中 国 の再 就 職 プ ロ ジ ェク トの展 開(武)75
中 国 の 再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トの 展 開
武 膨 東
‑ 占 9 臼 Q U 4 ﹃ 0
は じめ に
失業 率 の上昇 と一時 帰休 者 の生成
余剰 人員 の振 り分 け と再 就職 プ ロジ ェク トの実施 再就 職 プロジ ェク トの進展
むす び
1は じめ に
中 国政 府 は 、1998年 か ら2000年 まで の 三 年 間 、 大 中 型 国有 企 業 改 革 を さ
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らに深 め るため に、二 つの任 務 の完 遂 を 目指 してい る。 第一 の任務 は、党 の 第14期5中 総 会 の第9次5力 年 計画 と2010年 の 目標 に関す る提案 に定 め ら れ て いる。 す なわ ち 「本世紀 末 に大多数 の 国有大 中型基 幹 企業 は、初歩 的 に 現代 企業制 度 を確 立す る こと」で ある。第二 の任務 は、朱鋸基 総 理 が副総 理 在任 中 に主 張 し、1997年 末 に 開か れ た 「中央 経 済工 作 会議 」 が 打 ち 出 した
「3年 間 か けて大 多数 の 国有 大 中型赤 字企業 を苦境 か ら脱却 させ ること」 で あ る。
第 二 の任 務 を完遂す るにあた り、朱鋸 基総 理 は三つ の側面 か ら取 り組む 必 要 が あ る と述べ た 。 その 中の 第二 の側 面 が 、「 合 併 奨 励 、破 産 の規範 化 、 一 時 帰休 の分流 、人員 削減 に よ る効 率 の 向上お よび再 就職 プ ロジ ェク ト」 の実
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行 で あ る 。 第 二 の側 面 の 実 行 は 、1997年9月 に 開 か れ た 第15回 党 大 会 の 報
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{3)
告 に も 明 記 され て い る。
しか し二 大 任 務 を 目指 し、 合 併 や 破 産 の規 範 化 に よ る企 業 の 再 編 が 進 む に っ れ て 、 失 業 者 が 増 加 し、 企 業 内 に存 在 して い る余 剰 人 員 の 分 流 や 削 減 も、
一 時 帰 休 者 を急 増 さ せ た 。 この た め 失 業 保 険 を は じめ とす る社 会 保 険 が 未 完 備 の 現 状 で は 、 社 会 不 安 が起 き な い よ う に 、政 府 が 再 就 職 プ ロ ジ ェク トを 推 進 す る必 要 が あ る。
再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トとは 、1993年 末 に 労 働 部 が 、 失 業 者 と く に 長 期 失 業 者 と企 業 内 に存 在 す る分 離 しに くい 余 剰 人 員 を助 け 、 い ち早 く再 就 職 で き る よ う に打 ち 出 さ れ た 就 職 対 策 で あ る 。 中 国 語 で は 「再 就 業 工 程 」 と表 現 し、
「再 就 職 プ ロ グ ラ ム」 と も 訳 され る 。 再 就 職 プ ロ ジ ェク トは 、1994年 に 上 海 、 藩 陽 、 青 島 、 成 都 、 杭 州 等30の 都 市 で 実 験 テ ス トが 行 わ れ 、1995年4
月 か ら全 国 で 実 施 しは じめ た 。1997年 に全 国 の240の 都 市 で 再 就 職 プ ロジ ェ
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ク トが 実 施 され た 。
再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トは 三 つ の 段 階 で 講 じ られ 、 主 な 目標 は 、1995年 か ら 1999年 ま で の5年 間 、800万 の 失 業 者 と企 業 内 の 余 剰 人 員 を組 織 し、 再 就 職 プ ロジ ェク トに参 加 させ 、 彼 らの再 就 職 能 力 を高 め 、再 就 職 の実 現 を 手 伝 う こ と に あ る。
本 稿 で は 、 まず 失 業 率 の 上 昇 と一 時 帰 休 者 の 生 成 の要 因 に っ い て 概 観 した
い。 次 に 国 有 企 業 の 余 剰 人 員 の 振 り分 け に関 す る法 規 と 国家 統 計 局 の調 査 報
告 か ら余剰 人 員 の 問 題 点 を 明 らか に し、 再 就 職 プ ロ ジ ェク トの 構 想 と実 施 状
況 を 取 り上 げ る。 最 後 に1998年 の 再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トの 進 展 を ま と め 、
1999年1月 に 開 か れ た 「国有 企 業 の 一 時 帰 休 者 の 基 本 生 活 保 障 と 再 就 職 工
作 会 議 」 に っ い て検 討 した い と思 う。
中国 の再 就職 プロ ジ ェク トの展 開(武)77
2失 業 率 の上昇 と一時 帰休 者 の生 成
(1)失 業 率 の 上 昇
1)待 業 率 か ら失 業 率 へ の 移 行
中 国 で は元 来 、待 業 は 「待 業 青 年 」 を 指 す が 、 後 に労 働 制 度 の改 革 に よ っ て 生 じた 多 く の 労 働 予 備 軍 も 「待 業 」 と 言 わ れ る。1993年 以 降 い わ ゆ る
「第 三 次 失 業 高 峰 」 の 到 来 に っ れ て 、1993年 末 か ら94年 初 に か け て 国家 統 計部 門 が 「待 業 率 」 とい う指 標 を放 棄 し、 「失 業 率 」 を 正 式 に公 布 した 。
1994年 に政 府 は 初 め て 「都 市 登 録 失 業 率 」 と 「都 市 都 市 登 録 失 業 者i数」
を 発 表 した 。 しか し1995年3月 に採 択 され た 「1994年 国 民 経 済 と社 会 発 展 計 画 の 執 行 状 況 並 び に1995年 国 民 経 済 と社 会 発 展 計 画 草 案 に 関 す る報 告 」 には94年 の失 業 あ るい は就 業 状 況 は 紹 介 され な か った 。1995年 国 民 経 済 と 社 会 発 展 計 画 の 八 つ の主 な マ ク ロ コ ン トロ.̲.一 一.ル の 目標 に 失 業 率 が 含 まれ て い
なか った の で あ る。
失 業 率 は 、1996年 か ら毎 年 の 国 民 経 済 と社 会 発 展 計 画 の 主 な マ ク ロ コ ン トロー ル の 目標 の一 つ と な り、第9次5力 年 計 画 に も、 主 なマ ク ロ コ ン トロー ルの指標 と して明確 に定 め られた 。 (5)
2)中 国統 計上 の失業 者概 念
中 国の失業 者 は、都市(登 録)失 業者 と都 市調査 失業者 という二 つ の概 念 を持 ってい る。r中 国労働 統 計年鑑1997』 に よ ると、失業 者 と失 業 率 の定義
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は 次 の通 りで あ る。
