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産業分類体系のあり方に関する一考察

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(1)

産業分類体系のあり方に関する一考察

ー工業統計マイクロデータを用いた検証— t

宮川幸三

第 1 節本研究の目的と概要

経済統計を通じて経済の産業構造について分析を行う際には,その統計がい かなる分類体系を前提としたものであるかという点が,分析結果を左右する重 要な要因になる. 日本では,周知のように,産業分類体系として日本標準産業 分類が用いられており,二次統計をも含めた多くの産業統計は,この H 木標準 産業分類をベースとして作成されている.その点において H 本標準産業分類に は,常に幅広い産業統計との整合性を保つことが望まれている.

現在,最新の H 本標準産業分類は,平成 20 年 4 月の調査より適用が開始され た第

21

回改訂版である.

B

本標準産業分類が最初に設定された昭和

42

9491(

年)から数えれば,実に

06

年近い年月が経過したことになる.その間,

11

回に 及ぶ改訂が行われ,最新の産業構造を的確に把提できるよう部門の統廃合が実 施されてきた. しかしながら,これまでの改訂においては,分類体系の根本に ある分類概念そのもののあるべき姿について検討を行うような機会は,十分に

本研究は,科学研究費補助金(若手研究 ),B( 研究課題名:「H 本・米国・中国の産業 分類体系および商品分類体系に関する調査研究」,研究代表者:宮川幸三,課題番号:

1 8 7 3 0 1 5 0

) の研究助成を受けている.また,本稿において取り上げている工業統計個票 データを用いた分析は,筆者が委員をつとめる総務省産業連関技術委員会の作業部会に おいて行った計算結果を基にしている.なお,工業統計個票データについては,目的外 使用申請によるデータ使用許可を受けている.

(2)

9

8

立正大学経済学季報第

58 巻 3 号

持たれていなかったように思える.分類概念そのものを変更すれば,データを 時系列接続することが困難になるといった問題が発生する可能性があるため,

分類概念の根本的変更は容易ではない. しかし一方で,現在の分類概念が各種 統計との整合性の観点から問題を含んでいるとすれば,何らかの対応を考えな

ければならない.

現在 H 本では,平成2 1 年およぴ2 3 年に実施予定の経済センサス調査に向けた 準備が進められている.日本において,これほど多くの産業部門を網羅的に調 査する経済センサスを実施することは初めての試みであり,これによって

H

本 の産業統計の体系は大きく変化することになる.産業分類体系の根本的な改革 を行うとすれば,経済センサスの実施に伴う統計体系の大きな変化は絶好の機 会であり,今こそ,分類の基礎概念と各種統計との整合性に関する議論を行っ た上で,必要であれば基礎概念からの大幅な見直しを実施する必要があろう.

以上のような問題意識のもとで,本研究では, H 本標準産業分類が,各種統 計の基礎となる分類体系として望ましい性質を持つものであるか否か, という 問題について,理論的な考察を行うと同時に,工業統計個票データに基づく検 証作業を行う.また,これらの分析を通じて, H 本標準産業分類の課題を指摘 することも目的の

1

つである.

そこで次節ではまず,本稿において問題にする「分類体系の基本概念」につ いて,その詳細を示したうえで,現在の日本標準産業分類がどのような基本概 念に基づく体系であるか, といった点を明らかにする.第 3 節においては,産 業別の生産活動を対象とした一次統計の代表として工業統計調査を例にとり,

事業所を単位とした統計調査における分類体系のあり方について,理論的な観

点から考察を行う.また,実際に 0 0 4 2 年およぴ 0 5 2 0 年の工業統計個票データを

利用し,工業統計調査における H 本標準産業分類の適用に関する問題点を明ら

かにする.続く第

4

節では,二次統計と産業分類体系の関係について,産業連

関表を例にとり,産業連関分析の基礎となる投入係数の安定性と分類の基本概

念のあり方について考察を行う.また工業統計個票データを用いた原材料投入

係数の計測を通じて, 日本標準産業分類を産業連関表の列部門として適用する

場合の問題点を指摘する.第 5 節では,分類体系に関する今後の課題をまとめる.

(3)

第 2 節 日本標準産業分類の分類概念

分類体系の性質を把捏するためには,「分類体系の基本概念」を明らかにす ることが必要である.一般に「分類体系の甚本概念」としては,「生産指向 (

p r o d u c t i o n - o r i e n t e d

) の分類概念」と「商品指向 ( c o m m o d i t y - ) e d n t i e o r

前者は,言い換え

れば,「供給ベースの分類概念」とも言えるものであり,生産過程もしくは生 産技術の類似性に従って統合を行う分類体系である.一方,後者は,「需要ベ ースの分類概念」とも言えるものであり,商品やサービスの用途や使用目的,

機能の類似性に従って統合を行う分類体系である.この両概念を説明するため に,極めて簡単化された事例を示したものが以下の図 1 である.

生産過程や生産技術といった供給側の視点から見れば,木製いすと木製テー プル,スチール製いすとスチール製テープルは,それぞれ類似性を持っている と考えることができる.そこで供給ベースの分類概念に基づいた分類体系にお いては,これらが同一部門に分類され,「 A . 木製家具部門」と「 . B 金属製家 具部門」という 2 種類の部門が設定されることになる.一方で,用途や使用目 的といった需要側の視点から見れば,木製いすとスチール製いす,木製テープ

供給ベースの 分類概念

I . A 木製家具部門 I

I B

. 金属製家具部門 I

1 .

