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福井県内のいくつかの地域の地質 : その12:福井市美山地区東天田地域 利用統計を見る

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(1)

福井県内のいくつかの地域の地質 : その12:福井市

美山地区東天田地域

著者

梅田 美由紀

雑誌名

福井大学地域環境研究教育センター研究紀要 「日

本海地域の自然と環境」

26

ページ

17-30

発行年

2020-03-01

URL

http://hdl.handle.net/10098/10882

(2)

福JI:大学地域環境研究教育センター研究紀要 日本海地j戎の自然と正常境」 NO.26, 17-30. 2019

福井県内のいくつかの地域の地質

ー そ の

1

2

:

福井市美山地区東天田地域一

Geology of A Few Areas in Fukui Prefecture

:

x

n

:

Higashiamada Area, Miyama District of Fukui City

梅田美由紀,~ はじめに この報告で、扱った調査地域は,福井県足羽川中流域右岸に位置する福井巾ー美rll地区東天出地域で、あ る(岡 1).木地域の地質に関しては,いくつかの報告書がすでに公刊されている.例えば 15万分の l福)1:県地質図 (福)1

1969), 5万分の l土地分類基本調査「大野

J

(福JI:県, 1988).福)1.'県地 質凶 2010午ー版(福井県. 2(10)などは,美rlr地区東天出地域を含めた福井県全体,あるいは広い範 圏の地質阿である.また,それらより詳細な地質問や足羽川左岸のルートマップは,梅田ほか (2008)や, 梅岡・安曽 (2ω8) に発表されているーさらに,臓部 (2012) は,それらを踏まえ,本地域を含む福 井市美rll地区の地質を再検討したまた,本地域に分布する品質石灰岩と互層する出質岩から.-6炭 紀後期の椀足類化石が発見されている(梅田ほか. 2008;田沢ほか.2009.Tazawa et a

1

.

.

2010).こ れらの報告書のうち. 2008 ~以降のものは. 2004年7月18はに発生した福)1:安市(服部.2005な ど)により,川岸の

'

1

,砂が押し流された結果現れた.新鮮な露頭の調査結果によるー 2019年時点では, 圃 腿査勉域

5α明、 図1 調査地域の位置. 本報告で地質を記載した地域は,福井県福井 市美山地区.足羽川中流域に位置する. 露頭は再び土砂や草木に覆われつつある. なお,本報告では,岩石の識日

u

は,ま ず野外にて肉眼鑑定し,採取したサンプ ル は 実 体 顕 微 鏡 下 で 破 断 面 を 観 察 し た さらにそれらの内,いくつかは岩石薄片 を作成し検鏡したが.基本的には肉眼に よる識別に某づく ものである. 今同報告する地質図の範圃は,北限が 大

i

竜作(足羽川の支流で福井市東天国の 集落を東西に横切って流れるがJJlj). Ih限 が土味見)

1

1

.

西限は足羽川で¥束限は足 羽川から約0.7km幅の範囲である 調査 範囲内で,比較的良好な露頭が向現して いるのは.足羽川河j示や壁面, そして山 地の中腹からrlr頂にかけて複数開設され ている林道沿いである.東天田治j辺の地 質に関しては,すでに,梅同ほか (2008) や服部 (2012)により地質凶が公表され ているが,特に古生居の分布を詳細に把 握する日的で,狭い範囲ではあるが再調 (キーワード 地域地質,東天国,品質石灰岩,古期花両岩,古生代堆積岩) MivukiUmeda (悩井大学地域環境{Jll究教育センタ一 挙外協)Jメンバ一 連絡先:干918-8106制井県制井市木目的1516)

(3)

梅田美け1紀 査したー今岡の調査は よl_:_として古生届の分布をテーマにしたので.それらを寝う新生代の火山岩類 や堆積物の分布に関しては 従来の公刊物を参考にした, 1 .全体的地質分布と層序 今回の調査範問を含む,上副社川中流域に当たる福井市美山地収束天国・回天出地域では,よE)J~J 川河 床を小心に古生代の地層が分布する すでに公刊されている地質図(福井県. 1969, 1988, 2010:服 部, 2012)などによれば,福井市東天間・西天間から西河原にかけての地域には,古生代の石灰岩・ 含ザクロ石砂岩・頁岩・総色岩,古期花

i

品岩類,手取層群(石徹山事層群)が分台jし,これらを被覆 して1)1新)11:初頭の阿谷流紋岩類や1)1新)11:安山岩類が分布している.古期

l

花岡岩類や石灰岩は.特に足 羽川西側の山地部に)ムーく分布している(服部,2012) また,暗灰色頁岩津層と互届する石灰岩からは, 石炭紀後期の腕足類が発見され,石灰岩の原岩の年代や環境が明らかになった(梅出ほか.2008: Tazawa

e

t

a

1

.

.

