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急性ストレスが選択的注意に及ぼす影響

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(1)

τheJapanese JournaJo

广Psγcl璽ononr 星csvience ZO且Z

 Vo1

31

N

〕1

42

56

急 性

レ ス

選 択 的注意

影響

河 原 純

*2

*3 武庫 川女子大学*

中 京 大学

産 業 技 術 総 合 研 究 所* 2

理化学研究所*コ

Effect

 

of

 

acute

 stress 

on

 

selective

 

attention

IpPei

 

TAKENAKA

 

Jun

−lchiro

 

KAwAHARA

*z

 and  

Takatsune

 

KuMADA

*3

Muk ・gawa Women

s Universi・*

 Chukyo Univer∫ゴ

ty

/N伽 呶

11

繍 曜 e〔ゾ

   

躍 翩 ‘ed lndustrialScience and  Te‘触θ109* 2

 RIKEN*

  

In cognitive  

psycholog

L increasing task load lmpairs  e 価 rtful  processing such  as selective attention  and work

ing memory  operation

s (accessingiupdating )

However

 it ls unclear  whether  stress

 which  is assumed  to be a factor

that consumes  cognitive  resources

 has a similar effect as task 

load

 on selective attemion  and working  memor

Herein a literature review  reveals  that the apparently  mixed  findings with  regard  to working  memory  can 

be

 inter

preted based on task load;the effect of stress emerges  only  with  high task IQads

 In contrast

 

psycho−

social stress tends to impair selective  attention

 but physical stress may  improve  it

 Moreover

 some  recent  studies have found that

psycho

social stress interacts with  perceptual load

 suggesting  that 

load

 and  stress manipulations  consume ⊂ommon

COgnitiVe  reSOUrCeS

Key words :acute  stress

 selective attention

 perceptual 

load,

 working  memory

 cognitive  resource

L は じめ に  大 勢の人の前で車要 な 講 演 を し なけれ ば な ら ない とき の よ う な状況で は

直 前に準 備し た はずのス ラ イ ドに 言 及 す るの を忘れ た り

最 前 列で手 を振っ て残 り時 間を教 えて くれ る司会 者に気づ かなか っ たりとい うこ と は

誰 しも経 験が あ るこ とだろ う. こ のよ うに

普 段の 自分で あ れば思い出せ る こ とや注 意を向け るこ と がで き る はず で あっ て も

ス トレスが か か る事 態で は十 分に能 力が発 揮で き な くなるのは な ぜ だ ろ うか

 

般に

人間の認知 機能に は容量制 限が ある こ と が知 ら れ てい るcl

述の ように

長 期 記 憶か ら情 報を取 り出 して行動に反 映さ せ る作 業 記 憶は容量 に 限 りが あ る。 ま た

注 意は情 報の取捨 選 択にわ るが

同 時に注 意で き *

Corresponding

 should  

be

 sent to Ippei Takenaka

 Muko

 

gawa Womens

University

6

461kebiraki Nishinomiya

 Hyogo 663

8558 

Japan

 e

mail :ippei

t@ mukogawa

u

 

ac

jp

)or 

Iun−

lchiro Kawahara

 Chukアo University

101

2

 Yagoto Honmachi

 Showa

 Nagoya

 Aichi 466

8666

 

Japan

 

(e

mail :

jkawa

lets

chukyo

u

ac

jp

1 本 研 究 は

科 学研究 費 補 助 金 (研 究 課 題 番 号

 23530970

研究 代表者

河原純

郎 )の助 成を受け  て行わ れ た。 る範 囲 や 個 数に限 りが あ る

認 知心 理学で は

容量 制 限 のある心 的 資 源を仮 定し

こ の資 源が不足 する と作 業 記 憶や注意課 題を行っ た結 果と して の成 績に変 化が起こる

と考え ら れて い る (Kahneman

1973…Naaしanen

 1988 Lavie

1995

こ の資 源を奪う要因 は複 数あ る が

その 1つ が

ス トレ ス で あ る (Keinan

 Friedland

 Kahneman

8ζRoth

1999;Wickens

1980)

これ以降の 議 論 (特に 3節以 降 ) は

資 源 剥 奪に よっ て認 知 機 能が変 調さ れ るとい う枠 組 みに基づいて進め る

 最近で は

認 知 機 能 とス トレ ス と の関 連に着 目した研 究と して

認 知 機 能のパ フォ

マ ン スか ら個 人の ス トレ ス を測定する試み もなされて い る (熊田

河原

武田

永 井

滝田

2009)

本 稿で は

急 性ス トレ ス に注 目し

ス トレ スが認 知機能に え る影 響 を 考 える

認 知 機 能に は

記 憶や注意

実行 機 能

問 題 解 決など

複 数の メカ ニ ム が含 まれ る が

こ こ では特に注意と

これに密 接 な関 係を持つ作 業記憶にするス トレ スの影 響を整理 す る こ とを試み るc Ll ス トレスの定義  ス トレ ス の定 義は研 究 領 域 間で 見解が

致し て お らず 混 乱が見ら れる こ と が繰 り返し指 摘さ れてい ると同時

(2)

竹 中

河 原

熊 田;急性ス トレスが選 択 的 注 意に及 ぼす影 響 43

こ う し た混 乱を整理 し よ うと い う試み も続けら れ て い る (Mason

1975;Mikhail

1981;坂部

1992)

例 えば

Mikhai1(1981

 

p.

14)は

 Selye(1936)のス ト レ ス概 念 と

心 理的なス トレ ス概 念 (Lazarus&Alfert,1964;Lazarus

Opton

 Nomikos

& Rankin

1965)と の統

を 日指 し

トレ ス を 「乍 体の必 須の適 応 反 応に おいて

実 際ま たは 認識さ れ た要 求と能 力との不 均 衡か ら発 生 する状 態で あ り

非 特 異 的 反 応で示さ れる場 合 も あ る もの で あ る」 と 定 義し た

この定 義はス トレス の状 態と して の側 面を重 視 し た もの で あ る とい え る

ま た

澤出 (2001)は

ス トレ ス Uい う用 語の

般 的な意 味として

刺 激

反応の 枠 組みに沿っ た形で定 義 する こ とを目指し

ス トレスを 心臓血管系 動 態において 「

定 以 ヒの昇 圧 効 果を もた ら す心 理 社 会 的 昇圧刺激」 とし て定 義した

この よ う なス トレ スの再定義のみ はり返し な さ れて い るが

現 在 の ところ

般 的に利 用され てい る と は言いがたい。  小 杉 (2002)は

ス ト レ ス研突を次の 2つ に整 理し た

1つ は生理 学 的

医 学 的ス ト レ ス研究で あ り

Selyeに代 表さ れ る よ う に

ス トレ ス 刺 激に よっ て特 定の生理 的 状 態が導かれ

そ れによ り心身の諸反応が生じ ると仮 定す る研 究で ある。 こ の多 くで は物 理 的刺激 (温度や騒音 等 )に よっ て 引 き起こさ れる比 較 的 短 期 的な 心身の反応 過程が扱わ れ て い る

