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Autodesk Revit 2017 モデルパフォーマンステクニカルノート Autodesk Revit のパフォーマンスは 他のあらゆる設計ソフトウェアと同様に ユーザの知識 スキル 経験や ソフトウェアを利用するためのハードウェア環境に左右されます Autodesk Revit チームは 社内

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モデル パフォーマンス テクニカルノート

Autodesk® Revit® のパフォーマンスは、他のあらゆる設計ソフトウェアと同様に、ユーザの知識、スキル、経験や、ソフトウェ アを利用するためのハードウェア環境に左右されます。Autodesk Revit チームは、社内の開発部門による調査とお客様からの フィードバックを基に、ハードウェア要件、ハードウェアに関する推奨事項、モデリングにおけるベストプラクティスをこの資料にま とめました。 まったく同じ 2 つの建物が存在しないように、建物のモデルが異なれば、最適なパフォーマンスを実現する方法も異なります。 このドキュメントで説明している推奨事項を個別にまたは組み合わせて使用することで、整合性のある計算可能なモデルを作成 して設計意図を正確に伝えることが容易になります。 このドキュメントは、Autodesk Revitチームのサポート部門、品質管理部門、開発部門、コンサルティング部門、製品管理部門 に携わる多数のメンバーによって作成されました。また、Autodesk Revitユーザのコミュニティでも、多数の貴重なご意見をいた だきました。さまざまなフォーラムで交換される専門的な情報をもっと多くのお客様と共有したいと考え、このドキュメントを作成す ることになりました。 平素よりチームの一員としてリリースのたびにご指摘やご提案をお寄せいただき、Revit の改善をご支援くださっているお客様 に、あらためて御礼申し上げます。

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目次

Autodesk Revit 2017 のハードウェア要件 ... 4 ハードウェアに関する詳細な推奨事項 ... 4 中央処理装置(CPU) ... 4 マルチコア/マルチ プロセッサ ... 4 CPU のパフォーマンス ... 5 3 次キャッシュ ... 5 ハードディスク ドライブ ... 5 ビデオ カード ... 6 ハードウェア アクセラレータ ... 6 メモリ... 6 ネットワークに関する推奨事項 ... 10 データ サーバの仕様 ... 10

Collaboration for Revit ... 10

リモート デスクトップ共有 ... 11 Revit Server ... 12 Revit モデルの最適化とベストプラクティス... 12 一般的なガイドライン ... 12 配列 ... 13 拘束 ... 13 デザイン オプション ... 13 DWG ファイル ... 13 ファミリの作成 ... 14 読み込みとリンク ... 15 効率的なモデリング ... 16 プロジェクト テンプレート ... 16 ラスター イメージ ... 17 壁 ... 17 部屋とスペース ... 17 ビュー ... 18 ワークセット ... 20 ワークシェアリング ... 21 構造の最適化とベストプラクティス... 22 解析モデルの管理 ... 22 接合要素 ... 22

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MEP の最適化とベストプラクティス ... 23 ビューのパフォーマンス ... 23 モデリング ビューとシート ビュー ... 23 隠線処理のパフォーマンスを最適化する ... 23 モデル操作のパフォーマンス ... 24 システムを作成する ... 24 コネクタの流れの方向を正しく設定する ... 24 複数のファイル ... 24 建物要素の表示を簡略化する ... 25 Autodesk サポートを利用する ... 26

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Autodesk Revit 2017 のハードウェア要件

システム要件については、http://www.autodesk.com/revit-systemreq-2017-jpn を参照してください。

ハードウェアに関する詳細な推奨事項

中央処理装置

(CPU)

Autodesk Revit は演算上の負荷が高いアプリケーションであるため、高性能の CPU を使用するとパフォーマンスが向 上します。  ほとんどのユーザが、3 GHz 以上のマルチコア プロセッサを使用しています。  一部のユーザは、CPU を適度にオーバークロックしてパフォーマンスを改善しています。プロセッサの安全なオーバ ークロックの値については、製造元にお問い合わせください。

マルチコア

/マルチ プロセッサ

マルチコアまたはマルチ プロセッサ環境では Revit のパフォーマンスが 20 % 増加するという報告もあります。 Revit は、次のようなさまざまな処理でマルチコアを活用しています。  ベクター出力。  DWG や DWF などのベクター書き出し。  Autodesk Raytracer。  平面図ビューと断面図ビューにおける壁接合部の表示。  メモリへの要素の読み込み。要素をセッションで初めて表示するときのビューの起動時間の短縮。  パース 3D ビューを移動するときに使用するシルエット エッジ(曲線サーフェスの外枠)の並列計算。  モデル要素の高レベルのグラフィックス表現や注釈を、特定のグラフィックス カード用に最適化するための変換処理。 ビューを開いたり、ビューのプロパティを変更するときの処理。  ファイルのオープンと保存。  点群データの表示。  DWF を個別のシートとして書き出す際の複数プロセスの使用。  塗り潰し計算を、別のプロセスのバックグラウンドで処理。  構造接合ジオメトリの計算を、別のプロセスのバックグラウンドで処理。 追加のマルチスレッド機能が各リリースで追加されています。

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CPU のパフォーマンス

CPU のパフォーマンスを比較するには、さまざまなベンチマークを使用できます。詳細な調査が必要なお客様は、次のリ ンクをご利用ください。なお、オートデスクでは、このデータの精度や信憑性につきましては保証いたしかねます。 http://www.tomshardware.com/charts/cpu-charts-2007/3d-studio-max-9,369.html http://www.cpubenchmark.net/ http://www.spec.org/benchmarks.html http://www.revitforum.org/hardware-infrastructure/

3 次キャッシュ

大幅にパフォーマンスが向上するため、3 次キャッシュを持つ CPU を使用することを強くお勧めします。3 MB 以上の 3 次 キャッシュを使用すると、モデルの再生成など、演算上の負荷が高い操作のパフォーマンスが向上します。

