身 体 装 飾 に つ い て
第 1 報 ファッション意識 との関連 Re s e a r c honPe r s onalAdor nme nt
Pa r t1Fas hi onCons c i ous ne s s
(2006年 3月31日受理)
宇野 保子 近藤 信子 中川 早苗
YasukoUno NobukoRondo SanaeNakagawa Keywords:身体装飾,ファッシ ョン意識,流行採用者カテ ゴ リー
要 約
身体装飾行為 とファッシ ョン意識 との関連性 を検討す るために,質問紙調査 を実施 した。調査 は,平成15年12月に広 島在住の大学生社会人200人 を対象 に,‑アカ ラー, ピアスの装着,眉剃 りの3つの身体装飾行為 について行 ったOそ の結果,‑ アカラーの採用者 は,現在 と過去の経験者 を合わせ て約77%で,髪 を染 める理 由は, 「気分,雰囲気 を変 え たい
」
「イメージチ ェンジを したい」 とい う変身願望 につなが る理 由であることがわかった。 ピアスの装着経験者 は, 38.5%にのぼ り,採用の理 由は, 「服装,髪型 に合 わせ て,お しゃれ を楽 しみたい」であ り, ファッシ ョンに対す る積 極的な態度 を見て取 ることができた。一方,眉剃 りについては約85%が経験 してお りその理 由は,他 の身体装飾行為 と は異な り 「イメージチェンジ」や 「気分を変える」ためではな く 「身だ しなみ として」であった。 この よ うに,今回調 査 した‑アカラー, ピアスの装着,眉剃 りの3つの身体装飾行為 は 「変身願望」
「お しゃれ を楽 しむ」
「身だ しなみ」と それぞれ異なる意味合いを持ってファッシ ョンの中で採用 されてい ることがわかった。は じ め に
着替 えることのできる皮膚 を求めて,人は被服 を考案 した との説 もあるが,最近のファッシ ョンは,身体その ものを加工 した り,着色 した りす るものがみ られ る。 こ れが,多様化 したファッシ ョンにさらに変化 と個性 を付 加す る身体装飾行為である。身体装飾 については,1920 年 にフ リュ‑ゲルが,装飾 の形態 を身体的なもの と外部 的なもの,一時的であるか,永続的であるか とい う違い によって分類 し,区別 している。
身体装飾行為 についての研究 としては,1996年 に三宅 が,茶髪 を,ル ース ソックス,ポケベル とともに若者 の 流行現象の一つ として,ロジャースの流行採用者カテ ゴ リーの概念 に沿った研究を行い,性格特性,被服‑の関 心,情報収集,流行 の流布度の認知 との関連 を示唆 した。
1999年 には,中村が 日本,東アジアで広まってい る茶 餐, ピアスの現象 を流行や 同調 として説明す るだけでは な く,文化心理学的に解 明 しよ うと試み,茶髪 の背景に は美意識 の 白人志向性, ピアスには,儀式志向な ども関 連す ることを指摘 した。
著者 らは,最近特 に若者 を中心に採用 されてい る髪染 め (‑アカラー)や ピアス,眉剃 りを含む眉 を整 える行 為な どの身体装飾行為に注 目し, これ らの先行研究 を踏 まえた うえで,2003年,学生 を対象 とした聞き取 りによ る予備調査 を行 った。その結果,中村や三宅が調査対象 とした時代か ら,採用者 カテ ゴ リーの段階は,早期採用 者 の時期 を過 ぎ,追随者 による微増の時期か ら微減の時 期 を迎 えてい ると推定。また, これ らの行為は減衰型の 流行 に終わることな く,一般化型の流行 として,一定の 普及が維持 されてい くもの と推論 した。すなわち,現在
にあっては,化粧 と同様 に一般化 した装飾行為 として, ファッシ ョン意識の中で捉えられることが適切であると 判断 し,本報の指針 とした。
化粧 については,身体装飾行為 として古 くから一般的 に行われ,その心理的な効果についてはさまざまな角度 か ら研究 されている。
笹山らは,化粧行動を規定する諸要因の関連性を検討 し,化粧行動は,「化粧‑の関心」と 「化粧の習慣」の 2つの態度で説明され,それぞれ異なった化粧に対する 意識や性格特性 と関連す ることを明 らかにした。すなわ ち,個人の性格特性によって化粧に対する意識が変化 し, その意識が化粧行動を規定するとい う。特に関連が深い 性格特性 として,顕示欲求をあげている。
