いないが、フランスがまもなく解放さ れ、ナチスが倒れて戦争が終わるとオークレールの名声は日増しに高まっ ていった。手首の故障のため30代で引退したオークレールには、残された録音は少ない が、このメンデルスゾーンは、オークレールの資質と合って、 実に美しい演奏を聞かせる。この美演の下には、並みのヴァイオリニスト が束になってかかってもかなわない凄い技巧が隠されている。そんな彼女 の「爪」も聴きとれる、鮮明なレコードと言えよう。盤:M ジャケット:M 15,600 27 グリュミオー デ イヴ ィス LS O モーツァルト ヴァイオリン協奏曲 1番 PHILIPS 836 259VZ STEREO 10インチ 赤地に銀文字 HIFI STEREOレーベル 蘭オリジナル 10インチのHIFI STEREOレーベルは赤地に銀文字でオリジナルです。 12インチは4番とのカップリングでした。10インチのHIFI STEREOのこの録音は極 めて珍しい。グリュミオーの羽ばたくかのような弦が目の前いっぱいに広がり、 デイヴィスとの呼吸もぴったり合っている。HIFIステレオ・レーベルの鮮やかなサウ ンドは、思わず耳を奪われてしまう魅力的なもの。オーデオファイル! 盤:M ジャケット:M 10,500 シ ャ フ ラ ン シューベルト アルペジョーネ・ソナタ ETERNA 720 026 MONO 伝説のシャフランの名演に、ただただ言葉に失います。 シャフランが1950年代にETERNAレーベルに6番のみ録音して他レーベルからは 発売がありません。MELODIAに再録音があります。この空気感、演奏家の実在感

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29 シ ャ フ ラ ン ゴ ットリー ブ シューマン 幻想小曲集 ショパン 華麗なるポロネーズop.3 シューベルト アルペジョーネ・ソナタ ELECTROLA 1C63 03269 STEREO 赤地に小カラー切手ニッパー 独オリジナル 「チェロの詩人」シャフランが気品高く歌い上げた、唯一のEMIセッション録音盤。 (シャルランは今年で生誕90年となります)ロシア、サンクト・ペテルブルクに生まれ たダニール・シャフランは全盛時「チェロの詩人」と形容された往年の巨匠。抒情性 に満ちた美しさが持ち味でした。そんな彼にピッタリの作品がここに収録されていま す。シャフランの録音は、旧東側のライヴが多いため、このような西側でのスタジオ 録音は稀少です(他にRCA等にも少量あり)。音楽へのセンス、卓越した抒情性は、 音楽ファンの心をいよいよ惹きつけて止みません。 ここに収められた、シューマンとショパンは全曲としては唯一で、アルペジョーネは 3回あるうちの3回目の録音。尚、ちょうどシャフランの誕生日当日から始められた このセッションは、シャフランの幸せな一時を切り取っているとも言えるしょう。当時 55歳というまさに最円熟期の録音です。極めて入手困難。 盤:M ジャケット:M 33,000 30 ナップ ・ デ ・ ク ラ イン ア リス・ ヘク シ ュ ベートーベン ヴァイオリン・ソナタ 5番「春」 6番 PHILIPS A 00234 L MONO マローン地に銀文字 Minigroove フラット重量盤 独オリジナル 派手さはないが、滋味豊かな演奏を聴かせるクラインとヘクシュ 筋金入りの愛好家も、ふと心を開いて和んでしまう、奥域のある音楽。これを聞くと 、あまたの名盤よりも、ずっと自然体で、くつろいでベートーベンに接している。 これは本当に素敵なベートーベンです。 盤:M ジャケット:M 26,000 31 エ ミー ル・ テ ィルマー ニ J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 2番

