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生徒の自己形成を促す教育改善プログラムの開発的研究

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(1)

高度学校教育実践専攻 教職実践力高度化コース 坪 井 保

I. 課題分析

1. 課題設定の理由

(1) 置籍校の概要

伝統ある進学校であった高等学校に中等部を併設 する形で、平成

スタートした。生徒数は、中等部は ラス×3学年)

×3学年)732

高校から2クラス(定員

(2) 置籍校の課題把握 1) 置籍校の

平成 25 年

職員、保護者)結果のデータを中心に、置籍校の課 題を整理した(表1)。生徒の課題と教職員の課題は 表裏一体であることが捉えられた。

生徒が抱える 教育課題

教職員の教育 活動に関する 課題

教職員の組織 上の課題

2) 生徒の意識と行動の構造に適合した置籍校の 課題の整理

共分散構造分析(

を行った結果、

生徒の自己形成を促す教育改善プログラムの開発的研究

―生徒の主体的な学びの実現を目指す協働的な学校経営の実践研究―

高度学校教育実践専攻 教職実践力高度化コース

保 人

課題分析 課題設定の理由

置籍校の概要(平成

伝統ある進学校であった高等学校に中等部を併設 する形で、平成 14 年4月、併設型中高一貫校として スタートした。生徒数は、中等部は

学年)478 名、高校は 732 名、合計 1

クラス(定員 置籍校の課題把握 置籍校の課題のまとめ

年 10 月に実施したアンケート(生徒、教 職員、保護者)結果のデータを中心に、置籍校の課 題を整理した(表1)。生徒の課題と教職員の課題は 表裏一体であることが捉えられた。

表1 置籍校の課題の整理

生徒が抱える

自分への信頼(期待)の格差 夢・目標を持つことの格差 学習サイクルの未確立 受身の学習

授業への満足度格差 教師への信頼の格差 教職員の教育

活動に関する

教え込み型の授業

(やり取りの少ない授業)

個への指導不足 教職員の組織 個業性

生徒の意識と行動の構造に適合した置籍校の 課題の整理

共分散構造分析(IBM SPSS Amos Ver.

を行った結果、「自分への信頼(期待)

生徒の自己形成を促す教育改善プログラムの開発的研究

―生徒の主体的な学びの実現を目指す協働的な学校経営の実践研究―

高度学校教育実践専攻 教職実践力高度化コース

(平成 25 年度)

伝統ある進学校であった高等学校に中等部を併設 月、併設型中高一貫校として スタートした。生徒数は、中等部は

名、高校は 18 クラス(

1,210 名の大規模校である。

クラス(定員 80 名)を募集している。

置籍校の課題把握 課題のまとめ

月に実施したアンケート(生徒、教 職員、保護者)結果のデータを中心に、置籍校の課 題を整理した(表1)。生徒の課題と教職員の課題は 表裏一体であることが捉えられた。

置籍校の課題の整理 自分への信頼(期待)の格差 夢・目標を持つことの格差 学習サイクルの未確立 受身の学習

授業への満足度格差 教師への信頼の格差 教え込み型の授業

(やり取りの少ない授業)

個への指導不足 個業性

生徒の意識と行動の構造に適合した置籍校の

IBM SPSS Amos Ver.

自分への信頼(期待)

生徒の自己形成を促す教育改善プログラムの開発的研究

―生徒の主体的な学びの実現を目指す協働的な学校経営の実践研究―

年度)

伝統ある進学校であった高等学校に中等部を併設 月、併設型中高一貫校として

12 クラス(4 クラス(6クラス 名の大規模校である。

名)を募集している。

月に実施したアンケート(生徒、教 職員、保護者)結果のデータを中心に、置籍校の課 題を整理した(表1)。生徒の課題と教職員の課題は 表裏一体であることが捉えられた。

置籍校の課題の整理 自分への信頼(期待)の格差 夢・目標を持つことの格差 学習サイクルの未確立 授業への満足度格差 教師への信頼の格差

(やり取りの少ない授業)

生徒の意識と行動の構造に適合した置籍校の

IBM SPSS Amos Ver.19 使用)