本報では,第1報 として具体的な身体装飾行為 として の‑アカラー,ピアスの装着,眉剃 りをとり上げ,これ らの行為の採用実態,採用理由,採用後の気分の変化な どを明 らかにし,ファッシ ョン意識 との関連を検討する。
続 く第2報では,性格特性 との関連を検討す る。
方 法
調査の概要 平成15年12月,広島在住の大学生,社会人 200人を対象に,配票留置法による質問紙調査を行った。
質問紙の内容は,それぞれの身体装飾行為の実態を問 う 項 目,ファッシ ョン意識 との関連を調査する項 目等であ り,その内訳は,‑アカラー
( 9
項 目),ピアスの装着( 7
項 目),眉剃 り (6項 目),その他 (4項 目)計26項 目で ある。
分析の方法 すべての項 目についてまず,単純集計,ク ロス集計を行 った。4段階評定の質問項 目については,
「はい」には 4, 「やや」には 3, 「あま り」には 2,
「いいえ」には1の評価得点を与え,質問項 目ごとの評 定平均値 をもとめ,男性,女性,男女総合の3群間で 一元配置 の分散分析 を行 った。 なお,統計分析 には, SPSSIO.OJforWindowsを使用 した。
結 果 及 び 考 察
紙面調査の結果 有効回収率は96% (有効回収数192票) で あ り,基 本 属性 は,男性74人 (38.5%)女性118人
(61.5%),10代42人,20代113人,30代以上37人であった。
紙面の関係上,特にファッション意識 との関連が顕著 に見 られ るそれぞれの身体装飾行為の採用理由,採用後 の気分を中心に報告する。また男女の意識の違いが見 ら れた項 目についても報告す る。
1.ヘアカラーについて
‑アカラー (髪染め)の採用実態を知るため,現在髪 を染めているか,過去に染めたことがあるか どうかをた ずねた。その結果は図1のとお りである。女性は,現在 染めている者が多 く,男性は,過去に染めていた者が多 いが,現在過去あわせた‑アカラーの採用経験者の割合 は,女性は79.7%,男性は73%,男女総合では,77.1% の多数にのぼる。
一方‑アカラー未経験者の23%について,髪を染めて いる人を見ての感想 を尋ねた ところ,「個性的でよい と 思 う」38.0%,「かっこいいオシャレ」23.0%と,過半 数が‑アカラーの採用に対 して肯定的である。
‑アカラーの採用経験者が8割近 くにのぼ り,残 りの 未経験者 も過半数がこの行為に対 して肯定的であるとす れば,身体装飾 としての‑アカラー行為は,一般化型の 普及形態をとる流行現象 と見ることができるのではない だろ うか。
髪 を染 めた理 由については,「黒髪は重たい感 じがす るか ら」や 「ファッシ ョンとあわせたいか ら」な ど,あ ら か じめ予備調査の段階で出てきた上位の理由6項 目に対 す る評定によって検討す る。各理由項 目ごとに「はい
」 「
やや
」
「あま り」
「いいえ」な ど,当てはまる度合いを評定 した評定者の分布状態をみると,「気分や雰囲気 を変え たい」の項 目に女性の61.7%,男性の55.6%が,「はい」とし,「イメージチェンジをしたいか ら」も女性の50%, 男性の51.9%が 「はい」と評定 している (図2)。 これが,
‑アカラー行為の特徴的な採用理由といえる。図3は, 各理由項 目に対する男性,女性,全体別の評定平均値を 布置 したものである。 ここか らも,髪 を染める理由が,
「気分や雰囲気を変えたい
」
「イメージチェンジをしたい」な どの変身願望 とみることができる。また,男女の差異 が認 められた理由項 目は 「ファッシ ョンと合わせたい」
(p<0.05)「黒髪は重たい感 じがす る」 (pく0.01)で, いずれ も女性が有意に高かった。
‑アカラーを採用 した時の感情変化を知るために初め
3
身体装飾 につ いて
て髪 を染 めた ときの感想 についてたずねた。予備調査に よりあ らか じめ選定 された 「うき うき した気分になった」
「気分が明るくなった
」
「新 しい 自分 になった気 が した」「かっこよくお しゃれ になった気 が した」 の4つの評定
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
図1.ヘアカラー採用者の実態
項 目に従い,評定を求めた。評定結果 は図 4の とお りで ある。各評 定項 目に対す る評定者 の分布割合 を見 る と,