① 都 市(登 録)失 業 者 と は 、 非 農 業 人 口 で 、 一 定 の 労 働 年 齢 内(16 才 以 上 お よ び 男 性 は50才 以 下 、 女 性 は45才 以 下)に お い て 、 労 働 能 力 が あ るが 、職 が な く就 業 を 求 め 、 しか も 当地 就 業 サ ー ビス機 関 で職 探 し登 録 を行 う者 。
② 都 市 調 査 失 業 者 と は 、 都 市 の 常 住 人 口の なか で 、0定 の年 齢 以 上 、 労
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働 能 力が あ るが 、調査 期間 にお い て仕 事 が な く、 当面 就業能 力が あ り、 しか もあ る方 式 で仕 事 を探 す 者 で あ る。 都市 労 働 力調 査 の なか で 、16才 お よび それ 以上 、労働能 力 があ り、 しか も同時 に以下 の条件 を満 たす 者 は、失業者
と見 なされ る。
第一 に、調査す る週 に、労働報 酬 あ るい は経営 利潤 を取得 す るた めの労働 に従事 せず 、就 業定義 の なか の しば ら く仕 事 しない状 態 にない。
第二 に、あ る特 定 の期 間 内にあ る方式 を用 い て仕事 を探 して いる。
第 三 に、 当面 、 も し仕事 の機 会が あれ ば 、あ る特 定 の期 問 内で招聰 に応 じ て就業 あ るい は 自営業 に従 事す るこ とが で き る。
した が って 、① 「下 嵩職工 」(一 時 帰休 者 、 レイオ フ者)。 ② 現存 す る企 業 または事 業 の職 員 ・労働 者 の なか で、勤 め先 が あ るが 、受 け取 った賃金 あ るいは生活 費が 当地 の 「 失 業救 済金 」 に等 しくまたは それ よ り低 くて仕事 を 探 した い 者。 ③ 仕 事 を探 した いが 見つ か らず 、法 定 の就 業 条 件 を満 た す新 規労働 力等 は統 計 に含 まれ てい ない。
3)主 な問題 点 と失 業者 の統 計 をめ ぐ って主 な争 点
主 な問題 点 は、 ① 都 市 失業 者 の労働 年 齢 が 、政 府 規 定 の都 市職 員 ・労働 者 の退職 年 齢 と一致 してい ない。そ のた め一部 の退職 年齢 に達 しない都 市 失 業者 は 、都市 失業 者 数 に含 まれ て い ない。② 失 業 率 の50%を 占め る 「隠性 就 業 」 と登録 済 み の 自発 的 失業 者 を除外 す る必 要 が あ る。③ 就 職 未登 録者 を統 計的 に処理 で きず 、農 村 の非農 業人 口の失業 状 況 が反 映 され てい ない点 にあ る。
また 失業 者 の統 計 をめ ぐって次 の よ う な争 点 もみ られ る。 す なわ ち ① 潜 在 的失業 と就 業 の不 足 を含 む べ きか どうか の 問題 。② 農 村 の失業 状 況 、 と くに農村 余剰 労 働 力 を反 映 す べ きか どうか の 問題 。③ 郷 鎮 企 業 の 失業 状 況 を統 計 し、郷 鎮 企業 従 業 員 失業 率 を公表 す べ きか どうか の 問題 。 ④ 都 市潜
くり
在失業 率 を公表 すべ きか どうか の問題で あ る。
中 国の再就職 プ ロジ ェク トの展 開(武)79
1998年3月 に労働 部 と国家 統 計局 は、 失業 登 録 と就 業 お よび失 業 サ ンプ
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ル 調 査 に基 づ き、 就 業 と 失 業 の 数 値 を 得 る新 しい 調 査 方 法 を提 案 した 。 しだ が っ て今 後 失 業 と就 業 の概 念 が 多 少 変 わ り、 ま た 一 部 の 問題 が解 決 す る と 同 時 に、 新 しい 問 題 も生 ず るで あ ろ う 。 いず れ 現 代 企 業 制 度 の確 立 と都 市 化 の 完 成 に よ って 以 上 の 問 題 は か な り解 消 され る と思 わ れ る。
4)失 業 率 の 上 昇
1991年 か1ら1998年 まで 、 中 国 の 国 内総 生 産 は 平 均10・8%の 高 い伸 び を み
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せ た 。 しか し二 桁 の 高 度 成 長 に も か か わ らず 、 都 市 登 録 失 業 者 数 は 、1991 年 の352.2万 人 か ら、1997年 の570万 人 に 毎 年 増 加 し、 都 市 登 録 失 業 率 も 2.3%か ら3.1%と な った 。 経 済 成 長 率 、 イ ンフ レ率 と 失 業 率 の 推 移 は 図1
の 通 りで あ る。
図1経 済 成長率 、 イ ンフ レ率 と失 業率 の推移
OQ
25 24
ユ5 ,一 ← 経 済 成 長 率
10… 轡一 イ ン フ レ 率
鰯 一 失 業 率5 0
‑5
858?88899491929394959fi9798
出 所:r中 国 統 計 年 鑑 』1998、r中 国 統 計 摘 要 』1998よ り 作 成
ま た 企 業 側 の 都 合 に よ り、 一 時 帰 休 者 が 表1の 通 り毎 年 増 加 して お り、
1997年 に労 働 関 係 が 解 除 され た210万 人 を 除 い て 、約940万 人 の 一 時 帰 休 者 が 存 在 し、 同 年 の 登 録 失 業 者 よ り340万 人 が 多 か っ た 。1997年 末 に 仕 事 が 見 っ か らなか った 約600万 人 の 一 時 帰 休 者 を570万 人 の登 録 失 業 者 に 加 え る
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と、実 質 失 業 率 は6.7%に 達 して い る。
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表11992年 以 来の都 市登録 失業 率 と一時帰休 者数
(単 位:万 人)
1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998
失 業 者 数 393.9 420.1 476.3 519.6 552.8 570 620
一時帰休者数
}300 360 564 891 940 600
出 所=r中 国 統 計 年 鑑 』(1998)、r中 国 労 働 統 計 年 鑑 』(1997)、r中 国 統 計 摘 要 』(1998)、
『朝 日新 聞 』1999年2月7日 。
1998年 末 、 失 業 者 は620万 人 、 都 市 失 業 率 は3.3%と され る。600万 人 の 0時 帰 休 者 と併 せ る と 、 失 業 率 は6.5%前 後 に な る。 農 村 に は さ ら に1億
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3,000万 人 の 余 剰 労 働 力 が 存 在 して い る。 ま た 第9次5力 年 計 画 期 間 にお け る労 働 事 業 の 目標 で は 、2000年 ま で に 都 市 失 業 率 は 毎 年4%前 後 、 職 員 労
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働 者 の 実 質 平 均 賃 金 は 平 均4.5%前 後 上 昇 す る、 と予 想 さ れ て い る。
(2)一 時 帰 休 者 の 生 成