もう1つ は心理学 的ス ト レ ス研究 で あ り

Lazarusらの よ う に, ス トレ ス刺 激に対 する認 知 的 反 応を重 視する

こ の   Lf

la

. で は主に心 理 社 会 的なス トレ ス刺 激が引 き起こす

ス トレ ス刺 激にする認知的 評 定やコ

ングも含め た比 較 的 長 期 的 な 心 身の反 応 過 程を 扱 う

両 者の立 場 は

ス トレ ス刺 激に対する反応 過 程 を

短 期 的に と らえる か長 期 的に とら え る かとい う点 で異 な る

言い 換え ると

反 応 過 程の中に

認 知的評 定 や コ

ピン グと い っ たt 個 人の主観 的な判 断の段階を 含 め ないか含め る か とい う点で異な る

本 稿で は

ス トレ ス刺 激に よっ て生 じる認知機能へ 短 期 的 な 影響を 明 ら か に す る とい う観 点か ら

個 人の主 観 的な判断の段階を 含め ない 生 理 的

医 学 的 な 視 点で ス トレ ス をとら え る

 生理 学 的

医 学 的ス トレ ス研究で は

ス トレ ス を

ス トレ ス刺 激」 「ス トレ ス状態」 「ス トレス反 応」 に分け て とら え るこ と が多い

ス トレ ス刺 激と は

心身の安 全を 脅かす生体の外 部環境や外 部か らの刺 激で あ る

酷 暑や 寒 冷

騒 音な どの直接 身 体に影 響を 及ぼす物 理 的なス ト レ ス刺 激に加えて

心 理社 会 的なス トレ ス刺 激とし て

人 前での ス ピ

チ (Kirschbaurn

 Pirke

& Hellharmmer

1993)や

他 者と能 力が比 較 され る競 争 的 状 況 (Ellen

bogen,

 

Schwartzman

 Stewart

& Walker

2002)な どの 社 会 的 評 価に関 する脅威 を感 じる場 面や

白身の能力を 過少 評 価さ れ る状 況 (Keinan et aL

1999)の よ う に自己評 価に 関 する脅 威 を感じ る場 面が挙 げ られ る。 ス トレ ス状態と は

ス トレ ス刺 激に よっ て生 じ る身 体の生 理 的 状 態で あ るc

ス トレ ス刺 激を受け ると

まず 交 感 神 経 系の活 性 化 とい っ た 自律 神 経 系の活 動が起こり

続いて ス トレ スホ ル モ ン の 分泌と い っ た 内 分 泌 系や免 疫 系の活 動が生 じ る。 そ して

ス トレ ス反応とは

ス トレ ス状 態に起 因 す る心 身の諸 器官の反応で ある

ス ト レ ス状 態と の明 確な 区分は困難で あ る が

本 稿で は

内 分 泌 系 や 白律 神 経 系 の活 動と い っ たス トレ ス状 態に起因 す る認 知 機 能の変化 をス トレ ス反応と し て扱う

そ して

ス トレ ス刺 激

ス トレ ス状 態

ス トレ ス反 応へ と進む心 身の反応過 程 全体 を 包 括 して ス トレ ス と呼ぶ

1

2 本 稿の目 的  最 近の 究で は

作 業記 憶と選 択 的 注 意は人 間の認 知 行 動の中 核 を なす機 能で あり

両者に密接な 関係が あ る

こ と が わか っ て きた (e

g.

 Sobe]

 Gerrie

 Poole

8(Kane

2007;Vogel

 McColiough

&Ma⊂

hizaw

鶤 20e5)

また

ス ト

レ ス 刺 激に曝さ れ る こ と でt 作 業記憶の関 与す る課 題の 成 績が低 ドする こ とを示す知 見も蓄 積さ れて き た (e

g

Lupien

 Gillin

& Hauger

1999;Schoofs

 Preuss

& Wolf

20e8)

しか し

ス トレ ス刺 激が注 意に及ぼ す影 響は極 めて断 片 的に しか調べ ら れてお らず

ス トレ ス刺 激と注 意と の関 係につ い て研究聞で

し た見解が得ら れ てい ない そこで 本 稿で は

ス トレ ス刺 激が作 業 記 憶と注 意 に及 ぼす影響を調べ た 研 ビュ

ス トレ ス刺 激 と注意の関係につ いて先 行研究 間の相 違を探るこ と を

H

的と す る

  本 稿で は

作 業 記 憶 と選 択 的 注 意の機 能は

投 じ られ た 心 的 資 源に依存 す るとい う1

t:場に従う

す なわ ち

資 源が足 りて いれ ば作 業 記 憶や注 意は そ れ ぞ れ十 分に機 能 す るが

資 源の 不足はパ フ ォ

マ ン ス の低下 を も た ら す と考え ら オZ る (Keinan et  aL

1999)o Eastbrook(1959) や

Kahneman (1973)以来の こうし た立場は

繰 り返 し検 証

さ れ

拡 張さ れて き た (c

g

 Allen

 Badde[ey

 & Hit⊂h

2006;

NAZIttinen,1988;

Norman

 8(Bobrow

1975;Lavie

2005;Sch

meichel

2007)

 Arnsten (2009)は

急 性ス トレ スが 空間 的 作 業 記 憶に及ぼ す影 響 につ い て 検 討 した研究 を レ ビュ

急 性ス トレ スが カ テコ

ル ア ミ ンを介し て前 頭 前 野 (Prefrontal Cortex; PFC )機能を損傷し

結 果と し て空 間 的 作 業 記 憶が損 なわれるこ ごを報 告して い る。 作 業記憶は

その保 持 可能な個 数に よっ て容 量が表さ れる よ うに

心 的 資 源の児 方の代表であ る

ス トレ ス刺 激が 増 大す るこ とで心 的 資 源が 減 少 すると い う考え (Keinan

(3)

44 基 礎 心 理 学 研 究 第31巻 第1号

et  al

1999i Wickens

1980)に基づ け ば

ス トレス刺 激が

作 業 記憶と注 意に及 ぼす効 果を

貫して説 明で きる可能 性が ある

 また

Llに おいて述べ た よ う に

刺 激は直 接 認 知 機 能に影 響 を及ぼ す わけ で は な く

ス トレ ス状 態 と して の生 化 学 反応を媒 介し て認 知 機 能を変調さ せ ると 考え ら れ る

した が っ て

ス トレ ス 刺 激が作業記憶と注 意に 及ぼす 影 響 を調べ た研 究をレ ビュ

するに あた っ て

認知 機能に対 する影 響の観 点か ら媒 介と な る生 化 学 反 応に関す る知 見を整理 す るこ とは

現 象を包 括 的に理 解す る上で重 要で あ るとい え る

次 節 以 降で はス トレ ス 刺激が作業記 憶と選 択 的 注 意に及 ぼ す影 響を調べ た 研 につ い て

生 化 学反応にす る知 見も含めて概 観 する, 2

ス ト レス

刺激

が認

知機能

に影 響 す る       メ カニ ズ ム 2

1 ス トレ ス刺激に よっ て生 じる身 体の生 理 的 状 態  ス トレ ス 刺 激が生 理 的 状 態 を媒 介と し て認 知 機 能に影 響を与え る 過稈はFigure lの ように図 式 化で き る

 ス トレ ス刺 激は

生 体シス テム に対して さ ま ざ ま な影 響 を 及 ぼす

そので も

次の 2つ の反 応 系は

相 彑に 闃連し な が らス トレス刺 激に対 する生 理 的状 態を生じ さ せ る

 