木製いす 2

. 木製テープル 3

. スチール製いす 4

. スチール製テーブル

需要ベースの 分類概念

I . a いす部門

b

. テープル部門

図 1 製造業における供給ペースの分類概念およぴ需要ペースの分類概念のイメージ

P . 9

9 図6.1 を一部改訂.)

1

このような分類体系の甚本概念については,例えば E c o n o m i c n o i t a c i f i s s a l C y c i l o P C

o m m i t t e

e

),3991( 宮川幸三)8002(

などにおいて詳しい説明が行われている.

(4)

1 0

0 立正大学経済学季報第583

ルとスチール製テープルは,それぞれ類似性を持っていると考えることができ る.そこで需要ベースの分類概念に基づいた分類体系においては,これらが同 一部門に分類され,「

.a

いす部門」と「

.b

テープル部門」という

2

種類の部門 が設定されることになるのである.

多くの産業分類体系は,ここで述べたような「供給ベースの分類概念」もし くは「需要ベースの分類概念」に甚づいて構築されている.例えば,

7199

年以 降現在までアメリカで適用されている「北米産業分類体系」

(North Amer- i

c a

n Industry onticafisiasCl System : NAICS)

では,そのマニュアルであ る

..SU ceOffi fo Management and Budget )9891(

において,冒頭の前書 き部分に以下のような記述がある.

NAICS

は,それが単一の概念に基づいて構築されているという点にお

いて,産業分類の中でもユニークなものである.類似した生産プロセスを 持つ経済単位は,同じ産業に分類される.また産業の境界線は,実行可能 な範囲で,生産プロセスの違いを区別している.』

2

(NAICS)

使用の例としては,生産性,単位当たり労働費用およぴ生産

における資本集約度の計測,雇用産出関係の推定,産業連関表の作成,そ して経済における生産関係の分析を含むその他の使用がある.』

3

この記述からも明らかであるように,

NAICS

は,分析目的およぴ使用目的 をも供給側に限定したうえで,「供給ベースの分類概念」のみに基づいた体系 として構築されたものであるといえる.

一方で日本標準産業分類では, 日本標準産業分類一般原則第

3

項(分類の基 準)において,次のような

3

種類の分類基準があげられているし

2 S..U eciffO Management fo and etdgBu )8991( より箪者翻訳.

3 .S.U eciffO Management fo and etudgB )8991( より筆者翻訳.

4 総務省統計局「日本標準産業分類の一般原則」/odise/xedni/pjo.g.tats.www//:ptth<

s a n g y o / 1 9 - 2 . h t

m

, >

最終アクセス日:8002 年11月4B.l

(5)

( 1

)

生産される財又は提供されるサービスの種類(用途,機能など)

( 2

)

財の生産又はサービス提供の方法(設備,技術など)

( 3

)

原材料の種類及び性質,サービスの対象及ぴ取り扱われるもの(商品な ど)の種類

ここでは,まず第

1

の条件に「用途,機能」といった需要側の概念があげら れており,

2

番目の条件として「設備,技術」といった供給側の概念があげら れている.つまり日本標準産業分類は一貫した分類概念を持つものではなく,

「需要ベースの分類概念」と「供給ベースの分類概念」が混在した体系として 構築されたものであることがわかる.

この H 本標準産業分類のように,需要ベースと供給ベースの混在した概念の もとで構築された体系としては,

NAICS

以前に

0391

年代より米国で適用され ていた産業分類体系である米国標準産業分類

ardndta(S lairtsudnI -ifissalC c

a t i o

n : SC)I

をあげることができる.

SIC

では,ある部分において「供給ベ ースの分類概念」が,別の部分では「需要ベースの分類概念」が採用されてお

り,複数種類の分類概念を同時に含んだ共通部門分類体系となっていた.

-irT p

l e t

t )3991(

によれば,

SIC

では砂糖に関して,「

.1602

サトウキビを原材料 として生産された砂糖」と,「

.2602

サトウキビ原料の砂糖を更に精製して作っ た砂糖」,およぴ「

.3602

甜菜(砂糖大根)を原材料として生産された砂糖」

を分類上異なる産業部門として区別しており,これは明らかに供給サイドの甚 準に従った分類である.また,「鍛鋼から生産されたチェーン」と「購入した

ワイヤーで生産されたチェーン」が,それぞれ「

.2643

鉄鋼鍛造業」と「

.6943

その他の加工されたワイヤー製品」に区別して格付けられているケースや,漁

業に関して「

.190

商業的漁業」と「

.290

投殖業」が区別されているケースなど

も,明らかに供給サイド甚準による分類である.一方で,「

.393

楽器」部門に

は,木製の楽器から金管楽器,電子楽器に至るまで,全ての楽器が格付けられ

ている.また,「

.3253

農業機械器具」には, トラクターから給餌器,穀物乾燥

機など,農家で使用する多岐にわたる機械器具類が全て格付けられている.こ

れら

2

つの部門は,明らかに用途や使用者を甚準として設定された部門であり,

(6)

102

立正大学経済学季報第

58 3

SIC

において需要サイドの基準が適用されていたことを示唆するものである.

