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2007 瀬戸内海国立公園沖ノ島海岸 漂着ゴミ回収イベント 活動報告書

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2007 瀬戸内海国立公園沖ノ島海岸 漂着ゴミ回収イベント

活動報告書

NPO 日本自然環境学習センター

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目次 1.はじめに

2.友ヶ島について 3.活動内容

(1)事前調査兼漂着ゴミ回収作業 (2)海岸漂着ゴミ回収イベント (3)環境レクチャー

(4)ネイチャーゲーム 4.参加者アンケート結果 5.メディア掲載、出演について 6.反省点について

7.おわりに

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1.はじめに

2007年6月9日と7月28日、私たちNPO日本自然環境学習センターは、和歌山市北西沖に位置 する友ヶ島で、環境省の平成19年度国立公園等民間活用特定自然環境保全活動として瀬戸内 海国立公園沖ノ島海岸漂着ゴミ回収業務を請け負い、ゴミの清掃活動イベントを行いました。

近年、自然環境に対する人々の関心は高まりつつあり、瀬戸内海国立公園に位置する友ヶ島 にも、多くの人が訪れることが考えられます。豊かな自然を愛し、守り、維持し後世につな いでいくことは、大切です。その契機として、私たちはこのような活動を企画しました。私 たちは人と自然をつなげ、たくさんの人の笑顔と美しい自然を見守り続けていきたいと考え ています。この活動報告書は、ゴミの清掃活動やその事前調査で明らかとなった友ヶ島にお けるゴミの実態を報告し、多くの人が自分の身近でおきているゴミの問題について知り考え るきっかけとなることを目標に作成しました。

2.友ヶ島について

和歌山県和歌山市と兵庫県の淡路島の間に位置し、地ノ島、虎島、神島、沖ノ島からなる 島群の総称です。古くは役の行者や修験道にまつわる史跡、また、明治時代に築かれた要塞 や砲台の跡が現在でも多く残っています。友ヶ島は1934年に瀬戸内海国立公園に指定され、

中でも沖ノ島でヒトモトススキやテツホシダなどの深蛇池周辺の湿地帯植物群落が和歌山県 の天然記念物に指定されるなど、自然豊かなところです。

しかし、友ヶ島は大阪湾から太平洋へと抜ける紀淡海峡の中心に位置しているため、多く のゴミが漂着し、美しい景観と環境を維持する海岸が少ないのが現状です。また、夏の海水 浴シーズンには多くの観光客が島を訪れますが、海岸をはじめとする島内にゴミを放置した り忘れて帰ったりすることも少なくありません。

友ヶ島の風景(出典:和歌山市観光課 2007 年 8 月)

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3.活動内容

(1)イベント事前調査兼漂着ゴミ回収作業

友ヶ島におけるゴミの実態を知るために、NPO日本自然環境学習センターでは、事前調査兼 漂着ゴミ回収作業を行うことにしました。あらかじめゴミの多さと大規模人数での清掃活動 の行いやすさを考慮し、調査場所を池尻浜に決定し、ゴミの量や種類、危険箇所の確認を行 いました。

日時:2007年6月9日土曜日 9時加太港出発

参加人員:NPO…10名、休暇村紀州加太…1名、加太観光協会…1名。計12名。

9:20 沖ノ島到着

9:40 池尻浜到着、作業開始 10:30 作業中断(豪雨のため)

昼食

12:00 作業再開

12;30 作業終了、回収ゴミ計測 13:30 沖ノ島出発

調査の結果、ペットボトル、カンビン、発泡スチロール、それに粗大ゴミ(ブイやロープ、

タイヤなど)が多くみられました。中には危険なゴミとして注射器、割れたビン、鋭利な金属 もみられました。特徴として、液体の入ったペットボトルが多く、飲みかけで置き忘れたも のが、そのままゴミになっているものと考えられました。しかし

液体は危険なものの場合も考えられるため、中身を捨てずにその まま回収することを決めました。また事前調査での回収の結果は、

プラスチックが最も多く 27 袋、カン 7 袋、ビンが 1 袋、ペット ボトルが 18 袋、一般ゴミが 3 袋、粗大ゴミが写真のように回収

されました。分類結果から考察することは、1つは、回収ゴミのなかでも特に多く見られた 発泡スチロールや粗大ゴミのロープやブイなどは、どこの地域のものかは不明ですが、漁業 関係のゴミであるということです。もう 1 つは、私たちの日常のモラルに欠けた行動やライフ スタイルのあり方から多くのゴミが発生し、陸から川、川から海へと漂着し、ウミガメやその他

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の海洋生物へ悪影響を及ぼし、美しい環境を汚染するのです。これらの事態を事前に防止するこ とは言うまでもありませんが、事後対策も重要な施策であると考えます。

