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学位論文題名Ectopic Bone Induction by BIVIP―Loaded Collagen ScaffoldandBOneMarrOWStromalCe11Sheet

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Academic year: 2021

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博 士 ( 歯 学 ) 井 上 加 菜

     学位論文題名

Ectopic Bone Induction by BIVIP ―Loaded Collagen   ScaffoldandBOneMarrOWStromalCe11Sheet

(BMP 含有コラーゲンスキャフオールドと 骨髄問質細胞シートによる異所性骨形成)

学位論文内容の要旨

【緒言 】

  骨 髄 問 質 細 胞 は , 多 分 化 能 を 有 す る 間 葉 系 幹 細 胞 を含 ん で お り , 骨芽 細 胞 を は じめ 様 々 な 細 胞に 分 化 す る とい う 報 告がな されて いる ,また,骨再生のためのスキャフオール′ドとして用いられている線維イヒ:アテロコラーゲン(FC)と熱変´陸 ア テ ロ コ ラ ー ゲ ン(HAC)の 複 合 体 で あ るFC‑HACス ポ ン ジ は , 骨 原 性 細 胞 の 分 化 増 殖 に 関 与 す る と 報 告 さ れ て い る .   本 研 究 で は , 組 織 工 学 的 手 法 を 用 い た 新 し い 骨 再 生 療 法 と し て , 培 養 骨 髄 細 胞 シ ー ト をbone morphogenetic protein‑2 (BMP‑2)含 有FC‑HACス ボンジ と併用 して 移植し ,異所 性骨形 成効果 を検 討した .

【 材 料 ・ 方法 】

骨 髄 細 胞 シ ー ト の 作 製 :F344ラ ッ ト (6週 齢 ) 計9匹 の 両側 大 腿 骨 を 摘 出し て 骨 髄 を 採取 し , 初 期 培養 後 に 付 着 性細 胞 を 回 収 し ,10%FBS含 有MEMに て 継 代 培 養 を行 っ た . コ ンフ ル エ ン ト 後, 培 地 をascorbicacid,D−glycerophoSphate, deXanlethason添 加 培 地 に 変 更 し ,単 層 の 細 胞 シー ト を 作 製 した , そ の 後3,5,7日 目に ,7x105celVdishを 追 加 播 種 す る こ と で 積層 さ せ ,10日 後 に ス ク レー パ ー とtり乍sin・EDTAを用 い て 細 胞 シ ート の状 態でフ ラスコ 底面 より剥 離させ た.

移 植 手 術 :コ ラ ー ゲ ン スキ ャ フ オ ー ルド に は , オ リン パ ス テ ル モ バイ オ マ テ リ アル より提 供をう けた4%FC−HACス ポン ジ を4mm角 に 成 形 し た も の を ,BMP溶 液 は , ア ス テ ラ ス 製 薬 のrhBMP・2をMEMに て100p〆ndに 調 整 し た も の を 用 い た ,F344ラ ッ ト (10週 齢 ) 計17匹 に 対 し , 全 身 麻 酔 お よ び 局 所 麻 酔 下 に て 両 側 大 腿 筋 間 部 に 以 下 の 各 群 の 試料 を 無 作 為 に 移 植 した .Co血ol群 :FC‐HACスポ ン ジ の み ,Cell群 :FC―HACス ポ ン ジ 内部 に 骨 髄 細 胞シ ー ト を 埋 入 した も の , BMP群 :FC‐HACス ポ ン ジ にBMP溶 液 を 含 浸 さ せ た も の ,BMP‐Ce11群 :FC‐HACス ポ ン ジ にBMP溶 液 を 含 浸 さ せ , 内 部 に 骨 髄細 胞 シ ー ト を埋 入 し た も の.

組 織 学 的 観 察 お よ ぴ 組 織 学 的 計 測 : 移 植4週 後 に 周 囲 組 織 を 含 め て 摘 出 し , 通 法 に 従 い6umの 薄 切 標 本を 作 製 し た , HE重 染 色 後 , 組 織 学 的 観 察 お よ び , 新 生 骨 面 積 と 残 存 ス ポ ン ジ 面 積 に つ い て 組 織 学 的 計 測 を 行 い , 統 計 学 的 分 析 を 行 っ た ,

【 結 果 】

Control群 :8部 位 の い ず れ に も 新 生 骨 は 観 察 さ れ ず ,FCーHACスポ ン ジ の 残 存 が認 め ら れ た .ス ポ ン ジ 周 囲に お い て 炎 症 性 細 胞 は 認 め ら れ ず , ス ポ ン ジ 内 部 に は 線 維 芽 細 胞 が 認 め ら れ た .

