Kitasato University, Cardiovascular Medicine , 2015
䛂ᛴᛶᚰ➽⅖䛾䜏䛛䛯䛃
㔛Ꮫᚠ⎔ჾෆ⛉Ꮫ ᑠᯈᶫ ಇ⨾
㉸㡢Ἴデ᩿ㅮ⩦ 㻞㻜㻝㻡㻚㻢㻚㻞㻜
⾑ᛶᚰᝈ䜢䝬䝇䝍䞊䛩䜛
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
ᚰ➽⅖䛸䛿䠛
䠘Ⓨᵝᘧ䠄⮫ᗋᆺ䠅䛻䜘䜛ศ㢮䠚
䘠ᛴᛶᚰ➽⅖䠖≧Ⓨ⌧᪥䜢Ⓨ᪥䛸䛧䛶≉ᐃ䛷䛝䚸
୰䛷䜒Ⓨึᮇ䛻ᚰ⫵༴ᶵ䛻㝗䜛䜒䛾䜢
ᆺᚰ➽⅖䠄㼒㼡㼘㼙㼕㼚㼍㼚㼠㻌㼙㼥㼛㼏㼍㼞㼐㼕㼠㼕㼟䠅䛸䛔䛖䚹
䘠៏ᛶᚰ➽⅖䠖ᩘ䛛᭶㛫௨ୖᣢ⥆䛩䜛ᚰ➽⅖䚹㑄ᘏᛶ䛸㢧ᛶ䛜䛒䜛䚹
䇺ᚰ➽䜢ᗙ䛸䛧䛯⅖ᛶᝈ䛾⥲⛠䇻
ᛴᛶ䛚䜘䜃៏ᛶᚰ➽⅖䛾デ᩿䞉⒪䛻㛵䛩䜛䜺䜲䝗䝷䜲䞁 䠄2009ᖺᨵゞ∧䠅
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
ᛴᛶᚰ➽⅖䛾≉ᚩ
䘠㠀≉␗ⓗ䛺ึⓎ≧
→
䜟䛺䛡䜜䜀᪩ᮇデ᩿䛿ᅔ㞴䚹䘠⅖䛾 䇺㒊䛸ᗈ䛜䜚䇻 䛸 䇺⛬ᗘ䇻䛻䜘䜚䚸ែ䛸㔜ᗘ䛜␗䛺䜛䚹
→
ᵝ䚻䛺ែ䜢䛸䜚䚸ᚰ䜶䝁䞊䛾౫㢗ෆᐜ䜒ᵝ䚻䠄⬚③䚸ᩚ⬦䞉䞉䞉䠅䚹 䘠ᛴ⃭䛺ែኚ䜢࿊䛩䜛䛣䛸䛜䛒䜚䚸䛻⮴Ṛⓗ䛸䛺䜛䠄ᆺᚰ➽⅖䠅䚹
→
ぢ㏨䛧䛶䛿䛺䜙䛺䛔䚹䠄ᖐᏯ䛥䛫䛶䛿䛔䛡䛺䛔䚹䠅 䘠≉Ṧ䛛䛴ཝ㔜䛺⟶⌮䛜ᚲせ䚹→
㎿㏿䛛䛴ⓗ☜䛺デ᩿䛜㔜せ䚹䘠☜ᐃデ᩿䛿䚸ᚰෆ⭷ᚰ➽⏕᳨䛻䜘䜛⤌⧊デ᩿䚹
→
ᚰ䜶䝁䞊ᅗ᳨ᰝ䜢ྵ䜑䛯⥲ྜホ౯䛷䚸ᚰෆ⭷ᚰ➽⏕᳨䛻㋃䜏ษ䜛䛛ྰ䛛䛾᪉㔪䜢Ỵ䜑䜛䚹
䘠ከ䛟䛿ཎᅉ⒪ἲ䛜☜❧䛧䛶䛔䛺䛔䜴䜲䝹䝇ᛶᚰ➽⅖䛰䛜䚸⒪ἲ䜔
⒪ຠᯝ䛾␗䛺䜛≉Ṧ䛜Ꮡᅾ䛩䜛䚹
→
ᅉ䞉⤌⧊ศ㢮䛜⒪᪉㔪䜢ᕥྑ䛩䜛䚹 Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015≧
䖃ึᮇ≧䠄㠀≉␗ⓗ䠅
ឤෑᵝ≧䠄ᝏᐮ䠈Ⓨ⇕䠈㢌③䠈➽⫗③䠈㌟ᛰឤ䠅 㣗ᛮ䠈ᝏᚰ䠈ྤ䠈ୗ⑩䛺䛹䛾ᾘჾ≧䛜ඛ⾜䛩䜛䚹
ͤḞዴ䛩䜛ሙྜ䜒䛒䜛䚹
䖃ᚰ≧䛾ฟ⌧
ኚ䛾㒊䜔⅖䛾⛬ᗘ䠈ᚰ➽⅖䛾ᗈ䛜䜚䛻䜘䛳䛶つᐃ䛥䜜䜛䚹
ᩘ㛫䛛䜙ᩘ᪥
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
⅖䛾ᗙ䛸ᗈ䛜䜚
ᚰ➽
ᒁᡤ ᗈ⠊ᅖ
ᚰ⭷ᚰ➽
่⃭ఏᑟ⣔ᚰ➽
䘠ᚰ➽᱾ሰᵝ䞉
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015 V1
V2
V3
V4
V5
V6 Ϩ
ϩ
Ϫ
