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低炭素鋳鉄の初晶形態と強度との関係解明に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)博上学位論文. 低炭素鋳鉄の初晶形態と強度との 関係解明に関する研究. 平 成 2年 10月. 米 国 博 幸.

(2) 目 次 112. 第 1章 緒 論. -研究の目的と方針一. 1 .1 研 究 の 目 的 今 1 .2 研 究 の 方 針. 第 2章. 鋳鉄の凝固過程、とくに E共品組成範囲での初品の挙動について ー 4. 2 .1 は. じめに. ー. ーー. ー. 一 宇 一 一 一 一 一 ー 一 一 一 一 一 一 一 一 ー ー. 2.2 初品 7デンドライトの核生成と成長について. • 5. 2 . 3 初晶 7デンドライト形態に及ぼす諸因子の影響について 一 一 一 2.4 初晶 7デンドライトと鋳鉄の強度について. 2.5 ま. ‘ー. ーー ー ・ ー ー ー ・ ー … ・. 3 .1 亜共晶ねずみ鋳鉄の強度と初品デンドライトとの関係. ー . . . -9 一ー ー ー . . .1 0. E 唱 i - -. 鋳鉄の強度と初品デンドライトの形態および量との関係. 6. ‘I A ' ' i. 3 .1 .1 実 験 の 目 的. 3.1.2 実 験 方 法. 3 .1 . 2 . 2 試料の組織解析方法. E 噌i. 3.1.3 実験結果および考察. E i'Ei 唱. 3 .1 . 2 .1 試料の作製方法と条件および化学組成 …. 2223367. 第 3章. と め一 一 一 一 会 宇 宇 一 … ー ー ・ ー ー ー 一 一 一. 4. 3 .1 .3 .1 黒鉛形態が一定で初晶形態を変化させた場合の 機械的性質(実験 1) a ) 試料の初晶および黒鉛形態について ー. 1 7 17. b ) 引張強さと初晶デンドライト 2次アームスペーシング との関係 ー 号 令 ー ・ ー ー. ー. 1 7. c ) 引張強さ増加率と 2次アームスペーシング短縮率. との関係 一. 2 1.

(3) d) 引張強さと初晶面積率との関係 e ) 引張強さと CE値との関係. -. 22. '. および初晶面積率との関係 令. 一 一 … . " . . . . ー ー. 40. と め. _ . . . . 一 一 ー ー 一 一 _ . . 一 ー … ー. ーーー・. 42. 3.3 低炭素球状黒鉛鋳鉄の強度と初品デンドライトとの関係 一一. 一 一 43. 3.2.4 ま. ーー ー 一 一 一 一 一 . . - 24. 一 一 一. 3.1.3.2 初晶形態を一定にして黒鉛片長さを変化させた場合の 機械的性質(実験 l l ) ーー. 3.3.1 実 験 の 目 的,. 一ーー-.._-- 26. 一一一一一一一一一一一. 一 一 一 一 一 一 . . . -26. との関係令争. ー. 3.1.3.3 初品デンドライトの立体構造の観察(実験皿) 一 一 一 ー … ー. b) 観 察 結 果 今一一. 3.3.2 実 験 方 法. 28. . . 29. .4 ま と めー ーー ー・ ー 3.1. との関係 一. . . . .3 1. 3.2.2 実 験 方 法. ・ ・ ・ ・ ー … . . . _ . . . . 一 一. 3.2.2.2 試料の組織解析方法. ・ ・ 一 一 争 ー. ー .34. 3 .2 .3 実験結果および考察 ー …一一一一……・…ー. 34. 3.2.3.2 引張強さと初品デンドライト 2次アームスペーシング … 一. 一. ー 一 一 . 一. 一 一 一 ー ー ー …. . . . .36 ….. 