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Cell群 :8部 位中5部 位 に ね いて 新 生 骨 が観 察 された が,線 維芽細 胞が侵 入したFC‑HACスポン ジが骨 周囲に 残存し ている ものが 多く認 められ た.ま た発達 した骨梁 は骨細 胞を封 入し,骨芽細胞が多数認められた,骨の中心部には血 管を有する骨髄様組織が観察された.

BMP群:8部 位 中6部 位 において 新生骨 様組織 が観察 された .しか し新生 骨様組 織には骨 細胞や 骨芽細 胞が少 なく,

残存したスポンジが混在しており,骨髄もほとんど認められなかった,

BMP‑Cell群:10部位全 てにお いて, 多量の 新生骨 が形成 された .骨梁はセメントラインを有し,多数の骨芽細胞が認 められ た.骨 の中心 部には ,脂肪 細胞や 血管の豊 富な骨 髄様組 織が認 められ た.骨 梁周囲 には部 分的に破 骨細胞も 観察された.

組 織学 的 計 測 結果 :Control群 ,Cell群,BMP群,BMP‑Cell群にお ける新 生骨面 積(mm2)は,0土0,0.049土0.062, 0.237+0.290,2.045士1.329で,BMP‑Cell群では他の3群より有意に大きい新生骨面積を示した(p.<o.05),また残存ス ポンジ 面積(mm2)は,0.633+0.576,0.128士0.190,0.053+0.150,0.005土0.016で,BMP‑Cell群の残存スポンジ面積は Control群およびCell群と比較して有意に少なかったゆくO.05).

【考察】

  細胞を 生体内 に移植 する方 法とし て,本 研究では骨髄問質細胞をシート状にして移植する方法を用いた.この方法 により 大量の 細胞を 再生の 場に移植 維持す ることが可能となり,細胞の移植と同時に細胞間接着因子や細胞外基質も 移植で きるた め,組 織の再 構築に有 利であ ると考えられる.さらに細胞シートは移植後速やかに周囲の組織に接着す ることが明らかになっており,コラーゲンスポンジへの早期の接着が起こり,組織再生に有効に働いた可能性カミある.

骨髄問 質細胞 は,多 分化能 を有する 間葉系 幹細胞 を含み ,骨芽 細胞を はじめ 様々な 細胞に分化するという報告がな され ている .本研究 では骨 芽細胞 分化誘 導培地 にて培 養した 結果,ALP活性の 発現が 認めら れ,骨髄 問質細 胞シー トをスポンジに埋入して移植したCell群では骨形成が認められたと考えられる,また,コラーゲンが骨髄問質細胞の骨 芽細胞 への分 化を促 進する との報告 もあり ,本研究でもFCーHACスポンジに含まれるI型コラーゲンが直接的に骨髄問 質細胞の骨芽細胞への分化を促進したかもしれなぃ.

  BMP‑Cell群で は,他 の3群と 比較し て有意 に多い 新生骨 が形成さ れた,BMP‑2はこ れまで にさまざまな幹細胞を骨 芽細 胞へ分 化誘導し ,骨形 成を促 進する ことが 報告さ れてい る. BMP‑Cell群では ,FC‑HACスポ ンジに 保持さ れた BMP‑2は移 植した 骨髄問 質細胞 に作用 し,骨 芽細胞 への分化 増殖を 促進し ,その 結果多 量の骨 が形成 された と考え られた ,一方 ,BMP群に おいて も骨形 成は認 められ たが,ご く少量 であっ た.こ れは,BMP群で形成された骨には骨 髄や血管形成が少なく,骨梁には破骨細胞やセメントラインもほとんど認められなかったため,酸素供給が少なくりモデ リング活性も低かったことが原因と考えられる.