ハードディスク

ドライブ

速度 モデルの読み込み、ローカル モデルの保存、Microsoft Windows オペレーティング システム管理下のハード ディ スクのスワッピングの際には、ワークステーションのハード ドライブの速度が Revit のパフォーマンスを左右します。 これらの操作を実行する際にパフォーマンスを改善する必要がある場合は、処理速度の速いハードディスク ドライブ を使用すると効果的です。ただし、このようにしてワークステーションを改善するよりも、CPU の処理速度を上げて RAM を増やすことによってパフォーマンスを改善するほうが、おそらくより高い効果を上げます。 ハードディスク ドライブの処理速度によって特に影響を受けるのは、点群を使用する Revit プロジェクトです。ソリッド ステート ドライブ(SSD)を使用すると、上記の各ケースにおける表示処理のパフォーマンスが大幅に向上します。 タイプ

SCSI や SATA ドライブは、Revit の日常的な使用には必ずしも必要ありません。

環境設定 Windows のスワップ ファイルについては、最小および最大設定を同じ値にすることをお勧めします。その際、この値 は搭載されている RAM の少なくとも 2 倍の値に設定する必要があります。こうすることで、作業中に、Windows に よってスワップ ファイルのサイズが変更されるのを防ぐことができます。 デフラグ ローカル PC やサーバを定期的にデフラグすることをお勧めします。ドライブの断片化が進むと、PC のパフォーマン スが著しく低下することがあります。

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ビデオ

カード

 DirectX 11 以降対応の専用ビデオ カードを使用することを強くお勧めします。  CAD アプリケーションをサポートするビデオ カードの使用をお勧めします。  統合ビデオ サポートは使用しないでください。これはビデオ カード搭載のメモリではなくマシンの RAM を使用する ためです。  中レベルのビデオ カードであっても、高レベルのカードと同等のパフォーマンスを得られる場合があります。  一部の機能のパフォーマンスは、Shader Model 5.0 をサポートするビデオ カードによって変わります。  Revit で動作することが検証されているビデオ カードとドライバについては、http://www.autodesk.com/hardware を 参照してください。

ハードウェア

アクセラレータ

ハードウェア アクセラレーションを最大限に活用するには、以下の手順に従ってください。 1. メイン[R]メニューに移動します。 2. [オプション]をクリックします。 3. [グラフィックス]タブをクリックします。 4. 以下の図のように、[ハードウェア アクセラレーションを使用]を選択します。 5. Revit を終了して、再起動します。

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メモリ

搭載する RAM

 サポートされる RAM の最小サイズは 4 GB ですが、16 GB の RAM の使用をお勧めします。より大きく、複雑な モデルほど、多くの RAM を使用します。

 Revit で使用できる RAM の容量は、Windows オペレーティング システム環境によって一部異なります。

 ローカル マシンで必要となる RAM の容量は、圧縮した中央プロジェクトのファイル サイズの約 20 倍です。RAM が足りない場合、モデルのパフォーマンスが著しく低下することがあります。  Revit のレンダリングは個別のプロセスで動作するようになったため、Revit アプリケーション自体で使用できる限界 値とは別にメモリを使用することができます。  メモリの仕様はさまざまですが、より高速で遅延が少ないデュアル チャネル RAM を使用すると、パフォーマンスが 大幅に向上します。 管理 Revit のモデル データはメモリ内とハード ディスク上のキャッシュ内に保持されるため、データに繰り返しアクセスする場 合のパフォーマンスが向上します。モデル操作の拡張により、アプリケーションを再起動すると Revit のパフォーマンスが 向上する場合があります。特に、メモリ使用率の高い下記のタスクを実行する前にアプリケーションを再起動すると、パフォ ーマンスが向上します。  出力  レンダリング  書き出し  最新バージョンの Revit にモデルをアップグレード OS のパフォーマンスの最適化 ページング ファイルのサイズが現在のシステムに最適化されていることを確認します。ページング ファイルは、少なくとも Windows の推奨サイズ以上で、最大でも搭載されている RAM サイズの 2 倍以下にしてください。ページ ファイルを大 きくすると、より多くのメモリが Revit プラットフォームに割り当てられますが、システム パフォーマンスが著しく低下する可 能性があります。 物理ドライブをもう 1 つ使用できる場合は、OS をホストしていないドライブ上にページ ファイルを配置すると、ページ ファ イルのパフォーマンスを多少改善することができます。OS のデバッグ用に、ブート ドライブ上に 800 MB 以上のページ ファイルを配置することをお勧めします。 ページ ファイルのサイズを調整するには、次の手順に従います。 1. Windows の[スタート]メニューで、[設定] > [コントロール パネル]をクリックします。 2. [コントロール パネル]で[システムとセキュリティ]をクリックします。 3. [システム]をクリックします。 4. [システムの詳細設定]をクリックします。

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5. [システムのプロパティ]ダイアログ ボックスで、[詳細設定]タブをクリックします。 6. [パフォーマンス]領域の[設定]をクリックします。 7. [パフォーマンス オプション]ダイアログ ボックスで、[詳細設定]タブをクリックします。 8. [詳細設定]タブの[仮想メモリ]領域で、[変更]をクリックします。 9. [仮想メモリ]ダイアログ ボックスで、搭載されている RAM が 4 GB の場合は[初期サイズ]と[最大サイズ]の値 を 8184 (2 * 4 GB)に変更します。 10. [設定]をクリックします。

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11. [OK]をクリックして、[仮想メモリ]ダイアログを閉じます。 12. [適用]をクリックします。 13. [視覚効果]タブをクリックします。 14. [カスタム]を選択します。 15. 次のオプションの選択を解除します。  メニューをフェードまたはスライドして表示する  ドラッグ中にウィンドウの内容を表示する  コンボ ボックスをスライドして開く 16. [適用]をクリックします。 17. [OK]をクリックして、それぞれのダイアログを閉じます。