2010). 今阿の野外調査により判明した地質の分布を函

2

に示す 再調査した地域は,特に足羽川右岸に露 出する基盤岩分布域である.左岸に分合1ーする領域に比べるとその露頭は小範肝│ではあるが,地質構造 や岩石の特徴から判断すると, }七岸に分布する地質体と同類のものである.基時岩として,古生代の 砂岩・頁岩,緑色岩手.および石灰岩が分布しこれらの古生層に深成岩類が貫入しているーこの深成 岩類は,肯期花

i

品告類(“布告津花刷岩類")と呼ばれるものである,調査地域では,それらを覆って, 新生代第三紀の火山岩類,すなわち新生代初期の流紋岩類(向谷流紋岩類)や1)1新iII:前期の火山岩類 (糸生層に属する火山際凝灰岩・火山角礁岩,および安山岩類)が分布する,また,少量ではあるが, 西存流紋岩類に接近して傑岩層が分布する.そして,足羽川沿いには,第四紀の河川性堆績物がわず かに分布する.

2

目各岩石の特徴 調杏地域内に分布する主な岩石は,砂岩,頁岩,礁岩.石)火岩,緑色岩類,古期花嗣岩類,流紋岩類, 安山岩類,そして第四紀堆積物である(図

2

)

砂岩,頁岩,緑色岩類は,地質図上ではそれらの分 布は一括して示した砂岩,頁岩,蝶岩,石灰岩は,変成した古生代の堆績岩類であり,稲井県 (2010) では美LlJ変成岩類と記載されている 古期花崩岩類とは,かつては船津花筒岩類と呼ばれていたもの で,ここでは,斑れい岩 花筒閃緑岩類が分布するー目、!",各岩石の特徴について記載する 2. 1 古生代堆積岩類(美山変成岩類) 本層は調査地域内では,J:.に足羽川の両岸,河!米,側壁にまとまって分布する 構成岩種は,砂岩・ 頁岩,際岩,石灰岩,そのほか変質した凝灰岩類,総色岩類である. (1)砂岩・頁岩 調査地域内では,足羽川右岸壁に露山する砂岩層や頁岩層が新鮮である,頁岩の薄層を挟むとこ ろでは,層埋面は比較的明瞭で、ある.走肉Iは概ね南北であるが, N10'~ 300 Wを示すところもある. 石版岩と接する場合,その境界は一般に密着している.古期花同岩類のグループと推測される花岡閃 緑岩あるいは閃緑岩類に貫入されている 本調査収内での砂岩層は 野外では一般に灰黒色を呈しているが風化面で、はやや黄茶色がかった 以内色を量している目一般に

r

r

粒 粗粒で,ザクロ石を多数合む部分もある(送水管付近に露間する 砂岩など) 肉眼で暗緑色に見える部分は 角閃石や黒雲母に富んでいる,黒雲母が一定の方向にす企 んで弱い方│向性を呈していることもある,また.

t

憂黒色部と優山色部とが繰り返し,縞状に見える部 分がある (岡版 1-A).優出色部は角閃石や単雲母など出色の鉱物に富み,

f

憂内色部では長石などが 発達する こ の 縞 状 構 造 が 元々の堆積構造(葉型構造)なのか 変成作聞によるものかの判別は難 しいが, 多分両者が関与しているのであろう.このような岩相や構造からから判断すると,調査地域 内に分布する砂岩は, 足羽川左岸の回天固から西河原までの足羽川川庶や倶)1壁に分布している合ザク - 18

(4)

-福井県内のい〈つかの地域の地質 その12:福井市美111地区東天団地域 図2 福井市美山地区東天団地域の地質図.

園圃

- 仙 角 酷

巴コ

田・圃園

西

組曲

- 手取 鵬 - 開 制 問

1

1

_

i

f

1-

・・

¥断

ザ 走向・傾斜 凡例は,主として福井県 (2010)の地質図を参考にした.また, 第四紀の堆積物の分布は, 福井県(2010)を踏襲した.今回の調査地域は,足羽川│右岸に位置し,囲内では,濃く塗色し, 口で囲った (凡例は右手jI).また,調査範囲の閏囲の地質は,服部(2012)に掲載された美山 地区の地質図を トレースしたものである.やや薄めに塗色した(凡例は左列)•

(5)

梅田美け1紀 ロ石砂岩類と│司じものであると判断できるー したがって.鏡ドでの特徴は 梅同ほか (2008) や梅 出・安骨 (2008)を参照してもらいたい,また,所によっては,白色で角の丸い斜長石の結品 (長径 が約 2mm) が散在する砂岩も存在し (図版 1-B) 野外では単色の火成岩類などに見える場合がある が,堆積構造が残されていることなどから堆積岩績であると判断できる この岩石は鏡ドでは,斜長 石のサイズの大きい結晶を取り岡んで サイズの小さい石英や角川石 少量の斜長石が存在する部分 (図版2-A,B),あるいは,石英,角閃石などの砕凶粒子から成る部分(図版2-C, D)が観察できた これらは変成した砂岩 あるいは泥岩であろうー

