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二眼式立体映像の視環境による生体影響の変化

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Academic year: 2021

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卒業論文/制作説明書

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二眼式立体映像の視環境による生体影響の変化

The change of influence by environment of watching stereoscopic images

1W080294-6 高橋 勇貴 指導教員 河合 隆史 教授

TAKAHASHI Yuki Prof. KAWAI Takashi

概要: 立体映像が一般に普及してくるとともに映画館やアミューズメントなどでしか見ることが出来なかった 立体映像を、テレビ、モバイルなどで楽しむことができるようになった。それに伴い、映画館向けに制作された 立体映画を立体テレビなど違った視環境で視聴するといったマルチユースが一般的になった。本研究は、視環境 の変化による立体映像の与える生体影響の違いについて調査を行なった。また、環境の変化に合わせたコンテン ツの補正についての考察も合わせて行なった。

キーワード:立体映像、立体テレビ、スケーラブル変換、映像視聴

Keywords: stereoscopic, 3D TV, scalable 3D image conversion, movie viewing

1.はじめに

現在、視環境の変化による立体映像の与える生 体影響の違いについての研究が進められている が、まだまだわかっていない部分が多い。本研究 ではより詳しく影響について探るための研究を 行うとともに、視環境に合わせてコンテンツを最 適なものに変換するスケーラブル変換という技 術についての検証も合わせておこなった。

2.実験方法と条件

65 インチ立体ディスプレイ(ディスプレイ大) と 23.5 インチ立体ディスプレイ(ディスプレイ 小)を用い、実験をおこなった。塔の上のラプン ツェル(2010 Walt Disney)の中からディスプレイ による生体影響の違いを測定するための画像、最 適なスケーラブル変換を考察するための画像の 2 つの画像を選出した。前者を実験刺激 A、後者 を実験刺激 B とする。図 1 は実験に使用した画像 である。モノクロの部分はデプスマップ1といい 交差方向の視差を薄い色、同側方向の視差を濃い 色で表示したものである。実験刺激 A の視差角を 交差方向に 1.5 度になるように加工したものを 条件 1、同様に 1.0 度になるように加工したもの を条件 2、0.5 度になるように加工したものを条 件 3、0 度になるように加工したものを条件 4、

同側方向に 0.5 度になるように加工したものを 条件 5、1.0 度になるように加工したものを条件 6、実験刺激 B の注視点である交差方向に視差の 強い部分を交差方向に 1.5 度になるように加工

したものを条件 7、1.0 度になるように加工した ものを条件 8、0.5 度になるように加工したもの を条件 9、0 度になるように加工したものを条件 10 とした。加工してできた各条件のうち、画像 を 2 枚順に呈示し 1 枚目と 2 枚目を比較し評価を 求めるという方法で実験をおこなった。1 枚目と 比較してどれくらい疲労を感じたか、どれくらい 立体的に見やすかったかの二つの質問を Sheffe の一対比較を用い、5 段階で答えてもらうという 実験を行なった。被験者は心身ともに健康な 10 歳代、20 歳代の男女 20 名とし、全ての被験者に 両方のディスプレイで全ての条件を評価しても らった。

図 1 実験刺激 A(左)、実験刺激 B(右)

3.結果

3.1.実験刺激 A

ディスプレイ大、小どちらも視差角が 0 度に加 工した条件 4 が最も疲労が小さいという結果に なった。また、同側方向に最も大きい視差をつけ

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卒業論文/制作説明書

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た条件 6 がどちらのディスプレイにおいても最 も立体的に見えやすいという結果になった。これ から、今回の実験環境ではどちらの環境でも視差 をディスプレイに近づけたものが最も楽で、同側 方向に加工したものが立体的に見やすいという ことがわかった。なお、図 2 は見ていて楽なもの を正の数で、見ていて疲れるものを負の数で、図 3 は立体的に見えにくいものを負の数で、見えや すいものを正の数で表している。

図 2 実験刺激 A における疲労

図 3 実験刺激 A における立体的な見やすさ

3.2.実験刺激 B

ディスプレイ小においては注視点の視差の弱い 順に楽であるという結果になった一方で、ディス プレイ大では注視点の視差を最も弱くしたもの の疲労が強くなるという結果になった。これは注 視点の視差角が 0 度に近づくように補正したた め、背景の部分の視差が同側方向に強くなってし まったためだと考えられる。また、立体的な見や すさはディスプレイ小では注視点の視差の強い 順に見やすいという結果になったのに対し、ディ スプレイ大では注視点の視差角が交差方向に

1.0 度になるように加工したものが最も立体的 に見やすいという結果になった。図 4、図 5 の数 値の意味は前述したものと同じである。

図 3 実験刺激 B における疲労

図 4 実験刺激 B における立体的な見やすさ

3.結論

生体影響のディスプレイ間における違いを調 べる為に用意した視差のあまりついていない画 像での実験ではディスプレイによる差はあまり 見られなかったが、最適なスケーラブル変換を考 察するために用意した視差の強くついている画 像での実験では視環境により異なる結果になっ た。具体的には大きいディスプレイでは交差方向 に視差のつきすぎた部分を補正する場合、同側方 向の視差により注意して行う必要があることが わかった。また、大きいディスプレイでは注視点 の視差がつきすぎない方が立体的に見えやすい ということである。

これからの研究では、映画館やモバイルなどさ らに違った視環境についての研究が望まれる。

1 岸信介ら.

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眼式立体映像のコンテンツ評価 システムの試作

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映像情報メディア学会 誌.2006. vol.60, no.6, p.934-p.942

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条件7 条件8 条件9 条件10

ディスプレイ

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