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ネットワークに関する推奨事項

ワークシェアリングされているプロジェクトの場合、ギガビット速度のローカル エリアネットワーク(LAN)を使用することを強くお勧 めします。次のように、ネットワークのあらゆる段階で、ギガビットしきい値を用いるようにします。  デスクトップのギガビット速度のイーサネット カード  カテゴリ 5e またはカテゴリ 6 のケーブル  ギガビット スイッチ  中央モデルを格納するデータ ストレージ装置(サーバまたはストレージ エリア ネットワーク)の 1 つ以上のギガビット イーサネット カード 広域ネットワーク(WAN)を使用して、地理的に分散したプロジェクト チーム間でコラボレーションを行う場合は、A360

Collaboration for Revit または Revit Server を使用することを強くお勧めします。詳細については、以下を参照してください。

データ

サーバの仕様

以下を使用すると、Revit の中央ファイルを格納するサーバのパフォーマンスが向上します。

 可能な限り高速なハードディスク ドライブ

 マルチ プロセッサ

Collaboration for Revit

Collaboration for Revit は、社内と WAN 内における Revit のワークシェアリングを促進するクラウド サービスです。Revit はローカルのハードウェア上または仮想化インフラ内で稼働しますが、中央モデルは Collaboration for Revit クラウド サービ スによって維持されます。

社内でこの機能を使用するには、A360 Collaboration for Revit サービスのサブスクリプションメンバー登録を行う必要があり ます。詳細については、「ワークフロー: A360 Collaboration for Revit を開始する」を参照してください。

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帯域幅

Collaboration for Revit サービスの主要な操作([中央モデルと同期]、[モデルを開く]、[最新版を再ロード])は、Revit が稼 働しているコンピュータのインターネット接続全体で一斉に実行されます。テストの結果に基づき、このサービス自体の最大 スループットは約 50Mps に設定されています。そのため、各接続の速度を個別に上げることはできません。接続の最大 スループットを 50Mps までに制限することにより、サービスによる差分の転送速度が上がり、全体的なパフォーマンスが 向上します。最小の推奨帯域幅は送受信ともに 5Mps です。

ハードディスク ドライブの容量

Collaboration for Revit サービスは、Revit アプリケーションで開かれたすべてのデータをローカルにキャッシュし、リンク モデルなどのクラウド ワークシェアリングに使用します。パフォーマンス上の理由により、ディスク上の各モデルについて作 成できるコピーは最大で 3 つまでに制限されています。そのため、大まかな目安として、チームのメンバーが使用している すべてのモデルの合計 RVT サイズの 3 倍が、必要なストレージ容量になります。

遅延

Collaboration for Revit のテストでは、遅延に対する高い感度(特に、使用可能な帯域幅に対する感度)は検出されません でした。Amazon Web Services の米国東部では、遅延時間を 400 ミリ秒未満にすることをお勧めします。

リモート

デスクトップ共有

ネットワークやサーバのパフォーマンスを改善する以外に、リモート デスクトップ共有を使用する方法もあります。次の図のよう に、キーストローク、マウス クリック、画面上での描画が、遠く離れた場所にあるマシンと Revit のモデルをオフサイトでコントロ ールする専用のデスクトップとの間で伝達されます。

Citrix 環境で Revit を設定する方法については、Autodesk Revit ヘルプの「Citrix 向け Autodesk Revit を設定」セクション を参照してください。

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Revit Server

Revit Server は、Autodesk Revit のサーバ アプリケーションです。Revit プロジェクトのサーバ ベースのワークシェアリ ングの基盤です。Revit Server ネットワーク アーキテクチャは、ワイド エリア ネットワーク(WAN)上で複数の中央モデル のワークシェアリングをサポートしています。これにより、分散したチーム メンバーが Revit を使用してワークシェアリング を効率よく実行できます。

詳細については、Autodesk Revit ヘルプの「Revit Server」セクションを参照してください。

Revit モデルの最適化とベストプラクティス

一般的なガイドライン

一般的に、次のような特性を持つ Revit モデルはパフォーマンスに影響を与えることがあります。  複雑なジオメトリ  複数のパラメトリックな関係  複数の拘束  グラフィックスの複雑なビュー  リンクされたファイル これ以降の各セクションでは、モデリングにおけるさまざまな段階を説明し、特定の状況でのベストプラクティスを紹介します。内 容を把握した上でモデルとその構成ファミリを確認すると、モデルのパフォーマンスの最適化に役立ちます。

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配列

配列を使用してオブジェクトをコピーし、相互に関連付けることができます。配列を配置したら、配列オブジェクトのグループを解 除し、パラメトリックな関連付けを削除することにより、パフォーマンスを改善することができます。 または、配列の作成時に、[グループ化と関連付け]チェック ボックスをオフにしておくと、同じ結果を得ることができます。

拘束

最小限の拘束を設定することで、次の問題を回避できます。  オブジェクトの移動時に発生する「結合を保持できません」という内容のエラー  ユーザが意識せずにオブジェクトの所有権を取得した場合に発生する、ワークセットの共有に関する問題

デザイン

オプション

 部屋オプションの不整合を検出するには余分に時間がかかります。このため、デザイン オプションにおける部屋の使 用を抑制してください。  建物の翼部全体のバリエーションには、個別のモデルを使用してください。  プロジェクトで役に立ちそうなデザイン オプションに限って保持しておいてください。オプションがアクティブな状態では なく、画面に表示されていない場合でも、メイン モデルを変更すると、すべてのデザイン オプションが更新されます。  オプションを個別のモデルに長期間保存するかどうか、必要ならリンクできるかどうかを検討してください。