交 感 神 経

副 腎 髄 質 系 (Sympathetic Adrenal

Medul且ary

axis5 SAM  axis) こ の系は Cannon (1935)が緊 急反応の

際に最 初に関 わる物 質 を 1

ア ドレ ナ リン (エ ビ ネフ リ

ン)」 ご し た こ と か ら

交 感 神 経 系を中心と し たス トレ ス刺 激に対する反応 系と して知 られて い る。 初 期の実 証 研 究と し て は

ス トレ ス激に よる ホル モ ンの分 泌につ い て 検 討 し た von  Euler &  Lundberg (1954)が挙 げ ら れ

る。 彼らは空 軍 機へ の搭 乗 経 験が豊 富な群と搭 乗経 験の ない群につ いて

搭 乗時と地

E

勤務時の尿中の ア ドレナ リン とノル ア ドレ ナ リン濃 度 を 比 較した

その結果

搭 乗 経 験のない 隊 員は

E

勤 務 時よ り もス トレ ス刺激が 強い航 空 機へ の搭 乗 時に ア ドレナ リン濃度が

搭 乗 前凵の夜か ら す で にア ドレナ リン濃度が 上昇 して い た。 ま た

搭 乗 経験が豊富な群で は地 卜勤 務 時に比べて

ア ド レ ナ リンだ けで なくノ ル ア ドレナ リン濃 度の

ヒ昇 も 見 られた

近 年の研 究で も

社 会的評 価に関するス トレ ス 刺 激と して人 前で の ス ピ

チ (Dimsdale&Moss

 198 ) や

物 理 的 なス トレ ス 刺 激 (熱ス トレ ス;McMorris et al

2006)に対して

血 液 巾の ア ドレナ リンお よ びノ ル ァ ドレナ リン濃度が高ま るこ とが示さ れて い る

こ の よ うに

ス トレ ス刺 激 下で はこれ らのホル モ ン分 泌が促 進さ れ

心 拍 数の増 加や 血 圧の上 昇

瞳 孔の拡 大と い っ た緊 急反応が牛じ る。   これ らの ホル モ ン と同 様に中 枢 神 経 系に広く分 布す る 神 経 伝 達 物 質で あ る ド

パ ミンもス トレ ス刺 激に より分 泌が促 進さ れる。 動 物研究で は

電 気 刺 激あ るいは物理 刺 激に よっ て線 条 体で ド

パ ミン分 泌が促 進さ れ るこ と が 不 さ れ て い る(Abercrombie

 Keefe

 DiFrischia

&Zig

mond

1989;Roug6

Pont

 Piazza

 Kharouby

 Le Moal

& Si

mon

1993 ヒ トで は

計 算 課題に よっ て心 理 社 会 的な ス トレス 刺激 (Pruessner

 Hellhammer

&Kirschbaum

1999)

を 与え ると腹 側 線 条 体での ド

パ ミ ン出が増 加 する

(Pruessner

 Champagne

 Meaney

 & Dagher

 2eO4)

J

 

視 床下部

下 垂 体

副 腎 皮 質 系 〔Hypothalamo

Pitu

itary

Adrenocortical axi5 ;HPA  axis ) こ の系の 反応は

Selye (1976)が ス トレス刺 激に対する生 理 的 変 化 を (1)

副 腎の肥 大

(2)胸腺 や リン パ 組 織の萎 縮, (3)胃腸の 潰 瘍の 3つ組 反 応に おき

こ れ らの変 化をこ の系の活性 や それ に伴 う副 腎 皮 質か らの グル コ コ ル チコ イド の分 泌

の結 果で あ る と考え たこ とから広く知 られて い る

 

具体 的 に は

Bliss

 Migeon

 Branch

& Samuels(1956)

グル コ コ チ コ イ ド の

種で あ るコ ル チ ゾ

ル に住 口 し

ス トレ ス刺 激の強い状 況 トに おいて血中

尿 中の コ ル チゾ

ル量が

H

昇する こt を 見い だ した

近 年は簡 便に測定可能 な 唾 液 中の コ

指 標と す る研 究

が多 く

冷 水に;

を浸すCold pressor stress van  Stegeren

Wolf

& Kindt

2008)や

人 前で の スピ

チに よる社 会 的

Stressor

Stress

 state

Stress

 response

Envirenments Physlologicalconditions Effects・fcognitivet

unctiens

1

  ’ Sociaievaluativethreat

    Self

esteem

 

th「eat

SAMaxis  ンDopammo

Adrcnatine

    N匸)radr巳naPine

HPAaxis   ン COIIiじQstero …d

   

 Selectiveattent[on    

Workingmemory

(4)

竹中

熊 田:急 性レ スが選 択 的 注 意に及ぼす影 響 45 評 価に よ る脅 威 (Andrews  et al

2007)を 用い た ス トレ ス 操 作 後に

唾 液コ ル チゾ

ル量 が増加す るこ とが示さ れ て い るu さ らに

メ タ分析か ら

制御 不 可能な状 況や他 者か らのネガティブな評 価が 与 えら れ る社 会 的 評 価 状 況 に曝さ れ るこ とに より

コ ルチゾ

ル が分 泌す るこ とが わか っ てい る (Dickersen 8(Kemeny

 2004)

 Kirschbaum&

Hellhammer (1989)は

ス トレ ス操 作に よ る唾 液コ ル チ ゾ

ル 量の上 昇につ い て 検 討 し た20の 実証 研究をレ ビュ

ス トレ ス操 作に対するHPA

 

axis の反応と し て

唾 液コ ル チ ゾ

ル量の上 昇が頑 健に示さ れ るこ とを 報 告して い る

2

2 生 理的状 態が認知 機能に与え る影 響   ス トレ ス刺 激に よっ て活 性 化 し た2つ の反 応 系は

心 拍 数の増 加

[佃王やtf【L糖 値の上 昇

抗 炎 症作 用といっ た 生 理 的 反応に加 えて 認知機 能に対して も影 響を 及 ぼ す

(e

g.

 LaBar&

Cabeza,

2006;Roozendaal

 McReynolds

&Mc

Gaugh

2004;Kirschbaum et al

1995)

以 下 で は

 SAM axis とHPA axis と の 2つ の反 応 系で 放 出さ れ

認 知 機 能

に影 響 を及 ぼ す 代 表 的 な 物 質で あるカ テコ

ル ア ミンと グル コ コ ル チコ イ ドに よ る認知機能へ の 影響を論じ る。

 カ テコ

ル ア ミ ン に よ る認 知機能へ の響 Broz。ski

Brown

 Rosvold

&Goldman (1979

カ テコ

ア ミン が空 間 的 作 業 記 憶に 与え る影 響 を 明 らか にするた め に

サル の 背 外 側 前 頭 皮 質 (Dorsolateral Prefrontal Cortex

DLPFC )に カ テコ

ル ア ミン神 経 毒で あ る6

ヒ ドロ シ ド

パ ミ ンを注 人 し

PFC における ド

パ ミ ン作 動 性 ニ ュ

ロ ン と ノル ア ドレナ リン作 動 性ニ ュ

ロ ンの働き を阻 害 し た

その 結果

DLPFC を切 除 し たの と

1

司程 度 に

作 業記憶課題 の 成績が 低下 し た

こ の 結果 は

DLPFC に おい て

カ テ コ

ァ ミン が作 業 記 憶を変 調 させ るこ とを示 してい る

 カ テコ

ル ア ミン の 1つで ある ド

パ ミンは

ハ ミン作 動 性受 容 体に作用 し認 知機 能に影響を及 ぼす。 D1 受容 体に作 用し た ド

パ ミン は

作業記憶に対 して 中程 度の量で最 も成 績が向 上す るとい う逆U 字 関 数の影 響を及 ぼす (Arnsten

1998)c ま た

年 健 常 者を対

象と し た実験か ら

D1 受容 体の活性 と視覚運動パ フ ォ

マ ン ス と の問に関 連が見ら れ る こ と が示 さ れ て い る (Col

zato

 Koel

Hommel

2008

 Takahashi et al

2   8) も同 様に若 年 健 常 者を対 象と し

PFC にお け るDl

 D2受 容 体の 密 度と作業記憶と の 関連を検 討 した。 その結 果

PFC で は ド

パ ミンの過 小 な 放 出お よび 過 剰な放 出が Dl 受容体の作 用を介し て作

業記 憶を損傷す るこ と が示 さ れてい る。   また

ア ドレ ナ リンお よ びノ ル ア ドレナ リンは

α1

a2

βの 3種類の ア ドレナ リン作動性受容体に作 用 し認 知 機 能に影 響を及 ぼす

動 物 研 究の結 果か ら

α1受 容 体 に作用 し たノル ア ドレ ナ リンは作 業 記憶や注意を抑 制

し(Arnsten

 Mathew

 Ubriani

1

aylor

& 1

i

1999Mao

 Arn

sten

&Li

 lggg)