aVR
aVL
aVF
ᚰ➽⅖䛾ᚰ㟁ᅗ
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
ᚰ➽⅖䛾デ᩿䛛䜙⒪䜎䛷䛾ὶ䜜
ᚰ➽⅖䛔
ᚰ⮚䜹䝔䞊䝔䝹᳨ᰝ ᙉ䛔
ᙅ䛔
䞉⾑ᛶᚰᝈ䛾㝖እ
䞉ᚰෆ⭷ᚰ➽⏕᳨䛻䜘䜛☜ᐃデ᩿
䠄䛩䛠⤖ᯝ䛿䛷䛺䛔䚸䝃䞁䝥䝸䞁䜾䜶䝷䞊䜒䛒䜚ᚓ䜛䠅
ᚰ㟁ᅗ䝰䝙䝍䞊䚸ᩘ㛫ẖ䛻
⾜䛩䜛ᚰ䜶䝁䞊ᅗ᳨ᰝ䛷䚸
⤒ⓗኚ䛜䛒䜛䚹
ཝ㔜䛺䝰䝙䝍䞊ୗ䛷䛾ධ㝔⟶⌮䠄㻯㻯㼁䛺䛹䠅
⿵ຓᚠ⎔䛾ే⏝
⤒⓶ⓗᚰ⫵⿵ຓ䠄㻼㻯㻼㻿䠅䚸ື⬦ෆ䝞䝹䞊䞁䝟䞁䝢䞁䜾䠄㻵㻭㻮㻼䠅
⮴Ṛᛶᩚ⬦䠋పᚰᢿฟ㔞≧ែ
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
ᛴᛶᚰ➽⅖䛾⤒㐣䛸⒪ᡓ␎
ᇶᮏ⤒㐣䛿⅖ᮇ䛜㻝䡚 㻞㐌㛫ᣢ⥆䛧䛯ᚋ䛻ᅇᮇ䛻ධ䜛䚹ᚰ➽⅖䛷䛿䚸 ᚰ➽ቯṚ䛸䛸䜒䛻⅖䛻䜘䜛ᶵ⬟㞀ᐖ䛜㉳䛣䜚ᚰ䝫䞁䝥ኻㄪ䛜㉳䛣䜛䚹
ᛴᛶ䛚䜘䜃៏ᛶᚰ➽⅖䛾デ᩿䞉⒪䛻㛵䛩䜛䜺䜲䝗䝷䜲䞁䠄2009ᖺᨵゞ∧䠅䜘䜚ᨵኚ
䐟ᚠ⎔ືែ䛾⥔ᣢ 䐡ཎᅉ⒪
ͤཎᝈ䛻䜘䜛
䐠⅖䛾ᢚไͤ⥲ྜⓗุ᩿䛻䜘䜛
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
⒪ᡓ␎
䐟ᚠ⎔ືែ䛾⥔ᣢ
䛒䜙䜖䜛ᡭẁ䜢㥑䛧䛶⅖ᴟᮇ䜢䜚ษ䜛䛣䛸䛻䛴䛝䜛䚹
䜢ண 䛧䚸᪩䜑䛾ᑐᛂ䛜ồ䜑䜙䜜䜛䚹
ከ⮚ჾ䛜ฟ⌧䛩䜛๓䛻⿵ຓᚠ⎔䜢ᑟධ䛧䚸ྜే䜢ేⓎ
䛧䛺䛔䛣䛸䛜㔜せ䚹 䐠⅖䛾ᢚไ
䝇䝔䝻䜲䝗䜔ච䜾䝻䝤䝸䞁〇䛺䛹䛾ᢠ⅖⒪ἲ䛿䚸ᛴᛶᚰ➽
⅖䛾༙䜢༨䜑䜛䜴䜲䝹䝇ᛶ䝸䞁䝟ᛶᚰ➽⅖䛷䛿☜❧䛧䛶䛔䛺䛔䚹 䛧䛛䛧䚸୍㒊䛾ᚰ➽⅖䛷䛿ⴭຠ䜒䛒䜛䚹
䐡ཎᝈ䛾⒪
୍㒊䛾≉Ṧ䛺ᝈ䛷㐺ᛂ䚹 ཎᝈ䛾㚷ูデ᩿䛜㔜せ䚹
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
䛾ண ᅉᏊ
䝽䞁䝫䜲䞁䝖䛷䛾Ỵᐃⓗ䛺ண ᅉᏊ䛿䛺䛔䚹 㢖ᅇ䛛䛴ὀព῝䛔⤒㐣ほᐹ䛾୰䛷䜢ண 䛩䜛䚹
䘠㻽㻾㻿Ἴᖜ䛾ᣑ
(Circ J 2004; 68: 734 –739 )(Int J Cardiol. 2006;109:142-5.) 䘠㻵㻸㻙㻝㻜䜔㼍㻲㼍㼟㻛㼍㻲㼍㼟㻸䛾ୖ᪼
(J Am Coll Cardiol. 2004;44:1292-7.) (Circulation 20005;102:2829-35.) 䘠䝖䝻䝫䝙䞁㼀䛾ᣢ⥆㧗್䚸㼂㻼㻯ቑຍ䚸㐍⾜ᛶ䛾㻱㻲䛾పୗ䛺䛹䜢ཧ⪃
䛻䚹
ᆺᚰ➽⅖䛸ᛴᛶᚰ➽⅖䠄㠀ᆺ䠅䛾ቨཌ䛾㐪䛔