DWG ファイル

 リンクする(または読み込む) DWG ファイルの数は、最小限にしてください。  ハッチングや AutoCAD 固有のラインワーク(構築線など)といった不要なデータは読み込まないでください。 AutoCAD で DWG ファイルの不要な部分とレイヤを削除してから、サイズが小さくなった DWG ファイルだけを読 み込むようにしてください。  DWG ファイルから読み込まれたジオメトリは展開しないでください。Revit で展開操作を実行すると、読み込まれた DWG のエンティティの数に応じて、DWG が単一の制御された要素から何百何千の要素に変わってしまう場合があ ります。要素の数が増えると、再生成、操作、ビューの更新にかかる時間が長くなります。  重要な DWG ファイルだけを必要なビューにリンクするようにしてください。不要になったファイルのリンクは解除してく ださい。  垂直ビューでは、2D AutoCAD DWG の表示をオフにしてください。平面図ビューにリンクされている 2D AutoCAD ファイルは、立面図ビューでは同一直線上の線分として表示され、パフォーマンス低下の原因となります。

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ファミリの作成

 ファミリは反復処理用に最適化されているため、コンポーネントを繰り返し使用する場合は、インプレイス ファミリでは なく、ファミリ コンポーネントを作成してください。インプレイス ファミリをコピーすると(それ自体ですでに問題が生じか ねないのですが)、最初のインスタンスの情報を参照するのではなく、そのたびごとにまったく新しいエンティティが作成 されます。  詳細なファミリ、ネストされたファミリ、パラメータ化されたファミリは、必要なものだけを使用するようにしてください。  グループよりもファミリの方が軽量です。そのため、可能な限り、グループではなくファミリを使用してください。グループ は非常に強力ですが、多数のグループ インスタンスを更新すると、コンピューティング リソースを著しく消費します。  可能な場合は、ファミリ ジオメトリ内全体でボイドを使用しないでください。  可能な場合は、配列と式を使用しないでください。  簡単なジオメトリ表現を表示する場合は、平面図ビューでジオメトリを使用するのではなく、シンボル線分とマスキング 領域を使用してください。これにより、必要ない場合に、複雑なジオメトリを処理する必要がなくなります。  パラメトリック ファミリの場合、静的なファミリよりもモデルに対する演算上の負荷が大きくなります。ファミリにパラメトリ ックな柔軟性が必要であるかどうかを慎重に検討し、柔軟性を必要な調整だけに制限してください。  特定のサーフェス上でホストを切断しないファミリと比較すると、ホストを切断するファミリは、再生成時にコンピューティ ング リソースを大幅に消費します。貫通計算を減らすには、たとえば 2D 天井ベースのファミリや面ベースのファミリ としての空調装置などの建物コンポーネントをモデリングすることを検討してください。  設計をモデリングする際には対象を絞ってください。あるポイントからしか表示されないオブジェクトは、選択したビュー でのみ正しく表示されるようにモデリングしてください。次の図は、同じトイレを平面図に表現するように作られた 2 つ のファミリを示しています。

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下の 3D トイレは完全にモデリングされていま す。 トイレの 2D バージョンは、3D ビューでは表示されま せん。このトイレでは立面図ビューと平面図ビューのみ が利用可能ですが、ほとんどのプロジェクトではそれで 十分です。 このファミリの 2D バージョンは 3D バージョンよりも約 20 % 小さくなります。プロジェクト全体に増やす場合、ファミリの サイズが大きくなるほど、モデルのサイズと演算上の負荷が大幅に増加します。 モデリングする対象は慎重に検討してください。ファミリを個別に構築する方法と同様に、他のモデリング方法でも、パフォ ーマンスを向上させることができる場合があります。

読み込みとリンク

 使用していない場合は、すべての種類のリンクをロード解除してください。ビューで必要ない場合は、リンクを一時的に ロード解除し、必要に応じて再ロードしてください。これにより、ファイルを開くために必要なメモリ リソースを制限する ことができます。  リンクがネットワーク上に配置されている場合は、リンクする代わりに読み込みを行うことで、パフォーマンスが向上す ることがあります。  RVT ファイルのリンクを含むホスト ファイルは、RVT リンクのないファイルよりも、バージョン アップグレードの際に 多くのメモリを消費します。ホスト ファイルをアップグレードする前にリンクをアップグレードするか、もしくは必要ならホ スト ファイルをアップグレードする前にすべての RVT リンクをロード解除してください。  大規模なプロジェクトでは、個別のプロジェクト ファイルにモデルを分割し、それらを単一の中央ファイルにリンクし、各 モデルをワークセットに割り当てることで(「ワークセット」セクションを参照)、パフォーマンスが向上することがあります。 1 つのプロジェクトを複数のモデルに分割する場合、通常は次のような分割点が使用されます。  個別の建物  建物の駆体  建物の外面  建物の内部

