超音波診断講習_心エコー_本文.indd
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(2) 目 次 日本超音波医学会超音波診断講習会の開催にあたって ……………………………………………………… 2 超音波診断講習会開催要項 ……………………………………………………………………………… 3 超音波診断講習会スケジュール ………………………………………………………………………… 4 超音波診断講習会抄録 虚血の基本 ………………………………………………………………………………………… 7 武井康悦 (東京医科大学循環器内科) 心機能のみかた ……………………………………………………………………………………13 戸出浩之 (群馬県立心臓血管センター技術部) 予後予測に使える指標とは? ……………………………………………………………………19 村田光繁 (慶應義塾大学病院臨床検査医学) 合併症を学ぼう ……………………………………………………………………………………23 柴山謙太郎(東京ベイ浦安・市川医療センター循環器内科) 虚血?それとも・・・ …………………………………………………………………………………27 大門雅夫 (東京大学医学部附属病院検査部・循環器内科) 安静時心エコーでわかること ………………………………………………………………………31 石津智子 (筑波大学臨床検査医学・循環器内科) 使いこなせ!負荷エコー …………………………………………………………………………35 坂田好美 (杏林大学医学部附属病院第2内科) 心臓MRIでわかること ………………………………………………………………………………41 岩橋徳明 (横浜市立大学付属市民総合医療センター心血管センター内科) 急性心筋炎のみかた ………………………………………………………………………………45 小板橋俊美(北里大学循環器内科) 急性肺血栓塞栓症のみかた ………………………………………………………………………49 鈴木健吾 (聖マリアンナ医科大学循環器内科) 急性大動脈解離・急性大動脈症候群のみかた …………………………………………………55 田中信大 (東京医科大学八王子医療センター).
(3) 超音波診断講習会(心エコー)の開催にあたって. 心エコー検査は、循環器診療において最も重要な非侵襲的検査であることは間違いなく、 弁膜症や心筋症の診断や病態の評価、治療方針の決定において、その役割は確立しており ます。さらに日常診療の現場でしばしば遭遇する虚血性心疾患においても、その有用性は 明らかであり、心筋梗塞や狭心症の診断や病態の評価に、負荷を含めた心エコー検査は欠 かすことはできません。また虚血性心疾患と類似する、たこつぼ心筋症や心サルコイドー シスなどとの鑑別にも心エコー検査は威力を発揮します。 今回の超音波診断講習会(心エコー)では、この虚血性心疾患をテーマにし、虚血性心疾 患に関する幅広い知識を習得していただけるようプログラムを作成いたしました。まず、 虚血性心疾患をみる際に必要な基礎的知識から始め、安静時および負荷心エコー検査にて 虚血性心疾患をどのように診断するかを学んでいただきます。次に、心エコー検査に携わ る我々が井の中の蛙にならぬように、心臓MRI検査による虚血性心疾患の診断について学ん でいただき、最後に急性心血管疾患として知っておくべき心筋炎、肺血栓塞栓症、大動脈 解離を学んでいただくようにいたしました。 本講習会を受講することで、虚血性心疾患を疑う心エコー図に出会った際、慌てること なく、自信を持って評価ができるよう、多くの知識と技術を身につけていただけるかと思 います。. 一般社団法人日本超音波医学会 教育委員会 超音波診断講習会(心エコー) 当番世話人 中谷 敏 湯田 聡. ―2―.
(4) 一般社団法人日本超音波医学会 「超音波診断講習会(心エコー)」 日. 時. :平成27年6月20日(土). 会. 場. :大崎ブライトコアホール. 主. 催. :一般社団法人日本超音波医学会. 開催要項. 8:55~16:05 (東京都品川区). 参加者への単位認定: 日本超音波医学会超音波専門医、超音波工学フェロー、及び超音波検 査士には、本講習会の全ての講義を受講した者に限り、講習会終了後 に受講修了証明書を発行し、資格更新に必要な以下の単位を付与する ものとする。 超音波専門医 超音波工学フェロー 超音波検査士. 10単位 10単位 5単位. 【問い合わせ先】 一般社団法人日本超音波医学会. 「超音波診断講習会」係 宛 〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2-23-1 お茶の水センタービル6F TEL:03-6380-3711 FAX:03-5297-3744 mail:[email protected]. ―3―.