DECCA AWD 8901 MONO 10インチ 黒地に金文字 12時位置にラージ・デッカ DAS ALTE WERK

独オリジナル ウルトラ・レア! バッハ・ボウで弾かれた無伴奏。 たった今、新譜が入荷したかのような、真新しい盤面。 もちろんキズは皆無で、センターホールのヒゲもなく、新品同様。 針は通っていないと思われます。 盤:M ジャケット:M 32,000 32 ハイフ ェッツ J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパル ティータ(全曲) RCA LM 6105 3LP MONO アズキ色地に銀文字 溝 GG 小冊子入り 米オリジナル ハイフェッツ 51歳の時の録音で、唯一の「無伴奏」全曲盤。 ハイフェッツのバッハに対する畏敬の念が演奏に反映されている。絶頂期のハイフェッツ によるこのバッハの名作は、ヴァイオリン演奏としてのあらゆる見地から見 て、それを凌ぐものがないと言ってはばからない名演となっている。 彼の卓越した技巧は、バッハが用いた疑似対位法を明確に浮かび上がらせているし、何よ りも余裕のある演奏が音楽の構成感と豊かな情感を高い次元で融合させて いる。このアズキ色に銀文字のオリジナル盤は、弦の音に艶があり、楽器の音色 が破綻することはない。 ここでは、恐ろしいほどの執念を燃やしたハイフェッツの 姿勢がすさまじい!速めのテンポを好む傾向があるハイフェッツは、彼としては珍し く余裕のあるテンポで、この作品を演奏しているが、そうした明らかに遅めのテン ポの設定は、そこに驚くほどの熱っぽい情熱や濃厚な情念をたぎらせた表現を実 現させる結果を生んでいる。そこには、この巨匠の芸術家としての使命感や責任 感をも強く感じさせずにはおられない。ここでは、ハイフェッツの超絶的といえるテ クニックの冴えが、まず聴き手の度肝を抜くが、それは、あくまでも表面上の問題 であり、この演奏の意味と価値は、そのようなこととはまったく別の次元に存在 しているのである。 このバッハもまた、歴史に名を刻む名演であると言えよう。 ありそうでなかなか出ないセット。盤:M 箱:NM BOXのフタが本体と分離) それ以外は美品 解説小冊子付 35,000 33 ピ カイゼ ン J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 3番 J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 3番 ETERNA 826 609 STEREO 黒地に銀文字 独オリジナル ピカイゼンの弾くバッハはゆっくりと艶やかに心に響きます。叙情的な部分をより ロマンティックに、技巧的な面は強調せず、内なる激しさと荘厳な雰囲気を醸し 出すバッハ演奏。盤:M ジャケット:M 15,800 34 ヘルシ ャ ー ア ン ゲ ラ ー 南西ド イツ 室内O . ハイドン チェロ協奏曲ニ長調 ボッケリーニ チェロ協奏曲ホ長調 MPS 228 886 STEREO 朱色地に白で33 MPSとBASFのロゴ 独オリジナル ヘルシャーの晩年のMPSへの録音。 盤:M ジャケット:M 19,800 35 イダ・ ヘン デ ル スメター チェク プ ラ ハS O ヴィニャフスキ ヴァイオリン協奏曲 2番 グラズーノフ ヴァイオリン協奏曲 SUPRAPHON ST50687 STEREO 赤地に銀のSUPRAPHON 金色ステレオ・ス テッカー貼りジャケット チェコ・オリジナル 録音:1965年 立体的とも言えるサウンドから、イダ・ヘンデルのヴァイオリンが中央より グンと前に出ます。実在感のあるヴァイオリン。盤厚く、しっかりした再生音。 盤:M ジャケット:M 22,000