ͤᚰ䜶䝁䞊ᅗ᳨ᰝ䛷⤒ⓗ䛻᳨ฟ䛷䛝䜛ᡤぢ䛸䛧䛶㔜せ䟿
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
ᛴᛶᚰ➽⅖䛾ቨཌ䛸⤌⧊ᡤぢ䛾ẚ㍑
(Jpn Circ J 2001; 65: 863–866)
៏ᛶᮇ ᛴᛶᮇ
ቨཌ䛜ቑ䛧䛯ᛴᛶᮇ䛻䛿ᾋ⭘䜢ㄆ䜑䚸
ṇᖖ䛧䛯៏ᛶᮇ䛻䛿ᾋ⭘䛿㍍ῶ䛧䛯䚹
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
ᚰ➽⅖䛾ቨཌ ᛴᛶᮇ䛾ኚ
(Heart Vessels 2007; 22:25–29)
ᆺᚰ➽⅖䛷䛿㠀ᆺᚰ➽⅖䜘䜚䜒 ቨཌ䛜ཌ䛟䚸㻝㐌㛫䜋䛹䛷ῶᑡഴྥ䛸䛺䜛䚹
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
ᛴᛶᚰ➽⅖䛾៏ᛶᮇ䛾ኚ
䘠ᆺᚰ➽⅖䛸㠀ᆺᛴᛶᚰ➽⅖䛷䛿䚸ᛴᛶᮇ䛿⦰⬟䠄㻲㻿䠅䛿ྠ
➼䛻పୗ䛧䛶䛔䜛䛜䚸ᆺᚰ➽⅖䛷᭷ព䛻ቨཌ䛜ཌ䛟䚸ෆ⭍䛜ᑠ䛥䛔䚹 䘠៏ᛶᮇ䛷䛿䚸㠀ᆺᛴᛶᚰ➽⅖䛷䛿ቨཌ䚸ቨ㐠ື䚸ᣑ䛧䛯ෆ⭍䛻 ⴭኚ䛿䛺䛔䛜䚸ᆺᚰ➽䛿䛔䛪䜜䜒ᨵၿ䛧䛶䛔䜛䚹
(J Am Coll Cardiol 2000;36:227–32)
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
ᛴᛶᚰ➽⅖䛾ᚰ䜶䝁䞊ᅗᡤぢ
䖃⅖㒊䛾ቨ⫧ཌ䛸ቨ㐠ືపୗ䜢ㄆ䜑䜛䚹
䖃ᆺ䛷䛿࿘ᛶồᚰᛶቨ⫧ཌ䛸䜃䜎䜣ᛶቨ㐠ືపୗ䚸ᚰ⭍
䛾⊃ᑠ䜢ㄆ䜑䜛䚹
䖃⅖䛾ᚰ⭷Ἴཬ䛻䜘䜛ᚰ⭷ᾮ㈓␃䛸䚸䛻ᚰ䝍䞁䝫䝘䞊䝕䛾ᡤ ぢ䜢࿊䛩䜛䚹
䖃䜃䜎䜣ᛶ䚸ᒁᡤᛶ䚸ᣑᙇᆺ䚸⫧ᆺ䚸ᣊ᮰ᆺ䚸⾑ᛶᚰ➽ᵝ 䛺䛹䛾ᵝ䚻䛺ᡤぢ䜢䛸䜛䚹ྑᚰඃ䛾ኚ䜒䛒䜛䠄䝸䞁䝟⌫ᛶ䚸ᕧ
⣽⬊ᛶᚰ➽⅖䠅䚹
ͤึᮇ䛻ቨ㐠ືపୗ䛜䜏䜙䜜䛺䛔䜒䛒䜛䚹
→
ᚰ䜶䝁䞊䛷䛿䚸ᚰ➽⅖䛾ྰᐃ䛿䛷䛝䛺䛔䚹䛾ᡤぢ䛛䜙䜟䛧䛡䜜䜀䚸⤒ⓗ䛺ᚰ䜶䝁䞊ᅗ᳨ᰝ䜢䟿
→
ᚰ䜶䝁䞊⾜䛻䛿䚸⾜䛧䛯㛫䛸᮲௳䜢᫂グ䛩䜛䚹Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
ᚰ➽⅖䛾ศ㢮
ᅉ䚸⤌⧊䛻䜘䜚䚸⒪ຠᯝ䛜␗䛺䜛䚹
⤌⧊ศ㢮䠖䝸䞁䝟⌫ᛶ ዲ㓟⌫ᛶ ᕧ⣽⬊ᛶ
⫗ⱆ⭘ᛶ
ᅉศ㢮䠖䜴䜲䝹䝇䚸⣽⳦䚸┿⳦䚸䝸䜿䝑䝏䜰䚸䝇䝢䝻䝦䞊䝍䚸 ཎ䚸ᐤ⏕䚸䛭䛾䛾ឤᰁ䚸
⸆≀䚸Ꮫ≀㉁䚸
䜰䝺䝹䜼䞊䚸⮬ᕫච䚸⭺ཎ䚸ᕝᓮ䚸 䝃䝹䝁䜲䝗䞊䝅䝇䚸
ᨺᑕ⥺䚸
⇕ᑕ䚸 ཎᅉ᫂䚸≉Ⓨᛶ
Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