このように

SIC

には,異なる分類概念が同時に含まれていたのである凡 本稿の目的は,ここで述べたような「分類の基礎概念」の違いが,経済統計 に基づく分析の結果にどのような影響を与えるものであるか,また分析目的と 整合的であり適切な結果を得るためには,各種経済統計にどのような産業分類 体系を適用すべきであるか,といった点について考察を行うことである.次節 以降では,日本標準産業分類の実際の適用事例を通じて,「分類の墓礎概念」

のあるべき姿を明らかにし, H 本標準産業分類の課題を示す.

第 3 節 事業所を単位とした一次統計と分類体系ー工業統計調査の事例ー

3 - 1

. 問題の所在

本節では,工業統計調査や経済センサスといった供給サイドの一次統計にお いて,どのような概念に甚づく産業分類体系を適用すべきであるか, という点 について論じる.

事業所を調査単位とした一次統計調査においては,産業分類体系の基礎とな る分類概念だけでなく,事業所の産業格付け手法が,統計調査より把握される 産業構造の観察結果に大きな影響を及ぽすことになる.そこで以下ではまず,

現行の工業統計調査における事業所の産業格付け手法を明示し,問題点を明ら かにする.工業統計調査においては,事業所の産業格付け手法として以下のよ

うな方法が採用されている支

① 製造品が単品のみの事業所については,品目 6 桁番号の上4桁で産業細 分類を決定する.

② 製造品が複数の品目にわたる事業所の場合は,まず,上

2

桁の番号(中

5 SIC については, earcPe )7591( にも詳しい説明がある.

6 経済産業省)7002( 『平成71年工業統計表産業編』「利用上の注意」より抜粋.ただし.

ここで示した方法は「一般的な方法」であり.この他に「中分類32 鉄鋼業」の一部につ いて.原材料,作業工程.機械設備等によって産業を決定しているものがある.

(7)

分類)を同じくする品目の製造品出荷額等をそれぞれ合計し,その額の 最も大きいもので

2

桁番号を決定する.次に,その決定された

2

桁の番 号のうち,前記と同様な方法で

3

桁番号(小分類),さらに

4

桁番号(細 分類)を決定し,最終的な産業格付けとする.

これを見ても明らかであるように,工業統計調査では,基本的には各事業所 の生産する製造品目の種類によって産業格付けが行われることになる.このよ

うな産業格付け方法に関する問題の

1

つは,事業所が複数の製造品目を生産し ているケースにお}ヽて発生する.これは具体的には,表

1

のようなケースであ

る .

1

は,ある事業所の

4002

年およぴ

5002

年の製造品目別出荷額と産業格付け に 関 す る 情 報 を ま と め た も の で あ る.

04

年 時 点 に お い て , こ の 事 業 所 は

119662

プレス用金型」を

11

億円分と,「

112552

打抜・プレス機械部分品」を

01

同部分品・附属品製造業」に格付け られる事業所となっている.これに対し

50

年時点では,「

119662

プレス用金型」

の出荷額が

1

億円分減少して

01

億円となる一方で,「

112552

打抜・ プレス機械 部分品」の出荷額が

1

億円分増加して

11

億円となったため,結果としてこの事 業所は,「

2552

金属プレス製品製造業」部門に格付けられることになる.つま

りこの事業所は,品目別生産頷の徴小な変化のみによって,

4

桁細分類で言え 同部分品・附属品製造業」から「

2552

金属プレス製品製造業」

1

事業所の産業格付け変更事例

時点 4050

産業格付け 同部分品・附属品製造業

2552

金属プレス製品製造業 事業所の製造

12億円 12億円

品出荷額合計

製造品目別

161926

プレス用金型

11億円 11億円

出荷額第

1

製造品目別

01億円 119626

プレス用金型

01億円

出荷額第

2

(8)

1 0

4 立正大学経済学季報第58巻3号

に,また2桁中分類においても「26 一般機械器具製造業」から「25金属製品 製造業」に産業格付けが変更されることになるのである.

このような事業所の産業移動によって, 4年から 00 5年にかけての産業別出荷 同部分品・附属品製造業」部門あるいは「26 - 般機械器具製造業」部門の出荷額が21億円減少し,「2552 金属プレス製品製造 業」部門あるいは「25金属製品製造業」部門の出荷額は21億円増加することに

た 同部分品・附属品製造業」部門ある

いは「26 一般機械器具製造業」部門の出荷額の中に,哭なる産業部門に分類 される品目である「255211 打抜・プレス機械部分品」の出荷額10億円分が含ま れており,一方で05年の「2552 金属プレス製品製造業」部門あるいは「25金属 製品製造業」の出荷額の中に,異なる産業部門に分類される品目である

「961126 プレス用金型」の出荷額10億円分が含まれることになってしまう.

これらの事例のように,製造品目別出荷額の徴小な変化によって産業別製造 品出荷額が大きく変化してしまうこと,また産業別製造品出荷額の中に巽なる 産業部門に分類される品目の出荷額が多く含まれていることは,産業構造変化 の的確な把握という観点から言えば問題である. しかし現実には,このような 産業移動を繰り返す事業所が存在することも事実である. もしも,このような 産業移動を繰り返す事業所が数多く存在するとすれば,ここで取り上げたよう な問題を回避するための方策を考えなければならない.

この問題を解決する

1

つの方法は,表1の事例のように事業所が産業部門の 異なる複数種類の製造品目を生産しており,両者の金額が拮抗しているケース において,それぞれの生産活動を統計調査上は別の事業所として取り扱うこと である.これに関連してUnited Nations )3991( の5.22 には,『副次的アク ティビティは,主たるアクティピティに比較して小規模であることが望まれる.