争 ー. 一一一一一ー. ーー一. ・ー … ー ー ー ー … 宇 一. •. . . .47. 一 手 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 - 49. 50. ーーー一一. スペーシングおよび初品面積率との関係 一 一 一 手 …. ー5 1. ・ ・ ・ . . . . 一 一 一 一 一 ー 一 一 一 52 3.3.3.6 試料の引張強さと黒鉛形態との関係 ー ・ e. … 3.3.4 ま と め…. ー. 3.4 総 括 的 考 察 .. 令. ・. ー ー ー 一 一 一. 3.2.3.4 引張強さと初晶面積率との関係 一1一. ー一一一 … 一 ー ー. 第 4章. 破壊過程の観察に基づく初晶形態と鋳鉄の強度との関係 一 ー ー. 53 54. 38 . . . ー ー ー ・ ・ ー ・ ー ー ー 守 39. ー . .59. 4 .1 低炭素ねずみ鋳鉄の破壊過程と初晶形態との関係 一一一…ーー. 一 一 一 59. 4 .1 .1 実 験 の 目 的 ー ー ー一一宇一ー…一一ー一一一ーー…. 59. 4 .1 .2 実 験 方 法 ー. 3.2.3.3 引張強さ増加率と 2次アームスペーシング短縮率 との関係. 一 -. 34. 3.2.3.1 試料の初品および黒鉛形態について ーー. との関係. ・ … … 一 一. 3.3.3.5 プリネル硬さおよび伸びと初晶デンドライト 2次アーム. 32 32. +. 45. 3.3.3.4 引張強さと初晶面積率との関係 一ーー争. 一 . . . . 32. 3 . 2 . 2 .1 試料の作製方法と条件および化学組成. ー . . . , . . . .. . - 45. ー 一. 45. との関係 一 一 ー 一 一 ー も ー. ー 一 ー ー ・ ・ ー ・ ・ ・ ・ 守 合 32. ・ ー ・ ・ 一 . . 守. ーーーーー. 3.3.3.2 引張強さと初晶デンドライト 2次アームスペーシング. ・ 29. ーー……一…・一一一ー・ー守会守. 3 . 2 .1 実 験 の 目 的 _ .. -44. 3.3.3.3 引張強さ増加率と 2次アームスペーシング短縮率. e. 3.2 低炭素 CV黒鉛鋳鉄の強度と初晶デンドライトとの関係 ー. ー ー ー ー . . . . , . 44. ・ ー , ー ー ・. 3.3.3.1 試料の初品および黒鉛形態について. 3 .1 .3.4 亜共品ねずみ鋳鉄における初品デンドライト微細化と ー・ー・…ーーーーヂ争予. 43. ー ー. 3.3.3 実験結果および考察 ー. . 29. ー・ ー ー ・ ー 一. 強度について ・ ー ー ー ・ ・. ー. ー ー. 3.3.2.1 試料の作製方法と条件および化学組成. 一 - 29. ー ー 一 一. ー. 3.3.2.2 試料の組織解析方法. b) 引張強さおよびブリネル硬さと黒鉛量および黒鉛片長さ. a ) 立体模型の作製方法. スペーシングおよび初晶面積率との関係 . _ . . . . ー ー ー ー. 23. f) ブリネル硬さと初晶デンドライト 2次アームスペーシング. a ) 試料の黒鉛形態について _ .. 3.2.3.5 ブリネル硬さおよび伸びと初晶デンドライト 2次アーム. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . .. . . . . . -60. ー ー 一 一 一 一 一 一 一 一 - 一ー 一 一 ー ー '‘一一….60 4.1.2.1 実験試料について ー ー e. a ) 試料の作製. 一. 一 ・ 一1 1 1ー. ー 一 一. 一 一 一. 60.

