平成22年6月3日
宇宙航空研究開発機構
参考4-4
1 ISSへ運ばれたサンプル(植物種子等)と 土井隆雄宇宙飛行士 福岡市での宇宙授業(若田宇宙飛行士) 一般公募実験の様子 【JAXAが考える宇宙教育】 宇宙教育は、宇宙活動にかかる人材を育成するのみならず、地球や人類といった大きな視点で考え、モノゴトや自然に 興味をもったり、挑戦したり、新たなモノを創造できる、すべての分野につながる人材を育てる活動。 このため宇宙教育活動は、宇宙と宇宙活動の素材を最大限活用し、青少年に潜在する「好奇心」、「冒険心」、「匠の 心」に火をつけることを達成目標とし、これをもって現在の日本にとって至上の重要性を持つ「いのちの大切さ」を基本に据 えて、次世代の日本を担う青少年の人材育成に貢献する。
(1)ISS・きぼうにおいてJAXAが実施している教育プログラム
①教育交信活動(宇宙授業)
全国各科学館や各学校などとISSを結び、全国の青少年と宇宙飛行士との交信等 を通じた宇宙教育活動を実施。 ※若田宇宙飛行士ISS長期滞在時5回、延べ約2,400名が参加。 ※野口宇宙飛行士ISS長期滞在時6回、延べ約2,050名が参加。②ISS内一般公募実験(教育映像取得)
平成20年度、一般向けに無重力を活かしたアイデア募集、1,597件の中から選定し、 作用反作用・運動量保存の法則、ふり子の実験、重心を探す実験など物理実験を 中心に、 若田飛行士滞在時24テーマ、野口飛行士滞在時9テーマを実施。 ⇒現在、中学校の現役理科教員を中心として、JAXA宇宙教育センターにて、ビデオ 教材化を進めている。若田宇宙飛行士分は既にウエブにて公開。現在、野口宇宙 飛行士分を制作中。今後、全国の学校現場での活用、大いに期待。③宇宙からの回収品による実習体験機会の提供
国際宇宙ステーションに長期滞在し帰還したアサガオ、ミヤコグサ、ヒマワリの種子が、 全国の学校など253団体に配布され、理化学研究所と協力し、これらを育てる過程を 通じ、宇宙環境による影響(遺伝子変異等)等の実習体験機会の提供など、理科 への興味・理解度の増進へ寄与。1.ISS/きぼう計画における宇宙教育(1/2)
2 小学4年生理科(見本より抜粋) 「うちゅう」を調べ、利用する 小学6年生国語(見本より抜粋) 宇宙時代を生きる ~筆者の思いをとらえ、自分の考えを深めよう~ 小学4~6年生社会(見本より抜粋) 「宇宙からながめた日本列島」 ホンモノに触れる管制室での教育活動 宇宙飛行士との交流活動 ナオコ☆宇宙アサガオの種
(2)初等中等教育過程における教科書等への掲載
新学習指導要領対応の教科書(理数学問わず、国語、社会、英語、 家庭科等を含む)への有人宇宙活動(ISS・きぼう・宇宙飛行士等)の写真 や記事の新規掲載実績32件※。今後、増加傾向。(3)その他
①(社)日本アマチュア無線連盟が中心となり、アマチュア無線(ARISS: Amateur Radio on the ISS)による交信、教育活動を12件実施。延べ約 3,500人が参加。 ※件数、人数は、若田、野口宇宙飛行士長期滞在期間中の実施実績。 ②日本宇宙少年団(YAC)は、平成19年度よ り、42都道府県に広がる約 130分団と協力し、約3ヶ月に1回程度、TV会議システムを活用した宇宙飛 行士との交流活動(ヒューストンと日本間) を実施(延べ約1,000名が参加)。 また、筑波宇宙センターにおける宇宙飛行士訓練施設等を活用した宇宙 ホンモノ体験活動 (宿泊型・現在、春秋季)を定期的に実施。 さらには、山崎宇宙飛行士搭乗スペースシャトル公式飛行記念品(OFK) の朝顔の種(JAXA種子島宇宙センターにて栽培収穫)を、今春、全国の分 団を中心に配布、栽培し、今秋収穫後、次年度以降、各分団から近隣学 校や地域に再配布していく社会教育活動も推進。1.ISS/きぼう計画における宇宙教育(2/2)
ハイビジョンカメラで撮影する宇宙飛行士
従来の教育プログラムに加え、以下の新規プログラムの実施を検討。
(1)
映像提供によるコンテンツ制作の推進(コンテンツ提供プログラム)
2012年に、船外にハイビジョンカメラを設置予定。船内外のハイビジョン映像を簡易に提供できるサービス
形態を構築し、学校、科学館、プラネタリウム等の幅広い場にコンテンツを提供し、利用の増加を目指す。
