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『多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネジメン ト』

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Academic year: 2022

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(1)多国籍 企業 と異文化 マ ネ ジメン ト. 太田. 正孝. 提出. 博士学位申請論文審査要旨. 『 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネジメン ト』. 1本 1.本. 論 文 の主 旨 と構成. 論 文 の主 旨. 本 論 文 は 、 国 際 ビ ジ ネ ス 研 究 に お け る最 後 の フ ロ ン テ ィア と も言 うべ き異 文 化 相 互 作 用 問 題 が そ の 萌 芽 的 研 究 レ ベ ル か ら 本 格 的 研 究 へ と 発 展 す る こ と を 企 図 して 執 筆 さ れ た も の で あ り、 本 論 文 の提 出者 そ の 第1は. 似 下、 「 提 出 者 」 と い う)の. 問 題 意 識 は 大 き く次 の2つ. 、 国 際 ビ ジ.ネス 研 究 に と っ て 長 年 の 懸 案 で あ る 異 文 化 相 互 作 用 の 諸 問 題 、 と り. わ け グ ロ ー バ ル ・ロ ー カ ル ・デ ィ レ ン マ(Globa1‑LocalDilemma;以 い う〉 の 発 生 メ カ ニ ズ ム の 解 明 で あ る 。G‑Lデ 相n:作. か ら な る。. 下 、G‑Lデ. ィレンマ と. ィ レ ンマ が生 ず る最 大 の 原 因 の 一 つ が 異 文 化. 用 に あ る こ と は広 く認 識 され て い る が、 そ の メ カニ ズ ム と それ を 取 り巻 くダ イナ ミク. ス につ い て は これ まで 一 卜分 な 解 明 が さ れ て い な か っ た 。 特 に 単 純 グ ロ ー バ ル 化 の 価 値 観 が 席 巻 し た20世. 紀 後 半 に お い て は 、 異 文 化 相 互 作 用 に 関 わ る イ シ ュ.一は 国 際 ビ ジ ネ ス 研 究 に と. っ て は 最 も 扱 い 難 く 、 ま た 多 国 籍 企 業(MultinationalCorporations;以..ド. 、MNCsと. い う). に と っ て は グ ロ ー バ ル 経 営 効 率 へ の 貢 献 度 が 最 も 低 い 変 数 と され た た め に 、 さ ら に 取 り組 み が 遅 れ た か らで あ る。 第2は. 、G‑Lデ. ィ レ ン マ の 解 明 に よ っ て 可 能 と な る グ ロ ー バ ル ・ロ ー カ ル ・ トレ ー ドオ フ. (Globa]一LocalTradeoffs;以. 下 、G‑Lト. ネ ジ メ ン ト(Cross‑CulturalManagement)を. レ ー ドオ フ と い う)の. 科 学 的管 理 方 法 で あ る異 文 化 マ. 国 際 ビ ジ ネ ス 研 究 に お け る 重 要 な サ ブ領 域 と し. て 確 立 す る こ と で あ る 。 グ ロ ー バ ル 化 が も た らす 最 大 の イ ン パ ク トの 一つ は 企 業 活 動 に お け る 多 文 化 主 義 の 常 態 化 で あ り、 さ ら に は そ う し た 多 文 化 ビ ジ ネ ス 状 況 に 関 与 す る 様 々 な 文 化 間 の相 互 作 用 の 管 理 と 調 整 で あ る。 言 い 換 えれ ば、 各 文 化 特 有 の 基 本 的 前提 や 価 値 基 準 が 深 く 胤 り込 ま れ た 人 々 と の 人 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・プ ロ セ ス を い か に 管 理 ・調 整 す る か が 焦 眉 の 課 題 とな る。 実 際21世. 紀 の メ タナ シ ョナ ル 化 す る グ ロー バ ル 競 争 環 境 に お い て は、 異 文 化 相 互 作 用 の. 積 極 的 活 用 は む し ろMNCsに. 大 き な ビ ジ ネ ス ・チ ャ ン ス を も た ら す と の 認 識 が 急 速 に 高 ま. っ て い る 。 今 や イ ノ ベ ー シ ョ ン は 、 日 米 欧3極(Triad)の. よ う な グ ロ ー バ ル ・ビ ジ ネ .ス.活. 動 の 既 存 セ ン タ ー か ら の み 出 現 す る も の で は な く、BRIICS(Brazil.Russia,India,Indonesia. 一241一. ,.

(2) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネ ジ.メン ト. China,SouthAfrica)の. よ うな 新 興 市 場 を含 む 周 辺 部 か ら も:発牛 す るか ら で あ る。 ま た、 そ. う し た イ ノベ ー シ ョ ンの種 を多 様 な文 化 的 背 景 を.もつ ヌ タ ッ.プ問 の 知 識 移 転 と知 識 創 造 を 通 じ て 、 魅 力 的 な 製 品 や サ ー ビ ス に 変 換 して い く こ と が 強 く求 め られ て い る。 この よ う に MNCsは. 異 文 化 相 互 作 用 を.ネガ テ ィブ ・イ ンパ ク トの源 泉 で は な く、 ポ ジ テ ィ ブ ・イ ンパ ク. トの 源 泉 と して 活 用 す る管 理 方 法 を 必 要 と して い るの であ る.。 こ う.した.主旨 に 基 づ く本 論 文 は、 ①MNCsに. と って の 異 文 化 問 題 と は何 か 、 ② なぜ グ ロ. ーバ ル 化 が進 展 す れ ば す る ほ ど異 文 化 ア プ ロ ー チ が重 視 され る の か 、 ③ 異 文 化 ア プ ロ ー チ は 如 何 な る要 素 か ら成 立 し、 如何 な.るダ ィ ナ.ミ"ズ と メ カ三 ズ ム を 内包 す る の か と い う異 文 化 相b.作 用 の本 源 的 イ シ ュ ー につ い て 徹 底 した定 性 的 分析 を行 っ て い る。 さ らに そ う した 分 析 を 踏 ま えた う え で 、 ①MNCsの. 異 文 化 問 題 解 決 に重 要 な 役 割 を果 た す 異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト. 研 究 の パ ー ス ペ クテ ィ ブ と課 題 は 何 か 、 ② 異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト ・コ ミュニ ケ ー ター と して 多 文 化 主 義 を管 理 し、 さ ら にMNCsの. 文 化 変 容 を促 進 す る機 能 と使 命 を担 うグ ロ ーバ ル ・マ. ネ ジ ャ ー は 如何 に 開 発 され るべ きか とい う政 策 的 諸 課 題 を一 貫 して異 文 化 相 互 作 用 と人 的 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンの 視 点 か ら考 察 す る こ とで ビ ジ ネ ス研 究 の 最 後 の フ ロ ン テ ィア の本 質 解 明 を試 み て い る。. 2.本. 論 文 の構 成. 本 論 文 の 章 立 て は以 下 の とお りで あ る。. 序. 論. 一 国 際 ビ ジ ネ ス研 究 の 最 後 の フ ロ ンテ ィア ー一. 第1節. 本 論 文 の 目 的 と主 旨. 第2節. 本論文の構成. 第1章. 多 国 籍.企 業 の 異 文 化 問 題. 第1節. 異 文 化 相 互 作 用 と グ ロ ー バ.ル..・ロ ー カ ル ・デ ィ レ ン マ. (1)グ. ロ ー バ ル ・ロ ー カ ル ・デ ィ レ ン マ. (2)グ. ロ ー バ ル ・ダ イ ナ ミ ク ス の 壁. (3)拡. 散 ダ イ ナ ミ ク.ス. (4)二. 元 性 ダ イナ ミク ス. 第2節. ア ー テ ィ フ ァ ク トの 視 点 か ら み た(rLデ. (1)ア}テ (2>ア ③. ィレンマ. ィ フ ァ ク トと し て の グ ロ ー バ ル 製 品 ー テ ィ フ ァ ク トと して の ロ ー カ ル 製 晶. 複 雑 化 す るG‑Lト. レ ー ドオ.フ. 一242一.

(3) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネ ジ.メン ト. 第2章. 多n企. 業 の 組 織 戦 略 に 関 す る既 存 モ デ ル. 第1節Triad‑MNCsの (1)欧. 国際化戦略. 州 系MNCsと. マ ル チ ナ シ ョ ナ ル ・モ デ ル. 1)欧. 州 系MNCsに. と っ て の 競 争環 境. 2)欧. 州 系MNCsの. 本 社 一 子会 社 関 係. (2)米. 系MNCsと. イ ン タ ー ナ シ ョナ ル ・モ デ ル. 系MNCsに. と っ て.の競.争環 境. 2>米. 系MNCsの. 本 社 一 子 会 社 関係. (3)日. 系MNCsと. . .民 .. .. 1)米. グ ロ ー バ ル ・サ プ ラ イ ヤ ー ・モ デ ル. 1>「 グ ロ ー バ ル 」 に 付 与 さ れ る 意 味 の ギ ャ ッ プ 2)日. 系MNCsに. と っ て の競 争 環 境. 3)日. 系MNCsの. 本 社 一子 会 社 関 係. 第2節. 日 系MNCsと. 米 系MNCsの. 戦略的相違. (1)国. 際 ビ ジ ネ ス活 動 の 日米 比 較. (2)海. 外 市場 へ の 参 入 モ ー ド. (3>海. 外iK場. (4)現. 地 化 適 応 と複 製 化 戦 略. (5)同. じ コ イ ンの 裏 表. 第3節.グ. ー 輸 出 戦 略vs..FDI戦. 参人の順序. ロ ー バ ル ・ リ ー チ か ら メ タ ナ シ ョナ ル へ. (1)古. 典 的 グ ロ ーバ ル 孟 義 の終 焉. (2>生. 産 の 論 理 か ら 市場 創 造 の 論 理 へ. (3)本. 格 化 す るサ ー ビス ・ビ ジ ネ ス の 国 際 化. 第3章. 略 一. 国 際 ビ ジ ネ ス の 異 文 化 問 題 に 関 す る理 論 的:考察. 第 】.節 「.距 離 の 脅 威 」 と 「場 の 拘.東力」 の再 認 識 第2節. 「 距 離 」 と 「場 所 .」に 関 わ る既 存 の議 論 ロ フ ァ イル. (2). ホ フ ス テ ッ ドの 文 化 的 価 値 次 元 の フ レ ー ム ワ ー ク. (3). フ ォ ン ヒ ッペ ル の情 報 粘 着 性 の 概 念. (a). ポ ー タ ー の ダ イ ア モ ン ド ・シ ス テ ム と ク ラ ス タ ー 理 論. (5). ゲ マ ワ ッ トのCAGEモ. デ ル とAAAモ. デル. 第3節. トラ ン ス ナ シ ョ ナ ル ・ア プ ロ ー チ の 出 現. 第4節. メ タ ナ シ ョナ ル ・ア プ ロ ー チ へ の 進 展. 一243一. ﹂. パ ー ル ミ ュ ッ タ ー のEPRGプ. p.レ. (1).