もしも企業内の副次的アクティビティが,主たるアクティビティと同程度に重 要であるか,あるいはそれに近いほどに重要であるならば,そのアクティビテ ィは,主たるアクティビティが行われている事業所とは別の事業所において行 われているものとして扱われるべきである.』といった記述がある.このよう な記述に従って,副次的な製造品目の生産活動を別の事業所の活動として区分

(9)

して把捏することができれば,各事業所は単一の生産活動を行っているか, も しくは大規模な主たる生産活動と小規模な副次的生産活動を行っていることに なり,表

1

に示したような見かけ上の産業移動の問題は発生しない.つまり表

1

のケースで言えば,当該事業所を「

116962

プレス用金型」を生産する「

62

一般機械器具製造業」部門の事業所と,「

112552

打抜・プレス機械部分品」を 生産する「

52

金属製品製造業」部門の事業所という

2

つの事業所からなる主体 であると考え,それぞれについて工業統計調査を実施すればよい.

ここで,事業所の敷地内に,「

119662

プレス用金型」を生産する工場

A

と プレス機械部分品」を生産する工場

B

2

棟存在するようなケ ースを想定しよう.これは言い換えれば,まったく異なる生産設備を用いて複 数種類の製造品が生産されているケースである.この場合に,工場

A

およぴ 工場

B

を別の事業所として工業統計調査を実施することができれば,産出に 関する調査結果としては表

2

のような情報を得ることができる.

工業統計調査では,従業者数や電カ・エネルギー消費額,原材料消費額,資 本減耗額などの調査も実施することになる.表

2

のケースのように,各産業の 生産活動が,異なる工場で行われている場合には,これら投入面の調査事項に 関しても,調査を実施することが可能であろう.これによって,前述のような 製造品目別出荷額の徴小な変化によって産業別製造品出荷額が大きく変化して しまう,あるいは産業別製造品出荷額の中に晃なる産業部門に分類される品目 の出荷額が多く含まれている, といった問題は回避されることになる.

これに対して,単一の工場内の同一の生産ラインにおいて「

116926

プレス用

表 2

時点 6070

事業所区分 工場 A 工場

B

工場 A 工場

B

産業格付け

9662 2552 6926 2552

事業所の製造

11億円 01億円 01億円 11億円

品出荷額合計

製造品目別

161962 : 11

億円 115252 : 01億円 116926 : 01億円 115252 : 11億円

出荷額第

1

(10)

1 0

6 立正大学経済学季報第58巻 3

金型」と「

115252

打抜・プレス機械部分品」の両製造品目を生産しているよう な事業所を想定しよう.この事例は,同一の生産設備や類似した生産技術を用 いて複数種類の製造品が生産されているケースであると解釈できる.この場合,

製造品出荷額などの産出に関する調査項目については,表

2

と同様の適切な調 査を実施することが可能である. しかし共通の生産ラインで両製造品目の生産 を行っているため,従業者数や電カ・エネルギー消費額,原材料消費額,資本 減耗額等の投入に関する調査を製造品目ごとに分割して実施することは困難で あろう.このケースに関しては,統計調査方法の改普のみによって,問題を解 決することは難しい.問題を解決するためには,より根本的な要因である産業 分類体系に関して検討しなければならない.

ここでの問題は,そもそも,単一の工場内の同一の生産ラインで生産されて いるような製造品目,つまり生産技術が類似した複数の生産品目が,典なる産 業部門に分類されていたことによって発生したものである.上述の事例で言え

ば ,

プレス機械部分品」がい

ずれも同一の産業部門に分類されていれば,当該事業所は常にただ

1

つの産業 部門に格付けられることになり,前述のような製造品出荷額比率の徴小な変化 による産業移動といった問題は完全に解決されることになる.また,産業別出 荷額の中に,他の産業部門に分類される製造品目の出荷額が含まれてしまう,

という問題も発生することはない.つまり,生産技術が類似した複数の生産品 目を圃ーの部門に分類するというコンセプトのもとで産業分類体系を構築すれ ば,前述のような問題をある程度回避することができるのである.これはまさ に,「供給ベースの分類概念」に基づいて構築された産業分類体系に他ならな

し '・

以上の事例より,産業構造を的確に把握するという目的のもとで適切な一次 統計調査を実施するためには,一貫して「供給ベースの分類概念」に基づく産 業分類体系が必要であるといえる. しかし,前節でも述べたように,現在の

H

本標準産業分類体系は,「需要ベースの分類概念」と「供給ベースの分類概念」

が混在した形式になっている.そこで次項では,工業統計マイクロデータを用

いて,このような概念の混在した体系が一次統計調査にもたらす影響を明らか

(11)

にすると同時に,現在の産業分類体系を工業統計調査に適用した場合の問題点 を指摘する.

3 - 2

.

工業統計マイクロテータを用いた事業所の産業移動に関する検証 本項では,前項で述べた「産業別製造品出荷額の中に異なる産業部門に分類 される品目の出荷額が多く含まれている」,「製造品目別出荷額の徴小な変化に よって事業所の産業格付けが変化してしまう」という

2

つの問題について,工 業統計マイクロデータを用いた分析を通じて,工業統計調査における現状を把 捏すると同時に問題点を指摘する.

