献 辞
岡本芳太郎教授は,1970年に京都大学法学部卒業後,2002年まで日本 鋼管株式会社で主として法務,知的財産分野をご担当され,2004年本学 部に教授として赴任され,2013年3月にご定年を迎えられました。
先生は,学部においては,現代経済法概論,知的財産法,商法,各種 のゼミ,大学院博士前期課程においては,現代経営と知的財産,ビジネ ス法をご担当されてこられました。学部では,先生のゼミを履修する学 生は多く,多大な薫陶を受けたものと思います。また,大学院の経営学 修士コースでは,社会人学生の志望が多い「マネジメントコース」の指 導教員を長く務め,多くの院生の研究指導をしてこられました。実務経 験に基づく先生の指導は,社会人学生にとって有益なものであったでし ょう。
先生のご研究の中心は,日本鋼管株式会社にご勤務の時に業務として 携わってこられた知的財産権です。知的財産権は,著作権,特許権,商 標権等と関連をもつ分野ですが,これらについて幅広く研究されてこら れました。このほか,企業勤務のご経験を踏まえてのことだと思います が,知財関連の法律相談に関する著作も執筆されています。
学会活動面では,日本ライセンス協会,日本工業所有権法学会,日本 著作権法学会,日本知財学会の会員でした。本学へ着任される前には,
日本ライセンス協会の理事もお務めになられていますが,実務家として の業績がこの分野で評価されていたことの表れだと考えられます。
組織運営の面では,経済学部留学生委員会委員長を2006年から2期4 年間にわたりお務めになられました。英語にご堪能でもある先生は,非 常に円滑にその業務を遂行していただきました。現在では,グローバル 人材育成事業の一環として,学生の短期・長期の海外派遣や受入が重要 になっています。先生は,留学生委員長として,本学部のグローバル化
を留学面で早い時期から支えてこられたということができます。このほ か,全学的な委員会としては,知的財産委員会委員と職務発明等審査委 員会委員を務めてこられました。また,社会貢献の面でも,長崎県情報 公開審査会会長,長崎県個人情報保護審査会委員をお務めになられまし た。
個人的なことですが,大学院生に対して研究倫理についての講義また は講演をお願いしたことがあります。入学してくる学生に対して毎年行 うことをお願いしたのですが,先生には即座にお引き受けしていただい たことを,昨日のように覚えています。
このように岡本先生は,長年にわたり教育とりわけ院生指導,および 組織運営に多大な貢献をされてきました。ここに,教職員を代表して改 めて感謝申し上げるとともに,今後のご健勝とご活躍を祈念して,献辞 とさせていただきます。
2013年8月
長崎大学経済学会長 長崎大学経済学部長
岡 田 裕 正