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効率的なモデリング

 指定した出力スケールでは表示されないジオメトリの詳細は、最小限のレベルに抑えてください。通常、特定のモデル で必要な詳細レベルは、「詳細の ¼ レベルに詳細を設定」やその他の一般的に使用される計測スケールなど、一般 的に理解することのできる計測スケールでチームに伝えることができます。モデルに正しいレベルの複雑性を設定す るには、可能な限り、プロジェクト チームが持つ一般的な 2D 図面規則の知識を活用します。  壁、屋根、窓、ドア タイプの施工が決まるまでは、これらの要素のうちで、組み込まれるジオメトリが少ない一般的な バージョンを使用してください。マテリアルの使用や他のタイプの解析がモデルに適用されない限り、一部のプロジェク トまたはプロジェクト領域には、一般的な壁で十分な場合もあります。  サイズの大きなモデルは、常に 200 MB 程度の複数のファイルに分割し、分割したプロジェクト ファイルはまとめてリ ンクするようにしてください。この方法は、1 つのファイルで作業でき、大半の時間は不要なリンクをロード解除している ユーザにおすすめです。建物モデルのエンジニアリングには、1 つまたは複数のリンクを継続的に維持しなければな らない場合があります。そのような場合は、それらの専門分野のモデル サイズの見積りやしきい値に影響する可能性 があります。  詳細ビューを作成する場合は、線分ではなく塗り潰し領域でモデルをハッチングしてください。  ジオメトリの結合は最小限に抑えてください。  不要なエリア スキームは削除してください。  不要なグループは保存しないでください。使用していないグループは、[プロジェクト ブラウザ]から削除してください。  使用していないオブジェクトは、定期的に削除してください。削除したオブジェクトを復元することはできないため、必要 な場合は、削除する前にプロジェクトのバックアップを作成します。  定期的に警告を確認して問題を修正してください。  手すり:  長大なフェンスやパーティーション類には手すりを使用しないでください。また、それらの表示を制限してください。Revit では警告は表示されませんが、手すり要素を生成するのに多数の線分が必要になるため、パフォーマンスに影響が 生じます。  長い手すり要素が必要な場合は、簡素化された手すり表現をモデリングしておき、詳細設計の作成時には手すりの詳 細化によって対処することをお勧めします。  手すりと同様に階段も複雑な要素ですが、簡単に簡素化できない場合があります。必要なビューのみで階段を表示す るようにしてください。  パーツとアセンブリ:  必要ないにもかかわらずモデルを詳細化して負荷を増やさないように、必要な要素についてのみパーツやアセンブリ を作成するようにしてください。  パーツを別のモデル内で作成し、元のモデル内でそのパーツをリンクすることをお勧めします。  できる限り個々の鉄筋要素ではなくて、鉄筋セットを使用してください。

プロジェクト

テンプレート

 作成するプロジェクト テンプレートに、各プロジェクトで使用するかどうか分からないファミリをたくさん含めないでくださ い。包括的なテンプレートではなく、最小限のテンプレートを使用してください。

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ラスター

イメージ

 不要なラスター イメージとレンダリングは削除してください。ラスター イメージはパフォーマンスに影響を与え、ファイ ル サイズが大きくなるため、最小限に抑えてください。  モノクロのラスター イメージは、カラー イメージよりもサイズが小さくなります。JPG や TIF の代わりに、各ピクセル を 1 ビットで表すモノクロのラスター イメージで保存してください。MS ペイントでは、この形式はモノクロ ビットマップ と呼ばれます。  図面枠に合わせて縮小したロゴのように、大きなラスター イメージには、元のファイルサイズが保持されます。Revit への読み込みを行う場合は、前もってイメージを簡略化し、そのサイズを縮小しておくことをお勧めします。

 多数ののレベルにまたがる壁を作成しないでください。このような壁を作成すると、レベル間に関係が定義され、それ が原因でモデルの更新にかかる時間が大幅に伸びるおそれがあります。

部屋とスペース

 リンク ファイルの[部屋の境界]オプションを選択するのは、どうしても容積(部屋とスペース)に境界を作成しなければな らない場合に限ってください。Revit では、こういった追加の境界の処理が必要になると、モデルのパフォーマンスが影 響を受けるおそれがあります。このオプションは、リンク ファイルのタイプ パラメータです。  部屋の境界が重複していることを示す警告が表示された場合、すみやかに問題を解決してください。  2 つのレベルが同じ高さに存在する場合は、すべての部屋を 2 つのレベルのいずれかに配置するほうが、同じ部屋 を 2 つのレベルに分割するよりも、パフォーマンスを改善できます。  部屋の分割線が他の分割線や壁と重ならないようにしてください。部屋分割線をモデルに配置するには、壁と部屋、ま たは空間分割線が表示されたワイヤフレーム ビュー テンプレートを作成します。  簡単に判別できるように、部屋または空間分割線の色を赤に設定し、線を太くしてください。  簡単にコントロールできるように、1 つのワークセットに部屋分割線を配置してください(「ワークセット」セクションを参 照)。  容積の計算をオフにするとパフォーマンスが向上しますが、MEP で使用される容積解析機能の多くが無効になりま す。容積の計算がオフになっていると、部屋は単なる押し出しとして表示され、天井、屋根、床、その他の上下の境界 は考慮されません。容積の計算の設定は Revit テンプレートに保存されるため、通常はオフにしておき、次の処理を 行う場合のみオンにすることができます。  断面図ビューで、より正確な部屋の色の塗り潰しを表示する。  集計した部屋の容積を出力する前に、部屋ごとの容積数を計算する。  gbXML ファイルを書き出す。  建物のパフォーマンス解析を実行する。  分割されたボリューム ジオメトリに基づいて、ボリューム内の要素の位置を確認する。

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 部屋の容積計算設定を変更するには、以下の手順を実行します。 1. リボンの[建築]タブをクリックし、[部屋とエリア]ツールを展開して[面積と容積の計算]を選択します。 2. [面積と容積の計算]ダイアログの[計算]タブを開き、[容積の計算]で[容積のみ]または[面積と容積]を選択し ます。 3. [OK]をクリックします。