最初に,問題点の

1

つである「産業別製造品出荷額の中に晃なる産業部門に 分類される品目の出荷額が含まれている」ケースに関連して,

5002

年に存在す る全事業所を対象として,

2

桁中分類部門を超える他産業部門製造品の出荷額 比率を求め,その上位

51

位までの

4

桁細分類部門を表したものが表

3

である.

がん具製造業」について言えば,「他産業製造品 出荷額割合」欄の

39.56%

は,(他部門製造品出荷額)/(同一

2

桁部門製造品出 荷額十他部門製造品出荷額)の値を求めたものである.ここでの「他部門製造

がん具製造業」に格付けられ る事業所の製造品出荷額のうち,「

23

その他の製造業」部門以外の異なる

2

桁 中分類部門の製造品目に関する製造品出荷額であり,「同一

2

桁部門製造品出 荷額」とは,

5002

年時点に「

23

その他の製造業」の製造品目に関する製造品出 荷額のみを指す

.s

従って,「他産業製造品出荷額割合」が大きければ大きいほ ど,当該部門においては,

2

桁中分類部門をまたいだ他産業製造品の混在率が 高いことを意味していることになる.表

3

に示した

51

部門は,「他産業製造品 出荷額割合」が

20%

以上の部門である釘

このうち上位

3

部門は,いずれも「

23

その他の製造業」に属する部門であっ

.01

23

その他の製造業」が,他のいずれの部門にも分類することのできな

かった製造品を集めた部門であることを考えれば,このような結果が得られる

ことは当然のようにも思える.しかし一方で「

23

その他の製造業」に属する

4

桁細分類部門が

64

部門も存在し,これら

3

部門を除いた残りの

34

部門が上位

51

(12)

1 0

8 立正大学経済学季報第58巻 3

3 2桁 中 分 類 を 超 え る 他 産 業 部 門 製 造 品 出 荷 額 比 率 5(200 年, 4桁 細 分 類 別 上 位5部門)1 7

順 部門 他産業製造品

位 出荷額割合

1 3132 39.56% 2 3812 武器製造業 38.98% 3 3425 針・ピン・ホック・スナップ・同関連品製造業 37.06% 4 2226 炭索繊維製造業 7.43 0% 5 2961 その他の原動機製造業 30.09% 6 3711 同部分品製造業(時計側を除く) 27.46% 7 2749 その他の電子応用装置製造業 7.52 3% 8 3116 分析機器製造業 24.94%

2267 空気圧縮機・ガス圧縮機・送風機製造業 23.92% 1

0 8132 ラジオ受信機・テレビジョン受信機製造業 22.49% 1

1 4422 光ファイパケープル製造業 21.56% 1

2 1723 時計側製造業 21.54% 1

3 1242 衛生陶器製造業 20.96% 1

4 1911 プラスチック板・棒製造業 20.49% 1

5 1333 動物用医療機械器具製造業 20.36%

※ここでの結果は,全て2005 年時点の H本標準産業分類(第11回改訂)に甚づいている.

位 ま で に ま っ た く 入 っ て い な い こ と を 考 え れ ば , こ れ ら 3部 門 の 「 他 産 業 製 造 品 出 荷 額 割 合 」 が 他 の 部 門 と 比 較 し て も 著 し く 高 い こ と は 確 か で あ る .

い く つ か の 産 業 部 門 に つ い て , 産 業 別 に 集 計 さ れ た 製 造 品 出 荷 額 の う ち , 4

7平成71年データについては,転売品の一部が製造品出荷額に含めて報告されていた問題 により,「転売品に関する参考データ」o/tycs/tiisatstjp/o..gtimeww./w:/tpht<

k o u g y o / r e s u l t - 2 / h

l 7 /kakuho/hirunoku/index.html> (最終アクセスB : 0082111

9日)が公表されているが,ここでの計算には,この参考データを反映させていない.

8ただし,ここでは,修理料収入や電力および屑の販売収入を除いて製造品出荷額の計算 を行っている.

9「他産業製造品出荷額割合」が10% 以上の部門は.全部で87部門存在した.なお, 0520 年 の工業統計調査における4桁細分類部門数は,全部で056 部門である.

1

0 ただし,最新の日本標準産業分類(第21回改訂)においては,「武器製造業」は,「27業 務用機械器具製造業」に含まれている.

(13)

割近くが晃なる

2

桁中分類部門の製造品であるというここでの結果は,産業別 に集計された投入・産出に関するデータのみを利用して産業構造に関する分析 を行う際に極めて大きな問題となる.この点については,前項でも述べたよう に,部門の奥なる生産活動を別の事業所として調査することができれば,問題 を回避することができる. しかし,部門の巽なる製造品が,同一の生産ライン において類似した生産技術のもとで生産されているようなケースにおいては,

特に投入に関する情報を部門ごとに区別して調査することが困難である.この ように,類似した生産技術によって生産される製造品目であるにも関わらず,

それが拠なる

2

桁中分類部門に分類されているような場合,言い換えれば,「供 給ベース概念」に甚づいた部門設定がなされていないようなケースにおいては,

適切な調査を行うことが困難であるといえる.そこで表

3

の結果に立ち返れば,

た 用

がん具製造業」およぴ「

1328

武器製 造業」は,その部門名からもわかるように,明らかに「供給ベースの分類概 念」に基づいて設定された産業部門ではなく,上述の「適切な調査を行うこと が困難である」ケースに該当する可能性がある庄産業構造の的確な把握とい う目的から言えば,ここであげた部門については,一貰して「供給ベースの分 類概念」に甚づいた分類体系の再構築が求められる.