(5) プログラム 8:55~9:00 開講の挨拶 世話人:中谷. 敏. セッション1:「基礎編」 座長:湯田 聡. (大阪大学大学院医学系研究科機能診断科学講座) (札幌医科大学臨床検査医学講座). 9:00~9:30 虚血の基本 講師:武井康悦. (東京医科大学循環器内科). 9:30~10:00 心機能のみかた 講師:戸出浩之. (群馬県立心臓血管センター技術部). 10:00~10:30 予後予測に使える指標とは? 講師:村田光繁 (慶應義塾大学病院臨床検査医学) セッション2:「応用編」 座長:村田光繁. (慶應義塾大学病院臨床検査医学). 10:45~11:15 合併症を学ぼう 講師:柴山謙太郎(東京ベイ浦安・市川医療センター循環器内科) 11:15~11:45 虚血?それとも・・・ 講師:大門雅夫 (東京大学医学部附属病院検査部・循環器内科) セッション3:「虚血性心疾患の診断」 座長:大門雅夫 (東京大学医学部附属病院検査部・循環器内科) 12:45~13:15 安静時心エコーでわかること 講師:石津智子 (筑波大学臨床検査医学・循環器内科) 13:15~13:45 使いこなせ!負荷エコー 講師:坂田好美 (杏林大学医学部附属病院第2内科) 13:45~14:15 心臓MRIでわかること 講師:岩橋徳明 ター内科). (横浜市立大学付属市民総合医療センター心血管セン. セッション4:「急性心血管疾患をマスターする」 座長:中谷 敏 (大阪大学大学院医学系研究科機能診断科学講座) 14:30~15:00 急性心筋炎のみかた 講師:小板橋俊美(北里大学循環器内科) ―4―.
(6) 15:00~15:30 急性肺血栓塞栓症のみかた 講師:鈴木健吾 (聖マリアンナ医科大学循環器内科) 15:30~16:00 急性大動脈解離・急性大動脈症候群のみかた 講師:田中信大 (東京医科大学八王子医療センター) 16:00~16:05 閉講の挨拶 世話人:湯田. 聡. (札幌医科大学臨床検査医学講座). ―5―.
(7) (memo).
(8) 虚血の基本 東京医科大学循環器内科学分野. 武井康悦. はじめに 心筋の「虚血」を理解する前に冠循環の特徴を整理する。心筋の酸素需要は心拍数、心 筋収縮性および心筋壁の wall stress によって規定される。冠血流と心筋酸素消費量とは密 接な比例関係があり、労作などで心筋酸素消費量が増加している時には冠血流量は増加す る。しかし冠動脈に有意狭窄があれば、冠血流量を十分増加させるとこができず、ここに 需要供給のバランスが崩れて心筋は「虚血」状態に陥る。逆に冠血流量の増加以上に心筋 酸素消費量が増加した高心拍出状態でも「虚血」は生じ、また貧血など心筋への酸素供給 が低下した状態でも「虚血」は生じることになる。冠血流は冠灌流圧により変化し、体血 圧が変動すれば冠灌流圧も変化する。しかし冠循環の特徴としては、拡張期の冠灌流であ ることと、冠灌流圧を一定に保つ機能すなわち自己調節能 auto regulation とがある。冠血 流の自己調節能に関しては、冠灌流圧が 40-130mmHg の範囲内では冠血流を一定に保つこ とができ、その自己調節能は主として冠動脈抵抗血管が担っている。冠血管は主に導管血 管である心筋外血管、抵抗血管である細動脈、さらに心筋内毛細血管から成り立っている。 心筋外血管は 0.5~5.0mm 程の血管径であり冠動脈造影で撮影される血管である。拡張期 の冠灌流について、通常の臓器灌流は大動脈収縮期圧により規定されるのに対し、心筋で は一般に心筋収縮により心筋内血管抵抗も上昇し血流は妨げられ、心筋の弛緩により冠血 流は流入し拡張期間に冠灌流されることになる。これらは他臓器とは異なる特徴的なポイ ントである。 冠動脈走行 正常冠動脈(心筋外血管)の解剖図を示す。. 1. ―7―.
(9) 左冠動脈は左主幹部より前方へ向かい前室間溝を走行する左前下行枝と側後方へ回り込み 僧帽弁輪と冠静脈洞に沿って走行する左回旋枝に分かれる。右冠動脈は右室右房の間を経 て後室間溝を走行する。実際の冠動脈造影の画像では心腔が同時に造影されることはない が、血管走行と心腔との位置関係を予め理解しておくことは重要である。. Ischemic cascade と post-systolic shortening 冠血流が減少し、心筋に虚血が生じた場合、最初に心筋細胞の代謝障害が始まる。続け て局所心筋の拡張機能障害、収縮機能障害、心電図変化、そして最後に胸痛という一連の 現象が起きる。この一連の現象が ischemic cascade(虚血の滝)である。また逆に冠血流 が回復し心筋虚血が解除されると、胸痛の消失の後、心電図の改善、収縮機能の改善、拡 張機能の改善と進む。この一連の現象を reverse ischemic cascade と呼ぶ。. 2. ―8―.