1回目回収ゴミ総量:(45ℓ入り、56袋)=2.52㎥

(2)海岸漂着ゴミ回収イベント

池尻浜に到着後、スタッフが参加者にゴミの回収方法と分別方法を説明し、軍手とゴミ袋 を配布しました。回収方法は池尻浜の東端と西端から2つのグループが島側から海側まで一列 になりゴミを拾っていく方法をとりました。その際、足場の悪い場所は大人が拾い、大きな ゴミや流木などはスタッフが別々に拾い集めるなどの工夫をし、作業がスムーズに行われま した。また一列になって集めるために、拾う段階での分別をせずに、2箇所のターミナルを設 け、回収されたゴミ袋をスタッフが開放し分別作業を行いました。イベント当日は快晴で正 午の海岸が作業場所だったこともあり、大変厳しい暑さの中行われました。そのために、ス タッフが参加者に声を掛け休憩や水分補給を促したり、事前にそういった注意を喚起したり して、熱中症や日射病などの事故を防ぐ努力を行いました。結果として体調不良を訴える人 もおらず、作業も効率よく進めることができました。ゴミの回収結果は、45リットル入りの ゴミ袋換算で、一般ゴミが75袋、ペットボトルゴミが24袋、プラスチックゴミが10袋、カン5 袋、ビンが2袋となりました。また、粗大ゴミとしては、バーベキューセットやブイ、消火器、

タイヤ、ヘルメット、ポリタンクなどが回収されました。また特徴的なゴミとして、浮き輪 やくつ、サンダル、ビニールシートなど海に関係するものが多いこともみられました。

また、拾いにくいゴミも多くありました。その最たるものとして発泡スチロールが砕けて 小さくなったものです。発泡スチロールもまた海につながりの深いものです。他にもブイに 繋がったロープや漁に使われる網が大きな岩の下に挟まってしまい、回収不可能なものがあ りました。

カン(7 袋):0.31 ㎥、ビン(1 袋):0.04 ㎥、ペットボトル(18 袋):0.81 ㎥ プラスチック(27 袋):1.21 ㎥、一般ゴミ(3 袋):0.13 ㎥

その他粗大ゴミ:金属(電化製品等)、ロープ類、大型プラスチック、木(流木、板材、角材)

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日時:2007年7月28日土曜日 10時加太港出発

参加人員:一般参加者大人…23名、子供…29名、NPO…10名、加太観光協会…1名、環境省

…6名、和歌山市…15名 計84名。

9:40 一般参加者集合受付開始(アンケート配布)

10:00 加太港出発 10:20 沖ノ島到着

10;25 開会挨拶 環境省八元自然保護官・NPO木村副理事 池尻浜へ移動 10:50 作業説明 NPOスタッフ松下

11:00 漂着ゴミ回収作業開始

12;20 回収作業終了 回収ゴミ分別、記録 12:30 昼食 野奈浦公園へ移動

13:40 環境レクチャー 環境省中尾専門官

14:10 ネイチャーゲーム 和歌山県ネイチャーゲーム協会中村理事長 15:00 閉会挨拶 NPO松本理事長 加太観光協会保家さん

15:30 アンケート回収 沖ノ島出発、解散

池尻浜での回収作業(2007 年 7 月)

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2 回目回収ゴミ総量:(45ℓ入り、116 袋)=5.22 ㎥

(3)環境レクチャー

お昼の休憩をはさみ、船着場がある野奈浦公園で環境省中尾専門官による環境レクチャー が開かれました。子どもに身近な食事と生き物というテーマから環境問題について考えてみ ようというレクチャーで、子どもも大人も真剣に耳を傾けていました。はじめに動物の糞の 話があり、様々な生き物の食生活と消化器官のしくみ、そして糞の特徴の違いの解説があり ました。なかでもキリンの糞は、あの大きな体からは想像できないほどの小ささで驚きの声 が上がっていました。そこから人間の食生活と歯や胃の話になりました。スナック菓子に入 っている油や炭酸飲料に入っている砂糖の量を知った子どもも大人も大変驚いていました。

そして食事の話へと進んでいきました。私たちが普段何気なく残しているご飯やおかずは、

とても多いんだということを具体的に知り、それによる環境負荷や食の問題が地球規模で大 きな問題になっていることを学びました。また食にまつわるゴミ問題として、お弁当のプラ スチック容器やお茶のペットボトル、スーパーでの買い物袋などが必要以上に消費され、廃 棄され、環境を汚していることも知りました。人間の食事という非常に限定された領域の中 だけで、こんなにも多くの自然や環境や動物たちに大きな負の影響を及ぼしているというこ とを知る契機となりました。

野奈浦公園での環境レクチャー(2007 年 7 月)

一般ゴミ(75 袋):3.37 ㎥、ペットボトル(24 袋):1.08 ㎥、プラスチック(10 袋):0.45 ㎥ カン(5 袋):0.22 ㎥、ビン(2 袋):0.09 ㎥