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36 メニュー イン J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパル ティータ(全曲) ETERNA 820 494-5 3LP MONO 青地に白の扇レーベル 独オリジナル メニューインがモノラル時代に、EMIに録音した「無伴奏」全曲。 このETERNAプレスは、ALP盤と比較しても音質にそん色はありません。 より骨太でたくましい音の傾向、ETERNAならではの実にしっかりサウンド です。この時期のメニューインは、ボウイングも力強く、音色も輝かしい。 強い集中力を持つ演奏ですが、バッハの作品を聞くこと、メニューインの ヴァイオリン自体を聞かせること、色々な面から聞きこんでいけるように 丁寧に録音された全曲盤。メニューインの「無伴奏」を聞いてみようかな、 と思われた方には、一番にお勧めしたいセットです。盤:M ジャケット:M 26,000 37 モ リー ニ ロ ジ ン スキ ー LP O チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 HELIODOR 426 002 STEREO 青地にピンクでHELIODOR フラット重量盤 10インチ 独オリジナル WSTMINSTER録音、独DGGによるカッティング、プレスによる初出盤。 この10インチ盤がオリジナルとなります。モリーニのエレガンスが横溢する演奏、 この独盤によって、彼女の魅力の神髄があふれている。紗のかかった柔らかな音 色の中に、絶妙なヴァイオリンの万華鏡を垣間見せてくれるモリーニの多彩な音 色、とくにカデンツァでは、静まりかえった音空間の中で聞かせる妙音の数々は、 米盤ではなかなか感じ取ることが出来ない、絶妙なニュンアンスです。 モリーニがチャイコフスキーで表現しようとしたのは、華やかなヴィルオージティでもなけれ ば、ロシアの民族色でも恐らくないでしょう。 チャイコフスキーその人のナイーヴな心の内を、これほど素直に描き出した演奏も 稀です。恥じらいを含んだ初々しいロマンの世界を、これほど優しく、節度ある美し さの中で表現したヴァイオリニストも数少ない。とりわけ第2楽章のカンツォネッタ の清廉なリリシズムは聞く人の心を打たずにはいないでしょう。 DGGカッティングのこの1枚は、さすがに陰影の深い音色、出るときに出る低域 密度感のある音質と素晴らしいサウンドを聞かせる。 モリーニが心血注いで完成させた、あの繊細で、絹糸のようにしなやかなヴァイオ リンの音色を、忠実に再現してくれる1枚。盤:M ジャケット:M 36,000 38 ウルブ リッヒ四重奏団 + ヨア ヒム ・ ウルブ リッヒ(Va) モーツァルト 弦楽五重奏曲2番 K.406 4番 K.516 ETERNA 820 466 MONO 独オリジナル ウルブリヒSQのモーツァルト 弦楽五重奏曲は今や、ETERNA盤の中でも もっとも入手の難しいセットとなった。それは、ひっそりと人気があったウル ブリッヒ四重奏団の人気が、今や、ズスケを超えるほどウナギ登りの人気 になったからだ。ウルブリッヒSQの弦楽五重奏曲の全集は、826 067/9の 3枚組。その内、826 068にあたる、K.406とK.516のみ60年代にモノラル盤 として発売されたことがわかった。それがこのレコードである。よってK.406と K.516の真のオリジナルは、この820 466ということになるだろう。 当時のプレス、枚数は極めて少なく、あまり売れなかった?と見えて、 市場にはほとんど残っていない。このレコードが激レアな由縁である。 その内容であるが、どこが出っ張るわけでもなく、モーツァルトの音楽を 確実に不足なく、古式格調高さでとらえてゆくのは、まさにウルブリッヒだ。 モノラル再生によって、そのまとまり具合はいっそう見事に聞こえる。 演奏家の実在感、モノラル音場の中に、ぽっかり演奏家の空間が出来た 見事なモノラル音である。盤:M ジャケット:M 25,000 39 ゲ ヴ ァン トハウス弦楽四重奏団 ボッセ ズスケ ハールマン エルベン ベートーベン 初期弦楽四重奏曲(全曲) ETERNA 820 655-7 3LP MONO 青地に白の扇レーベル 独2版 1960、61年頃の録音。 この時期は、この団体には、ボッセとズスケが同時に在籍するという豪華なメンバ ーが一時的に実現した。このレコードは、その時期に録音された貴重なレコード。 820 273-5がオリジナル。 これはベートーベンEDITIONとして820 655-7という番号を振られて発売になった 時のものだが、ごく初期だけEDTIONではない、ものが存在していた。これはその 時の初期製造のセット。音も最初のオリジナルに近い。 オリジナル3枚を集めるのは、容易ではなく値段も高価。この3枚は音質も良く、 お勧めです。当時の古色蒼然としたゲヴァントハウス管の音そのままのカルテット。 頑固で無愛想だし冗談を言ったりもしないけれど、本当は優しいドイツ親父のよう なイメージ。第1Vnのゲルハルト・ボッセ教授は晩年は指揮者として知られていま すが、当時はゲヴァントハウス管の名コンマスです。 端正で禁欲的な音が素晴らしいです。第2Vnを弾いているのがカール・ズスケとい うのも豪華です。全体のアンサンブルは非常に堅牢ですが、少しもメカニカルな印 象がしないのは、さすがにドイツの歴史ある団体です。盤:M ジャケット:M 22,400 40 ゲ ヴ ァン トハウス弦楽四重奏団 ゲルハルト・ボッセ(vn) カール・ズスケ(vn) フ リッツ・ヘンチュケ(va) アールウィン・バウアー(vc) ベートーベン 弦楽四重奏曲 1番op.18-1 ETERNA 820 025 MONO グリーン地に黒文字 フラット重量盤 独オリジナル ゲヴァントハウス弦楽四重奏団(1967年録音/ETERNA盤) 当時の古色蒼 然としたゲヴァントハウス管の音そのままの カルテットです。頑固で無愛想だ し冗談を言ったりもしないけれど、本当は優しいドイツ親父のようなイメージで す。第1Vnのゲルハルト・ボッセ教授は晩年は指揮者として知られていますが 、当時はゲヴァントハウス管の名コンマスです。端正でストイックな音が素晴ら しいです。第2Vnを弾いているのがカール・ズスケというのも豪華です。全体 のアンサンブルは非常に堅牢ですが、少しもメカニカルな印象がしないのは、 さすがにドイツの歴史ある団体です。 1曲に両面たっぷりと切ってある。音質も良い。ゲウ゛ァントハウスSQの原点 ともいえるのがこの録音である。歴史ある世界最古のオケに脈々と受け継 がれてきた技と心が、この四重奏団に結実していると言えよう。 盤:NM~M ジャケット:M 22,000