(10) 高度な心筋虚血の後では拡張機能の改善はしばしば遅延する。この状態を post-ischemic diastolic stunning と呼ぶ。また急性心筋虚血で局所の心筋収縮性が低下すると、その他の 正常部の心筋による心内圧の上昇に打ち勝って収縮することができず、収縮期が終了し左 室内圧が低下する収縮末期から拡張早期にかけて遅れて収縮運動が認められることが報告 され、この現象を post-systolic shortening: PSS と呼んでいる。PSS は心筋虚血の鋭敏な 指標とされている。昨今心エコー図 2D スッペクルトラッキング法による局所心筋ストレイ ンを計測することで PSS や diastolic stunning の現象を視覚化できるようになり、局所心 筋虚血に関係した様々な論文が報告されている。 心内膜側と心外膜側 健常人の心収縮は心外膜側よりも心内膜側で大きく、心内膜側は心外膜側よりも多くの 酸素を消費し、血流量も心外膜側に比し心内膜側で 10-30%増加している。また冠動脈は心 外膜側から心内膜側へ様々な側枝や穿通枝を出しているが、解剖学的には心内膜側の血流 は心外膜側に比し低下している。従って心内膜側は心外膜側よりも虚血にさらされやすい 性質を有している。心筋虚血による不可逆的な心筋細胞障害は心内膜側より生じ、時間と ともに徐々に心外膜側へ波及する。実験的検討では冠動脈結紮した際の壊死心筋の領域は 心内膜側から心外膜側へ広がる(wave front 現象)。近年では 2D スペックルトラッキング 法による局所心筋ストレイン解析により心内膜側の虚血現象を示した論文も報告されてい る。 CFR と FFR 血流を一時的に遮断した後に遮断解除すると、遮断する前よりも血流が増加する。この 現象は反応性充血(hyperemia)とよばれ、血管内皮細胞より NO など血管拡張物質が作 用し血管が拡張するために起こるものである。冠動脈においても例えばバルーン拡張等で 冠動脈を一時的に遮断した後、血流を再開させるとこの hyperemia の現象が生じる。これ は自己調節能を制御する冠動脈抵抗血管が上記した血管拡張物質に反応して拡張し、血流 を増加させている。自己調節能を制御する冠動脈抵抗血管を含め、冠動脈を最大拡張した 状態(hyperemia)の冠血流(図の CFh)と安静時の冠血流(図の CFb)の比(CFh/CFb) 3. ―9―.
(11) を冠血流予備能(coronary flow reserve: CFR)とよぶ。. CFR は負荷等で冠血流自体がどの程度増加させる能力があるかを示す指標で心筋外冠動脈 に有意狭窄がなければ、その比は 3-5 程度と報告されている。実際には安静時と最大冠拡張 させる薬剤(アデノシン、ATP、パパベリン、ジピリダモール等)を負荷した状態での血 流の比を用いて評価する。心筋外冠動脈は上記した自己調節能により血管狭窄率が 85%以 上に進行するまでは心筋潅流は維持され、心筋微小循環障害や肥大が著しく強い場合を除 いて心筋運動障害は生じにくい。一方で心筋外冠動脈狭窄が 50%以上になるとこの CFR は 低下し始めるため、CFR は冠動脈狭窄の鋭敏な指標として利用されてきた。. CFR は PET より局所心筋血流量評価として用いられはじめ、その後冠動脈内ドプラワイヤ ー法や経胸壁心エコー法より、冠血流速度の比を用いて評価されてきた。CFR が 2.0 以下 であれば冠動脈には 70%以上の狭窄が存在することが報告されている。CFR は冠動脈狭窄 以外にも心筋微小循環障害等の存在にも影響をうける。心筋肥大や糖尿病などに影響をう けるため純粋な機能的冠動脈狭窄の指標として用いるには十分な注意が必要である。 近年冠動脈内の圧センサー付ワイヤーを用いて冠動脈狭窄前後の圧較差を評価すること で機能的な冠動脈狭窄を評価する機能的冠血流予備量比(fractional flow reserve: FFR)が 多くの臨床現場で用いられている。測定には心筋外冠動脈および抵抗血管を最大拡張した 状態で狭窄部前後の冠内圧較差を求め、大動脈からの起始部の圧(Pa)をリファレンスと して狭窄部遠位部の圧(Pd)との比を評価する(図の Pd/Pa)。狭窄がなければ冠内圧低下 はないので、1.0 が正常である。FFR が 0.75 を下回ると虚血が生じ、このデータは負荷心 4. ― 10 ―.
(12) 筋シンチグラムや負荷心エコー法との比較により証明された数値である。FFR 値 0.75 以下 はインターベンションの適応とされている。FFR 値 0.75 以下であれば負荷心エコー検査に おいて収縮機能障害を来すことがわかっている。 冠動脈と心筋部位の位置関係 個人差はあるが、左冠動脈前下行枝領域は左室前壁、前側壁、心室中隔前 2/3 の領域を、 左回旋枝は左室後壁、側壁の領域を、右冠動脈は左室下壁、心室中隔後部 1/3、右室の領域 を支配する。壁運動異常を認めた場合はこれら位置関係を念頭に責任冠動脈を推定するこ とが重要である。また冠動脈バイパス術後では吻合した血管の位置関係を事前に把握した 上で検査にのぞむことが重要である。. 5. ― 11 ―.