(2)
高等教育プログラムの実施(宇宙実験提供プログラム)
現在、設定されていない高校生以上の学生や社会人を対象とした、科学技術への関心を深めることがで
きる教育プログラムを検討する。
(3)
アジアとの協同教育プログラム(宇宙実験提案への参加、教材映像の提供)
無重力を活かした実験をアジア各国から募集し、ISSで実施する。映像は、各国に提供し、各国がそれぞ
れ母国語で教材化する。アジアの人々と映像を共有する。
2.今後の検討している新しい教育プログラム
4 Employ Engage Educate Inspire
就業
就学
参画
起因(きっかけ作り)
成果:学生、教師、教授陣のた めの教育機会を提供することで、 STEM分野における学生らを引き つけ、確保。 初等・中等教育(小中高) 高等教育(大学等) 成果:NASAの戦略的目標の達成に 必要な領域のSTEM人材の開拓に貢献。 成果:NASAミッションの 認知とSTEM分野の教養 を促進するため、 学校教育と非公式教育 (社会教育)との戦略的 連携の確立。 非公式教育(社会教育) 関連性 妥当性 多様性 NASA コンテンツ 評価 価値 継続性 パートナーシップ 持続可能性 NASA教育活動 のベース(1)特徴
■科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)及び数学(Mathematics)のSTEM教育に
特化し、創造性を掻き立てる教育に注力。
■特に、児童・生徒を夢中にさせ、彼らが自分自身で考えることを支援、教員のための専門能力向上、
学校教育支援のモデル化及び児童・生徒の動機づけに関するモデル化などを実施。
■セグメントに分け、各教育毎に教育機会を提供し、NASAなど宇宙航空分野における多様な労働力
を創出、専門分野と熟練者(専門家)を確保することが目的。
※NASA資料を改編(参考)NASAにおける教育活動
非公式STEM教育 (社会教育) ・科学センターと博物館 ・NASAビジターセンター ・地域密着型組織 NASA戦略: パートナーシップとネットワーク K-12(幼小中高) STEM教育 ・STEM分野における学生確保 ・STEM分野における教員養成 NASA 戦略: 教員の養成 教授方法の開発 高等教育でのSTEM教育 (大学生・大学院生) ・STEM分野での様々な教育機会 ・スペースグラント(NASA助成) ・競争的研究活性化実験プログラム(EPSCOR) ・マイノリティのための大学における研究と教育プログラム (MUREP) NASA戦略: 研究と本格的な実験、制度開発、研究機関の開拓 一般 一般 K-12(幼小中高)K-12(幼小中高) 大学生大学生 大学院生大学院生 NASA 職員
NASA 職員 NASA契約企業NASA契約企業 NASA 研究者(PI)
(大学) NASA 研究者(PI) (大学) NASA人材への貢献 キャリア 決定 科学・技術の才能があり、多様で、かつ高度なスキルを持つ将来の人材 教育 経験 (教育活動例) スミソニアン・フォークライフ・フェスティバル キッズスペース活動 リモートプレゼンテーション 学生のためのSTEMコンテスト 宇宙での玩具 (教育活動例) インスパイア 学生打上げイニティアチブ ファースト・ロボティクス STS-119: スペーススーツ (教育活動例) スペースグラント ロックオン!(モデルロケット) リモコン飛行機 宇宙空間研究委員会(COSPAR) ・ 国際宇宙会議(IAC)学生派遣プログラム ☆NASA教育活動の検討課題 ・成績上位学生の特定と確保 ・ヒスパニック系学生の引きつけ ・STEM人材となる卒業生の獲得 ・非公式教育とNASAリソース問題
(2)NASA/STEM教育機会の提供と宇宙航空分野における人材育成
6 NASA/STEM教育受講者・大学生の51% は、 NASA、航空宇宙企業及び教育機関に就職。 NASA/STEM教育受講者・大学生の44% が大学院へ就学。 NASAで研修を受講した教員の83%は、 研修後、授業で教材として使用。 主要なNASAイベントは、350以上の 博物館/科学センターにて実施。 K-12(幼稚園から高3)教育プログラムには、