【報 告】 UDG :691 :69
.
059.
4 :551.
574 日本建築学会構造系論文報告集 第 395 号・
昭 和 64 年 1月我
が
国
に
お け
る
結露
マ ップ
の
提
案
高 分
子系建築 材料
の耐 久性
に関
する研究
(
その2
)
正 会 員 正 会 員 冨樫
板
野崇
*紀 元
**L
序 各種建築材 料に使わ れ るポリエ ス テル・
ポリ ア ミ ド・
ポリ ウレタン系な どの プラスチック類が,
結露等に よ る 水分の作 用 を 受 け 加 水 分 解に よ り 劣 化 す ること は よ く知 ら れて いる。 あ るいはプラス チッ ク類に添 加さ れている 可塑剤・
各種 安定剤な ど が水分に よ り分解・
溶出す る た め,
次第に初 期の特 性が変 化して建材と して の性 能を維 持で き な く な る。言う まで も な く,
金属 材 料や木 質 材 料,
鉄 筋コ ン ク リー
トに おい て さ え,
劣化 現象は水分 に大き くか か わっ てい る。
ま た, 吸 湿に よ る材 料の寸 法変化に よ rl “ 当 該 材 料が他の建 築 材 料に よっ て拘 束さ れ て い る と,
ひび割れ や部 分 損 傷 を生 ずる ことも ある。
こ れ まで材 料の劣 化 外 力とし て の水 分とい うと,
主に 気 象 要 素と して の 「降 水量」や 「相 対 湿度
」を対 象とし て議 論さ.
れて き た。 し か し,
雨が降ら ない晴 天日でも夜 明けに材料表面に結露を生 じ,
こ の 「水 分 」が材 料に影 響を与え る。 注 意すべ きこと は,
大 気 中の水分は直接 材 料に作 用し ない とい うことである。 し た がっ て 「相 対 湿 度 」を劣 化 因子とし て そ の ま ま使っ て も,
水 分に よ る劣 化 を議 論 する ことは意 味がな い。
材 料 と水 分が直 接 接 する 「結 露 」現 象 を正 確に把 握し,
これ が作 用する時 間を 「結 露 時 間」とし て定 量 化す る こ と が第一
に必要で あ る。
ま た,
材料表 面に極 く薄い水膜 が存在す る よ う な 場合は,
「水分」と 空気 中の 「酸素」 が 同時に作用 す る形 態と な る。
塗 膜の 劣化 と 下地 金属の 腐 食と が同時に発生する場合 等は,
こ れ に該 当する。
こ のよ う な形 態は,
結 露が発 生した直 後 と, 結 露が乾 燥す る直 前に生 ずるの で,
これを 定 量 するた めに 「結 露/乾 燥 回 数 」を求め る必 要がある。
高 分 子 系の建築 材 料の劣 化 状 況の地 域 差 を 説 明す る た めに,
筆 者 らは紫 外 線 量 を気 象デー
タか ら推 定し,
マ ッ プ 上に整理 した もの を報 告したロ。
今回は, 「水分」に 注 目し て前 回 と同様に 「結露マ ップ」を提案さ せ ていた だ く。
本 報で はISO
に よって導かれ る 「結 露 」 条 件に基づ 零 建 設 省 建 築 研究 所 主 任 研 究 員・
工博 榊 建 築 省 建 築 研究所 室長・
工博 {昭 和63年4月25日 原 稿 受 理 } い て考 察し た結 果を報 告す るが,
次 報 以 降で反 応速度 論 を導 入し た考 察,
ならびに パネル温 度 計 を 用いた実 測 結 果を取り込ん だ考 察につ い て報 告 する予 定で ある。
2.
結 露マ ップの作 成 2.
