舗装版切断機騒音に対する先端改良型遮音壁の効果
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(2) 式 が得 られ る.. た だ し,. (7). (1) ここで,k:波 数,ω:角 周波数,ν0:駆 動速 度,[M]:イ. (8). ナータンス行列,[K]:エ ラス タンス行列,[G]:減 衰行列, {p}:節 点音圧ベ ク トル,{W}:駆 動ベク トル,{Q}:点 源ベ ク トル,i:虚 数 単位であ る.. 音 式(6)の第1変 分の停留 性か ら{β}と{ρ}Γeの 関係 が得 ら. 有限要素 法 によ り屋外 の半無限領域 の音場 を解 析す る ためには,有 限領域 の終端 に無限領域へ の接 合を表現す る. れ,{β}は消去 され て最終的 なハイ ブ リッ ド型 無限要素の. ための無限境 界の処理 が必要 になる.本 解 析では,取 り扱 いの容易 さか ら,ハイ ブ リッ ド変分原理 に もとづくハイ ブ. 無 限領域 ΩIをみた ア ドミッタンスマ トリクスに対応 す る.. リッ ド型無 限要素1)を 導入す る.ハ イブ リッ ド変分原理 で は,隣接す る要 素間境 界におけ るフラ ックスの連続条件 を. 終端 され るこ とで無 限境界 が表現 され る.. 多少 ゆるめるこ とを前提 に定式化 が行 われ る. 解 析領域 を有 限領域ΩFと無限 領域ΩIに分 け,そ の境 界 を仮想境 界Γと し,ΩFで は通常 の有限要素法 を適用 して, ΩIでは無 限要素を考え る(図‑1).無 限領域 でヘル ムホ ル ツ方程式 が満 た され るもの とすれ ば,ΩIに お けるハイ. 要素行列[S]Γeが 次 のよ うに求 め られ る.[S]Γeは 境 界Γeから す なわ ち有 限領域の境界 が このア ドミッタ ンス に よって. (9) 2.2大 規 模有限 要素 方程式の解 法 無 限境界 の導入 によ り,有限要素法 による屋外音響 伝搬. ブ リッ ド型汎 関数 は,p,qを ΩI内の音圧 とフラックス,pг. 解析 が可能 となるが,そ れで もなお,音 源 か ら離れた受音 点 での音圧 な どを予測す るためには,広 い空間 の解析 が必. を境界上 で定義 され る未知 音圧 として次式 で与 え られ る.. 要 となる.ま た,そ の空 間スケール に比べて音の波長の ス ケール は数 オー ダー小 さく,それ を解 像可能 な小サイ ズの. (2) 次 に,仮 想境 界Γを境界要素Γeに分割 し,境 界上の音圧 の 内挿 関数{L}と して,pг を次式の よ うに表 現す る.. (3) pとqは ヘル ムホル ツ方程 式の級数展 開 され た一般 解を用 い る.. 有 限要素 を用いれ ば,式(1)の連立一次方程式 は極 めて大規 模 で必要 とされ る計算容量は膨大 とな る. 大規模 な連立一次方程式の解法 として は,共役勾配法 な どの反復解法 が有利で ある.本 解 析では,収 束性 の早 さな どか ら,積型反復解法 の1つ で あるGPBi‑CG法4)を 用 いる. 図‑2の アル ゴ リズム に示す よ うに,反 復計算 の中で頻 繁 に全体マ トリクスAに 関す る内積 計算が現れ る.本解析 で. (4) (5) こ こで,{A}は. 一 般 解 ベ ク トル,{β}は 係 数ベ ク トル,{An}. は{A}の 法 線 方 向 微 分 ベ ク トル で あ る.こ れ らを式(2)に代 入 す れ ば,仮 想 境 界上 の線 分要 素Γeに関 して,汎 関数 は 以 下 の よ うに な る.. (6). 図‑1無. 限境 界の処理 図‑2GPB‑CG法. ― 244―. の アル ゴ リズ ム.