自分への信頼(期待)」へ照射した

- 101 -

生徒の自己形成を促す教育改善プログラムの開発的研究

―生徒の主体的な学びの実現を目指す協働的な学校経営の実践研究―

伝統ある進学校であった高等学校に中等部を併設 月、併設型中高一貫校として 4ク クラス 名の大規模校である。

名)を募集している。

月に実施したアンケート(生徒、教 職員、保護者)結果のデータを中心に、置籍校の課 題を整理した(表1)。生徒の課題と教職員の課題は

生徒の意識と行動の構造に適合した置籍校の

使用)

」へ照射した

取組

図1

(3)

生徒が抱える教育課題解決に向けて、効果のある 指導を組織的に実践することを通して、教育改善 徒の変容)と教職員の組織化を同時に具現化するこ とを目的とした

(4)

④ 2.

(1)

生 徒 教 師

(2)

生徒の自己形成を促す教育改善プログラムの開発的研究

―生徒の主体的な学びの実現を目指す協働的な学校経営の実践研究―

実習責任教員 実習指導教員

取組の必要性が捉えられた(図1)。

図1 置籍校生徒(高校生)の意識と行動の構造

(3) 実践研究の目的

生徒が抱える教育課題解決に向けて、効果のある 指導を組織的に実践することを通して、教育改善 徒の変容)と教職員の組織化を同時に具現化するこ とを目的とした

(4) 実践研究の目的達成のための課題

① 置籍校の教育課題の可視化

② 組織化と教育改善を実現する教育改善プログラ ムの構築

③ 構築したプログラムの展開による組織化と教育 改善に向けた実践

④ プログラムの効果性の検証 . 実践研究の枠組み

(1) 置籍校の課題解決に向けた具体的な方策

生 徒

① 6年間(3年間)および将来を見通した目 的意識醸成システムの構築

② 主体的に学習する力の育成 教

③ 主体的な学びを促す組織的な取組を通し た教職員の協働的な組織文化の醸成

(2) 実践研究の具体的な取組 基本的枠組み(展開イメージ)

生徒の自己形成を促す教育改善プログラムの開発的研究

―生徒の主体的な学びの実現を目指す協働的な学校経営の実践研究―

実習責任教員 久 実習指導教員 大

の必要性が捉えられた(図1)。

置籍校生徒(高校生)の意識と行動の構造 実践研究の目的

生徒が抱える教育課題解決に向けて、効果のある 指導を組織的に実践することを通して、教育改善 徒の変容)と教職員の組織化を同時に具現化するこ とを目的とした。

実践研究の目的達成のための課題 置籍校の教育課題の可視化

組織化と教育改善を実現する教育改善プログラ 構築したプログラムの展開による組織化と教育 改善に向けた実践

プログラムの効果性の検証 実践研究の枠組み

置籍校の課題解決に向けた具体的な方策 6年間(3年間)および将来を見通した目 的意識醸成システムの構築

主体的に学習する力の育成

主体的な学びを促す組織的な取組を通し た教職員の協働的な組織文化の醸成 実践研究の具体的な取組

基本的枠組み(展開イメージ)

CFI

生徒の自己形成を促す教育改善プログラムの開発的研究

―生徒の主体的な学びの実現を目指す協働的な学校経営の実践研究―

久 我 直 大 林 正

の必要性が捉えられた(図1)。

置籍校生徒(高校生)の意識と行動の構造

生徒が抱える教育課題解決に向けて、効果のある 指導を組織的に実践することを通して、教育改善 徒の変容)と教職員の組織化を同時に具現化するこ

実践研究の目的達成のための課題 置籍校の教育課題の可視化

組織化と教育改善を実現する教育改善プログラ 構築したプログラムの展開による組織化と教育 プログラムの効果性の検証

置籍校の課題解決に向けた具体的な方策 6年間(3年間)および将来を見通した目 的意識醸成システムの構築

主体的に学習する力の育成

主体的な学びを促す組織的な取組を通し た教職員の協働的な組織文化の醸成 実践研究の具体的な取組および 基本的枠組み(展開イメージ)