β受容 体の亜 型である β1受 容 体に作 用 した ア ドレナ リンは作 業 記 憶を抑 制す ること が 示さ れて い る (Ramos et aL

2005

 これらの知 見か ら

SAM  axis の活性化に よ り分 泌 され るカ テコ

ル ア ミン は

認 知 機 能 を抑 制 するこ と がわか る

しか し

視覚運動反応 (Colzato&Hommel

2008; C・lzat。 et aL

2008) や空 間 的 作 業 記 憶 ⊂Takahashi et al

2008)の よ う に逆U 字 関 数が 推 定さ れ る知

見や

作 業 記 憶を促 進す る と す る知 見 も見 ら れ (Ramos & Arnsten

2007;Ramos

 Colgan

 Nou

改Arnsten

2008)

最終 的な出

力として の認知機 能に対 する影響を

個々の カ テコ

ル ア ミンお よび受 容 体の活 性か ら推

定 する ことは容 易では ない

  グル コ コ ルチコイ ドによ る 認 知 機 能へ 影 響  ス トレ ス刺 激に対 するHl’A axis の作 用と し て

副 腎 皮 質か ら は グル ココ ル チコ イ ドが分泌さ れ る。 グル コ コ ル チコ イ ド は 血液循環に よ り脳内に運 ば れt 主に グル コ コ ル チコ イ ド受 容体を介し て認知機能に影 響する。  作 業 記 憶へ の影 響と して

Lupicn et al

(1999)は

着 年健 常 者 を 対 象と し

コ ル チゾ

ル の点 滴 投 与が作 業 記 億お よ び宣言的記憶に及ぼす効果 を検 討 し た

作 業記憶 は 再認 課 題によっ て測 定 し

課 題 負 荷 (記 銘 時と再 認 時 の標 的 文字 数 )を調 整しtJ

また

言的 記 憶は

意 味 的に 関連 し た 語 の 再牛課題に よっ て測 定し た。 その結 果

統 制群 (フ

ラセボ投与)に比べ て

コ ル チ ゾ

ル投 与群の ほ う が

高 負荷 時の作 業 記 憶 課 題の反 応 時 間が遅 か っ た反 面

宣 言的 記 憶 課 題に はコ ル チゾ

ル投 与の影 響は見ら れ なか っ た

。1

司様に

若 年 健 常 者に対す る10 口間の グル コ コ ル チコイ ドの投 与に よ る認知機能へ 響を検 討 し たYoung

 Sahakian

 Robbins

& Cowen (1999)

の研 究で は

作 業 記 憶 課 題の成 績は低 下した が

宣 言

lr

勺 記憶課題に は影 響が

見ら れ ない こ とが 示 さ れ てい る。 こ

れ らの結果 につ い て

Lupien

 Maheu

 Tu

 Fiocco

&Sch

ramek (2007)は

急 激な グル ココ ル チコ イ ド の増 加に は

宣 言 的 記 憶より も作 業 記憶の ほ うが敏 感に応 答 すると考

えて い る

 また

Oe重

]Follenaar

 Spin}los

en

&Elzinga(2009)はt 作 業 記 憶と選 択 的 注 意へ の グル コ コ ル チコイ ドの影 響を検 討す る た め に

記 銘と想起のに課 題 非 関連 刺激を挟ん だ項 目 再認 課 題を行い

コ ル チ ゾ

投 与の影 響 を 調べ

(5)

46 基 礎 心 理 学 研 究   第31 巻   第1号 た。 そ し て

投与群は統制群に比べて課題成績 (反応時 間と正答 率 )が向 トする こ とを示し た

こ の結 果は

コ ルチ ゾ

ル の投 与に よ り作 業 記 憶が損なわれ

課 題 非 関 連 刺 激の処理 に資 源を割 くこ と が で き な く なっ た た め

課 題 非 関 連 刺 激か らの妨 害が減 少して注意の選択 性が ト 昇 し た結 果

課 題 成 績が 向

E

し た もの と解 釈で きる.   これ らの 知 見か ら

グル コ コ ル チコ イ ド は作 業 記 憶の 機 能を抑 制 する もの とい える。 さ らに

選 択 的 注意と の 関 連をみ る と

グル コ コ ルチ コ イド に よっ て作 業 記 憶が 抑 制さ れ た結 果

刺 激の処 理に害1こ と が で き る認 知 資 源が減少し

注意の選 択性が向ヒす る可能性も示唆さ れ てい る

3.

ス トレス刺 激 が認 知 機 能に及 ぼ す 影 響   先述 し た2つ の反応系で分 泌tれ る化 学物質が認知機 能に及 ぼ す 影 響を調べ る た め に は

そ れ 物 質 を投 与

その効 果を観 察す る方 法が最も直 接 的で あ る

しか し

実際にス トレ ス激を受け る場 面で は

両 反 応系か ら複 数の化 学 物 質が分 泌さ れる こ と で認 知 機 能に対して 複 雑な影 響が生じ て お り

生体全体と し て の ス トレ ス反 応を琿 解す る た め に は

投 与し た化 学 物 質の効 果 を 観 察 するだ けで は不 十分で あ ろ う。 ス トレス刺激が最終的に 認知成 績の高 低と して表れる

連の関 係を明らか にする た め に は

実 際にス トレ ス刺 激を与 え

その反 応 を 測 定 す る研究も必 要 とな る

そこで 本項で は

媒 介とな る生 理 的 反 応を想定してい るか否かを問わず

ス トレ ス刺激 が認 知機能に及ぼす影響を検 討した研究を紹介す る

な お こ のような研 究の中で も

長 期 記 憶に対 する影 響を 検 討し た 研究と そ のレ ビュ

は複 数あ り

見 解 もほぼ

致してい る (e

g

 McEwen & Sapolsky

 1995;Roozendaal

2002;

Lupien et al

 2007 Wolf

2009

ス ト レ ス刺 激が 作 業 記 憶と選 択 的 注 意に及 ぼ す 影 響 を 調べ た研 究 結 果は 十 分に整理 さ れ てい るとは言い が たい

そこで 最 近 約 20 年 (1990年 以 降 )の 文献を中心 に

作業記憶お よ び 選 択 的 注 意に対するス トレ ス刺 激の影 響を検討し た研究 を まとめ る

な お, 作 業 記 憶と選 択 的 注 意の関 係を検 討 し た研 究は近 年 飛 躍 的に増え てい る が

ス トレ スの要 因 を含ない そ れ らの研 究は本 稿の対 象か ら除 外し た

ス ト レス刺 激が認 知 機 能に与 える影 響にっ い て検 討 し た研 究

の 中に は

作 業 記憶容 量 (e

g

 Mattarella

Micke

 Mateo

Kozak

 Foster

&Beilock

2011)や コ ル チ ゾ

ル に対 する反 応 性 (e

g

 ArAbsi

 Hugdahl

& Lovallo

2002)