1)独 特 な失 業 概 念 で あ る 「下 南 」
中 国 で は 、 失 業 率 の ほ か に 、 「下 闇」 と い う独 特 な概 念 が 使 用 され て い る。
「下 崩 」 は 、 本 来 「持 ち場 を 離 れ る」 こ と を 指 す 。 日本 語 で は しば しば0時 帰 休 また は レイ オ フ と訳 され る が 、 従 業 員 の 全 部 あ る い は一 部 を 一 定 期 間 に
限 って 休 業 させ る 「一 時 帰 休 」 や 、 ア メ リカで 行 わ れ て い る先 任 権 に よ り就 業 期 間 の 短 い 者 か ら解 雇 し、 就 業 期 間 の 長 い 者 か ら再 雇 用 す る 「レイ オ フ」
とは か な り相 異 す る。 本 稿 で は 「下 闇 」 を0時 帰 休 、 「下 嵩職 工 」 を 一 時 帰 休 者 と表 現 した い 。
「下 闇 」 は 、 形 式 上 ま た 管 理 方 法 上 、 再 就 職 上 に お い て い わ ゆ る失 業 と は
異 な る。 しか し実 質 上 は 、 名 義 上 に お け る身 分 の違 い を 除 き 、 「下 闇職 工 」
は す なわ ち 「失 業 職 工 」 で も あ る。 多 くの 「下 崩職 工 」 は 、実 際 は 失 業 状 態
にあ り、 長 期 間 にわ た って職 が な く、 支 給 さ れ た 基 本 生 活 費 が 失 業 救 済 金 に
等 し く、 あ る い は そ れ よ り低 い 。1998年 現 在 、72.5%の 「下 嵩 職 工 」 が 受
中 国 の再 就 職 プ ロジ ェク トの 展 開(武)81
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け取 った 生 活 費 は 、 当 地 の 最 低 生 活 保 障(100‑150元)よ り低 い。
「下....:,̲.n'工 」 と は 、 雇 用 側 の 生 産 と経 営 状 況 等 の 原 因 に よ り、 す で に職 場 を離 れ 、 しか も雇 用 側 で の そ の 他 の 仕 事 に も従 事 せ ず 、 そ の 上 雇 用 側 との 労 働 関係 が まだ 留 保 され た職 員 ・労 働 者 で あ る。 長 期 休 暇 、 職 場 を離 れ 仕 事 を 待 っ 、 職 場 を 退 き休 養 を取 る職 員 ・労 働 者 が 含 まれ る が 、 企 業 で 転 職 等 の 研
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修 に参 加 す る職 員 ・労 働 者 は含 まれ て い な い。
1997年 に 国 有 企 業 の 仕 事 の振 り分 け お よ び 一 時 帰 休 者 の 数 量 は 、1,274万 人 に達 し、 そ の う ち640万 人 は仕 事 の 振 り分 け の 実 現 が で き 、50.2%を 占 め た 。 再 就 職 が 実 現 した433.5万 人 は 、 仕 事 の 振 り分 け を 実 現 した 職 員 労 働 者 の67.8%を 占 め た 。 仕 事 の振 り分 け の で き な い634万 の 一 時 帰 休 者 の な か で434.8万 人 は 再就 職 サ ー ビス セ ンター に入 った り、基 本 生 活 費 を 受 け 取 っ
表2×997年 業種 別 の職 員労働者 の人数 、増 加速度 と一 時帰休率
職 員 労働 者 の人数(万)
新たに増加 した 人 数(万)
新しい職員労働者の 増 加 速 度(%)
一時帰 休者数 (万)
一時 帰休 率 (%)
合 計 14668 556.4 3.7 1403.3 9.6
卸売 りと小 売 り流通 、飲食業 1773.7 55.4 3.1 303.1 17.1
製 造 業 5082.5 43.6 o.$ 797.8 15.7
建 築 業 1003.5 18.7 1.8 102.8 10.2
交 通 運 輸 、倉庫 709.4 30.3 4.2 65.7 9.3
採 掘 業 1 7.3 o.g 78.1 9.2
地質探 査お よび水利管 理業 128.1 6.5 5.1 8.4 6.6
社 会 サ ー ビス 480.3 46.3 10.1 21.4 4.5
不 動 産 業 ・ 5.8 7 3.3 3.9
農 ・林 ・牧 ・漁 業 611.9 25.5 4.1 1 3.4
電 力 、 ガ ス と水 の供 給 281.8 23.9 8.8 4.5 1.6
科学研 究 と総合技術 サ ー ビス業 179 1X.9 6.8 2.4 1.3
衛 生 ・ス ポ ー ツ と社 会 福 利 事 業 464.3 36.5 8.1 2 4.4
機関 と社会 団体 1079.5 58.5 5.4 3.3 0.3
文化教 育芸 術 ・TV事 業 1403 128.2 9.5 3.9 0.3
郵便電信事業 114.4 4.7 4.1 0.3 0.3
金融保険業 298.2 25.1 8.7 0.7 0.2
そ の 他 124.5 27.7 26.9 16.9 13.6
出所:盛 仕 斌 「中 国失 業的結構i性特 徴与 治理対策 」r経 済 科学』1998年 第4号 よ り引用
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た り して お り、 そ の 数 は 一 時 帰 休 者 の51.2%を 占め た 。
1997年 業 種 別 の 職 員 労 働 者 の 人 数 、 増 加 速 度 と一 時 帰 休 率 は 表2の 通 り で あ る。 表2で は 、 新 規 従 業 員 の増 加 速 度 は 、 そ の 他 を 除 い て社 会 福 利 厚 生 業 が も っ と も速 く、 一 時 帰 休 率 は 、 卸 売 りと 小 売 り流 通 、飲 食 業 が17.1%
に達 し、 も っ と も高 か った 。 一 時 帰 休 者 数 は 、 製 造 業 が797.8万 人 で も っ と も多 く、 一 時 帰 休 率 も15.7%で 第2位 と な った 。 しか し、 新 規 従 業 員 の 増 加 速 度 は0.8%で 、採 掘 業 と 同 様 で あ る。 国 有 企 業 の 余 剰 人 員 は 、 国 有 企 業
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従 業 員 の30%の3,000万 人 以 上 に達 して い る。
一 時 帰 休 は 次 の よ う な特 徴 を持 っ て い る (17) 。 ① 一 時 帰 休 者 の 数 量 が 多 く、
時 間 も相 対 的 に集 中 して い る。98年 現 在600万 の 一 時 帰 休 者 が 存 在 し、 今 後5年 間 さ らに1,500万 人 が 増 え 、 約3,000万 以 上 の職 員 労 働 者 が 失 業 状 態 と な る。 ② 旧工 業 基 地 、 東 部 地 域 と紡 績 、 石 炭 、 冶 金 、 石 油 等 の 業 種 に集 中 して い る。 「下 嵩」 現 象 は 、 過 渡 的 な 性 格 を 持 ち 、 計 画 経 済 か ら市 場 経 済 へ の転 換 期 にみ られ る一 時 的 な現 象 で あ る と思 わ れ る。
2)「 下w職 工 」 の 生 成 要 因
「下 嶺 職 工 」 と い う文 字 表 現 を 「失 業 者 」 と峻 別 す るた め に 用 い る 主 な理 由 は 次 の 通 りで あ る。
① 旧体 制 の も とで 働 い て き た 多 くの 職 員 ・労 働 者 は終 身 雇 用 の下 に あ り、