また第

4

位の「

6222

炭索繊維製造業」に関して,事業所別データよりその詳 細な内訳を見ると,他部門製造品出荷頷の約

3

分の

2

が,「

4271

合成繊維製造 業」の製造品出荷額であることがわかる.この「

4271

合成繊維製造業」には,

製造品目として炭索繊維のもとになるアクリル繊維が含まれており,炭索繊維 とアクリル繊維を同時に生産する事業所が数多く存在している.つまり,極め て関係の深い生産技術によって生産される製造品目でありながら,両者は典な る

2

桁中分類部門に分類されているのである.ただしこの問題に関しては,最 新の日本標準産業分類である第

21

回改訂において,「炭索繊維製造業」およぴ

がん具製造業」や「

1823

武器製造業」に関しても,後に示す「

2622 炭索

繊維製造業」のケースのように,個別事業所の詳細なデータを分析することは可能であ

るが,これら

2

部門に関しては対象となる事業所数が極めて少ないため,秘匿の問題を考

應して個別事業所の分析は行っていない.

(14)

1 1

0 立正大学経済学季報第853号

「合成繊維製造業」がいずれも「1

1

繊維工業」に含まれることになったため,

「炭索繊維製造業」における

2

桁中分類部門を超えた「他産業製造品出荷額割 合」は,著しく低下することが予想される.「炭索繊維製造業」およぴ「合成 繊維製造業」に関するこのような取り扱いは,「供給ベースの分類概念」の導 入によって,「産業別製造品出荷額の中に異なる産業部門に分類される品目の 出荷額が多く含まれている」という問題を回避することができた事例の

1

つで ある.

続く表 4 は,表 3 と同様の計算を全ての 2 桁中分類部門を対象として行った ものである. 2 桁中分類部門レベルまで集計した場合でも,「 3 2 その他の製造 業」・「3

1

精密機械器具製造業」・「2

7

電気機械器具製造業」の

3

部門の「他産業 製造品出荷額割合」は10% を超えており,その他にも「2

8

情報通信機械器具製

造業」

9.09%,

29

電子部品・デバイス製造業」

7.67%

など,高い値を示して

いる部門が存在する.いくつかの部門において,

2

桁中分類部門レベルの産業 別製造品出荷額のうち,約

1

割が他

2

桁中分類部門の製造品出荷額であるとい うここでの結果は,現行の産業分類体系およぴ工業統計調査のもとで,産業レ ベルの成長や衰退に関して分析を行うことの問題点を示唆している.「他産業 製造品出荷額割合」が高い部門は,特に機械関連産業に集中していることから,

類似した生産技術のもとで生産される機械関係の複数の製造品目を生産する事 業所が,製造品目別の出荷額比率の変化によって,これら機械関連産業部門の 間を移動している姿も想定される.これは,機械関連産業において,一貫して

「供給ベースの分類概念」に基づいた分類体系の構築が行われていないことに 起因するものであると考えられる.機械関連産業は, 日本の製造業の中でも基 幹産業の

1

つであることから,産業ベースの生産活動の実態を的確に把握する ことは極めて重要であり,そのためにも一貫して「供給ベースの分類概念」に 基づいた機械関連産業分類体系の再構築が望まれる

.21

続いて,

2

番目にあげた「製造品目別出荷額の微小な変化によって事業所の

産業格付けが変化してしまう」という問題に関連して,

0420

年・

2005

年の工業

統計パネルデータを用いた分析を通じて事業所の産業格付け変更の実態を明ら

かにする.

(15)

4 2桁中分類部門を超える他産業部門製造品出荷額比率0520( 年, 2桁部門別)

部門 同一2桁部門製造品 他部門製造品 他産業製造品 出荷額(百万円) 出荷額(百万円) 出荷額割合 0

9 食料品製造業 120,9452,2 69,8793 1.66% 1

0 飲料・たばこ・飼料製造業 40,725,69 3260,71 1.74% 1

1 繊維工業(衣服,その他の繊維製品を除く) 71747,,22 3471,8 3.51% 1

258,085,12 7477,3 1.69% 1

3 除く) 業 を 83,209,52 948,72 2.81% 1

467513,,22 8745,01 4.55% 15 パルプ・紙・紙加工品製造業 39,341,96 3888,61 2.37% 1

6 同関連業 64,367,07 796,51 0.73% 1

7 化学工業 09,53354,2 18,5582 3.28% 1

884,608,013 1807,14 3.11% 1

9 プ ラ ス チ ッ ク 製 品 製 造 業(別掲を除く) 73,785,310 0950,16 5.56% 2

0 ゴム製品製造業 94580,,92 937,401 4.50% 2

130,8501 9736, 1.26% 2

2 窯業・土石製品製造業 6174,437, 912,781 2.34% 2

3 鉄鑽業 58,937,116 0697,56 3.92% 2

4 非鉄金属製造業 71,807,46 4339,23 4.89% 2

5 金属製品製造業 40,608,513 4242,08 5.61% 2

6 一般機械器具製造業 39,042,728 163,2202, 6.57% 2

7 電気機械器具製造業 13,111,516 5013,2,91 10.43% 2

8 情報通信機械器具製造業 87,454,110 0825,1,01 9.09% 2

9 電子部品・デバイス製造業 67,937,716 4489,8,31 7.67% 3

0 輸送用機械器具製造業 11,792,747 7339,6,91 3.96% 3

1 精密機械器具製造業 52471,,33 492,024 10.68% 3

2 その他の製造業 47141,,83 36,8325 12.18% 合計 8052,0977,2 53,22294,1 4.90%

※ここでの結果は,全て2005 年時点の H本標準産業分類(第11回改訂)に甚づいている.