CFI=0.977 RMSEA=

人 史

置籍校生徒(高校生)の意識と行動の構造

生徒が抱える教育課題解決に向けて、効果のある 指導を組織的に実践することを通して、教育改善(生 徒の変容)と教職員の組織化を同時に具現化するこ

実践研究の目的達成のための課題

組織化と教育改善を実現する教育改善プログラ 構築したプログラムの展開による組織化と教育

置籍校の課題解決に向けた具体的な方策 6年間(3年間)および将来を見通した目

主体的な学びを促す組織的な取組を通し た教職員の協働的な組織文化の醸成

および実践研究の

RMSEA=0.047

(2)

置籍校の課題解決に向けた具体的な方策に対応し た具体的な取組を設定し、

(久我 2011

て、実践研究を展開した(図2

図2

II. 課題解決

1. 実践研究の実施

(1) Research

置籍校の実態を把握するために、学校アセスメン トを実施した。その後、平成

学久我教授に

くり―学力と社会性を高める教育の理論と実践―」

と題して講演をしていただいた。さらに、

ト(生徒、教職員)の結果を共有し、組織的省察(ワ ークショップ型研修)を行い、生徒の学びと生活に おけるよさと課題

た。ブレインストーミングにより日ごろ感じている ことを出し合うことで、非常に満足度の高い研修と なった。後日、意見を整理し、課題が共有された。

図3は中等部の意見であるが、高校も同様である。

(2) Plan

学校アセスメントおよび組織的省察で捉えられた 生徒の課題を改善するために、

ロジェクト』

徒の意識と行動の構造」(図1

クトである(図5)。「自立」と「自律」は置籍校校 長が示したキーワードであり、具体的な取組もこの 校の課題解決に向けた具体的な方策に対応し た具体的な取組を設定し、

2011)の組織マネジメントの考え方に基づい て、実践研究を展開した(図2

図2 実践研究の基本的枠組み 課題解決

実践研究の実施 Research

置籍校の実態を把握するために、学校アセスメン トを実施した。その後、平成

学久我教授に「生徒の幸せの最大化に資する学校づ くり―学力と社会性を高める教育の理論と実践―」

と題して講演をしていただいた。さらに、

ト(生徒、教職員)の結果を共有し、組織的省察(ワ ークショップ型研修)を行い、生徒の学びと生活に おけるよさと課題の抽出、効果のある指導を共有し ブレインストーミングにより日ごろ感じている ことを出し合うことで、非常に満足度の高い研修と なった。後日、意見を整理し、課題が共有された。

図3は中等部の意見であるが、高校も同様である。

Plan

学校アセスメントおよび組織的省察で捉えられた 生徒の課題を改善するために、

ロジェクト』(図4)の設計を行った。これは、「生 徒の意識と行動の構造」(図1

クトである(図5)。「自立」と「自律」は置籍校校 長が示したキーワードであり、具体的な取組もこの 校の課題解決に向けた具体的な方策に対応し た具体的な取組を設定し、「教師の主体的統合モデル」

)の組織マネジメントの考え方に基づい て、実践研究を展開した(図2)。

実践研究の基本的枠組み

置籍校の実態を把握するために、学校アセスメン トを実施した。その後、平成 26 年2月

「生徒の幸せの最大化に資する学校づ くり―学力と社会性を高める教育の理論と実践―」

と題して講演をしていただいた。さらに、

ト(生徒、教職員)の結果を共有し、組織的省察(ワ ークショップ型研修)を行い、生徒の学びと生活に の抽出、効果のある指導を共有し ブレインストーミングにより日ごろ感じている ことを出し合うことで、非常に満足度の高い研修と なった。後日、意見を整理し、課題が共有された。

図3は中等部の意見であるが、高校も同様である。

学校アセスメントおよび組織的省察で捉えられた 生徒の課題を改善するために、『夢を叶える

(図4)の設計を行った。これは、「生 徒の意識と行動の構造」(図1)に適合したプロジェ クトである(図5)。「自立」と「自律」は置籍校校 長が示したキーワードであり、具体的な取組もこの 校の課題解決に向けた具体的な方策に対応し