現 代 企 業 制 度 の 確 立 を 目指 す た め の 企 業 合 併 、 倒 産 、 再 編 等 を 予 期 で きず 、 心 理 、 感 情 に お い て 失 業 者 の称 呼 を 受 け入 れ が た い 。
② 政 府 側 も社 会 保 障 の 未 完 備 な どの こ と を 考 慮 し、 社 会 不 安 を 避 け る た め 多 くの 「下 闘職 工 」 を失 業 者 に数 え る こ と を望 ま な い。
一 時 帰 休 者 は表1で 示 され て い る よ う に 毎 年 増 加 し 、 そ の 数 は 失 業 者 を 上 回 って い る。 一 時 帰 休 者 の 生 成 と増 加 の 要 因 は 多 方 面 にわ た る が 、 主 と して 次 の よ う な こ とが 挙 げ られ よ う。
① 歴 史 上 、 体 制 上 の 問 題 。 計 画 経 済 が 行 わ れ た 時 期 に 、 社 会 安 定 を は か
中国 の再就 職 プロジ ェク トの展 開(武)83
るた め、 国有 企業 は就業 とい う任 務 を負 い、労働生 産率 を犠牲 に して大量 採 用 を した結果 、多 くの潜 在的 な失業 者 を作 った。 その後 、 国有企 業改 革 を深 め るにっれ て潜在 的 な失 業者 を一 時帰休者 の形 で労働 力市 場 に 出 した。
② 重複 建設 の 問題。 資金 回 収 の速 い軽 工 業 、 と くに加工 業 は供 給 側 の論 理 に立 って市場 の需 給 を充分 に考慮せ ず 、重複建 設 を行 った。 そ のため供給 過剰 に な り、滞貨 が生 じる と一時 帰休 者 が発生 す る。江沢 民総 書記 と朱鋸 基
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総理 も しば しば重複 建設 の問題 を指 摘 してい る。
③ 産業 構 造 の問題 。 石 炭 の よう な伝 統 工 業 で は一 部 資源 が枯 渇 し、 また 技術 進歩 等 に よ って第二 次産業 の受 け入れ る就業 者数 は減 少 した。郷 鎮企 業 の農 村 余剰人 員 の吸収能 力 も下降 した ため 、都 市 に入 って きた安 い農 民 の労 働 力 は、都 市 労働 者 の 一時 帰休 をさ らに生 み 出 した。 現在 都市 で は4名 の 従
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業員 の うち約1名 は 「 農 民工 」で あ る。
④ 社会 保 障制 度 の 問題 。 中 国 の社会 保 障 は、社 会 救助 、社 会保 険 、社 会 福利 、社会 優遇補償 か ら構成 され る。社 会救助 と社 会福利 は民政部が 主管 し、
社会 優遇 補償 は民政 部 と総工会 の主管 事項 で あ る。社 会保 険 は元来労 働部 、
く
人事 部 と衛生 部が 主管 し、失業 保 険、 医療 保 険や養老 保険 等が含 まれ る。 社 会保 障制 度改 革の ス ピー ドが緩慢 で、管理 す る部 門が多 くしか もすべ ての企 業 を覆 ってい ない ことは、異 なる部 門 と所 有制 のあいだで の再就 職 を さ らに 妨 げ てい る。
この ほか一 時 帰休 の最 も重要 な要 因 を 、① 企業 内部 の市 場化 、② 企 業 の
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腐 敗 問題 とす る主張 がみ られ る。 また技術 進歩 や不景 気 も原因 とす る意見 も
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あ る。 なお1997年 下 半 期 か ら1998年7月 まで の 一 連 の金 利 の 引 き下 げ は 、
資 本 を 安 く し、 労 働 力 を 高 く した の で 却 っ て失 業 者 を増 や す こ と に な る、 と
の 指 摘 が あ る。 こ の 指 摘 は 、 資 本 供 給 が 不 足 す るた め 、 資 本 価 格 す な わ ち そ
の 金 利 も相 対 的 に高 くな る、 と い う側 面 か ら高 金 利 政 策 を主 張 し、 企 業 に割
安 の 労 働 力 を 多 く利 用 す るの が採 算 に合 う と感 じさせ る必 要 が あ る 、 と強 調
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してい る。 また生 産要 素 の合理 的 な利用 か らみ れ ば 、労働 力 と資 本の配 置比 例 が重要 で あ り、生 産要 素 と しての労働 力 を充 分 に利 用す るの は、就 業政 策
の
の基 本 的 な 出 発 点 だ と い う見 解 も 見 られ る。
3)「 下 嵩 職 工 」 の 権 利 と紛 争
「下....:,.・n'工 」 の権 利 は 、 労 働 法 第20、29条 、 労 働 部 の1994年11月14日 付 け の 「企 業 の 経 済 性 人 員 削 減 の規 定 」 と 労 働 部 の1994年12月3日 付 け の
「労 働 契 約 の違 反 と解 除 の経 済 補 償 方 法 」 に よ り保 障 され て い る。
しか しi操業 停 止 の 多 くの 企 業 で は 、 実 質 上 、 労 働 法 第20、29条 と労 働 部 の 規 定 は適 用 で き な い 。 また 国有 企 業 の赤 字 状 態 が ひ きっ づ き存 在 して お り、
所 有 制 構 造 の 調 整 に よ る労 働 関係 の 多 様 化 や 、 「人 員 削 減 、 効 率 向 上 と 再 就 職 プ ロ ジ ェ ク ト」 の 実 施 等 に っ れ て 、 労働 争 議 の処 理 が 難 し くな る と 思 わ れ
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る。 労 働 契 約 を め ぐる 紛 争 も 多 く な っ て い る。1996年 に 全 国 の 労 働 争 議 仲 裁 委 員 会 が 、 立 案 した 案 件 は 、 対 前 年 比45%増 の4万8,121件 で 、 終 結 し
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た 案 件 は4万6,713件 で あ った 。 江 西 省 の 臨 川 市 だ け を み て も 、96年 に10 件 の案 件 が 受 理 され た が 、97年 は37件 に 急 増 し、98年1‑4月 に は23件 と
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な った 。
「下 崩職 工 」 は 、 元 の 勤 務 先 と名 義 上 の 労 働 関 係 が 留 保 さ れ た た め 、 も と の 勤 務 先 あ る い は 再 就 職 セ ンタ ー で 一 定 の生 活 補 助 金 を受 け 取 り、 定 期 的 に 元 の勤 務 先 あ る い は 相 応 す る機 関 に 出頭 し、 関 わ りの あ る事 務 を解 決 す る。
元 の勤 務 先 は 「下....:.̲.n'工 」 を 適 切 に配 置 す る責 任 と義 務 が あ り、 生 活 補 助 を全 額 支 給 で き な い 時 、所 属 す る業 界 、 当 地 の 財 政 と と も に 負 担 す る。 これ を 「三 家 拾 」 と い う。
