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ブランド 経 営 の 現 状 を 探 る 城 西 国 際 大 学 経 営 情 報 学 部 客 員 教 授 岡 東 務 はじめに 顧 客 を 獲 得 する 有 力 な 手 段 として 自 社 あるいは 自 社 製 品 のブランドの 強 化 は 永 遠 の 経 営 課 題 の 1 つであることは 今 日

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企業情報データベースシリーズ 活用事例紹介 第 18 回

ブランド経営の現状を探る

城西国際大学 経営情報学部 客員教授

株式会社プロネクサス主任研究員 岡東 務

株式会社プロネクサス

データベース事業部

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1 ブランド経営の現状を探る 城西国際大学経営情報学部客員教授 岡東務 はじめに 顧客を獲得する有力な手段として、自社あるいは自社製品のブランドの強化は永遠の経 営課題の 1 つであることは今日においてもいささかも変わらない。上場企業各社は自社の ブランドの強化にどのように取り組んでいるのか ―― プロネクサスの総合情報データ ベースのeol(イーオーエル)を使って、上場各社のブランド戦略を探ってみた。ブラ ンドの強化を経営上の「対処すべき課題」の 1 つと捉えて、取り組んでいる企業の多くは、 顧客と直に向き合っている食料品、小売り、繊維製品などの業種が多かったがそれ以外の 業種でも見られた。ブランドを重視したブランド経営の現状を探った。 1 対象企業 対象とした上場企業は、検索対象のキーワードに「ブランドを含む」に設定し、eol の全文検索機能を使って検索した結果、図表 1 の企業 30 社が該当した。その業種の内訳は、 食料品 7 社、小売り 5 社、繊維製品 4 社、化学、電機機器、輸送用機器、その他製品、卸 売りの各業種が 2 社、ゴム、機械、情報通信、サービスの各業種が 1 社であった。 図表 1 上場各社のブランドへの取り組み コード 企業名 業種 ブランドの課題 2131 アコーディア・ゴルフ サービス マルチブランド戦略推進によるブランド向上 2282 日本ハム 食料品 グループブランド価値の向上 2502 アサヒグループ HD 食料品 基幹ブランドの更なる強化 2503 キリン HD 食料品 「ブランドを基軸とした経営」の確立・展開 2593 伊藤園 食料品 「伊藤園」という総称ブランドを軸に「個別ブランド」の強 化 2594 キーコーヒー 食料品 グループ一丸となって「ブランド」強化 2736 サダマツ 小売業 顧客を起点としたブランドの構築 2764 ひらまつ 小売業 レストランとしてのブランドを確立 2914 J T 食料品 ブランド・エクイティ強化を通じたシェアの維持・拡大 3069 アスラポート・ダイニ ング 小売業 既存ブランドにおける商品の品質とサービスの追及 3205 ダイドーリミテッド 繊維 「ニューヨーカー」ブランドの価値向上 3320 クロスプラス 卸売業 情報発信力強化によるブランドロイヤリティの向上 4800 オリコン 情報通信 「オリコン」ブランドに企業価値の源泉

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2 4914 高砂香料工業 化学 高砂ブランドの確立 4927 ポーラ・オルビス HD 化学 「基幹ブランドの収益性向上/マルチブランドの戦略強化」 5110 住友ゴム工業 ゴム製品 ブランド価値の一層の向上 6417 SANKYO 機械 SANKYO、Bisty、JB の 3 ブランド体制にて事業を展開 6727 ワコム 電気機器 事業分野拡大に伴うブランド製品事業の成長加速 7201 日産自動車 輸送用 ブランドパワー

7272 ヤマハ発動機 輸送用 新ブランドスローガン「Revs Your Heart」を全世界で発信 7825 ダンロップスポーツ その他 企業価値とブランド価値のさらなる向上 7965 象印マホービン 電気機器 「象印ブランドの進化と拡張」 8016 オンワード HD 繊維 「ブランド軸経営」によりブランドの価値を高める 8022 ミズノ その他 スポーツ市場で「特徴あるブランド」として存在し続ける 8029 ルック 繊維 海外有力ブランドの積極的な新規導入 8105 堀田丸正 卸売業 ブランドの創生 8111 ゴールドウイン 繊維 マルチブランド戦略の実践 8215 銀座山形屋 小売業 顧客別ブランドの提案 ― サントリーHD 食料品 重点ブランドの活動の強化 ― ホッコク 小売業 既存ブランドのブラッシュアップ (注)HD はホールディングスの略。 2 食料品各社のブランド戦略 (1)日本ハム 日本ハムは、2012(平成 24)年4月に「国内事業の収益拡大と海外事業の基盤強化」を テーマとした「新中期経営計画パートⅣ」を策定した。その中の経営方針では、「グルー プブランド価値の向上」を、経営戦略では「グループブランドマネジメントの推進」をそ れぞれ取り上げた。 まずグループブランド価値の向上については、次のように説明している(一部字句修正、 以下本稿において同じ)。バランスの取れたグループ経営を更に推し進めるとともに、ス テークホルダーに対する適切な情報開示と、企業グループの姿勢や環境関連の取組み、食 の安全・安心、健康に関する対応などを戦略的に情報発信することにより、日本ハムグル ープのブランド価値向上に繋げていく。さらにはグループの社会的評価やブランド価値を 高めることにより、グループの競争力と従業員のモチベーションにつなげるマネジメント を推進し、グループ全体の活性化を図っていく。 次いで、グループブランドマネジメントの推進では、事業領域の広がりや事業の成果を戦 略的に情報発信してブランド価値向上に努める。また海外売上拡大に向けたグループブラ ンドの活用などのブランド戦略を進め、ブランド価値向上と競争力に活かす方策を推進す る。あわせてグループとしての JSOX などの内部統制システムの充実などガバナンス機能の 強化を図っていく、としている。 (2)アサヒグループホールディングス アサヒグループホールディングスは、「中期経営計画 2015」の初年度である平成 25 年度