「教師の主体的統合モデル」

)の組織マネジメントの考え方に基づい

実践研究の基本的枠組み

置籍校の実態を把握するために、学校アセスメン 年2月 27 日に、本

「生徒の幸せの最大化に資する学校づ くり―学力と社会性を高める教育の理論と実践―」

と題して講演をしていただいた。さらに、アンケー ト(生徒、教職員)の結果を共有し、組織的省察(ワ ークショップ型研修)を行い、生徒の学びと生活に の抽出、効果のある指導を共有し ブレインストーミングにより日ごろ感じている ことを出し合うことで、非常に満足度の高い研修と なった。後日、意見を整理し、課題が共有された。

図3は中等部の意見であるが、高校も同様である。

学校アセスメントおよび組織的省察で捉えられた

『夢を叶えるA校プ

(図4)の設計を行った。これは、「生

)に適合したプロジェ クトである(図5)。「自立」と「自律」は置籍校校 長が示したキーワードであり、具体的な取組もこの

- 102 - 校の課題解決に向けた具体的な方策に対応し

「教師の主体的統合モデル」

)の組織マネジメントの考え方に基づい

置籍校の実態を把握するために、学校アセスメン 日に、本

「生徒の幸せの最大化に資する学校づ くり―学力と社会性を高める教育の理論と実践―」

アンケー ト(生徒、教職員)の結果を共有し、組織的省察(ワ ークショップ型研修)を行い、生徒の学びと生活に の抽出、効果のある指導を共有し ブレインストーミングにより日ごろ感じている ことを出し合うことで、非常に満足度の高い研修と なった。後日、意見を整理し、課題が共有された。

図3は中等部の意見であるが、高校も同様である。

学校アセスメントおよび組織的省察で捉えられた 校プ

(図4)の設計を行った。これは、「生

)に適合したプロジェ クトである(図5)。「自立」と「自律」は置籍校校 長が示したキーワードであり、具体的な取組もこの

構造に基づいて、「内面への働きかけ」および「自立」

と「自律」に分類した(図6)。学びと生活の行動面 に偏りがちであった指導を「内面への働きかけ」を 基軸とした指導へと転換を図り、すべての教育活動 を通して「自分への信頼(期待)」の向上を目指した。

図4

図5

構造に基づいて、「内面への働きかけ」および「自立」

と「自律」に分類した(図6)。学びと生活の行動面 に偏りがちであった指導を「内面への働きかけ」を 基軸とした指導へと転換を図り、すべての教育活動 を通して「自分への信頼(期待)」の向上を目指した。

図3 組織的省察の意見集約(中等部)

図4 『夢を叶える

図5 プロジェクトと

構造に基づいて、「内面への働きかけ」および「自立」

と「自律」に分類した(図6)。学びと生活の行動面 に偏りがちであった指導を「内面への働きかけ」を 基軸とした指導へと転換を図り、すべての教育活動 を通して「自分への信頼(期待)」の向上を目指した。

組織的省察の意見集約(中等部)

『夢を叶える A 校プロジェクト』設計図

プロジェクトと「生徒の意識と行動の構造

構造に基づいて、「内面への働きかけ」および「自立」

と「自律」に分類した(図6)。学びと生活の行動面 に偏りがちであった指導を「内面への働きかけ」を 基軸とした指導へと転換を図り、すべての教育活動 を通して「自分への信頼(期待)」の向上を目指した。

組織的省察の意見集約(中等部)

校プロジェクト』設計図

生徒の意識と行動の構造

構造に基づいて、「内面への働きかけ」および「自立」

と「自律」に分類した(図6)。学びと生活の行動面 に偏りがちであった指導を「内面への働きかけ」を 基軸とした指導へと転換を図り、すべての教育活動 を通して「自分への信頼(期待)」の向上を目指した。

組織的省察の意見集約(中等部)

校プロジェクト』設計図

生徒の意識と行動の構造」との関連

(3)

図6 「生徒の意識と行動の構造

(3) Do

1) 内面への働きかけ

①目的意識醸成プロジェクト

自分のよさを見出し、それを生かした将来の目標 を設定し、目標達成のための計画を立てて実行する。

これら一連の要素を盛り込み、学年の意向を踏まえ て従前から使用しているシートを再設計し、「夢を叶 えるシート」を導入した。自分のよさを振り返ると ともに友達とのよさの交換も行った(図7)。自己と 向き合い、自己認識を深めるために、定