生 産 任 務 を 持 っ 企 業 は 、 一 般 に ① 配 偶 者 の い ず れ か 一 方 が す で に一・ 時 帰
休 者 と な っ た 、 ② 離 婚 あ る い は 配 偶 者 が 死 亡 し 、 未 成 年 子 女 を 養 う
者 、 ③ 省(部)級 以 上 の 労 働 模 範 、 烈 士 遺 族 、 現 役 軍 人 の 配 偶 者 、 身 体 障
害 者 、 ④ 省 、 自治 区 、 直 轄 市 の 人 民 政 府 が 確 定 した そ の 他 の職 員 労 働 者 を
中 国 の再 就 職 プ ロ ジ ェク トの 展 開(武)85
一 時 帰 休 させ な い と な って い る が 、 遵 守 しない 企 業 も存 在 す る とい う 。
3余 剰 人 員 の 振 り分 け と再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トの実 施
1993年11月 に開 か れ た 中 共 第14期3中 総 会 で は 、 国有 企 業 改 革 の方 向 は 現 代 企 業 制 度 の確 立 で あ る 、 と正 式 に 決 定 され た 。 これ に先 立 って 国務 院 は 1993年4月 に 「国 有 企 業 余 剰 従 業 員 配 置 規 定 」 を公 布 し、 企 業 間 で の 再 配 置 に よ って 多 くの 余 剰 従 業 員 の 消 化 を 試 み た 。 同 年11月 に 労 働 部 は 、 は じ め て 「再 就 職 プ ロ ジ ェ ク ト」 を 提 案 し、 翌 年 か ら実 験 テ ス トが は じま った 。 就 職 対 策 は 、 この よ う に 国有 企 業 間 で の 余 剰 人 員 の 振 り分 け等 に よ る解 決 策 か ら、再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トの 実 施 を 通 じて 、 徐 々 に市 場 で の 再 就 職 を は か る 方 策 へ と転 換 して きた 。
(1)余 剰人 員 の振 り分 け
1)国 有企 業 の余剰 人 員の配置 に関 す る法規 の公布
国務 院 は 、 院令 第111号 と して 「国有 企 業 余剰 従 業 員 配 置規 定 」 を1993 年4月20日 付 け で公 布 し、即 日か ら施 行 に移 した 。18条 か ら構 成 され この 規定 の 目的 は、第1条 で示 して い るよ うに、国有 企業 の余剰 人員 を適切 に配 置 し、企業 の活 力 を増 強 し、企業 の経済 効 率を高 め る ことにあ る。配 置す る 際 に遵 守 すべ き原 則 を、「企業 の 自主 的 な配 置 を主 と し、社会 の援 助 に よ る 配 置 を従 と し、余 剰 従業 員 の基 本 的 な生活 を保 障す る こ と」(第2条)と 定
めた。
余剰 従 業員 を配 置 す る方 法 は 、「本 規 定 に した が い、多角 経 営 を拓 き、 労 務活 動 を組織 し、第 三次 産業 を発展 させ 、総合 的 に資源 とその他 の措 置 を利 用 しなけれ ぼ な らない」(第3条)と 規 定 した。 この条 文 の具体 的 な内容 は 、 三つ の配 置す なわ ち ① 生 産 的配 置、② 開発 的配 置 、③ 生活 的配 置 と解釈 さ
(28)
れ てい る。 ① 生 産 的配 置 とは 、企 業 の潜 在 力 を掘 り起 こす こ とに よ って生
ss
産 能 力 を拡 大 し、就 業 ポ ス トを増 や す こ とで あ る。 ② 開発 的配 置 とは、 第 三 次産 業 の発展 によ って余剰 従業 員 を吸収 す るこ とで あ る。③ 生 活 的配 置 とは、 余剰 従業 員 に対 して基 本的生 活費 を支給 し、企業 内で の待機 を行 い、
転職 訓練 を実行 す る ことで あ る。
しか し、① 生産 的配置 と ② 開発 的配 置 は、多 くの資金 、技術 、人 材 を必 要 とす る。 また市場 とい う決定 要 因 を十 分 に重 視せず 、供 給側 の論理 で展 開 した ため 、 多 くの 国有 企業 で 実行 す るのが 難 しか った。 また ③ 生活 的 配 置 も一 時 的 な措 置で あ り、政府 と企業 の財政 状況 か らみ て も、長期 間 にわ た っ て施行 し続 け られ るもの では ない と思われ る。 その意 味で は この規定 は 、 国 有 企業 に対 す る国務 院 の期待 が大 きす ぎ て、実状 に基 づ く立案 とは言 い難 く、
現実 とか な り乖離 した もので あ った と思われ る。
2)余 剰 人 員 に関 す る国家統 計局 の調査報 告
国家 統 計 局企 業 調 査 チ ー ム は、1996年 に2,343の 現 代 企業 制 度 実験 テ ス
{29)
ト企業 を全面 的 に調査 した。 次 の よう な結果 が得 られ た。
① 国有 企業 と国家持 ち株 企業 の余剰 人員 が 比較 的 に多 く、業 種 別 で は採 掘業 、運 輸郵 便電信 業 では余剰 人員 の比 例が 多か った。
② 国有 企業 の余剰 人員 の振 り分け が難 し く、業 種 別 で は製 造業 の余剰 人 員 の振 り分 けが比較 的 に 良い展 開 を見せ た。
③ 国有 企業 の余 剰人員 の23.9%は 、 ひ きっ づ き国有 企業 に振 り分 け され 、 採 掘 業 で は そ の比例 が58.7%に 達 した。 これ は 「親 方 日の丸 的 な職 業 」 の
考 えが根 強 く残 る と同時 に、異 な る経 済形 式 の企業 間 の人員 の流動 には、依 然 と して困難が 多 い ことを示 して い る。
また1996年 に企業 の平 均 余剰 人員 数 は、東 部 地域 で は企業 の平均 余 剰 人 員 数 が、対 前年 比48%増 の457名 、中部地 域 では対 前年 比27%増 の293名 、
西部地 域 で は対前 年 比32%増 の230名 に達 した。 余剰 人員 の賃金 総額 は77
億 元 に上 り、前 年 比29%増 と な った。 さ らに特大 型 と大型 の実験 テ ス ト企
中 国 の 再 就 職 プ ロ ジ ェク トの 展 開(武)87
業 に 余 剰 人 員 が 多 く、 そ れ ぞ れ8.7%と8.9%に 達 した 。 余 剰 人 員 の 増 幅 の 大 き い 企 業 は 大 型 と 中型 企 業 で あ り、 そ れ ぞ れ50%、31%と な った こ と も
(30)
分 か った 。 こ の報 告 をみ るか ぎ り、 余 剰 人 員 の振 り分 け は か な り困 難 で あ る こ とが わ か る。
(2)再 就 職 プ ロジ ェク トの 実 施
再 就 職 プ ロ ジ ェク トは 、1993年 末 に 労 働 部 が 、 失 業 者 と くに 長 期 失 業 者 と企 業 内 に存 在 す る分 離 しに くい余 剰 人 員 を助 け 、 い ち早 く再 就 職 で き る よ う に 打 ち 出 した 就 職 対 策 で あ る。 国 務 院 弁 公 室 が 、 国 弁 発[1995]24号 文 書 と して 配 布 した1995年4月16日 付 け の労 働 部 の 「再 就 職 プ ロ ジ ェク ト実 施 の 報 告 に関 す る通 知 」 に よ る と 、 そ の 主 な 内 容 は 次 の 通 りで あ る。
1)再 就 職 プ ロジ ェク トの 構 想
