学位論文 博士(社会福祉学)
ユダヤ慈善研究
2013年3月
首都大学東京大学院人文科学研究科
田中一利光
凡例
1.本研究で用いるテクストは、巻末の参考文献に掲げる「Iテクスト」によっている。
2.引用文献は、巻末の参考文献に掲げるr皿翻訳書」に邦訳があるものは基本的にそれらを用 いているが、それらにないものや必要な場合は筆者による私訳もある。
3.引用文献で、旧約・新約聖書からの引用は基本的に新共同訳を用いているが、必要な場合は 新改訳や筆者による私訳もあり、その場合はその旨断り書きを入れている。
4.ヘブライ語の単語には読者が転手(trans1itera伍。n)する場合を考慮し、ダゲシュ(ぬマ文 字の真ん中に打たれる点)を入れて、コ(v)とコ(b)、⊃(㎞)と∋(k)のように軟硬の発音を区 則している。
5.人名の日本語表記は、『キリスト教人名辞典』(日本基督教団出版局)、『岩波ニケンブリッジ 世界人名辞典』(岩波書店)の表記を用いた。ユダヤ教に関する人名や固有名詞は『古典ユダ ヤ教事典』(教文館)によっているが、慣用されている表記も尊重し用いた。
6。年号の「前」は紀元前を、「後」は紀元後を示す。
iii
旧約・新約聖書諸文書略号表
旧約聖書
略 号 新共同訳による書名 略 号 新共同訳による書名 略 号 新共同訳による書名
剣 創世記 代下 歴代誌下 ダニ ダニエル書
出 出エジプト記 ユズ エズラ記 ホセ ホセア書
レビ レビ記 ネヘ ネヘミヤ記 ヨエ ヨェル書
民 反数記 エス 一 Gステル記 アモ アモス書
中 申命記 ヨブ ヨブ記 オバ オバデヤ書
ヨシュ ヨシュア記 詩 詩編 ヨナ ヨナ書
士 士師記 歳 箴言 ミカ ミカ書
ルツ 泣c記 コペ コヘレトの言葉 ナポ ナホム書
出 一. 山 λ ザ…コ L 雌 雌可ん
■、岳
サム上 サムエル記上 サム下 サムエル記下 王上
王下 代上
列王記上 列王記下 歴代誌上
雅 イザ エレ 哀 エゼ
雅歌 イザヤ書 エレミヤ書 哀歌
エゼキエル書
ノ、ノミ
ゼフア ハガ ゼカ マラ
ハバクク書 ゼフアニヤ書 ハガイ書 ゼカリヤ書 マラキ書
新約聖書
略 号 新共同訳による書名 略 号 新共同訳による書名
マタ マタイによる福音書 Iデモ テモテヘの手紙I
マコ マルコによる福音書 1Iデモ テモテヘの手紙皿1
ルカ ルカによる福音書 テト テトスヘの手紙
コノ、 ヨハネによる福音書 フイレ フィレモンヘの手紙
使 使徒言行録 ヘブ ヘブライ人への手紙
ロマ ローマの信徒への手紙 ヤコ ヤコブの手紙
Iコリ コリントの信徒への手紙I Iペト ペトロの手紙I
皿コリ コリントの信徒への手紙皿 1Iペト ペトロの手紙1I ガラ ガラテヤの信徒への手紙 Iヨハ ヨハネの手紙I エフェ エフェソの信徒への手紙 皿ヨハ ヨハネの手紙■
フイリ フィリピの信徒への手紙 皿ヨハ ヨハネの手紙皿
コロ コロサイの信徒への手紙 ユダ ユダの手紙
Iテサ テサロニケの信徒への手紙I 黙 ヨハネの黙示録
■テサ テサロニケの信徒への手紙1I
ヘブライ文字・音価表 ギリシア文字・音価表 字母
漢
音価 字母
Aα
音価
漠 Aα a一,a
ココ Vb lBβ b
エス ghg rY 9
τ マ d−hd一 △δ a
[ h Eε e
1 W Zζ Z
i一
Z Hη
εn X ⑤0 th
口 t Iし i,i
㍉
j Kκ k
khk Aλ 1
⊃ 3
u(終止形) M叫 m
ソ 1 Nv n
8ξ ks
泊目(終止形) m
0o 0
n肌
コ1(終止形) n P
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o S Σ0
@g(終止形)
S
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∋ 邑 w(終止形)
php Tτ t
Y・u xせ
§tS ΦΨ ph
芭γ(終止形)
XX kh
P qk Ψψ ps
「 r Ωω 6
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V
目次
凡例 一………・… 一・ …・・
旧約・新約聖書 諸文書略号表
ヘブライ文字・音価表 ………・・
ギリシア文字・音価表 …・・
・・・・・ ・…H・・・・・…拉
…・・ 加 V
.
