省
略
法
則
私
案
-大般若會、弘法大師降誕會、常樂會
岩
原
諦
信
一 、 ﹁ 法 用 ﹂ と 云 ふ こ と ﹁ 法 用 ﹂ と 云 ふ こ と に つ い て 舷 私 は 他 の 場 所 で は 所 々 に 述 べ て は 置 い た け れ ど も 、 こ 、 で も 或 る 種 の 理 解 の 必 要 上 、 一 寸 述 べ て 置 く 方 が よ い と 思 ふ。 眞 言 宗 の 法 會 の 組 職 を 一 般 的 に 分 解 し て 見 る と 、 初 め に ﹁ 法 用 ﹂ と 云 ふ も の が 置 か れ て あ つ て セ 其 れ に つ ゴ い て 其 の 法 會 と し て の 主 禮 が 蓮 結 さ れ で あ る。 例 へ ば 護 式 理 趣 三 昧 に つ い て 云 へ ぱ 、 唄 、 散 花 、 封 揚 が あ つ て 其 の 次 に 理 趣 経 が 來 る の で 、 其 の 他 の も の は 維 に 附 鵬 的 に 置 か れ て あ る。 唄 、 散 花. 封 揚 は 他 の 法 會 に 共 通 的 に 用 い ら れ る が 、 理 趣 経 は 理 趣 三 昧 の 中 心 で 、 此 の 法 會 猫 自 の も の で あ る。 大 般 若 會 で, も 始 め に 唄 、 散 花 、 鉗 揚 が 置 か れ て 、 次 に 大 般 若 の 表 白 並 に 犬 般 若 経 の 轄 護 が 蓮 結 さ れ て あ る。 始 め の 唄 、 轍 花 、 封 揚 は 他 の 法 會 に 通 用 ざ れ る も の で あ る が 、 大 般 若 表 白 や 大 般 若 経 は 此 の 法 會 猫 自 の も の で あ る。 と い つ た わ け で あ る。 ご の 唄 、 散 花 、 樹 揚 を 、 法 會 組 織 上 の 名 樗 で は ﹁ 法 用 ﹂ 又 は ﹁ 法 要 ﹂ と 呼 ば れ る の で あ る。 所 が 此 の ﹁ 法 用 に ぼ 色 々 な 種 類 が あ つ て 、 そ れ ぐ 法 會 の 組 織 上 、 用 い 方 に 掟 が あ る の で 此 の 邊 の 理 解 が 必 要 で あ る。 ロし ヅ ダ リア ケ ン ダ リア 法 會 に 密 立 と 顯 立 と が あ る と と は 前 に 一 寸 い つ た が 、 密 立 、 顯 立 の 定 義 は 中 々 分 り に く い。 難 瑞 師 の 諸 法 會 義 則 で も 其 の 定 義 が 論 明 さ れ て 居 な い。 私 に も よ く 分 ら な い け れ ど も 、 大 艦 次 の 様 に 云 ふ ヒ と が 出 來 る の で は あ る ま い か。密
立
法
會
ラ ( イ) 眞 書 宗 猫 自 の 経 文 又 は 眞 言 を 中 心 に 、 ﹁ 行 法 し と 並 行 に 組 織 さ れ た る 法 會 =疑 例 -理 趣 三 昧 、 土 砂 加 持 、 光 明 三 昧 等。 (ロ) 中 途 に 顯 教 か ら 來 た 材 料 で あ る 所 の ﹁ 講 式 ﹂ を 中 心 と し 、 ' ﹁ 行 法 ﹂ 無 し に 、 式 師 が 爲 水 を し た り 、 法 會 の 末 尾 に ﹁ 眞 言 ﹂ を 唱 へ る こ と 等 を 以 て 密 教 味 を 現 は し た 法 會 野 倒 ー 雛 天 講 、 大 黒 講 、 大 師 誕 生 會 等。 省 略 法 則 私 案教 文 化
會
﹁ A 癩 教 の 材 料 を 以 三 懸 顯 教 的 組 織 の 法 會 を ﹁ 行 じ 、 其 の 末 尾 に ﹁ 行 法 ﹂ を 連 結 し た 法 會 H= 例-常 樂 會 、 大 般 著 會 等。 ( B) 顯 教 か ら 來 た 材 料 で あ る 所 の 経 叉 は 謹 附式 を 中 心 と し て 、 ﹁ 行 法 ﹂ 無 し に 組 一織 さ れ た る 法 會 = 例 -佛 名 魯 、 大 黒 講 等。 が 、 乙 の 例 に 於 て 大 黒 講 は 顯 密 爾 檬 の 組 織 が あ る こ て 居 る が 、 其 れ は 如 何 様 に 違 ふ の か と 云 へ ば 次 の 通 で あ つ て 、 同 じ 大 黒 講 で も 心 か よ う に 爾 檬 の 組 織 が こ の 原 則 は 諸 講 に 通 用 す る の で あ る が 爾 様 共 に 其 の 中 式 で あ つ て 、 顯 教 か ら 中 途 に 密 教 に 入 つ て 來 た も の で 從 つ て 密 立 法 ﹂會 の ( ロ ) の 形 式 を 持 つ 法 會 は 、 其 の 意 味 限 す れ ば 顯 立 に 近 い 、も の で あ る, 土 砂 加 持 や 理 趣 三 昧 に 禮 伽 陀 並 に 廻 向 伽 陀 を 附 加 す る が 如 き は ( イ ) 形 式 と 形 式 と の 混 同 で あ り 、 亦 顯 密 爾 形 式 の 混 合 で も あ る の こ に 不 自 然 や 不 合 理 が 起 る の が 當 然 で あ る か ら 翼 言 宗 法 修 の 規 模 の. 上 か ら 絶 封 に 避 く 可 き こ と で あ る。 若 し こ れ み 込 む な ら ば 法 會 組 織 全 膣 の 上 か ら 充 分 熟 慮 を 彿 つ た 上 く て は な ら ぬ の に 、 從 來 何 時 の 頃 か ら か 、 唯 思 ひ つ き で て 居 る か ら 徒 ら に 法 會 の 配 雑 を 來 す の み の 結 果 を 見 つ の で あ る。 私 が 此 の 稿 の 始 め に 土 砂 加 持 に つ い て 云 つ 根 擦 は 實 に ごゝ に 存 す る の で あ る。 そ こ で 話 が ﹁ 法 用 ﹂ の 問 題 に 立 ち 復 つ て 、 ﹁ 法 用 ﹂ に の 四 つ の 種 類 が あ る。 よ ニ ヵ ち の の じ 第 幽 類 -二 箇 の 法 用 H 云 何 唄 、 激 花 、 劃 揚 シ カ ロ の 、 第 二 類 -四 箇 の 法 用 H 如 來 唄 、 轍 花 、 賛 音、 錫 杖 第 三 類 -攣 則 法 用 ・琵 如 來 唄 、 轍 花 、 甥 揚 イ ヅ カ の 第 四 類 一 箇 の 法 用 H 三 禮 中 唄 で あ る が 、 先 づ 読 明 を 要 す る こ と は ﹁ 唄 ﹂ に 三 種 類 が あ 云 ふ こ と で あ る。 