(

2

)礁岩 ここで記載する際岩は 今阿の調査域内の山腹を通る林道沿い およびその周圃の尾根や斜而で観 察できる,本喋岩については,服部 (2012) が記載しているが,本調査では再度観察した.本傑岩層 は,調1r'地域では,その厚きは数10mと見積もられる.際岩層は,両側と南側を花両閃緑岩類に固 まれ,束側は断層で切れるー際立った堆積構造は確認できなかった際岩層の露顕全体は,構成岩石 が大変雌く,塊状で,ごつごつした印象を受ける.新鮮な部分では青緑色がかっている,また牒と基 質とはしっかりくっついており,さらに向者の境は不明瞭になっていることが多い (図版l-C)目基 質には黒雲母や緑簾石,角閃石などの変成鉱物ができている 特に基買が粗い部分では,その一部が 花凶

)

1

抑止岩類に見えることがある.露頭はかなり苔むしており 含まれる傑を全て識別することは│木│ 離である目合まれる疎種は,確認できたものと 服部 (2012) の記載を合わせると,花両岩,閃緑岩, 黒色珪質頁岩,砂岩 白色で不透明の珪質の角離である なお,白色・木透明の珪質角喋は,基質主 の境がシャープで,かつ傑は突出しているので識別しやすく,本棟岩の特徴のひとつである (図版1 -D). 服部 (2012) は. ["木喋岩は古生層であり.古期花嗣岩の貰入により熱変成を受けたと考えら れる」としている 今同の野外調査においても,本疎岩層は接触変成作用を受けていると考える (3)

j火岩 石灰岩は,常体的に再約品化が著しく品質石灰岩と百える 野外での様相によって,三つのタイプ に分けられる. (I)塊状タイプ. ( II)チヤ←ト様岩石と烹層をなすタイプ,そして,(III)チリメ ン紙状の頁岩薄層を扶むタイプである. (I) 塊状の石灰岩 林道沿いに広く露出するので その石灰岩を例に記述する.塊状石灰岩は チャート様の部分や黒 色の薄層は扶んでいない目一般に.以内色を量するが.

1

火色部の巾と向色部が斑状に提在することも あるー再結晶化が著しい部分では,白色で特に粒子が大きい,通常は塊状であるが,一部に厚さ約 30c;mの ~~v通層状構造 (走 101NS 傾斜 45"E) が稀に見られる. (II) チャート様岩石と互層する石)火岩 調査範囲の南部に露出する石灰岩を例に記述するー本露

E

U

は,今同の野外調査で新たに確認できた ものである.全体に苔に覆われているが 尾根を中心に不連続に石灰岩塊が点々と分布する.一つの 露頭(一部は転石の可能性もある)は大体.3~5m 四万である.点在する石版岩塊の聞には,砂 岩や閃緑岩類など.

1

也の岩種は露出していないので,元々は一連のものであろう 本石灰岩は,再結品している.通常は灰色でやや透明感があるが,白色 半透明部分と灰黒色部分 が不規則な斑ら状になっている部分もあるe 突問した細脈(約 1mm) が網目状に発達している部分も あるー一方,チャート様岩石は 単層の厚さが3~ 6cm.厚い主ころでは厚さ約 10cmの層状をなす こともあれば,不規則な形状のレンズとして産することもある, 層状であろうがレンズ状であろうが, 註質で突附している.色は,向色,暗以色,赤昧を帯びた以色である.層状チャート悌岩石の走向は, N40 ~ 550 W. 傾斜は 55~.780 S である 原岩は不明で‘ある (III) チリメン敏状の頁岩薄層を挟む石灰岩 調杏範囲内では,良好な露頭は存在しないので,主に足羽川七岸に点在する巨転を観察した.この - 2()

(6)

-福井県内のい〈つかの地域の地質 その12:福井市美111地区東天団地域 石灰岩の特徴としては,灰白色石灰岩と黒色珪質頁岩薄届が0.5~ 1 cm閣隔の互j層を成し,それらが 細かい波長で摺曲しているので,まるでチワメン敏(図版l-E),あるいは墨流しを連想させる (図 版l-F)回大きくうねっていたり 局所的に膨縮していたりすることもしばしばである.チリメン肢 と販の問では,再結品した方解石の枯品の大きさが異なる (函版l-F)ー大きい紡品では約2cmに達 する,本構造が,流動可能な状況で形成された印象を交けるが, :t枠非 造か.変成によるものカか旨は判断でで、きない.チリメン敏状の泥を扶む石灰岩にはコケムシ類の化石が践 することがある 2.2 古期花崩岩類(花崩閃緑岩類 斑れい岩類) l可様の岩石は よ己羽川西側の山地部に!ムーく分布している (服部 2012) 西側では優白色の花商岩 類が普通に分布するが 東側の東天回付近では 主に優;宇:色の花[耐え

l

料一岩や斑れい岩が分布ーする.本 報告では,これらの深成岩類を一括して「古則花開岩類j と称する目この古期

l

花向岩類は,古生代の 堆積岩類,すなわち砂岩・頁岩層,礁岩層,石灰岩に貫入し,接触変成作間を与えているー本岩の一 部は,中粒 納粒で,優白色部に;宇:色鉱物が散在し,ゴマ塩