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41 ズ スケ四重奏団 ベートーベン 弦楽三重奏曲op.9(全曲) ベートーベン 弦楽四重奏曲ヘ長調(ピアノ・ソ ナタ9番よりの編曲) ETERNA 826 107-8 2LP STEREO 黒地に銀文字 独オリジナル ベートーベンは、初期の頃に3つの弦楽三重奏を書きあげました。 弦楽四重奏を書く前の段階です。世にはハイドンやモーツァルトの四重奏の傑作 が生み出されており、青年ベートーベンには大きなプレッシャーだったことでしょう。自信家 のベートーベンも、慎重に、まず、弦楽三重奏で腕試しをしたのかもしれま せんね。そこには、すでに非凡、大胆、しい試みがなされているわけですが、三本 の弦が織りなす、穏やかでシンプルな音の重なりを生かした作品になっているよう です。こういうまさに古典的作品は、ズスケの演奏スタイルにピッタリはまります。 客観的な「美」を徹底した演奏が心地よく、疲れずに愉しみながら、これらの作品 に触れることが出来るのです。ベートーベンの弦楽三重奏曲は、ズスケのセットが あれば、もう他はいらない、といい切っても良さそうです。録音も極めて優秀。 盤:M ジャケット:M- (見開き背表紙離れ) 22,000 42 ゲ ヴ ァン トハウス四重奏団 (ズスケ クロブナー ハールマン ティム) レーゼル(P) シューマン ピアノ五重奏曲 シューマン ピアノ四重奏曲op.47 ETRNA 827 905 STEREO 黒地に銀文字 独オリジナル 録音:1983年 ルカ協会 ドレスデン シューマンのピアノ五重奏曲の最高の演奏のひとつではないでしょうか。 シューマンの馥郁たるロマンの香りが全編に散りばめられた、この曲をたっぷり堪 能させてくれる、素晴らしい演奏と質の高い録音!レーゼルのピアノは、誇張なくシューマ ンの世界を映し出し、清冽な抒情が全体に流れている。これはズスケの ヴァイオリンによるところが大きいと思う。格調と美をたたえながら、シューマンの 内面の深さも描いた名演。録音も大変美しく、ほれぼれするような音! 盤:M ジャケット:M 12,600 43 レー ヴ ェン グー ト四重奏団 ハイドン 弦楽四重奏曲op.76-2「五度」 ハイドン 弦楽四重奏曲op.74-3「騎士」 EURODISC S 70009 KK STEREO 白地に黒文字 STEREOマーク 独オリジナル 録音:1960年 これを録音した頃のメンバーは以下の通り。 第1ヴァイオリン:アルフレッド・レーヴェングート 第2ヴァイオリン:ジャック・ゴトコフスキ ヴィオラ:ロジェ・ローシュ チェロ:ロジェ・レーヴェングート 60年の録音は今聞いても非常に鮮明そのもの。演奏はテンポは中庸、剃刀の ような切れ味の各楽器がしのぎを削るような緊張感溢れるもの。「五度」はテン ションの高い演奏で、演奏にぐいぐい引き込まれて行く。ひとつのかたちにとどま らないのが、レーヴェングートの特質で、この「五度」も一筋縄で語れない多彩な 表現が織り込まれている。第2楽章などは、通常、ピチカートの伴奏に乗って、1st ヴァイオリンが朗々と歌う演奏が多い中、レーヴェングートは抑えた中に、独特の 味わいを出しており、明らかに古き良き演奏とは一線を画す。「騎士」でも厳しい 表情と抒情的な音楽が交差するが、良く聞くと、それはハイドンが音楽の中に求め ていることで、モノラル時代の演奏などは、あまりにも幸福感に満ちた演奏になっ ているとも思える。両曲とも2楽章が非常に聴きごたえのある表現で、その表現し ている音楽は極めて深い。EURODISCオリジナル盤の音質は、余計な贅肉をそ ぎ落としたタイトな音質で、レーヴェングートの剃刀のごとくの演奏の切れ味を印象 付ける。盤:M ジャケット:M 35,000 44 フ ィッシ ャ ー =デ ィスカウ フ ルトヴ ェン グラ ー P O マーラー さすらう若人の歌 フィッシャー=ディスカウ ヘルタ・グルースト(P) ブラームス 7つの歌曲op.32 HMV ALP1270 MONO 赤地に金文字 半円ニッパー 英オリジナル 録音:1952年、1955年 フルトヴェングラー マーラー:さすらう若人の歌 これは奇跡的名唱が聴ける1枚です。その後、リート芸術に未曾有の世界を達成 した若き日のフィッシャー=ディースカウが2大巨匠のバックアップを得て、マーラー を歌い上げます。若いとはいえ、フィッシャー=ディースカウの歌唱は完成の域に 達しています。隅々にまで行き渡っている詩と音楽への共感! そしてフルトヴェ ングラー唯一のマーラー録音がすごい!永遠の名盤とは、このようなレコードの 事をいうのだと思います。まさに一生物!英オリジナルで聞きたい! 盤:M ジャケット:M 14,000 45 エ ルナ・ ベルガー (S ) エ ルン スト=ギ ュン ター ・ シ ェルツ ァー (P ) ヴォルフ メーリケ歌曲集 捨てられた娘 / エオリアン・ハープに寄せて / この世を逃れて 子供と密峰 / 4月の黄色い蝶 / 葦の根の精 / 春に / 妖精の歌 聖受難週間 DGG LPE 17058 MONO M33▽レーベル フラット重量盤 独オリジナル エルナ・ベルガーが選んだメーリケ歌曲より9曲。 晦渋なイメージのヴォルフの歌が、澄みきったベルガーの歌によって 見通しの良い歌曲として聞くことが出来ます。1曲、1曲に今まで感じる事のなかっ た絵や詩のイメージが浮かび上がる。 音質もオリジナル10インチの素晴らしいモノラル・サウンド! また、1957年製造のフラット重量盤ですが、盤面は大変きれいです。 ベルガーの希少盤。 盤:M ジャケット:M 18,000 46 カイルベルト BP O ベルリン 国立歌劇場c h o プライ グリュンマー ショック オットー コーン フリック ほか ウェーバー 歌劇「魔弾の射手」全曲 ELECTROLA STE90956/8 3LP STEREO 白地に赤文字 金の輪 金色四角のステッカー貼りボックス 独オリジナル ベルリンでの録音。 深々と鳴るベルリンフィルの響き、くっきりと浮かび上がる歌手の声、 分厚い合唱団の響き、比の打ちどころのない独ELECTROLAのオリジ ナル盤のサウンドです! 最高の演奏を、最高のサウンドで! 盤:M 箱:M 解説書付 52,500