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3 から、“バリュー&ネットワーク経営”を推進し、企業価値の向上を目指す。“バリュー& ネットワーク経営”では、これまで育成・獲得してきたブランド・技術・コスト競争力な どの「強み」への集中やそれを活かした新たな価値創造・革新に加え、国内外のネットワ ークを更に拡大することで、長期安定的な成長を図っていく。 図表 2 アサヒグループホールディングスのブランド戦略の概要 事業区分 企業区分 製品区分ごとのブランド 酒類 アサヒビー ル ビール類:基幹ブランドである「アサヒスーパードライ」「ク リアアサヒ」「アサヒスタイルフリー」の強化。「アサヒスー パードライ」では、「アサヒスーパードライ エクストラコー ルド」の拡大展開や「アサヒスーパードライ -ドライブラッ ク-」のクオリティアップなどを通じて、新規顧客の獲得と ビール市場での一層の浸透・定着を図る。新ジャンル「クリ アアサヒ」では、初の派生商品として「最高級のコクとクリ アな後味」が楽しめる「クリアアサヒ プライムリッチ」を 2013 年3月に新発売し、“糖質ゼロ”発泡酒のパイオニア「アサヒ スタイルフリー」では、積極的な販売促進活動を実施するこ とで、ブランド力の向上に努める。 ビール以外の酒類:引き続き中核ブランドの育成及び強化 を図るほか、「Brown-Forman Corporation」が有する世界的に 著名なブランドである「ジャック ダニエル」「アーリータイ ムズ」などの商品を日本国内で販売することで、一層の事業 拡大を目指す。 アルコールテイスト清涼飲料については、ビールテイスト 清涼飲料「アサヒドライゼロ」の積極的なマーケティング投 資を推進し、市場における存在感を高める。 飲料 アサヒ飲料 既存ブランドの地位向上及び新価値の提案により成長を加 速させ、また全社を挙げて収益構造の改革に取り組むことで、 事業基盤の強化を図る。「三ツ矢」「ワンダ」「アサヒ十六 茶」「アサヒおいしい水」「ウィルキンソン」のブランド育 成・強化を行うとともに、新たな柱となる商品の開発を進め る。自動販売機の事業では、設置台数の拡大と1台当たりの 売上の増加により、安定した業績の確立に努める。 カルピス 基幹ブランドである「カルピス」のブランド力の更なる向上を 図り、乳性飲料における磐石な地位を確立していく。 希釈タイプの乳酸菌飲料「カルピス」については、おいしさを

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4 磨き続けるとともに、新容器“ピースボトル”の機能強化を進め る。顧客へ「おいしさ価値」と「健康に役立つ価値」を提供する 企業として、乳酸菌や発酵技術を活用した新たな健康分野におけ る商品開発に挑戦する。 エルビー 主力のお茶・清涼飲料カテゴリーにおける商品開発などを通じ て、新鮮さ・おいしさといったチルド飲料ならではの付加価値を、 引き続き顧客に提案していく。グループ各社との協業をこれまで 以上に強化し、チルド飲料における「バヤリース」「カルピス」 などの商品展開に積極的に取り組む。 食品 アサヒフード アンドヘルス ケア 「着実で健全な成長」「顧客の変化に対応できる組織・基盤の整 備」「企業ブランド向上と風土改革」に取り組み、競合他社にな い独自の強みをつくりだすことで、成長と収益性を実現する。基 幹ブランドの更なる強化と次の柱となるブランドの育成などに より、全ての商品価値を顧客視点で成長させていく。 和光堂 既存事業における収益性を高めるとともに、成長分野において次 の柱となる事業の育成を目指す。ベビーフードでは、国内トップ シェアの強みを活かした販売戦略と対象年齢層の拡大展開を推 し進め、高齢者向け事業では、市場ニーズを先取りする商品開発 や販売促進に取り組む。 天野実業 「食品市場における存在感の向上」「収益構造の改革」「顧客の生 活を豊かにする創造企業」を基本方針として取り組む。 通信販売事業における新規会員数の増加に向けた取組みを強 化することに加え、アンテナショップやテレビCMの展開を通じ て企業知名度を高めていく。

国際 オセアニア 「Schweppes Australia Pty Limited」などが有する主力ブラン ドの育成や成長分野における事業展開に加え、事業会社間のコス トシナジーの創出などにより、酒類・飲料を合わせた総合飲料事 業としての成長を目指す。飲料事業では、炭酸飲料などの主力商 品における販売促進活動の強化や成長が見込まれる市場への参 入などに加え、量販店以外の業態での存在感を高めていくこと で、売上の拡大を図る。酒類事業では、主力の低アルコール飲料 の磐石化を進め、また、「アサヒ」ブランドをはじめとする輸入 ビールなどの成長分野への積極的なマーケティング活動を通じ て、今後の発展に向けた事業構造の確立に努める。 中国 「アサヒ」ブランドの売上拡大による市場での地位向上を図ると ともに、生産拠点の集約化を更に進めることで、品質の向上と収

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5 益性の改善を目指す。最重点市場である上海エリアなどの日本料 理店での取組みの強化に加え、新規の市場や販路の開拓により、 商品の売上の拡大を図る。「北京啤酒朝日有限公司」において、 営業体制の見直しや「アサヒ」ブランドの輸出用商品の生産機能 移管などを進める。 東南アジア 「Permanis Sdn. Bhd.」における主力ブランドの強化による 売上の増加に加え、インドネシアにおける飲料事業の事業基 盤を構築していくことで、東南アジアの事業ネットワークの 拡大を図る。「Permanis Sdn. Bhd.」では、既存の主力ブラン ドを軸としたマーケティング活動を積極的に展開していくと ともに、新商品の発売や販売体制の強化を図り、売上の拡大 に取り組んでいく。インドネシアの「PT. Indofood CBP Sukses Makmur Tbk」との合弁会社では、自社ブランドの開発や製造 設備の建設など、本格的な事業展開に向けた基盤を構築する。 (3)キリンホールディングス キリングループは、長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン 2021」(略称:KV2021) 及びKV2021 の実現に向けた最初のステージである「キリングループ 2013 年-2015 年中 期経営計画」を策定した。KV2021 では、KV2015(2006 年策定)で非連続の成長を目指 してグローバルに拡大した事業基盤を活用し着実に事業を前進させるべく、自律的かつ持 続的な成長と世界レベルの経営品質の実現を通じて、企業価値向上を目指す。そのために、 「ブランドを基軸とした経営」を推進し、ブランドと事業・地域と市場・人と組織の多様 性を生かしながら価値を共創し、顧客・社会と共に確かな成長を成し遂げる。 2013 年は、「キリングループ 2013-2015 年中期経営計画」の初年度として、自律的な成 長に経営の方向性をシフトし、「ブランドを基軸とした経営」を持続可能な競争優位の源 として確立・展開して、売上の拡大と収益性の向上を目指す。 日本綜合飲料事業では、キリン㈱の設立により中・長期的な視点に立って商品ブランドの 育成に取り組み、グループ中核事業の再成長に向けて綜合飲料戦略を加速させる。 海外綜合飲料事業では、オセアニア、ブラジル、東南アジア各地域の成長性に応じた成果 を創出することで、グループ全体の成長を牽引していく。 (4)伊藤園 伊藤園は、経営理念である「顧客第一主義」を徹底し、企業価値を高め、一層の株主価 値を向上させるために、以下の項目を中心に取り組んでいくとし、①ブランドの確立、② 営業基盤の強化、③総コストの削減、④海外事業の強化、⑤CSR(企業の社会的責任) への取り組み、の5つを挙げた。このうち、ブランドの確立では、製品開発、研究開発、 ブランド強化政策に力を入れる考え。