:

)

K

の岩相を呈する.時にはJ守:雲母や角│刈 石の結品が並んで、配列し 椋弱い片麻状組織が発達する音I~分もある目ひとつひとつの結品のサイズは それほど大きくはないので,マイクロ閃緑岩 (micro-diorite)と呼べるー鏡卜では,完品質で,斜長 石の結晶の隙問を角川石が光填している (図版 2-E, F ). 本深成岩類は,その岩相および地質構造的な検討により,従来から 「古期

l

花両岩類」に属すると解 釈されている (福

JH

i

I

t

1969: 2010) 今同の調査においても その地質学的・岩石学的特徴から古 期花倍

i

岩類と判断して医分した,

2.3

新生代火山岩類および喋岩 新生代火山宕類としては,西谷流紋岩類,糸斗:層の安山岩類が分布し,西谷流紋岩に接近して傑岩・ 砂岩が分布する (1)流紋岩絹 調査範四内では,大i竜谷左岸と山地部に少量分布する,一般に,アズキ色を呈するが,特に凝灰岩 は,肉色 少し紫がかったクリーム色を呈する部分もある.透明な石英の小さな斑晶を (<1 mm)を 含む 治結構造がある場合もある 本流紋岩類は,調査地域内では分布が少ないが,服部 (2012)に 従って,新生代

i

f

f

f

新世 中新世初頭の西谷流紋岩とした,現時点では,特に矛盾はない, (2 )安山岩類 すべての古生層(石灰岩.砂岩・頁岩層.疎岩層)および古期花崩岩類を震って,標高の高いとこ ろに分布する,肉眼でその組織を見ると,何種類かに医別はできるが,地質図上で明瞭な分布境保を 定めることは離しい それらは,①似品色を呈し 風化面では,向色の長石類が目立つタイプ,某質 は細粒綴密.トラキティ ックな組織をイ

i

する安山岩 ②赤紫色で,風化両では角の丸い粒子が散在す る,一見砂岩に見える安山岩.(EE音赤紫色 灰黒色を呈し:;t干仁状組織が発達する安山岩.Tf干仁状制 織の大きさは.約5mmで,オパールで充填されていることもある.これら全ての安山岩類は巾新世初 期の糸生届に分絹したー (3) 火山傑凝灰岩 調査範囲内では.安山岩類分布j或の下部に分布する.安山岩類と同じ糸生層のグループに属する. まとまって分布が確認できたところは,地質図上で区別したが,その他にも分布する 基質は野外で は一般に紫色であることが多いが,青味を帯びていることもある.含まれる火山際には安山宮類が多い.

(

4

)喋岩 この際岩は,調査範囲内では西谷流紋岩類に接近して少量分布するー粗粒な基質中に円離が含まれ る.基質の粒子は籾粒で角張っている.チャ←卜牒は確認できなかった 越前市と南越前町の境に位 置する矢良巣昔(473m)r-

j

f

方に分布する 「失良巣岳喋岩

J

(梅田,1997)に対比できるだろうと推測する.

(7)

梅同美巾紀 図 版

1

露頭写真(撮影場所は全て福井市美山地区東天田) A-砂岩層に見られる縞状の模様.優黒色部は角閃石や黒雲母など黒色の鉱物に富み, 優白色部では 長石などが、発達する.足羽川左岸の露頭.

B

-

変成した砂岩中に発達する白色の斜長石結晶.その大きさは約

2

m

m

.

足羽川右岸の露頭.

c

-

喋岩.新鮮な部分では,基質は青緑色がかっている.また礁と基質との境界は明瞭でないこと が多い.中央部の白色の喋

(

G

n

)

は花商岩類である.林道沿いの露頭. D-喋岩.写真中央の白色の角喋は, 不透明の珪質礁である.本角礁は,基質との境がシャープで, かつ礁は突出しているので識別しやすい. E・灰白色石灰岩と呆色珪質頁岩薄層がO.5~1

c

m

間隔の互層をなし,それらが細かい波長で摺曲し ている.足羽川右岸の転石. F-晶質石灰岩.再結晶した方解石の結晶は, 大きいものでは約

2

c

m

に達する.足羽川右岸の転石. - 22

(8)

-福井県内のい〈つかの地域の地質 その12:福井市美111地区東天団地域 図版 2 岩石顕微鏡写真 (スケールは全て 1mm)

A

-

変成した砂岩

(MY18052805)

.単ポーラー.採集地点は 足羽川右岸の露頭(図版

3-A

中に 示した).図版 1-Bは露頭写真である.斜長石結晶 (PL)の表面は汚れている.