ビュー

 プロジェクトを開くときのパフォーマンスを改善するには、最小限の要素を持つ製図ビューを開始ビューとして設定しま す([管理]タブ [プロジェクトを管理]パネル [開始ビュー])。  他の要素で隠れてしまい、ビューに表示されないジオメトリが描画パフォーマンスに影響を与えないように、立面図ビュ ー、平面図ビュー、断面図ビューの奥行きは、可能な限り最小にしてください。  ビュー内に保持されるジオメトリの量を減らすには、ビューの後方を省略することをお勧めします。後方を省略すること で、オブジェクトの切り取りに関連するオーバーヘッドが余分に発生しますが、通常、ジオメトリのメンテナンスの必要 性が減ることで相殺されます。  3D ビューで作業する際に表示されるジオメトリを制限するには、切断ボックスを使用してください。  ビューの量を最小にすると、モデル サイズを小さくすることができます。アクティブなモデルにリンクする静的モデルを 最適化するには(たとえば、新設の建物モデルに隣接した周辺環境にある既存の建物モデルを最適化するには)、リン クされる静的モデルからできるだけ多くのビューを削除します。  リンク ファイル環境で作業する場合は、「ワイヤフレーム」または「シェーディング」の表示モードを使用してください。  ビューでは、多数の個別要素を非表示にしないでください。  [表示/グラフィックス]および各種テンプレートでは、不要なカテゴリをオフにしてください。  閉じたビューに対して[位置合わせして貼り付け]ツールを使用すると、そのビューが一度開きますが、またすぐに閉じて しまいます。こうした操作を繰り返す必要がある場合は、貼り付け操作を開始する前にすべてのターゲット ビューを開 いておくと、パフォーマンスが向上します。  拡大表示すると、描画とスナップの速度が上がります。  表示項目が多く、スナップ線分がさまざまな方向に描画されているビューの場合、[スナップ]ダイアログの[リモート オ ブジェクトにスナップ]設定をクリアしてください([管理]タブ [設定]パネル [スナップ])。

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 不要なウィンドウは閉じてください。3D ビューで作業している場合は、ほとんどのファイルが RAM にに読み込まれま す。また、Revit ではこういった複雑なビューは保存処理の中で更新されるため、これらのビューを中央ファイルに保 存する場合は、閉じておくことをお勧めします。  プロジェクトでの作業中に、複数のビューを開くことがよくあります。Revit は、ユーザーに表示されているビューのみを 更新するように最適化されています。それでも、表示されていないビューを閉じると、そのビューに割り当てられている メモリを解放することができます。  特定のビューに対して、詳細表示のレベルを適切に割り当ててください。1/8” の平面図ビューの場合、通常、[詳細]レ ベルを割り当てる必要はありません。通過する壁結合部レイヤが多数ある場合、詳細レベルが「詳細」や「標準」の平 面図ビューは開くのに時間がかかります。細部まで表示する必要がない場合は、[簡略]ビュー設定を使用してくださ い。  必要ない場合は、ビューのシャドウをオフにしてください。  どうしても必要な場合を除いて、ビューの出力前にシャドウをオフにしてください。

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 ビューのナビゲート時に描画される情報の量を減らし、モデルの画面移動、拡大、オービットにおける処理速度を最適 化するには、[表示されている要素のみを描画]設定を使用します([R] [オプション] [グラフィックス])。

ワークセット

これまでの Revit では、一時的にユーザ設定要素グループの所有権を取得することで、複数のユーザが単一のモデルで 共同作業ができるようなメカニズムでワークセットが実装されていました。最新リリースでは、ワークセットを「チェックアウト」 すると、[中央モデルに保存]操作でコントロールを放棄するまで、他のユーザはワークセットを編集できなくなります。 最新リリースの Revit では透過的な要素の借用機能が導入されているため、編集中の要素の所有権はユーザに自動的 に割り当てられ、マルチユーザ環境で、モデルをより直感的に操作できるようになりました。要素の借用機能を使用して編 集する要素を選択すると、ユーザが次に[中央モデルと同期]操作を行って、モデルを使用するすべてのユーザに対して編 集後の要素が使用可能になるまで、要素の所有権の付与と管理がサイレントに実行されます。 ワークセットを使用すると、すべてのプロジェクト ビューでプロジェクトの一部を選択的に開いたり閉じたりできるため、デー タの分離、最適なワークフローの実現、効率的なデータ管理を行う上で、ワークセットは非常に重要です。こういったレベル のコントロールは、特定のワークフローにおけるビュー フィルタや表示/グラフィックスなどのビューに依存する機能を使用 する場合に便利です。 次に挙げる特定の状況下ではワークセットのチェック アウト機能を引き続き使用できますが、一般的なベストプラクティスと して、ワークセット全体をチェック アウトするのではなく、要素の借用機能を使用してください。 Revit プラットフォーム チームでは、プロジェクトの次のようなコンセプト領域を分離する場合には、ほとんどの場合にワー クセットを使用するよう推奨しています。  個別の建物  通芯とレベル  建物の駆体  建物の外面  複数のカテゴリにわたる家具と設備  1 つの建物における空間的に認識可能な領域(翼部など)  リンクされた RVT ファイルと DWG ファイル  部屋分割線(「部屋とスペース」を参照)

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次の推奨事項を検討してください。

 ワークセットを使用して要素の表示を管理することにより、編集時における画面の見やすさを改善し、Revit のメモリ使 用量を減らすことができます。不要なワークセットを閉じると、メモリ使用量の多いタスク(出力、書き出し、既存のモデ ルを最新の Revit バージョンにアップグレードするなど)で、Revit に割り当てられている RAM を解放することがで きます。  リンクと読み込みを個々のワークセットに配置し、使用しないワークセットは閉じてください。  ワークシェアリングされているプロジェクト ファイルを開く場合は、必要なワークセットだけを選択して開いてください。  編集セッションで必要ないワークセットは閉じてください。