(3) 図‑3切. 断機騒音の周波数特 性 は,さ. らな る計 算 容 量 の低 減 を 図 るた め,以 下 の よ うに,. 全 体 マ トリクス を作 成 せ ず に 要 素 マ トリク スAeを. 用いて. 要 素 ご とに内積 計 算 を処 理 す るElement‑by‑Element法2)を 導 入 す る.全 体 マ トリク ス を作 成 しな い た め,計 算 容 量 を 大 幅 に削 減 で き る と と もに,要 素 ご との 計 算 処 理 で あ るた め,並 列 計 算 な どに も有利 で あ る.. (10). 3.騒 音源 および遮音壁 の解 析モデル 図‑4遮. 音壁モデル 3.1音 源 モデル 国 土交通省 中国地 方整備局 に よって実 物の舗装 版切断 機(ク ライムNO‑40T)に よ り実測 された1/3オ クターブ バ ン ド音圧 レベル を図‑3に 示す.測 定は音源 中心か ら半 径4m離 れた半球上 の6点 に設置 した騒音計で行われ,そ れ らのパ ワー平 均 によ り求めた音圧 レベル をプ ロ ッ トし てい る.実 測 され たのはFlat特性による1/3オ クターブバ ン ドレベルであ るが,便 宜的 にバ ン ド中心周波数 ご とにA 特 性補正値 を与 えた レベル も図中に示 してい る.低周波数 領域の100Hzに 卓越周波数成分 が見 られ るが,A特 性補正 した値 で見 る と,高 周波数成分 の レベル の方が高 くなる. 人間の聴覚は1kHz〜4kHz付 近が最 も感度が高い と言われ るこ とか ら,Flat特性 とA特 性のいずれ も高い レベルで ほ. 図‑5解. ぼ一定値 を示す500Hz以 え られ る.. 析領域全体図. 上の音の対策が重要にな る と考. 高周波数 に なるほ ど有限要素解 析 にお け るメ ッシュサ イズ を小 さくす る必要 があるが,計 算機容量の制限か ら, 本解析では80Hz〜1600Hzの. 範囲の全14バ ン ドを対象 と. す るとともに,各 バ ン ドの中心周波数だけで代表 させて解 析す る.ま た,解 析では,遮 音壁 を設置 しない半無限空間 に置かれた音源 か ら4m離 れ た地 点で図‑3の 音圧 レベル にな るよ うに,式(1)の音源ベ ク トル の中の音源 に対応す る 節 点成 分の大き さを決 定す る.な お,実 測結果 には暗騒 音 が含 まれ るが,図 中に示す よ うに,暗 騒音 の音圧 レベル は. 図‑6評. 価点領 域の分割. 切 断機 騒音の音圧 レベル に比べ て10dB以 上小 さかったた め,暗 騒音に関す る補正 は行 っていない.. ― 245―.
(4) 3.2遮 音壁 モデル 解 析対象 とす る単純壁,ASE遮 音壁,Y型 遮音壁,変 形 Y型 遮音壁 の各モデル の概 要を図‑4に 示す.い ずれ も, 遮音効果 と現場 への可搬 性を考慮 して全 高を2.0mと して い る.通 常,ASE遮 音壁 先端 に設置 され る制御 用ス ピー カ. 評 価点 が含 まれ る領域 広 さを確保 す る必要 が ある ことな どか ら,解析領域 の1辺 の距離Sは 解析す る音の周波数 ご とに変化 させた.同 じく予備解 析において,十 分 な精度の 解 を得 るためには,FEM解. 析に用い る有限要素分割は,. テ ィブ制御 され る.実際 には この制御 用ス ピーカが発す る. 音 の1波 長 に対 して20分 割程度 の分解能が必要で あるこ とも判 明 している.高 周波数音 ほ ど波長 が短 いため,所 要 の分解能 を得 るた めには多 くの節点数 を必要 とす る.周波. 音場が全体の音場に も多少影響 する と思 われ るが,そ の音. 数 ごとに設 定 した領域 広 さS,節 点数,な らび にお よその. 場の強 さは全体 のそれ に比べ て小 さい と仮 定 して無視 し,. 分解能(波 長/要 素サイ ズ)を表‑1に 示す.本 解析では, 概 ね20分 割程度 の分解能は確保す る ものの,800Hz以 上 の周 波数 では計算機 メモ リ容量の制約か ら,10分 割以下. に よ り,ASE遮 音壁先端部は常 に音圧0に な るよ うにアク. 解 析においては単にASE先 端部に音圧0の 境 界条件 を与 えることで ソフ トエ ッジを表 現す る.