㚷ู䛧䛯䛔ᛴᛶᚰ➽⅖
ከ䛟䛾ᚰ➽⅖䛿䜴䜲䝹䝇ᛶ䚸䝸䞁䝟⌫ᛶ
→
ཎᅉ⒪䛺䛧䚸ᢠ⅖⒪ἲ䛿☜❧䛥䜜䛶䛔䛺䛔䚹ͤཎᅉ䜢≉ᐃ䛩䜛䛣䛸䛜䛷䛝䛪䚸≉Ⓨᛶᚰ➽⅖䛸デ᩿䛥䜜䜛䛣䛸䜒ከ䛔䚹 䠘⤌⧊ศ㢮䛷䛾≉ᚩ䠚
ዲ㓟⌫ᛶᚰ➽⅖䠋ᕧ⣽⬊ᛶᚰ➽⅖䛷䛿䝇䝔䝻䜲䝗⒪ἲ䛜᭷ຠ䚹 䈜䜰䝺䝹䜼䞊ᛶ䚸⮬ᕫචᝈ䛾ྜే䛜ከ䛔䚹
䈜ึᮇ䛻䛿ዲ㓟⌫䛜ୖ᪼䛧䛶䛔䛺䛔䛣䛸䛜䛒䜛䚹 䈜✚ᴟⓗ䛺ᚰෆ⭷ᚰ➽⏕᳨䛷⤌⧊デ᩿䜢䟿 䠘ᅉศ㢮䛷䛾≉ᚩ䠚
䞉䜲䞁䝣䝹䜶䞁䝄䊻ᢠ䜴䜲䝹䝇⸆䛜᭷ຠ䛷䛒䜚䚸ᚲ䛪䝏䜵䝑䜽䛜ᚲせ䟿 䞉⮬ᕫචᝈ䠄㻿㻸㻱䛺䛹䠅䊻✚ᴟⓗ䛺චᢚไ⒪ἲ䠄ཎ䛾⟶⌮䠅 䞉ᛴᛶⓎ䛾䝃䝹䝁䜲䝗䞊䝅䝇䠄⫗ⱆ⭘ᛶᚰ➽⅖䠅䊻䝇䝔䝻䜲䝗⒪ἲ䛾㐺 ᛂ䚹
䞉⸆䊻୰Ṇ
䈜䜴䜲䝹䝇ᛶ䚸≉Ⓨᛶ䛸Ỵ䜑䛶䛛䛛䜙䛺䛔䟿 Kitasato University, Cardiovascular Medicine 2015
ᛴᛶᚰ➽⅖䛻䛚䛡䜛ᚰ䜶䝁䞊ᅗ᳨ᰝ䛾ᙺ
䘠䝇䜽䝸䞊䝙䞁䜾
䞉ᆺ䛷䛿ቨ⫧ཌ䚸ቨ㐠ືపୗ䚸ᚰ⭷ᾮ㈓␃䚹
䞉ᵝ䚻䛺ᙧែ䚸ᶵ⬟␗ᖖ䜢䛸䜚䛖䜛䚹ึᮇ䛻䛿ᡤぢ䛜᫂░䛺䛣䛸䜒䚹 䊻ྰᐃ䚸☜ᐃデ᩿䛿䛷䛝䛺䛔䛜䚸⤒ⓗኚ䜢᳨ฟ䛩䜛䛣䛸䛷ᙉຊ䛺
⿵ຓデ᩿䝒䞊䝹䛸䛺䜛䚹 䘠⤒ⓗኚ䛾᳨ฟ 䞉ែ䛾ᝏ䚸䛾ண 䚹 䞉ቨ㐠ື䚸ቨཌ䛾ᨵၿ䛾᳨ฟ䚹 䞉Ⓨ䛾Ⓨぢ䚹
䊻⾜㛫䛸ែ䚸᮲௳䠄㻵㻭㻮㻼䚸㻼㻯㻼㻿䚸㻰㻻㻮䛺䛹䠅䜢䝺䝫䞊䝖䛻グ㍕䚹 䘠ྜేែ䛾᳨ฟ
䞉ᚰ䚸ᚰ䝍䞁䝫䞊䝕䚸ᚰෆ⾑ᰦ䛺䛹
(memo)
日本超音波医学会「超音波診断講習会
(
心エコー)
」「急性心血管疾患をマスターする」
急性肺血栓塞栓症のみかた
聖マリアンナ医科大学循環器内科 鈴木健吾
急性肺血栓塞栓症(
acute pulmonary thromboembolism
;APTE
)は血栓が塞 栓子となり、急激に肺動脈を閉塞し肺循環障害をひきおこす疾患である。APTE
の診断は、近年ではCT
がその主軸となっているが、重症度判定や予後判定に心 エコー図は欠かせないツールである。本セッションではAPTE
診療における心 エコー図の役割を中心に述べる。APTE
の重症度分類は、患者の血行動態所見と心エコー所見を組み合わせて① 循環虚脱・心停止型、②広範型(massive)
、③亜広範型(submassive
)、④非広 範型(non-massive
)に分けられる。APTE
では肺動脈の血栓閉塞に伴う肺血管 床の減少から右室の後負荷の増大をきたし、右室拡大という形態変化と肺高血 圧という循環動態の変化をきたす。閉塞した肺動脈血管床が全体の25
