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市長挨拶 長崎市│(仮称)長崎市自治基本条例検討市民懇話会

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Academic year: 2018

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(仮称)長崎市自治基本条例検討市民懇話会 市長挨拶

(仮称)長崎市自治基本条例検討市民懇話会にご参加いただきまして心からお礼申し上げます。 そもそも「自治基本条例とは何か」から始まると思いますが、前回の山口座長さんからの話と 重なる部分もあるかと思いますが、少しお話をさせていただきたいと思います。

日本中のまちがめざしているのは、基本的には同じで、「どのようにして暮らしやすいまちを つくっていくのか、また、いろんな問題が起きてもそれを解決できるような力を持ったまちに なっていけるかということ。」

もう一つは、「自分たちのまちが持っている可能性を見つけ、それをどうやって伸ばしていく のか、また、その中でもっと魅力的に、もっと豊かになるにはどうすればよいかを探していくこ と。」この二つをめざしているのだと思います。

この解決方法というのが、今は少し変わってきています。

以前は中央集権型で、国からいろんな政策が下りてきて、それを県から市町村が受け、市町村 は、国が作った政策を手足になって動かすところという時代が長く続きました。

だんだん時代が変わり、今は、市町村が自分たちのまちに合ったやり方でまちをつくってもい いという時代に変わってきています。

これはなぜかというと、中央集権で引っ張る時代が続き、一定のところまでいくと、今度は多 様性に変化したということです。

昔は、みんな東京をめざし、東京みたいになりたいという時代があったと思いますが、一定の 豊かさにたどり着くと、今度はやっぱり自分たちの個性をしっかり大事にして自分たちのまちに 合った解決の仕方を見つけたいというふうに変わってくる。

振り返ってみると、右肩上がりの時代に、高度経済成長が進み、たくさんの税金が納められ、 その税金をばらまくように福祉を行った時代があって、その頃は何でも行政がやることだという 流れがありました。

その間に、地域はやせ細ってしまい、つながりが見つけられなくなったり、弱くなったり、細 くなったり、切れたりしている状況となり、本当にこれでいいのかなと考えたときや、様々な課 題が生じてきたときに、地域というのは、本当はとても大きな力を持っていて、それをもう1回 つなぎ直さなければならないと考える時代になってきた。

これまでは、国、県、市があって地域があるという上から下への流れだったと思うんですが、 今はまったく逆で、むしろ、自分たちの地域に合った暮らしやすさというものを地域からつくっ ていく。それを市町村が支援する。市町村ができないものを県が支援する。国が支援するという 逆の流れに変えようとするとても大きな時代の転換期を迎えていると思います。

そのときに大事なことがいくつかあって、一つ目は「まちの中にはいろんなタイプの解決しよ うとする動きがある」ということ。

一言でいうと市民活動というふうになってしまうと思うんですが、その中にはもちろん自治会 という活動もありますし、老人会や子ども会、あるいは、民生委員の皆さんやPTAの活動もあ るかもしれない。また、福祉のボランティアや環境のボランティアの活動もあるかもしれないし、 企業や大学なども、実はまちの中でいろんな活動をしてくれている。

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課題に対しても、いろんな人たちがいろんな活動をしてくれている。

大事なのは、いろんな活動がまちの中にあることだと私は思っています。こんな形じゃなけれ ばならないじゃなくて、いろんな世代の人たちがいろんな活動をしてくれているというのがとて も大事だと考えています。

今日、若い人たちのボランティア活動をテーマにした「ちゃんぽんミーティング」があって、 中学生や高校生、大学生が参加したんです。中学生が、東北支援のために自分たちには何ができ るだろうと一生懸命考えて、活動をしてくれているんです。長崎のまちは、本当に若い種火が 育っているなということを強く感じてうれしかったんです。

いろんな活動が生まれてくるまちというのも大事な条件だと思いますし、いろんなタイプが あっていいと思います。つまり、二つ目は、「いろんなタイプの活動が力を合わせることができ る」ということがすごく大事だと思っています。