(13) (memo). ― 12 ―.
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(57) (memo). ― 18 ―.
(58) 予後予測に使える心エコー指標とは? 慶應義塾大学医学部臨床検査医学 村田. 光繁. はじめに 予後とは、病気の進行具合、治療効果、生存できる確率など今後の病状についての医 学的な見通しのことであり、予後予測は治療方針決定や患者・家族への MT などの根 本となる重要な作業である。これまで、心機能、運動耐容能および液性因子など多数 の予後予測因子が報告されている。しかし治療法の進歩に伴いこれまでの報告すべて が現在の日常診療に適応できるとは限らないものの、重要な因子であることは間違い ない。本講演では予後予測に使える心エコー指標を中心に概説する。 1.左室拡張機能 1)左室流入血流波形 パルスドプラ法より得られる左室流入血流速度波形から、急速流入期波(E)および心 房収縮期波(A)、急速流入期減衰時間(DcT)や等容弛緩時間(IRT)などを計測し、その パターンから左室拡張機能の評価が可能である。左室拡張機能低下(弛緩障害)を来 すと E 波を減高、A 波は増高するため E/A は低下し(E/A<1)、DcT や IRT は延長する。 さらに左室拡張不全が進行すると、左房圧は上昇し、E/A>1、DcT、IRT は短縮に転じ 一見、正常類似のパターンを呈する(偽正常化) 。高度の左房圧上昇を来すと E 波増 高、DcT 短縮が顕著となり(E/A>2, DcT<150ms)、拘束型を呈するようになる。この拘 束型波形は様々な心疾患の予後不良因子と報告されている。急性心筋梗塞患者 95 例 を対象とした研究において(文献1)、拘束型波形は単変量解析では心臓死予測の最 も強い予測因子であり、さらに左室駆出率<45%の症例のみを対象とした場合は唯一の 予測因子であった。また、多変量解析では心不全や梗塞サイズなどの臨床所見に左室 駆出率や拘束型波形を予測因子に追加することで推定制度が向上することが示され ている。一方、左室拡張末期径>60mm、左室内径短縮率<25%の拡張型心筋症 62 例を対 象とした研究では、E/A および NYHA 分類が予後予測に有用であった(文献2)。また、 拡張型心筋症治療後にも拘束型波形を呈する低では予後不良であり、DcT が最も強い 予後予測因子と報告されている(文献3)。 2)左房サイズ 左房は圧負荷と容量負荷のいずれでも拡大する。僧帽弁疾患、先天性心疾患、心房主 体の心筋症がない場合、左房拡大は左室充満圧上昇を反映する。左房サイズの評価は 左房径では過小評価する可能性があるため左房容積係数が推奨されている。左房容積 係数が 32ml/m2 以上で左室拡張機能障害が示唆される。急性心筋梗塞では発症 24 時間 後の左房容積係数が大きいほど死亡率が高くなると報告されている(文献4) 。また、. ― 19 ―.
(59) 左室駆出率 30%未満の拡張型心筋症を対象にした研究では、左房容積係数 68.5ml/m2 をカットオフ値として心臓移植回避生存率に差があることが示されている(文献5) 3)左室流入血流伝播速度 左室流入血流波形は、偽正常化波形など二相性を呈するため左室拡張機能評価に注意 を要するが、偽正常化を示さない指標としてカラーM モード法を用いた左室流入血流 伝播速度(Flow propagation velocity: FPV)が予後推定に有用であると報告されてい る(文献6) 。 2.Tei index 様々な心機能指標が報告されているが通常それぞれ収縮能および拡張能のみを評価 している。一方、Tei index は、収縮能と拡張能の総合的心機能指標である。Yuasa らは急性前壁中隔梗塞 80 例の来院時 Tei index とその後一か月間に出現した合併症 の比較を行い、心臓死、ショック、うっ血性心不全、心房細動・粗動、ペーシングを 要する徐脈性不整脈などの合併症を起こした症例では Tei index の増大が見られたと 報告している(文献7) 。また、Tei index0.59、左室駆出率 45%、血清最大 CK 値 3500、 wall motion score index (WMSI)1.81 をそれぞれカットオフ値として合併症の発症に 差を認めた。 3.ドブタミン負荷心エコー図 Chuah らはドブタミン負荷心エコー図で虚血または梗塞所見を認めた場合は、正常で あった場合より心血管イベントの発症危険度は約 4 倍と報告している(文献8)。 一方、 ドブタミン負荷心エコー図が陰性の場合、2 年後の心血管イベント回避率は 97%と極 めて予後良好であった。また、外科手術前の周術期心血管イベント発症の予測も有用 との報告もある。. 文献) 1.Nijland, F et al: Prognostic implication of restrictive left ventricular filling in acute myocardial infarction, J Am Coll Cardiol 30: 1618-1624, 1997 2.Shen, WF et al: Prognostic significance of Doppler-derived left ventricular diastolic filling variables in dilated cardiomyopathy. Am Heart J 124: 1524-1533, 1992 3.Pinamonti, B et al: Persistence of restrictive left ventricular filling pattern in dilated cardiomyopathy. An ominous prognostic sign. J Am Coll Cardiol 1997; 29: 604-612 4.Moller, JE :Left atrial volume powerful predictor of survival after acute. ― 20 ―.