~30%
以 上になると肺高血圧を生じるといわれている。1)
右室拡大の評価APTE
における右心系の圧負荷所見として、心エコー図では右室拡大が認めら れ、本症でまず確認するべき所見である。傍胸骨長軸像・短軸像、心尖部四腔 断層像で観察可能であるが、右室拡大に伴う心室中隔の扁平化は、傍胸骨短軸 像でより明瞭になる。右室圧負荷所見を反映して収縮期に心室中隔の扁平化や 左室への偏位を認める。2)
右房拡大や下大静脈の評価右心系の圧負荷により生じる静脈うっ滞の評価として、下大静脈の径や呼吸性
日本超音波医学会「超音波診断講習会
(
心エコー)
」「急性心血管疾患をマスターする」
変動を確認する必要がある。下大静脈径が
21mm
を超える場合は中心静脈圧・右房圧が
8mmHg
以上であることが多く、さらに呼吸性変動の減弱を伴う場合は
15mmHg
以上あると推定される。3)
右室壁運動異常の評価右心系の圧負荷に伴い、右室の壁運動が低下することがある。右室心尖部の壁 運動は保たれるが、右室自由壁の壁運動が低下するというものである。
1996
年 にMcConnell
が報告したことから、McConnell
徴候と呼ばれ、APTE
に特徴的 とされている。McConnell
らによると感度77%
、特異度94%
でAPTE
を診断で きるという。その機序は明らかではないが、心尖部は左室の壁運動に伴うtethering
のため右室の壁運動が修飾されること、右室自由壁に虚血が生じている可能性があることなどが考えられている。
図
McConnell
徴候 左:拡張期、右:収縮期右室自由壁の壁運動は低下するが、矢印のヒンジを境として心尖部の壁運動は 保たれる
(Catherine M. Otto: Practice of Clinical Echocardiography, 4th Edition, Elsevier Philadelphia, 281, 2012)
4)
肺高血圧の評価a)
連続波ドプラ法を用いた三尖弁逆流シグナルにおける収縮期肺動脈圧の推定APTE
では肺高血圧と右室拡大に伴う三尖弁輪拡大による三尖弁逆流を認める。三尖弁逆流の最高速度から、簡易
Bernoulli
式を用いて右室-
右房間の圧較差を 算出し、これに右房圧を加えて収縮期肺動脈圧とする。日本超音波医学会「超音波診断講習会
(
心エコー)
」「急性心血管疾患をマスターする」