1 結 露 現 象 を生 ずる条 件の設 定 結 露 現 象は,
大 気 中に含ま れて い る水 蒸 気 量が多いい わ ゆる高 湿 度 環 境 下におい て, 材 料 表 面 温 度が放 射 冷 却 により低 下 し露 点 温 度 以 下に な っ た場 合,
水 蒸 気が凝縮 して生じ る。
実 際に結 露が 生 じ る時 間を測 定し,
その と きの気象 条 件との関連 を報 告 し た例2 )は多いが,一
般に はISO
/TC
156/WG4
が提 唱す る よ うに,
大 気の相 対 湿 度が80
%RH
を超える と きに結 露を生 ずる もの と考 え られ てし)る。
気温 に関 して は,
氷 点 以下に な る と水分 は氷 結し て移 動する こと がで き な く な る の で, 0℃ 以 下 の場 合は水 分は結 露 現 象に は関 与し ない3)・
4)。
な お, 凍 結 融 解に伴う劣 化現象 を解 析する ためのマ ップは,
太 陽 輻 射 も考 慮 し て別 途 作 成 作 業 を進めて い る。
要 する に結 露マ ッ プ を構 成す る場 合は,ISO
でい う 相 対湿度が 80%RH
以上, 気 温が 0℃ 以 上 という2つ の条 件 を前 提 とし て,
我 が 国の気 象 デー
タか ら 「結 露 時 間」と 「結 露 /乾 燥 回 数 」 を 求めてマ ップ化 するこ と が合理的で あると思わ れ る。降 雨に よ る 「濡れ」 が あ る場 合は,
その時の相 対 湿 度が80 %RH を超えて い るの で,
こ れ も 「結露時間」に含め ること がで き よ う。
我が 国の結 露マ ッ プによっ て,
建 築 材 料 と し て 使わ れ る各 種 プラスチ ック類の劣 化現象をこれ まで と は違う観 点か ら解 析す るこ とができ る。
また,
プラスチッ ク類 を 建 築 材 料と して用い る場 合の仕 様 を我が国の地 域 特 性に 合っ た ものにす る た めの基 礎資料と し て, これ を活 用で き るもの と考え る。
Z,
2 結 露マ ッ プの作 成今回 設 定し た結 露 時 間マ ップ と結 露 /乾 燥 回 数マ ッ プ の作 成 まで の フロ
ー
チャー
トは図一
] にnsすよ うな もの である。
我が国の温 度・
湿 度の観 測デー
タは,
気 象 庁で 「地 域 気 象 観 測・
時日別 累 年 値 」にとりま と め ら れて磁 気テー
プに収 録され てい る。
こ こ で は 1961〜
ユ985年の 25年 間一
21
一
気 象 庁
:
普 通 気 象 観 團・
時日別 累 年 値 3時 間 毎の気 温 6時 闔 毎の相 対 湿 度.
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謹 鎚
1
結 露 時 間マ v プ・
結 露 / 乾 爆 回 数マ ップ 図一
1 結露マ ップ作成までの フロー
チャー
ト 分の デー
タ か ら10
年以 上の連 続 デー
タ がある全 国154 地 点 を解 析の対 象 とす るこ と とし た。
気温は毎日03, 06, 09, 12,
15,
18,
2ユ,
24時の 1 日8
回観 測さ れ て お り, 観 測され て いない毎 時 気 温は直 線 補 間に よ り推 定 する こと と し た。 相 対 湿 度は03,
09,
15,
21時の 4回 観 測さ れ て お り,
これ らを絶 対湿度に 換 算 して やは り直 線 補 間により毎 時の 絶 対 湿 度を推 定 し,
先に推 定さ れ た気 温か ら相対湿度を求め る とい う手 法を とっ た。
この よ うに して得ら れ た毎 時の気温と相対湿度か ら, 前 節に示す結露の発 生条件を満た す 場合を計算し て 「結 露時間」を求め た。
ま た,
結 露の発 生す る条 件 を 満た さ ない場 合との繰 返し回 数を計算し 「結 露/乾燥 回数 」を 求め た。 こうして求め た結果を地図上に整理 し た ものをそ れ ぞ れ図一
2,
3に示 す。 ま た,
我が国におい て,
材 料の劣化 がいろい ろ と異な る と さ れて いる代表 的な12
都市を 選 び,
月積 算値の年間変動 を 図一
4,
5に示す。
3.
考 察ISO
に よ る結 露 条 件に基づい て作 成され た,
我が国 の結 露 時 間マ ッ プと結 露 /乾 燥 回 数マ ップか ら,
以 下の こと が考 察さ れ る。°
9
図
図一
2 全国の年積算結露時間の推 定 値一
22
一
図
一
3 全 国の年 積 算 結露 /乾 燥 回 数の推 定 値3.1
各地の結露状況の特微 「年積 算結露時間」につ い て は,
長い地域と し て,
年 間で 4500.