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6 ブランド強化政策では、具体的に次のように説明している。 「伊藤園」という「総称ブランド」を軸に「お~いお茶」「充実野菜」などの「個別ブ ランド」の強化を図ってきた。“紅茶の新たなおいしさ”を提案した「TEAS'TEA」ブラン ドや、「TULLY'S COFFEE」「健康ミネラル むぎ茶」「カテキン緑茶」「1日分の野菜」「朝 の Yoo」「Stylee Sparkling」ブランドも併せ、今後も積極的な販売促進を展開していく。 特に主力製品である「お~いお茶」は、緑茶飲料を開発し、昭和 60 年の発売から原料と 製法にこだわり、無香料・無調味の自然のままのおいしさを引き出し、顧客へ提供してき た。また、緑茶飲料が様々な飲用シーンで楽しめるよう、容量、容器バリエーションの充 実を図るとともに、緑茶飲料を初めて発売した老舗ならではの技術力で、季節に合わせた 製品や「濃い味・玉露・ほうじ茶・玄米茶・ぞっこん」など茶葉の特徴を取り入れ、飲用 価値を訴求した製品を発売し、緑茶飲料の No.1ブランドに甘んずることなく、清涼飲料の No.1ブランドを目指し、より一層のブランド強化に努めていく。 (5)キーコーヒー キーコーヒーは、2020 年に迎える創業 100 周年のビジョンとして、コーヒーに関して信頼度 NO.1 の会社であること、コーヒーの可能性を追求し、その価値を提供できる会社であること、 そして、顧客に最初に選ばれるコーヒー会社であることを掲げている。 キーコーヒーの置かれているさまざまな状況とその変化をいち早く受け止め、グループ一丸 となって「ブランド強化」、「収益力の強化」及び「グループ連携強化」に注力し、企業体質の 強化と業績の向上に努めるとして、具体的な内容は次のとおりである。 同社の企業価値の源泉は、その創業以来長年にわたり培ってきた「キーコーヒー」そのものの 存在感、ブランド力にあると考えているが、同社は、この企業価値の源泉であるブランド力を最 大限に活かして事業の発展を図るとともに、これに恥じない社会的責任を全うすることで、より 一層、同社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上を目指しており、具体的には、以 下の各取組みを実施している(一部省略)。 ① コーヒーへのこだわり 同社は、海外からより品質の高いコーヒー豆を適正な価格で安定的に確保できる体制作りに注 力するとともに、同社自身も、海外においてコーヒー農場を直営するなど、理想のコーヒー作り を追求するなどし、もって、キーコーヒーのブランド力の向上を図っている。 ② 生産設備の整備 同社は、平成 13 年以降、全国4箇所に存在する同社工場のリノベーションに取組み、現在で は、全ての工場で、高度の衛生管理機能の整った生産及び物流体制が構築されており、このよう な生産設備を最大限に活かし、キーコーヒーブランドの存在価値を高めていく。 ③ 市場の開拓 同社は、顧客のニーズに応じたコーヒー製品を提供することや、コーヒー市場の裾野拡大に向 けた取組みを行う等により、キーコーヒーブランドに対する期待と信頼に応え、キーコーヒーブ ランドをより確固たる存在にしていく。 ④ 研究開発

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7 同社は営業活動と密接に関連した開発研究所を設置し、コーヒーの基礎研究を行うととも に、新製品の開発、新技術の発明を目指しており、これにより、キーコーヒーブランドの さらなる発展を企図していく。 ⑤ CSR活動 同社は、例えば、生産地の社会福祉に貢献し環境にもやさしいレインフォレストアライア ンス認証コーヒーを 100%使用した商品を開発するなど、CSR活動を通じて、求められる 社会的責任を全うし、キーコーヒーブランドのさらなる発展を目指していく。 (6)JT JT グループの経営理念は、「4S モデル」の追求。これは「顧客を中心として、株主、従 業員、社会の4者に対する責任を高い次元でバランスよく果たし、4者に対する満足度を 高めていく」という考え方である。「4S モデル」をベースに、「JT ならではの多様な価値 を提供するグローバル成長企業であり続けること」を目指す企業像(ビジョン)として定 めており、また、「自然・社会・人間の多様性に価値を認め、顧客に信頼される JT ならで はのブランドを生み出し、育て、高め続けていくこと」が、同社グループの使命であると も考えている。 事業部門 事業部門別戦略 たばこ 「卓越したブランド・ポートフォリオ」を原動力として、過去数年間 に亘って、同社グループ主要市場の多くで、その市場シェア伸張を実現 してきた。同社グループの「卓越したブランド・ポートフォリオ」が強 みを発揮した一例として、「リーマンショック」を契機としたグローバ ルエコノミーの低迷期におけるシェア・パフォーマンスが挙げられる。 幅広いブランド・ポートフォリオが、顧客の価格に対する志向の変化に もしっかりと対応し、同社グループのシェアは各市場において底堅い推 移を遂げた。この結果、その後の景気回復局面において、早期に「成長 モメンタム」の回復を実現することができた。 今後も市場シェア伸張を目指すべく、同社グループは、主要ブランド、 特にグローバル・フラッグシップ・ブランド(GFB)への継続的な投資を 通じたブランド・エクイティの向上に注力していく。 たばこ事業の GFB は、「ウィンストン」「キャメル」「メビウス(マ イルドセブン)」「シルクカット」「ベンソン・アンド・ヘッジス」「LD」 「ソブラニー」「グラマー」の8つのブランドのこと。 これらは、各ブランドの喫味特徴・価格・イメージ・顧客からの強い ロイヤリティ等を主な切り口として選定され、グローバルなレベルで、 最も効果・効率的に、顧客ニーズのカバーが実現可能と判断した主要ブ ランド群である。 GFB の中でも、販売数量シェア世界第2位の地位にある「ウィンスト

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8 ン」並びに世界 100 カ国以上で親しまれている「キャメル」は、同社グ ループたばこ事業の「Engine ブランド」であり、質の高いトップライン 成長を牽引する役割を担っている。また「メビウス(マイルドセブン)」 「シルクカット」「ベンソン・アンド・ヘッジス」「LD」の4つのブラ ンドは、それぞれ特定の地域で強いプレゼンスを有しており、同社グル ープブランド・ポートフォリオの競争力を高めることに貢献している 「Stronghold ブランド」である。加えて、「ソブラニー」「グラマー」 は、将来的に力強い成長が期待できる「Future Potential ブランド」と 位置づけている。 たばこ事業は、上記 GFB への重点投資に今後も注力していくが、その 一方で、我々が事業展開する各国・各地域の顧客の嗜好に合わせ、ロー カルブランドによる補完も適切に実行し、例えば、日本市場においては、 GFB である「メビウス」に加えて「セブンスター」「ピアニッシモ」に ついても注力ブランドと位置づけ、そのブランド・エクイティ強化に向 けた継続的な投資を今後も行っていく。 医薬事業 後期開発品の迅速且つ円滑な上市及び各製品の価値最大化を通じ、収益 基盤の更なる強化を目指している。重点研究開発領域としては、過去の 創薬研究の経験・ノウハウの蓄積が多い「糖・脂質代謝」(糖尿病、糖質 異常症、肥満など)「ウイルス」(HIV、C 型肝炎など)「免疫・炎症」(自 己免疫、アレルギー疾患など)を選定し、経営資源を集中しているがブ ランドを確立するまでに至っていない。 飲料事業及び 加工食品事業 飲料事業は、引き続き「ルーツ」を中核とし、更に「ルーツ」に次ぐ ブランドとして「桃の天然水」の育成に取り組み、ブランド力並びに販 売力の強化を目指す。 加工食品事業は、冷凍麺、冷凍米飯、パックご飯、焼成冷凍パンとい ったステープル(主食)商品を中心とした冷凍・常温加工食品、首都圏 を中心に店舗を展開するベーカリー及び酵母エキス調味料、オイスター ソース等の調味料を主力とし、グループ会社であるテーブルマークを中 心として事業を展開している。 (7)サントリーホールディングス サントリーグループは、市場環境の変化に迅速に対応するとともに、グループ各社間の シナジー拡大に取り組み、“グローバル総合酒類食品企業”として更なる成長と収益力の 強化を図ることを経営課題と捉える。