図 三尖弁逆流から推定する収縮期肺動脈圧
三尖弁輪逆流の最高速度から、簡易
Bernoulli
式を用いて右室-
右房間圧較差を 求め、これに右房圧を加えて収縮期肺動脈圧を推定する。b)
連続波ドプラを用いた肺動脈弁逆流シグナルにおける拡張期および平均肺動 脈圧の推定APTE
では肺高血圧と肺動脈拡大に伴う肺動脈弁輪拡大による肺動脈弁逆流を 認めることがある。増山らによると、拡張早期肺動脈-
右室間の圧較差は平均圧 較差と相関するといわれ、肺動脈弁逆流の最高速度から、簡易Bernoulli
式を用 いて前述の圧較差を算出し、平均肺動脈圧が推定可能である。拡張期肺動脈圧 は、肺動脈弁逆流の拡張末期血流速度から拡張期肺動脈が推定可能である。簡易
Bernoulli
式を用いて算出した拡張末期肺動脈-
右室間の圧較差に右房圧を加えて、拡張期肺動脈圧とする。
日本超音波医学会「超音波診断講習会
(
心エコー)
」「急性心血管疾患をマスターする」
図 肺動脈弁逆流から推定する拡張期および平均肺動脈圧
肺動脈弁逆流の最高速度から、簡易
Bernoulli
式を用いて拡張早期肺動脈-
右室 間圧較差を算出し、右房圧を加えて平均肺動脈圧を推定する。また、拡張末期 肺動脈-
右室間圧較差に右房圧を加えて、拡張期肺動脈圧を推定する。c)
パルスドプラ法を用いた右室流出路の駆出血流の流速波形による推定パルスドプラ法を用いた右室流出路の駆出血流の流速波形は、通常ほぼ左右対 称な形であるが、
APTE
では肺高血圧に伴い、加速時間acceleration time(AT)
の短縮を認める。収縮中期の血流の減速が認められることもあり、midsystole
notch
とよばれ、流速波形がW
時型に変化する。これら所見は平均肺動脈圧と相関するといわれ、
AT
を駆出時間Ejection time(ET)
で割った値が0.3
未満であ ると平均肺動脈圧が30mmHg
以上であるという。ただし、AT
短縮は肺動脈の コンプライアンスの低下に基づくものといわれ、肺高血圧のみならず加齢など でも短縮するため解釈には注意を要する。また、AT
を用いて平均肺動脈圧を推 測することができ、推定式:平均肺動脈圧(mmHg)
=79-0.45
×AT
で算出される。これは三尖弁逆流が軽微な場合や三尖弁逆流波形のピークのエンベローブが綺 麗に描出できないときに参考になる。
図 パルスドプラ法を用いた右室流出路の駆出血流