な お,今 回新 たに提 案 した変形Y型 遮音壁 は,都 市部の高い建物 上層部 な ど で も高い騒 音低減 効果 が得 られ ることを期待 して,遮音壁 先端 での多重 回折効果 が よ り高 い位 置の受音 領域 にまで. の分 解能 を用いてお り,800Hz以 下の周波数 のケー スの分 解能 と比べ る と解 の精度 が1/4〜1/2程度 に低下す る.また, FEMに お ける三角形 要素分割 の例 を図‑7に 示す.. 及ぶ よ うにY型 遮音壁 の分岐 方向を改 良 したもので ある.. 表‑1周. 波数 ごとの解析条件. 3.3解 析領 域 と騒 音評価 点 遮音壁 は騒 音源 を中心 に左右 対称 に設置 す る と仮 定 し て,鏡 像の原理 によ り騒音源 か ら右半分の領域 だけを解 析 す る.解 析領域 の概要 を図‑5に 示す.騒 音源 は点音源 と 見な して正方形の解 析領域 の左 下端 に置 き,左右対称 軸で あ る正方形左辺お よび地 表面であ る底 辺は完全反射境界, 上辺 と右 辺 は無 限領域へ の無反 射伝搬 を仮 定す る無 限境 界 として扱 う.遮音壁表面 はすべ て完全反射 である.完 全 反射境界上の節点では,境 界法線方 向の粒子速度=0と い う条件にな るが,音 圧 に対 する条件 は何 も与 えず,内 点 と 同 じ未知音圧 として計算す るこ とで音圧値 が得 られ る.遮 音壁 の設 置位 置は騒音源 に近 いほ ど高 い遮 音効果 が期待 で きるが,切 断機 の作業 の しや す さを考慮 して,音 源 か ら の水平距離d=1.5m,2.0mの2通 りとした.音 響 媒質であ る空気は気温18℃,密 度1.2kg/m3,音速340m/sで 与 えた. なお,本 解 析は2次 元解 析であるため,3次 元的 に見れ ば奥行 き方 向に無限に続 く遮音壁 を仮定す るこ とにな り, 点音源 も3次 元的 には線音源 に相 当す る.し たがって,実 際 の舗装 版切 断機 の音場条件 とは必ず しも等 価ではない. しか し,本解 析では遮音壁先端 形状 の違 いに よる基本的 な 性能 の違い の把握 が 目的 である こと,3次 元解 析では さら に膨大 な計算容 量を必要 とす る ことな どか ら,このよ うな 2次 元解 析で検討 する ことに した. 遮音効果 を評価 す るため,図‑5に 示す よ うに,音 源 か らの水 平距離3m,鉛 直距離1mの 位 置 を起 点と して1mご とに水平 ・鉛 直の各方 向に20分 割 した合計400点 の格子 状の評 価点を設 定 した.遮 音効果は これ ら400点 の評 価点 にお ける挿 入損失で評 価す る.挿 入損 失 とは,遮 音壁設置 前後の音圧 レベル差 か ら求めた音圧 レベル低下量で あ り, その評価点 に対す る遮音壁 の遮音 性能を表す.な お,評 価. 図‑7Y型 4.遮 4.1周. 点 は400点 もあることか ら,図‑6に 示す よ うにA〜Dの 4つ の領域 に分 け,1領 域 あた り100個 の評価点にお ける 挿入損 失の算術平均 によ り遮音効果 を評価 した. 別途行 った予備解析で は,安定 した解 を得 るた めには音 の波長 の20倍 程度以 上の広 さの解析領域 を確保す ること が望 ま しいこ とが分 かってい る.ま た,最 低で も400点 の. ― 246―. 遮音壁 先端周辺 の要素分割(630Hz). 音壁 周 辺 の音 響 伝 搬 解 析結 果 波 数 ご との遮 音 効 果. 解 析 か ら得 られ た遮 音 壁 周 辺 の 音 圧 分 布 につ い て,例 と して100Hzと500Hzの 結 果 を 図‑8,9に 示 す.い ず れ も, 遮 音壁 の 設置 位 置d=1.5mの. とき,音 源 か ら30m×30m. 程 度 の 領 域 の音 圧 分布 図 で あ る.舗 装 版切 断機 の卓 越 周 波 数 で あ る100Hzで. は,単 純 壁 や変 形Y型. 遮音 壁 を用 い た. 場 合 に,地 上 か らの 高 さが よ り高 い領 域 ま で遮 音 効 果 が及 ん で い るの が 分 か る.よ り高い 周 波 数域 で は,500Hzの 音.