@ V
序
1 問題の所在と研究目的 一…………・・・…
2課題の設定と研究方法 …・・
3先行研究分析 ………一………
3.1事典類 6
3.1.1 ∠わ。γoノρρ∂θoケ∂〃ゐゴ。∂ 6 3.1.2 亙。oア。/oρ∂θゴゴ∂ of/7oらゴ∫m 7 3.1.3 肋。γo/qρθoケ∂ of8ooゴ∂ノ 〃b赦 7
3.2個別研究 8 3,2,1 ラルマン 8 3.2.2 ボーゲン 8 3.2.3 フリッシュ 9 3.2.4 コーニス 9
3.2.5 ローウェンバーグ 10
3.2.6ブラウン大学「ブラウン・ユダヤ研究」
3.3我が国の研究状況 14
注……・・
12
1
・…・・ @・・・… 2
6
15
第1章研究序説 一……・
1慈善とは …・……・一 .・ … …
2古代のユダヤ慈善 2.1聖書 19 2.2 タルムード 22 3中世のユダヤ慈善 3.1 ラビ文学 24
3.2マイモニデスのr慈善の8段階」 25 3.3 アル・ナカワの「9種類の慈善」 28 4近・現代のユダヤ的価値 __.
4.1ユダヤ慈善の価値 31 4.2価値をめぐる葛藤 32
・・・・・
@ ・・… 18
18 … 19
・・・・・・・・・…
@ 一・ 24
31
4.3ユダヤ教ソーシャルワークの価値の特質 36 4,3.1教義的側面
4.3.2実践的側面 まとめ
注……一………・・…・・
36 37
40 41
第2章 ユダヤ慈善における「施し」とその用語
一r施し(エレエモスネー)」の語の創出と伝播一 はじめに ・……・………….__..____._._.____
1ヘレニズム的ユダヤ教におけるr施し(エレェモスネー)」の語の創出 1.1 r施し(エレエモスネー)」の語の創出の背景 45
1.2 セプテュアシントにみる「施し」 46 1.3 旧約聖書外典にみる「施し」 49 1.4それ以外での使用状況 50 2原始キリスト教団と「施し」
2.1セプテュアシントと原始キリスト教団の関係 50 2.2新約聖書にみる「施し」 51
2.3原始キリスト教団の「施し」とユダヤ教の関係性 52
3ユダヤ教とキリスト教の確執と「施し」一………・・……・・…一……
3.1ヘクサプラにみるr施し(ユレェモスネー)」からr義(ディカイオスネー)」
への変更 53
3,2原始キリスト教団の「施し」の独自性 54 まとめ
洋一一………・……・………・・…
45 45
50
53
55 55
第3章 古代ユダヤ教の貧困者救済制度
一タルムード・ペアー篇を中心として一 はじめに
1ユダヤ教における貧困者救済制度の歴史的背景 1.1農業と土地の所有権に関するユダヤ的特徴 61 1.2 トーラーにみる「施し」の規定 63
2ユダヤ教における「施し」の教義的背景…… ……
2.1厳格さの側面 64 2.2寛容さの側面 65 2.3周辺世界との比較 66
3ペアー篇にみる古代ユダヤ教の貧困者救済制度 3.1ペアー篇とは 66
60 61
64
66
Vii
3.2ペアー篇の年代 67 3.3ペアー篇の構成 68 3.4ペアー篇の内容 69 3.5200スズの価値 73 まとめ
注 ……
75 76
第4章 古代ユダヤ社会における病者と障害者 一宗教規定とそれに基づく処遇の分析一 はじめに
1ユダヤ思想における罪の概念 ………・…
1.1原罪 80
1.2個人の律法に反する罪 81 1.3 清め 83
2病者
2.1重い皮膚病患者 84 2,2処遇 85
3障害者 一………_.____...__.