(4) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト. 第4章. グ ロ ー バ ル 知 識 移 転 と 人 的 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ネ ッ ト ワ ー ク. 第1節. グ ロ ー バ ル ・ナ レ ッ ジ ・エ コ ノ ミ ー. (1>「. 見 え ざる もの」 の 競 争 力 へ の 変 換. ②. ハ ー ドか ら ソ フ トへ の 産 業 構 造 の 変 化. (3)2つ. グ ロ ー バ ル ・コ ミ.ユニ ケ ー シ ョ ン ・ネ ッ トワ ー ク. (1>グ. ロ ー バ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ネ ッ ト ワ.一ク(GCN>の. (2>GCNを. 業 規 模 の拡 大. 2)市. 場 の 多様 化. 3>タ. ー ビ ュ ラ ン ト環 境. 4>企. 業 活 動 の ボ ー ダ ー レス 化. 5)新. た な企 業 間 関 係 の 出現. 人 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ネ ッ トワ ー ク の 重 要 性. (1)制. 度 的 ネ ッ トワ ー クvs.情. (2)静. 的 情 報vs.動. (3)低. コ ン テ ク ス トvs.高. 第4節. 報 共 有 ネ ッ トワ ー ク. 的情 報 コ ンテ ク ス ト. 人的資源の国際化. (1>人. 的 資 源 の雇 用 源. 1)ホ. ー ム ・カ ン ト リ ー ・ナ シ ョナ ル ズ. 2)ホ. スF・. 3)サ. ー ド ・カ ン ト リ ー ・ナ シ ョナ ル.ズ. (2>国. カ ン ト リ ー ・ナ シ ョナ ル.ズ. 際 マ ネ ジ メ ン ト ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン と 人 的 資 源 の 国 際 化 モ デ ル. ナ レ ッ ジ ・マ ネ ジ メ ン ト と 組 織 プ ロ セ ス. 第1節rrと. 知 識 の シ ン ク ロニ シ テ ィ. 第2節rrと. ナ レ ッ ジ ・マ ネ ジ メ ン ト. (1>ナ. レ ッ ジ ・マ ネ ジ メ ン ト と は. ②rrが. も た ら す ス ピ ー ドの 意 味. (3)知. 識 の 記 号 化 とIT. 第3節. 行 為 と知 識 の ギ ャ ッ プ. (ユ)暗. 黙 知 の もつ 意 味. (2)xnと 第4節. 戦 略的意義. 必 要 とす る ビ ジ ネ ス環 境. 1)企. 第3節. 第5章. ..ト .. 第2節. の 競 争 環 境 的 トリガ ー. して の ポ イエ ー シ ス. ナ レ ッ ジ ・マ ネ ジ メ ン ト と競 争 優 位. 一244一.

(5) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト. (1)記. 号 化 戦 略vs.個.人. (2)ナ. レ ッ ジ ・エ ン ジ ン と し て の 組 織 プ ロ セ ス. 第6章. 化戦 略. 国 際 ビ ジ ネ スへ の 異 文 化 ア プ ロ ーチ. 第1節. 文 化 人 類 学 的 ア プ ロ ーチ の 有 効 性. (1>国. 際 ビ ジ ネ ス と文 化 人 類 学. (2>文. 化的環境の動 的理解力. 第2節. 「 文 化」 の概 念 と定 義. (1)タ. イ ラー の 定 義. ②. ク ロ ー バ ー=ク. (3)バ. ラ ック ホ ー ンの 定 義. ー ノー の 定 義. 第3節MNCsに. と って の イ ン プ リケ ー 一シ ョ ン. (1)エ. ス ノ セ ン ト リズ ム か ら の 脱 却. 1)エ. ス ノ セ ン ト リズ ム の3レ. 2)延. 長 物 の 転 移 メ カニ ズ ム. ベル. (2)自. 己言 及 基 準 と文 化 的 コ ンテ クス ト. (3)ス. テ レ オ タ.イ ピ ン グ と カ ル チ ャ ー ・シ ョ ッ ク. 1)ス. テ レォ タ イ ピ ング の 功 罪. 2)、 異 文 化 に お け る 役 割 期 待 へ の 不 適 合 (4>エ. テ ィ ッ ク/エ. 1>文. 化の 公分母. 2)文. 化 シ ス テ ムの 複 合 性. (5>文. 第7章. ミ ッ ク ・ア プ ロ ー チ. 化 学 習 プ ロ セ ス と 外 部 イ ノ ベ ー シ ョ ン導 入. 異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト研 究 のパ ー スペ ク テ ィ ブ. 第1節. 異 文 化 マ ネ ジ メ ン トとは. 第2節. カル チ ュ ラル ・シ ナ ジ ー と文 化 的 に オ ー プ ンな 組織. (1)カ. ル チ ュ ラル ・シナ ジ ー. (2)文. 化 的 ヘ テ ロ ・ス タ ッ フの 内部 化. (3>文. 化伸縮 的分業. 第3節G‑Lト. レ ー ドオ フ と文 化 変 容. (1)「 国 際標 準 化/現 地 化J連 続 体 モ デル (2>統 第4節. 合 を軸 に した 文 化 変 容 第3文. 化体 仮 説 の 限.界. 一24i一.

(6) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネ ジ.メン ト. イ ン フ ラ と して の 文 化 的 コ ンテ ク ス ト. (i) (z). 融 合 部 分 の 拡 大 と文 化 的 借 用. (3). 「第3.文 化 体 」 の 曖 昧 な 内容 制 度 的 環 境 内 にお け る 同型 化 プ.ル. 第5節 (i). 制 度 化 理 論 と同 型 化. (2). 同 型 化 プ ル の形 態. (3). 同 型 化 プ ル の.イン プ リケ ー シ ョ ン. 第8章. 文 化 を 超 え る コ ン テ ク ス ト ・マ.ネ ジ メ ン ト. 情 報 粘 着 性 と コ ンテ ク ス ト. 第1節 (i). 行 為 の 知P9%へ の 変 換. (2). 記号化の役割. (3). コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ノ イ ズ. (4;. 真 の ノ イ ズ と し て の セ マ ン テ ィ ッ ク ・ノ イ ズ コ ン テ ク ス トは 記 号 化 で き な い. 第2節 (ユ). 可 視 化 の 限.界. (2). 動 的 存 在 と し て の コ ン テ ク.ス ト. (3;. オ ー トポ イ エ テ.イ ッ ク ・シ ス テ ム と し て の コ ン テ ク ス ト. 対 面 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン と場 の 共 有. 第3節 (i). 動的情報 の意味 的共有. (z). コ ー ロ ケ ー シ ョ ンの 役 割 異.文化 コ ン テ ク ス ト ・マ ネ ジ メ ン ト. 第4節. 結. (i). コ ン テ ク ス ト ・ レ ベ ル と 言 語 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ.ン. (z). 高 コ ン テ ク ス ト ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 限 界. (3). コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン環 境/行. 論. 動 マ トリ ック ス. 一 異 文 化 ア プ ロ ー チ の 普 遍 件 一一. 第1節. 人 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ̲iン 中 心 の 統 合 ア プ ロ ー チ. 第2節. 異 文 化 問 題 の 本 質 と して の コ ンテ ク ス ト. 第3節. 文 化 的 相 違 の レベ ル と ク リプ キ の パ ラ ドック ス. 第4節. プ ロ セ.ス と し て の グ ロ ー バ ル 化. 一246一.

(7) 多 国#a業. と異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト. 皿 本論文の概 要 本 論 文 の構 成 と各 章 の 位 置づ け は概 ね 次 の とお りで あ る。. 序 論 で は 、 本 論 文 の 基 点 と そ の 目 指 す べ き到 達 点 を 明 確 に し て い る 。 基 本 的 に 国 際 ビ ジ ネ ス 研 究 の 最 大 の 使 命 は 、企 業 の 政 策 、戦 略 、フ。ラ ク テ.イ ス の3.レ と 「 場 所(10cus)」. ベル に お い て 「 距 離(distance)」. が も つ ダ イ ナ ミ.ク.スと メ 卑 ニ ズ ム.を 「単 純 グ ロ ー バ ル 化 」 の レ ン ズ か ら. で は な く、 個 々 の具 体 的 な 国 家. 文 化 、 社 会 、 地 域 な ど の 状 況 を 反 映 させ な が ら 国 際 的 な コ. ン テ ク ス トの レ ン.ズか ら 分 析 す る こ と に あ る と の 立 場 に 立 っ て い る 。 そ の 上 で 、MNCsが. グ. ロ ーバ ル 事 業 展 開 に お い て 遭 遇 す る グ ロー バ ル 化 圧 力 と現 地 化 圧 力 の デ ィ レ ン マ を解 決 す る こ と が、 国 際 ビ ジ ネ ス研 究 に お け る最 後 の フ ロ ン テ ィア と して の 課 題 で あ り、 その 解 明 に は 異 文 化 相 互 作 用 に 重 点 を 置 い た ア プ ロ ー チ が 必 要 不 可 欠 で あ る と主 張 す る 。 第1章. 「多 国 籍 企 業 の 異 文 化 問 題 」 の 第1節. イ ン パ ク トに つ い て ブ ラ ッ ク=モ Gregersen)に ら に グp一. は 、 .G‑Lデ. ィ レ.ンマ が ビ ジ ネ ス 活 動 に 及 ぼ す. リ ソ ン 」 グ レ ガ ー セ ン(Black,J.S.,A.J.Morrison&H.B.. よ る グ ロ ー バ ル ・ダ イ ナ ミク.スの フ レ ー ム ワ ー ク を 基 礎 に 分 析 し て い る 。 さ バ.ル 化 圧 力 が 企 業 の グ ロ ー バ ル 展 開 を,fixり立 て る 力 で あ る の に 対 し て 、 グ ロ ー バ. ル ・ダ イ ナ ミ ク ス は グ ロ ー バ ル 活 動 か ら生.じ る 負 荷 す な わ ち グ ロ ー バ ル 化 の 直 線 的 進 展 を 抑 制 す る 力 で あ る と規 定 す る 。 こ の 提 出 者 独 自 の 立 論 はdAd文. 全 体 を統 合 す る上 で きわ め て 重. 要 な も の と な る 。 な ぜ な ら ば 、 グ ロ ー バ ル ・ダ.イナ ミ ク ス は さ ら に 拡 散 ダ イ ナ ミ ク ス と 二 元 性 ダ イ ナ ミ ク ス に2分. され るが 、 そ の 各 々 が本 論 文 の主 要 テ ーマ で も あ る. 「 距離 の脅威」 と. 「 場 の 拘 束 性 」 の 基 礎 と な る ダ イ ナ ミ ク.スだ か ら.であ る 。 拡 散 ダ イ ナ ミ ク ス と はMNCsの. 活 動 範 囲 が 世 界 中 に 拡 散 す る に つ れ て 本 部 と:r会 社 間 の. 物 理 的 距 離 や 心 理 的 距 離(psychedistance)が. 拡 大 し 、 企 業 組 織 と し て の コ ン トロ ー ル な ら. び に ガ バ ナ ン ス が 困 難 に な る こ と を 意 味 す る 。 し か し、 拡 散 ダ.イナ ミ ク .スの 克 服 は 世 界 中 に ネ ッhワ. ー ク を 量 的 拡 大 す る グ ロ ー バ ル ・リ ー チ(globalreach)の. 達 成 に は 大 き く貢 献 す る. が 、 そ れ が 達 成 さ れ れ ば 次 の 段 階 に 顕 在 化 す る 二 元 性 ダ イ ナ.ミク ス 、 す な わ ち 価 値 の 多 様 性 を 始 め と す る グ ロ ー バ ル ・ネ ッ トワ ー ク 内 に お け る オ ペ レ ー シ ョ ン の 質 的 問 題 へ の 対 応 が 重 要 と な る 。 こ う し た.1:二 元 性 ダ イ ナ ミ ク ス の 議 論 に 関.し て は 、 ブ ラ ッ ク 冨モ リ ソ ン=グ. レガ ー. セ ン よ り も.早い 段 階 か ら こ の 点 に 着 目 し、 か つ 深 遠 な 議 論 を 展 開 し て い た エ ヴ ァ ン ス 置 ドー .ズ(Evans,P.A.L,&YDoz)の. モ デ ル を 援 用 し て い る 。 後 者 の 方 が 、MNCsの. 焦 点 組 織(multi‑focalorganization>の. 考 え 方 に 相 通 ず る と い う 意 味 で はG‑Lト. 特 質.で あ る 多 レ ー ドオ フ. に 重 要 な 視 点 を提 供 す る か ら で あ る 。 第1章. 第2節. の. 「ア ー テ ィ フ ァ ク トの 視 点 か ら み たG‑Lデ. 一247一. ィ レ ンマ 」 は、 ビ ジ ネ ス に お.