(16)

1 1

2

立正大学経済学季報第

8巻 3号5

言うまでもなく,事業所の産業格付け変更は,それ自体が問題を含んでいる わけではない.従来の生産活動を縮小し,新たな生産活動を開始したことによ る産業格付け変更は,産業構造変化そのものであり,こうした産業格付け変更 を的確に把握することができるような統計調査を実施することが必要である.

例えば,新商品としてのデジタルカメラの登場とデジタルカメラ市場の拡大に 伴って,事業所がこれまでに生産していた光学カメラの生産を縮小し,主たる 製造品目としてデジタルカメラの生産を開始するようなケースがこれにあたる.

このケースは,最新の

H

本標準産業分類(第

21

回改訂)では「

2527

写真機・映

同附属品製造業」から「

2203

デジタルカメラ製造業」への

2

桁中分 類部門を超えた産業移動として表されることになる.この場合の特徴として,

同附属品製造業」から「

2203

デジタルカメラ製造 業」へ移動する事業所が数多く存在する一方で,「

2230

デジタルカメラ製造業」

同附属品製造業」へ移動する事業所は数少な いことが想定される.

一方,前項でも述べたように,統計調査を実施する上で問題となるのは,こ のような明確な傾向を持った産業構造の変化ではな<'類似した生産技術によ って生産される複数の製造品が異なる産業部門に分類されている場合に,それ らの製造品を生産する事業所の産業格付けが,製造品目ごとの生産額比率の徴 小な変動によって変化してしまうことである.このケースでは,複数の産業間 を頻繁に移動するような事象が発生するため,工業統計調査において

A

産業 から

B

産業へ移動する事業所が数多く確認されると同時に,

B

産業から

A

産 業に移動する事業所も数多く存在することが想定される.このような状況は,

実際の生産活動はそれほど大きく変化していないにも関わらず,産業別の集計

12 ここでの分析結果は,日本標準産業分類(第11回改訂)に基づくものであるが,最新の H本標準産業分類(第12回改訂)では,機械関連産業に関して大幅な変更が見られる.

ただし,新たに設立された機械関連部門 (2桁部門)は,「はん用機械器具製造業」・「生 産用機械器具製造業」・「業務用機械器具製造業」など,部門名だけを見ればいずれも用 途を基準にして設定された部門であるように見える.新たな分類体系を基にした工業統 計調査は,現時点では実施されていないため,新たな分類体系について検証を行うこと は困難であるが,将米的には新たな分類体系のもとで検証作業を行う必要がある.

(17)

データに大きな影響を及ぽす可能性があるという点において,望ましいもので はない.そこで以下では,ここで述べたような「事業所が複数の産業間を頻繁 に移動するようなケース」が実際の工業統計調査においても発生しているもの であるか否かを検証する.

5

は ,

4002

年・

5020

年の工業統計パネルデータを用いて,

2

桁中分類部門 を超えた事業所の産業格付け変更の状況を明らかにしたものである.ここで用 いている工業統計パネルデータは,

2

時点にわたる事業所の生産活動を接続し て作成したものであり,個別の事業所について

4002

年時点の産業格付けと

5002

年時点の産業格付けを比較することができる.ただし

4002

年については,従業 者数

4

人以上の事業所のみが調査対象となっているため,以降の分析は全て従 業者数

4

人以上の事業所のみを対象としている.このパネルデータを用いて,

2

桁中分類部門を超えた産業格付け変更の全パターンを抽出し,その中で変更 事業所数の多い上位

51

パターン(ただし

51

位が同数であるため全

61

パターン)

を示したものが,表 5 である.従って表 5 には,同一 2 桁部門内での 3 桁ある いは

4

桁レベルでの産業格付け変更は含まれていないことに注意が必要である.

表の形式について言えば,表中データの

1

行目は,

4002

年時点に「

3103

自動 車部分品・附属品製造業」(「

4002

年産業格付け」列より)であったが,

5002

年 時点には「

2552

金属プレス製品製造業」(「

5002

年産業格付け」列より)に移動 した事業所が,

74

事業所(「移動事業所数」列より)存在していることを示し ている.また「

40

年移動事業所数比率」列にある

0.5%

は ,

4002

年時点に移動 元である「

3103

自動車部分品・附属品製造業」に格付けられていた従業者数

4

人以上の全事業所数

8978

に占める格付け変更事業所

74

事 業 所 の 割 合

(47/

8 7 9

8 = 0 0.)50

を表している.同様に,「

50

年移動事業所数比率」列にある

3.1

%は,

0502

年時点に移動先である「

5252

金属プレス製品製造業」に格付けられ ていた従業者数

4

人以上の全事業所数

2553

に占める格付け変更事業所

74

事業所 の割合

74( /3552=0.013)

を表している.