いつでも力を合わせればいいわけではなく、自分たちの活動をやりながら、一緒にやった方が いいというときに一緒にやれるという空気があることがとても大切なことで、一緒にやることで、 できなかったことができるようになったり、もっといい解決方法が見つかったり、もっといい成 果が出たりするということです。

だからこそ、一緒にやるという判断をして一緒にやれるまち。これもまちによって相当違うと 思っていますが、長崎にはそういう下地はあると思っていますし、必要な時に一緒にやろうって いうようなまちの空気というのはあると思っています。

それを持っているまちにならなければいけないというのもあります。それは、市民の皆さん同 士が協働するということだけでなく、行政と市民の皆さんが協働したり、企業と行政が一緒にや るということもあると思います。

例えば、長崎で生まれたある新しい技術を持った企業があって、それを実際の大きさで実験し ようと思うと、とても自分たちだけではできないというときに、長崎市の下水処理場を使って実 証実験を行っていただいています。この実験によってそのシステムの性能がいかによいかが証明 できるし、行政と一緒にやっていることが信頼性を上げて、企業の活動をさらに応援することも できる。

このような行政と企業との協働もありますし、行政と大学との協働、大学と地域の協働もあり ます。大学と地域の協働でいうと、総合科学大学と網場地域の皆さんが一緒になって廃油をリサ イクルし、それをエネルギーに変えてバスを動かしたり、白木町の自治会なども長崎総合科学大 学の学生さんと組んでいろんな活動をしています。

最近、市役所と大学の関係もずいぶん近くなって、いろんな協働のパターンを生んでいますが、 そういうことがどんどんできるようになると、これまでできなかった解決方法や、できなかった 可能性が広がり、協働ができるまちになると思います。

それから、このような取組みを進めるためには、三つ目として、「行政が変わらなければいけ ない」ということです。

行政が自分たちのまちにあったルールや仕組みを作れるようにならないといけないし、地域や まちから変わっていくということを考えたときに、長崎が自分たちのまちに合ったルールをつく れる力をつけないといけない。

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合は、17%という少し急な角度まで市道に認定するルールに変えました。これは坂の多い長崎で 坂の道がたくさんあるので全国よりも少し緩やかなルールに変えたんです。あるいは、長崎は、 狭い道や一方通行が多いのでトラックが走っていると交通標識にぶつかることがあったため、そ のような道は、標識の大きさを4分の1にしていいというルールに変えるなど、独自のルールを 作れるようになってきています。これからもそういったルールをどんどん作っていかないといけ ないし、そういう力が市役所に必要になってきます。

それから、もちろん市民の皆さんと一緒になって仕事をすることができる協働の力もつけてい かないといけません。これもまだまだの部分はありますけども、少しずつ事例が増えていて、 いっぺんにできないので、成果を作る方法を見つけるためには、実際に市民の皆さんと一緒にや りながら、経験値を積み重ねないといけないため、少し時間をかけながら広げていくことも、市 役所がもっと身につけないといけないところですし、今、市役所の仕組みも新しく変えようとし ていて、そのためにはもっと市役所が市民の皆さんとコミュニケーションをとる方法を身につけ ていかないといけないと考えています。

市役所には、支所や行政センターがあるんですが、昭和に合併した地区に支所、もうすぐ10年 になりますが平成に合併した地区に行政センターが置かれています。人口が少なくても平成の合 併の地区は行政センター、人口が多くても昭和の合併の地区は支所、支所の方が行政センターよ りも少し小さいんです。これからの長い先のことを考えると、しっかりもう一回組み直してこれ からの時代に耐えられるバランスのとれたあり方にしないといけないということで、支所等のあ り方検討委員会を作って、ここで提案されたものをもとに作業を始めています。

どのような案かというと、市民、地域があって、そこに支所や行政センターがあって、市役所 の本庁があるっていう仕組みになっていて、市民の皆さんは証明などをもらいに支所に行ったり、 保健や道路の相談にも支所に行きます。簡単なものは支所や行政センターでも対応できるのです が、少し内容が大きいものは市役所でしか対応できないというのが今の仕組みです。これをもっ と身近なところで解決しようということ、もっといろんな相談ができるようにしようということ です。