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9 セグメント 地域別 経営戦略 飲料・食品 国内 ①「BOSS」「伊右衛門」「サントリー天然水」等 の重点ブランドの強化、②顧客のニーズを的確、迅 速に捉えた新規需要の創造、③自動販売機ビジネス の強化、④SCM活動の更なる推進を行う。 海外 欧州、オセアニア、及び東南アジアを中心に展開 する。またインドネシアでの事業拡大やベトナムで の飲料事業開始に加え、中東・アフリカ・ラテンア メリカ市場での事業開発を模索していく。更に、商 品開発技術やブランドを国や会社の枠組みを越えて 展開し、グループシナジーを創出していく。 ビール・スプリッツ 国内 ビール事業は、重点ブランド「ザ・プレミアム・ モルツ」「金麦」「オールフリー」に加え、新商品 「グラン ドライ」の活動を強力に推進し、市場の更 なる活性化を図る。 スピリッツ事業では、ウイスキーは、プレミアム ウイスキーの価値訴求活動を強化するとともに、引 き続きハイボール市場の更なる拡大を図るほか、バ ーボンウイスキーの活動を積極的に展開する。RT Dは、マルチブランド戦略のもと定番ブランドを育 成・強化するとともに、新付加価値商品の投入によ り需要拡大を目指す。また、氷入りのグラスに注ぐ だけでカクテル等の本格的な味わいが楽しめる“R TS(Ready To Serve)”タイプの新ブランドを発 売する。 海外 欧米でプレミアムウイスキーや「ミドリ」を、ア ジアで「ザ・プレミアム・モルツ」「角瓶」を展開。 また、グローバルブランド「ボウモア」「ルイ ロワ イエ」の販売を強化する。 その他 中国において、上海ビール事業の収益力強化を図るとともに、 青島啤酒股份有限公司との合弁会社を設立し、更なる事業拡大を 目指す。 食品事業は、主要ブランドの拡大を図るとともに、積極的に新 商品を投入していく。 ワイン事業は、“日本ワイン”のマーケティング活動を一層強 化するとともに、引き続き「カルロ ロッシ」や「フレシネ」のブ

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10 ランド力強化を図る。 3 小売業各社のブランド戦略 (1)サダマツ サダマツは、中期経営計画のなかで、①経営の原点回帰による強みの伸長、②顧客を起 点としたブランドの構築、③開発・製造・販売の連携強化、の3つの基本戦略を柱とし、 足元では確実に増収・増益を積み重ねる一方で、中長期的な成長軌道の実現に注力した以 下の施策に取り組む。このうち、 ②の顧客を起点としたブランドの構築とは次のような内容である。 昨今、消費者のジュエリーに求めるニーズが、資産性やファッション性だけでなく、愛 や夢、絆やつながりといった情緒性を求めるニーズに移り変わってきている。これまで同 社は「わたしたちの使命は大切なあなたに、ジュエリーとともに愛と夢をお届けしていく ことです。」との経営理念に基づき、そのニーズを消費者に喚起し、浸透させる活動をブラ ンド戦略の基軸として推進してきた。このような顧客ニーズの変化を好機と捉え、引き続 きジュエリーにおける情緒性価値の訴求とブランド知名度向上を図り、その成果を業績に 反映させていく。具体的には、ブランドコンセプトを有した競争力の高い商品を販売戦略、 ブランド戦略、店舗戦略と合わせて消費者に訴求し、消費者を巻き込こんだコーポレート ブランドへの転換を目指す。また、市場動向や競合情報を恒常的に入手し、サダマツの販 売・在庫・仕入データと合わせて分析することで、マーケットインにより収益に直結した 商品政策や販売政策の整備・改善を図る。 (2)ひらまつ ひらまつは、「良いレストラン」への取組みを強化する。ひらまつが考える良いレストラ ンとは、①料理の記憶が顧客に残るようなものを一分のすきもなく提供すること、②100% 顧客のリクエストには「YES」で答えられる度量の深さを持っていること、③サービス人を 含む全スタッフがてらいや恥じらいを捨て、高いモチベーションを持ったもてなしを心が けること、④全ての者たちが「プロフェッショナル」として自覚を持って日々を送ってい ること、⑤レストラン全体が同じ方向に向かって突き進むパワーを持っていること、であ る。 この背景には、業界の経営環境は依然として厳しいが、顧客には潜在ニーズが存在する ことから、良いレストランを作り上げ、レストランとしてのブランドを確立し、顧客に「安 心」と「安全」を感じてもらうことが、レストラン業における重要な課題であると認識し ており、この課題を達成することこそ、レストランを永続的に発展させる秘訣であると考 えていることによる。 また営業施策の一環として、ひらまつグループが強い関係を築いたフランス各地のワイ ンブランドとのコラボレーションにより、醸造家を招き、稀少なワインとワインに合わせ た料理を提供するワインガラディナーの開催を推進するほか、定例ワイン会の推進、グル

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11 ープが強い関係を築いたワインブランドの日本におけるプロモーションの一環として、レ ストランにて特別ワインセットを販売している。3種のワインのテイスティングセットや プレゼント企画など、料理とともに気軽にワインを楽しめるプロモーションとなり、フラ ンスワインの普及を推進している。 集客強化施策として、ホームページを活用し、レストランブランドのイメージ訴求・コ ンセプト訴求を強化している。インターネット予約の機能は定着し、ネット予約による集 客強化に寄与している。 (3)アスラポート・ダイニング アスラポート・ダイニングは、対処すべき課題について、次の 5 つを挙げた。 ① 既存ブランドにおける品質とサービスの追及 既存ブランドについては、商品の品質、サービスのあり方を常に検証し徹底的に改善 することで、ブランドとしての力を最大に発揮することを重視する。 ②ブランド・ポートフォリオの多様化 居酒屋、焼肉などのディナー業態に加え、取り組みを進めてきた昼業態のブランドの 展開にも注力し、多様化するライフスタイルとそれに伴う食のニーズに対応していく。 また、M&Aによる新規ブランドの獲得も引続き検討する。 ③フランチャイズ運営ノウハウを活かしたフランチャイズ展開支援 店舗運営指導の仕組みづくり、店舗指導担当者(スーパーバイザー)の育成などのフ ランチャイズ運営ノウハウを活かし、他社ブランドのフランチャイズ展開の支援事業 を行っていく。 ④海外市場への進出 日本食への関心がますます高まる欧米、経済発展による外食消費の伸びと日本食への 需要増大が見込まれるアジアをターゲットに、海外への進出を実現する。 ⑤自社ブランド商品の開発と業務用食材等の外販事業 インターネット通販向けや業務用食材の商品開発と販売の取り組みを拡大・強化し、 外販、卸事業への取り組みを進める。今後も増加が見込まれる中食・内食マーケット もターゲットとして取り込む。 (4)銀座山形屋 銀座山形屋は、顧客別のブランドを提案していく。ブランドにおいてはそれぞれの志向 の異なる顧客に向けて、更なる魅力的なブランドとして認知してもらうために、「銀座山形 屋ブランド」は、銀座流の良質な大人の装いをテーマに、安心できる納得の品質で顧客に 満足感を提案していく。2013 年の春夏には、クールビズ対応での品質と機能に重点を置い て「いかに着こなすか」をテーマにファッションスタイル提案をする。お洒落に拘りを持 った顧客への「サルトリア プロメッサブランド」は、35 歳をメインターゲットにイタリ アの洋服文化を感じていただきながら、「あなたを包む価値ある一着」のコンセプトのもと、 スーツを主軸にファッション提案していく。女性のためのベーシックデザインを基本とし

