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含浸法により色素染色した DNA 複合体薄膜における光増幅効果

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Academic year: 2021

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フォトニクス材料研究

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含浸法により色素染色した

DNA

複合体薄膜における光増幅効果

Optical amplification in dye-doped DNA complex thin films stained with immersion method.

バイオ・マテリアル学科 川辺豊(Yutaka KAWABE)

A simple new staining method was applied for the fabrication of hemicyanine-dye-doped DNA complex, succeeding in laser oscillation and amplified spontaneous emission (ASE) with low power density excitations. ASE was observed under the pumping of 0.3 mJ/cm2 at 532 nm, and the value was one order lower than those for the conventionally prepared films. Laser emission was also demonstrated by incorporation of dynamic grating formed with two-beam interference.

色素レーザーに応用可能な DNA-脂質-色素複合体素子は、通常は非ドープのDNA-脂質 複合体と色素を共通溶媒に溶かした溶液から、自然乾燥もしくはスピンコート法によって 作製される。今回われわれは、DNA複合体が不溶で色素可溶な溶媒中に非ドープ試料を含 浸することで高濃度の色素ドープが可能であることを見出した。また、この試料が光励起 下において従来よりも低い閾値において自然放出増幅(ASE)を示すことを見出した。

Fig. 1に用いた色素DMASPDBの分子構造式とそのアセトン溶液中におけるDNA複合

体厚膜の染色の様子を示す。実際に実験に用いた試料は厚さ1.1 mのスピンコート膜でこ

れを3.3 x 10-5 Mの色素溶液中に3時間含浸することで作製した。吸光度より評価した色素

濃度は10 wt%に達することがわかったが、これは通常法による限界が2.5 wt%であったこ

とを考えると非常に大きな値である。本試料を532 nmQ-スイッチパルスレーザーで励 起したところ、そのASE閾値は0.3 mJ/cm2と、従来よりも1ケタ以上小さい値であった。

また、干渉によって生成された利得回折格子によるレーザー発振も観測された。

液体中への含浸によって高濃度に染色しうることは、色素と DNA の結合様式に対しあ る示唆を与える。このような高濃度は、これまでたびたび言及されたインターカレーショ ンによるならば大きな変形なしには達成不可能であろう。また、このような染色がカチオ ン性の色素に限らずアニオン色素でも得られていることから、脂質自体も複合体形成に大 きくかかわっていると考えられる。実用的には、従来あまり注目されてこなかった水溶性 色素の固体色素レーザーへの応用可能性に期待したい。

Fig 1. Molecular structure of DMASPDB and staining of a DNA-CTMA sheet in the acetonic solution of the dye.

なお本研究は主として卒業研究生鈴木健正によって行われたものであり、その成果の詳 細は以下に示す学術論文として公開される予定である。

参考文献:

T. Suzuki and Y. Kawabe “Light amplification in DNA-surfactant complex films stained by hemicyanine dye with immersion method,” 4 (7), 1411–1419 (2014)

Fig.  1 に用いた色素 DMASPDB の分子構造式とそのアセトン溶液中における DNA 複合

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