JAIST Repository: ハイブリッド型人工肝臓の開発:肝および神経細胞の混合培養効果
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(2) ハイブリッド 型人工肝臓の開発: 肝および神経細胞の混合培養効果 上田 勇一郎. (西坂 剛 研究室). 人工肝補助装置として開発が進んでいるハイブリッド型人工肝臓は、担体として肝実 質細胞が用いられている。中でも 100∼200 個の肝実質細胞が再組織化した肝スフェロイ ドを用いたものが機能発現・活性維持において優秀な成績を収めている。しかし、肝機能 の代行能力は不足しているのが現状である。そこで本研究ではより高い次元での機能発 現を目指すため、生体内で各種肝細胞とシナプスを形成し血流や物質代謝の調節を行なっ ている神経系に着目した。本法では同一ラットより得られた肝実質細胞と脊髄後根神経節 より分離した感覚神経細胞で混合培養系を組み、肝機能の代表的指標であるアルブミン産 生などの能力向上を目指した研究を行なっている。一昨年、研究室の中川がコラーゲンゲ ル・サンド イッチ法により肝実質細胞を脊髄後根神経節と混合培養した結果、肝実質細胞 単独培養の場合と比較して変動の少ないアルブミン産生が 2 週間に渡って得られた。今 回の実験ではコラーゲンコートディッシュを用い、混合培養 3 日目および 7 日目の培養 液中に含まれる糖化アルブミンを ELISA 法により定量を行なった。その結果、肝実質細 胞を単独培養した場合と比較して、より多くの糖化アルブミンが検出できた。これらの結 果は神経系による肝実質細胞の機能発現制御がなされていると考えられ、本法により肝実 質細胞のより一層の機能向上の可能性が示唆された。. 図 2: 糖化アルブミン量 (3 日目) 図 1: 混合培養( 3 日目). 肝細胞が単独培養で単層を形成してい. 細胞と感覚神経細. る場合、糖化アルブミン産生は約 1 週. 胞 3 × 104 細胞を コラーゲンコート. 間で終息してしまうが、本実験系で、3. 肝実質細胞 5. × 105. ディッシュ上で混合培養した。肝細胞は. 日目と 7 日目においての糖化アルブミ. 単層を形成し、神経細胞は肝実質細胞の. ン量を測定した結果、単独培養の場合. 形成する単層上や間隙のディッシュ面に. に比べ多くの産生量が得られた。. 壁着してネットワークを形成している。 keywords. 人工肝臓 肝実質細胞 感覚神経細胞 混合培養 アルブミン産生. Copyright c 1998 by Yuichiro Ueda.
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