若, い 人 等 の 中 に は 此 の 辮 別 の 出 來 な い根 當 に あ ら う と 思 ふ。 今 は 黒 譜 は 省 略 し て 、 其 れ 等 の 歌 詞 丈 け 乙 に 暴 げ て 、 其 れ 等 の 辮 別 の 便 に 供 一す る と と ゝ す る。 ○ 云 何 唄 云 何 得 長 壽 金 剛 不 壊 身 復 以 何 因 縁 得 大 堅 固 力 ○ 如 來 唄 ン 如 來 妙 色 身 世 こ れ に 恐 ろ し い 長 い 譜 が つ い て 居 る の で 常 に ﹁ 長 唄 ﹂ と あ 呼 ん で 居 る が 、﹁ 如 來 唄 ﹂ と 鼓 ふ の が 普 通 の 呼 び 名 で あ る。 ○ 中 唄 一 切 恭 敬 自 蹄 依 佛 當 願 衆 生 自 露 依 法 當 願 衆 生 自 離 依 僧 當 願 衆 生 如 來 妙 色 身 世 間 無 絵 等 如 來 色 無 鑑 一 切 法 常 佳 こ れ は 常 に ﹁三 禮﹂ と い つ て 居 る も の で あ る が 、 実 は 繭ご 禮 と 唄 と が 一 連 に な つ て 居 る も の で あ る。 三 禮 の 部 分 は ﹁ 一 切 ﹂ か ら 第 三 の ﹁ 當 願 衆 生 ﹂ ま で で あ つ て 、 ﹁ 如 來 妙 色 身 ﹂ 以 下 が ﹁ 唄 ﹂ で あ つ て 、 初 二 旬 を ﹁ 中 唄 ﹂ と 云 ひ 、 後 二 句 を ﹁ 行 香 唄 ﹂ と 呼 ば れ る。 ( 中 唱 と 行 香 唄 と の 句 の 取 り 方 は 朋 治 板 魚 山 と 寛 保 板 以 前 の 魚 山 と の 間 に 少 異 を 存 す る が ) こ の 三 禮 ど 唄 と の 一 連 を 引 き く る め て 常 に ﹁ 三 禮 中 唄 ﹂ と 豫 ひ 、 略 し て ﹁三 禮 ﹂ と い つ て 居 る の で あ る。 以 上 の 申 に 於 て 、 第 山 類 の ﹁ 法 肘 ﹂ 、は ﹁ 二箇 の 法 用 ﹂ と 呼 ば れ る も の で あ る が 、 唄 と 散 花 と 封 揚 と 三 箇 あ る の に 何 故 に ガ ヤ グ 二 箇 と 云 ふ が。 封 揚 は 散 花 の 、﹁ 加 役 ﹂ で あ つ て 、 小 供 を 背 負 ふ た 母 親 が 一 枚 の 切 符 で バ ス に 乗 る よ う な も レ の で 鵬あ る。 散 花 、 封 揚 を 法 禽 實 修 の 時 に 一 人 に 配 役 し て 二 人 に 配 役 せ ぬ の な 乙 か ら 來 た の で あ る。 然 ら ば 散 花 は 重 く 封 揚 は 輕 い か と 云 へ ば 、 決 し て 爾 者 の 輕 重 か ら 來 た の で は な い。 封 揚 は 後 世 に 出 來 て 二 箇 の 中 に 取 り 入 れ ら れ た か ら 、 三 箇 に な つ て も 習 慣 上 二 箇 の 名 で 呼 ば れ る の で あ ら う。 此 の 二 箇 の 法 用 に 使 用 さ れ る 素 材 と し て の ﹁ 唄 ﹂ は 必 す ﹁ 云 何 唄 ﹂ 、に 限 る の で あ つ て 他 の 唄 を 用 い て は な ら な い。 叉 散 、 花 は 中 段 に ﹁ 露 命 毘 盧 舎 那 佛 云 々 ﹂ の 歌 詞、 即 ち ﹁ 大 日 ﹂ を 使 用 し 准 く て は な ら な い。 そ し て 此 の ﹁ 二箇 の 法 用 ﹂ は 必 す ﹁ 密 立 の 法 會 ﹂ κ 限 つ て 使 用 さ れ る も の で あ つ て 顯 立 の 法 會 に 使 用 し て は な ら な い 掟 で あ る。 第 二 類 の ﹁ 四 箇 の 法 用 ﹂ は ﹁ 唄 ﹂ は 必 す ﹁ 如 來 唄 ﹂ ( 長 唄 ) に 限 る の で あ つ て 他 の 唄 を 用 い て は な ら な い。 叉 此 の 散 花 の 中 段 に は ﹁ 天 地 此 界 多 聞 室 逝 宮 天 虞 十 方 無 云 々 ﹂ の 歌 詞 、 即 ち 、 ﹁ 繹 迦 ﹂ を 使 用 し な く て は な ら な い。 之 れ に 梵 音 、 錫 杖 が 加 は つ て 四 箇 と な る の で あ る が 、 ﹁ 四 箇 の 法 用 ﹂ は ﹁ 顯 立 ﹂ の 法 禽 に 限 つて 使 用 さ れ る も の で あ つ て 密 立 に 使 用 さ れ て な な ら な い の で あ る。 第 三 類 の ﹁ 攣 則 法 用 ﹂ と は 私 が 勝 手 に 名 づ け た 名 構 で あ る が 、 乙 れ は 恐 ち 風 比 較 的 後 世 に 出 來 た 組 み 合 ぜ で 諮 ら う。 乙 れ は 四 箇 の 法 用 の 一 攣 態 で あ つ て 、 四 箇 の 法 用 の 中 の ﹁ 梵 音 ﹂ 省 略 法 則 私 案
教 丈 化 の 代 り に ﹁ 封 揚 ﹂ を 用 い た も の で あ る か ら 、 乙 れ に 嗅 ﹂ ﹂ 散 花 ﹂ は 必 ず 四 箇 の 法 用 所 用 の も の で な く て は そ し て 叉 乙 れ は 顯 立 法 會 に 限 つ て 使 用 さ れ る ﹁ 法 つ て 密 立 に 使 用 さ れ て は な ら な い。 の ﹁ 二 箇 の 法 用 ﹂ は 二 箇 で あ る か ら 組 み 合 せ に 移 動 い。 乙 れ は 顯 密 爾 組 織 の 法 會 に 通 用 さ れ る も の で あ 法 用 ﹂ で あ る。 づ ま り 法 會 の 時 間 を 短 縮 す る 必 要 あ に ﹁ 二箇 の 法 用 ﹂ の 代 り に 、 叉 ﹁ 四 箇 の 法 用 ﹂ の 代 れ ぐ 代 用 さ れ る も の で あ る。 從 つ て 二 箇 の 法 用 と 用 と が 同 二 法 會 に 於 て 並 べ 行 は る 乙 と は 間 違 ひ で あ の 法 用 の 場 合 も 、 攣 則 法 用 の 場 合 も 亦 阿 檬 で あ る 黙 意 を 要 す る の で あ る。 