時 間 以上の沖 縄 (宮 古 島 )や 九 州 山間 部,
4000時 間 以 上の北 陸・
山 陰・
山 形・
千 葉か ら茨 城の 海 岸 部,
短い地域と して,2000
時 間以下の東京・
大阪,
2500時 間 以 下の長 野・
瀬戸内が そ れ ぞ れ あ げ ら れ よ う。
「月 積 算 結 露 時 間」の年 間変動の計算 結果か ら, 全国 的に冬季に結 露 時間 が少な く夏 季に多い とい う傾 向があ ること,
冬 季では鹿 児 島・
富 山・
鳥 取が か な り多く那覇 を上回 り, 夏 季で は仙 台・
秋 田・
富 山が那 覇と同程 度に 多く,
札 幌・
鳥 取がこ れ に次ぐ ことなど がうか が え る。 「年 積 算 結 露 /乾 燥 回 数 」のマ ッ プか ら,
結 露と乾 燥の 繰 返し回数が多い とこ ろとし て,
九州 山間 部か ら鹿 児 島,
さ らには山 陰・
滋 賀・
北 陸が年 間300回 以 上,
少ない と ころと し て,
200回以下の北 海 道オ ホー
ツ ク側か ら太 平 洋沿岸の 三 陸, さ らに は関東・
東 海な い し紀 伊, 四国 南 部・
大 阪 がそ れ ぞ れあ げられる。
「月積 算 結 露 /乾 燥回数」は, 富 山・
鳥 取・
鹿 児 島で は 季節変動は な く年間 を 通じ て毎月 20回以上と多い こ と, 夏 季は大 阪 を 除い て全 国 的に結 露 /乾 燥回数が多い こと が分か る。
また,
秋 季か ら冬 季は かな り地 域 差があ り,
日本 海 側の秋田・
富 山・
鳥 取,
お よ び鹿 児 島で は結露 / 乾燥の繰返 し 回数が多い こと が 分か る。
この よ う に
,
各地の結 露 時間や結露/乾燥の繰返
し回 数の分 布 や 季節 変動 は,
気候の地 域 差 を 反 映 して特有の もの と なっ て い る。 金 属分野の耐久性研究で は,
結露を観測5] し て腐食と の相関 を 議 論 してい る。
北 陸・
山陰で は,
金属 類の腐 食 が他の地域に比べ て速い と言わ れ て い る が, 今回示し た,
よ うに こ れらの地 域に お い て は結 露 時 間や結 露 /乾 燥 回 数が多い ことか ら,
こ れ が裏付け られ るもの と思わ れ る。 水 分が海塩粒 子の付 着量 を増 加さ せ る作 用が あ ること は よ く知ら れて いる6 )。 沖 縄や日本 海 側で鋼 材や鉄 筋コ ン クリー
ト構造物の塩害が著しい のは,
台風 や冬季の強 い西風で海塩粒 子が 運 ば れ る た めで あ る と 理解さ れて い る が,
こ うし た地 域は実は結 露を生じ や すい環 境で あ る た め,
海 塩 粒 子が付 着しや す く なり,
この塩分が結 露水 によりイオン化し材 料に侵入 し や す く なっ て塩 害が発 生 して いるという説 明がで き よ う。 銚 子で観 測 され た海塩 粒 子 付 着 量と結 露 時 間の相 関の解 析を す すめ ており,
こ の点につ い ても,
将 来 何ら か の見 解が得ら れ る もの と考 えて いる。 3.
21 結露 時 間と結露 /乾 燥 回 数との関係 結 露 時 間 と 結 露 /乾 燥 回 数のマ ップを 見 比べ る と,
結一
23
一
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湿 度;
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【以 上 」の.
気 象 条 件 を 満た し ている場 合 と して推 定 し た 図一
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胴 時 7e 6e 200 400 6Da 800 月磧 算 結 露時 問.
1.
【「 各地の月積 算結露 時間と結露/乾燥回数の関係 59 0 1DDO.
2000 3000 4000 5000 年 積 算 結 驫時 間、
Hr 図一
8 各地の年 積 算 結露時 間と相対 湿 度の関 係 1DO 90 80 70 = 匡 渓.
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「普 通 気 象 観 測・
時日別 累 辱 値 q961−
85年 ) 」に基づき 「無 温:
O℃以 上,
湿 度 :80 %RH 以 上 」の 気 象 棗 棒 を 満 た している黽 合 とし て推 定 し た●
相 対 湿 度は,
気 象 庁冨
「1980年 気 候 表 」 に よ る1
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「普 通 気 象 眼 測・
時 日別 累 年 値 〔196ト85年 ) 」に基づ き 「気温;0℃ 以上,
醒 度:
8D %RH 以 上 」 の 気 象条 件 を 演 た している珊 合と し て唯 定し た ●相 対醒 度は,
気 酸 庁≡
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「1980年気候表」 にょる 図一
10 100 200 300 4eo 年 模 算 結 略 / 乾 燥 回 数,
Cycte 各 地の年 積 算 結 露 /乾 燥回数と相 対 湿 度の関 係 400 003 002 2 鼠 O.