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ケン ペ ド レスデ ン ・ シ ュター ツ カペレ アダム ツィリス=ガラ キング ゲスティ ヤノヴィッツ

R.シュトラウス 歌劇「ナクソス島のアリアドネ」 ELECTROLA SMA 91771/3 STEREO ゴールド・レーベル ホワイト・ニッパー 独オリジナル 様々な「アリアドネ」を聞いてきましたが、このケンペ盤がトータルの出来としては 最も素晴らしいものではないかと思います。歌手の適材適所は目を見張るものが あり、若き日のヤノヴィッツのアリアドネは声がみずみずしく、感情を抑えた、大理 石のような歌唱を聴くと、R・シュトラウスが彼女に与えた美しい旋律線を何の夾雑 物なく味わうことができます。キングはこの役を当たり役としているだけに自家薬 籠中ともいうべき歌を聞かせます。ツィリス=ガラは知る人ぞ知るポーランドの名 ソプラノですが、情感を併せ持つ声をよく活かして、作曲家の奔放さと弱さをよく歌 い上げています。東独の名花・ゲスティのツェルビネッタは正に天才技!確かに グルベロヴァーのツェルビネッタは神業級ですが、ゲスティはツェルビネッタの至難 な旋律線に何とも言えない洒脱な色気を与えることに成功している言えましょう。 さしずめ決して媚びない、江戸の町娘的色気でしょうか。 そして、何よりもすばらしいのは実は充実した脇役陣。まず、東独の重鎮アダムの バス・バリトンがプロローグの冒頭からさっと引き締めます。そして何よりもこの盤 の価値を高めているのがシュライヤーの舞踏教師。単なる脇役に終始してしまい がちなこの役ですが、これほど実力のあるテナーが歌うことによって、音楽教師と の対峙が明確となり、アリアドネVSツェルビネッタ、オペラVSブッファの対立が見 えてきて、プロローグに奥行きを与えています。そして、シュライヤーは道化にも加 わり、その他の道化(プライのハルレキンは豪華すぎ!)とニンフにも東独の実力 者があたってアンサンブルが密度の濃い出来になっているのです。 そして、これらの歌手達をまとめるケンペの棒さばきとドレスデンの美しい響きも 特筆に値します。こんなに難しいオペラを、ほぼ完璧に近い状態でまとめあげた、 まさに奇跡の録音!おすすめです。 盤:M 箱:M 解説書付 15,000 48 スウィトナー ド レスデ ン ・ シ ュター ツ カペレ プライ ギューデン ローテンベルガー ベリー ブルマイスター マティス フォーゲル モーツァルト 歌劇「フィガロの結婚」全曲 COLUMBIA STC 91379/381 STEREO 白地に赤文字 金色のリム 独オリジナル 録音:1964年 ドレスデン、ルカ教会 序曲からドレスデンのオケのなんという心地良い響きだろうか!心地よいテンポ! ドレスデンのルカ教会の響きの美しさ!配役はワルター・ペリーのフィガロ、アンネ リーゼ・ローテンベルガーのスザンナ、ヘルマン・プライの伯爵、ヒルデ・ギューデン の伯爵夫人、そしてエディット・マティスのケルビーノという豪華キャスト。当時、こ の録音に賭けるスウィトナーの意気込みが伝わってきます。 このオペラは題名から、どうしてもフィガロが主人公のように思われますが、私は このオペラの本当の主人公はフィガロの許婚であるスザンナだと思っています。 彼女がこのオペラの推進役になり、彼女を中心にしたフィガロと伯爵の微妙な心 理と関係、それに伯爵夫人が絡み、そして何かとややこしいケルビーノが加わりド ラマは二転三転そして四転。そして第4幕の最後、伯爵が「奥方よ、許してくれ」と 歌うと、サッとドラマが落ち着く妙は、正に天才モーツァルトの世界。フィガロ役と言 うとヘルマン・プライが有名ですが、ワルター・ペリーはさらに芸達者なようです。 何と言う男っぷりの良さ!ペリーの扮する素晴らしいフィガロは1966年のザルツ ブルグ音楽祭でのベームが指揮した公演を記録したDVDで見ることも出来ます。 なおこの公演のケルビーノ役もマティスです。そして、この録音でのスザンナ役は アンネリーゼ・ローテンベルガーが歌っています。ローテンベルガーですぐに思い 浮かぶのは1960年のザルツブルグ音楽祭で「ばらの騎士」の映像で見る、ゾフ ィー役でしょうか。本当にチャーミングでした。彼女が実際のステージで演じたス ザンナもさぞかし可愛いかったでしょう。そんなことを想像させる歌唱。それにして も冒頭でもコメントしましたが、スウィトナー指揮によるドレスデン・シュターツカペレのいぶ し銀のような響きは本当に魅了されます。ですから、本当の一番の主役は、このドレスデ ンのオケかも知れません。盤:M 箱:M 解説書付 21,000 49 ア ン セルメ スイス・ ロ マン ド O . (ドビュッシー 海) ラヴェル スペイン狂詩曲 ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲 DECCA SXL2061 STEREO 白ラベルに曲目手書きレーベル 片面プレス 独DECCA このSXL2061はアンセルメの有名録音3曲を収めながら、英国ではモノ盤LXT5424 )のみしか発売にはなりませんでした。1965年の英GRAMOPHONカタログを見ると まだLXT5424が載っています。しかし、1969年では、LXT5424も廃盤となり、アン セルメ盤は市場から姿を消してしまいます。 何らかの事情があってのことだと思いますが、これだけの有名曲のステレオ盤が英国で発 売されなかったことに少々驚いてしまいます。 今回入荷した盤は、RIAS放送局よりドイツ人ディーラーが買い取った物で、テスト 段階で技術者や重要関係者に配られた希少品。まだラベルの演奏家や曲目は 印刷されておらず、青ペン手書きで曲目と製造年月日12.11.65が書き込まれて います。このレコードも、テスト段階で良く行われる、片面プレスで、レコードのB面 に当たる部分が収録されています。つまり、ラヴェル スペイン狂詩曲 ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲の2曲です。もう片割れの海の片面プレスは行方不 明。音質はクリアで鮮明なだけでなく、豊かな中・低域が刻み込まれて います。またドイツDECCAらしいカチッとした音調。まさにDECCAのマスター・テープ を再生しているような、風格ある音で、1957年録音のアンセルメの名演が蘇ります!「牧 神の午後」の冒頭に於けるホルンの和音の美しいこと! あまりのリアルさと、素材の鮮度に、オーデイオが驚いているかんじ です。英国未発売SXL2061の片面テスト・プレスがいかに希少で、 オンリー・ワンな存在か、ご理解ください。盤:M 専用内袋:M 31,500 フ ルトヴ ェン グラ ー ミラ ノ ・ スカラ 座O . フランツ トレプトゥ ウェーバー ヘンゲン フラ グスタート スヴァンホルム ロレンツ ハールマン 他 録音:1950年4月4日 ミラノ・スカラ座におけるライブ この上演は、戦後、バイロイト音楽祭も、ウィーン国立歌劇場もも復興して いない1950年、イタリア・オペラのメッカ ミラノ・スカラ座で行われた一大 イベントであった。フラグスタートの参加、指揮者として頂点を迎えていた、