こ れ 丈 け の 豫 備 智 識 を 以 て 次 法 曾 の 乙 と に 移 つ て 行 う と す る の で あ る。 、 大 般 若 會 會 の 正 し い 行 じ 方 拡 拙 著 眞 言 宗 諸 法 會 作 法 解 読 一 七 委 悉 に 蓮 べ て あ る か ら 其 の 方 を 見 て 、下 さ い。 懸 に な る の は 高 野 山 等 で 修 行 す る が 如 き 自 受 法 樂 的 問 題 に は な ら な い が 、 檀 信 徒 所 鉗 の 法 愈 と し て は 導 猫 唱 の 時 間 が 多 分 に か ゝ り 過 ぎ て 如 法 に 行 ず る 乙 と い の が 現 欺 で あ る。 折 角 大 般 若 表 白 を 傳 習 し て も 實 合 が 殆 ど 皆 無 で あ る と 云 ふ 實 情 に あ る。 そ 乙 で 私 は 下 寵 の 如 き 省 略 難 明 を 用 い て 之 れ を 蒋 す る 乙 と を 捷 唱 す る も の で あ る。 大 般 若 法 則 は 所 謂 顯 立 組 織 の 法 會 で あ る か ら 法 用 は 、四 法 用 を ゆ る の が 原 則 で あ る げ れ ど も 、 攣 則 法 用 を 用 い て 管 、 錫 杖 の 代 り に 封 揚 が 入 つ て 居 る の で あ る が 、 然 し 野 歌 詞 は 大 般 若 猫 特 の も の で あ る。 以 下 順 序 を 途 ふ て 省 略 を 書 い て 行 乙 う と 思 ふ。
○
大
般
若
省
略
法
則
罹
私
﹂
先
憎
同
入
堂
着
座
次
総
禮
伽
陀
(省
略
墨
譜
如
上
)
択
唄
○
散
花
中
段
羅
迦
(
初
段
、
後
段
如
上
)
○
封
揚
省 略 法 則 私 案教 丈 復 時 間 短 縮 の 必 要 あ る 場 合 は 、 以 上 の 法 用 を 用 い ず。 導 師 一 禮 二 箇 の 法 用 如 常 唱 之 次 に 表 向 に 移 る。 或 ば 一 箇 の 法 用 を 心 て 表 向 に 移 る も 二 方 法 で あ る。
白
雀 略 法 則 私 案
丈
択
護
願
択
大
般
若
経
韓
讃
導 師 大 般 若 経 第 一 巻 開 巷 嚢 音 諸 衆 導 師ノ 聲 欄獅鷹 シ テ 各 韓 讃 ス 導 離 ハ下 禮 盤 蔓 其 ノ マ マ 諸 衆 ト 同 蛇 巻 数 聴 讃 シ 諸 衆 ト 同 時 二 韓 讃 ヲ 終 リ 其 ノ マ マ 結 願 嚢 訟日 ス衣
結
願
聖
省 略 法 則 私 案文 化
次
廻
向
伽
陀
樽
名
禮
以 上 の 次 第 に 依 つ て 大 般 若 會 を 行 す る 時 は 唄 -二 分 半。 散 花 -五 分。 封 揚 -頭 助 六 分。 表 白 及 び 結 願 事 由 導 師 猫 唱 -十 分。 廻 向 伽 陀 爾 名-禮 三 分 牟。 合 計 二 十 七 分。 外 に 大 般 若 経 轄 護 の 時 間 を 二 十 分 見 る と す れ ば 都 合 四 十 七 分 に て 如 法 に 修 行 出 來 る。 若 し 略 法 用 を 以 て 代 用 す れ ば 其 れ に 要 す る 時 間 を 三 分 と す ゐ。 そ 乙 で 差 引 十 分 を 節 約 す る 乙 と が 出 來 る か ち 大 般 若 維 轄 護 時 間 二 十 分 を 併 せ て 三 十 七 分 位 に て 如 法 に 行 ず る 乙 と が 出 來 る の で あ る。 三、 弘 法 大 師 降 誕 會 大 師 誕 生 會 の 正 し い 法 則 は 拙 著 ﹁ 諸 法 會 作 法 解 論 ﹂ 一 六 四 頁 に 述 べ て あ る か ら 見 て 下 さ い。 然 し 近 時 は 誕 生 會 は 行 は れ て も、 其 の 儀 則 が 如 實 に 行 な れ る 乙 と は 殆 ど 無 い と い つ て も よ い 程 で あ る。 大 抵 は 早 く か ら 式 師 が 登 旦 し て 勝 手 に 式 を 讃 む と か。 或 は 式 師 の 旦 を 別 に 横 の 方 に 設 け て 置 い て 式 は 勝 手 に 讃 み、 中 央 の 旦 に は 供 養 法 師 が 登 旦 し て 行 法 す る と か。 或 は 全 く 式 は 讃 ま な い で 行 す る 等。 折 角 法 則 が 有 り な が ら 全 く 行 は れ て ゐ な い と 云 ふ の が 現 歌 で あ る。 乙 れ は 聲 明 が 六 ケ 敷 い と 云 ふ 乙 と よ り も、 降 誕 會 の 講 式 を 式 師 が 猫 唱 す る 時 間 が 永 く か ゝ 砂 過 ぎ る と 云 ふ 乙 と が 大 き な 原 因 の 一 つ だ と 考 へ ら れ る の で、 私, は 誕 生 會 の 講 式 を ﹁ 省 略 し た も の ﹂ に 依 つ て 行 じ て 居 る の で あ る。 例 に 依 つ て 私 の 法 則 を 載 せ る 乙 と ゝ す る。
○
弘
法
大
師
誕
生
法
會
法
則
﹁信
私
﹂
先
露
衆
入
堂
着
座
次
傳
供
吉
慶
籍
灘
藩
壽
巳
墨
譜
如
常
数
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文
次
別
禮
伽
陀
賓 略 法 則 私 案文 化
次
弘
莫
離
誕
生
膚
式
﹁信
省
略
﹂
南
無
蹄
命
項
禮
密
教
傳
來
弘
法
大
師
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師
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法
用
次
表
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○
踊
伽
陀
省 略 法 期 瀦 案文
○
伽
駝
蜜 略 法 則 私 案文 化
○
伽
陀
.