(60) myocardial infarction. Circulation 107: 2207-2212, 2003 5.Rossi, A: Determinants and prognostic value of left atrial volume in patients with dilated cardiomyopathy. J AM Coll Cardiol 40:1425-1430,2002 6.Moller JE, Sondergaard E, Sewrd JB: Ratio of left ventricular peak E-wave velocity to flow propagation velocity assessed by color M-mode Doppler echocardiography I first myocardial infarction: prognostic and clinical implications. J Am Coll Cardiol 35: 363-370, 2000 7.Yuasa, T et al. Noninvasive prediction of complication with anteroseptal acute myocardial inafrction by left ventricular Tei index. J Am Soc Echocardiogr 2005; 18: 20-25 8.Chuah, SC et al: Role of dobutamine stress echocardiography in predicting outcome in 860 patients with known or suspected coronary artery disease. Circulation 1998; 97: 1474-1480. ― 21 ―.
(61) (memo). ― 22 ―.
(62) 合併症を学ぼう―虚血性心疾患をマスターする― . 柴山. 謙太郎 . 東京ベイ・浦安市川医療センター 1.. はじめに 心筋梗塞後の合併症は予後に大きく影響する。心筋梗塞後の合併症には、不整脈や左室 機能不全や機械的合併症の三大合併症にくわえ、心室瘤や心膜炎や左室内血栓などがあ げられる。これらの診断には、無侵襲でリアルタイムに形態評価と機能評価が可能であ る心エコー図検査の果たす役割は大きい。心エコー図検査を有効に活用するためには、 心筋梗塞の程度や病変を把握して起こりうる合併症を予測しながら、聴診などの身体診 察を繰り返すことが重要となる。今回のセッションでは心エコー図検査が診断の中心的 役割を果たす合併症を中心にのべる。 . 2.. 機械的合併症 . 心筋梗塞の機械的合併症には左室自由壁破裂、心室中隔穿孔、乳頭筋断裂があげられ る。急激に血行動態が破たんするこれら病態は非常に予後が悪く、診断の迅速さととも に外科的治療の迅速さも求められる。そのため、血行動態の悪化や新たな心雑音を認め た場合には、機械的合併症を疑って直ちに心エコー図検査を行う。 a. 左室自由壁破裂 . ― 23 ―.
(63) 左室自由壁破裂は心筋梗塞により脆弱となった梗塞心筋の断裂や左室仮性瘤の破裂に より生じる。冠動脈治療後の約 0.5%に合併し、院内死亡率は 57%と報告されている。臨 床経過によって急性型(穿孔性破裂型)と亜急性(出血性解離型)に分類される。心エ コー図では心嚢水貯留や心タンポナーデ所見で診断される。 b. 心室中隔穿孔 貫壁性梗塞をきたした心室中隔の心筋梗塞層への出血の結果として心室中隔穿孔が生 じる。冠動脈治療後の約 0.2%に合併し、院内死亡率は 40%と報告されている。収縮期の 左右短絡により左室への容量負荷が生じるが、拡張末期にも左室圧が上昇して左右短絡 が生じる場合がある。心エコー図では心室中隔欠損像やカラードプラ法での左右短絡や 右室容量負荷等を認める。 c. 乳頭筋断裂 僧帽弁を支持する乳頭筋の断裂により僧帽弁逸脱を生じ、急性僧帽弁逆流症をきたす。 冠動脈治療後の約 0.3%に合併し、院内死亡率は 27%と報告されている。重症例では心雑 音を聴取できないことがあり、カラードプラ法を併せた心エコー図が診断に有用である。 心エコー図では僧帽弁弁尖の左房側への翻転や断裂した乳頭筋の塊状エコーや偏位した 僧帽弁逆流ジェットを認める。 3.. 左室内血栓 左室内血栓は心筋梗塞によって壁運動が低下した部位に一致して生じる。血栓のほと んどは前壁梗塞で形成される。心エコー図では血栓の部位や大きさだけでなく、形態や 可動性や輝度などの評価も必要である。とくに可動性の高い血栓や心腔内に突出するよ うな血栓は塞栓症をきたす危険性が高いと考えられている。 . ― 24 ―.