(5) (a)単 純遮音壁. (a)単 純遮音壁. (b)ASE遮. 音壁. (b)ASE遮. (c)Y型遮. 音壁. (c)Y型. (d)変 形Y型 遮音壁 図‑8音. 圧 分 布(100Hz,単. 音壁. 遮 音壁. (d)変 形Y型 遮音壁 位Pa). 図‑9音. ― 247―. 圧 分布(500Hz,単. 位Pa).
(6) A領 域. B領 域. C領 域. D領 域. 図‑10周. 波数 ご との挿 入 損 失(d=1.5m). 圧分 布に見 られ るように,遮音壁先端 を回 り込む回折 音 と それが地表 面で反射 した反射波 とで 生 じる干渉縞 が見 ら. 遮 音 効 果 が高 い.な お,d=2.0mの. 場 合も同 様 な傾 向 を示. す が,高 周 波 数 域 にお け るASE遮. 音 壁 の遮 音 性能 が よ り. れ るよ うにな る.ASE遮. 高 くな る.. 音壁 や変形Y型. 遮音壁 ではこの. 干 渉縞の強 さが弱 く,遮音壁 先端 を回 り込 む回折音 に対す る遮 音効果 が高い ことを示 している.. 4.2オー. バ ー オー ル 値 での 遮 音 効 果. 1/3オ クタ ー ブバ ン ド中 心周 波 数 の各 周 波 数 成 分 の パ ワ ー 和 か ら求 め た オ ー バ ー オ ー ル 値 に よ る挿 入 損 失 を 図‑. 各遮音壁 の遮 音効果 を定量的 に評 価す るため,図‑10 にd=1.5mの ときの周波数 ごとの挿入 損失を示 す.お よそ 200Hz以 下の周波数域で はASE遮 音壁 の遮音 性能が高い. 11に 示す.Flat特. 性 とA特. 性,お よび 解 の 精 度 が多 少 低. が,315〜630Hz付 近の周波数 域に対 しては変形Y型 遮音. い800Hz以. 壁 の遮音 性能が高い傾 向が見 られ る.ま た,図‑8で 示 し た よ うに,卓 越周 波数 である100Hzで は,む しろ単純 壁の. 示 して い る.全 般 的 に見 る と,Flat特 性 の場 合 は800Hz以. ― 248―. 上 を含 め た場 合 と含 め ない 場 合 の 各 ケー ス を. 上 の 周 波 数 成 分 の 有 無 に よ る挿 入 損 失 の 違 い は小 さい が,.
(7) (a)Flat特 性(800Hz以. (c)A特 性(800Hz以. (b)Flat特 性(800Hz以. 上 を含 む). 上 を含 む) 図‑11オ. (d)A特. 性(800Hz以. 上 を含 ま ない). 上 を含 ま な い). ー バ ー オ ール 挿 入 損 失. A領 域. 図‑12周. 波 数 ご との挿 入 損 失(4=2.0m). A特 性の場 合には卓越 周波数 である100Hz成 分の寄与が. 遮音効果の違 い を見 ると,わ ず か50cmの 位 置の違 いでは. 小 さくなるた め,800Hz以 上 の周波数成分の有無に よる違 い が少 し大 き く現れ てい る.ま た,全 体 的に評価点領 域 A,B,C,Dの 順 で遮音効果 が高 くなる傾 向が見 られ るこ と. あるが,遮 音壁位 置が よ り音源 に近 いd=1.5mの 方 がd= 2,0mよ りも遮音効果が高い.特 に100Hzを 中心 と した低. か ら,音源 か ら見て遮音壁 の陰 となる低い高 さの位置ほ ど, あるいは音源 か ら水平 方向 に離れ るほ ど遮 音効果 が高ま る傾 向が見 て取れ る. 図‑11に おいて,音 源 か ら遮音壁 まで の距離dに よる. ― 249―. 周波数域 の寄与 が大きいFlat特 性の場 合にその傾 向が強 い こ とか ら,低 周波数域 の騒 音を低減す るた めには,な る べ く音源 に近 い位置 に遮音壁 を設 置す ることが望ま しい . なお,本 解析 では遮音壁 を完全反射境界 と して扱 ってい る が,実 際の遮音壁 では壁 を透過す る音 も多少存在 し,低 周.