「新 しい 自分 になった気が した」に対 しては女性47.9%, 男性33.3%が 「はい」と評定
了
かっこよくお しゃれ になっ+ 男性 林 女性 ‑●一 総平均 ,局
り
* め
辛 人
/ が
一■
ノ 染 *
I 〟l ′
/
■ 気 消ヾ\ 歪 ′′芳 イメI
暮 分 ′ ア ジ
は や
I q 証\、ヽ ′′ シツ チエ
* *
pくg.81*
p<0.05図3.ヘアカラー採用者の理由項目ごとの評定平均値
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%
図2.ヘアカラー採用者の理由項目ごとの分布
80%
* p<0.05
90% 100%
タきp‑きL伽 った 田はい 田やや E]あまり 口いいえ
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
図4.ヘアカラー採用者の採用時の感想項目ごとの分布
た気が した」に対 しては,女性37.2%,男性44.4%が 「は い」としている。
前述の‑アカラー採用理 由 とあわせ ると,評定者 の期 待 したよいイ メージチェンジの効果が得 られた体験 を示 す もの といえよ う。
なお,評定者全体の22.9%にあたる‑アカラー未経験 者 の髪 を染めない理 由は表1に示す とお りである。
表1.ヘアカラー未採用者の理由
はい やや あまり いいえ 興味がないから 11 4 9 18
26.2% 9.5% 21.4% 42.9% 面倒だから 13 13 3 13
31.0% 31.0% 7.1% 31.0% 黒髪が生えて変に 10 6 5 21 なるのがいやだから 23.8% 14.30/0 11.9% 50.0%
自然の色が 21 5 5 12
いいから 48.8% 11.6% 11.6% 27.9%
髪が痛むから■ 18 9 5 11 41.9% 20.9% 11.6% 25.6% お金がかかるから 10 7 6 19
23.8% 16.7% 14.3% 45.2%
2.
ピアスについてピアスの採用者 は,図5の とお り現在過去合わせて女 性49.1%,男性21.6%,評定者全体では38.5%と他の身 体装飾行為に比べ少数である。 フ リュ‑ゲルの装飾 の形 態分類 によれば, ピアスは,身体的永続的装飾 に分類 さ れ, この伝統のなかったわが国ではまだ抵抗がある装飾
ともいえよ う。
38.5%にあたるピアス採用経験者 を評定者 とした 「ピ アスの採用理 由
」
「始 めて採用 した ときの気分」 には男0% 10% 2 0 % 3 0 % 4 0 % 50% 60% 70% 80% 90% 100%
図5.ピアス採用者の実態
5 身体装飾 について
女の差は認 められなかった。 このため, ピアスの採用経 験者 については男女合わせてその特徴 を考察す る。
ピアス採用の理由については,図6に示す6つの理 由 項 目に対す る評定を求めた。各項 目ごとの評定者の分布 割合 を示すのが図6である。
田はい Elやや E]あまり E3いいえ
大人 っぽ くな りたい
周 りの人が している
気分 を変えたい
服装に合わせてお しゃれ を粂 しみたい
自分 を変えたい
かっこよ くお しゃれにみせた い
D% 10% 2 0% 3D% 4硝 5 0 % 6哨 7 哨 8 哨 90% 10哨
図6.ピアス採用者の理由項目ごとの分布
採用理由として 「服装に合わせてお しゃれ を楽 しみた いか ら」に 「はい」と答えた者は全体の58.5%で了やや」
の26.4%も加 えると84.9%にのぼる。 「周 りの人が して いる」か らとい う理 由は少数である。 これ を評定平均値 で比較す ると,やは り,服装に合わせてお しゃれを楽 し みたい」の項 目の平均値が最 も高い。 (図
7)
また,このピアス経験者が,初めてピアスを装着 した 時の感想 は図8の とお り 「うき うき した気分」「気分が 明るくなった」である。
ピアスの採用者は,より積極的にお しゃれ を楽 しみた
7 り
の7
人 夫
が 人
し っ
て ぽ
い く
る
な
●一 一 一 一か J強にあわせR 分氏香 ZらIヽ
た
い‑ I
よ を シ た
ヽ 空
オ え レヤ い \
シヤ たい A杏
レ し
に み
見 た
せ しヽ
た い
図7.ピアス採用者の理由項目ごとの評定平均値
い とい う理由か ら,これ を装着 し,そのことによって高 揚感 を味わっていることがわかる。