次
灌
沐
頒
墨
譜
並
所
作
如
常
次
後
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佛
讃
墨
譜
如
常
次
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向
伽
陀
墨
譜
大
般
若
淡
繋
箆
魂
偵
し
稻
護
の
歌
詞
省 略 法 則 私 案教 丈 化 は ﹁ 南 無 遍 照 金 剛 ﹂ ﹁ 南 無 護 持 密 教 十 大 弟 子 ﹂ ﹁ 無 南 自 他 法 界 平 等 利 益 ﹂ 。 以 つ て 弘 法 大 師 降 誕 會 法 則 の 私 案 を 書 き 絡 っ た。 常 誕 會 等 の 如 き 講 式 中 心 の 法 愈 は、 組 織 の 上 か ら 味 う 誠 に 立 派 な も の で、 日 本 唯 二 の 大 音 樂 た る 講 式 が 中 て、 而 も ﹁ 講 式 の 猫 唱 ﹂ と ﹁ 伽 陀 の 齊 唱 ﹂ と が 交 互 て あ つ て 一 層 効 果 的 に 出 來 て 居 る。 大 聲 明 家 揃 ひ の 會 や 降 誕 禽 は 實 に 聞 き 懸 れ る 立 派 な も の で あ つ た で 思 ふ。 生 れ て 二 度 も 其 の 勝 縁 に 預 か ら ず し て 死 ん で の 宿 善 の 薄 い の を 暫 塊 に 能 へ な い と 思 ふ の で あ る。 立 派 な 法 會 が 現 在 ・残 つ て 居 り ・な が ら 如 法 に 行 は れ な に 心 外 だ と 思 ふ の で 色 々 工 夫 し て 實 修 し て 見 た。 近 の 分 る 聲 明 を と 云 ふ 要 求 も あ る の で、 讃 歎 伽 陀 の 代 の 如 き 和 讃 の 句 を 代 用 し て 試 み た の で あ る。 段 と 第 二 段 の 中 間 の 讃 歎 伽 陀 の 代 用 に。 舎 那 の 鷹 化 に て。 内 謹 位 高 け れ ど
名
を
示
現
し。
外
用
十
方
に
み
ち
く
て
世
の
初
に
は。
繹
尊
所
説
の
法
を
き
ゝ
桑
の
後
よ
り
は。
舎
利
を
傳
へ
て
生
を
度
す
唾
に
随
ぴ
て。
三
密
喩
伽
の
教
を
受
け
萬
慈
化
度
の
誓
ぴ
あ
り。
懐
胚
あ
り
し
其
の
夜
聖
人
な
り
ど
夢
の
告
げ。
講 式 第 二 段 と 第 三 段 と の 間 の 讃 歎 伽 陀 の 代 屠 に。 幼 稚 の 時 の 遊 び に は。 四 王 現 じ て 蓋 を さ 出 案 受 學 の 粗 め に は。 三 乗 五 乗 の 法 を き 後 に は 不 二 の 理 を 尋 ね。 遮 那 の 秘 傳 を 得 玉 大 唐 青 龍 寺 に 至 り。 傳 法 潟 瓶 を は り て 和 荷 即 ち 入 滅 す。 氏 そ の 時 示 し て の 給 我 と 契 り の 深 く し て。 互 に 師 資 と な り し 唯 二 爾 度 の み な ら ず。 絡 り の 讃 難 伽 陀 の 代 用 に。 我 等 宿 運 拙 {く て。 其 の 粧 を い た づ ら 葬 見 せ ぎ る し と ぞ う き。 但 し 妄 想 雲 厚 く 鷹 化 の 影 を へ だ つ と も。 心 想 空 の 清 け れ ば 法 身 月 の 常 に 澄 む。 思 へ ば 吾 等 が 古 へ 如 何 な る 契 を 結 び て か。 其 の 門 葉 と な り ぬ 三 密 観 行 お こ だ ち ず。 二 度 の 利 盆 を 蒙 ら 二 度 の 利 盆 を 蒙 ら む。と し た の で あ る。 棒 讃 み の 昔 の 伽 陀 よ り も 柔 か く て 此、 の 方 が 善 い よ う に 思 は れ る の で、 こ れ を 常 樂 會 和 讃 の 譜 で 實 修 し て 見。 た 常 樂 會 の 和 一讃 の 譜 が 充 分 に 唱 へ ら れ な い 方 々 に 依 つ て 實 修 し た こ と、 第 三 者 の 批 評 を 聞 か な い こ と で 不 充 分 で は あ る け れ ど も、 私 の 感 じ た 所 で は 常 樂 會 の 和 讃 の 譜 で は ﹁ 沈 静 ﹂ に 過 ぎ て、 講 式 の 曲 譜 と の 間 に 攣 化 の 度 合 が 乏 し い か ら 効 果 的 で な い か と 思 は れ る。 そ れ か と い つ て 金 剛 流 等 の ﹁ ハ デ ﹂ な 譜 を 持 つ て 來 て も 不 調 和 で あ る。 そ こ で や は り 伽 陀 は 昔 の 伽 陀 の 曲 調 を 失 は な い も の が よ い の で あ る か と 思 ふ の で ぜ 伽 陀 の 墨 譜 を 可 成 味 を 失 は ぬ 檬 に と 心 掛 け て ﹁ 省 略 ﹂ を 試 み た の で あ る。 此 の 原 稿 を 書 い て 居 る 折 り 節、 六 月 號 の 聖 愛 ﹂ へ 編 者 註 昭 和 廿 三 年 し が 届 い た。 見 る と 降 誕 會 の 讃 歌 が 載 せ て あ る。 ど な た の 御 作 か 知 ら な い が 早 速 こ れ を 伽 陀 の 歌 詞 と し お も へ て 略 譜 を つ け て 見 た。 ( 原 文 に ﹁ 祝 へ ﹂ と あ つ た が ﹁ 憶 念 ﹂ と 改 め て ) 從 來 の 澄 歎 伽 陀 の 歌 詞 の 代 り に 之 れ を 用 ゆ る こ と も 確 か に 一 つ の 方 法 で は な い か と 考 へ る の で あ る。
○
弘
法
大
師
降
誕
會
法
則
代
用
伽
陀
信
試
作
譜
別
禮
伽
陀
省 略 法 則 私 案教 交 化