個 人 特 性

(不安;S org & Whitney

1992硬直性;Brand

 Schneider

 &

Arntz

1995)と いっ た個人差を扱っ た研究も見ら れ る が

紙 面の制 限 上こ こ で は個 人 差の問 題は割 愛し

選 択 的 注 意と作 業記憶に 及ぼすス トレ ス刺 激の影 響に焦 点を当て て検 討する。   本 稿の冒 頭で述べた よ うに

以 トの議 論は容量に限 界 の あ る資 源が奪わ れ る と認 知 成 績が変 わる とい う見方に 基づ く。 作 業 記憶に関しては

記憶課 題 中に負荷が か か る副 課 題 (e

g

構 畠 抑 制;Hecht

2002;空 間 的タッ ピン

グ;Seitz&Schumann

Hengsteler

2000) を 課 す こ と に

よっ て記 憶 成績が低 下す るこ と は よ く知ら れて い る。 風 呂に湯を溜めてい る ときは台 所で湯が出に く く なる よう に

作 業 記 憶を維 持

更 新した り記憶 検 索した りす る よ う な場合はい ずれ も共通の認知資 源を使う の で

そ れ ぞ れの成績は低 下する。

注意 関して は

負荷の種 類に よっ て洋 意に 与える影 響が異なる

具体 的に は

例 えば 数 字 列を覚え る よ う な

PFC の認 知 プロセ ス が関 与 する負 荷が加 わっ たときは視覚的 注意の機 能は低 下す る

しか し

探 索 すべ き刺 激の個 数 を増 や す よ うに

視 覚 負 荷が高く な る場 合は

注 意の機 能は か えっ て向 上す る (注意の 視覚 負荷理論;Lavie

1995)ロ 3

1 作業記憶に対するス トレ ス刺激の影響   作 業 記 憶 を担 う脳 部 位はPFC (特にDLPFC )や前 部 帯 状回で あ るとえ ら れてい る (Bush

 Luu

& Posner

20DO;

Curtis&D

Esposito

2003;Kane &Engle

2002)。 脳イメ

ジン グ研 究か ら

人 前で の ス ピ

チ や逆 唱 課 題

不 快な

情 動 喚 起 刺 激 こい っ たス トレ ス 刺 激に よ り

これ らの

部 位の活 動が変化す るこ とが わか っ て い る ⊂Dedovic

D

Aguiar

& Pruessner

2009;Liston

 McEwen

&Casey

 2eO9;

Qin

 Hermans van  Marle

 Luo& Fernandez

2009)

 また

ンやア ドレナ リンの受 容 体が PFC に分 布す るこ とか ら(Arnsten

1998;Ramos &Arnsten

2007;Takahashi et al

2008)

ス トレ ス刺 激が作 業 記 憶に影 響 を及 ぼ すこ と

は十 分に推 測で きる

22 で も述べ た よ う

生 化 学 的

反応が認知 機 能に与え る影 響を検 討し た 研究を概観す る

カ テコ

ル ァ ミ ンや グル コ コ ルチコ イ ドが作 業 記 憶

を損傷 する こ と を示し た知 見は多い

 

McMorris  et  al

(2006)は

無 作 為 動 作 生 成 課 題 (Brug

ger

1997)を用い て

熱ス トレ ス刺 激が作 業記 憶に及 ぼ す影 響を検 討 し た

実 験 群は気 温36度

相 対 湿 度75% の環 境へ 2時 問 曝さ れ た

気 温

湿 度低い環境で作業 し た続 制 群に比べ 実 験

無 作為 動作 わ れ

作 業 記 憶の機 能 低 下が示さ れ た。 物 理 的なス トレ ス刺 激 と して

全 身 振 動 を 用い た研 究 も 見 ら れ る

Sherwood & Griffin(1990)}ま

加 速 度を変 化さ せ た垂 直 方 向 16Hz の全身振 動を用い

項 目再 認 課題 成績にえ る影 響を調べ た。 その結 果

全 身 振 動を受け なか っ た統

(6)

竹 中

河 原

熊 田1 急 性ス トレ スが選 択 的 注 意に及 ぼ す 影 響 47 制 群に比べ て

実 験 群の方が反応 時間が遅 く

誤答も多 かっ た

同様に

環境 騒音を用い て も

思 考や計 画に関 する柔軟性さを表す性 格特性で ある硬 直 性の 高い 被 験 者は

記 憶 比 較 課 題の成績が低下 し た (Brand et al

lg95)u これ らの研究か ら

物理的なス ト レス刺 激は作 業 記 憶の機 能を低 ドさ せ る とい え る

  Sch。ofs et al

(2008)

心 理 社 会 的ス トレス刺激が 作 業記憶に及ぼす 影 響 を 調べ た

t ス ト レス操 作 と し て

Trier Social Stress TestTSSTi Kirschbaum et aL

1993

い られ た

これは聴 衆の前で自 分 自身に関す るス ビ

暗 算を行うこ と でス トレ ス 刺 激 を 与える手 法で ある

(e

g

 ArAbsi et aL

且997;Kudielka

 Buske

Kirschbaum

 Hell

hammer

&K〔rschbaum

2004)

被 験 者はTSST を受け た10 分 後に

逐 次呈示さ れ る項 目の N 個前の項 目を答える n

back 課 題 (Kirchner

1958)を用 い て

作 業記憶の パ フォ

マ ン ス を 測 定さ れた 実験の結 果t

back

課題の 反応 時 間は

ス トレ ス操作を受 けなか っ た統 制 群よりも ス ト レ ス群の方が遅か っ た

同様に TSST を 用い て心 理 社 会 的ス トレ ス 刺 激に暴 露 し た10 分後に項 卜

i

冉認 課 題を実 施し た研 究 (Oei

 Everaerd

 Elzinga

 van  WelL & Be卜

mond

2DO6)に お い て も

心 理 社 会 的ス トレ ス刺 激へ の 暴 露に よ る成績低 下が示さ れて い る。 これ らの研 究は

心 理 社 会 的ス トレ ス刺 激へ の暴 露と作 業記憶課 題 実 施

と の間に時問 闇隔を 置 き

コ ル チ ゾ

ルの分 泌が ピ

ク となる 10分 後 (Kudielka

 Schommer

 Helrhammer

& Kirsch

baum

2004)に合わせ て課 題を実 施した研 究で あ る

。一

方で

心 理 社 会 的ス トレ ス刺 激へ 暴露直後作 業 憶課 題 を 実 施 し た 研 究 も 見 ら れ る。 Weerda

 Muehlhan

Woif

 & Thiel(2010)で は

  TSST を実 施た[自後に写 真 刺 激を用いた再 認 課 題が実 施さ れ

統 制 群に比べ て実 験 群の課 題 成 績が低い こごが示 さ れて い る。 他者ご成績を 競いう ゲ

ムを行っ た直後にリ

ディ ン グス パ ン

テ ス ト を行っ た研究(Sorg & Whitney

1992)に お い て も

特 性 不 安の高い被 験 者が低い 成 績を 示 す こ と が報 告さ れ て い る

また

t

心 理 社 会 的ス トレ ス 刺 激へ の暴 露と業 記憶課題 の実施を 並行し た研 究 も見ら れる

EIZInga& Roe]ofs (2005)で は

 TSST の手 続 き後に

その ま ま聴 衆 を 目の前に して数 字 再 生 課題が実 施さ れ た

ス トレ ス剌 激へ の暴 露の前 後で作 業 記憶題の 成 績を 比 し た

TSST へ の暴 露に よ る成績低 ドが示さ れてい る

加 えて

TSST の実 施 後に

自 由 再 生 課 題を始めと し た複 数の記 憶 課 題を実 施 し

約40分 後に リ

ディ ングス パ ン

テ ス トを行っ た研究(Luethi

 Meier

&Sandi

20e9)に

おい て も

統 制 群に比べ て実 験 群の方が低い 成 績であっ た こ とが示さ れて い る

E

の よ うに

心 理社 会 的ス ト レ ス刺 激暴 露

認 知 課 題 まで の時 間 間 隔 はさま ざ まである にもか かわ らず

 