鰲 回 購 栂 \ 幟 撰 暑 且聞」
門
00 気政庁;「普 通 気 象 痕 剄・
時日別 累 年 値rN
(且96ト 臼5年 , 」 に基づ く己
観 測 地 点:
154 相 閲 係 数 漕,
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2000.
3000 4000 500D 年 積 算鞘’
露 時 間,
Hr 各地の年 積 算 結 露 時問 と結露 /乾 燥 回 数の関 係.
N囗
詛 測 地 点:149 相 関 係 歐:
0,
488 ●結露 条件は、
気 象 庁:
「普 通 気 象 観 測鹽
爵 日 別i累 年 値 (1961、
85年 ) 」に基づ き 「気温:
O℃以上,
湿 度380 %RH 以 上 」の,
気 紋 策 畔 を 満た し て い る場 舎 と して推 定し た ●降 水 量 は,
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「1980年 気 候 表 」によ る凾
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00 10002DOO30CO40DO 年 積 算 結露 時 間,
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o結露条 件は.
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虱 象 庁;
.
.
〔豊 堕 罫槻 湖・
時日別畢年 値 (196ト85 年 ⊃ 」に基づき 「気温:
o℃以 上、
醒 度: 80 %RH 以 上 」 め.
気藪’
蘂件 を 膚た し てい る場 台ど し て推 定←た ●降 水 量は、
気 象 庁:
「19BO年 気 候 表 」に ょ る 図一
11 IDO 200 300 年 積 算 結 霞 / 乾 燥回数,
じyc]e 各 地 の 年 積 算 結 露 /乾燥回数と降 水 量の関 係 400一
r− 25 一
露 時 間が多い地 域が か な らずしも結 露 /乾 燥 回 数が多い 地 域とは限ら な い こと が分か る。 154地 点の結 露 時 間と 結 露 /乾 燥 回 数の 月 積 算 値の関 係を図
一
6に示す。 これ によ れ ば,
結 露 時 間が短い と結 露 /乾 燥 回 数 も少な く,
結露時間が 300〜
400 時間で結露/乾燥 回 数が多く な る が,
結 露 時 間 が さ らに 長 く な る と む し ろ 結 露 /乾 燥 回 数 は少な く な る傾 向が あ り, 相 関係 数も そ れ ほど大き な値 で はない こと が分か る。
他 方,
それ ぞ れの年積算値の関 係 を図一
7に示すがあま り相関は認 め られ ない。
つ まり,
結 露 時 間 と 結 露 /乾 燥 回 数は, 劣 化 環 境の指 標 とな るもの であり, 別 個の もの と して扱 うべ き もの と 考え ら れ る。
3.
3 相 対 湿 度 と降 水 量 との関 係 図一
8,
9に,
年 積 算 結 露 時 間 と年 平 均 相 対 齦 度 との 関 係, 年 積 算 結 露 時 間と年 降 水 量 との関 係 を示す。
それ ぞ れの図に示す よ うに, 相関 係 数はO.749
と0.
488
で あ り,
こ れ らの間に は若 干の相 関がある と言える。一・
方,
図一
10,
11に は,
年 積 算 結 露 /乾 燥 回 数と年 平 均 相 対 湿 度との 関 係,
年 積 算 結 露 〆乾 燥 回 数と年 降 水 量 との関 係 を 示 す。
この場合は相関 係 数は0.153
とO.
123 であ り,
こ ち らの方は ほ と んど相 関が ない。
こ れらに よ れ ば, 相 対湿度や降水量 か ら結露 現象を推 定する に は限 界があるもの と思わ れ る。
3.