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12 た「ミスターナブランド」は、30 歳から 40 歳を中心に、自分の体型にあった拘りの一着を ファッションとともに、顧客に届けることにより満足感を提案し、パターンオーダーメイ ドシステムを更に強化し、他社とは一味違う着心地感とファッション性を追求していく。 製造事業会社に 28 歳をメインターゲットにしたオーダースーツの入門編としての「ブ レフブランド」を移管し従来からのインターネットによるオーダースーツ販売ブランド「ス ーツファクトリーdpi」とともにネットそして若い人達向けブランドとして強化する。 (5)ホッコク ホッコクグループは、飲食業界において引き続き厳しい環境が予想される中、事業基盤 の強化のため、原点回帰を図り事業の選択と集中を行うため子会社の売却を進めている。 既存ブランドのブラッシュアップによる強力なブランドを再度構築し、それによる直営繁 盛店を作り上げ、FC加盟店の増加につなげていく。そのための商品開発力の強化、商品 調達力の強化を進め、今までに蓄積したノウハウを基に市場の需要に合わせてメニューを 提供し顧客の獲得を着実に進める。 4 繊維製品各社のブランド戦略 (1)ダイドーリミテッド ダイドーリミテッドグループは、厳しい経営環境のなかで「顧客第一」「品質本位」の基 本理念のもと、製造から販売まで完結できる総合力を活かし将来に向けての事業の見直し と再構築をはかり、利益体質の構築を推進している。 中長期の視点でさらなる利益を生み出せる企業グループに進化し、その利益が新しいビ ジネスを発展させ、魅力的な製品・サービスを生み出し、若い人材・ブランドを育成し、 社会に貢献することを目指す。そのための具体的な施策として、次の項目を挙げた。 ①「ニューヨーカー」ブランドの価値向上 主力ブランドである「ニューヨーカー」は、2014 年にブランド創設 50 周年を迎える。 節目の年を迎えるにあたり、「ハウスタータン」をイメージの中心としたマーケティン グを強化し、ブランド価値をさらに高める。日本では、多様化する顧客の志向への対 応と新たな消費者への訴求のため、藤田恭一氏をブランドディレクターとして招き、 2013 年の春夏商品より新しい商品構成の強化を開始した。販売経路の拡充もはかり、 今まで以上に魅力的な店舗作りを進めていく。また、中国を中心としたアジア市場は、 日本でのマーケティングと連動してブランド価値を確立するとともに、商品と店舗の 見直しを行ないながら収益性向上を目指す。 ②オーストラリアの羊牧場 現在約 7,000 頭の羊を育てており、2013 年3月末に開催されたオーストラリアで最も 権威ある品評会のシドニー・ロイヤル・イースター・ショーにおいて、同社牧場の羊 毛はフリース部門で1位・3位(2部門)そして特別賞を受賞と高い評価を受けた。 ③中国における製造事業

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13 欧米の高級ブランドや高級百貨店向けのOEM(取引先ブランド製品卸)の製造・販 売を拡大し、さらに日本・中国および欧米向けのスーツ等のパターンメイドの需要に 応えられるよう、上海地区にある縫製工場の対応力を高める。工場では品質・技術・ 生産性・在庫・物流などの管理をシステム化し、品質を高めながら納期対応力とコス ト競争力を向上させる(以下省略)。 (2)オンワードホールディング 日本のファッション市場は成熟化し、グローバルな企業競争のもと、消費者の選別はよ り厳しさを増している。また人口減少・少子高齢化による人口構成の構造的な変化の中、 ライフスタイルに応じて流通を使い分ける選択消費や、消費者の価値観の多様化などが進 んでいる。 オンワードホールディンググループが対処すべき課題は、経営環境の変化に対応し、消 費者に対して価値ある商品やサービスを提供することで収益拡大をはかり、成長性を高め ることにある。 国内事業は、「ブランド軸経営」によりブランドの価値を高めるとともに、伝統を大切に しながら時代にあわせた進化を行い、事業の拡大をめざす。既存ブランドは、基幹ブラン ドを中心に店舗の運営効率を高め、収益性を向上させる。さらに、ライフスタイル提案型 の新たな分野への事業拡大をはかっていく。直営路面店の出店拡大等によりブランドメッ セージの発信と小売事業の強化をはかるとともに、ネットビジネスについてもグループの 総合力を活用することにより、積極的な拡大をはかっていく。 海外事業は、グローバル戦略を推進し、海外事業の積極的な収益拡大をめざしていく。 欧州地区は、ジョゼフ、ジルサンダー両グループと、生産プラットフォームの役割をもつ ジボ・コーグループとのシナジー効果を発揮する体制が整った。今後この体制をさらに強 固なものとすることでグローバルビジネスの拡大を加速し、収益力の強化をはかっていく。 アジア地区は、欧州地区のブランドを含めた新たなブランドの展開により売場拠点を拡大 するとともに、ネットビジネスの拡大も行い、積極的な成長を推進していく。北米地区は、 新たなブランドの展開を開始するとともに、直営路面店を開設し、事業拡大への取組を進 める。 (3)ルック ルックグループは、会社創立 50 周年にあたる 2012(平成 24)年度に5ヵ年の中期経営 計画を策定した。基本方針は、顧客のライフスタイルに応じた価値のある海外有力ブラン ドを積極的に新規導入する。また、ナショナルブランド・海外提携ブランドなど全ての領 域のブランドで主販路である百貨店の売上拡大策を推進するとともに、直営店、Eコマー スなどの販路への出店拡大にも積極的に取り組んでいく。さらには、同社グループの業容 の拡大にともない、ファッション全般を提案する事業形態においても効率的な事業運営が 可能となる新しい情報システムを早期に構築していく。 成長戦略として昨年に販売を開始した「ヴィンス・カムート」、「ラペルラ」、「アリスア