3.1 トーラーから 86 3.2 タルムードから 88 4罪のメタファーと差別 4.1罪のメタファー 89 4.2差別 91
4.3共存の可能性 93
まとめ ・…・…………・ …
注………一………・・………一
・・・・…
@ 79
…・・ 79
84
86
・・… @ 89
…・・ @ 94
・・・・・・・・・・・… 95
第5章 古代シナゴーグにおける女性指導者
一原始キリスト教との対比をとおして一
はじめに …・…・…・・……・・一………__._.__._..
1シナゴーグと女性
1.1シナゴーグとは 98
1.2シナゴーグにおける女性の地位 99 1.2.1 ブルーテンの見解 99
1.2.2 サプライの見解 101
2ユダヤ教の女性観 ………・………・・
2.1旧約外典より 105
…・・ 98
…・・ @ 98
・・・・・・・・・・・… @ 104
2.2 タルムードより 106 2.2.1ニツダー篇 106 2.2.2 メギラー篇 106 2.2.3バヴァ・カマ篇 107 2.3古代ユダヤの家制度と女性 108 3原始キリスト教団の女性観 …・……・
3.1女性と預言 110 3.2荒井献の見解 111
3.3フィオレンツァの見解 111 4パウロの女性観のファリサイ的背景 4.1ファリサイ派に関する証言資料 4.1.1 ヨセフス 114
4.1.2新約聖書 115 4.1.3 ラビ伝承 116 4.2パウロの女性観 120 まとめ
注
113
110
113
120 122
第6章 女性ディアコノスと女性の礼拝 はじめに
1原始キリスト教団とディアコニア職 1.1監督と長老 126
1.2ディアコノスの任命 127 1.3ディアコノスの資格 127
2 『テモテヘの手紙I』3章11節aの「女性」の解釈 2.1翻訳聖書から 128
2.2熊野義孝とフランシスコ会訳の解釈 129 2.3中沢啓介と田川建三の解釈 130
2.4 クリュソストモスの見解 131 2..5ルターの見解 132
2.5.1聖書注解から 132 2.5.2 書簡から 133 2.6 カルヴァンの見解 136 3女性の礼拝 一…
3.1新約聖書から 139
3.2オーリケネースの見解 139 3.3 クリュソストモスの見解 142
125 126
. .
@ 128
・・
P39
iX
3.4エラスムスの見解 143 3.5 カルヴァンの見解 144 まとめ ……・・ ……・
注……・………一・……
144
・・…
@ 146
補遺 落穂拾いと福祉文化 一フランス農村社会における共同体的慣行の一考察一 はじめに ・……・……・…・・………・…… 1研究方法 …・…・・ 1.1教会史的考察 149 1.2経済史的考察 149 1.3法制史的考察 150 2研究結果 ……・………一・・… …・・ 2.1 トマス・アクィナスの共通善 150 2.2西欧社会へのトマスの共通善の影響 151 2.3フランス農村の落穂拾い 152 2.3,1落穂拾いの聖書起源について 152 2.3.2共同体的諸権利について 152 2.3.3落穂拾い権の弊害について 153 2.4フランス刑法典 153 3考察…・…………・・……・………・・一………・・ 3.1教会史的側面 155 3.2経済史的側面 156 3.3法制史的側面 157 まとめ・……・………・……・………・…・……..___.._.__.. 注……… … …. … .……… … .… 一 結 …・・ 1結果 ……∴・・ 2今後の課題と展望 あとがき 一…………一 148 149 …150 155 158 …159
.。...@ 161
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166
・・…