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51 カラ ヤ ン ド レスデ ン 国立歌劇場O . アダム リーダーブッシュ コロ シュライアー モル、ドナート ヘッセ 他 ワーグナー 楽劇「ニュルンベルクのマイスター ジンガー」全曲 ELECTROLA 1C 193-02174-8 5LP 金地にカラー切手ニッパー 布貼ボックス 独オリジナル 1970年、EMIと東ドイツ(当時)のドイツ・シャルプラッテンによる共同企画。 プロデューサーはEMIのロナルド・キンロック・アンダーソン、ドイツ・シャルプラッテ ンのディーター・ゲルハルト・ヴォルムの二人。ロナルド・キンロック・アンダーソン はバルビローリのプロデューサーとして知られる人、この録音は当初、バルビロー リが振る予定だった。カラヤンはドレスデンのオケから洗練されたリリシズムを引き 出し、美しく、ドラマチックに、というコンセプトを見事に完成させている。そこに、 ドレスデン・シュターツカペレ独特の熟成された音色が加わり、得も言われぬハー モニーを醸し出している。カラヤンは、オケと多くの歌手を2ヶ月間、この地に留め、 このオペラに取り組んだ(何たる贅沢!)それは、バルビローリの代役と噂されるこ とも、また、これがバルビローリだったら・・・、と評される事にも、カラヤンには耐え られないことだったに違いない。この録音に聞かれる、時に驚くべきオーケストラの コントロールと引き出す響きの凄さに、そういうカラヤンの心理が見え隠れする思 いだ。録音会場は優れた音響効果で知られるドレスデンの聖ルカ教会である。 英EMIで少々音がうすいと思われた部分が、ELECTROLAのカッティングで厚みと 豊饒な響きに変わった。盤:M 箱:M 解説書付 31,500 52 ヨッフ ム バイエ ルン 放送S O ブルックナー 交響曲 5番 ワーグナー パルシファル~前奏曲と聖金曜日 の音楽 DGG SLPM 138 004-5 2LP チューリップ ALLE HERSTELLER.レーベル 独オリジナル ヨッフムは、ブルックナーでは5番を最も得意としていたそうですが、この5番の演 奏は、荘重で宗教的な静けさをよく表しています。あえて熱気に満ちたコンサート 効果から離れ、5番の厳粛な世界を構築することに徹底した演奏。それゆえ、無心 に5番の世界に入り、余計な雑念にとらわれることなく、5番の世界を堪能すること が出来るのです。まるで修道院に案内されたような気分になりますが、まさにヨッ フムはそれを目指していたのではないでしょうか?ワーグナーの「パルシファル」 を組み合わせたのも、その気分が持続するカップリングと言えましょう。 この「パルシファル」も祈りに満ちた素晴らしい演奏。ミュンヘンのヘラクレス・ザー ルで録音され、豊かな響きを取り入れ、消えゆく残響を、ヨッフムは聴きながらタ クトを振っています。どんな長い「間」でも、音楽は続いていることを、ブルックナー は雄弁に語る作曲家ですが、CDでは音楽がそこで終わってしまう。このレコード の見事な点は静謐な「間」を持っていること。オリジナル盤ならではの濃密な空間 表現とミサに参加しているような演奏に、気持ちが洗われていくようです。 なお、2枚目はモノラル・ジャケット(LPM18501)となっています。 レコードは2枚ともSLPMのステレオ盤です。盤:M ジャケット:M 28,000 53 ワルター コ ロ ム ビ ア S O ブラームス 交響曲 2番 PHILIPS 835 556 AY STEREO マローン地に銀文字 HIFI STEREO 蘭オリジナル 古典的な造型のバランスを保ちながらも、そこから自ずとにじみ出るような情動的ニュアン スにおいて希有の魅力を感じさせる名演。 アメリカのオケのアンサンブルのケバケバしさを削ぎ落とし、音響的にまろやかに 仕上げ、気品と深みのある音彩を付帯させつつ、最晩年のワルターの境地をアン サンブルに投影させたような虚飾無い音楽の味わい。コロンビア響の編成がうす いとか、硬いとか言われますが、そのぶん管パートの響きの表情の強さが引き 立っていて、弦は個々の声部の生々しい迫力が直に伝わってきます。すこぶる コクのある強奏と、室内楽的に落ち着いた佇まいの弱奏との、絶妙なコントラスト がこの演奏の魅力とも言えるのではないでしょうか。PHILIPSのHIFI STEREOレー ベルの音質は、しっとりした質感と艶のあるサウンドで、豊かなプレゼンスを聴か せる見事なもの。盤:M ジャケット:M 16,000 54 リタ・ シ ュトラ イヒ ゲーベル&ベルリン放送SO 不滅のメロディ DGG SLPEM 136011 STEREO チューリップ ALLE HERSTELLER.レーベル 細字STEREOジャケット 糸縫い見開き フラット重量盤 独オリジナル J.シュトラウス 春の声 / サン=サーンス うぐいすとバラ ヴェルディ 小さな煙突そうじ夫 / ゴダール ジョスランの子守唄 アルディーティ パルラ・ワルツ J.シュトラウス こうもり~伯爵さま / 田舎娘の役ならば/ J.シュトラウス ウィーンの森の物語 / スッペ ボッカチオ~恋はやさし野辺の花 / ドヴォルザーク ルサルカ~月に寄せる歌 / マイアベーア ディノーラ~軽い影よ DGGの50年代後期のステレオ・オリジナル盤。 空間表現が見事。わき起こるオーケストラの前に、シュトライヒの声がすっくと中央 に浮かび上がります。背景のオーケストラの音の魅力的なこと、しかし、けっして シュトライヒの歌を邪魔することはありません。音の厚み、スピーカーからの音離 れ、中域の密度感、奥域の表現力いずれも文句なく素晴らしい! この番号の最初期製造盤。 11/58製造 ジャケット表のSTEREO文字が細い文字体で印刷されているものが最初期ジャケ ット。盤はラベル周辺の文字「ALLE HERSTELLER.レーベル...」でフラット重量盤が 最初期です。このアルバムは盤、ジャケットともに最初期のもので、極めてレア な1枚。コンディションは概ね良好。この時期のフラットプレスで完全を探し出すと 一生聴けない可能性ありです。まれにティックがありますが短く軽いので問題ない 範囲かと。この時期のフラット重量盤としては、良好なコンディション。 盤:M ジャケット:M 36,000

