: 天井 : 壁 : 床 : 幅木
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1-3 建築の色彩設計法
二次元的な色彩調和や三次元空間の色彩調節といった 論理に加え、建築空間では光や材料、部位の形、空間の構 成との関係性といった問題がある。また、人が入り、人が空 間の印象を受け取るという点でみれば、建築の色彩はわた したちの生活を包み、暮らしの背景となり、その場らしさを与 えなければならない。その結果、調和の効果は、調和する かしないかだけでなく、より多面的、立体的に評価される必 要性がある。
これだけの制約をまとめると、建築の色彩における標準色 には特定の傾向が見い出せる。また、標準色を用いることで 設計の統一や簡易化、色彩デザインにおける最低水準の 保証、施工管理の利便性、技術の蓄積などの諸点に有用 であることがいえる。
日 本 の 伝 統 色 が 建 築 空 間 に 及 ぼ す 影 響 に 関 す る 研 究
— ル ・ コ ル ビ ュ ジ エ の 建 築 的 ポ リ ク ロ ミ ー の 分 析 を も と に —
建設工学専攻 ( 修士課程 ) 建築設計研究
me15046 五寶 智美 指導教員 赤堀 忍 序章 本研究に関して
0-1 はじめに
現在取り扱われている色の数は2000以上にもおよび、あり ふれた色彩は形態を無視し色が都市空間を形成しているよ うにも感じられる。建築におけるデザインや構成において、
色彩は極めて重要な要素であり、それはもはや素材と同等 の効果を持つのではないだろうか。建築の色彩に関する研 究として、関係性の歴史を追ったものや、絵画論から、また は記号論的立場からアプローチしたものは多く存在する。
だが、特に20世紀の建築作品に関しては、造形の問題に 比較して色彩の問題を十分に検討されているのか疑問が 残る。建築物は比較的白または黒く、透明性の高いものが 増える一方、看板などの装飾には色が氾濫している。
そこで、いまいちど色彩が空間に与える影響と最適な色 の組み合わせについて考え直していきたいと思う。また、色 のなかで日本の伝統色と空間について特化した研究という ものはなく、「日本らしさ」の追求という観点からの新たなア プローチとして日本の伝統色を扱う。
0-2 研究目的・方法
本研究では、ル・コルビュジエ自身が建築と色彩との関連 性を唯一直接的に述べたものとしてPolychromie architec- turaleを参考にする。この論文はコルビュジエが1931年に Salubra壁紙工場の色見本として制作したSalubraⅠと同時 に発表されたものであり、所謂コルビュジエカラーについて の考え方が述べられている。
そこで本稿では、コルビュジエのPolychromie architectur- aleにおける建築理念と色見本の使い方を中心に、彼の色 彩に関する言説や既存研究から分析を行う。また、以上の 分析と建築の色彩設計の基礎をもとに、日本の伝統色を用 いた色見本を作成することを目的とする。
ごほう さとみ
第1章 建築の色彩設計 1-1 色彩調和
単色の色の好みには個人差が大きいが、暮らしの中で人 は複数の色の組み合わせを認知しているのであって、それ にはある程度の普遍的な配色の良、不良がある。こうした色 彩調和論について、現在色彩学者の間でも通説となってい るジャッド 註1) の4つの調和の原理があげられる。一つ目は「
秩序」であり、マンセルの色立体などから規則的に選択した 色同士は調和の良い色であるという原理。二つ目の「親し みやすさ」は、普段目にする自然などから抽出した色の組 み合わせは受け入れやすいという原理。三つ目の「共通性
」は色相・明度・彩度のいずれかひとつでも近似した色同士 は調和がとれているという原理。最後に「明白性」は、前3つ の原理では鈍重になりがちな配色に対比的な色を加えるこ とでアクセントを与え調和を図るというものである。
1-2 色彩調節
物体のあるところに必ず色彩も存在するのだから、色彩と 建築の歴史は同じ長さだけ存在する。しかし、色彩調節は 建築の一部分としての色彩ということはなく、色彩の効果を
積極的に応用して合理的に彩色し、場の快適性を向上させ るためにおこなわれるものである。これらを考慮し、建築の 各部位ごとの標準的な色彩範囲を定めたものがある。(
fig.1)
第2章 ル・コルビュジエの色 2-1 建築的ポリクロミー成立の背景
コルビュジエの建築作品に色彩が多用されていることはい うまでもなく、使用されている色彩が前期の作品にはパステ ル調の淡色が、後期の作品には原色系の強い色が用いら れるようになることも良く知られている。彼にとっての建築的 ポリクロミーとは、ピュリスムの絵画論を提唱していた頃の色 彩論を建築空間に応用した行為のことをさす。
彼は1920年代に画家A・オザンファンと共にPurisme(純粋 主義)を提唱する。彼は、近代絵画のなかでPurismeの色彩 理論について述べている。それによると、彼は色彩を3つの 音階に分け、(1)主音階:画面上にとどまる色階 (2)動的音 階:絵画平面から突出したり後退したりするように見え、絵画 の安定性を破る色階 (3)主音階と動的音階を補完する音 階、と理論づけた。この理論に基づいたものがPurismeのカ ラーパレットであり、Grande gammeとGamme dynamiqueの 二つに分類される。Grande gammeは黄土色、赤、茶色、
白、黒、ウルトラマリンブルーなどといった自然に関連した色 彩を表し、上記(1)に対応する。一方Gamme Dynamiqueは、
レモンイエロー、オレンジ、緑、コバルトブルーなどといった 科学的な色などを含む動的な色彩とされ、(2)に対応する。
これらの組み合わせによる空間的な効果が建築的ポリクロ ミーの基盤となり、後のコルビュジエのカラーキーボードへと 発展した。
fig.1 色彩設計の標準色範囲(色相-彩度/明度-彩度)
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【 彩度 C 】
【 明度 V 】
基調色 = 背景色 14 色の前景色
: 天井 : 壁 : 床
黄蘗色 煤竹色
木蘭色 青鈍 紫根 苔色
苔色
黄丹
真朱 赤香色
憲法色 朱華
乳白 鬱金色
鬱金色 中縹 裏葉色
黄朽葉 丁字色
紫苑
紫苑 朽葉色
建材名 : チーク 乳白 (にゅうはく)
薄香色 (うすこういろ)
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