陀
讃
歎
(二)(三) 以 上 参 考 の た め に 墨 譜 を 書 い た の で あ る。 地 方 寺 院 で 降 誕 會 を 實 修 す る 場 合 に は 色、 々 な 感 情 の 動 き 等 ・が あ る の で、 式 師 の 外 に 導 師 と し て エ ラ イ 人 が 登 壇 を せ ん と 都 合 の 悪 い 場 合 が あ る。 降 誕 會 の 法 則 と し て は ﹁ 信 法 ﹂ ・無 い の で あ る げ れ ど も、 若 し 新 し い 形 式 を 取 る と す れ ば ﹁ 行 法 ﹂ を 組 み 込 ん だ と て 不 都 合 は な い が、 其 の 組 み 込 み 方 が 悪 い と、 折 角 の 法 愈 全 腿 が 死 ぬ る の で あ る。 曾 つ て 岡 山 で よ く 行 は れ た よ う に、 中 央 に 導 師 が 登 壇 し、 横 の 方 に 式 師 が 登 壇 し て、 職 衆 と は 無 關 係 に 式 を 護 ま れ て あ る が 如 き は 法 會 と し て は 至 然 の 失 敗 で あ る。 か よ う な 場 合 に 於 け る 降 誕 會 の 形 式 と し て 私 は 次 の 如 く 提 唱 す る も の で あ る。 の 如 く 前 後 に 二 壇 を 構 へ、 奥 の 壇 に 供 養 法 師 登 壇、 ロ の 壇 に 式 師 登 壇 す る も の と 定 め る。 作 法 は 爾 人 同 時 に 起 座 登 壇。 供 養 法 師 は 職 衆 に は 關 係 な し に 彌 勒 法 叉 は 大 師 法 を 修 す る。 省 略 法 則 私 案
教 文 化 終 り ま で に 行 法 を 絡 り、 式 師 下 禮 盤 の 氣 配 を 考 え て り、 そ の ま ゝ 灌 沐 七 反 も て 本 座 に 齢 へ る。 つ ゞ い て よ り 灌 沐 を す る。 前 記 私 の ﹁ 省 略 法 則 ﹂ に 依 つ て 式 交 互 に 如 法 に 實 修 す る な ら ば、 奮 法 則 で は 所 用 時 間 乃 至 三 時 間 で あ る の に、 省 略 法 則 で は 一 時 間 二 十 分 夫 す れ ば 一 時 間 位 で も 比 較 的 如 法 に 實 修 出 來 る の で 位 の 二 考 を 煩 は す 次 第 で あ る。 田 舎 様 常 樂 會 に つ い て 常 樂 會 と 云 ふ 言 葉 は 難 瑞 師 の 諸 法 魯 儀 則 に 出 て 居 山 大 樂 院 常 樂 會 に 封 し て 地 方 寺 院 で 修 行 す る 常 樂 會 言 葉 で あ る。 昔 は 本 山 と 末 寺 と 云 ふ 關 係 が あ つ て 奪 封 建 的 思 想 か ら 來 た の か も 知 れ な い が、 乙 ゝ で 私 の は、 高 野 山 常 樂 會 は 檀 信 徒 所 封 で な く し て、 僧 侶 と 追 慕 の 信 念 を 卒 直 に 披 渥 す る 法 會 と で も 考 へ て よ い が、 地 方 寺 院 で は 檀 信 徒 本 意 で あ る か ら、 法 會 實 修 高 野 山 と 異 つ た 用 意 が 必 要 で あ る と 云 ふ 意 味 で 此 の い た の で あ る。 職 後 高 度 日 本 文 化 の 展 開 と 云 ふ 言 葉 に 刺 戟 を 與 へ な い 程 に 云 ぴ ふ ら さ れ て 來 た が、 事 實 の 後 に 何 程 の 展 開 が 可 能 で あ る か 頗 る 問 題 で あ る が 文 化 の 展 瀾 は 形 の 上 で は 科 學 で 心 の 上 で は 佛 教 で あ る と 思 ふ ゆ 色 々 な 意 味 で 繹 尊 追 慕 の 常 樂 會 乙 そ、 昭 和 唾 い も の が 出 來 で、 廣 く 世 界 に 呼 び か け 得 る 時 が 來 ね ば と 思 ふ。 若 い 人 等 は 聲 明 等 愚 に も つ か な い も の で、 そ と を し て 居 つ た の で は 食 は れ も 飲 ま れ も 出 來 な い。 そ ん と は 宗 教 家 と し て は 末 端 の 乙 と で 意 に 介 す る 程 の 問 題 で も な い 様 に 考 へ ら れ 易 い の で あ る が、 高 度 日 本 文 化 は 高 度 日 本 音 樂 が な く て は な ら ぬ。 將 來 に 出 來 る も の あ て に は な ら な い。 今 後 も 皇 室 の 内 に 命 肱 を つ ゞ け る う 所 の 林 邑 時 代 の 印 度 の 舞 樂 が 當 時 の 形 に 近 い も の で 樂 と し て 残 る で あ ら う が、 乙 れ と 肩 を 並 べ 得 る 日 本 音 樂 て は 聲 明 よ り 外 に は な い と い つ て も 嚢 ぴ 過 ぎ で は あ る ま 聲 明 の 中 に ぱ 印 度 の も の や 支 那 の も の が 相 當 澤 山 存 在 る の で あ る が、 其 れ ・等 は 或 る 大 き な 攣 化 さ れ た 形 の も て 保 存 さ れ て 居 る に 過 ぎ な い。 實 を 云 へ ば 眞 の 日 本 聾 明 て 今 日 に 未 だ 生 き て 居 る も の は と 云 へ ば ﹁ 講 式 ﹂ 其 の も あ る。 講 式 は 歌 詞 も 曲 も 日 本 人 が 自 ら 産 ん だ 大 音 樂 で 講 式 の 後 に 種 々 の 日 本 音 樂 が 其 れ を 母 膿 と し て 曙生 れ て 來 今 日 迄 未 だ 講 式 を 陵 駕 す る に 足 ゐ 程 の 大 き な も の は 出 來 な い と 曇 つ て も 過 言 で は あ る ま い。 講 式 は 實 に 日 本 人 音 樂 的 財 産 と し て は 正 し く 國 賛 的 存 在 で あ つ て、 日 本 晋 粋 乏 し て 白 人 に 示 さ れ て よ い と 思 ふ。 唯 そ 乙 に 聲 明 家 が い と 云 ふ 乙 と が 問 題 で あ る。 理 峯 師 は 講 式 を 傳 習 し 始 め ら 三 十 年 月 に 漸 く ﹁ 其 の 旨 を 得 た ﹂ と 語 つ て 居 る が、 乙