貰して作業記憶を 損な うこ とが 示 さ れて い る

  なお

TSST は コ ル チゾ

ル 反 応を生 起さ せ る た め に よ く利 用さ れ る

r

法として発 展 して き た

急 性ス ト レ ス を生じ さ せ る課 題はこ のほか に も多 岐にわ た る

これ ら の 手法の詳細な比 較は本 研 究の焦 点か ら外れ る た め

こ こ で はそ う した手法の 検 討が体 系的に まとめ ら れて い る 研 究と し て Kirschbaum& Hellhammer (1989

1994)お よ びDickerson&Kemeny (2004)を挙 げるに とどめ て お く

Table l操 作し たス トレ ス刺 激の タ イプと作 業記憶へ の影 響を まとめ た もの で あ る。 こ の表か ら

次に述べ る 1件 を 除いて

ス ト レ ス刺 激の タ イプに か か わ らず

ス トレスは作 業 記 憶 を損な うこと が わ か るn  物理的

心 理社 会的 なス ト レ ス刺 激 を 用い て操 作し た ス トレ ス刺 激が作 業 記 憶の成 績 を 低 ドさせ る とい う知 見 が ある

方で

この よ う な効 果が見ら れ な かっ たとする 研究も あ る (Porcelli et al

2008)。 しか し

両 者の研 究 を 記憶負荷に焦 点 を 当て て注 意 深 く整 理 する と

処 理 資 源 の観 点か ら統

的に解 釈す るこ とが 可能にな る (Figure 2)

具体 的に は

低負 荷の課題 を用い た研 究 (Porcelli et al

2008)で は

1

6文字 刺激い て課 題

ス トレ ス刺 激の有 無に よっ て反 応 時 問に差が 見られ なか っ た

同 様に

2

6文 字の記 憶 課 題で はス トレ ス 群の 成 績 低下 は極めて小 さか っ た (反 応 時 開の遅 延は 20ms か ら50 ms 程度;Sherwood & Griffin

1990)n これ らの記憶負 荷の小さい条 件 下で はス トレ ス刺 激に よっ て

心 的 資 源が剥 奪さ れ て も (Keinan et  al

1999

作 業

は残り少ない 資 源で ト分 課 題をこな し う る た め

ス トレ ス 刺 激の影 響は ほ こ ん ど観 察さ れ ない と解 釈で きる

 

さ らに幅のある負 荷 操 作 をした ときには (Lupi

en et al

1999)

低 負 荷の場 合 (2

−−

8文 字を記 憶 )に は ス トレ ス 刺 激の 効果が 見 ら れ ない が

高 負 荷の 場 合 (9

16 文字を記 憶 )に は最 大300ms 程 度の反 応 時 間の 遅 延が認め ら れ た

Oei etal

(2006)も 同様の負 荷の効果 を 見い だ してい る

し たが っ て 低 負荷 事態で は

ス ト レ ス刺 激の効 果は ないか

差が あっ て も ご く小さいが

高 負 荷 事 態で は ス トレ ス刺 激に よっ て 100・ms 以

E

の 反 応 時 間の遅れ が 生 じる とい え る す な

ス トレ ス 激の効 果は高 記 憶 負 荷の ときのみ に表れ る

こ の こ と か ら, ス トレ ス刺 激は作業記憶に関わ る認 知 資 源を消 費 す るこ と に よっ て記憶 成績を低 トさせ

課 題の負 荷が高い 場 合に特に著しい成 績 低 下を導くと解 釈で き る

(7)

48 基礎心 理学研究 第31巻 第1号

      Table l

Stress studies ofworking  memory

Study Task

      The effect of Type of stress  stress on working       memo 「y

Notes

Sherwood

,&

Grif

丘n (1990)

Sorg

&Whitney (1992)

Br&

 Sdhneider

&Amtz (1995)

Lupien

, 

GMin,

 & 

Hauger

(1999)

McMorris

 Swain

, Smith, Corbett, Delves,

  Sale

 Harris

&Potter(2006)

Oei

 Everaerd

 EiZinga

 van  We乢&  Bermond (2006)

Porcelli, Cruz, Wenberg, Patterson

 

Rypma (2008)

Sdhoofs

 Preuss

&W{〕

lf

(2008)

Luethi

 Meier

&Sandi(2009)

Weerda

 Muehlhan

 Welf

&Thie1(2010)

1tem

recognition

 task Physical

Reading

 span  task   

Social

Item

recognition  taskItem

reCOgnitiOn   taskRandom  movement  

generation

 task Item

recognition   taskItem

reCOgnitiOn   taskn

−Back

 task

Readi皿g span  task

Recognition task Physica艮 Impairment Irnpairment lmpariment Adoseof        正皿paiTMent  

hydrocortisone

Physical Sociaユ PhysicalSocialSocialSocial Impairment Impairment No speci 丘c effects Impairment Impairmellt Impairment

Only 

high

 anXiety

 subjects

Only

 rigid subj ects

O 己 日

一 目 O

9qO 出 Memory  lead

Figure 2

 

A

 summary  of changes in reactien  time in w・rking  mem ・ry taskS・ver 蜘 ent levels・fw・rking

 mernory  load under  

high

 and 

low

 stress

3

2 選択 的注 意に対 するス トレ ス刺激の影 響  先 行 研 究から

作 業 記 憶の容 量と選択的 注意は密接に 関わ っ て い るこ と が知 られ てい る(e

g.