(64) 4.. 心室瘤 心室瘤には真性瘤、仮性瘤、心外膜下瘤があるが、その病態は全く異なる。心エコー図 は診断のみならず経過観察にも有用である。真性瘤の心エコー図は周囲の心筋との連続 性が保たれていることがあげられる。仮性瘤では、周囲の心筋からの連続性が途絶え、 交通孔を形成する。 . 5.. おわりに 急性心筋梗塞に対して冠動脈形成術が広く施行されるようになったため、機械的合併症 を含めた合併症は以前よりも減少傾向にある。しかし、合併症を生じると急激に致死的 な病態をきたし、予後に大きく影響を及ぼすため確実な診断が必要である。心エコー図 が合併症診断に果たす役割は大きく、聴診などと同様に必要があれば繰り返して施行す べきである。 . . ― 25 ―.
(65) (memo). ― 26 ―.
(66) 虚血?それとも… 東京大学医学部附属病院検査部・循環器内科 大門 雅夫 1.左室壁運動異常と虚血性心疾患 左室収縮能は様々な心疾患で低下する。局所壁運動異常(asynergy)の出現は虚血性心疾患を 疑う重要なサインである。しかし、虚血性心疾患以外でも局所壁運動異常を呈する疾患があり、 その鑑別はその後の診断のプロセスを決める上で重要である。虚血性心疾患では、冠動脈支配領 域、すなわち冠動脈閉塞を来した部位より末梢の灌流領域の壁運動異常が生じる。虚血性心疾患 以外では、冠動脈の支配領域に一致しない壁運動異常が生じることが多い。しかし、虚血性心疾 患以外でも、冠動脈支配領域に類似した領域の局所壁運動を生じることがあり、そのような場合 には、冠動脈造影など他の検査結果と合わせて最終診断を行う必要がある。. 2.虚血性心疾患以外で局所の左室壁運動異常を示す主な疾患 [1]. たこつぼ型心筋症 診断のポイント ・発症の誘因となる精神的、身体的ストレス ・急性発症 ・通常の冠動脈支配領域より広範囲な心尖部の収縮低下と基部の過収縮 ・急性期の ST 上昇と、それに続く巨大な陰性 T 波 たこつぼ型心筋症は、冠動脈に有意狭窄を認めないものの、一過性に広範囲な心尖部の壁 運動低下を認める病態である。微小循環障害やカテコラミンの関与などが疑われているが、 その原因は未だ明らかでない。 急性心筋梗塞と異なるのは、心筋逸脱酵素の上昇は軽度で壁運動の低下は一過性で、時間 経過とともに改善することである。しかし、左室収縮障害が遷延する例や心尖部に血栓症を 生じる例、心破裂を来す例なども報告されており、注意が必要である。心尖部に一過性の心 筋肥大(浮腫)を来す例もあり、心尖部肥大型心筋症との鑑別が必要になる例もある。. ― 27 ―.
(67) [2]. 心サルコイドーシス 診断のポイント ・冠動脈の支配領域と一致しない局所の壁運動低下、壁の菲薄化. ・炎症急性期では、壁の肥厚(心筋浮腫)を伴うことがある ・胸痛の訴えはなく、しばしば無症状 ・中隔基部の菲薄化が有名な所見だが、しばしば左室後壁など他の部位にも菲薄化が生じる ・限局的なものから、びまん性なものまで多彩な左室壁運動異常を示す サルコイドーシスは、肺、心臓、眼、皮膚など全身の臓器に、非乾酪性類上皮肉芽腫形成 を伴う炎症を生じ、臓器障害を来す原因不明の全身性炎症疾患である。心臓に炎症が及んだ ものを心サルコイドーシスと呼ぶ。心臓の炎症は無症状に進行し、不整脈による突然死や心 機能低下による心不全を生じるため、その診断は重要である。炎症の初期には心筋肥大(浮 腫)が見られるが、炎症が進行すると心筋は菲薄化し、無収縮となる。中隔基部の菲薄化が 有名な所見だが、他の部位に病変が生じる事も多いため、多断面から見落としの無いよう注 意深く観察する必要がある。右室に病変を生じる事もあり、右室壁運動の観察も行う。左室 壁運動異常の部位が冠動脈支配領域と一致しないことなどが診断の一助になるが、虚血性心 疾患と類似の左室壁運動障害を生じることもあり、最終診断には冠動脈造影や心筋生検など 他の検査が必要である。. [3]. 肥大型心筋症(拡張相) 診断のポイント ・不均一な左室肥大と壁運動低下 ・進行するとびまん性の壁運動低下 肥大型心筋症は様々な左室肥大の形式をとるが、一部に収縮不全に移行する例あり、拡張 相肥大型心筋症を呼ばれている。肥大心筋が、心筋線維化の結果として壁運動低下を生じる が、肥大心筋と菲薄化心筋が混在することが多い。拡張相に移行した肥大型心筋症は不整脈 による突然死や心不全のリスクが高いことが知られており、その診断は重要である。心尖部 肥大型心筋症は比較的予後良好とされるが、心尖部瘤を生じる例があり、心室頻拍など致死 的な不整脈の原因となることがあるため、見落とさないよう注意深く観察する。. ― 28 ―.