時間を設定した。

②勇気づけ教育

日常の勇気づけや、クラス通信・学年通信による 価値づけに留まらず、面談の共通確認事項を作成し、

「夢を叶えるシート」を介した勇気づけ面談を実施 した。また、中等部教頭の創発的な実践として、生 徒のよい行いへの価値づけが行われ、「感謝カード」

が発行された。

2) 学びの行動面(自立)への働きかけ

①学びの自覚化プロジェクト

自主的な補講など、生徒の自己選択の場が設定さ れ、活発な質問もなされた(図8)。実際、生徒の満 足度も高く、一定の成果が確認された。

② 授業改善

「学習を通して学習者の自信を深め、自己肯定感 生徒の意識と行動の構造

Do

内面への働きかけ 目的意識醸成プロジェクト

自分のよさを見出し、それを生かした将来の目標 を設定し、目標達成のための計画を立てて実行する。

これら一連の要素を盛り込み、学年の意向を踏まえ て従前から使用しているシートを再設計し、「夢を叶 えるシート」を導入した。自分のよさを振り返ると ともに友達とのよさの交換も行った(図7)。自己と 向き合い、自己認識を深めるために、定

時間を設定した。

勇気づけ教育

日常の勇気づけや、クラス通信・学年通信による 価値づけに留まらず、面談の共通確認事項を作成し、

「夢を叶えるシート」を介した勇気づけ面談を実施 した。また、中等部教頭の創発的な実践として、生 徒のよい行いへの価値づけが行われ、「感謝カード」

が発行された。

学びの行動面(自立)への働きかけ 学びの自覚化プロジェクト

自主的な補講など、生徒の自己選択の場が設定さ れ、活発な質問もなされた(図8)。実際、生徒の満 足度も高く、一定の成果が確認された。

改善

「学習を通して学習者の自信を深め、自己肯定感 生徒の意識と行動の構造」に適合した具体的な取組

目的意識醸成プロジェクト

自分のよさを見出し、それを生かした将来の目標 を設定し、目標達成のための計画を立てて実行する。

これら一連の要素を盛り込み、学年の意向を踏まえ て従前から使用しているシートを再設計し、「夢を叶 えるシート」を導入した。自分のよさを振り返ると ともに友達とのよさの交換も行った(図7)。自己と 向き合い、自己認識を深めるために、定

日常の勇気づけや、クラス通信・学年通信による 価値づけに留まらず、面談の共通確認事項を作成し、

「夢を叶えるシート」を介した勇気づけ面談を実施 した。また、中等部教頭の創発的な実践として、生 徒のよい行いへの価値づけが行われ、「感謝カード」

学びの行動面(自立)への働きかけ 学びの自覚化プロジェクト

自主的な補講など、生徒の自己選択の場が設定さ れ、活発な質問もなされた(図8)。実際、生徒の満 足度も高く、一定の成果が確認された。

「学習を通して学習者の自信を深め、自己肯定感 に適合した具体的な取組

自分のよさを見出し、それを生かした将来の目標 を設定し、目標達成のための計画を立てて実行する。

これら一連の要素を盛り込み、学年の意向を踏まえ て従前から使用しているシートを再設計し、「夢を叶 えるシート」を導入した。自分のよさを振り返ると ともに友達とのよさの交換も行った(図7)。自己と 向き合い、自己認識を深めるために、定期的に記入

日常の勇気づけや、クラス通信・学年通信による 価値づけに留まらず、面談の共通確認事項を作成し、

「夢を叶えるシート」を介した勇気づけ面談を実施 した。また、中等部教頭の創発的な実践として、生 徒のよい行いへの価値づけが行われ、「感謝カード」

学びの行動面(自立)への働きかけ

自主的な補講など、生徒の自己選択の場が設定さ れ、活発な質問もなされた(図8)。実際、生徒の満 足度も高く、一定の成果が確認された。

「学習を通して学習者の自信を深め、自己肯定感

- 103 - に適合した具体的な取組

自分のよさを見出し、それを生かした将来の目標 を設定し、目標達成のための計画を立てて実行する。

これら一連の要素を盛り込み、学年の意向を踏まえ て従前から使用しているシートを再設計し、「夢を叶 えるシート」を導入した。自分のよさを振り返ると ともに友達とのよさの交換も行った(図7)。自己と 期的に記入