B

-

変成した砂岩

(MY18052805). A

の直交ポーラー.

C

・変成した砂岩

(MY

1

8052804)

.単ポーラー.採集地点、は 足羽川右岸の露頭(図版

3-A

中に 示した)

0

-

変成した砂岩

(MY18052804). C

の直交ポーラー.

E

・マイク口閃緑岩

(MY18051203)

.結晶は大き くはないが完品質である.斜長石結晶の隙聞を 角閃石や輝石が充填している 単ポーラー.採取地点は,図2に示した

F

-

マイク口閃緑岩

(MY18051203). E

の直交ポーラー.

(9)

梅田美け1紀 3. 各地質体の接触関係 今回の野外調査では,露頭で各地質体同土の接触関係を明らかにするために,特に境界付近を詳し く 調 資 し た 観 察 し た 接 触 関 係 は 砂 岩 一 石 灰 岩 石 灰 岩 - 古 期j花両岩類,古期

l

花両岩類

-

J

i

R

岩の3 タイプである それぞれについて以ドに述べるー 3目 1 砂岩と石灰岩の接触関係(図版 3-A) 砂岩

e

石灰岩との接触関係は Jl:];J川右岸の河lポで、観察できる(図

2

A

地点)ー露頭のスケッチと 接触面の写真を図版

3

-

A

に示した本露頭では,砂岩は灰;宇:色で,山色の机IJJR7J'網目状に発達する. 単屑の厚きが 30~50cmの明瞭な層状をなす部分もある.風化面では,比較的サイズの大きな(約2mm), かつ枯品の角が丸い長石の白い斑品が散在し(図版

l-B)

それらが場所によっては一定方向に枝ん でいるように見える.一方,石灰岩は,灰白色で再結品化が著しく,ウロコ:))(の紺織が発達している. 露頭は.足羽川による現111:堆積物で部分的に隠れているが,数カ所で接触面が観察できる (図版

3-A

A

B

)

そこでは,石灰岩中の黒色珪質頁岩の薄層のた向方向と砂岩層の構造とは斜向するよう に見えるが,砂岩と石灰岩とは接触面で需着しており,両者は堆積関係であろう ,

3.2

石灰岩と古期花商岩類との接触関係(図版

3

-

8

)

石灰宕と古期花尚岩類との境卯付近の様子については,東天出の集落の南端より北東方│白lに山地部 を通る林道沿い (図2のB地点)における状耐を記載する.露頭の写真と 実際に確認した岩石種 のスケッチを図版 3-B に不したここでは,マイクロ閃緑岩や花岡閃緑岩が南側に, 石灰岩が北 1~IJ に分布する.両者の境保は,露頭がコケや草木で覆われており,直接的な接触面は観援し半い.石灰 岩は一般に塊状であるが,一部に層理様の構造も見られる.石

1

火岩は向!火色を量し,著しく再結晶し ており,再結品が著しい部分では枯品サイズが非常に大きい 一方 花商関緑岩績は,石灰岩に近い 部分ではマイクロ閃総右であり,一般に優j照色で,角山石や黒雲母が多数品出している,両者の境州 付近で採取したマイクロ閃緑岩の試料は,針状(約2mm)の向閃石の結晶が全体の大部分を市め重い. そして,その試料の直ドに露出する石灰岩は灰白色で,再紡品が著しく, やや緑色がかっている部分 がある.両者間に断層は認められない。 木石版岩イ本は,岡版

3-B

で示した杭置から, さらに林道に沿って北東側にその分布が続j 再度 古期花筒岩類が現れるー しかし北東慌での石灰岩左古期花筒岩績との境界は,露頭が欠けており, 関係は分からない,

3.3

喋岩と古期花商岩類の接触関係(図版

3

-

C

)

際岩と,いわゆる古期花出岩類との接触関係は,林道沿い(図 2のC地点),で観祭できる.その 様子は.阿版

3-C

に示した.ここでは,

v

H

由イ

s

I

J

にマイクロ閃緑岩 斑れい岩が,北側に磯岩層が分 布するーそして大まかな傾向として 疎岩に近い部分の深成岩(古期花商岩類)は マイクロ関緑岩 で,傑宕層から離れた部分,つまり探.bX;岩休の中央部では斑れしミ岩の岩相を呈する, 際岩層は,林道 沿いの分布併置から尾根に沿って大滝谷什近まで追跡できる.阿版

3-C

は,現場で直接確認した岩 石積を露顕の写真に重ねて記載したものであるー図に示したように 珂者の境界付近では転石が多く なり,直

J

妾接触している露頭は確認で、きなかった,しかしながら,次の埋白により,古期花尚岩類は 木喋岩層に接触変成を与えているとみられる.その理由は,①木喋岩層は非常に硬く.礁と某質との 境が密着し不明瞭になっている ②図版

3-C

に示したマイクロ閃緑岩の露頭の一部に 花両閃緑岩 傑を含むように見える部分がある ことである.

l

刈総岩中の内総岩傑を野外で識別することは難しい が.もし仮に喋岩が含まれるとすると,捕獲礁の可能性がある.なお,境界イナ近では.安山岩の岩脈 が深成岩舗に複数貫入しているー - 24

(10)

-福井県内のい〈つかの地域の地質 その12:福井市美111地区東天団地域

足羽川

川 知

.

