58 − − 神戸常盤大学紀要 第 5 号 2012 59 − − 本学では英語の運用能力を高めることがますます必要になってくると思われる。そのため、現時点での問題 点を検証し、それを改善するために本学学生に適した教材、教授法を作る研究を実施した。 重点をおいたことは①学習に必要なモチベーションを高め、維持させること、②4技能(リスニング、ス ピーキング、リーディング、ライティング)をバランス良く伸ばすこと、の2点である。従来の市販のテキス トで、「総合教材」という分野の市販のテキストは4技能をバランス良く学ばせるような工夫がみられるが、「こ れはリスニング」「これはライティング」と問題を分けた構成になっているものが多く、教員は使いやすいが、 学生の興味を削ぎかねないものになっている。また、英語の基礎知識を定着させ、運用能力を向上させるため にも、4技能を分けない形での教材が望ましいと考えられる。 上記の2点を教材と教授法に反映させるために、留意すべきことは①Input と Output のバランスを崩さな いこと、②学生に身近で興味が感じられるトピックに沿って学習していけることである。なおかつ、4技能別 の問題を課さないようにするためには、学生に提示する際にひとつの技能に絞り、そこに残りの3技能をうま く集約することが一番効率的だと思われた。 そのため、ライティングを中心に据えることにした。理由としては、①ライティングが学生の最も苦手とす る分野であること、②書くための準備でリーディングとリスニングを包括できること、③授業内でグループ学 習から個人学習への移行するにあたって、4技能の内ではライティングが一番スムーズに実施できること、④ ライティングの Fluency を向上させることによって、スピーキングにも応用できること、そして、最大の理 由として⑤ライティング・スキルは自学のみではなかなか向上させるのが難しいことである。 方法論としては、リーディングからグループでのライティング(これはブレーンストーミングの目的だけで なく、弱い学生を他の学生が引き上げるという狙いもある)、そして個人のライティングと教員側からの フィードバックである。更に自分の書いたものの間違いを見つけ、それを正して再度書き直す姿勢も身につけ させたいと考えた。 この方法を使っての今後の課題は、フィードバックをどのようにするかという点と評価をどうするかであ る。特にライティングの評価は到達点をどこに置くか、そして何を評価するかなど非常に難しい問題を含んで いるため、更に検証および検討をしていくことが必要である。
神戸常盤大学における英語基礎知識の習得とその応用力向上を促す教材・教授法の開発
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