新しい仕組みとしては、新しい支所では、今まで扱っていた項目よりも項目数を増やし、でき なかった手続きをできるようにするというものです。また、道路の修繕などの相談もここで受け るんですが、その先に、3箇所になると思いますが総合支所を設置し、保健師や道路を修復する 職員を集めて、ここで全部を判断して修繕をほとんどしてしまうという仕組みにすることで、ス ピードアップを図ろうとしています。さらに、これまでなかったまちづくりの相談というものも 総合支所で受けるようにしようということです。

これまで、支所長によって熱心な人は、まちづくりの相談にものって、本庁とやり取りをする 人もいたんですが、もともと仕事として明文化されていなかったので、人によって対応が違った りするため、「今度の支所長さんは熱心かばい」というような感じになったりしていたわけです。

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にその都度、保健の担当が行く、道路の担当が行く、都市計画の担当が行くというような縦割り で地域に入ってくるので、地域の皆さんも困るんですけれども、では、全体がどうなっているの かっていうことや、支所との連携がどうなっているのかということが誰もわからない状態になっ ています。

そこで、全体がわかる人を置いておくという意味であり、それが支所の役目になって、道路と か保健などについては、そのほとんどを判断してできる近くで解決できる仕組みです。保健師に ついても、ここに集めることで地域担当制のような形になって、例えば、この人は深堀担当みた いにしておくと、深堀のお年寄りも子どももその保健師がみることができるようになります。今 の保健師は、子ども担当、お年寄り担当に分かれているんですが、それを地域担当という形に変 えていこうっていう提案が出されていて、これを実際やるためにはどのようにしたらうまくいく か、多分、最初は少し混乱すると思うんですけども、このやり方に変えていくための分析を行っ ています。

市役所の仕事は、全部で1万4千種類ほどのすごい数の手続きや仕事があって、実際、それを どのように割り振るとうまくいくのかを分析するのは、かなりの大仕事なんですが、それでも、 地域から発想してまちづくりを組み立てていくというふうに変えていこうとしています。それが、 先程申し上げた市、県、国っていう下からの流れを全部連動するような形の仕組みに変えていく ための取り組みを始めているということです。

これはとても大きな改革で、市役所自身も相当変わる形になると思います。そのときに、まず 「自分たちのまちは自分たちでよくする」という地域になっていないと、この仕組みもうまくい きませんので、それを資金面も含めてサポートするシステムや仕組みが作れないかっていうこと も併せて検討し、地域から作り上げていくまちづくりというのを今作ろうと思っています。

そこで、先程申し上げた市民の皆さんの役割、市役所の役割、それから企業や大学などの役割 や、長崎のまちはみんなで作っていくということを何か明文化しておく必要があり、その方針を しっかり未来につなげていくためにも自治基本条例に明文化することで、この大きな変革という ものをしっかりと支えようということで、皆さんに集まっていただいています。自治基本条例は、 市役所の条例ではなく、市民の皆さんも含めたみんなの条例なので、いろんなご意見をお聞きし ながら作っていこうと考えておりまして、作る過程そのものが、最も大事な意味があるというこ とで、今回、市民懇話会をスタートする形での作り方になっています。

また、この後、広げて話をしていただくことにもなっていますし、ぜひそういう意味で、長崎 のまちを強くするためにも、住民の皆さんも参画する中で作っていく強いまちづくりを行う必要 があって、そこが抜けていると、例えば、火災がおきたときに、まとまりがあるまちとないまち では、まとまりがないまちでは命を落とす人が増えてしまうというのが現実ですので、そういう 意味でもまちを強くするっていうのは絶対にしないといけない。

一方で、高齢化が進んでいる状況の中でどのように支えられるかについても、もう一回作り直 す必要があります。今のまま放っておくと、ますます弱くなるし、ますます課題が解決できなく なって、それを地域の中に放り出したままにしないよう作り替えをしているということです。

ですから、作る過程そのものがすごく大事ですので、ぜひいろんな議論をしていただき、いろ んな素朴な疑問をたくさん出していただいて、みんなで作るまちづくりっていうのを自治基本条 例の中に落とし込んでいくという作業をお願いできればと思っています。

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参照

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