(8) 波数 域の音は透過率が大きい.よ って,低 周波数域 の音 に 対 しては同時に,透 過率が低い遮音壁 を用い ることも重 要. 5.ま とめ. と考 えられ る.. 舗装版切断機の騒音対策 と して,コ ンパ ク トな現 場設置. 単純壁は,図‑11のFlat特 性で見た ときd=1.5mで の 遮 音効果 が高 く,ア クテ ィブ制御 であるASE遮 音壁 に近 い挿入損 失を示す.こ の こ とか ら,騒 音源 に近い位置 に設. 型 の先端改 良型遮音壁 を提案 し,様々な先端形状の遮 音壁 の遮 音 性能 につ いて数値 シ ミュ レー シ ョンに よ り検討 し. 置 した場 合に,主に100Hzを 中心 とした低周波数 域の騒音 に対す る遮音 性能 が高い と言 える.し か し,d=2.0mの 結. (1)切断機 の卓越周波数で ある100Hz付 近 を中心 と した低 周波数域 の騒 音に対 しては,遮 音壁 の設 置位置d=1.5m, 2.0mの わず か50cm程 度 の違いが遮音効果の大 きな低下に つ ながるので,遮 音壁 はなるべ く騒音源 に近い位置に設置. 果 に見 られ るよ うに遮 音壁 の設置位置 が騒音源 か ら離れ た場 合やA特 性の結果 に見 られ る よ うに高周波数成分の 寄与が大 きい場合 には遮音 性能が低下 し,受音場所 によっ ては挿入損 失が負 とな って騒 音 を強 めて しま う恐れ が あ る. アクテ ィブ制御 であるASE遮. 音壁 は,や は り全般的 に. た.そ の結果,以 下の知見が得 られ た.. す るのが望 ま しい. (2)単純壁 は,騒音源 か らの距離d=1.5mに 設置 した場合, 切断機の卓越周波数であ る100Hz付 近の低 周波数 域騒音 に対す る遮音 性能 が高 く,ア クテ ィブ制御 であるASE遮. 高い遮音効果 を示 してい る.特 に,遮 音壁 設置位 置がd= 1.5mか らd=2.0mに 離れ て も,他 の遮音壁 ほ どの遮音 性. 音壁 に近い遮音 性能を示 した.し か し,設 置位 置を音源 か. 能 の低 下が見 られ ないの が特徴 である.し か し,A領 域 に. 遮音 性能が低下す るとともに,受音 場所に よっては騒音が. 対す る遮音 性能 はそれ ほ ど高 くな く,特 にd=2.0mの 場 合 は挿入損失 が大 き く負 とな り,遮音 性能 が他の遮 音壁 に. 強 まる恐れがあ る.. ら遠 ざけたd=2.0mの. 場 合や高周波数の騒音に対 しては. 比べ て極 めて劣 る.こ れ に関 して,図‑12に 示すd=2.0m の ときのA領 域 での周波数 ごとの挿入損 失による と,卓. (3)ASE遮 音壁 は,d=2.0mの 場 合 も他 の遮音壁 の よ うな 遮音 性能の顕著な低 下が見 られず,全 般的に高い遮音 性能 を示す.し か し,遮 音壁先端上方の受音領域 に対 す る遮音. 越周波数で ある100Hzに おいてASE遮 音壁 の遮音 性能が. 性能は他の遮音壁 に比べて低 く,特にd=2.0mの. 他 の遮音壁 よ りもわずか に劣 るのが分か る.図‑11でA. その受音領域の騒 音を著 しく強めて しまった.こ れは,卓. 特 性よ りもFlat特性で見た ときの方が,ASE遮 音壁の遮音. 越周波数で ある100Hz付 近の音の遮 音壁 先端か らの回 り 込みが抑制 され た分,そ の伝搬 方向が遮音壁 真上方向に集. 性能 の低 下が顕著 であ るこ とか らも,卓 越 周波数 であ る 100Hzに 対す る遮音 性能 の低 さが,オ ーバーオール値で見 た ときのASE遮. 