.

.

.

.

_

-

[

I

D

.

開 花 畑 制 N -一一一一 ..5

1

安山岩

E

花筒閃緑法 ~様岩 図版3 各岩石分布域の境界付近の露頭スケッチ A-石灰岩と砂岩の接触関係を示す露頭のスケッチと写真.足羽川右岸に露出する(図2のA地点). ここでは,数カ所で両者の接触部を観察できる.露頭で見る限り,両者は断層関係ではなく,堆 積関係である. B-石灰岩と古期花商岩類との境界付近の露頭のスケッチと写真(図 2のB地点).林道沿いの露頭で, 北側に石灰岩,南側に花筒閃緑岩類が分布する.両者が接触する露頭は確認できなかったが,断 層関係ではないと恩われる.

c

-

喋岩と花商岩類との境界付近の露頭のスケッチと写真(図2のC地点).林道沿いの露頭で,北 側に喋岩層,南側に花崩閃緑岩が分布する.

(11)

梅田美け1紀 4. 考察 今回の野外調査の目的は,楠井市美山地問:東天国に分布する肯'+.層の正確な分台1ーを明らかにするこ とである ここで問題になるのは大滝谷 (東天日集落を東から内ーに横切って足羽川本流に流れ込む) の左岸に分布する際岩層(地質図ー園

2

では茶色に塗色した)の帰属である 本報告では,この際岩 層は,古生代の堆積岩類である含ザクロ石砂岩・頁岩 (梅出ほか.20(8) と同類の堆積岩グループと 解釈し古生代の磯岩層であると結論づけた また,喋岩の帰属を考察するのに関連して,古生代堆 積物および古期花筒岩類の貫入時期について以ドに述べる 4目 1 大滝昔左岸に分布する喋岩層の分布とその帰属 大

i

竜谷左岸から南側の尾村正に沿って分布する疎岩層 すなわち今同の調査域内に分布する問題の牒 岩層の存在については,従来から知られていた.例えば,前回(1

9

6

1)は,大

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竜谷河床や有岸に分布ー する喋岩層を手取層群に属する「東天旧層」と命名し 大滝谷主岸の疎岩層も,東天日層の一音1)であ ると考え,中生代手取層群に対比した また,福)1:県 (2010) では.中生代白E紀末の足羽j吾に対比 できる

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J

能性があるとしている.山出ほか (2008) は,東天出層を調査地域における千取層の基底傑 岩とし,船津花両岩類を不整合に覆っている礁岩であると再定義した.最近では,服部 (2012)が記 載し大滝谷に沿って断層の存在を示峻し,左岸側に分布する牒岩を.

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東天間際岩(層

)

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とは切り 離しその日キ代は古生代であると考察した.時代が明確に定まらない理由としては,この際岩層の分 布が比較的小規模(古期j花同岩体1)1にルーフ状に残きれたように見える)で. しかも他の地質体との 直接的接触関係が確認できる露頭が欠損しているからであろうー 今回の野外調査では,服部 (2012) を支持し,牒岩層は砂岩・頁岩層と同類の堆積岩グループであ り,その堆積時代は古生代で,古期j花両岩類に貫入きれていると結論づけた.その理由を以下に述べる. 今同の調査においても古生代の砂岩・頁岩層や石灰岩と喋岩層との直接的な接触而は確認できなかっ た. しかし,喋岩層の大局的な構造は,走│白Jが南北方│白jで西に傾斜しており,市生代の砂岩・頁岩層 とはほぼ調和的である.また.花岡閃緑岩類が明らかに磯岩層に買入している露頭は確認できなかっ たが,次の理山により,本牒岩層は古期花筒岩類に貫入されている左結論づけた それは,礁岩が接 触変成作用を受けているという点である,具体的な野外の観察事実としては.Cu直ぐ西側には花│有

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J

緑岩~斑れい岩体 (古期花同岩類)が露間している~)某質と個々の離が, 両者の境が不明瞭になる ほど強く硬紡している,③基質や礁に緑簾石,黒雲母,角閃石などの変成鉱物ができている,があげ られる.そして長触変成を与えた地質休は,最も近くに分布する花両│刈総岩 斑れい岩休,すなわち 古期花岡岩類であると考える. そして,後述するように古生代の砂岩・頁岩層も変成作聞を被っており,喋岩層もまた,変成作肘 を交けている状況を考慮すると,それらは同じグループの堆積物であったため,同様の変成履歴を経 た. と考えることは自然である.