全体の61.5%に当たるピアスを装着 したことのない評 定者 を対象 としたピアス不採用の理 由には,男女の差異 が認 められた。 (図9) 評定者の理 由項 目ごとの分布状 態の割合 をみると,男性の理 由は, 「面倒だか ら」「興味 がないか ら」に 「はい」 とした者が多 く,この2つの理 由は,女性に対 して有意 に高い分布 となっている。
一方女性がピアスを採用 しない理 由は様々であ り,過 半数が 「はい」 と評定 した項 目はなかった。 これ を理由 項 目ごとの評定平均値で比較 した ものが,図10である。
これによれば,「興味がないか ら」 「面倒だか ら」の理 由 は, ともに男性 には肯定,女性 には否定 され,0.1%水 準の差異が認 められた。 「お金がかかるか ら」の理 由は, 男女 ともに低い評定平均値であったが,
5%
水準で,女 性のほ うが有意に低かった。男女のファッシ ョン意識の 違いが見 られ る結果 となった。匡=まい Egやや 口あま り 田いいえ
大人になった気が した
かっこよくお しゃれ になった気が した
新 しい自分になっ た気が した
気分が明るくなった
うきうき した気分 墓室喜:
毒賢≡ 宥 ◆ \L=i◆^襲莞 7iぷ1 21.2% ;‡隼 華
E f 】 】 ‑
i l E i
‑欝 Fi,;
茅等+ <#/ih 先様#己 議fーA箸i,>i,;;:こ.鷲 ∴ 呈 ++Iぶ.(畏 萱◆逆 ソ◆◆拷 ..)I ー9.2% l
I l l l t
〜
/; 顎 恕 25.哨 ≡≡車≠ii詩 辻
蛋泊< B l∵巽 ぎ班一+rJ+‑
l 】 l l l l
㌧l =;さ J‡汚 a 三1労紀某 JS1 嬢}:
・
5軟,妃態 毒 /: 総評 実況;,/恥 莱 貰策㌻≡=iW= ・喜才
0% 1哨 20% 30% 4哨 5 哨 6哨 70% 80% 90% 10哨
図8.ピアス採用者の採用時の感想項目ごとの評定平均値
ー*
* *
■ ■
■ 短
金 b{
/ Jr ‑ ‑ ‑ メ ll ‑I
一一■■ ‑ ‑ 饗\ Zる:
r 一 穴 Jk \ か
那 い \ b
あ か \
く ら \
面 の \
EEI 〃 ‑
琵 E:: ≡
な か 辛
い ら ■
か
ら
***P〈O.001 *P〈O.05
図10.ピアス未採用者の理由項目ごとの評定平均値
お金がblか 3 田はい 国やや □あまり口いいえ
8% 10% 2D% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
*pく8.85***pく0.qOl 図9.ピアス未採用者の理由項目ごとの分布
3.眉剃 りについて
眉剃 りな どを含 む,眉 を整 える行為 については,図 11の とお り現在 と過去を合わせて女性の93.2%,男性の 71.7%,男女合わせた評定者全体の84.9%がこの行為を 経験 している。
眉 を整 える理 由を,質問紙 に提示 した7項 目ごとの評 定者の分布か らみると,図12の とお り 「身だ しなみ」が 最 も多 く, この項 目に対 し女性の75.2%,男性の39.2%
0 % 10% 20% 30% 40% 50% 6 0% 70% 80% 90% 100%
図11.眉剃り採用者の実態
が 「はい」 と評定 している。
項 目ごとの評定平均値でこれ を比較す ると図13の とお り 「身だ しなみだか ら」の次に 「眉の形が気に入 らない か ら」の理由が挙げ られ る。 この2つの理由については, いずれ も
5%
水準で男女の有意差がみ られ る。眉剃 りの よ うな眉 を整 える行為は,他の身体装飾行為 とは異な り「身だ しなみ」 として, 日常的なマナーの一つ として行 われ,特に女性 にこの傾 向が強いことがわかる。
■
昇 戦 地 磨
ヽ 見 せ た い
から ▼蔓し 人妻 から かンい工たチLジをlらジ 分香変たかえい
図13.眉剃 り採用者の理由項目ごとの評定平均値
7 身 体 装 飾 につ い て
身だ Lなみ励 l占 女 性
男 性
女 性 男 性
女 性 男 性
女 性 男 性
女 性 男 性
女 性 男 性
性性
女男
馴 まい 団やや ロあま り E]いいえ
硝
女 性 男 性
女 性 男 性
女 性 男 性
女 性 男 性
女 性 男 性
女 性 男 性
1哨 20% 3哨 40% 50% 60% 70% 80% 90% 10哨