 Kane & Engle

2002; Sobel et al

2007;Vogel et乱

2005)

上 述 し た よ う に

ス トレ ス刺 激に より作業記憶が損な わ れ れば

選 択 的 注 意の機 能 も低 下 するこ と が予測さ れ る。 しか し

実 際に は, 選択 的注意に対 して研 究 間で

し た レ ス 刺 激の効果が見いだ さ れていない

Table 2はス トレス刺 激が選 択 的 注 意に及 ぼ す 影 響 を概 観 するた めに

最 近の 研究を整 理し たもの である

 

促 進 的 な 影響が示さ れ た研 究

 

Hygge &Knez (2001) は

無 作 為 な文 字 列の中から

決められ た文字の組み合 わ せを 検 索 する記 憶 負 荷 検 索 課 題 (Smith

1983を用い て理的なス トレ ス刺 激 (環 境 騒 音, 熱, お よび 明る さ)の影響を検討し た。 実験の結果, 騒 音が大 きい とき に

ス トレス群のほうが統制群にべ て回答 数が有 意に 多かっ た (誤 答に は差 な し)。

Uungberg

&Neely(2007) は同様の課題で全 身 振 動と環 境 騒 音の影 響 を調べた e こ ろ

全身振 動 条 件 は統 制 条 件に比べ て回答 数が有 意に多 か っ た。

 

Chajut & Algom (2003)は

さ まざま な インク色で印字 さ れ た色名単 語 見て 単 語 を読まずに イン ク色を答え る とい うス トル

プ課 題 (Stroop

1935)を 用いて

物 理 的 なス ト レ ス刺 激 (騒音 )に加え て, 心 理社 会 的なス トレ ス刺 激 (Keinan et aL

1999)の影響を検討し た。 実験の結 果

い ず れのス トレ ス刺 激で も

低ス トレ ス群で はス ト ル

プ効 果がら れ た。 すな わ ち, 単 語の意 味と色 名が

し な場合応時れ た 。 し か し, 高ス トレ ス群で は ス トル

プ効果は見られ なか っ た。 こ の結果は 心 的 資 源の立 場か ら説 明で きる。 す なわち

ス トレ ス刺 激が注意資源 を 消 費 し

妨 害 刺 激に割 く余 剰 資 源がな く なっ た た め, 資 源は標 的 刺 激の処 理の み に使われ

選 択

(8)

竹 中

河 原

熊 田:急性ス トレ スが選 択 的 注 意に及ぼ す影 響 49

     

1

able 2 Stress studies of attention

Study Task      Type〔}Fstress The effect ofstress

      Olコ attelltion

Hygge & Knez  (2001)

Ljungberg&Neely

 

(2007)

Chajut&Algom  (2003) Braunstein

Ber¢ovitz (2003)

SearchSearchStroOP Physi〔alPhysicalPhysical

 or 

Social

Negative priming  S・cial

Skosnik

 Chatter[on

 Swisher

& Park(2000)Negative priming

Keinan

 Friedland

 Kahneman

,& Roth

      S【roOP

  (1999>

Roclof慧

 Bakvis

 Hermans

 van Pelt

& van

      StroOP  H〔}nk (2007)

Braunstein

Bercovitz

 Dimentman

 AshkeIla7i

& Lubow (2 OD

Steinhauser

 Maier

HUbner

(2{]07)

Sato

 Takenaka

& Kawahara (2012)

S¢hwabe& Wo 【f(2010>

Kawahara and 

Sato

2012

SocialSocial

Social lmplicit inhibition S〔)⊂ial

Task switching

Flanker

So⊂ialsodal

Atter】tienal blink  Phystcal十Social

Attentional blink  Social

No

しes

Enhancement Enllancement Enhancement

Interaction with     No NP under  low  perceptual load   stress

Impairment Impairmcnt

Ilnpain皿enI

Impairment Intピraction  with

 

per

¢eptual  l・ad Enhancement Impairment

Intcractlo

「1 with  

participantg

trait No interference   しmder  low stress

性が向 上した に等しい 結果が得ら れ

たと解 釈で き る

こ の解 釈は

注 意 研 究に お け る負 荷 理 論 (Lavie

2005)に

致す る

負荷 理 論で は

知 覚 負 荷によっ て注 意 資 源が消 費さ れ た 結 果

課題 非関連 刺 激の処 理に配 分する源が な くなっ た た め

1

: 渉が な く な ると解 釈す る

した が っ て

ス トレ ス刺 激と知 覚負荷が共 通の注 意 資 源を消 費 す るの で あ れ ば

い ずれか が増 加する こ と に よっ て同様の 影 響が選択 的注意に対し て生じ る と予 測さ れ る

 Braunstein

Ber⊂ovitz (2003)は

負の プ ラ イ ミン グ 課題 (Tipper&Driver,1988)を用い て

こ の

予}則を検討し た。 こ の課 題は

注 意の選 択 性を反 映 する と解 釈さ れ る もの の 1つ で

被 験 者は 2つ の連 続 した 画 面を1つ ずつ 観 察 する

典 型 的に は

最初の画 而で は2つ の刺 激が 含 まれ

片 方に注 意し

同 定す る (注意し なか っ た もの は妨 害 刺 激 )u 次の 画 面で は

被 験 者は直 前の 画 面で無 視し た も の か

同じく直前で注 意し たものか

もしくは初めて 見 る標 的を同 定する

こ の とき

初めて 見 る標 的に比べ て

直 前で無 視し たものに対 する反 応が遅れ るこ とを負 の ブライ ミ ングとよぶ (通 常のプラ

イミング は促進で あ るの に対 し

こ こ では延が 生じ るた め

負σ)フ ラ イ ミ ング とい う)

こ の課 題と と もに心 理社 会 的なス トレ ス 刺激と知 覚 負 荷を操 作した と ころ

ス ト レス群におい て 短 覚 負荷が低い とき に は負のブ

ラ イ ミング 効 果が消え

知覚 負 荷が高い ときに は生 じた。 こ の結 宋か ら

ス トレ ス刺激と知覚負 荷の程 度のいず れかが単 独で 高い と き は 注 意 資 源を消 費する こ と で 注 意の選 択 性を高め る が

ス トレ ス刺 激と知 覚負荷の程度が両方高い ときは資 源が完 全に枯 渇し

通 常の認 知 処理 がで き な くな り

注意の選 択 性が損な われ る と解 釈さ れてい る。 この ほか

時間的 な次 元で の 注 意 選 択を反 映する注 意の瞬 き 課題で は

Schwabe&W・lf(2010) は

ス トレ ス状 態で は第2標 的の 同 定 不 全が軽減さ れ るこ と

す な わ ち第且標 的 を選 択 し 符号化す るの に要する時 間が短縮する こ とを報 告して い る。  抑 制 的 な 影 響が示さ れ た研 究 

方で

ス トレ ス刺 激 が強い と注 意の選 択 性が損な わ れ る こ とを 示 す結果 も蓄 積 さ れ てい るcSteinhauser

 Maier

& Hthbner(200ア)は

タスク切 り替え 課題を 川いて課 題セ ッ ト の再 構 成に与 え る心 理 籵 会 的なス トレ ス刺激の影 響を調べ た

実 験の結 果

統 制 群で は

r

がか りの先 行 時 間が短い場 合より も長 い場 合のほ うが

同じ課 題が反 復さ れ た場

合と切 り替わ る場 合の反応 時 間の差 (課題セ ッ トの切 り替え時間)が 小さ か っ た

 

ス トレ ス群で は課 題セ ッ トの切 り替 え時 間に及 ぼ す

f

がか りの 先 行 時 間の 果 は 見 られ な かっ たことか ら

ス トレ ス刺 激が課 題セ ッ トの 再構 成を 妨 げ たと考 え ら れ る

 Skosnik

 Chatterton

 Swisher

& Park(2000)は

不 快 な 情 動 刺 激が選 択 的 注 意にえる影響を負の プ ラ イ ミ ング

効果を指 標として検 討した

ス トレ ス刺 激 は

残虐なビ

デオゲ

ムを す るこ とで あっ た

実 験の結 果

,.