日常の勇気づけや、クラス通信・学年通信による 価値づけに留まらず、面談の共通確認事項を作成し、

「夢を叶えるシート」を介した勇気づけ面談を実施 した。また、中等部教頭の創発的な実践として、生 徒のよい行いへの価値づけが行われ、「感謝カード」

自主的な補講など、生徒の自己選択の場が設定さ れ、活発な質問もなされた(図8)。実際、生徒の満

「学習を通して学習者の自信を深め、自己肯定感

を高める」ことを目指

徒の学びの実態をカードに記入し、授業者に返却さ れた。また、授業研修日にはアクティブラーニング について全教職員で研修した。

3)

有志によるあいさつ運動(中等部)が行われた。

参加者には生徒課通信で価値づけが行われた。

図7

2.

(1)

アンケート結果から、生徒の内面および学びと生 活の行動面に関する項目において、統計的な有意差 が確認できるほどの向上が確認された(表2)。

内面の変容

(図

自分への信頼 他者受容 被受容感 教師信頼

H25 H26

H25 H26

を高める」ことを目指

徒の学びの実態をカードに記入し、授業者に返却さ れた。また、授業研修日にはアクティブラーニング について全教職員で研修した。

) 生活の行動面

社会性・人間関係構築プロジェクト

有志によるあいさつ運動(中等部)が行われた。

参加者には生徒課通信で価値づけが行われた。

図7 友達とのよさの交換の様子

. 実践研究の総括

(1) 生徒の変容

アンケート結果から、生徒の内面および学びと生 活の行動面に関する項目において、統計的な有意差 が確認できるほどの向上が確認された(表2)。

表2 内面の変容

(図9)

自分への信頼 他者受容 被受容感 教師信頼

図9 生徒アンケート結果(

26%

0%

H25年10月 H2610

59 私は、一人の大切な人間である

13%

18%

0%

H2510 H26年10月

55 私は、周りの人(家族、友達、先生)から認められている

そう思う 大体そう思う

を高める」ことを目指した。授業見学の際には、生 徒の学びの実態をカードに記入し、授業者に返却さ れた。また、授業研修日にはアクティブラーニング について全教職員で研修した。

生活の行動面(自律)への働きかけ 社会性・人間関係構築プロジェクト

有志によるあいさつ運動(中等部)が行われた。

参加者には生徒課通信で価値づけが行われた。

友達とのよさの交換の様子

実践研究の総括 生徒の変容

アンケート結果から、生徒の内面および学びと生 活の行動面に関する項目において、統計的な有意差 が確認できるほどの向上が確認された(表2)。

表2 生徒の変容 学びの行動面 の変容(図 学習意欲・理解 学習習慣 授業認知

(教師評価

生徒アンケート結果(

26%

30%

20% 40%

私は、一人の大切な人間である

13%

18%

52%

55%

20% 40%

私は、周りの人(家族、友達、先生)から認められている

大体そう思う あまりそう思わない

t

(2340)

t

(

した。授業見学の際には、生 徒の学びの実態をカードに記入し、授業者に返却さ れた。また、授業研修日にはアクティブラーニング について全教職員で研修した。

への働きかけ 社会性・人間関係構築プロジェクト

有志によるあいさつ運動(中等部)が行われた。

参加者には生徒課通信で価値づけが行われた。

図8 自主的な補講の様子

アンケート結果から、生徒の内面および学びと生 活の行動面に関する項目において、統計的な有意差 が確認できるほどの向上が確認された(表2)。

生徒の変容項目 学びの行動面 の変容(図 10)

生活の行動面 の変容(図 学習意欲・理解

(教師評価)

学習規律 規範意識 クラス効力感

生徒アンケート結果(内面の変容 54%

53%

40% 60% 80%

私は、一人の大切な人間である

52%

55%

29%

40% 60% 80%

私は、周りの人(家族、友達、先生)から認められている

あまりそう思わない

t

(2340)=3.528

(2352)=4.615

した。授業見学の際には、生 徒の学びの実態をカードに記入し、授業者に返却さ れた。また、授業研修日にはアクティブラーニング

への働きかけ

有志によるあいさつ運動(中等部)が行われた。

参加者には生徒課通信で価値づけが行われた。

自主的な補講の様子

アンケート結果から、生徒の内面および学びと生 活の行動面に関する項目において、統計的な有意差 が確認できるほどの向上が確認された(表2)。

生活の行動面 の変容(図 11)