再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トの実 施 対 象 は 、6ヶ 月 以 上 失 業 し、 しか も職 探 しをす る失 業 職 員 労 働 者 と6ヶ 月 以 上 基 本 生 活 収 入 の な い 企 業 内 余 剰 人 員 で あ る。
そ の 初 歩 的 な構 想 は 、1995年 か ら1999年 ま で の5年 間 で 、800万 の 失 業 者 と企 業 内 の 余 剰 人 員 を組 織 し、再 就 職 プ ロ ジ ェク トに参 加 させ 、 彼 らの再 就 職 能 力 を 高 め 、新 しい 就 業 機 会 を創 出 し、 再 就 職 の 実 現 を手 伝 う と い う も の で あ る。
1995年 か ら全 国 で は じ ま った 再 就 職 プ ロ ジ ェク トは次 の よ う に3段 階 で 完 結 す る こ と に な って い た 。
①1995年 は 準 備 段 階 で あ る。 主 と して30の 実 験 テ ス ト都 市 の経 験 を総 括 し、 各 地 を 指 導 し、確 実 で 実 行 可 能 な方 案 を制 定 す る。
②1996年 か ら1998年 ま で は全 面 的 に実 施 す る段 階 で あ る。 主 に各 政 策 、 措 置 の 実 行 に努 め 、 健 全 な関 連 す る諸 制 度 を作 り、再 就 職 と振 り分 け の仕 事
が 顕 著 な効 果 を得 る よ う にす る。
③1999年 は 総 括 ・完 備 す る段 階 で あ る。 主 に 系 統 的 に 再 就 職 プ ロ ジ ェ ク
88
トを実 施 した経 験 を総括 し、 さ らに関連す る政 策措 置 を完備 させ 、失 業者 の 再就職 と企 業 余剰 人員 の振 り分け の新 しい メ カニ ズ ムを逐 次形成 す る、 と予 定 され てい る。
再就職 プ ロジ ェク トは次 の 四つ の内容 か ら構成 され る。
① 半 年 以 上 失業 した 者 に対 し、本 人 の状況 に基 づ き、職 業 指 導 座 談会 へ の参加 と転業 訓練 を要 求す る。就 業 サー ビス機関 は、失業者 に職業 情報 、職 探 しの方法 を紹 介 し、就 業情 勢等 の教育 も行 う。失業 者の再就職 計画 の制 定、
実施 を助 け、 さま ざま な形式 で転 業訓練 を行 う。訓 練養 成試験 合格 者 に優 先 的 に職 を紹介 す る。
②1年 以上 の失 業者 に対 し、 さ らに職 探 し面 談 と仕 事試 用 へ の参加 、 あ るいは生 産 に よる 自己救 済 を求め る。雇用 す る企業側 が享 受す べ き救 済金 の 一部 あ るいは全部 を企業 に支給 し 、賃金 の支払 いの補助 に使 う。企業 は、試 用不 合格 者 を辞 退 で き る。長期 失業 者 が以上 の活動 に参加 して も就業 で きな い場合 、労働部 門 が興す 労働就 業 サー ビス企業 あ るいはそ の他 の 「 生 産 に よ る 自己救済 基地 」 に行 き、生産 労働 に従事 す ることがで きる。
③ 「閉鎖 、生 産停 止 の企 業」 の なかで 、労働部 門 の救済金 の支 給が許 可 さ れ た職 員労働 者 に対 し、一般 に3ヶ 月のみ を支給 し、 しか も本 人の状 況 に基
づ き、再就職 が で き るまで上述 した再 就職活 動へ の参加 を求め る。理 由が な く再就職 活動 に参加 しない失業 者 に対 し、失 業救 済金 の支給 を停止 す る。上 述 した活 動 に参加 して も再就 職 を実現 で き ない者 は、 さ らに3ヶ 月 の失業 救 済金 の支給 を延 長す る ことがで き る。
④ 関係 す る部 門 と協 議 し、 資金 、場 所 と税 収等 で 支持 ・奨 励す る失 業 者 と、工場 内 の 「待 業 人員 」 が 、「自発 的 に組織 す る就 業 者」 あ るい は 「自 ら 職探 しをす る者 」 に対 して、その生 産経営 を扶助 す るため、彼 らが享 受す べ
き失業 救済 金 の一部 あ るいは全 部 を、雇 うと ころあ るいは個 人 に一 回支給す
る。
中 国 の 再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トの 展 開(武)89
2)全 国 の模 範 と な った 上 海 モ デ ル
1993年 か ら上 海 市 の再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トは 、 次 の よ う な三 っ 段 階 を経 た 。 第 一 段 階 は1993年 末 か ら1996年6末 まで と され 、 主 に企 業 内 部 で の振 り分 け が は か られ た 。 第 二 段 階 は1996年7月 か ら1997年 ま で 、主 と して 再 就 職 サ ー ビ ス セ ン タ ー の 確 立 が 目指 さ れ た 。 第3段 階 は 、1998年 か ら始 ま り 、 職 業 訓 練 に よ る再 就 職 の 促 進 が 講 じ られ た 。 一 時 帰 休 者 の85%に 相 当 す る 延 べ119万 人 の一 時 帰 休 者 が 配 置 さ れ た 。1997年 末 上 海 市 の 一 時 帰 休 者 は 20万 人 に達 し、 そ の なか で 国 有 企 業 へ 就 職 しな い 者 は11万 人 で 、 都 市 登 録
(31)
失 業 率 は2.8%以 内 で あ った 。
1996年7月 か ら、 上 海 市 政 府 は 、 紡 績 、 計 器 電 気 持 ち株 グ ル ー プ会 社 を 選 ん で 再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トの 実 験 テ ス トを 開始 した 。1996年7月12日 付 け の 「上海 の紡 織 、 計 器 電 気 持 ち株(集 団)会 社 で 再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トの実 験 テ ス トを推 進 す る こ と に 関 す る意 見 」(濾 府 発[1996]33号 文 書)に よ る と 、
{32)
次 の よ う な方 法 で 展 開 され た 。
まず 第 一 に 、持 ち株 会 社 の なか に再 就 職 サ ー ビス セ ン タ ー を 設 立 し、一 時 帰 休 者 を委 託 され 管 理 す る。 再 就 職 サ ー ビス セ ン ター は 、 企 業 内部 に属 す る 再 就 職 の仲 介 機 構 で あ り、 管 理 委 員 会 が 設 立 され 、 企 業 は 委 員 会 の メ ンバ ー を任 免 す る。 再 就 職 サ ー ビス セ ン ター が 設 立 した 労 働 サ ー ビス 会 社 の 従 業 員 は 再 就 職 サ ー ビ スセ ンタ ー か ら招 聰 され る。
第 二 に 、 再 就 職 サ ー ビス セ ン タ ー は 企 業 の委 託 を 受 け て 計 画 的 に再 就 職 困 難 者 を 受 け 入 れ 、 教 育 訓 練 、 職 業 紹 介 、 労 働 サ ー ビス の提 供 を 行 い 、 基 本 生 活 保 障 を提 供 す る。 こ うす れ ば 一 時 帰 休 者 を企 業 内部 に 留 め る こ と も な く、
安 易 に社 会 に送 り出す こ と も ない 。
第 三 に 、再 就 職 サ ー ビス セ ン ター の 経 費 は 、 政 府 、 社 会 と持 ち株 会 社 で共