(68) [4]. Fabry 病 診断のポイント ・肥大型心筋症に類似した不均一な心筋肥大 ・左室後壁に限局した壁運動の低下、菲薄化 ・進行するとびまん性の壁運動低下 ・α-ガラクトシダーゼ活性の低下 Fabry 病は、細胞のα-ガラクトシダーゼ活性が低下することにより全身の細胞のリソソ ームにスフィンゴ等脂質が蓄積する、X 染色体劣性遺伝形式の先天性スフィンゴ糖脂質代謝 異常症である。様々な全身症状を生じ、心障害を生じたものを心 Fabry 病と呼ぶが、心障害 のみが前面にでる症例があり、注意が必要である。左室後壁側に壁運動異常を認めることが 多い。心 Fabry では、心機能回復に酵素補充療法が有効な例がある。そのため肥大型心筋症 との鑑別が重要であり、疑わしい場合はα-ガラクトシダーゼ活性を測定する。. [5]. 心臓腫瘍 診断のポイント ・心筋内の腫瘤を伴う壁運動異常 ・腫瘤の内部はエコー輝度の上昇や低下など、周囲心筋との違いが見られることがある ・化学療法著効して腫瘍が消失した例では、心筋の菲薄化が残存 肉腫や悪性リンパ腫など、腫瘍が心筋内に発生することがある。心筋内の不自然な塊状エ コーとして観察されることが多いが、エコー輝度からは心筋組織と鑑別が困難な例も存在す る。局所の壁運動異常を伴うことがあり、虚血性心疾患との鑑別が重要である。また、悪性 リンパ腫などで化学療法が奏功した例では、化学療法後に腫瘍部分に菲薄化心筋が残ること がある。. ― 29 ―.
(69) (memo). ― 30 ―.
(70) 虚血性心疾患の診断. 安静時心エコーでわかること 筑波大学. 臨床検査医学/循環器内科. 石津. 智子. 安静時心エコーは症状の有無、心電図異常、生化学所見とあわせて評価するこ とで解釈が異なる。 1 急性冠症候群が疑われる症例 1-1 胸痛症状の出現時に左室壁運動低下が観察され、かつ胸部症状が改善した後 に壁運動異常が消失するような可逆的変化がある場合 心電図変化の有無によらず、急性心筋虚血と診断できる。 壁運動異常の出現範囲から責任冠動脈の推察が可能。心電図 ST 低下の場合は、 12 誘導心電図による責任血管の同定は不正確であり、心エコーによる診断を優 先すべき。 責任冠動脈の病変部位か、それ以降の末梢領域に壁運動異常を認める。 冠動脈血流の評価も合わせて行うと、再還流が得られているか判断できる。 1-2. 安静時心エコーで無収縮、奇異性収縮を認め、残存する場合. 局所に生存心筋があることを心筋 Viability が存在するという。 Viability のない梗塞心筋なのか、Viability のある気絶心筋(stunned myocardium)あるいは冬眠心筋(hibernating myocardium)の病態を考える。 Viability の評価を急性期安静時心エコーで行うことは困難であるが、慢性期で の低用量ドブタミン負荷で壁運動の改善を認めるかで判断できる。 1-3 心電図 ST 上昇、新規脚ブロックがある場合 急性心筋梗塞としてトリアージを進める。 心エコーにて 12 誘導心電図の ST 上昇部位に一致した貫壁性心筋梗塞の所見を 確認する。急性期には虚血領域は隣接する非虚血領域との間に変曲点(hinge point)をもって、浮腫状に肥厚し低エコー輝度で、低収縮、無収縮あるいは奇 異性収縮を認めること、梗塞領域の対側壁の代償性過収縮が特徴的である。 心エコーの役割は壁運動低下の広がり、EF の程度の推定、機械的合併症の検出 にある。. ― 31 ―.