学習規律 規範意識 クラス効力感

内面の変容)

15%

14%

4%

2%

80% 100%

私は、一人の大切な人間である

29%

23%

6%

5%

80% 100%

私は、周りの人(家族、友達、先生)から認められている

そう思わない

3.528、

p

=.000

p

=.000 した。授業見学の際には、生

活の行動面に関する項目において、統計的な有意差

(4)

- 104 - 図 10 生徒アンケート結果(学びの行動面の変容)

図 11 生徒アンケート結果(生活の行動面の変容)

(2) 教職員の変容

アンケート結果から、指導の質的変容(「授業の工 夫」、「勇気づけ」)および意識の変容(「T-C間コ ミュニケーション」、「生徒への成長期待・愛情」)が 確認された(図 12、図 13)。これらの変容が組織の 力(協働性)となり、前述した生徒の変容を生み出 したと推察される。

図 12 教職員アンケート結果(指導の質的変容)

図 13 教職員アンケート結果(生徒認知の変容)

(3) 本実践研究の成果と課題

成果として次の4点が挙げられる。①「夢を叶え るシート」を導入し、自分を振り返る時間を設定し たことでよさの自覚化が促され、さらに、日常的な 勇気づけを組織で実践したことで「自分への信頼(期 待)」の向上を生み出したと推察される。②「夢を叶 えるシート」への記入や、自己決定の場の設定等に より、他律的な思考から自律的な思考へと変容し、

自律的な学習意欲および学習習慣の形成が進んだと 推察される。③勇気づけによる承認・称賛文化が醸 成されつつあり、生徒の他者意識やクラス効力感の 向上が確認された。また、生徒間および生徒-教師 間の信頼関係も向上した。④組織的省察を通して、

重点課題改善に向けた協働化が進み、指導の質的変 容も捉えられた。生徒の変容が教職員の協働化を促 し、教職員の協働性が生徒の変容を生み出したと推 察される。

一方、生徒の自己認識は深化したが、夢や目標を 設定し、それに向けた努力に課題が見られた。今後、

より自分と向き合う時間を設定し、自律的な学びが 起こるように支援していく必要がある。

(4) 今後の課題と展開の可能性

置籍校の企画推進委員会では、本実践研究の成果 と課題を踏まえて、来年度以降の教育活動について 議論を重ねている。この実践研究は、置籍校の今後 の教育活動の方向性を示した点においても、価値あ る取組であったと言える。教職員の指導の質的変容 や意識の変容が捉えられた今こそ、教育活動にゆと りをもたせ、より協働性が発揮しやすくなる時間と 場を設定していく必要がある。そのことが、さらな る協働意識の向上を生み出し、学校課題改善につな がると考えられる。

また、このプログラムは、生徒の「自己形成」を 促し、主体的な学びの実現を目指す協働的な学校経 営のモデルとなりうると捉えている。

30%

34%

40%

41%

24%

20%

7%

5%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H25年10月 H2610

62 私は、予習・復習など、塾を除いた家庭学習に毎日取り組んで いる

23%

28%

66%

63%

9%

7%

2%

1%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H2510 H26年10月

85 私のクラスは、お互いの良いところを認め合うことができる

33%

38%

36%

42%

29%

19%

2%

2%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H25年10月 H2610

9,2 私は、生徒相互の話し合い、学び合い等の場を意図的に設定 している

21%

31%

68%

63%

11%

6%

0%

0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H2510 H2610

20,8 私は、個々の生徒の頑張りを見つけ、褒めている

そう思う 大体そう思う あまりそう思わない そう思わない

35%

52%

51%

41%

14%

7%

0%

0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

H25年10月 H26年10月

36,18 私は、どの生徒にも教育的な愛情を感じている

t

(2355)=3.186、

p

=.001

t

(2340)=2.867、

p

=.004

参照

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