同 負 担 す る。 経 費 は主 と して0時 帰 休 者 の 基 本 生 活 費 、 医 療 費 と社 会 保 険 金
に使 う。 振 り分 け 方 法 は 、 ① 区 と 県 に振 り分 け る 。 ② 第 三 次 産 業 に振 り分
90
け る。 ③ 多 様 な生 産 に よ る 自己 救 済 を組 織 す る。 ④ 自 ら の職 探 しを 奨 励 す る。
1996年7月26日 に紡 織 、 計 器 電 気 再 就 職 サ ー ビス セ ン タ ー が 正 式 に起 動 し、1996年 末 、131の 企業 の 委 託 を 受 け 、8万4,210名 を 委 託 され 管 理 し、
54%の4万4,850名 を職 にっ け 、 そ の う ち3万1,701名 が 委 託 管 理 を解 か れ た 。1996年9月15日 付 け で 「再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トの実 験 テ ス トを 実 施 す る 工 作 に 関 す る若 干 の 政 策 」 の通 知 が 出 され 、9月25に 「再 就 職 サ ー ビス セ ン タ ー の 管 理 方 法 」、10月31日 に 一 時 帰 休 者 が 非 正 規 就 業 に 従 事 す る こ と
(33)
を奨 励す る意 見が通 達 された 。
97年 に 上海 市政 府 は 、都 市型 工業 、家 庭工 業 、非 正規 就 業 と公 益 性 労働
を 中 心 に職 へ の振 り分 け を 展 開 した 。 ま た97年3月 に実 験 テ ス トを 軽 工 、 華 誼 、 電 気 、 冶 金 、 建 材 持 ち株(集 団)会 社 に拡 大 す る意 見 、6月 に労 働 関 係 を保 留 す る協 議 に 関 す る意 見 、7月2日 に非 正 規 就 業 人 員 の養 老 医 療 保 障 問 題 に 関 す る意 見 を 次 々 と打 ち 出 した 。 この 一 連 の通 知 や 意 見 は 上 海 市 の再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トを さ らに完 備 させ なが ら、 い わ ゆ る 「上 海 モ デ ル 」 を創 出 した 。 この 上 海 モ デ ル は 再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トの規 範 の 一 つ と して全 国 に普 及 され た 。
3)再 就 職 プ ロジ ェク トの 主 な 問題 点 (a)再 就 職 問 題 に対 す る認 識
再 就 職 問題 に対 す る認 識 は 労 働 者 側 と党 ・政 府 側 そ れ ぞ れ に転 換 が 求 め ら れ て い る。 と くに 労 働 者 が 職 業 に 対 す る 固 定 観 念 を転 換 しなけ れ ば な らな い
と い う指 摘 が 多 く存 在 して い る。 具 体 的 に ① 「待 つ 、 頼 る 、 求 め る」 と い う考 え を 除 き、 「自主 創 業 、 自主 就 業 」 と い う観 念 を樹 立 す る こ と。 ② 「等 級 」 と 「メ ンツ」 と い う考 え を 除 き 、 多 様 化 す る就 業 観 念 を 樹 立 す る こ と。
③ 地 域 閉 鎖 的 な 就 業 観 念 を 除 き 、 流 動 的 、 開 放 的 な就 業 観 念 を樹 立 す る こ
{35)
とが 挙 げ られ る。 これ を 「三 破 除 」 「三 樹 立 」 と い う。
中国 の再就 職 プ ロジ ェク トの展 開(武)91
党 、政 府 と企業 の指導 者 に対 して は、再就職 問題 を単 な る経 済 問題だ けで は な く、一 種 の政 治 問題 と見 なす べ きだ とい う意 見 もあ る。 と くに一時 帰休 と職 への振 り分 け、 また人員 削減 と効率 向上 を 同時 進行 して分離 しては な ら ない こと。 企業 は新 製 品 の開発 、新 しい市場 の開拓 、経 営 メカニズ ムの転 換 等 を講 じ、冗員 を 自社 で拓 いた ポス トに振 り分 けてか ら、残 った 余剰人 員 を 社 会 に送 り出す こと、 との指 摘 があ る点 に、一部 では政 府 の基本 的 な再 就職
(36)
対策 で さえ着実 に行わ れ てい ない こ とが反映 して い るで あ ろう。
(b)再 就職 資金 の問題
再就職 資金 は主 に財 政か らの支給 と失業 保険基金 か らの支援 に頼 ってい る。
しか し近年 、各級 政府 の財 政予 算か ら、毎年 就職 に支給 した経費 は 、わず か 全体 の千 分 の一 未満 の2億 余元 に過 ぎない。 失業保 険基 金 は、失 業職員 労働 者 の 「生産 によ る 自己救済 」 と 「転職 訓練」 を支 援 してい るが 、そ の限度額 は保 険 に加入 した職 員 労 働者 総 数 の2%と 設 定 され て い る。1998年 の失業 職 員 労働 者 は保 険 に加 入 した 職 員 労働 者 の2.7%に 達 した 。1995年 か ら 2000年 まで失 業 保 険、 基金 の不 足 分 は255億 元 に上 る と予 測 され て い る。 一一 部 の地域 で は 「再就職 プ ロジ ェク ト基金 」や 「 業 界 が委託 管理す る一時 帰休
(37)
者 再 就 職 特 別 資 金 」 を設 立 した が 、 資 金 集 め が依 然 と して か な り困難 で あ る。
地 方 政 府 も 多 くの 方 法 を 講 じて い る。 例 え ば 、 重 慶 市 で は一 般 予 算 の5%
を再 就 職 基 金 に振 り分 け 、 吉 林 、 北 京 、 陳 西 、 湖 南 、 黒 竜 江 で は個 人 所 得 税 の増 加 部 分 と予 備 費 の一 定 の 比 例 、 そ して会 議 費 、通 信 費 、接 待 費 、 出 国 経
(38)
費、車 両購 買費 を圧 縮 した経 費 を再 就職 活動 に使 ってい る。
失業保 険基 金 は、主 に企業 か ら徴 収 し、従業 員 の給 与 総額 の1%未 満 とな っ て い る。 ご く一部 の地域 で は個 人 か ら失 業保 険金 と して当地 の従業 員 の平 均
(39)
給 与 の0.5%分 を徴 収 して い る が 、 い ず れ も企 業 あ る い は 財 政 に頼 っ て い る。
1998年 か ら失 業 保 険 金 が 従 業 員 給 与 総 額 の3%に 引 き 上 げ られ 、 企 業 と従
業 員 が 共 同 負 担 と定 め られ た 。 そ の な か で 企 業 が2%を 負 担 し、個 人 負 担 は
92
1%と な って お り、 具 体 的 な調 整 日程 は 各 省 、 自治 区 、 直轄 市 の 人 民 政 府 が
(40)
確 定す る とな ったが 、依然 と して不足 の 見込み で あ る。
(c)職業 訓練 の 問題
職業 訓 練 は 、現 在 、 主 に ① 企 業 内で職 業 訓練 基 地 を設 立す る。 ② 労働部 門 の 就 業 訓 練 セ ン タ ー と教 育 部 門 の職 業 学 校 に よ る職 業 訓 練 学 校 の 設 立 。③ 組合 や婦 女連合 会等 によ る家政 、裁縫 の職 業訓練 が講 じられ て いる。
しか し多 くの一時帰休 者 がやや 高齢 で教 育、技 能 の レベルが低 く適応 力 が 劣 ってい るため 、 これ らの職 業訓練 の進 展 を妨 げ てい る。 また職業 訓練 側 の レベ ル の問題 、現 状把 握 が で きず現 実 と乖 離す る職 業訓 練 の 問題 も存在 し、