*耕 P,0.001 *pく0.05
図 12. 眉 そ り採 用 者 の 理 由 項 目 ご と の 分 布
カ1つこよ {を .271一見.efす る EBは い 田や や □あ ま り Hい い え
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 図14.眉剃 り採用者の採用時の気分項 目ごとの分布
眉 を整 えた ときの気 分 は,評 定者 の分 布 で み る と,
「ス ッキ リした気 分 にな る」に対 して女性 の50%,男性 の34%が 「はい」と答 え,最 も多 い項 目とな ってい る。
次 に多い項 目は, 「顔 が引き締 まった気 がす る」である。
眉剃 りをす る理 由が 「身 だ しなみ」だった ことを考慮す る とこれ に対応す る結果 とい える。 また,眉 を整 えた と きの気分 につ いては,男女 の差異 が認 め られた項 目はな かった。 (図
1 4 )
なお,眉 を整 えた こ とがない とした全体 の15.1%の評 定者 のその理 由は表2の とお りで ある。
終 わ り に
表2.眉剃 り未採用者の理由 はい やや あまり いいえ 興味がないから ll 4 2 4
19.0% ・9.5% 19.0% 52.4%
形がいいから 5 7 2 15 17.2% 24.1% 6.9% 51.7%
面倒だから 16 7 2 4 17.2% 24.1% 6.9% 13.8%
自然のままが 9 7 6 7
いいから 31.0% 24.1% 20.7% 24.1%
きれいに 6 9 6 8
最近 の ファ ッシ ョンに よく見 られ るよ うになった‑ ア カ ラー (茶髪 ), ピアス,眉剃 りの3つ の身 体装飾行為 の実態 とファ ッシ ョン意識 との関連 を,意識調査 をも と に検討 した。
その結果 ,身体装飾行為 の採用実態 を表す現在 と過去 を合 わせ た採 用経験者 の割合 は,‑ アカ ラー が約77%, ピアスが38.5%,眉剃 りが約85%であった。
‑ アカ ラー の採 用者 につ い て は,先行研 究 に よる と 1996年 の三宅 のデー タでは,調査 当時,茶髪 に してい る もの35.7%,以前 していた もの14.7%,1999年実施 の中 村 のデー タで は,同 じく43%,22%,本報 の2004年 のデー タ50%,22.1%で あ りこの行為が年 ご とに増加 して一般 的になってい るこ とがわか る。
‑ アカ ラー が流行 の普及段 階の ピー クを迎 え始 め, こ の後 は一般化型 の流行 として定着 してい くのではないか
との推察 を新 たに した。
また,本研 究で 3つ の身体装飾行為 を,一度 に調査対 象 とす るこ とに よ りそれ ぞれ の行為 が被服 の着用 と同様
に 自己表現の手段 として,‑ アカ ラー は 「変身願 望」 ピ アスは 「お しゃれ を楽 しむ」 眉剃 りは 「みだ しなみ」と い うそれぞれ異 な る意 味合 い を持 って, ファ ッシ ョンの 中で採用 され てい ることがわかった。
本調査 の実施 に対 して全面的に ご協力 いただいた広 島 国際学院大学現代社会学部 の 田辺誠 さん,評 定者 として 質 問紙調査 に ご協力いただきま したすべ ての皆様 に感謝 申し上げます。
付記 本報の一部は,2005年 日本家政学会中国四国支部研究 発表会にて口頭発表 した。
参 考 文 献
1)三宅邦建 ,ルー ス ソックス,茶髪 ,ポケベル :流行 現象 の社会心理学的研究採用者 の性格,選好,情報 収集 ,社会 的認知,比較文化(1997)3,115‑128 2)中村俊哉 ;茶髪 ・ピアス と西洋化 に関す る文化心理
学,福 岡教育大学紀要(2000)49,229‑237
3)笹 山郁生,永松亜矢,化粧行動 を規定す る諸要 因の 関連性 の検討(1999)福 岡教育大学紀要,48,241‑251 4)神 山進 ,苗村久恵,馬杉一重(1996) 容姿の情報伝
達 内容 に関す る研 究一 服装 ス タイル について 繊維 製 品消費科学37,184‑194
5)Horn,MJ.1968The second skin,Boston ;Houghton MifflinCompany
6)高木修 ,大坊郁夫,神 山進 ;被服 と化粧 の社会心理 学,北大路書房(1996)
7)Flugel