ワークシェアリング

 大規模なプロジェクトでは、常にチーム間で連携をとる必要があります。ほとんどのお客様が、チームでインスタント メ ッセージ(IM)機能を利用すると、地理的に離れたチーム間でモデルの編集や保存を調整するのに役立つと考えていま す。  プロジェクト内で大規模な変更を行う場合は(レベルを移動したり、主要なジオメトリを変更する場合など)、他のユーザ がファイル上で作業しておらず、すべての要素を放棄しているときに、変更操作を行ってください。変更操作が完了した ら、すべてのユーザに対して、新しいローカル ファイルの作成を依頼してください。  事前に[最新版を再ロード]コマンドを実行しておくと、[中央モデルと同期]操作を短時間で実行することができます。  他のユーザが 1 日以上にわたってプロジェクトを編集した場合、[最新版を再ロード]オプションを使用して個々のロー カル モデルをチームの他のメンバーよりも 1 日以上遅れて更新するよりも、中央モデルから新しいローカル モデル を作成した方が早い場合があります。  プロジェクト チーム内では、できるだけ同等の性能りワークステーションを使用してください。1 人のチーム メンバー が大幅に劣る性能のマシンを使用すると、プロジェクト全体でパフォーマンスが低下するおそれがあります。  Revit は、一度に 1 つのローカル モデルを中央ファイルに保存します。納期が近づくと中央モデルへの保存頻度が 高くなるため、Worksharing Monitor アドインを使用して、[中央モデルに保存]操作をチーム全体で調整してください。 また、中央モデルに保存することをチーム メンバーに伝えるか、各チーム メンバーに対して標準の保存時刻を割り当 てることにより(毎時 10~15 分など)、定期的な保存操作がチーム メンバー間で重ならないように調整することがで きます。  [中央モデルと同期]操作が競合する場合は、現在別のユーザが中央モデルに保存していることを伝えるダイアログが 表示されます。[中央モデルと同期]操作をキャンセルすると、保存リクエストがキューに入らなくなるため、再度[中央モ デルと同期]操作を実行するまでは、引き続きローカル ファイルを編集することができます。  Revit は、開いているすべてのビューを更新してから保存するため、保存操作の開始時に、製図ビューなどのシンプ ルなビュー以外のビューをすべてを閉じておくと、ローカルの保存や中央ファイルへの保存のパフォーマンスが向上し ます。  ディスクの使用量を減らすには、中央ファイルとローカル ファイルを定期的に圧縮してください。

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構造の最適化とベストプラクティス

解析モデルの管理

解析モデルを使用していない場合や、解析モデルとの接続を考えていない場合は、自動解析サポート チェック機能を無効にし てかまいません。これにより、モデルのパフォーマンスが大幅に向上します。この機能を無効にするには、[R] [オプション] [ユーザ インタフェース]に移動して[構造解析とツール]のチェック ボックスをクリアします。 注: ワークシェアリング プロジェクトの解析サポート チェック機能を無効にするには、プロジェクトで作業しているすべての ユーザのローカル コンピュータの[ユーザ インタフェース]設定を修正してください。 注: 既存のプロジェクトで[構造解析とツール]を有効に戻すと、モデルを開いたり、新しい構造要素をモデルに再度追加す るときに、すべての解析チェック情報が再計算されるため、大幅な遅延や待ち時間が発生することがあります。計算が終了 すると、そういった遅延は発生しなくなります。

接合要素

可能な場合は、接合プレートやボルトなど、3D 接合の余分なモデリングは行わないでください。標準的な詳細レベルを作成す る場合は、代わりに 2D 詳細コンポーネント接合を作成して使用してください。

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MEP の最適化とベストプラクティス

ビューのパフォーマンス

[モデル グラフィックス スタイル]設定は、ビュー操作(スクロール、画面移動、ズーム)のパフォーマンスに大きな影響を与えま す。ビュー内で要素が重なった場合、ギャップや隠線処理を動的に生成する必要があることから、隠線処理スタイルには多くの 処理能力が必要になり、多数の要素が表示されているビューのパフォーマンスが著しく影響を受けます。次に挙げるベストプラ クティスは、こういったパフォーマンスへの影響を軽減し、プロジェクトのワークフローを簡素化するのに役立ちます。

モデリング

ビューとシート ビュー

プロジェクトのワークフローを簡素化するには、建物の同じ領域にモデリング ビューとシート ビューの両方を作成することをお 勧めします。 以下のガイドラインに従ってください。  ワイヤフレーム モデルのグラフィックス スタイルを使用するように、モデリング ビューを設定してください。  設計図書に目的の外観を作成するには、シート ビューで隠線処理モデルのグラフィックス スタイルを使用するように 設定してください。  シート ビューには従属ビューを使用してください。このビューを使用すると、注釈を複製しなくても、全体のレベルの複 数の領域を異なるビューに設定することができます。  ビューを論理的に整理し、適切なビューをユーザが使用できるように、モデリング ビューとシート ビューをビューの名 前や副専門分野で区別してください。  これらのビューの作成を簡素化し、一貫性を実現するには、ビュー テンプレートを使用します。  ダクトと配管の色の塗り潰しは、ワイヤフレーム モデル グラフィックス スタイルが適用されるモデリング ビューでの み使用してください。

隠線処理のパフォーマンスを最適化する

隠線処理のモデル グラフィックス スタイルが有効になっているビューのパフォーマンスは、ビューに表示される面の数によって 直接影響を受けます。Revit ビューでは要素は 2D の線分として表示されますが、モデルでは、面で構成される 3D オブジェ クトとなります。面は、Revit グラフィックス システムによって処理され、2D 線分としてビューに表示されます。隠線処理のモデ ル グラフィックス スタイルを有効にしたビューのパフォーマンスを最適化するには、次に挙げるベストプラクティスに従ってくださ い。  必要ない場合は、機械ビューで作業する際に[詳細]レベルを使用しないでください。複数の線分表現がある場合にパ フォーマンスが低下します。HVAC システムで作業する場合は、通常、配管が 1 本の線分で表される[標準]の詳細 レベルで十分です。  建物設備の設計で複雑な 3D コンポーネントを使用する場合は、複雑な 3D ジオメトリの表示をシート ビュー内でオ