(71) 心室中隔穿孔や乳頭筋断裂の診断は標準的心エコーでは困難なことが多い。収 縮期雑音の有無を確認してからカラードプラ法を用いて注意深く画像を描出す る。心膜液の出現、性状(等輝度であれば自由壁破裂による出血も念頭に)に 留意する。 1-3 心電図に ST 低下、T 逆転がある場合 心エコー壁運動低下が明らかでなくとも冠動脈造影をためらうべきではない。 理由その一:壁運動低下はあるが、認識できていないだけ 壁運動低下を視覚的に鋭敏に判断できるようになるには熟練を要する。 理由その二:虚血があるが壁運動低下はない 臨床的には造影遅延を伴う 99%狭窄の冠動脈支配領域にも視覚的に壁運動低下 を認めない症例が 30%程度存在する。心内膜下虚血+心外膜側代償性過収縮に よる収縮期壁厚増加の正常化の機序が推測されている。 このような場合、壁運動低下以外の心筋壁運動異常である駆出後収縮(post systolic shortening,. PSS)や拡張遅延(Diastolic stunning)、収縮早期伸展. (early systolic lengthening, ESL)にも留意することで、診断精度が向上す る可能性があり、前向き研究の結果が期待されている。動画保存ができる場合 は、できるだけ長く、複数の断面の保存を行う。スロー再生機能などを用いて、 注意深く壁運動異常の確認を行う。スペックルトラッキング法による壁運動の 定量化が可能な場合は、視覚的に疑った所見を確認することができる。(図) 1-4 心電図が非特異的変化あるいは正常な場合 壁運動低下のみならず、PSS, Diastolic stunning, ESL にも注意して壁運動異 常の有無を判定することが重要。H-FABP は発症後 2 時間、TnT は 6 時間は陰 性であることから、壁運動異常が唯一の急性期虚血診断の客観的根拠となる。 特に側副血行路のある症例では心電図変化が非常に乏しい。 また、虚血に伴う壁運動低下は心電図変化、胸痛の出現に比べてより軽度の虚 血で、より早期の段階で出現する(虚血カスケード)ことを念頭に、虚血の早 期診断に勤めることが重要。 心エコー壁運動異常がない場合は、救急外来あるいは入院下に発作後 6 時間 後の心筋逸脱酵素の上昇がないか確認する。生化学検査の結果に異常がなけれ ば帰宅させても良い。. ― 32 ―.
(72) 図説:A.Normokinesis, 正常壁運動の壁厚方向ストレイン時間曲線。曲線状の点(◦)は収縮期 最大ストレイン。正常領域では最大ストレインと収縮末期ストレインが同じ値で、等容拡張期 から拡張早期に急激に低下する。B. Hypokinesis:低収縮:収縮期最大ストレイン値あるいは、 駆出末期ストレイン値の低下。収縮期にむしろ進展する場合を dyskinesis という。多くの場合 は外方運動を伴う。C. Tardokinesis、遅延収縮:最大に至る傾きが緩やかになる。ストレイン を時間微分したストレインレートの収縮期最大値が低下する。D. Diastolic stunning. 拡張期心. 筋気絶:拡張早期の運動が緩やかになる。拡張期時間を三等分して、初期の 1/3 の時相におけ るストレイン値を収縮末期ストレイン値で除した値を strain image diastolic index (SI-DI)とし て diastolic stunning の指標とする。E. Post systolic shortening 駆出後収縮:大動脈弁が閉鎖 後の駆出後に局所壁の収縮運動が認められる。黒点線のように 2 峰性となる場合と、黒実線の ように最大ストレインが駆出後に遅延した 1 峰性になる場合がある。PSI(post systolic index) =(PSS ストレイン-駆出末期ストレイン)/最大ストレインとして PSS の指標とする。F. Early systolic lengthening, 収縮期早期伸展運動: 等容性収縮期に一致した収縮期早期伸展運動。収縮 早期伸展を含んで最大ストレインと定義される場合ある PSS との関連が注目されている。 AVC:大動脈弁閉鎖で駆出末期に相当. 2. 1/3DD 拡張時間の 3 分の 1 の時相. 無症状例の心電図異常 Q 波. ― 33 ―.
(73) →無収縮ないし奇異性収縮に壁の菲薄化(6mm 未満) 、高エコー輝度を伴って いれば心筋壁の瘢痕化を示唆している。冠動脈の支配領域に一致していれば、 陳旧性心筋梗塞が鑑別に上がる。ただし、心筋炎後では回旋枝領域の心筋梗塞 に類似した局所瘢痕組織化を示すことがあるなど、虚血性心疾患の診断には冠 動脈画像評価が必要である。 注意)軽度の壁運動低下程度では Q 波を説明できない。III 誘導単独の Q 波、 あるいは V1-2 のみの QS パターンは正常者でも見られる。. ― 34 ―.
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(100) Ann Intern Med. 1999;130(9):719. Am J Cardiol. 1994;74(5):435.. . . Specificity. 20.
(101) õʼn . Sensitivity. 40. 75. 80. 84.
(102) ¡¢£¤¥¦§¨. . 86 77. . 50. 25.
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(119) (memo). ― 40 ―.
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