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14 ンドオリビア」のブランド認知度を高め、新規出店を積極的に推し進めることでブランド 事業の拡大を図っていく。既存ブランドにおいては、2010 年に日本上陸 20 周年を迎えたベ ルギー発ブランド「スキャパ」の活性化を推進するとともに、「トリーバーチ」、「マリメッ コ」、2011 年銀座に日本初の旗艦店をオープンした「レペット」の新規出店を加速させ、売 上の増加を図る。 国内子会社のエル・ターミナルは、新規ブランド「デュラックス」のブランド認知度を 高め、主要ファッションビル等への新規出店を積極的に推し進めることで、早期の損益均 衡を目指す。A.P.C.Japan は、引き続きライセンス商品の企画を強化し、安定した収益を確 保できる事業の構築を目指す。 海外は、韓国のアイディールックにおいて、新規ブランドを導入し、売上の増加を図る。 中国の洛格(上海)商貿有限公司においては、アイディールックより輸入し販売を行って いるブランド「レニボン」の中国向け商品企画の精度向上に努め、併せて積極的な新規出 店策を推し進めることで収益改善を目指す。 ルックグループは、今期の積極投資により、ファッション全般にわたる事業拡大戦略を 加速させ、2016(平成 28)年 12 月期を最終年度とする中期経営計画の早期実現を果たし、 グループの企業価値および株主価値のさらなる向上を目指していく。 (4)ゴールドウイン ゴールドウイングループでは、顧客や市場の変化に柔軟に対応して、ブランド事業の収 益基盤を強化し、企業価値を高めるべく取り組んでいる。顧客基点のさらなる強化戦略と して、次の戦略を掲げる。 ①マルチブランド戦略 単一ブランドでは出来ない新しい市場を創造し、カテゴリー分類別にマルチブランド 戦略を実践し、スポーツスタイルの提案を強化する。 ②自主管理売場の強化 小売機能の強化を図り、直営店の連結売上構成比を拡大し、消費者ニーズを直接・間 接的に汲み上げると同時にクリエイティブな提案を積極的に行う。 ③商品力の優位性の確立 各分野において、今まで以上に世界でもトップクラスの高機能・高品質を誇れる製品 を開発し、顧客にとっても絶対必要なブランドとしての地位を確立する。 ④グローバル市場への挑戦 海外市場においても、グループの商品力の優位性を背景に、オリジナルブランドを世 界で展開していくための戦略の構築、布石に積極的に取り組む。 ⑤CSR・コンプライアンス体制 社会の中で信頼の置ける必要な会社であると認められるためには、取扱商品への高い ニーズ・信頼性にはじまり、企業倫理・法令遵守はもとより、環境問題への積極的な 取り組み、さらには同社グループとしての独自の社会貢献活動が今後の取り組み課題

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15 となる。 5 化学各社のブランド戦略 (1)高砂香料工業 高砂香料工業グループは、創立 100 周年を迎える 2020 年に向けて世界トップクラスの香 料会社となることを長期ビジョンとした「NEW TAKASAGO GLOBAL PLAN」を推進している。 現在、このうちの第 2 弾に当たる中期経営計画「NEW TAKASAGO GLOBAL PLAN (GP-2)」 (2012-2014 年度)に取り組んでおり、この経営計画のビジョン・基本戦略の遂行を通して、 近い将来においてグローバル市場での地位を確立し、強固な収益力と顧客と共に高砂ブラ ンドを築いていくことにより、グローバル市場でのトップクラスの香料会社を目指してい く考え。 具体的には、確かな品質の提供、優位性のある技術、差別化された付加価値の創造を通 して顧客からの信頼を獲得し、高砂ブランドを確立していくことが重要であるとの認識に よる。 (2)ポーラ・オルビスホールディングス ポーラ・オルビスホールディングスは、「世界的にも存在感のあるグループに」という長 期ビジョンのもと、国内における「基幹ブランドの収益性向上/マルチブランドの戦略強 化」及び「国内・海外市場で、着実な成長・増収を伴う増益基調」を目指すことを重点戦 略として掲げ、以下の重点課題に取り組んでいる。 具体的には、更なる市場シェア獲得に向け、マルチブランド・マルチチャネル戦略を展 開、多様化する顧客の価値観へ対応し、顧客一人ひとりとの関係を大切にした商品やサー ビスの提供を行うため、複数の個性的なブランドを所有し、各ブランドに相応しい販売チ ャネルでの展開が、市場シェア獲得に最も有効であると判断している。この戦略を展開す るため、純粋持株会社体制を最大限活用し、基幹ブランド(POLAブランド及びORB ISブランド)による、スキンケア品のシェア拡大で収益性向上を実現し、それにより得 た収益を「育成ブランドの成長」及び「M&Aを含む海外事業展開」へ投資していくこと が、最良の方策であると確信している。 基幹ブランドの収益性向上と、マルチブランドの戦略強化における主な施策は、以下の とおり。 ①POLAブランドの顧客のライフスタイル・ニーズにあったビジネスモデルへの転換。 従来の訪問販売チャネルに加え、エステ併設型集客店舗「ポーラ ザ ビューティ」や 百貨店店舗の出店拡大、 ②ORBISブランドにおける「ブランド再構築」への取り組み。新ブランドステート メントに基づくブランド提供価値の明確化や、顧客とのコミュニケーション強化やサ ービス品質向上、スキンケア品のリニューアルにより、顧客1人あたりの年間購入金 額を高め、収益力を強化、

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16 ③顧客のシェア獲得が期待できる育成ブランドの拡大。現有する5つの育成ブランド(p dc、FUTURE LABO、ORLANE、decencia、THREE)の 拡大及びM&Aの活用、 その結果として、国内市場での着実な売上成長及び収益の向上を実現したいとする。 一方、海外市場の開拓では、中国市場を重視する。具体的な方策は次のようになる。 ①基幹ブランドのPOLA及びORBISブランドによる、中国をはじめとするアジア とロシアを中心とした国々への積極的な展開(ダイレクトマーケティングを基本に、 各国の特徴にあわせたビジネスモデルの構築) ②M&Aにより取得したJurliqueブランド、H2O PLUSブランドによる アジア地域強化と新興国への進出拡大 ③新規のM&A、提携等による成長拡大 ④同社グループの保有する研究開発技術やその成果を武器とした海外展開(他社との提 携、OEM等)の本格化 ⑤「グローバル事業戦略室」(2013 年1月新設)主導による、国・地域に応じたマーケテ ィング戦略の策定や、グループ各社ブランドの海外進出におけるシナジー発揮 6 電機各社のブランド戦略 (1)ワコム ワコムグループは、2012(平成 24)年 10 月に、「新中期経営計画:WAP1215」(Wacom Action Plan for Changing Platform 1215)を策定し、事業分野を従来の PC 市場からモバイル情 報機器市場とクラウドソリューションに拡大することで新規ビジネスの創出と既存ビジネ スの成長を図り、グローバルな事業成長を目指すことを基本戦略とした。 その基本戦略に基づき、次の 8 項目を対処すべき課題と捉えている。 ①ビジネスプラットフォームをモバイルとクラウドベースへと拡大する ②ブランド製品事業の成長を加速する ③コンポーネント事業の成長を加速する ④グローバル SCM(生産・物流管理)体制を強化する ⑤グローバル組織化を推進する ⑥グローバルな IT(情報技術)インフラを整備する ⑦新規 UI(ユーザインターフェース)技術開発を加速する ⑧新興地域への投資を強化する このうち、②のブランド製品事業の成長を加速するは、グローバルマーケティングと Web コミュニケーションの活用により、コンシューマとモバイルユーザに対する製品訴求とブ ランド認知を高め、さらなるリーダーシップ強化とユーザコミュニティーの形成を行って いく考え。 (2)象印マホービン