(8) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネ ジ.メン ト. け る 異 文 化 問 題 を 長 年 探 求 し て き た 提 出 者 ら しい 議 論 で あ る 。 製 品 が ど の よ う にG‑Lデ. ィ. レ ンマ の 影 響 を受 け るか につ い て 、 社 会 学 、 文 化 人 類 学 〜 コ ミュ ニ ケ ー シ ョン科 学 、 異 文 化 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン論 な ど で 多 用 さ れ る ア ー テ ィ フ ァ ク ト(artifacts)の. 概 念 に 、提 出 者 自. 身 の 発 想 と 論 理 を 加 味 し た 独 創 的 考 察 を展 開 し て い る 。 製 晶 へ の グ ロ ー バ ル 化 圧 力 と ロ ー カ ル 化 圧 力 の 問 題 を ア ー テ.イ フ ァ ク トの レ ン ズ か ら分 析 す る 利 点 は 、 第1に. 製 品 や 商 品 を異 文. 化 ダ イ ナ ミ ク ス か ら ニ ュ ー トラ ル な 立 ち 位 置 で 労 析 で き る こ と に あ る 。 そ し て 第2に 化 を 「ア ー テ ィ フ ァ ク ト(artifacts).」 提(basicunderlyingassumptions)」. 「 付 随 的 価 値(espousedvalues)」 の3層. 「基 本 的 ・基 礎 的 前. 構 造 と看 倣 す シ ャ イ ン(Schein,E.〉. のモデル か. ら み た 場 合 、 ア ー テ ィ フ ァ ク トは 相 対 的 に 最 も.見え や す い 要 素 で あ る た め 、 残 り2つ の 分 析 へ と 進 み や す い か ら で あ る 。G‑Lト 雑 と な る21世. は、文. の要 素. レ ー ドオ フ の 要 求 水 準 が ま す ま す 高 く 、 そ し て 複. 紀 の 競 争 環 境 を 鑑 み れ ば 、 ア ー テ ィ フ ァ ク トの 視 点 を 突 破 口 と す る こ と で 、. よ り見 え難 い価 値 観 や 前 提 へ の洞 察 力 を強 め る こ と が可 能 と な る とい う提 出者 の 分 析 は 斬 新 かつ 興 味 深 い 。 第2章. 「多 国 籍 企 業 の 組 織 戦 略 に 関 す る 既 存 モ デ ル 」..の第1節. (ト ラ イ ア ド;Triad)を Triad‑MNCsと. で は 、 日 米 欧 の 先 進3極. 出 自 と す る 多 国 籍 企 業(TriadMulGnafiona]Corporations;以. い う)が. グ ロ ー バ ル ・リ.一チ(gl6balreach)を. 下.. 達 成 す る過 程 に お い て 、 それ. ぞ れ ど の よ う な 組 織 戦 略 を 如 何 な る 国 際 競 争 環 境 に お い て 選 択 し、 独 自 の 組 織 モ デ ル へ と 構 築 し.てき た か を レ ビ ュ ー し て い る 。 こ う し た 要 因 はMNCsの. 組 織 戦 略 の な か で も社 会 文 化. 的 変 数 の 影 響 を受 け や す い た め 、 異 文 化 問 題 を解 き明 か す う えで 重 要 な 下 地 とな るか らで あ る 。 欧 州 系MNCsは strategy)、. 海 外 現 地 市 場 へ の 対 応 力 を 重 視 し た マ ル チ ナ シ ョ ナ ル 戦 略(mulfinationa]. 米 系MNCsは. 米 国 本 社 で 開 発 さ れ る イ ノ ベ ー シ ョ ン のo移. イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル 戦 略(internationalstrategy)、. 転 に重 点 を お い た. そ し てL1系MNCsは. 日本 的 生 産 シ ス テ ム. に よ っ て 効 率 的 に 国 内 生 産 さ れ た.高付加 価 値 製 品 を グ ロ ー バ ル 供 給 す る こ と に 重 点 を お い た グ ロ ー バ ル ・サ プ ラ イ ヤ ー 戦 略(globalsupplierstrategy)に. そ れ ぞ れ 特 化 した組 織 戦 略 を 選. 択 す る こ とで 拡 散 ダ イ ナ ミ.クス を 乗 り越 え て き た 。 こ の レ ビ ュ ー は 基 本 的 に バ ー トレ ッ.卜躍 ゴ シ ャ ー ル(Bartlett,C.&S.Ghoshal)の. 概念 的. 枠 組 み を下 敷 き に した もの で あ るが 、 同 時 に提 出 者 独 自の 議 論 も随 所 に展 開 され て い る。 特 に 、 日.系MNCsが ルの. 歴 史 的 に 採 用 し て き た 組 織 モ デ ル に つ い て は 、 バ ー ト レ ッ ト=ゴ. 「グ ロ ー バ ル ・モ デ ルJが. い られ て い た. 「グb一. シャー. 誤 解 を招 き易 い た め 、 彼 ら以 前 か ら国 際 ビ ジ ネ ス研 究 者 で 用. バ ル ・サ プ ラ イ ヤ ー ・モ デ ル(global.suppliermodel)」. を用 い て い る p亭 .. の は 適 切 な 判 断 と言 え る 。 Triad‑MNCsは 能 力 、 米 系MNCsは. 基 本 的 に1980年. 代 中 頃 ま で 、 欧 州 系MNCsは. イ ノ ベ ー シ ョ ン の 国 際 移 転 能 力 、 日系MNCsは. 進 能 力 を そ れ ぞ れDNAと. ロ ー カル 市 場 環 境 へ の 適 応 グ ロ ーバ ル 効 率性 の 推. して 進 化 し て い く 。 し か し 、 各 プ レ イ ヤ ー が 自 ら の 強 み に 特 化 し. 一248一.

(9) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト. た 形 で 維 持 さ れ た こ の 均 衡 状 態 は 、 プ ラ ザ 合 意 を 契 機 に1980年 年 代 に 入 る とIT革. 代 中 頃 か ら崩 れ 始 め 、1990. 命 な ら び に そ れ に バ ッ ク ァ ッ プ さ れ た ニ ュ ー ・エ コ ノ ミ ー の 台 頭 と と も. に グ ロ ー バ ル 競 争 環 境 は ま っ た く新 し い 局 面 に 人 る 。 第2節. で は 、 そ う し たTriad‑MNCsの. 組 織 戦 略 面 の 均 衡 状 態 が 崩 れ る プ ロ セ ス と 、 そ の 後 に 出 現 す る ト ラ ン ス ナ シ ョ ナ ル ・ア プ ロ ー チ(transnationalapproach)さ. approach)へ. .らに は メ タ ナ シ ョ ナ ル ・ ア ブ ロ ー チ(metanational. と 進 展 す る 背 景 と動 機 に つ い て 、 異 文 化 問 題 と 国 際 ビ ジ ネ ス 活 動 の 双 方 の ダ イ. ナ ミ ク ス の 調 和 が と れ た 考 察 を し て い る 。 具 体 的 に は 、Triad‑MNCsの び にFDI戦. 中 で も輸 出 戦 略 な ら. 略 へ の 特 化 の 面 で 非 常 に 強 い コ ン[・ ラ ス トを も つ 日 米 のMNCsの. 国際 ビジネス. 活 動 に 関 し て 、 ① 海 外 市 場 の 位 置 づ け 、 ② 海 外.市 場 へ の 参 入 モ ー ド、 ③ 海 外 市 場 参 入 の 順 序 、 の3側. 面 か ら比 較 検 討 し て い る 。 特 に 、 目 系MNCsが. MNCsの. 海 外 市 場 参 .入の 順 序 に お い て 欧 米 の. よ う に市 場 類 似 性 に沿 っ た進 出 を しなか っ た原 因 に つ い て 、 本 論 文 の 主 要 テ ー マ で. あ る 「距 離 の 脅 威 」 と. 「 場 の 拘 束 力 」 の レ ン ズ か ら考 察 す る と と も に 、 フ ォ ン ク ロ ッ ク 冨 ク. ス マ ノ(vonKrog,G,&M.Cusumano)の ー ク な 分析 を試 み て い る さ ら に 第3節 その 論 文. 成 長 戦 略 モ デ ル と 融 合 させ る こ と で 詳 細 か つ ユ ニ. 。. で は 、 古 典 的 グ ロ ー バ ル 主 義 の 代 表 的 論 者 で あ る レ ヴ ィ ッ ト(LevittT.)が. 「市 場 の グ ロ ー バ ル 化(TheGlobalizationofMarkets)」. バ ル 化 は 市 場 や 消 費 者 の 同 質 化(homogeneity>を. に お い て展 開 した. 「グ ロ ー. 引 き起 こ し、 そ の 結 果 、 世 界 は テ ク ノ ロ. ジ ー を 介 し て グ ロ ー バ ル ・ヴ ィ レ ッ ジ と な り、 企 業 は 世.界 中 で 同 じ モ ノ を 同 じ よ う に 売 る こ と が で き る 」 と す る.単純 グ ロ ー バ ル 化 的 主 張 に 対 す る 批 判 的 考 察 を して い る 。 そ の う え で 、 世.界.市場 が20世. 紀 の グ ロ ー バ ル ・リ ー チ 重 視 型 の 競 争 環 境 か ら 、 よ り複 雑 な メ タ ナ シ ョ ナ. ル 競 争 環 境 に 移 行 す る 原 因 を 、 ① 生 産 の 論 理 か ら市 場 創 造 の 論 理 へ の 移 行 、 ② サ ー ビ ス ・ ビ ジ ネ ス の 国 際 化 の 本 格 的 進 展 、 と い う21世. 紀 的 な パ ラ ダ イ ム ・シ フ トの 観 点 か ら 非 常 に 斬. 新 な 議 論 を展 開 し て い る 。 第3章 G‑Lデ. 「国 際 ビ ジ ネ ス の 異 文 化 問 題 に 関 す る 理 論 的 考 察 」 は 、 前 段 の2章 ィ レ ン マ の 意 味 な ら び にTriad‑MNCsの. を 受 け て 、 第1節. で は. で展 開 され た. 既 存の組織戦 略 に関す る .概念 的 枠 組 み の 考 察. 「距 離 の 脅 威 」 と 「場 の 拘 束 力 」 が 国 際 ビ ジ ネ ス 研 究 に.与 え る イ ン プ. リケ ー シ ョ ンに つ い て 論 じて い る。 メ タ ナ シ ョナ ル 化 す る グ ロ ー バ ル 競 争 環 境 に お い て は 、 国 家 や 文 化 の 間 の 相 違 が ま す ま す 重 要 視 され る が、そ う した 相 違 を生 み 出 す原 動 力 は 本 質 的 に の2つ 近 まで. に 還 尤 し う る 。MNCsの. 「距 離 の 脅 威 」 と. ビ ジ ネ ス 活 動 な ら び に 既 存 のMNCs研. 「 場 の拘 束 力」. 究 に お い て、 つ い 最. 「距 離 の 脅 威 」 と 「 場 の 拘 束.力.」に 対 す る 関 心 が 低 か っ た の は 、 ① グ ロ ー バ ル ・ リ ー. チ に 対 す る 戦 略 的 優 先 順 位 の 方 が 高 か っ た 、 ②ITの. 利 便 性 が 革 新 的 で あ っ た、 ③ 製 品 ビ ジ. ネ ス に お け る プ ロ ダ ク ト ・ア ウ ト的 な 力 学 が グ ロ ー バ ル ・ リ ー チ の 段 階 で は 効 果 的 で あ っ た か ら で あ る 。 しか し21世. 紀 に 近 づ く に つ れ て.グ ロ ー バ ル ・ リ ー チ が 達 成 され イ ン タ ー ネ ッ. 一249一.