「 職 業訓 練費 」が 目当てで秩序 を乱す こと もみ られ る。
(41}
この ほか社 会保 障制度 や 、就 業 市場 の未整備 、名 義 上 では失業 者 または一一 時帰休 者で はあ るが、実 際は さ まざまな正規 あ るいは非正規 の仕事(行 商 人、
小 商人等)を 行 い収入 を得 てい る とい う 「隠 れ失 業」(隠 性 失 業)問 題 も指 摘 され てい る。
4再 就 職 プ ロ ジ ェ ク トの 進 展
(1)1998年 の進展
政府 は、 国有 企業 の一 時帰休 者 の基 本 的生活保 障 と再就 職工 作 を立派 に行 うため 、 次 の二 つ の 目標 を打 ち出 した 。第 一 は、1998年 に 国有 企業 の一 時 帰休 者 と当面 新 た に増 えた 一 時帰 休 者 の基 本生 活 を保 障で き、そ の 中 の50
%以 上 の者 が再就職 を実 現で き るよ うに極 力努 力す る。第 二 は、5年 前後 の 時間 をか けて 、社 会 主義市場 経 済 に適 応す る社会 保 障制度 と市場 就業 メ カニ
(42)
ズ ムを初歩 的 に確 立す る ことで あ る。
1998年 に は主 と して、① 再就 職 の成功 事 例 の宣伝 、② 職 業 紹 介 サ ー ビス
や職 業訓 練 に関す る法 規 の 公布 、③ 重 要 会議 を 開 い て問題 点 を検 討 す る こ
とに努 め た といえ る。
中国の再就 職 プ ロジ ェク トの展 開(武)93
1)再 就職 の成 功事例 の宣伝
成 功 した企業 、都 市が 報道 され てい る なか で、一 時帰休 者 の職業観 を転 換 させ るため に、成功 した個人例 も大 き く宣伝 され てい た。 と くに党 中央 宣伝 部 と全 国総 工会 が組織 した 「国有企業 一 時帰休 者 の再 就職 の先進 的 な模範 事 績報告 団」 が1998年5月18日 に北京 の人 民大会堂 で初 め て報告会 を開 いた。
その後 、天津 、遼寧 、吉 林、黒 竜江 、上海 、陳 西 、重 慶 、湖北 等で 巡 回報 告
(43)
を行 い 、 好 評 を得 た と報 道 され た 。
国 家 経 済 貿 易 委 員 会 の 『経 済 工 作 通 訊 』1998年 第5号 も 、 上 海 航 空 会 社 が95年 に 当 地 の紡 績 業 か ら募 集 した18名 の ス チ ュ ワ ー デ ス の なか の 一 名 の
(44)
事 績 を詳 細 に 紹 介 した 。
2)「 職 業 紹 介 サ ー ビス規 定 」(試 行)の 配 布
労働 部 は 、 全 国各 地 の 労 働 部 門 が 設 立 した 職 業 紹 介 機 関 の サ ー ビス方 式 を さ らに 規 範 化 し、 サ ー ビス の 質 的 向 上 を は か る た め に 、1998年1月6日 付 け で 「職 業 紹 介 サ ー ビス規 定 」(試 行)を 各 地 域 の 労 働(人 事)庁(局)に 配 布 した 。 この 規 定 は 、職 業 紹 介 サ ー ビス に っ い て 求 職 と求 人 と い う二 つ の 側 面 か ら考 慮 し、 サ ー ビス の範 囲 は 、 情 報 、 諮 問 、 指 導 、 紹 介 、 委 託 と管 理
に及 ん で い る。
本 規 定 に よ る と 、職 業 紹 介 サ ー ビス の プ ロ グ ラ ム は 図2の 通 りで あ る。
職 業 紹 介 サ ー ビス プ ロ グ ラ ム の 内 容 を 見 る 限 り、確 か に よ く規 範 化 され て
お り、 と くに 指 摘 してお くべ き問 題 点 は 見 あ た ら な いで あ ろ う。 しか し執 行
す る段 階 に入 る と、 た とえ 、 求職 側 と求 人 側 が こ の プ ロ グ ラ ム通 りに動 い て
も、 簡 単 に解 決 で き な い 問 題 が 多 く存 在 す る と思 わ れ る。 例 え ば 、 最 初 の労
働 力 市 場 の情 報 を提 供 す るサ ー ビス にっ い て み て も、 情 報 の収 集 、 分 析 と予
測 の た め に多 くの 資金 、 設 備 と専 門 家 を 必 要 とす る し、 図2で 示 して い る よ
う な多 岐 にわ た る 多 くの 情 報 を 的 確 に 把 握 し、 正 確 また 効 率 的 に提 供 で き る
環 境 が 充 分 に整 って い る と は 言 い難 いで あ ろ う。
94
図2職 業紹 介 サー ビスプ ログ ラム
労働 力市場 の情報 の提供 1、 職 位 の空 席 情 報
2、 労働 力供 給 の情 報
0
3、 職 業 訓 練 情 報
4、 職 業 需 給 の 分 析 、 予 測 情 報 5、 関 連 す る就 業 サ ー ビス 項 目 6、 そ の 他 の 労 働 力 市 場 の 情 報
面 談
1、 求 職 面 談
0就職の紹介 一
1)情 報 収 集 人員の推薦
2)需 要 の 確 定 3)就 業 の 紹 介
4)関 連 サ ー ビス の推 薦 ノ
接待 登録
→ 一 2、 求 人 面 談 5)二 次 面 談
1)情 況 の 把 握 2)需 要 の 確 定
一
←
→ 求職と求人
の実現
! 、
3)推 薦
4)関 連 サ ー ビス の推 薦 5)二 次 面 談
⇔
0職業指導
1、 求 職 指 導 1)能 力 評 価
2)職 業 分 析 関 連 サ ー ビス
0
3)就 業 計 画
4)面 会 サ ー ビス 一
0
項 目の推薦
一
5)再 指 導 2、 求 人 指 導
1)空 席 分 析 2)サ ー ビ ス の 約 束 3)従 業 員 の 調 整 4)人 事 の 諮 問
出所.「 職 業介 紹服務 規程(試 行)」r国 務院 公報』 よ り作 成
就 業 困 難 の 求 職 者 に 対 す るサ ー ビス プ ロ グ ラ ム は 表3の 通 りで あ る。
就 業 困 難 の 求 職 者 に 対 して 、 表3で 示 して い る よ う に、 主 と して 短 い 期 限
を 設 け て 、就 業 計 画 の制 定 、 修 正 、 検 査 を行 い 、 また 各 種 の訓 練 班 に参 加 さ
せ る方 策 が 講 じ られ て い る 。6ヶ 月 経 った 求 職 者 に対 し、 社 区 で の 一 時 的 な
雇 用 や 自主 的 な職 探 し等 を 行 い、1年 以 上 の 求 職 者 に対 して新 しい 就 業 計 画
を制 定 させ て最 初 か らも う一 度 や り直す よ う な方 法 を取 って い る。 しか し余
剰 人 員 と して一 時 帰 休 者 と な った 求 職 者 の なか に存 在 す る就 業 困難 者 は ・ こ
中 国 の再 就 職 プ ロ ジ ェク トの展 開(武)95
表3就 業 困難 の求職 者の サー ビスプ ログ ラム
1求 職 登 録1ヶ 月 以 内 2求 職 登 録1ヶ 月 後 3求 職 登 録3ヶ 月 後 登 録 と諮 問
労 働 力 市 場 の情 報 サ ー ビ ス 求 職 面 談
紹 介 と推 薦 職 業 指 導
そ の 他 の就 業 サ ー ビス の 提 案 そ の 他 の サ ー ビス
30日 毎に登録を確認
求職者と共に求職方法の改善を研究 就業計画 とその実行状況の検査
求職の経過状況を共同で研究 職業指導サービスの提供 就業計画の制定や修正
求職訓練班 就業討論会
4求 職 登 録6ヶ 月 後 5求 職 登 録1年 以 上
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