5

を見れば,まず,第

1

位にある「

1303

自動車部分品・附属品製造業」→

2552

金属プレス製品製造業」のパターンに対して,第

3

位に「

5252

金属プレ

ス製品製造業」→ 「

3103

自動車部分品・附属品製造業」の逆パターンがあり,

(18)

114 立正大学経済学季報第583

5 産業格付け変更のパターン (2004 年 →2005 年 , 上 位61パターン)

順 移動 4005

2 0 0

4 年産業格付け 2005 年産業格付け 事業 移動事業 移動事業

位 所数 所数比率 所数比率

1 3013製造業自動車部分品・附属品 5522 金属プレス製品製造業 47 0.5% 1.3% 2 2435 製缶板金業 3264部分品・附属品製造業金属工作・加工機械用 04 0.7% 0.7% 3 2525 金属プレス製品製造業 3301製造業自動車部分品・附属品 39 1.2% 0.4% 4 1993品製造業他に分類されない木製 1114 木製家具製造業 34 3.0% 0.9% 5 2436部分品・附属品製造業金属工作・加工機械用 3254 製缶板金業 13 0.6% 0.5% 6 1114 木製家具製造業 9139品製造業他に分類されない木製 92 0.8% 2.5% 6 3130製造業自動車部分品・附属品 2643部分品・附属品製造業金属工作・加工機械用 29 0.3% 0.5% 8 2525 金属プレス製品製造業 品製造業 同部分品・附属 27 0.8% 0.5%

3254 製缶板金業 23 0.4% 2.1%

品製造業 同部分品・附属 2552 金属プレス製品製造業 23 0.4% 0.6%

造修理業 2543 製缶板金業 23 1.3% 0.4%

9912 その他の電子部品製造 8122 無線通信機械器具製造 23 0.9% 6.0%

1 3

2425 建築用金属製品製造業 3114 建具製造業 12 0.5% 0.7% 1

3

2543 製缶板金業 造修理業 同部分品製 21 0.3% 1.1% 1

5 品製造業 同部分品・附属

3119品製造業工業用プラスチック製 20 0.4% 0.4% 1

5

2812 無線通信機械器具製造 9291 その他の電子部品製造 20 5.2% 0.8%

※スペースの問題から,一部の部門名については正式名称ではなく,名前の一部を省略して記載している.

(19)

2

位にある「

3425

製缶板金業」→ 「

3462

金属工作・加工機械用部分品・附属 品製造業」のパターンに対して,第

5

位に「

3426

金属工作・加工機械用部分 品・附属品製造業」→ 「

4352

製缶板金業」のパターンが存在することがわかる.

このようなケースは,「

9931

他に分類されない木製品製造業」と「

1141

木製家 具製造業」

(4

位と

6

位の

1

番目),「

2552

金属プレス製品製造業」と「

9662

同部

分品製造修理業」と「

3542

製缶板金業」

9(

位の

3

番目と

31

位の

2

番目),

9912

その他の電子部品製造業」と「

1282

無線通信機械器具製造業」

(9

位の

4

番目と

51

位の

2

番目)にも見られるものである.このように,

2

産業間の格付

け変更が両方向にわたって頻出するパターンは,前述の,事業所が製造品目別 の生産額比率を変更することによって産業移動を繰りかえすようなケースに該 当するものであると思われる.表 5における

61

パターンのうち, 4分の 3を占 める

21

パターンがこのような結果となったことは,

H

本標準産業分類において 産業構造変化の適切な把握という観点から問題が発生していることを示唆して いる.

このような産業移動を繰りかえすパターンでは,一見すると産業全体の事業 所数の増加と減少が同時に発生するため,産業別の集計データに対する影響は 小さいように見える.これは例えば,第

1

位およぴ第

3

位にある「

1303

自動車 部分品・附属品製造業」部門と「

2552

金属プレス製品製造業」部門のケースに ついて,「

3013

自動車部分品・附属品製造業」から見れば

4002

年から

5002

年に かけて

74

事業所が「

2525

金属プレス製品製造業」に転出したのに対し,「

2525

金属プレス製品製造業」から

93

事業所が転入したため,集計すれば

8

事業所の 減少

(-47+39= -8)

にすぎないという考え方である. しかしながら,製造 品出荷額等や従業者数の変化に関しては,この限りではない.図

2

は,「

3103

自動車部分品・附属品製造業」部門と「

2552

金属プレス製品製造業」部門のケ ースについて,製造品出荷額等の変化の実態を明らかにしたものである.

図中の

0402

年「

3013

自動車部分品・附属品製造業」の下にある「

251,6 百万

円」は,「

1303

自動車部分品・附属品製造業」から「

2552

金属プレス製品製造

業」に転出した

74

事業所の,

0402

年時点の製造品出荷額等の合計を求めたもの

表 4  2 桁中分類部門を超える他産業部門製造品出荷額比率 0 5 2 0 ( 年, 2 桁部門別) 部門 同一 2 桁部門製造品 他部門製造品 他産業製造品 出荷額(百万円) 出荷額(百万円) 出荷額割合 09 食料品製造業 12 0,9 45 2, 2 6 9 ,8 79 3 1
表 7 日本標準産業分類 分類項目名,説明及ぴ内容例示 2 6 細分類 番号 部門名 内容 品目例示 医科用鋼製器具製造業:医科用内視鏡製造 業;手術用機械器具製造業;血液体外循環 主として外科用,内科 , l f J 機器製造業(人工腎炭装置,透析器,人工心 医療用 眼科用,耳鼻いんこう科 肺装置);人工呼吸器製造業;麻酔器具製 2741 機械器具 用,その他の医釈用機械 造業;注射器具製造業;整形用機械器具製 製造業 器具を製造する事業所を 造業;消誨減菌器製造業;医療用針製造 い 7 ヽ

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