(10) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ.ネジ メ ン ト. トを は じ め と す るITが. 地 球 規 模 で.般. 化 し 、 さ ら に は 製 品 ビ ジ ネ.スが コ モ デ ィ テ.イ 化 す る. な ど....r述 の ベ ネ フ ィ ッ トを も た ら し た 要 因 自 体 が 大 き く 変 化 し た こ と で 、「 距 離 の 脅 威 」 と 「場 の 拘 束 力 」 が 再 び 脚 光 を 浴 び 始 め た の で あ る 。 言 い 換 え れ ば 、 ① 生 産 か ら市 場 創 造 の 論 理 へ の 移 行 、 ②BRIICSな. ど 新 興 市場 の 台 頭 、 ③ サ ー ビ ス ・ビ ジ ネ ス の 本 格 的 国 際 化 、 か ら成 る. 21.世 紀 的 パ ラ ダ イ ム ・シ フ トが 引 き 起 こ し た グ ロ ー バ ル 競 争 環 境 の メ タ ナ シ ョ ナ ル 化 現 象 の 結 果 で も あ.る。 第2節. で は 、 「距 離 の 脅 威 」 「 場 の 拘 束 力 」 と い う2つ. の 分析 レ ンズ の 精 緻 化 に 貢 献 す る代. 表 的 な 既 存 理 論 と 既 存 モ デ ル に つ い て 、 時 系 列 的 に 、 ① パ ー ル ミ ュ ッ タ ー(Perlmutter, H.V.)のEPRGプ. ロ フ ァ イ ル 、.② ホ フ ス テ ッ ド.(Hofstede,G,)の. ム ワ ー ク 、 ③ フ ォ ン ヒ ッペ ル(VonHippel M.E.)の. ,E、A)の. 文 化 的価 値 次 元 の フ レー. 情 報 粘 着 性 の 概 念 、 ④ ポ ー タ ー(Porter,. ダ イ ア モ ン ド ・ シ ス テ ム と ク ラ ス タ ー 理 論 、 ⑤ ゲ マ ワ ッ ト(Ghemawat,P,)の. CAGEモ. デ ル とAAAモ. デ ル を 挙 げ 、 そ の 長 所 と短 所 に 関 す る考 察 と検 証 を 加 え て い る。 こ. れ ら の 理 論 お よ び モ デ ル の 中 で 、 本 論 文 に 最 も 深 遠 な イ.ンパ ク トを 与 え て い る の は 情 報 粘 着 性(informationstickiness)に. 関 す る 議 論 で あ る,情. 報 粘 着 性 と は1994年. に フ ォ ン ヒ ッペ ル. が 提 唱 し た 概 念 で あ り 、 「ス テ ィ ッ キ ー.・ イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン(s5ckyinformation)」 ば れ る 。 文3'通. と も呼. り 、 情 報 と は 鳥 も ち の よ う に ベ タ ベ タ し た も の で あ る た め 、 必 要 な 部.分 だ け. を.人為 的 に そ っ く り 取 り 出 し て 或 る 人 間 か ら別 の 人 間 、 あ る い は 或 る 場 所(10cus)か 場 所 へ 簡 単 に は 移 転 で き な い こ と を意 味 す る.こ. の 立 論 は 、 メ タ ナ シ ョナ ル 化 す る グ ローバ. ル 競 争 環 境 に お い て 、 国 と 文 化 を:超 え た 知 識 移 転 を[常 紀 型MNCsに. ら別 の. 的 に 処 理 し な く で は な ら な い21世. と っ て は 極 め て 重 要 な イ ン プ リ ケ ー シ ョ ン を もつ 。. 上 記5つ. の 理 論 お よ び モ デ ル に 対 す る 理 論 的 考 察 を 踏 ま え て 、 第3節. の 主 題 に 最 も フ ィ ッ トす る2つ. で は本論文. の 卓 越 し た ア プ ロ ーチ 、 す な わ ち バ ー トレ ッ ト藷ゴ シ ャ ール. が 提 唱 し た トラ ン ス ナ シ ョ ナ ル ・ア ブv一 Y,J.Santos&P.WHIiamson>が. と 第4節. チ な ら び に ドー ズ ≡ ホ セ ≡ ウ ィ リ ア ム ソ ン(Doz. ,. 提 起 し た メ タ ナ シ ョ ナ ル ・ア プ ロ ー チ の.イ ン プ リ ケ ー シ ョ ン. と 限.界に つ い て 論 者 自 身 の モ デ ル も 加 味 し な が ら詳 細 に 考 察 して い る 。 第1章 る 第1部. か ら第3章. が 、 本 論 文 主 題 を 支 え.る理 論 な ら び に 概 念 的 枠 組 み の 基 盤 的 考 察 か ら成. と す れ ば 、 第H部. に 相 当 す る 第4章. か ら 第6章. は 個 別 的 問題 の 客 観 的 分 析 の 土 台 と. な り う る メ カ 羊 ズ.ム と プ ロ セ ス に つ い て 考 察 す る 。 こ こ で は 、 メ タ ナ シ ョナ ル 化 す る グ ロ ー バ ル 競 争 環 境 に お け る最 重 要 資 源 が. 「.見え ざ る も の 」 で あ る と の 前 提 に 立 ち 、 情 報 、 知 識 、. 人 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ネ ッ ト.ワ ー ク 、 組 織 プ ロ セ ス 、 コ ン テ ク ス ト、 そ して 文 化 へ と 広 が る 「.見え ざ る 資 産 」 の 連 鎖 に つ い て 、 国 際 ビ ジ ネ.ス活 動 の 観 点 か ら独 創 的 な 分 析 を 行 う て い る。 ま ず 第4章. 「グ ロ ー バ ル 知 識 移 転 と.人的 コ ミ?=ケ. ー シ ョ ン ・ネ ッ ト ワ ー ク 」 で は 、 メ タ. ナ シ ョナ ル 競 争 環 境 の 本 質 と は 、 国 境 と 文 化 的 境 界 を 超 え て 知 識 を 競 争 優 位 に 雍 換 す る 能 力. 一250一.

(11) 多 国 籍 企.業と 異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト. が 要 求 さ れ る 点 に あ る と 規 定 す る 。 メ タ ナ シ ョ ナ ル な'fiflii移転 な ら び に 知 識 創 造 は 、Triad‑ MNCsの. み な.らず 新 興.fitsを 出 自 と す る 新MNCeを. め の 共 通 の 鍵 で あ る と の 認FIBに 基 づ き 、 第1節. も.含む す べ て のMNCsが. 成功す る た. で は 、 グ ロ ー バ ル ・ナ レ ッ ジ ・エ コ ノ ミー が. 生 じ た 産 業 構 造 の 変 化 と そ の ト リ ガ ご に つ い て 分 析.し、 続 く 第2節. で は、 メ タナ シ ョナ ル な ︑.}. 知 識 移 転 と知 識 創 造 の 実 現 に とっ て 必 要 不 可欠 な 装 置 で あ る グ ロ ー 一バ ル ・ネ ッ トワ ー ク の 構. .. 築 につ い て 議 論 して い る。 1980年. 代 終 盤 か ら 一 気 に 加 速 し た グ ロ 」 バ ル 化 は 、.MNCsの. 戦 略策 定 な らび に組 織 プ ロ. セ ス の あ り方 に 大 き な 質 的 変 化 を も た ら.した 。 メ タ ナ シ ョナ ル 化 す る グ ロ ー バ ル 競 争 に お け る最 大 の 課 題 の 一 つ は. 「よ り.見え に く い も の 」 「よ り扱 い に く い も の 」 を 国 家 と 文 化 の 壁 を. 超 え て い か に 競 争 力 に 転 換 で き る か で あ る 。.「 一 見 え ざ る も の 」.は 、 見 え ざ る 資 産(intangible assets)、. コ ア ・コ ン ピ タ ン ス(corecompetence)と. も呼 ば れ る が、 そ の 中 心 を成 す もの は. 情 報 で あ り 、 さ ら に そ の コ ン フ ィギ ュ レ ー シ ョ ン と し て の 知 識 で あ る 。 情 報 は 知 識 を 形 成 し、 そ の 知 識 に 基 づ い て 組 織 と し て の 成 功 パ タ ー ン が 形 成 さ れ る 。.そ し て そ の 成 功 パ タ ー ン が 繰 り返 し成 果 を 出 す た め に 組 織 プ ロ セ ス(organizationalprocess)が. 構 築 され 、 そ う し た 組 織. プ ロセ ス の 安 定 した成 長 な らび に 進 化 を下 支 えす る た め に 組 織 文 化 が 必 要 と な る。 した が っ て. 「見 え ざ る も の 」 へ の 対 応 と は 、 最 小 単 位 の 情 報 か ら始 ま っ て.、知 識 、 プ ロ セ ス 、 文 化 に. 到 る す べ て を 管 理 す る タ.ス ク を 意 味 し て い る 。 と り わ け グ ロ ー バ ル 規 模 で の 知 識 移 転 は 、 MNCs自. 体 の 組 織 文 化 に 加 え て 、MNCsが. 関 わ る.様々 な 現 地 市 場 に お け る 国 家 レ ベ ル の .文化. の マ ネ ジ メ ン ト も 必 須 と な る た め 、 よ り.一層 複 雑 か つ 洗 練 され た タ ス ク と な る,, こ の よ うに 考 えて み る と、 文 化 は究 極 の. 「見 え ざ る も の 」 で あ り、 そ れ が 故 に 国 際 ビ ジ ネ. ス 研 究 の 最 後 の フ ロ ン テ ィ ア と な り う る の で あ る、:し か し 同 時 に 、 誰 も足 を 踏 み 入 れ た こ と が な い 秘 境 で は な い と い う 意 昧 で は 、.文化 は 何 ら 特 別 の も の で も な け れ ば 、ITや. 財 務 の特 別. な技 術 を も た な け れ ば デ ジ タ ル ・デ バ イ ドが 生 じて し ま う よ う な シ ス テ ム で も な い 。 少 な.く と も す べ て の 人 間 が 自 分 の 所 属 す る 文 化 に お け る 価 値 観 や 行 動 パ タ ー ン.につ い て は 、 意 識 的 か 無意 識 的 か に 関 わ らず 相 当 程 度 洗 練 され た 村 応 が で き る はず で あ る。 つ ま り、 文 化 は見 よ う と 思 え ば 見 え る も の で あ り 、 見 せ よ う と 思 え ば .見せ る こ と が で き る も の で あ る 。 こ の. 「見. よ う と 思 え ば 見 え る 」 「見 せ よ う と 思 え ば 見 せ る こ と が で き る 」 と い う点 は 異 文 化 問 題 を 考 え る際 の 原 点 で あ り 、 暗 黙 知 と 形 式 知 の 議 論 と も 関 連 す る 。 と こ ろ で 企 業 が グ ロ ー バ ル 競 争 優 位 を 保 持 す る た め の 処 方 箋 の1つ. は、 本 社 の 国 籍 に関 わ. らず 、 そ の グ ロ ー バ ル 組 織 を ネ ッ トワ ー ク 禦 に す る こ と で あ る 。 グ ロ ー バ ル ・ネ ッ トワ ー ク 戦 略 を と る こ と で 、MNCsはG‑Lデ. イ レ ンマ を調 整 で き る だ け で な く、 関 与 す る 国 家 や 文. 化 を 横 断 し た イ ノ ベ ー シ ョ ン の 学 習 と 移 転 が 可 能 と な る 。 し か し グ ロ ー バ ル ・ネ ッ トウ ー ク 戦 略 を 志 向 す る 際 の 最 大 の 課 題 は 、 た ん な る 通 信 ネ ッ ト ワ.一ク や 組 織 ネ ッ ト ワ ー ク の よ う な 制 度 的 ネ ッ トワ ー ク の 構 築 に 終 わ ら せ ず 、 豊 か で 活 き 活 き と し た 人 的 コ.ミュ ニ ケ ー シ ョ ン に. 一251一. 、.