4

2

変成作用と古期花商岩の活動時期について 前項に述べたように.問題の 礁 岩 層 (大滝谷左岸側の蝶岩)を含む古生代の堆積岩類は,古期:a嗣 岩類による接触変成を受けているーその型自には,以ドの観察事項が揚げられる (~~砂岩は, 黒雲母 や角川石を含み, しばしばザクロ石を含む,②場所によっては,照雲母が並行に配刈した弱u、片麻状 組織が発達する ③砂岩や頁岩には,角の丸い,サイズの大きな (約2mm)斜長石の結晶が散在する 部分がある (図版1-8).④品質石灰岩は,その結晶が著しく粗粒で等粒である(~)礁岩層では,基 質と個々の傑が強く碩結し 基質には;宇:雲母や角│刈石などの変成鉱物ができている, 一五,今回の調査範囲内では,古期花両岩類とした岩石種には.閃緑岩,花同閃緑岩,斑れい岩な どがあり,花両閃結岩には,次のような岩石学的特徴が見られる 優白色部(長│長石類が多い)に. 黒色鉱物(黒雲母や角山石が多Lミ)が並んで配ダIJし 極めて

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f;¥,ミ片理を示す部分がある.古生代堆積 岩類は,古期:a同岩類の貫入により接触変成を受けているが.その後も古期:a両岩類と共に.さ らに - 26

(12)

-福井県内のい〈つかの地域の地質 その

1

2

:福井市美111地区東天団地域 複数阿の変成作用を受けている可能性があるE この古期花尚岩類は,かつては[船津花嗣岩類」とされ,その活動年代は約

1

8

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Xl万年前と解 釈きれていた実際.県内の古則花両岩類(粕

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宰花向岩類)の放射年代として,村田山岸の試料で測 定されたカリ長石の

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(中島ほか

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などが得られており ジュラ紀中頃に貫入したもの と解釈できる花両岩類も存在する. し か し 加 納

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,b)の研究をきっかけに,古期花両岩類 (船 津花岡岩類)は再検討され 単純に,“古期花崩岩類=船津花筒岩類=ジュラ紀"ではなく 古期花 嗣岩類としたものには多様な花尚岩類が存在し その活動時期には 古生代後期のものと中山代前期 のものとがあり,前者は「飛騨変花開岩」 と呼ばれ,その活動時期l は約 31意年前 ~2目2 億年前である と推測された(桐座ほか

2

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6

)

美山地区西天円・東天用地域に分布する古期花岡岩類の活動時期 についても検討する必要があるだろう(例えば,

1

円座・金子、

2

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など).今のところ、地質調査結 果からは,古期J花両岩類の員入時期Jは,層序的には古生代石炭紀の石灰岩を台む堆積岩類の堆積以降, 手取層群の堆積以前と言える, 4.3 石灰岩の分布について 福井県A 卜の中・古生界には多様な石灰岩が分布する 図

3

では 福

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1

ー県

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2

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の地質図から石灰 岩の分布をトレースした,図中の石灰岩に付されたアルファベットも同地質図から引用した.それら の石灰岩と,今回調資した美山地区東天田地域の石灰岩との比較を試みた. 石灰岩を合む地質帯としては いわゆる る美j濃農;帯許南条山地の中1牛↓十:,Y伴件がある'南条山地の中よ主層中に散在する石灰岩 (Ml) は,基キ;的には要 地性の岩塊であると解釈されている目特に混在岩相堆積物111にはオリストリスと見なきれる大小様様 な石灰岩塊が合まれる(服部・古村 ,

1

9

7

9

など)ーそのため,堆積岩層/全体の堆積年代は,それらの 石灰岩塊に含まれるフズリナ化石などによるのではなく 基質の泥岩やマンガンノジ、ユールなどに含 まれる放散虫化石により決定される(服部・古村,

1

9

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2

;

服部,

1

9

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9

など), 一方,福井県大野市谷戸口や真名川付近などには,品質石灰岩

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1

)

が,飛騨片麻岩類と共に産 出する地質休(以下「飛騨変成帯J)が分布する.片麻岩の原岩の年代は先カンブリア時代である と され,主たる変成時代は古生代後期と巾生代前期であると考えられている. そして,美濃帯と飛騨変成帯主の聞に分布する,石灰岩を含む地質帯としては,飛騨外縁帯(県内 では九頭屯帯と呼ばれるので,以下,九頭屯帯とする),そして,宇奈川帯に相当する地質体が存在する. 宇奈月帝の岩石は浅海性堆積物が変成したもので.その堆積時代は,石以岩に合まれる化石により石 炭紀と考えられている(広JI:,

1

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一方)L頭竜帯は,一般に幅の狭い破砕帯である と解釈され,中・古生代の地質休が複雑に分布し,肯斗:代の地質休はしばしば石灰岩を含む. 今凶,報告した美山地区東天匝地域に分布する石灰岩は,古期花岡岩類による接触変成作用を受け, ところによって黒色珪質泥岩やチャート層主互層をなし また 対岸に分布する同類の石灰岩は石炭 紀の腕足類を含む (梅出ほか,