文 字 通 り と す れ ば 昔 の 人 は 愚 頓 そ の 竜 の ゝ 嫌 に 受 け 取 ら れ る け れ ど も、 事 實 や つ て 見 る 乏 ウ ソ で な 熔 と 思 ふ。 私 も 式 を 傳 脅 し は じ め て か ら 三 十 年 以 上 に な る。 其 間 に 何 千 返 を 以 つ て 数 へ ら れ る 程 に 唱 へ て 見 た が、 未 だ 二 度 も 快 心 の 笑 を 洩 ら し 得 た 罷 験 は な い の で あ る。 職 衆 が 多 敏 齋 唱 す る 聲 明 は 崩 壊 し 攣 化 さ れ 易 い の で 各 曲 共 皆 多 少 の 影 向 を 受 け て 居 る け れ ど も、 獨 唱 の も の は 割 合 に 崩 れ す に 傳 習 さ れ て 居 る と 思 は れ る 黙 は 大 き な 幸 で あ る が、 乙 れ も 既 に 命 壇 夕 に 追 つ て 居 る 檬、 な 感 じ が し て 遣 る 瀬 が な い の で あ ゐ。 ど の 曲 が 滅 亡 し て 善 い と 云 ふ 乙 と は な い が、 就 中 ﹁ 講 式 ﹂ 丈 け は 何 と か し て 滅 亡 さ せ た く な い の で あ る。 法 禽 の 時 聞 短 縮 が 叫 ば れ て 居 る 今 後 の 時 代 に、 殊 に 地 方 寺 院 で 常 樂 會 が 如 法 に 行 は れ る 等 の 乙 と は 全 く の 室 想 で あ ら う。 四 座 講 は 出 來 な い で も せ め て 一 座 講 が 如 法 に 行 は れ ゝ ば よ い と 思 ふ。 今 で も 地 方 に 依 れ ば 或 る 小 甚 域 内 寺 院 の 輪 番 制 で 常 樂 會 が 行 は れ て 居 る 乙 と を 傳 闘 ず る が、 そ れ 等 獄 大 抵 講 、 式 健 勝 手 に 讃 み 隔 職 衆 も 勝 手 に 法 會 を 進 め て 行 く と 云 ふ 崩 れ た も の で あ る ら し い。 私 が 式 を 習 ひ 始 め た 頃 高 野 山 大 師 教 會 で 常 樂 會 が 行 は れ、 私 が 式 師 を 志 願 し た 乙 と が あ る。 其 の 時 一 山 で も 八 ケ 間 し 屋 の 遍 照 光 院 の 法 性 前 官 が 本 を 開 い て 聞 き 入 つ て 居 ら れ る の に 冷 汗 の 流 れ た 乙 と を 畳 え て 居 る が、 か う い ふ 機 會 に 度 々 相 遇 す る 乙 と が 上 達 の 要 件 で あ る。 人 が 聞 い て も 聞 か な く て 竜 勝 手 に 護 む と 雪 ふ の で は 常 に 曲 節 は 無 茶 苦 茶 で、 正 し い も の を 習 う と も し な く な る の で 正 し い 講 式 の 曲 節 が 滅 亡 に 導 か れ て 行 く の で あ 為。 そ 乙 で 私 は 四 座 講 よ り も 寧 ろ 二 座 講 に し て、 其 の 一 座 講 の 申 で も 省 く 乙 と の 出 來 る も の は 最 大 限 度 這 省 い て 可 成 時 間 を 短 縮 し た も の が 行 は れ る 乙 と を 提 唱 す る も の で あ る。 勿 論 講 式 の 獨 唱 と 伽 陀 の 齊 唱 と を 交 互 に 行 ず る 規 模 は 徹 頭 徹 尾 守 り 抜 か れ ば な む ぬ。 私 は 乙 ゝ で は 聲 明 の 省 略 を な さ す し て 形 式 の 省 略 と 其 の 鷹 用 と を 考 へ て 見 よ う と す る の で あ る。 そ れ に は 從 來 の 正 し い 形 式 を 先 づ 研 究 し て 見 て、 昔 か ら 省 略 し て も よ い と 云 ふ 項 目 は 省 い て 時 間 の 短 縮 を 老 べ よ う と す る の で あ る。 隔 先 づ 難 瑞 師 の 諸 法 會 儀 則 に 依 つ て 大 樂 院 の 常 樂 會 の 順 序 次 第 を 列 記 し て 見 る と 、 先 鋤 請 次 総 禮 伽 陀 構 名 禮 次 傳 供 次 祭 文 次 別 禮 伽 陀 次 法 用 ( 四 箇 -唄、 散 花、 梵 音、 錫 杖 ) 次 式 へ 式 各 殺 と 交 互 に 讃 歎 伽 陀 ) 次 廻 向 伽 陀 次 和 讃 訳 念 佛 次 唱 禮 賓 略 法 鋼 私 案