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 ビューの隠線で作業する際にドキュメント化の必要がない場合は、[内側ギャップ]と[外側ギャップ]の[機械非表示]の値 を 0 (ゼロ)に設定すると、パフォーマンスが大幅に向上します。

モデル操作のパフォーマンス

Revit では、建物設備のモデルを作成することができます(多くの場合、大規模な接続ネットワークの形式で作成されます)。 Revit パラメトリック変更エンジンと連動して Revit の強力な解析機能を使用すると、操作の実行時に、接続されているネットワ ーク全体にデータをフローさせることができます。 接続された大規模なネットワークに不適当な構造や設定があると、モデル操作のパフォーマンスに重大な影響を及ぼすことが 分かっています。比較テストでは、モデルが適切に構造化されていると、パフォーマンスが大幅に向上することが分かっていま す。 接続されたネットワークが拡大すると、モデル操作(要素の移動、フローの変更、新しい要素の接続など)のパフォーマンスは多く の要因の影響を受けます。これらの要因を理解し、次に概要を示すベストプラクティスを順守すれば、最適なモデルのパフォー マンスが得られます。

システムを作成する

既存のシステムにあるすべての要素を利用するのではなく、接続されたネットワークに論理的なシステムを作成します。要素を システムに割り当てておくと、データの伝播が簡素化され、圧力損失計算などにおいてシステムを解析用に簡単に利用できま す。 既存のシステムにあるすべての要素を持つお客様のモデルをテストしたところ、接続したネットワークを論理システムとして再構 築した場合、パフォーマンスが大幅に改善されることが分かりました。

コネクタの流れの方向を正しく設定する

ダンパーやバルブのように、ファミリが接続されたネットワークに沿って配置されていない限り、接続されたネットワークにあるフ ァミリのコネクタの[流れの方向]パラメータが[双方向]に設定されてないことを確認します。[双方向]に設定すると、流れの決定が 難しくなり、再生成のパフォーマンスが影響を受けることがあります。

複数のファイル

建物設備の設計全体を正しく接続された 1 つのモデルに保持すれば、データを完全に伝達することができますが、接続された ネットワークのサイズは操作のパフォーマンスに直接影響を与えます。テストによると、接続されたネットワークのサイズが大きく なるほど、操作のパフォーマンスが低下することが分かっています。低下率は、このセクションで説明したトピックに直接関係しま す。

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大規模で複雑な建物の場合、前述のベストプラクティスでは、最適なモデル操作のパフォーマンスが得られない場合がありま す。こういったケースでは、モデルを複数の Revit プロジェクト ファイルで作成する必要があります。 MEP プロジェクト ファイルの場合、基本的には、MEP 専門分野別に作成する方法と、建物の領域別に作成する方法がありま す。これらの方法には両方に利点と欠点があり、最終的には BIM/CAD マネージャが選択することになります。  専門分野別: この方法では、MEP 専門分野ごとに個別のプロジェクト ファイルが作成されます。つまり、機械設備、 電気設備、配管設備、防火設備のファイルが作成されることになります。  領域別: この方法では、建物の領域ごとに個別のプロジェクト ファイルが作成され、すべての専門分野が各ファイル に保持されます。 MEP 専門分野間のコーディネーションを最適化するには、各専門分野を同じ Revit プロジェクト ファイル内に入れる必要が あります。こうやって整理しておけば、機械設備の電気接続やドレイン接続などのお互いの要素に専門分野を直接接続すること ができます。さらに、製品チームのテストによると、個別の接続されたネットワークは互いに大きな影響を与えることがないことが 分かりました。つまり、ダクト経路は、同じプロジェクト ファイルの給排水衛生設備のモデル操作には大きな影響を与えることは ありません。 これらを考慮すると、大規模なプロジェクトは建物の領域ごとに作成するとよいと考えられます。

建物要素の表示を簡略化する

建物要素の表示を簡略化すると、ビュー内で生成して保持しておく必要がある表示要素の数を減らすことができるため、パフォ ーマンスが向上する場合があります。この方法を実行するには、ビューで[詳細レベル]設定を使用します。 たとえば、ビューで[細部標準]または[細部詳細]の詳細レベルを使用するように設定している場合でも、[細部簡略]の詳細レベル が壁に適用される場合があります(下図を参照)。ビューの[表示/グラフィックスの上書き]ダイアログ([表示]タブ [グラフィックス] パネル [表示/グラフィックス])で、該当するコンポーネントの詳細レベルを最もシンプルなレベルに設定します。 ビュー テンプレート内にこれらの設定を行い、ビューに適用すると、プロジェクト全体の詳細レベルを素早く簡略化することがで きます。 細部標準ビューに表示される[細部標準]レベルの壁 細部標準ビューに表示される[細部簡略]レベルの壁

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設計要素に[細部簡略]を設定

Autodesk サポートを利用する

パフォーマンスの問題に関して、オートデスクの技術サポート サービスに問い合わせる場合は、次の情報と資料をご用意くださ い。 問題の詳細:  問題が初めて発生した日時(正確な日付が分からない場合は、おおよその日付でかまいません)  問題が以前にも発生したことがあるかどうか  影響を受けるマシンのハードウェアとソフトウェアに対して最近行った変更(変更した場合)  サポートに問い合わせる前に実施した解決策の概要 関連資料:  Autodesk 設計ファイル(ローカル ファイル、中央ファイル、リンクされた RVT、DWG、DWF ファイル)  影響を受けるコンピュータの Revit ベース アプリケーションのジャーナル ファイル。ジャーナル ファイルの取得方法 については、http://usa.autodesk.com/getdoc/id=TS1067426 を参照してください。  ネットワークの問題やオペレーティング システムに関する問題が疑われる場合は、システム情報(NFO)ファイルを取 得してください。NFO ファイルの取得方法については、http://usa.autodesk.com/getdoc/id=TS1057804 を参照して ください。

参照

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