(12) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト. 重 点 を お く グ ロ ー バ ル ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ ネ ッ ト ワ ー ク(GlobalCommunication Network;以 ば. 後 、GCNと. 略 す)を. 構 築 で き る か で あ る 。GCNが. 「不 確 実 性 の 増 大 に 起 因 す る情 報 価 値 の 増 大Jで. あ る,情. 必 要 な 理 由 は 、 一.F]で い え. 報 価 値 が増 大 した の は、 い う ま. で も な く通 信 手 段 や 交 通 手 段 の 高 度 な 発 達 、 ヒ トの 国 際 移 動 の 質 的 ・量 的 両 面 に お け る 激 化 と 異 文 化 相 互 作 照 の 進 展 、 さ ら に は 情 報 範 囲 の 拡 大 化 と情 報 ニ ー ズ の 緻 密 化 な ど に よ り 不 確 実 性 が 増 大 した た め で あ る。 特 に ビ ジ ネ ス に 直 接 関 わ る 具 体 的 な原 因 と して は 、 ① 企 業 規 模 の 拡 大 、 ② 市 場 の 多 様 化 、.③ タ ー ビ ュ ラ ン ト環 境 、 ④ 企 業 活 動 の ボ ー ダ ー レ ス 化 、 ⑤ 戦 略 的 提 携 の よ う な 新 た な 企 業 間 関 係 の 出 現 、 の5つ GCNに. が 挙 げ られ る 。. お い て は、 人 的 コ ミュニ ケ ー シ ョ ンの プ ロセ ス や機 能 を グ ロ ーバ ル 競 争 優 位 に 重. 大 な影 響 を与 え る戦 略 的変 数 と捉 え る。 戦 略 的 コ ミュ ニ ケ ー シ ョン と は、 自 らの コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン行 動 が 他 の 個 人 や企 業. 、 あ るい は ま た 自 己 や 自社 を取 り巻 く環 境 に対 して な ん らか. の 変 化 を 引 き 起 こ す コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン 現 象 を 意 味 す る 。 さ ら に は 、 そ う し た 変 化 が 自 己 や 自社 に と っ て 有 利 な もの に な る よ うに、 あ る い は投 入 資 源 と の 関 係 に お い て 効 果 的 に 進 展 し う る よ う に コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン ・プ ロ セ ス を 管 理 す る こ と で あ り 、GCNは. その前提 条件 と. な り う る。 GCNの. 運 営 に お い て 最 も 重 要 な の は 異 文.化相 互 作 用 の 当 事 者 で あ る 人 間 の 側 面 か ら の ネ. ッ ト ワ ー キ ン グ の あ り 方 で あ る た め 、 第3節. に お い て 人 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ネ ッ トワ ー. ク の 本 質 と そ の 運 用 上 の 課 題 、主 と し て 情 報 共 有 プ ロ セ ス と 動 的 情 報 の 意 味 的 共 有 に つ い て 、 ホ ー ル(Hall,E.T)の. コ ン テ ク ス ト ・モ デ ル と り わ け 低 コ ン テ ク ス トvs.高. 議 論 と 連 動 さ せ て 分 析 し て い る.そ. の う え で 第4節. で は 、MNCsの. コ ン テ ク ス トの. 人 的 資 源 の 国 際 化 につ い. て 、 論 者 独 自 の マ ネ .ジメ ン ト ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ネ ッ トワ ー ク の モ デ ル を 用 い た 議 論 へ と 発 展 さ せ て い る 。MNCsに. お け るGCNの. チ ャ ネル 網 を経 営 組 織 的 に、 ① 本 部 一子 会 社 間. マ ネ ジ メ ン ト ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 、 ②..f一 会 社 間 マ ネ ジ メ ン ト ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 、 ③ 本 部 組 織 内 マ ネ ジ メ ン ト ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ.ヨ ン、 ④ 子 会 社 組 織 内 マ ネ ジ メ ン ト ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン、 ⑤ 多 国 籍 ス タ ッ フ 間 マ ネ ジ メ ン ト ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の5つ. に 類 型 化 し、 こ れ に. 人 的 資 源 の 雇 用 源 と し て 、 ① ホ ー ム ・カ ン ト リ ー ・ナ シ ョナ ル.ズ(homecountrynationals)., ホ ス ト ・カ ン ト リ ー ・ナ シ ョナ ル.ズ(hostcountrynationals>,サ ナ ル ズ(thirdcountrynationals)を. 組 み 合 わ せ る こ と で 、MNCsの. ー ド ・カ ン ト リ ー ・ナ シ ョ 様 々 な マ ネ ジ メ ン ト ・コ. ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン状 況 に 関 す る 考 察 を 行 っ て い.る。 第5章. 「ナ レ ッ ジ ・マ ネ ジ メ ン トと 組 織 プ ロ セ ス 」 は 、 第4章. で 議 論 した グ ロー バ ル 知 識. 移 転 の 中 身 で あ る 知 識 そ の も の の 特 性 に つ い て 、.ポ ラ ン ニ ー(Polanyi;Michael)の. 暗黙知 と. 形 式 知 に 関 す る 「知 の 二 元 論J、 そ し て そ の 原 型 と な っ た ア リ ス トテ レ ス(Aristotle)の 知(theoria)、. 実 践 知(praxis)、. 制 作 知(poiesis>か. ら成 る 「知 の3類. 転 な らび に 知 識 創 造 の 視 点 か ら 多 面 的 に 考 察 し て い る 。. 一252一. 理 論. 型 」 を企 業 の 知 識 移.

(13) 多国 籍 企 業 と 異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト. 第1節. と 第2節. つ で あ っ たITが. で は 、 グ ロ ー バ ル ・ナ レ ッ ジ ・エ コ ノ ミ ー 台 頭 に と.って 最 大 の 原 動 力 の 一.・ 果 た す 役 割 を 、 ナ レ ッ ジ ・マ ネ ジ メ ン トの ス ピ ー ド化 と 記 号 化 の 視 点 か ら. 整 理 し 、 そ う した 利 点 と限 界 が メ タ ナ シ ョ ナ ル 化 す る 知 識 創 造 プ ロ セ ス と コ ン テ ク ス ト ・マ ネ ジ メ ン トに 及 ぼ す 影 響 に つ い て 分 析 して い る 。 結 論 的 に.raう な ら ば 、ITが. ナ レ ッ ジ ・エ コ. .ノミ ー に 与 え た イ ン パ ク トは 、 ① 知 識 の 迅 速 か つ 大 規 模 な 記 号 化 と 時 空 を 超 え た 共 有 を 可 能 に し た こ と(す. な わ ち 拡 散 ダ イ ナ ミ ク ス へ の 貢 献)、 な ら び に 、 ② そ の よ う に デ ー タ ・ベ ー. ス 化 さ れ た 知 識 の 競 争 的 再 利 用 を 可 能 に し た こ と の2点 ピ ー ド と 深 い 関 わ り が あ り、 後 者 はITを. に大 別 で き る。 前 者 は経 営 行 動 の ス. 活 用 す る 個.々 の 組 織 の ビ ジ ネ ス ・モ デ ル や 組 織 プ. ロセ ス と深 い 関 係 が あ る。 こ れ ら の 議 論 を 受 け て 第3節. で は 、 ナ レ ッ ジ ・マ ネ ジ メ ン トの 本 源 的 課 題 で あ る 行 為 と 知. 識 の ギ ャ ップ に つ い て、 暗 黙 知 とポ イエ ー シス と の 関連 に お い て詳 細 か つ 深 遠 な分 析 を し て い る 。 暗 黙 知 と は 対 象 化 され る こ と な く作 動 して い る 知 識 の 次 元 の 総 称 で あ り 、 ③ 行 為 と し て 遂 行 され る、② 知 識 が そ れ と して 知 識 以 外 の もの と関 わ る、③ 知 識 の創 発 の場 面 に 関 わ る 、 と い う3つ. の 特 質 を も つ 。 暗 黙 知 の 原 型 は ア リ ス トテ レ ス が 企 て た 「 知 の3分. 類 」に ま で 遡 る 。. ア リ ス トテ レ.スは 知 を 、 ① 精 密 な 理 論 知 の テ オ リ ァ 、 ② 倉1溌 行 動 と し て の 制 作 知 で あ る ポ イ エ ー シ ス 、 ③ 賢 慮 を 伴 う 実 践 知 の プ ラ ク シ ス の3つ. に 分 類 し た が 、tイ. エ ー シ スは 創 発 を 伴. う知 で あ るた め 容 易 に は理 論 的定 式 化 が で き な い の が 実 情 で あ っ た。 し た が っ て 、 ポ イ エ ー シス な らび に そ の流 れ を汲 む 暗 黙 知 は 、 記 号化 や 公式 化 が 緻 密 す ぎ る と 、 か え っ て 実 体 か ら か け 離 れ て し ま う と い う特 質 を 内 包 す る こ と に な る 。 「.見え る 化 」 の 限.界 で あ る 。特 定 の 暗 黙 知 を 誰 に で も 見 え る よ う に 形 式 知 化 す る こ と 、い わ ゆ る 「見 え る 化 」 は 知 識 の 普 及 と い う 意 味 に お い て ナ レ ッ ジ ・マ ネ.メ ン トの 重 要 な 柱 で あ る が 、 メ タ ナ シ ョ ナ ル 化 す る グ ロ ー バ ル 競 争 環 境 に お い て そ れ 以 上 に 重 要 な の は 、 誰 に で も .見え る 訳 で は な い も の が 見 え る よ うに な る こ とで あ る。 最 後 の 第4節. で は 、 行 為 と 知 識 の ギ ャ ッ プ を 埋 め る戦 略 的 選 択 肢.と し て 、 ノ ー リ ア 巴ハ ン. セ ン 写 テ ィ ア ニ ー(Nohria,N.,M.THansen&T.Tierney)が strategy .)と1Q人. 化 戦 略(personalizationstrategy).の. そ の エ ッ セ ン ス がMNCsに. 提 唱 し た 記 号 化 戦 略(codification フ レ ー ム ワ ー ク を検 証 す る と と も に 、. お け る 文 化 を 超 え た ナ レ ッ ジ ・マ ネ ジ メ ン トに と っ て も 有 益 で. あ る こ と を確 認 し て い る 。 さ ら に 、 ナ レ ッ ジ ・マ ネ ジ メ ン トの 最 終 目 標 で あ る 競 争 優 位 の 確 立 に お い て エ ン ジ ン の 役 割 を 果 た す 組 織 プ ロ セ ス(organizationalprocesses>の と 課 題 に つ い て 、 ク リ ス テ ン セ ン(Christensen,C,M,〉 ー ム ワ ー ク(Resources ITの. ‑Processes‑ValuesFramework)」. による. 「資 源/プ. メカニズ ム ロ セ ス/価. 値 フレ. を中 心 に 分析 して い る。. 高 度 化 を 追 求 し て デ ー タ ・ベ ー ス 化 を 徹 底 させ る の か 、 そ れ と も 人 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ. ョ ン を 重 視 し て 知 識 創 造 を 追 求 す る か に 関 す る 判 断 は 、 基 本 的 に 当 該 企 業 の ビ ジ ネ ス ・モ デ ル が 何 で あ る か に よ っ て 決 ま る が 、 そ の ビ ジ ネ ス ・モ デ ル を 形 成 す る の が 組 織 能 力. 一253一.