指揮者

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ア ン セルメ スイス・ ロ マン ド O . ラヴェル

バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲 DECCA SXL6204 STEREO

NARROW BAND MADE IN ENGLAND グルー ヴガード 英プレス ナローバンド盤ですが、音のにじみのない、くっきりしたサウンドは、 この曲を楽しむのに、十分な音質を確保しているようだ。 英DECCAは、初期プレスになるほど音の粒子は荒くなっていくが、その分、 雰囲気も加わって独特のハイファイ・サウンドが出来上がっている。 このナローバンドは1970年以降製造のラベルに使用された。 音のキメは細かく、音源は点音源で、サウンドステージは広大である。 音調はフラットな印象を受ける。 盤:NM~M ジャケット:M 4,200 56 ア ー ベン トロ ー ト ラ イプ ツ ィヒ放送S O A.シ ー ルマン (S ) D.ユ ー ストラ テ ィ(A) G.ルッツ ェ(T) K .ポー ル(Br ) ベートーベン 交響曲 9番 スワロフスキー ウィーン国立歌劇場O. ウィー ンSO ベートーベン 序曲「フェデリオ」 序曲「エグモ ント」 SUPRAPHON LPM 48/50 3LP MONO 青地に金文字 金のリム 10インチ アーベントロートの第九は4種類のレコードがある。 URANIA クラブ・モンディアル ETERNA この3レーベルは同一演奏。 そしてこのSUPRAPHON盤のみが別録音。オケは同じだが、歌手が若干、違って いる。この10インチ 3枚組がオリジナルとなる。 発売当時から、大変話題になったレコードで、よく聞かれたためか、ミント・コンデ ィションは見たことがない。それくらいで手を打つか、そういう選択になると思う。 演奏はアーベントロートならではの名演で、音質も良い。 盤:M~NM ジャケット:M 7,350 57 ア ー ベン トロ ー ト ラ イプ ツ ィヒ放送S O A.シ ー ルマン (S ) D.ユ ー ストラ テ ィ(A) G. ルッツ ェ(T) K .ポー ル(Br ) ベートーベン 交響曲 9番 スワロ フ スキ ー ウィー ン 国立歌劇場O . ウィー ン S O ベートーベン 序曲「フェデリオ」 序曲「エグモント」 SUPRAPHON LPM 48/50 3LP MONO 青地に金文字 金のリム 10インチ フラット重量盤 チェコ・オリジナル