本研究 ではス キャフ オール ドとしてFC‑HACスポ ンジを 用いた が,い ずれの 群にも炎 症性細 胞の浸潤は認められず,

良好な 細胞侵 入性を 示したことから,生体親和性の高い材料であると考えられる. BMP‑Cell群ではスポンジの残存は ほとん ど認め られず ,これ は,BMP含 有FC‑HACスポ ンジが シート を形成する細胞の分化増殖を促進しただけでなく,

移植 部 位 の 未分 化 問 葉 系幹 細胞に 対して も遊走 増殖を 促進し た結果 ,骨形 成とFC‑HACス ポンジ 吸収が スムー ズに 行われたためと考えられる.

【 結 論 】

  培養 骨 髄 細 胞シ ー ト をBMP含有FC‑HACスポ ンジと 併用し て移植 するこ とで高 い異所 性骨新生 効果が 認めら れ,

新 し い 骨再 生 療 法 とし て の 有 効性 が 示 さ れた .

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学位 論文審査 の要旨

     学位論文題名

Ectopic Bone Induction by BJ¥/IP ーLoaded Collagen   Sca [ foldandBOneMarrOWStromalCe11 . Sheet

(BMP 含有コラーゲンスキャフオールドと 骨髄問質細胞シートによる異所性骨形成)

  骨髄問質細胞は,多 分化能を有する間葉系幹細胞 を含んでおり,骨芽細胞を はじめ様々な細胞に分化するという報 告がなされている.また,骨再生のためのスキャフオールドとして用いられている線維化アテロコラーゲン( fibrillar collagen:FC)と熱変性アテロコラーグン(heat・denaturedatelocollagen:HAC)の複合体であるFCーHACスポンジは,骨原 性細胞の分化増殖に関 与すると報告されている.本 研究では,組織工学的手法 を用いた新しい骨再生療法として,培 養骨髄細胞シートをbonemoやhogeneticprotein一2(BMP‐2)含有FC‐HACスポ ンジと併用して移植し,異所性骨形成 効果を検討した.

  F344ラ ッ ト(6週齢 ) 計9匹 の 骨髄 を採 取し ,付 着 性細 胞を10%FBS含有MEMにて 継代 培養した,コンフルエント 後,培地をascorbicacid,D―glycerophosphate,dexamethaSon添加培地に変更し,単層の細胞シートを作製した,その 後3,5,7日目に,7x105ce11/dishを追加播種して積層させ,10日後にスクレーパーとtD乍sinIED1、Aを用いてフラスコ 底面より剥離させ,これを骨髄細胞シートとした,コラーゲンスキャフオールドには4%FC‐HACスポンジ(オリンパステル モバイオマテリアル)を用い,rhBMPー2(100u〆In1,アステラス製薬)を含浸させた.これらの材料を用いてF344ラット

(10週齢 ) 計17匹に 対し ,移 植 手術 を行 った ,Comol群で はFC―HACスポ ンジ のみ を,Ce11群 ではFC‐HACスポン ジ 内 部 に 骨 髄 細 胞 シ ー トを 埋 入し たも のを ,BMP群 ではFC‐HACス ポン ジにBMP溶液 を含 浸さ せ たも のを ,BMP. Cen群で はFC‐HACス ポン ジにBMP溶液 を 含浸 させ 内部 に骨 髄 細胞 シー トを 埋入 し たも のを ,そ れ ぞれ 大腿 筋聞部 に無 作為 に 移植 した ,観 察期 間 を4週 と し, 薄切 標本 を作 製 してHE重染色を行い,組織 学的観察およぴ,新生骨面 積と 残存 ス ポンジ面積について組 織学的計測と統計学的分析 を行った,その結果,Control群では,新生骨は観察さ れず ,線 維 芽細 胞が 侵入 したFC‐HACスポンジの残存が認め られた,Cen群では,新生骨 が観察されたが,骨周囲に FC.HACスポ ンジ の残 存 がみ られ た, 恥 佃群 では ,新 生骨 様 組織が観察されたが,骨細 胞や骨芽細胞が少なく,残 存したスポンジが混在しており,骨髄もほとんど認められなかった,BMP‐Cell群では,多量の新生骨カ§形成され,骨梁 はセメントラインを有 し,多数の骨芽細胞が認めら れた.骨の中心部には,脂 肪細胞や血管の豊富な骨髄様組織が認 めら れ, 骨 梁周 囲に は部 分的 に 破骨 細胞 も観 察さ れ た, 組織 学的計測の結果,Contr01群,Ce11群,BMP群,BMP‐ Cell群における新生骨面積(mm2)は,0士0,p.049土o.062,0.237土0.290,2.045士11329で,BMP‐Cell群では他の3群よ