2

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et al., 2010)これらの特慣は,南条山地の石灰岩塊とも, 飛騨変成帝の石!以岩とも異なる目梅田ほか

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2

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8

)

は,足羽川左岸に分布する地質体は宇奈月帝のメ ンバーである可能性が高いと解釈したー今同の調査結果においても 束天用地域の足羽川右岸の石灰 岩を含む地質体は字奈川帯相当層であると解釈した. ところで,東天田地域に分布する石j火岩の走向は概ね,

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で傾斜は垂直に近い.走向 方向に南方に延長する主,最も近いのは大野市巣原 水海に分布する漏見層中の石灰岩

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l)であるー その石灰岩

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l)の特徴は,福井県

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や服部

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)

によれば,所々でチャー卜様岩石と烹 層する晶質石!火岩である.化石は得られていないので,その時代は今のところ不明である.仮に,美 山地区東天同地域に分布する石灰岩 (pl)の延長が,巣原 水海地域に分布する石灰岩

(

Nu

l)であ るとすると,

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1lll.見層は宇奈川帯のメ ンバーに属することになる i昆見層のさらに東側に分布する野尻 層の石j火岩 (Nl)はペルム紀の化石を産するので¥時代的に異なり,九頭竜帝に分類されている (福

(13)

梅田美け1紀

)

1

ー県,

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ー従って県内における宇奈月帯相当層の東方延長は,大野市巣原 水海付近で不明になるー *騨変成;常と美濃帯とに挟まれた地域には多数の断層が存在し,複雑になっており,詳細な地質

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分に関してはポだに不明な点も多い.例えば.飛騨外縁帝(九頭竜帯)に区分きれている藤倉谷層の 石灰岩

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l)は石炭紀のサンゴ化石を産し,:r干波

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は 中竜鉱山を含む

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藤倉谷層は 宇奈月帯 に属する

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能性が高いとしている.それぞれの石灰岩の特慣は これらの地質帯の構造を解析する上 で不可欠の情報となると思われる.

5

, まとめ 今回の調査により,福井市美山地区東天田地域の地質について 以下のことが明らかになった.

1

主な古生代堆積岩類としては 砂岩・頁岩類 品質石灰岩,そして古期花商岩類が分布し,こ れらは足羽川左岸に広く分布する地質休と同類のものである.

2

東天田の大滝谷/五岸に分布する喋岩は.砂岩・頁岩と阿じグループに属し,その時代は古生代 である

3

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川有岸,東天

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と束河原町の中ほど付近に,新たに石灰岩の露頭が確認できた.その石灰 岩は,チャート様岩石と互屑するタイプである. 官 、 与

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白 地 帯 境 界 ( 推 定 〉 福井市

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D 5 1Okm 図3 福井県内における主な石灰岩の分布. 福井県 (2010)の石灰岩をトレースした.飛騨変成帯と 南条山地中生層分布域に挟まれた 地域には,石灰岩を含む地帯として,九頭竜帯や宇奈月帯が存在する それらの分布は複雑で 不明な点も多い.美山地区東天田の石灰岩 (PI)を含む地質体の走向方向である南東方向には, 温見層に含まれる石灰岩 (Nul)が分布する. MI:南条山地中生層 NI:野尻層, Nul 温見層, Gal:秋生層, PI:美山変成岩類, Nn 長野層, FI:藤倉奇層, KI:上穴馬層群, HI:飛騨変成岩類(結品質石灰岩,) PX:時代不詳 - 28

(14)

-福井県内のい〈つかの地域の地質 その12:福井市美111地区東天団地域 4 束天間に分布する古生代堆積岩類は 古期花商岩舗の貫入により接触変成作用を受けた 謝 辞 本調査の実施および 去デ一夕を提イ供其いただき,現場にて複数回の討論をお原願員

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しいミしたた. 原稿については'有益な助干吉干をI預担質!¥;しいミたた

.

また福井大学地域教育学部池学教室の言諸益先生カかミら多大な支援を受けたた目 これらの力方今々に!感惑謝中しし+卜げ ます 引用文献 福井県.1969: 15万分の

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福JnIil"地質函および同説明書 117p 福井県.1988:十地分類基本調査図・去層地質図「大野J. 43p. 福井県.2010:福井県地質図及び同説明書 (2010年版).福井県建設技術公社 173p目 服 部 勇.1989:福

)

1

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b

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日iro

i

Y吋 198

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H'早足羽川地域に分布する上部ジュラ ド部白E系手取 層群の層序,福井県','(恐竜博物館紀要7,83-89. 地名 東天国 ひがしあまだ 矢 良 巣 岳 や ら す だ け 西河原 にしこうばら 巣)点 すはら 水 海 みずうみ - 30

参照

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