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17 象印マホービングループは、新中期3カ年計画「ZOJIRUSHI NEXT PL AN」を策定した。この中期経営計画は、「象印ブランドの深化と拡張」をスローガンに、 象印ブランドとは何かを定義し、その深化と拡張のために取り組むべき課題に対して、「ブ ランドの強化」、「ブランドの継続」、「ブランドの拡張」、「ブランドの活用」の4つのブラ ンドを機軸とした解決戦略の方向性を示した計画としている。 重点課題としては、「ブランドの強化」は、顧客の満足を真摯に追求し、すべての企業活 動の指針とする「顧客満足の企業活動」をはじめ、「商品力の強化」、「タイムリーな商品供 給」に取り組んでいく。「ブランドの継続」は、100 周年、さらにはその先を見据え、象印 ブランドが顧客に受け継がれていけるよう、「事業基盤の強化」、「人材の育成」に注力する とともに「安定的な利益の維持」を目指していく。「ブランドの拡張」は、同社は「家庭用 品メーカー」であるという自己定義のもと、商品領域の拡大に向け、新規商品の開発を推 進する「新規商品の開発と導入」と象印ブランドを海外にも拡大すべく「海外市場の開拓」 を行っていく。「ブランドの活用」は、店頭やWebサイトなどの顧客との接点を充実させ ることにより、顧客から支持される企業を目指す「顧客とのコミュニケーション強化」に 取り組む。 象印マホービングループは、グループにおける最大の資産はブランドであると認識し、 ブランド力を向上させることが不透明かつ厳しい経営環境に対処する最善の手段であると 捉えている。ブランド力の向上に向け、象印グループ全員のベクトルを一致させる経営を 推進していく。 7 輸送用機器各社のブランド戦略 (1)日産自動車 日産自動車は、2011 年度から 2016 年度までを対象とした中期経営計画「日産パワー88」 に基づき、事業を運営する。日産パワー88 の「パワー」とは、同社が力を結集して取り組 む重要な目標である、ブランドパワーとセールスパワーを指している。日産パワー88 では、 以下の戦略を実行し目標達成を目指している。 ①ブランドパワー ブランドパワーを強化するため、同社は開発・生産の強みを、販売・マーケティング と顧客の経験に基づく価値創造の領域に広げていく。顧客との触れあいのレベルを高 め、世界一流のサービス水準を実現し、日産車のオーナー一人ひとりと長期的な関係 を築く。また、ブランドパワーの強化を通じて、売上の創出、顧客の一般的な好意度、 そして購入意向度をはじめとする測定可能な領域におけるトップレベルとの格差を縮 小していく。 ②セールスパワー 各市場の顧客のニーズを取り込み、販売台数と市場占有率を飛躍的に増大させる。新 興市場では、しっかりとした販売網を確立し、顧客のニーズにきめ細やかに対応する

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18 態勢を整える。一方、販売網が既に確立されている成熟市場では、顧客対応の定着率 改善を図ると同時に、1店舗あたりの販売台数を増やして販売効率の向上を図るなど、 戦略的に取り組んでいく。 ③クオリティの向上 日産は製品品質の向上に向けて着実に歩みを進めていくことを目指す。日産パワー88 の期間中に、製品品質の面で、ニッサン・ブランドをグローバル自動車業界のトップ・ グループに位置づけると共に、インフィニティ・ブランドをラグジュアリー・ブラン ドのリーダーに育てていくことが目標である(以下省略)。 (2)ヤマハ発動機 ヤマハは、2012 年 12 月に、2013 年から始まる中期経営計画を策定した。それを受けて 当面の対処すべき課題の内容等の中で、経営戦略、事業開発戦略、商品開発戦略、コスト ダウン戦略、財務戦略と並んで、ブランド戦略を取り上げた。 ブランド戦略の具体的な内容は次のようになる。 新しい中期経営計画をスタートするにあたり、グローバル・グループ全社の共通概念と して、社内・社外へのブランドメッセージを準備してきた。「感動創造企業」を企業目的に して、新しいブランドスローガン「Revs Your Heart」(Rev:エンジン回転を上げる・わく わくさせる・昂ぶらせる)を、全世界市場で発信していく。その背景には、「ヤマハ発動機 は、イノベーションへの情熱を胸に、顧客の人生を豊かにする、期待を超える価値と感動 体験を提供したい」という強い思いが込められている。 8 その他製品各社のブランド戦略 (1)ダンロップスポーツ ダンロップスポーツは、企業価値とブランド価値のさらなる向上に取り組むために、 同社グループが展開する「DUNLOP」「XXIO」「SRIXON」「Cleveland Golf」などのブランド価 値を一層向上させるため、それぞれの地域特性に合わせたマーケティング活動を推し進め ていく。また、知名度と実力のある有力選手と用品の使用契約を結ぶことで、ブランド及 び商品の認知度と信頼を高める。 また、これらのブランド資産を活かすとともに、企業の認知度を高める取り組みを推し 進め、同社グループの企業価値を高めていく考え。 (2)ミズノ ミズノは、一段と激化する競争の中で、ミズノグループはスポーツ市場で「特徴あるブ ランド」として存在し続けていかなければならない、という。 同社のブランド価値の核となるものは、「テクノロジー」「クラフトマンシップ」「品質」 といった商品への信頼感である。その信頼感の醸成のために、商品開発は同社のブランド 価値向上の最も重要な要素である。スポーツ品の研究開発においては、素材の基礎研究か ら製品化に至るまで多くの開発プロセスを経ており、長期の年月をかけ、その技術やノウ