ス トレ ス 刺 激 提 示 後に負の プラ イミ ン グ効果が減 少した こ と か

(9)

50 基 礎 心 理 学 研 究 31巻 第 1号 な く なる とい う意 味で ス トレ ス刺 激が 注意の選 択 性 を低 下さ せ た

そのた め妨害刺 激の制が弱 ま り

結 果と し てプロ

ブ の標的刺 激る負のプ ラ イミング効 果が 減 少 し たと解 釈さ れた

同様に

妨害刺 激へ の 注 意の抑 制が求め ら れ る潜 在 抑 制 課 題を用い た研 究で も

ス トレ ス刺 激に よっ て注 意 抑 制が損な われ

選 択 性が低 下す る

こ とが示 唆さ れて い る(Braunstein

Ber⊂ovitz

 Dimentman

Ashkenazi

&Lubow

2001)G

 P]essow

 Fischer

 Kirschbaum

& Goschke2011

サ イモ ン課 題 (Simon 8(Craft

1972)を 用い て

心 理社 会 的 な ス トレ ス刺 激が 認知 的柔 軟 性 に 与 える影 響を検 討 し た

サ イモ ン課題とは

刺 激

反 応 適 含性 (S

Rc ・mpati

bility

)課題の

種で あ り

刺 激の位 置と無 関 係の性 質に 基づい て選 択 反 応を行う もの で ある。 例え ば

1桁の数 字が画面 の左右に ランダム に提 示され

被 験 者は偶 数か 奇数か に応じ て左右の反応キ

を押す

そ して

刺 激の 位 置と反 応キ

致す るときに反 応 時 問が速 くなる こ とを サ イモ ン効 果と呼ぶ

こ の課 題 と ともに

TSST に よっ て心 琿 社 会 的なス トレ ス刺 激の程 度を操 作した結 果

ス トレ ス操作の有 無に よっ て反 応 時 間に差は見ら れ なかっ た もの の

ス トレ ス群において

適合 試 行の後に 続 く適 合 試 行にお け るエ ラ

率が や や ト昇 するこ とを報 告し てい る

こ のほ かに

両 耳 分 離 聴 課 題 を用い て

理的ス ト レス (Cold 

pressor

 stress )が注 意の選択性を低 下

させ るこ とを 示し た知 見 も 見ら れ る (Elling

 Steinberg

BrOckelmann

 DobeL  B61te

Junghofer

2011)

 なぜ研 究 間でス トレ ス の効 果が異 なる の か 注 意は単

一一

は た ら きで はな く

複 数の機 能の総 称で あり

洋 意 をか け て い る状 態と中 立 的な状 態との差 分として の み観 察 可 能にな る

し た がっ て

言で

注意

と い っ て も 唯

.・

の こと が ら を指す わけ で はない (河 原

2012)

本 稿の よ うに選択 的 注 意の み に

1

垠定して も

選択性の基 盤 とするプロセ スが異な る可 能 性が あ る。 具体的に は

探 索は特 徴に基づ くフ ィ ル タ リング や注 意の焦 点の移 動が

主 体 (Cerbetta

 Patel

& Shulman

2008)であ り

 Str・ ・Pや

フ ラン カ干 渉 課 題に は フ ィル タ リン グと 反応選択 (i)

tacLeod

199D が関わ る

また

負の プ ラ イ ミ ン グは 記 憶 現 象 と し ての側面 を持つ 。 その た め

Braunstein

Bercovitz(2003)の研究は負の ブ ラ イ ミン グ効果 を 注意 選択の指 標としてい る点が潜 在 的な問題で あ る。 こ の効 果は選 択 的 注 意の ほ か に先 行 刺 激が後 続 刺 激に影 響す る とい う 点 で記憶 現 象 と して の 側 面を持っ て お り (May

Kane

& Hasher

1995)

実 験 結 果が選 択的注意に 対する ス トレ ス刺 激の影 響を 反 映 して い る の か

記 憶に対する 影 響を 反映してい るの かを判 別する こ と が で き ない

し た が っ て

負の プラ イミ ン グはス トレ ス刺 激が注 意の選 択 性に 及ぼす効果 を検討するた めの指 標としては最 適で は ない能性が ある

さらに

注 意の瞬き は視 覚マ スキ ン グ

F

で の情 報 抽 出に加え て

作業記憶で の符 号 化と い う成 分に負うと ころ が大きい (河 原

2012)

  こ う し た 注 意の多様 性は

作 業 記 憶が記 憶スパ ン

容 量と して比 較 的 安 定し た単

の次元 での評価にな じみや すい の とは対照 的で ある

前 節で ス トレ ス刺 激が作 業 記 憶に及 ぼ す影 響が高 記 憶 負

荷の高 低に よっ て比 較 的明確 に整 理で きたの に対し て

選 択 的 注 意に関 して は

すべ て の側 画に共通す る選 択 効 率の よ うな 指 標が存 在 し え ず

ス トレス刺 激の効 果を見通 しに くい

選 択 的 注 意を 構 成する概 念が複 数に わ たっ てい る た め

選 択的注意に 及 ぼすス トレ ス刺 激の効果が研 究 間で

致 し ないの は不 自然で はない

t  見かけ 上の研 究間で の不

致 を越えて 前 節で概 観 し た よ う に

ス トレ ス刺 激は作 業 記 憶を損なうとい う

ee

した知見が得 ら れてい るた め

作 業 記 憶と選 択 的 注 意と の関連に基づ け ばス トレ ス刺 激は注 意の選 択 性を阻 害す るこ とが予測さ れ る

Table 2に整 理し たれ まで の研究 結 果は 必 ずしもこの

してい る わ けで はない よ う に感じ ら れ る か も しれ ない。 しか し

注 意 深 く見る と

い くつ か の特 徴 的な傾 向が浮かび上が っ て く る。 貝 体 的に は

次の 3点を挙 げるこ とがで きる。 第1に

物 理 的ス トレス刺 激に は注 意選択性は向

E

す るこ とを 示 し てい る知見 が 多い Chut & Algom

2003Hygge & Knez

2001;Ljungberg&Neely

2007;Schwabe &Wolf

2010)。 第2 に

心 理社 会 的ス トレ ス事 態で は 選 択 性 は 損 な わ れる こ

と が 多 い (Braunstein

Bercovitz et al

2001;Skosnik et al

2000;Stcinhauser et al

2007;Kawahara &Sato

2012

 under

rcview )。 第3に

知 覚 負 荷をス トレ ス刺激と と もに操 作 すると

ス トレ ス刺 激が注意に及 ぼす影 響と知 覚 負 荷の

影 響は交 耳作 用を生じ る (Braunstein

Berc。vitz

2003; Sato

Takenaka

&Kawahara

2012)⊃   これ らの特 徴 的 な3点は

実 験 的に急 性ス ト レ スを 生 じ さ せ る 手 続 き を レ ビュ

し たDickerson&Kemeny (2004)の知 見と組み合わ せ るこ と に よっ て

,一

貫 し た 見 方で解 釈で きる。 具 体 的に は

彼 女ら は視 床

ド部

卜 垂 体

副 腎皮 質 系の活 性 化を含むス トレ ス 反 応の指 標と して コ ル チゾ

ル に注目し

ス トレ ス刺 激の タイブに よっ てコ ル チゾ

ル濃 度 変 化に及ぼす効果 鼠 が異なる こ とを 見い だ し

彼 女ら の分 析で は

被 験社 会 的 脅 威 を与 える

人 前での ス ビ

チ が 必幾な課 題と

認 知 課 題の組み合わ せがも強いコ ル チ ゾ

ル 濃 度 変 化をもた ら す (d

0

87)こ と が 明らか になっ た

次い でt 同様の

Figure l ・   Factors   contributing   to   stress   responses   in   cognitive   fun ⊆ tions .
Figure   2 .   A   summary   of   changes   in   reactien   time   in

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