(14) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ.ネジ メ ン ト. (organizationalcapabilities>で. あ る 。 と り わ け 組 織 が 知 識 を 活/f1し て タ ス ク を 遂 行 す る 際 の. 仕 組 み 、 す な わ ち 組 織 プ ロ セ.ス(organizafionalprocesses))が ク リ ス テ ン セ ン はRpvフ て い る 。RPVフ. 鍵 を握 る存 在 で あ る と して 、. レ ー ム ワ ー ク を 用 い て こ の 問 題 に 対 す る1つ. レ ー ム ワ ー ク が ナ レ ッ ジ ・マ ネ ジ メ ン トに.rえ. の対処 方法 を提示 し. る 最 大 の イ ン プ リケ ー シ ョ ン. は 、組 織 能 力 の 源 泉 を 「資 源 」 で は な く 「プ ロ セ ス 」 に 求 め て い る 点 に あ る 。 こ こ で 言 う 「プ ロ セ ス」 とは、 組 織 が 誕 生 して か らの 時 間 的 経 過 と と もに 発 展 して い く問 題 解 決 の た め の仕 組 み 、 言 い 換 え れ ば 、.企業 が 経 営 資 源 をOLIPや. サ ー ビ ス と い う 一 段 高 い 価4i直に 変 容 さ せ る た. め の 相 互 作 用 、 調 整 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン お よ び 意 思 決 定 の パ タ ー ン を 指 す.ナ ネ ジ メ ン トの レ ン ズ か ら 見 た 場 合 、RPVフ 1に 、 組 織 能 力 が. レ ー ム ワ ー ク は2つ. 「プ ロ セ ス 」 「資 源 」 「価 値 」 の3要. そ れ ぞ れ が 他 の2つ. の 点 に お い て洞 察 に富 む。 第. 素 の 総 合 体 と し て と ら え ら れ て お り、. と の 相 乗 作 用 を 通 じ て 発 展 す る こ と で あ る 。 第2に. 用 の 中 で も 、 特 に 「プ ロ セ ス 」 が. レ ッ ジ ・マ. は 、 そ う した 相 乗 作. 「資 源 」 と 「 価 値 」 を繋 ぐブ リ ッジ ング機 能 を果 た す こ と. が強 調 され て い る点 に あ る。 第6章. 「国 際 ビ ジ ネ ス へ の 異 文 化 ア プ ロ ー チ 」 は 、 本 論 文 の 第 一 義 的 な 分 析 対 象 で あ る 文. 化 そ の も の の ダ イ ナ ミ ク ス と.メカ ニ ズ ム に つ い て 、 基 本 的 に.文化 人 類 学 の 研 究 成 果 を 中 心 と し た オ ー ソ ド ッ ク.スな 議 論 を 展 開 し て い る 。 第1節 ッ ク に 理 解 す る 文 化 知 力(culturalinHelligeuce)の 第2節. で は 、 文 化 を 主 観 的 存 在 と して ダ イ ナ ミ 重 要 性 を 説 く。.. で は 文 化 の 定 義 に つ い て 、 文 化 人 類 学 の 父 で あ る タ イ ラ ー(Tylor,EB.)か. 最 も 定 評 の あ る ク ロ ー バ ー ≡ ク ラ ッ ク ホ ー ン(Kroeber,A.L.&C.Kluckhohn)、 文 の 論 旨 に ベ ス ト ・ フ ィ ッ トす る バ ー.ノー(Barnouw,V.)に 者 の 定 義 を比 較 検 討 す る こ とで 、 文 化 とは. ら始 め、 そ して 本 論. 至 る.3人 の 代 表 的 な 文 化 人 類 学. 「人 間 集 団 の 生 活 様 式 」 と して 獲 得 さ れ る.「学 習. 行 動 パ タ ー ン の 形 態 」 で あ り、 「4]語 と模 倣 と い う 手 段Jを. 通 じて. 「.一.一.世 代 か ら次 世 代 へ と. 継 承 さ れ る」 と い う 、4つ の 重 要 な イ ン プ リ ケ ー シ ョ ン を 確 認 し て い る 。 「学 習 行 動 パ タ ー ン 」 で あ るが 故 に 、MNCsは を 通 じ て 世 代 を超 え て. 異 文 化 問 題 を 変 数 と し て 管 理 す る こ と が 可 能 と な り 、 「言 語 と 模 倣 」 「継 承 さ.れる 」 と い う 意 味 で は コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・プ ロ セ ス そ の も. の で あ る。.言 い 換 え れ ば 、.文化 の マ ネ ジ メ ン トは 文 化 に 直 接 対 応 す る の で は な く 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン科 学 と い う ビ ジ ネ ス 研 究 に と っ て.よ り 対 応 しや す い 研 究 領 域 を 媒 介 に す る こ と で 実 行 可 能 性 が 高 ま る こ と を 明 ら か に して い る 。 こ う し た 有 用 な 認 識 を跨 ま え て 、 第3節 研 究 ア プ ロ ー チ がMNCsに. で は文 化 人 類 学 に お け る既 存 の 研 究 嘆 果 な らび に. 》 え る イ ン プ リケ ー シ ョ ン につ い て 各 論 的 議 論 を展 開 す る。 具. 体 的 に は 、 ① エ ス ノ.セ ン ト リ.ズム の 影 響 力 か らの 脱 却 、 ② 自 己 言 及 基 準 と 文 化 的 コ ン テ ク.ス トと の 相 関 関 係 、 ③.ス テ レ オ タ.イ ピ ン グ の も つ 功 罪 と カ ル チ ュ ァ ・シ ョ ッ ク の 意 味 、 ④ エ テ ィ ッ ク/エ. ミ ッ ク ・ア プ ロ ー チ(etic/emicapproach>力. 量示 唆 す る バ ラ ン ス の と れ た 異 文 化. マ イ ン ドセ ッ ト、 ⑤ 文 化 学 習 プ ロ セ ス な ら び に 外 部 イ ノ ベ ー シ ョ ン 導 入 に よ る 文 化 変 容 の 促. 一254一.

(15) 多 国 籍ifと. 進 、 の5つ. で あ る,,と. 異文 化 マ ネ ジメ ン ト. り わ け 、 エ ス ノ セ ン ト リ ズ ム か らの 脱 却 の 議 論 で は 、 論 者 独 肖 の. 「エ L ︑. ス ノ セ ン ト リ ズ ム の3段 的 対 応 がMNCsの テ ィ ッ ク/エ. 階 論 」 を 提 起 し 、 第3段. 階 に 拉 置 す る エ.ス ノ セ ン ト リ ズ ム へ の 戦 略. 異 文 化 ア プ ロ ー チ を成 功 に 導 く鍵 で あ る こ と を 主 張 して い る。 ま た 、 エ ミ ッ ク ・ア プ ロ ー チ に 関 し て も 、 文 化 シ ス テ ム を 分 子/分. 母 の セ ヅ ト と して 捉. え る 論 者 独 自 の 統 合 モ デ ル を 用 い て 、 文 化 が 内 包 す る 複 雑 な ダ.イナ ミ ク ス と メ カ ニ ズ ム へ の 統 合 的対 応 を提 起 して い る。 前 章 ま で の 流 れ か ら す れ ば 、 第7章 8章. 「異 文 化 マ ネ ジ.メ ン ト研 究 の バ ニ ス ペ ク テ ィ ブ 」 と 第. 「文 化 を 超 え る コ ン テ ク ス ト ・マ ネ ジ メ ン ト」 は ま さ し く 第 班 部 に あ た る 。 こ こ で は 自. 律 し た 研 究 領 域 と し て の 発 展 が 期 待 さ れ る 異 文 化 マ ネ ジ.メ ン ト研 究 の 進 む べ き 方 向 と パ ー ス ペ ク テ ィ ブ 、 な らび に 学 際 的 研 究 分 野 と し て 取 り組 む べ き 政 策 論 が シ ス テ マ テ ィ ッ ク に 纏 め られ て い る。 異 文 化 マ ネ ジ メ ン トの 目 的 は 、 様 々 な 文 化 的 圧 力 や 文 化 的 ブ ル を 管 理 す る こ と で ビ ジ ネ ス 活 動 へ の ネ ガ テ ィ ブ ・イ ンパ ク トを 最 小 化 し 、 さ ら に 異 文 化 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・プ ロ セ ス を 通 じ て カ ル チ ュ ラ ル ・シ ナ ジ ー(culturalsynergy)を. 倉凹出 す る こ と に あ る 、 し た が っ て 、. ど こ ま で が ビ ジ.ネ ス 本 来 の 問 題 で あ り、 ど こ ま で が 異 .文化 相 互 作 用 の 問 題 で あ る か を個 々 の ユ ニ ー ク な ビ ジ ネ ス 状 況 に お い て 峻 別 し、 最 適 な 経 営 的 意 思 決 定 の 遂 行 に と っ て 有 用 な 概 念 的 枠 組 み と 分 析 ツ ー ル を 提 供 す る と と も に 、 そ う し た:異文 化 相 互 作 用 を 管 理 す る た め の 実 践 的 な能 力 と スキ ル を 開 発 す る こ とが 最 大 の 使 命 とな る。 異 文 化 マ ネ ジ.メ ン ト研 究 は 、 ① グ ロ ー一バ ル ・ ダ イ ナ ミ ク..スに 対 応 す るMNCsの と 組 織 プ ロ セ ス の デ ザ イ ン と い う組 織 レ ベ ル の 分 析 と 、 ② グdバ. 組織能 力. ル ・マ ネ ジ ャ ー の 異 文 化. マ ネ ジ メ ン ト 」コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン能 力 の 開 発 と い う 個 人 レ ベ ル の 分 析 に 大 別 され る 。 前 者 の 主 た る 課 題 は 、 メ タ ナ シ ョ ナ ル あ る い は トラ ン ス.カル チ ュ ラ ル(transcultural)な. 組織能. 力 な ら び に 組 織 環 境 を い か に 培 養 す る か で あ り 、 具 体 的 に は 、 ① 文 化 的 に オ ー プ ンな 組 織 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ネ ッ トワ ー ク の 構 築 、 な ら び に 、 ② カ ル チ ュ ラ ル ・シ ナ ジ ー を 創 出 す る 文 化 変 容 の 促 進 が タ ー ゲ ッ トと な る. 第7章. 「異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト研 究 の パ ー ス ペ ク テ ィ ブ 」 は 、 主 と して 組 織 面 で の 研 究 課 題. に つ い て 考 察 し て お り 、 第2節. に お い て カ ル チ ュ ラ ル ・シ ナ ジ ー の 創 禺 は 文 化 的 に 異 質 な 人. 的 資 源 の 内 部 化 と 、 そ の 結 果 と し て の 文 化 的 分 業 シ.ステ ム の .i:し 提 起 し て い る 。 第3節 者 自身 が構 築 した. で はG‑Lト. 「国 際 標 準 化/現. が 前 提 条 件 とな る こ と を. レ ー ドオ フ へ の シ.ステ マ テ ィ ッ ク な 対 応 を 可 能 に す る 、 論 地 化 」 連 続 体 モ デ ル を提 起 す る と と も に、 そ こで重 要 な. 役 割 を 果 た す 文 化 変 容 の メ カ ニ ズ ム に 議 論 を 拡 大 し、MNCsの. 組 織 運 営 に お い て は統 合 を軸. と す る 文 化 変 容 の 促 進 が 重 要 で あ る と提 唱 し て い る 。 文 化 変 容 と は 直 接 的 な 接 触 を も つ2つ. の文化 グル ー プが、椙 互の接触 に よって必然 的 に. 生 じ る コ ン フ リ ク トや 問 題 を 解 決 す る プ ロ セ ス を 意 味 す る。 文 化 変 容 は 基 本 的 に 同 化. 一255一.