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り有意 に大きい新生骨面積を示した(pく0.05).また残存スポンジ面積(nun)は,0.633土O.576,0.128土0.190, O.053土O.150,0,005士0.016で ,BMP−Cen群はContr01群およびCe11群と比較して有意に少なかったゆく0.05).

  細胞 を生体内に移植する方法とし て,本研究では骨髄問質細 胞をシート状にして移植する 方法を用いた.この方法 により 大量の細胞を再生の場に維持 でき,細胞の移植と同時に 細胞間接着因子や細胞外基質 も付随させることが可能 なため ,組織再生に有利であると考 えられる,骨髄問質細胞は骨芽細胞に分化することがわかっており,本研究では,

培 養に よ り心J活性 の 発現 が認 めら れ,CeH群 では骨形成が認められたと 考えられる,BMP ̄2はこれま でに幹細胞を 骨 芽細 胞 ヘ分化誘 導し,骨形成を促進するこ とが報告されているが,BMP群では骨形成はごく少量であ り,これは用 いた濃 度が低かったことや,酸素供給が少なくりモデリング活性も低かったことが影響している可能性がある.本研究で 用 いたFC‐HACスポ ン ジは ,炎 症性 細 胞の 浸潤 が認 めら れ ず良好な細胞 侵入性を示したことから,生 体親和性の高 い材料 であると考えられる.BMP‐Ce11群では,スポンジに保持 されたBMP−2はシートを形成する細胞に作用し,骨芽 細 胞へ の 分化増殖 を促進したため,骨形成とFC‐HACスポンジの吸収カミ スムーズに行われ,その結果 ,有意に多い 新生骨 が形成されたと考えられる.

以 上の こ とか ら, 培養 骨髄 細 胞シ ート をBMP含 有FC‐HACス ポン ジ と併 用し て移 植す ることで高い異 所性骨形成効 果が認 められ,新しい骨再生療法と しての有効性が示された.

  引 き 続 き 審 査 担 当 者 と 申 請 者 の 間 で , 論 文 内 容 及 び 関 連 事 項 に っ い て 質 疑応 答が なさ れ た. 主な 質問 事項 は .

  (1)FCとHACの そ れ ぞ れ の 特 徴 は 何 か

  (2) 培 養 骨 髄 問 質 細 胞 にascorbicacid,D一glycerophosphate,deXamethasonを 添 加 し た 理 由   (3) 移 植 し た 培 養 骨 髄 問 質 細 胞 に 対 す るrhBMP‐2の 作 用 と 骨 増 生 に つ い て

  (4)Ce11群 お よ びBMP‐Ce11群 に お い て , セ メ ン ト ラ イ ン の 果 た す 役 割 と 骨 再 生 に お け る 意 義 で あ っ た ,

  こ れら の質 問に 対 して ,申 請者 はい ず れに も適 切か っ明 快 な説 明に よっ て 回答 し, 本研 究の内容を中心とした 専 門 分野 はも とよ り 関連 分野 にっ いて も 十分 な理 解と 学識 を 有し てい るこ と が確 認さ れた .本研究は,培養骨髄 細 胞 シ ー ト をBMP‑2含 有FC‑HACス ポ ン ジ と 併 用 し て 移 植 し た 場 合 の 異 所 性 骨 形 成 効 果 を 組 織 学 的 に 評 価 し て お り, 組織 工学 的 手法 を用 いた 新し い 骨再 生療 法と して 臨 床へ の応 用に 対 して 重要 な指 針を与えたことが高く 評 価 さ れ た . 本 研 究 の 内 容 は ,歯 科医 学の 発展 に 十分 貢献 する もの で あり ,審 査担 当 者全 員は ,学 位申 請 者が 博 士 (歯 学) の学 位 を授 与す るの に値 す るも のと 認め た,

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参照

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