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19 ハウの蓄積や技術者の育成を行ってきた。 これらの企業文化や社風は、取引先、消費者、各種競技団体において同社グループと< ミズノ>ブランドに対する信頼感を高めてきた。 こうした認識に立って、同社は基本方針を実現するための取り組みとして、下記の長期 経営方針に沿って、①新 100 年ブランドの創造、②世界企業ミズノの実現、③誇りある企 業文化の育成を掲げている。 創業以来、商品の品質・機能の充実を通してユーザー満足度を高める努力を行ってきた が、次の 100 年にも通用するブランド創造を第一に掲げた。それにはグループ全体での企 業価値の最大化を目指すために国境を越えた連携でグローバル企業を目指し、さらに公正 な企業活動のもと、挑戦的で活力のある企業文化を醸成していかなければならない、とし ている。 9 卸売業各社のブランド戦略 (1)クロスプラス アパレル事業を営む同社の2つの事業(製造卸売事業と SPA=製造小売業)のうち、SPA 事業では、ブランドごとの情報発信力強化によるブランドロイヤリティの向上、SPA 事業で の直営店舗網の確立やブランド力を活用した店舗外売上拡大での収益確保を図っていくと 今後の方針を説明している。 (2)堀田丸正 堀田丸正グループの対処すべき課題は、ブランドの創生と縮小傾向にある市場環境への 対応及び資産リスクの対応であると考えている。 ブランドの創生:タケオニシダ事業部および子会社・丸福商事㈱におけるブランド事業の 拡大と収益力の向上を実現するために、既存のブランドに加え、商品企画力およびデザイ ン力を活かした新たなブランドの創生が必要であると考え、新ブランド「Lady Ni shida」をスタートさせ、新たなブランドファンを創出する。 縮小傾向にある市場環境への対応:現在、着物市場は若年層及び中年層の着物に対する嗜 好の変化と着物着用機会の減少などにより、縮小傾向にある。 同社グループはこれを鑑み、着物を着用する機会や場所の提供することにより新たな顧 客の創造を図るために着物のファンクラブを設立しイベント等を年間数回開催し、着物フ ァンを創出する活動を支援していく方針である。 10 その他の業種 (1)アコーディア・ゴルフ(サービス) アコーディア・ゴルフは、マルチブランド戦略推進によるブランド力向上を目指す。同 社グループは、アコーディアブランド設立以来、「サービス 4 原則」(「常に快適なラウンド を約束する良質なゴルフコースの提供」、「顧客の多様なニーズに応えるプレースタイルの

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20 提供」、「専門店のようにサービスの充実したプロショップの提供」、「スポーツの場に相応 しいリーズナブルなレストランの提供」)の徹底を図ることでサービスレベルを向上させ、 新しいゴルフサービスを提供してきた。 これまで「カジュアルで、楽しいゴルフ」を掲げ、ゴルファーの裾野を広げてきたが、 さらに低料金で純粋にプレーのみを楽しみたい顧客ニーズが存在する一方、プレミアムサ ービスを求める顧客層も存在し、統一ブランドでは多様な顧客ニーズに対応することが難 しいことから、次なるステージとして、ゴルフ場のマルチブランド化を推進し、プレミア ム市場、およびローエンド市場におけるポジションを確立して行く。 同社グループゴルフ場の中でも特にポテンシャルが高いコースについては、「本物志向」 「ステータス」をコンセプトに、トーナメントクオリティのコースセッティングや上質感 のあるクラブハウス、ゴルフライフを充実させる付加サービスを提供するプレミアムブラ ンドを設立し、単価の維持向上、会員関連収入による収益モデルを追求する。 一方、「シンプル」をコンセプトに、良質なコースコンディションを提供しつつ、付加サ ービスは省力化する LCC(Low Cost Course)運営を行う LCC ブランドを設立し、ローコス トオペレーションによる収益の改善を図っていく方針である。 (2)オリコン(情報通信) 音楽配信サービスのオリコンは、中立公平な立場での情報発信の環境に、「オリコン」ブ ランドの企業価値の源泉があるとして、中立公平性・ブランド価値を著しく毀損するおそ れのある大量買付行為を防止することは企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主共同 の利益を確保する観点から求められている、としている。 その理由として、長年にわたって中立公平な立場で「オリコンランキング」という正確 な情報を提供し続けたことにより、「信頼感」、「最新」、「安心できる」、「メジャーである」 といった非常に高い価値観が刻み込まれたブランドとして、「オリコン」ブランドが培われ てきた。同社が展開する各事業は、この「オリコン」ブランドが持つ際立った価値観によ って成立しているからだ、と説明している。 (3)住友ゴム工業(ゴム製品) 住友ゴム工業は、タイヤ事業、スポーツ事業及び産業品他事業の 3 部門のうち、スポー ツ事業の経営課題を説明するなかで、ブランド価値の向上に言及している。 スポーツ事業は、国内ではゴルフ・テニス用品市場の縮小傾向が続いていることに加え、 海外でも激しい競争が続くなど、今後も厳しい状況が予想される中、成長のスピードを加 速し、ゴルフ用品を中心としたグローバルな事業展開を進めていく。同社グループが展開 する「ダンロップ」「ゼクシオ」「スリクソン」「クリーブランドゴルフ」などのブランド価 値をより一層向上させるために、有力なプロ選手と用品使用契約を締結し、ブランドや商 品の認知度と信頼性を高める。特に重要な米国市場においては、「クリーブランドゴルフ」 ブランドのゴルフクラブと「スリクソン」ブランドのゴルフボールを積極的に拡販、成長 が期待できるアジア市場では、「ゼクシオ」ブランドのゴルフクラブを中心に認知度の向上

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21 と拡販に取り組む。 (4)SANKYO(機械) パチンコ・パチスロ事業における販売シェアの拡大を目指して、SANKYO グループは、商 品コンセプトや販売方法が異なる3つのブランド(SANKYO、Bisty、JB)体制で事業を展開 している。同社グループは3ブランドの個性を競い合い、「独創的な商品」を継続的に生み 出すことで販売シェアの拡大を図って行こうとしている。 その目標を達成するうえでファン・パーラーから信頼されるブランドとなることは必要 不可欠であり、人気タイトルの定番化はブランドイメージに直結する重要な施策となる。 同社では、「ヱヴァンゲリヲン」シリーズが Bisty ブランドを牽引するロングラン商品と して定着した反面、SANKYO ブランドでは定番タイトルの育成が近年の課題。このため、同 社では、開発体制の立て直しや知名度の高い大型コンテンツの獲得を進めており、「フィー バー機動戦士ガンダム」(平成 25 年4月)を筆頭とした大型商品の定番化を図っていく方 針。 おわりに 上場各社のブランドの戦略を概観した。アサヒグループ HD (基幹ブランドの更なる強 化)、キリン HD(「ブランドを基軸とした経営」の確立・展開)、伊藤園(「伊藤園」という 総称ブランドを軸に「個別ブランド」の強化)、キーコーヒー(グループ一丸となって「ブ ランド」強化)、J T(ブランド・エクイティ強化を通じたシェアの維持・拡大)、サダマツ (顧客を起点としたブランドの構築)、ひらまつ(レストランとしてのブランドを確立)、 ダイドーリミテッド(「ニューヨーカー」ブランドの価値向上)など既存のブランドの更な る強化を目指す企業が目に付く一方で、象印マホービン(「象印ブランドの進化と拡張」)、 アコーディア・ゴルフ(マルチブランド戦略推進によるブランド向上)のように、顧客の ニーズに応じてブランドを細分化し、マルチブランド戦略に取り組む企業もある。 さらにヤマハ発動機(新ブランドスローガン「Revs Your Heart」を全世界で発信)の「新 ブランドの創造」やミズノのように、「次の 100 年にも通用するブランド創造を第一に掲げ た」ところもある。これらの企業に共通する考えの根底には、ブランドこそ企業価値の源 泉であるとの考えがあるからに他ならない。

参照

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