(16) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト. (assimilation)、. 統 合(integration)、. 分 離(separation)、. 脱 文 化(deculturation)の4類. 型 に. 分 類 さ れ る が 、 異 文 化 マ ネ ジ メ ン トに と っ て 最 も 有 益 な の は 統.合 の パ タ ー ン で あ る 。 統 合 の プ ロ セ ス は2つ. の 文 化 間 で の 構 造 的 同 化 は生 ず る が 、 文 化 的 同 化 や行 動 的 伺 化 は ほ と ん ど生. じ な い 状 況 を 意 味 し、.一方 の 当 事 者 が そ の 文 化 的 ア イ デ ン テ ィ テ ィ を 喪 失 す る こ と が な い か らで あ る. も ち ろん、 こ う した文 化 変 容 と して の. 「統 合 」 へ の 異 論 も あ る 。 そ の 最 た る も の は 第3文. 化 体 仮 説 で あ ろ う。 異 文 化 相 互 作 用 は 第3文. 化 体 を 生 み 、.第3文. 化 体 の マ イ ン ドセ ッ トを も. つ 人 間 が 増 え る こ と が 異 文 化 問 題 の 解 決 に つ な が る と い う も の で あ る 。 しか し 、 第3文. 化体. 仮 説 は 多 くの 欠 点 を有 し て お り 、 文 化 変 容 の マ ネ ジ メ ン トに お い て は 基 本 的 に 依 存 す べ き で な い こ と を 論 理 的 に 検 証 し 、 そ の 後 に 議 論 す る 異 文 化 コ ン テ ク ス ト ・マ ネ ジ メ ン トに 対 す る 妥 当性 を与 えて い る。 第7章. の も う1つ. theory)と. の ハ イ ラ イ トは 、そ の 第5節. 同 型 化 プ ル(isomorphicpull)に. で 展 開 さ れ る 制 度 化 理 論(instiWtionalization. 関 す る議 論 で あ る。 文 化 を制 度 の 一 形 態 と して. と ら え る 制 度 化 理 論 の 導 入 に よ り 、 異 文 化 相 .互作 用 と は あ る 意 味 で 制 度 と制 度 の 相 互 作 用 で あ り、 多 文 化 主 義 は そ の 多 角 的 管 理 を 必 要 と す る 社 会 現 象 で あ る と 認 識 さ れ る 。 と り わ け 注 目 され る の が 「制 度 的 環 境 内 で の 同 型 化 プ.ル」の 概 念 で あ る 。文 化 を 制 度 の 一 つ と し て と ら え 、 そ の 形 成 ・発 展 プ ロ セ ス を 同 型 化 プ ル の ダ イ ナ ミ ク ス で 分 析 す る 制 度 化 理 論 の 導 入 に よ り 、 企 業 に お け る異 文 化 問 題 は 文 化 人 類 学 や 異 文 化 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 皮 相 的 借 用 状 況 か ら脱 却 し 、 客 観 的 ・科 学 的 分 析 の レベ ル に 上 っ て く る か ら で あ る 。 続 く第8章. 「文 化 を 超 え る コ ン テ ク ス ト ・マ ネ ジ メ ン ト」 は あ る 意 味 で 本 論 文 の 実 質 的 な. 結 論 部 分 と な る も の で あ り、 異 文 化 マ ネ ジ メ ン トに お け る 個 人 レ ベ ル の 研 究 課 題 に つ い て 人 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 の レ ン ズ か ら 詳 細 か つ 重 点 的 な 分 析 を 行 っ て い る 。 第1節 フ ォ ン ヒ ッペ ル の 情 報 粘 着 性(informa50nstickiness;)の. で は、. 立 論 を ホ ー ル の コ ン テ ク ス ト ・モ. デ ル と 連 動 させ な が ら、 人 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に お け る 記 号 化 の 限.界 に つ い て 精 密 な 検 討 を加 えて い る。 第5.章. に お い て 、 す べ て の 行 為 を形 式 知 化 で き る と は 限 ら な い と 分 析 し た が 、 そ の 理 由 は. 形 式 知 化 に は 記 号 化 が 必 要 不 可 欠 で あ り 、 記 号 化 に は 少 な く と も 次 の3つ い る か ら で あ る 。 第1に. 知 識 、 特 に 暗 黙 知 あ る い は 高 度 な 専P9知iは. の 問 題 が 内 在 して. 、 そ れ を保 有 す る本 人. の コ ン テ ク ス トの 申 で の み 生 命 を 維 持 す る.ステ ィ ッ キ ー ・ イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン と し て の 性 格 を も っ て い る 点 で あ る 。 第2に. 、 そ う し た.ステ ィ ッ キ ー ・ イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン は 、 通 常 、 本. 人 に と っ て あ らた め て 外 部 に 明 示 化 す る必 要 が な い た め、 本 人 に も記 号 化 で き な い こ とが 多 い か ら で あ る。 そ し て 第3に. は 、 仮 に そ の 知 識 の 保 有 者 が 記号 化 す る意 図 と能 力 を持 って い. た と して も、 記 号 化 の 行 為 自体 が 内 包 す るパ ラ ドッ ク スの た め に 、 結 果 的 に 他 者 の深 い ニ ー ズ に は 十 分 に 応 え ら れ な い か ら で あ る。 こ れ ら の 記 号 化 の 限 界 に つ い て 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ. 一256一.

(17) 多 国 籍 企.業 と異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト. ン 理 論 の 援 用 を 得 な が ら詳 細 に 分 析 し て い る 。 第2節. は 、 異 文 化 相 互 作 用 の 本 質 と は 、 通 常 で は 見 え に く い 他 文 化 の コ ン テ ク ス トを 当 該. 文 化 の 目 線 で 見 る 能 力 、 言 い 換 え れ ば 、 そ.の コ ン テ ク ス トに 自 ら を 埋 め 込 ん だ 形 で (infimation)」. 「内 感. す る 能 力 で あ る と の 結 論 に 到 達 す る と と も に 、 そ の メ カ ニ ズ ム を オ ー トポ イ. エ ー シ ス(autopoiegs>の1形. 態 と して 認 識 す る こ と の 重 要 性 を 提 起 して い る 。. .す べ て の 知 識 が 記 号 化 で き な. い 理 由 に つ い て は 上 述 の と お り で あ る が 、.さ ら に 言 え ば 、 た. と え 知 識 の 保 有 者 が 記 号 化 の 意 図 と能 力 を 持 っ て い て も 、 記.号化 と い う 行 為 自 体 が も つ パ ラ ド ッ ク ス の た め に 行 為 を 完 全 に は 知 識 に 変 換 で き な い 。 そ の 理 由 は と して は 、 ま ず 第1に .式 知 化 は そ の 要 求 水 準 が 高 度 で あ れ ば あ る ほ ど 紙 媒 体 あ る い はIT媒 (dowmentafion>を. 形. 体 に 関 わ らず 文 書 化. 意 味 す る か ら で あ る 。.文 書 化 に お い て は 情 報 は ロ ジ カ ル に 整 理 さ れ 、 い. わ ゆ る 静 的 情 報(staticinformation)と. して 処 理 され る 。 しか しそ の 際 に 、 ロ ジ カル で あ る. と か え っ て 表 現 で きな い 、 あ る い は ロ ジ ック の流 れ か ら必 然 的 に抜 け 落 ち て し ま う 多 くの 細 部 が 生 じ る が 、 「(その 〉 細 部 に 神 は 宿 る 」 か ら で あ る 。 知 識 を 完 全 に 記 号 化 で き な い 第2の 理 由 は、 仮 に 細 部 も含 め て 何 とか 文 書 化 で き た と して も、 そ の 情 報 量 は恐 ろ し く膨 大 な もの と な る た め 、 本 章 第1節. で:考察 し た と お り 、 情 報 の 受 け 手 に と っ て コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン負 荷. が 過 重 と な り 、 事 実 上 、 利 用 不 可 能 と な る か らで あ る 。 細 部 を す べ て.含 め る た め に は 、 様.々 な 繰 り 返 し が な さ れ る し 、 各 細 部 を 効 果 的 に 説 明 す る た め に は 、 そ れ を 取 り巻 く 諸 々 の コ ン テ ク ス ト もut細 に 記 述 し な く て は な ら な い 。 そ の 意 味 で は 、 コ ン テ ク ス トは 動 的 な も の で あ り、 そ れ を 記 号 化 す る こ と は あ る 種 の 自 己 矛 盾 と な る の で あ る 。 知 識 を完 全 に 記 号 化 で き な い 第3の. 、 そ し て 最 も 深 遠 な 理 由 は コ ン テ ク ス トは 記,,化 に は. 適 さ な い オ ー トポ イ エ テ ィ ッ ク ・シ ス テ ム(autopoieGcsystem)だ エ ー シ ス(autopoiesis)は で あ り 、1973年.に. か ら で あ る 。 オ ー トポ イ. 複 雑 系 組 織 、 自 己 組 織 化 な ど の 議 論 に も大 き な 影 響 を 与 え る 概 念. マ ト ゥ.ラー ナ ーヴ ァ レ ラ(Maturana,H. ,R.&F.J.Varela)に. よ っ て提 起 さ. れ た.革新 的 な 理 論 構 想 で あ る 。 オ ー トポ イ エ ー シ ス 論 で は シ .ステ ム の 内 と外 を 分 け る 境 界 線 は 意 味 を も た な い 。 な ぜ な ら ば 、 白 己 の 境.界 は 自 己 .(オ ー ト〉 が 制 作(ポ. イ エ ー シ ス)す. る. こ と に よ っ て 自 ら 作 り 出 す と 同 時 に 、 自 己 は 境.界 を 自 ら 作 り 出 す こ と に よ っ て 、 そ の つ ど 自 己 を 制 作 す る か らで あ る。 こ う し た オ ー トポ イ エ テ ィ ッ ク ・シ ス テ ム の 特 質 は .文化 ダ.イナ ミ ク ス を 説 明 す る 上 で 極 め て 有 効 で あ る 。 な ぜ な ら ば 文 化 は そ の 構 成 員 が 緻 密 に 計 算 して い な く て も 、 あ る い は 設 計 図 を 持 た な くて も観 察 者 か ら 見 れ ば あ た か も 設 計 図 が あ る か の よ う に 、 確0た. る特 徴 を有 し冠. か つ 安 定 し た 相 互 作 用 を実 現 す る か ら で あ る 。 そ し て そ の 結 果 と し て 、 そ の 文 化 特 有 の ア 」 テ ィ フ .アク ト、 価 値 観 、 社 会 な ど を 構 築 す る の で あ る 。 そ れ は ち よ う ど蟻 が 設 計 図 も な い の に 巣 を 造 る プ ロ セ.スに 似 て い る 。 オ ー トポ イ エ ー シ ス は 異 な る文 化 に 帰 属 す る 人 間 同.̲i:の異 文 化 相 互 作 用 に と っ て も 有 用 な. 一257一.