その他粗大ゴミ:金属(大型カン、車のホイール、金属網、鉄板)、ロープ類、大型プラスチック、

木(流木、板材、角材)、タイヤ、漁業用具

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(4)ネイチャーゲーム

環境レクチャーのあとは、和歌山県ネイチャーゲーム協会の中村氏によるネイチャーゲー ムが行われました。まず動物の特徴を聞き、その特徴を持つ動物はなにかを当てるゲームを 行いました。次に8人組のチームを作り、大きな円の中にあるヒントカードに書かれた特徴を 頼りに、5種類の動物の名前を当てるクイズ形式のゲームを行いました。ゲームを始めると難 しいヒントや特徴に悪戦苦闘するチームもあり、なかなか全問正解することができないチー ムもありました。また、大人よりも子どものほうが動物や昆虫の特徴に詳しく素早く名前を 言い当てているチームもみられました。その後、ひとりずつにサウンドマップと鉛筆が配ら れ、それぞれが耳をすまして聞こえてくる小鳥のさえずりや波の音、葉っぱの揺れる音、風 の音、虫の鳴き声など自分を中心に置いた地図と記号で表していくゲームを行いました。子 どもたちは一人ひとりがみんな違った記号で地図を作成していて、とても面白く自然と対話 できているのだなと感じました。

4.参加者アンケート結果

一般参加者52名の内、子ども19名、大人16名から以下の感想を頂きました。

○友ヶ島はどんな印象ですか?(よい27、ふつう8)

・自然がいっぱい

・きれいな自然

・海がきれい

・気持ちいい

・次はゆっくり来たい

・何もない

野奈浦公園でのネイチャーゲーム(2007 年 7 月)

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・手を洗うところがない

・ゴミが多い

○きれいになった海岸をみてどうでしたか?

・気持ちよかった

・うれしい

・海の水がきれい

・人の力は凄い

・いつもきれいにしたい

・いいことをした

・頑張ってよかった

・まだゴミが残っていて残念

・こうあるべき

・もっときれいに出来たらよかった

○今日のイベントはどうでしたか?(楽しかった27、ふつう7、楽しくなかった1)

・子どもとゆっくり会話が出来た

・ふれあい

・満足感

・気持ちいい

・ネイチャーゲームがよかった

・きれいになった

・レクチャーが良かった

・静かで良かった

・暑すぎた

・ゴミ回収の時間が長かった

○こんなイベントがあればいいな、と思うものはありますか?

・キャンプ体験

・昆虫採集、魚観察

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又、ボランティアで参加された和歌山市職員の方々からも今後の参考として「開催時期の 問題」や「参加者が楽しめる仕掛け作り」、「説明の仕方や段取り」、「恒常的なものにするた めのしくみ作り」等の貴重な意見を頂きました。

5.メディア掲載、出演について

地元情報誌「リビング和歌山」に活動内容の記事が掲載されました。また、8月8日の地元 民放「テレビ和歌山」の番組「@アットテレわか」(午後6時放送)にはイベントを主催した スタッフ2名とそのイベントに参加した子どもたち4名がスタジオに出演し、ゴミ回収イベン トの様子(VTR)とともに生放送で放映されました。

テレビ和歌山出演

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地元情報誌「リビング和歌山」

6.反省点について

今回の活動における反省点としては以下のようなものが挙げられます。

台風4号のために日程が2週間ずれたために参加者の再申し込みが必要になりましたが、そ のために夏休みに入ってしまい学校や児童との連絡が円滑にいかず、結果として参加者の減 少を招くことになりました。最終的には和歌山県で活動されているボーイスカウトとガール スカウトの協力を得て、予定人員を満たすことができましたが、日程の調整と告知、延期時 の対応や連絡方法の確保などが今後さまざまな活動を行う上での課題となりました。

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周りにもあまり休憩できるポイントが少なかったことから、不満の声が上がりました。事前 に十分な調査を行い休憩ポイントや日陰をチェックし、当日にアナウンスすることが必要で した。今後もこのようなイベントを実施したり、イベント以外でも恒常的なものにしたりし ていくためには、ゲーム形式やレクリエーション形式をとるなどの仕掛けや工夫が必要かも しれません。その他にも友ヶ島へ行くための汽船代や駐車場代などの費用に関しての課題も 残っています。

7.おわりに

今回のゴミ回収イベントには多くの参加者が集まり、参加した人が自然の大切さやゴミ問 題を知り学ぶことができました。普段の生活での何気ない小さなことが、実際には非常に大 きなものになっていることを知るいい機会になったのではないでしょうか。また運営を行っ た私たちも、これらの活動の中での自分たちの役割を再確認し、自然や環境と人々の架け橋 の担い手として成長できたことと思います。これからのさまざまな活動の中で今回の活動で 得たものを上手く生かしてければよいと考えています。

ゴミを捨てることは簡単なことです。しかし、ゴミを拾うことはとても大変でエネルギー を要するものであることが今回の活動を通して改めて認識されました。一人ひとりが少しだ け心がけることで解消されるのがゴミの問題なのです。そのことにひとりでも多くの人が気 づき行動することを、私たちNPO日本自然環境学習センターでは今後も働きかけていきたいと 思っています。

最後に、このイベントにご協力いただいたすべての方々に、スタッフ一同心より御礼申し 上げます。

イベントスタッフ

(NPO)松本三芳 高橋久富 松下靖彦 梅本洋人 永木篤志 銭亀正佳 木村浩造 河口豊 加藤善行 三浦芳一 貴志誠治 (休暇村紀州加太)大野順一 (加太観光協会)保家泰子

この報告書は、古紙パルプ配合率100%、白色度70%以下の用紙を使用しています。

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