教 文 化 上 浬 秦 講 ) 講 別 禮 伽 陀 へ( 一 箇 -三 禮 中 唄 ) 歎 伽 陀 如 上 伽 陀 上 羅 漢 講 ) 別 禮 伽 陀 ( 一 箇-御 前 類 逡 跡 所 用 略 法 用 ) 伽 陀 如 上 陀 上 遺 跡 講 ) 別 禮 伽 陀 ( 一 箇-三 禮 中 唄 ) 歎 伽 陀 如 上 陀 次 和 讃 次 舎 利 讃 歎 次 舎 利 禮 次 奉 逡 次 稻 名 禮 退 出 と な つ て 居 る が、 こ れ と 現 行 の 講 式 及 び 法 則 に 比 較 し る と、 浬 繋 講 式 第 五 段 の 末 尾 に ﹁ 如 來 浬 榮 諸 功 徳 甚 深 廣 可 量 衆 生 有 感 無 不 鷹 究 寛 令 得 大 菩 提 ﹂ の 伽 陀 が 置 か れ る。 享 保 板 法 期 に は 此 の 伽 陀 を 置 い て 次 に 廻 向 伽 陀 を 載 あ る が、 前 者 は ﹁ 除 之 ﹂ と 朱 記 し て 居 る。 申 古 か ら 浬 繋 第 五 段 の 伽 陀 は 雀 略 さ れ て 廻 向 伽 陀 を 以 て 験 ね さ せ て 居 う で あ る。 次 に 前 掲 諸 法 會 儀 則 で は 羅 漢 講 の 讃 歎 伽 陀 の 廻 向 伽 陀 が 入 つ て 居 る が 享 保 板 法 則 に は 鉄 げ て 居 る。 享 法 則 の 遺 跡 講 讃 歎 伽 陀 第 三 段 に ﹁ 我 之 所 愛 子 謂 若 諸 比 丘 諸 遊 方 昔 曾 安 止 虞 ﹂ の 伽 陀 が 飴 分 に 置 か れ て あ る が、 乙 は 墨 譜 を つ け て な い の の で 替 句 の 意 味 で あ る か、 そ れ と 加 で あ る か 今 は 不 用 の 意 味 か で あ ら う。 大 艦 に 於 い て 大 異 り は な い 檬 で あ る か ら ﹂ 之 れ が 常 樂 會 と し て の 型 と 見 違 ひ 無 い と 思 ふ。 そ 乙 で 常 樂 會 は 要 す る に 顯 立 の 四 つ の 講 の 連 績 で あ つ 四 座 が 各 獨 立 性 を 持 つ て 居 為 の で あ る。 從 つ て 此 の 型 の の 内 容 は 顯 立 の 諸 講 法 則 の 規 定 に 依 つ て 具 略 を 考 へ て 行
と が 當 然 で あ る。 難 瑞 師 の 諸 法 會 儀 則 下 巻 十 丁 所 載 顯 立 講 式 廣 略 の 意 味 を 書 い て 見 る と 次 の 通 り で あ る。 顯 立 門 前 伽 陀 構 名 禮 絡 禮 伽 陀 構 名 禮 こ の 三 つ は 略 す る 蒔 は 三 つ 皆 略 し。 傳 供 用 ゆ る 時 は 三 つ 智 用 ゆ る の が 原 則 で 具 略 禮 必 ず 三 者 一 連 の 行 動 を 取 る 掟 祭 文 で あ る。
別
禮
幕
名
聾
法 用 二 箇、 四 箇 任 意 式 讃 歎 伽 陀、 式 と 交 互廻
向
伽
陀
爾
名
圃
和
譛
寳 號 へ し ス ル ガ シ メ シ ト ラ ヅ ク ト キ ハ ク コ ト ヲ で あ る。 そ し て ﹁ 今 入 レ園 者 爲 ゼ 欲 令 知 昌 就 レ 略 二則 除 ジ 之 ﹂ と 述 べ て あ る。 此 の 規 則 を 鷹 用 し て 考 へ て 見 る に、 讃 歌 伽 陀 の、 次 の ﹁ 廻 向 伽 陀 ﹂ ・は 園 の 内 に 入 れ て な い か ら 省 略 し な い 項 目 で あ る の に、 現 行 常 樂 會 の 羅 漢 講 の み に 之 れ を 置 い て 居 な い 乙 と は 何 故 で あ ら う か 一 寸 オ ヵ シ イ と 思 ふ。 地 方 寺 院 等 で 常 樂 會 を 修 す る に、 場 合 に 依 る と 前 晩 参 詣 人 の 來 な い 間 に 或 る 程 度 法 會 を 進 行 し て 置 い て、 當 日 参 詣 人 を 見 て 成 る 可 く ﹁ ハ デ ﹂ な 所 を 行 す る。 と い つ た や り 方 が あ る ら し い。 此 場 合 に 中 曲 等 が 雑 然 と 取 り 入 れ ら れ る 所 も あ る や に 傳 聞 し て 居 る。 乙 れ は 法 會 の 具 略 に 關 す る 常 識 が 嵌 げ て 居 る 所 か ら 乙 ん な 乙 と に な る の で あ る。 か ゝ る 場 合 は 前 掲 の 規 定 を 基 礎 と し て 講 式 の 猫 唱 を 絶 封 的 に 生 か す 乙 と に 工 夫 を 用 い ら れ る 様 熱 望 し て 止 ま な い も の で あ る。 例 へ ぱ 浬 繋 と 羅 漢 ど の 二 講 文 け 前 晩 参 詣 人 の 來 な い 聞 に 修 行 す る と す れ ば 次 の 通 り に 行 じ た ら 如 法 に な る と 思 ふ。 先 勧 請 次 総 禮 次 傳 供 次 祭 文 次 別 禮 伽 陀 次 一 箇 法 用 ( 三 礼 中 唄 ) 次 式 讃 歎 伽 陀 如 上 次 廻 向 伽 陀 次 和 譛 次 念 佛 三 行 次 羅 漢 講 別 禮 伽 陀 次 一 箇 法 用 次 式 讃 歎 伽 陀 如 上 次 廻 向 伽 陀 雀 略 法 則 私 案教 文 化
讃
三 行 上 前 晩 修 行 講 別 禮 伽 陀 -四 箇 法 用-唄、 散 花、 梵 音、 錫 杖 讃 歎 伽 陀 如 上 伽 陀 方 便 ( 一 寸 休 息 等 ) 講 別 禮 伽 陀 ( 一 箇 法 用 ) 讃 歎 伽 陀 如 上 伽 陀 讃 讃 歎 禮 次 奉 逡 次 構 名 禮 邊 出 以 上 の 順 序 と し 園 の 中 に 入 れ た 項 目 は 皆 省 略 す る。 大 し た 短 縮 に は な ら な い と し て も 組 織 上 如 法 で あ つ て 甥 の 方 面 か ら も 都 合 が よ い と 思 ふ。 此 の 遺 跡 講 の 形 式 を 羅 又 は 舎 利 講 へ 以 つ て 行 く 乙 と も と れ の 鷹 用 と し て 自 由 る 。 所 謂 田 舎 様 常 樂 會 と し て は 此 の 考 へ 方 は 確 か に 必 要 つ て 有 効 で あ る と 信 ず る も の で あ る。 次 に 二 座 講 の 常 樂 會 に つ い て 考 へ て 見 よ う。 