盤:Side1:M- Side2:M- Side3:NM Side4:NM Side5:NM Side6:M ジャケット:NM 5,250 58 ヴ ェン ツ ィン ガー バー ゼ ル・ スコ ラ ・ カン ト ルム ヘンデル 王宮の花火の音楽 ヘンデル 二重協奏曲より、28番ヘ長調、29番 ヘ長調

ARCHIV SAPM 198 146 STEREO 艶銀地に青文字 12時位置にSTEREO 赤ステレオジャケット フラット厚盤 独オリジナル 10/62 よく演奏される管弦楽版ではなく、国王の希望で書かれた初版の吹奏楽版です 。その後も吹奏楽版の録音はいろいろ出て、T.ピノックも録音していますが、どう も演奏が完璧すぎます。のちに弦楽に編曲されるパートを大勢のオーボエがプ カプカやっているのが愛嬌があって良いですね。そして祝祭気分が演奏全体に 漂っていて、何ともお祭り気分を盛り上げてくれます。 色々な王宮を聞きましたが、この盤ほど、当時の王宮の花火大会の雰囲気を 伝える演奏はないのではないでしょうか。このおおらかさが、まさに野外音楽にはピッタリな のです。色んな楽器の演奏、金管もおっとりしていていい! それだけ古楽器の演奏は難しいということなのですが、音程をとることさえ難し い古楽器で、よくぞ、ここまで演奏したものです。 併録されている二重協奏曲は、2台のホルンと室内オーケストラによる 流麗な協奏曲作品。ヘンデルらしい恰幅の良さと深みある音楽で、現在もカタ ログ数は少ない。観賞用としては、この2つの協奏曲は、大変良く書けている 作品だと思う。ヴェンツィンガーもこの協奏曲を、このアルバムのメインに置きたかったぬ い違いない。「王宮の花火」はいわば前座の役割である。 硬質でこくのある、アルヒーフの見事。 盤:M ジャケット:M 6,800 59 カイルベルト バン ベルグS O ベートーベン 交響曲 6番「田園」 TELEFUNKEN SLT 43050 STEREO 黒地に金文字 金の線による扇レーベル 独初期プレス テレフンケンの2版で、非常に美品です。 オリジナルは大変高価ですが、オリジナルにかぎりなく近い、この2版は価値があると思い ます。眺めるのではなく聴いてとても良いレコード。コンデション、音質、演奏 三位一体の 好バランスレコードです。第1楽章はアレグロ・マ・ノン・トロッポ。これぞ「田園」と云いたい くらい、中庸で心地よいテンポ。速すぎず、のんびりしすぎず、程良いテンポが気持ち良 い。 響きはドイツ的でガッシリ。演奏スタイルはスッキリしていて、オーソドックスなスタイル。 一生懸命でマジメで素朴。田舎に着いたときの「楽しい」気分が漂いだす。 第2楽章はゆったりとしたテンポで、リズムも楽しそう。中間部からの木管の素朴な響きが たまらない。実に良い味を出している。バンベルク響の少し暗めの弦楽とよく融け合ってい る。第3楽章は弦楽の渋い響きを基調としたスケルツォ。リズムは精力的で、キビキビと 俊敏。ホルンが良い。。コクのある音色でうっとりしてしまう。第4楽章は重厚で決然とした 演奏。迫力も十分、特にティンパニの強打は実に決まっている。終楽章はストリングスの 音が印象的。キラキラ輝いているわけではないのだが、静かで落ち着いた感謝の歌が 歌われる。威厳もある堂々とした終章。田舎のあぜ道にひっそり咲く花のような、こういう 「田園」もいいものです。盤:M ジャケット:M 10,500 60 カラ ヤ ン BP O モーツァルト 交響曲 29番 モーツァルト 交響曲 33番 DGG SLPM 139 002 STEREO チューリップ ALLE HERSTELLER.レーベル 独オリジナル この番号でチューリップ ALLE HERSTELLER.レーベルは存在しないはずであるが、事実、 ここに現物があるので、そうも言えなくなってしまいました。極めて珍しい ALLEレーベル盤の入荷。カラヤンのコレクターには是非とも手元に置きたい、イレギュ ラー・ラヴェルでははないでしょうか。 カラヤンは、この時期、スイスの避暑地であるサンモリッツに、ベルリン・フィルの 主だったメンバーを集め、比較的小編成で、ヴィヴァルディやバッハなどのバロック音楽や 古典派作品の録音を行った。 6,300

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