音壁 の遮音 性能 の低 下につ ながってい る. と考 え られ る.ま た,こ のよ うなASE遮 音壁 の遮 音 性能 の低 下はA領 域 に対 してのみ であ り,B,C,D領 域 に対す る遮音 性能 は高 い.こ れ は,B,C,D領. 域へ の音の伝搬が. 抑制 された分,音 響エネル ギー の伝搬 方向が遮音壁先端上 方 に位置す るA領 域 に集 中 したため と考 え られ る. Y型 遮音壁 は,卓越周波数であ る100Hzが 支配的 となる Flat特性の場 合には,単 純壁 と同等な遮音 性能 を示す.し. ときには. 中 したのが原因であ る. (4)Y型 遮音壁 は,低 周波数域では単純壁 と同等な遮 音 性 能 しか示 さないが,高 周 波数域で はASE遮 音壁 に匹敵す る高い遮音 性能を示 した. (5)変形Y型 遮音壁 は,単純壁やY型 遮音壁 よ りも高い遮 音 性能を示 し,d=1.5mの 場合や 高周波数成 分に対 しては ASEと 同等 な高い遮音 性能が得 られた.特 に,315〜630Hz 付近の騒音 に対 しては,ASE遮 音壁 を越 える極めて高い遮 音 性能を発揮 した.. か し,100Hzの 成分 の影響 が弱 く高周波数成分 の寄与が強 音壁 に匹敵 する高い遮音 性能 を示す.す なわち,高 周波数. いA特 性で見 ると,図‑11(c)に 見 られ るよ うに,ASE遮. 謝辞:本 研究 は国土交通 省中国地方整 備局の受託研究 によ り行 われ る とともに,舗装版切断機 騒音の実測デー タを提. 域 での遮 音 性能 が高い と言 える.. 供 していただ きま した.こ こに深 く謝 意を表 します.. 今 回新 たに提案 した変形Y型 遮音壁 の場 合,図‑11に よれ ば,100Hz成 分 が支配的 なFlat特性で見 る と,d=2.0m の ときにはA領 域 を除いてASE遮 音壁 ほ どの性能 は得 ら. 参考文献 1) 加 川 幸雄: 開 領 域 問 題 の た め の 有 限/境 界 要 素 法, サ. れ ない ものの,単 純 壁やY型 してお り,d=15mの. イ エ ンス社, 1983.. 遮音壁 よ りも高い性能 を示. ときはASE遮 音壁 と同等 な高い遮. 音 性能が得 られ る.A特 性で見た とき も高い遮音 性能 を 示 し,特 に,800Hz以 上 を含 まない図‑11(d)の 場 合には, ASE遮 音壁 を越 える極 めて高い遮音 性能 を示 してい る.こ の ことは100Hzよ りも大 き く,800Hzよ りも小 さい周波数 域 での遮 音 性能 が特 に高 い こ とを示 唆 してお り,図‑10 か らも315〜630Hz付 近の遮音 性能が高い ことを確認 でき. 2) Barragy,E. and CareyG.E.: A parallelelement-by-element solutionscheme,Int. J. NumericalMethodsin Eng.,Vol.26, pp. 2367-2382,1988. 3) 比 江 島 慎二: 構 造 物周 辺 の屋 外 音 響 伝搬 に 関す る有 限 要 素解 析, 構 造 工学 論文 集, Vol.53A, pp.99‑305, 2007.. 4) 藤 野 清 次, 張 紹 良: 反 復 法 の数 理, 朝 倉 書 店, 2002.. る.. ― 250―. (2008年4月14日. 受 付).
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