4 今後の 研究課 題 今回 提案し た結 露マ ップは,ISO
の 「相対 湿 度80
% 以上」という結 露条件に基づいて ま と め たもので あ る。 結露 現象は材料の表面 温 度な ど と も関 連するた め,
日射 や放 射 冷 却・
風な どの気 象 要 素 も考 慮せね ば な ら ない。 し た がっ て ISO の結 露 条 件は あ く まで も 目 安であり,
日本 国 内で の実 測デー
タに基づい た結 露 条 件を設 定すれ ば,
結 露マ ップ も修正 さ れ るこ とにな ろう。 材料の水分に よ る劣化も一
種の化学反応と考え ら れ る。一
般に温 度が 10℃ 上 昇すれ ば反 応 速 度は 2倍,
20℃ 上昇す れ ば反 応 速 度は 4倍に な る とさ れ て お り, 今 回 得られた結 露 時 間や結 露 /乾 燥 回 数の値 を結 露 を生 じて いる と きの気 温で補正 す れ ば,
より実 際の劣 化 状 況 と対 応す る ような指 標と なり,
解 析の精 度 向上に寄 与す るもの と思わ れ る。 筆 者ら は その よ うな処 理 を 既に行っ て お り,
こ の点につ い て は今 回の報 告の続 報と して発 表 する ことを予 定し て い る。
4.
結 論 高 分 子 系 建 築 材 料の劣 化 因子の ひとつ で あ る水分の影 響を 「結露」現象と して把 握するた め, 全国の気象デー
一
26
一
タ か ら各 地の 「結 露時間」と 「結 露/乾燥回数」を求め,
マ ッ プ上に整 理 し た。
これ か ら 以 下の よ う な結論 が 得 ら れ た。1
) 年 積 算 結 露 時間は,
沖 縄・
九 州 山 間 部 が 長く 4500時間 を超え, 大 阪・
東 京で は 2000時 間 以 下と短 い。
各 地と も夏 季に長く冬 季に短い よ う な季 節 変 動が 認め ら れ る。
冬 季で は鹿 児 島・
鳥 取・
富 山の結 露 時 間 が長い。
2) 年 積 算 結 露 /乾 燥 回数は,
九州山間 部か ら鹿 児島・
山 陰・
滋 賀・
北 陸が300 回を 超 え,
北 海 道オ ホー
ツク 側か ら,
太 平 洋 沿岸の三陸・
関東・
東 海から紀伊,
あ る いは 四国南 部・
大 阪では200
回 以下と少ない。
結露 時 間ほどで は な いが,
や はり各 地とも夏 季に多く冬 季 に少ない季 節 変 動が ある。
鹿 児 島・
山 陰・
北陸で は年間 を
通
じて毎 月20回 以上 と多く,
季 節 変 動は あ まり ない。 3) 結 露 時間が多い地 域は必 ずしも結 露 /乾 燥 回 数が 多い地 域とは限ら な い。 両 者の年 積 算 値や月 積 算 値の 相 関 係 数 もそ れ ほ ど大き な値で は な く,
そ れ ぞ れ異な る劣化環境の指標と な る。
4) 結露時間 や結 露 /乾 燥回数と年 平 均 相 対湿度,
あ るいは降 水 量との相 関はあ まり な く,
これまでの よう に年 平 均 椙 対 湿 度 や降 水 量か ら結 露 現 象 を推 定 するに は限 界が ある。
参考 文 献 1) 楡 木 堯,
冨 板 崇 ;我が国に お け る紫 外域日射量マッ プの提案,
高 分 子系建築材料の耐久性に関す る研究 (そ の 1}日本 建築学会構造系論文報告集,
第381号,
pp.
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30,
昭和62年 11月2) R
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S.
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Surfaces
During Outdoor Exposure,
Durabitity of Building Materiais Vol
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pp.
皿5ト 169,
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alloys )/WG4 の活 動につ い て
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樫野紀元,
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日本建 築学 会搆 造系論 文 報告集,
第 384号,
pp.
34−
41,
昭 和63年2月SYNOPSIS
UDC:691:e9.059.4l551.574
WETNESS
TIME
AND
WET-DRY
CYCLE
MAP
IN
JAPAN
・
DuTabilities
ofpolymeric
building
materials(Part
2)
byDr. TAKASHI TOMI[TA and Dr. NORIMOTO KASHINO,
BuildingResearchInstitute,Ministryof tion, Members of A.I.
J.
Some
deteriorations
of polymericbuilding
materials are caused bydissolusion
of stabilizers andanti-degrada-tionagents and
hydrolyzation
ofbase
polymers.These
chemical changes canbe
deterrnined
quantitativelyby
thewetness time.
Dry
wet cycleis
anindex
of another typeof moisturedegradation
which occurs under thinwaterlayer,
where water and oxgenin
the atmosphere produce corrosion of metals under potymer coatings.The
moisture'in
theair condenses
into
dew
on thecooled surface of materials whenit
comesbelow
dew
point.