(18) 多 国 籍 企 業 と異 文 化 マ ネ ジ.メン ト. ヒ ン トを 与 え て く れ る 。 異 文 化 相 互 作 用 は 相 手 が 誰 か に よ っ て そ の パ タ ー ン が 千 差 万 別 で あ る 。 し た が っ て 、 特 定 の 文 化 的 パ タ ー ン を 相 互 の 文 化 の 壁 を 超 え て 、 無 理 や り収 敏 の 力 学 を 挺 子 に 形 式 化 あ る い は 「見 え る 化 」し よ う と し て も効.果 的 で な い こ と が 多 い 。 こ の こ と は 様 々 な オ ペ レ ー シ ョ ン を マ ニ ュ ア ル 化 す る こ と に 限 界 が あ る の.と同 じ こ と で あ る 。 む し ろ 、 状 況 ご と の コ ン テ ク ス トに 自 分 を カ メ レ オ ン の よ う に 埋 め 込 む こ と に よ っ て 、 当 該 コ ン テ ク ス ト を 体 得 し、 さ ら に 内 部 化 で き る 能 力 を 開 発 す る こ と が 重 要 と な る 。 そ の 意 昧 で は 、 異 文 化 相 互 作 用 で は、 あ る文 化 の パ タ ー ン を誰 に で も見 え る よ うに す るの で は な く、 その 異 文 化 に 関 わ る 人 間 自 身 の 内 的 シ ス テ ム の 中 に そ の 異.文 化 の コ ン テ ク ス トを. 「内 感(intimafion)」. で き. る 能 力 、 す な わ ち 当 該 コ ン テ ク ス トの 申 で 共 生 し う る 能 力 を 開 発 す る こ と が 重 要 と な る 。 そ の 意 味 で は コ ン テ ク ス トは 生 き 物 で あ り、 そ れ.を包 含 す る 文 化 も生 き 物 な の で あ る 。 第3節. で は 、 異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト研 究 の 最 大 の 課 題 は 、 対 面 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 通 じ た. 文 化 的 コ ン テ ク ス トの 管 理 に ほ か な ら な い と の 認 識 に 到 達 し、「距 離 の 脅 威 」 と 「場 の 拘 束 力 」 の 複 合 レ ン ズ か ら 国 際 ビ ジ ネ ス 活 動 に お け る コ ー ロ ケ ー シ ョ ン(co‑location;場 役 割 と イ ン プ リ ケ ー シ ョ ン を 分 析 して い る 。 第4節. で は 、MNCsの. の 共 有)の. 組織 内外 において所与 と. な る諸 文 化 の壁 を超 え知 識 移 転 、 知 識創 造 とい った共 創 プ ロ セ ス を実 現 す るた め の ソ リ ュ ー シ ョ ン と し て 、 論 者 自 身 が 開 発 し た コ ン テ ク ス ト ・マ ネ ジ.メ ン トの モ デ ル で あ る 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン環 境/行. 動 マ ト リ ッ ク ス 」 を提 示 す る 。 こ の 洞 察 に 富 む モ デ ル に 立 脚 し た う え で 、. コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 環 境 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン行 動 の 双 方 に お け る コ ン テ ク ス ト ・レ ベ ル を 調 整 し な が ら エ ク ス プ ロ ー ラ ー 型 コ ミュ ニ ケ ー タ ー と し て 自 身 と 他 者 と の 関 係 を 再 コ ン テ ク ス ト化 す る こ と が 、MNCsに. と っ て の 異 .文化 ダ イ ナ ミ ク ス さ ら に は グ ロ ー バ ル ・ダ.イナ ミ ク. ス へ の 最 も重 要 な 処 方 箋 で あ る と 結 論 づ け る 。 最終 章 にあたる. 「 結h̲uAB:.化. ア プ ロ 「 チ の 普 遍i生一 」 は 異 文 化 ア プ ロ ー チ が 国 際 ビ ジ ネ. ス 研 究 に と っ て 如 何 に 潜 在 的 に 重 要 な も の で あ る か 、 そ し て メ タ ナ シ ョ ナ ル 化 し た21世. 紀. の 複 雑 な グ ロ ーバ ル 競 争 環 境 に お い て は そ の 役 割 が如 何 に 大 き く、 ま た普 遍 化 す るか を提 起 す る。 第1節. で は、 本 論 の 主 題 で あ る異 文 化 ア プ ロ ー チ の本 質 が 、 人 的 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン. を 中 心 とす る統 合 ア プ ロ ー チ で あ る こ と を 第 一 義 的 総 括 と し て 再 確 認 す る 。 と り わ け 、文 化 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 、 コ ン テ ク ス トを 同 義 語 的 現 象 、 す な わ ち 文 化/コ コ ン テ ク ス トの3層. ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン/. か ら な る....・ 種 の マ ト リ ュ ー シ カ 構 造 と して と ら え 、 そ れ 故 に 、 文 化 と コ. ン テ ク ス トの 中 間 に 位 置 し て 両 者 の 橋 渡 し機 能 を 有 す る と と も に 、 プ ロ セ ス と し て 最 も 管 理 可 能 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン と り わ け 対 面 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン を 伴 う 異 文 化 相 互 作 用 が 最 も重 要 な レ ンズ で あ る と 主 張 す る 。.こ う し た 基 本 姿 勢 に 則 り、 第2節. で は コ ン テ ク ス トと は 基 本. 的 に 可 視 化 に 不 向 き な 現 象 で あ る た め 、 「見 え ぎ る も の 」 を 「見 え ざ る も の 」 と し て 考 察 す る 暗 黙 知 な ら び に:rイ. エ ー シ ス ー さ ら に は オ ー トポ イ エ ー シ ス ー の 立 論 を 基 軸 に 対 応 す る. 必 要 が あ る と結 論 づ け て い る。. 一258一.

(19) 多国籍 企 業 と異文 化 マネ ジ メン ト. 続 く 第3節. で は 、 「そ も そ も 異 文 化 問 題 を 正 面 か ら取 り 上 げ る 必 要 が あ る の か?文. 違 な ら ば 国 内 の 地 域 間 に も あ り、 そ れ と 何 が 異 な る の か?」. と.いっ た 世 の 中 に あ りが ち な ナ. イ ー ブ な 疑 問 に 対 す る 論 者 な りの 反 論 を ウ ィ トゲ ン シ ュ タ.イン(WittgensteinL.J.J.)の ド..ッ ク ス を 発 展 させ た ク リプ キ(Kripke,S.A,)の. 化 的相. パ ラ. パ ラ ド ッ ク ス を 援 用 し な が ら、 な ぜ 国 際 的. な 異 文 化 問題 が 国 内 の 地 域 間相 違 の還 元 論 的 立 論 で は 解 明 で き な い の か 、 そ して また 、 な ぜ MNCsが. メ タ ナ シ ョナ ル 化 す る グ ロ ー バ ル 競 争 環 境 に お い て 異 文 化 問 題 を 直 視 しな くて は な. ら な い の か と い う、 本 論 文 の 主 張 の 妥 当 性 を 明 ら か に し て い る 。 最 後 の 第4節. は、 本 論 で 展 開 して き た様 々 な議 論 の 集大 成 と して 、 そ の イ ンプ リケ ー シ ョ. ン を 整 理 して い る 。 そ の 中 核 に あ る も の は 、 グ ロ ー バ ル 化 は 初 め も 終 り も な い 永 遠 の プ ロ セ ス で あ り、 同 じ くプ ロ セ ス と して と ら え る べ き コ ミュ ニ ケ ー シ ョン行 動 を 伴 う こ とで 、 そ の 望 ま し い 展 開 を 図 る こ と が で き る と す る 論 者 の 強 い 確 信 で あ る 。.その 上 で 、 グb一 は. 「距 離 の 脅 威J「 場 の 拘 束 力 」 「情 報 の 粘 着 性 」 そ し て. バ ル化 と. 「 文 化 の 拘 束 力 」 と い う4つ. の イシ. ュ ー を 消 滅 さ せ る こ と を 意 味 す る の で は な く 、.む し ろ そ れ ら に 科 学 の メ ス を 入 れ 、 探 究 し続 け る こ と を 強 く 求 め る ダ イ ナ ミク.スで あ.る..と 結 ん で い る、. 皿. 審査結果の要 旨. 本 論 文 の 審 査 結 果 は、 大 要 以 下 の と お りで あ る。. 1,.本 論 文 の 長 所 (1>長. 年 、 多 国 籍 企 業 の 異 文 化 問 題 に 関 す る研 究 を 行 って きた 提 出 者 は 、 そ の 成 果 を集. 大 成 した 形 で 、 異 文 化 相 互 作 用 の 諸 問 題 が 多 国 籍 企 業 研 究 の 新 し い フ ロ ン テ ィア で あ る こ と を位 置 づ け るの に成 功 して い る。 経 営 学 や 国 際経 済 学 に よ る:既存 の 多 国 籍 企 業 研 究 は 組 織 や 投 資 戦 略 な どの 分 析 が 主 流 で 、 異 文 化 相 互 作 用 は マ イ ナ ー な 問 題 領 域 と見 な され、 そ れ 自体 が安 定 した研h対. 象 に な る こ とは 少 な か っt.,提. 出 者 は、 そ う した 状 況 を 打 破 す る た め に文. 化 人 類 学 、 異 文 化 コ ミュニ ケ ー シ ョ ン、.異文 化 心 理 学 な ど の学 際 的 ア プ ロー チ を 多大 な 時 間 と労 力 を掛 け て取 り入 れ ると ともに、 提 出者 自身 が エ ス ノグ ラフィック ・ア プ ロ ーチ を実 践 す る こ とで異 文 化 マ ネ ジ メ ン ト研 究 を 自律 した 研 究 領 域 と して示 した こ とは高 く評 価 され る。 ..氏 .. (2)こ. の 論 文 に お い て提 出 者 は 、 と もす れ ば 教 養 的 逸 話 あ るい は異 文 化 知 識 の パ ッチ ワ. ー ク 的 作 業 に な め が ち な 多 国 籍 企 業 の 異 文 化 問 題 を本 格 的 な研 究 領 域 に 発 展 させ る た め に、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン とコ ン テ ク ス トと い う科 学 的 分 析 が 可 能 な コ ン.セプ トに 収 敏 す る こ とに 成 功 して い る。 特 に 、① 文 化 、 ② コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン、 ③ コ ン テ ク ス トを部 分 集 合 の 関 係 と. 一253一.

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