元 來 ﹁ 常 樂 會 ﹂ 何 時 頃 か ら ど ん な 風 に 行 は れ た か よ く 分 む な 難 瑞 師 諸 法 會 儀 則 の 大 樂 院 常 樂 會 舎 利 講 和 讃 の 下 の 注 し 一 座 講 二 八 有 轟上 音 嚇叉 一 座 講 二 ハ用 ほ念 佛 剛也 ﹂ と あ る か ら 早 は れ て 居 つ た 乙 と は 確 實 で あ る。 然 し 其 の 順 序 次 第 は 同 に は 載 せ て ゐ な い か ら 如 何 に 行 ぜ ら れ た か 知 る 由 も な い。 は ﹁ 眞 言 宗 諸 法 會 作 法 解 論 ﹂ を 書 く 時 に、 故 宮 野 宥 智 僧 お 尋 ね し て、 お 読 の ま ゝ の 次 第 を 同 書 一 六 二 頁 に 載 せ て た の で 訪 る。 念 の 爲 に そ れ を 乙 ゝ へ 載 せ て 見 る と、 先 鋤 諸 次 総 禮 伽 陀 稻 名 禮 次 傳 供 次 祭 文 た 畦 曲 昆 珊 已次 法 用 四 箇 次 式 讃 歎 伽 陀 如 上 次 廻 向 伽 陀 次 和 讃 次 念 佛 次 唱 禮 次 前 讃 次 念 佛 次 後 讃 次 臓 悔 随 喜 次 舎 利 讃 歎 次 含 利 禮 次 奉 逡 次 稔 名 禮 退 出 で あ る が、 今 日 と し て 考 へ て 見 れ ば 此 の 一 座 講 の 形 式 に は 相 當 考 慮 の 飴 地 が あ る と 思 ふ。 此 の 一 座 講 の 次 第 と 四 座 講 の 次 第 と を 比 較 し て 見 る に、 中 間 の 羅 漢 講 と 遺 跡 講 と 舎 利 講 と を 抜 い て、 舎 利 講 の 舎 讃 以 下 を 附 加 し た 文 け の も の で、 二 座 講 と し て の 組 織 上 か ら 考 慮 が 彿 は れ て 居 な い の で あ る。 何 と な れ ば 常 樂 會 の 組 織 は 二 つ の 法 會 で あ る と い つ て も、 二 座 二 座 の 小 法 會 が 四 つ 蓮 結 さ れ て 二 法 會 を な し て 居 る の で あ つ て、 二 座 二 座 で 各 ﹁ 断 落 ﹂ が つ い て 居 る の で あ る。 其 の 中 で 最 初 の 浬 葉 講 に 於 て は 最 大 の 材 料 を 具 備 し て 組 織 し 他 は 最 略 の 材 料 を 以 つ て 組 み 立 て ら れ、 て あ る。 從 つ て 浬 契 講 に は 前 後 讃 が 置 か れ た の で、 後 讃 の 絡、 り は 例 の 通 り ﹁ 賊 悔 随 喜 ﹁ を ﹁ 断 落 ﹂ と し て 浬 繋 講 は 絡 り を 告 げ 次 の 羅 漢 講 と 舎 利 講 と は 各 念 佛 初 重 三 行 を 唱 へ そ れ を ﹁ 噺 落 ﹂ と し て そ れ く 匪 切 ら れ て 進 行 し、 最 後 は 奉 邊、 構 名 禮 で 絡 局 し て 居 る の で あ る。 所 が 一 座 講 は 四 座 蓮 結、 を 排 除 し て 純 粋 二 座 の 形 式 を 取 つ て 居 る の で あ る か ら、 一 座 講 の 中 途 に ﹁ 噺 落 ﹂ が あ つ て は な ら な い の に ﹁ 繊 悔 随 喜 ﹂ を 其 の ま ゝ 淺 し て 居 る 乙 と は 全 体 と し て の 考 へ 方 が 足 り な い と 云 ふ 可 き で あ る。 元 來 四 座 の も の を 一 座 に す る か ら、 そ 乙 に 不 自 然 が 起 る の が 當 然 で あ る 故 特 に 此 の 黙 に 考 慮 が 携 ぱ れ ね ば な ら な い。 そ 乙 で ﹁ 臓 悔 階 喜 ﹂ は 土 砂 加 持 の 所 で 論 明 し た よ う に 導 師 の み 之 れ を 微 晋 で 唱 へ 諸 衆 は 後 讃 の 鉢 の 終 了 す る 形 式 に 改 め な く て は な ら ぬ。 ﹁ 向 上 廻 向 ﹂ は 奉 逡 の ﹁ 願 以 此 功 徳 ﹂ の 伽 陀 の 所 に 於 い て 乙 れ を 見 て よ い と 思 ふ。 次 に 一 座 講 は 元 來 所 要 時 聞 の 短 縮 か ら 來 た の で あ る か ら、 地 方 寺 院 等 で 修 行 す る 場 合 に は 必 要 に 鷹 じ て も つ と 短 縮 し た ら よ い と 思 ふ。 却 ち 次 の 次 第 に つ い て 考 慮 す べ き で あ る。 先 鋤 請 次 総 禮 次 傳 供 次 祭 文 密 略 法 則 私 案
教 文 化 唄、 散 花、 梵 音、 鍋 杖 の 所 謂 四 箇 の 法 用 を 用 ゆ る、 は 一 箇 の 法 用 ( 三 禮 中 唄 ) を 用 ゆ る か 任 意 で あ る 一 座 講 は 時 間 短 縮 が 主 眼 な ら ば 寧 ろ 二 箇 の 法 用 を 用 乙 と が 當 然 の よ う に も 考 へ ら れ る。 若 し 二 箇 の 法 用 ゆ る 時 は、 別 禮 伽 陀 の 二 句 目 に 式 師 二 禮 登 壇、 念 珠 き 其 の 便 り に 式 を 取 つ て 少 し 開 い て 見 て 自 分 が 讃 む 否 か を 確 め、 元 の 如 く 巻 い て 脇 机 に 置 き、 次 取 珠 呂 丁、 次 踵 鋸 し て 叉 一 丁、 次 三 禮 隔 三 禮 絡 つ て 衣 紋 を 取 珠 邑 金 一 丁、 ﹁ 如 來 妙 色 身 ﹂ 以 下 を 唱 へ 絡 う て 金 一 香 呂 を 壇 と 脇 机 と ﹁ ま た げ ﹂ 置 い て、 式 を 取 り 護 音 白 段 を 絡 れ 彼 式 を 置 き、 柄 香 呂 を 脇 机 に 置 き 直 し、 取 り ﹁ 第 一 ﹂ 等 と 式 を 讃 ん で 行 く の で あ る。 式 各 段 と 交 互 に 讃 歎 伽 陀 伽 陀