(4) 4.3.3 実験結果および考察. i. ヴ. 4.3.3.1 破壊過程の観察結果. iQu. ヴ. a ) 曲げ荷重を加えた場合の破壊の経路. b) 引張荷重を加えた場合の破壊の経路. 4.3.3.2 試料の初晶形態と破壊の経路および引張強さの. b) 引張荷重を加えた場合の破壊の経路. 945 899. c ) 低 CE値共晶状黒鉛鋳鉄における破壊の特徴 -. 相互関係. 4.3.4 ま と め. 4 .1 .3 .2 破断面の走査電子顕微鏡による観察結果. 4.4 総 括 的 考 察. 4 .1 .3 .3 試料の初品形態と破壊の経路および引張強さの 相互関係. 4 .1 .4 ま. i. a ) 曲げ荷重を加えた場合の破壊の経路. 4.3.2.2 破壊試験片の形状寸法と破壊過程の観察方法. ヴ. 4 . 1 . 3 .1 破壊過程の観察結果. 4.3.2.1 実験試料について. 71. と め . . ー … ・ ー ー ー ・ ・. 75. ー ・ ・ ・ ー ・ ・ … ・ ・ … ・. 4.2 低炭素 CV黒鉛鋳鉄の破壊過程と初晶形態との関係 -…………ー 4.2.1 実 験 の 目 的. … … . . .. .. . . .. ..一一……. 4.2.2 実 験 方 法. ・. 76. 5.2 実験方法と実験装置 ,. 一 ‘ .. . 守 … . . . . . . _ . . . . . . . ,一 … … … 日 … … . … 一 一 . . . _ . .. ー77. 4.2.2.2 破壊試験片の形状寸法と破壊過程の観察方法. .77. 一. 4.2.3 実験結果および考察. 78. ー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .100. 5.3 実験結果および考察 ーー. ー. 5.3.1 試料の顕微鏡組織と機械的性質(実験 1). 5.3.1.2 試料の機械的性質と撹祥羽根の回転速度との関係. 107. a ) 曲げ荷重を加えた場合の破壊の経路 ー. 78. 5.3.3 試料の破壊過程の観察(実験 i l l )一 一. b) 引張荷重を加えた場合の破壊の経路 一. 80. 4.2.4 ま. ー ・. と めー ー … 一 … ・. ーー・ … ・ ー. 守 ー ・. ・・ ・ ・ ー ー … … 一 一. ・ ・ ・. ー 一 一 … ・ 一・ 一・ ・ … ・ ー … . . 85. 4.3 低炭素球状黒鉛鋳鉄の破壊過程と初品形態との関係. … ・ ・ ー ・ ・. .•• 86. 4.3.1 実 験 の 目 的. 86. 4.3.2 実 験 方 法. 87. →v-. 一 ・ ー ー ・ 一 一 ー . " 1 0 9. ー ・ ー … ー ・ ・ 一 一 一ー... 1 13. 一 .1 13 5.3.3.1 曲げ荷重および引張荷重を加えた場合の破壊の経路 ー. 5.3.3.2 破断面の観察結果 . . . . . . . . . .80. 105 105. 5.3.2 急冷凝固による初晶形態の観察(実験 l l ) ー 一. 4.2.3.2 試料の初晶形態と破壊の経路および引張強さの. 守. 105. .1 初晶および黒鉛形態について 5 . 3 .1. 78. 4.2.3.1 破壊過程の観察結果. 99. 初晶凝固過程で機械的回転撹持したねずみ鋳鉄の初品形態と強度. 5 .1 実 験 の 目 的 一… .… . 一 … . … . 一 … … . 日 … . い … . 一 … . 一 . . 一 … … 一 … … . 一 … 一 … _ . _ _ ._ .' . . ,. 一 … . 一• . … … 一 一 . 一 . … … … . . . 一 . . . … … 一 … … . 日 … 一 . 一 .. . . . .77. … ・ ・ ・ ・. 第 5章. 76. 4.2.2.1 実験試料について ー ー 一 … ・ ・ ・ ー 一 一 一 一 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … . . . 一 . ' . . .. . . . . . . . . .. 相互関係. i 円. 4 .1 .3 実験結果および考察. i. 4 .1 .2 .3 破壊過程の観察方法と装置. ヴ. 4.1.2.2 破壊試験片の形状寸法. non6nonδnono. 112333440 666666667. b) 試料の顕微鏡組織と機械的性質. - ・ー ・ ・ ・ ・ ・. ・ ・ ・ ・. ・ ー ・ ・ ー … ・ ー ・ー 1 15. 5.3.4 試料の初品形態と破壊の経路および引張強さの 相互関係. ー・ー. ← 一 … ー ー ー . . .••.•• 1 15. 5.3.5 初品凝固過程で機械的回転撹祥した低 CE値ねずみ鋳鉄 118. の強度について ー". 5.4 ま と め. 120 -v-.

(5) 第 6章. 低炭素鋳鉄の初晶形態と強度に関する総括的考察. 122. 第 1章 緒 第 7章 結. 論. 論. -研究の目的と方針-. 126 1 .1 研 究 の 目 的. 付 録. 133. 鉄 (Fe)一炭素 (C)系合金である鋳鉄は、鋳造性が優れ、切削性、耐摩耗性、耐. 参考文献. 136. 食性、減衰能なども良好なことから、重要な鋳造用金属材料として、日用品を. 関連論文. 142. 始め自動車部品、各種産業機械部品にまで広く使用されている。 しかし最近、自動車や工作機械など工業製品の高性能化、小型軽量化が進む. 謝 辞. のに伴い、鋳鉄品に対し薄肉化や軽量化の要求がますます強くなり、このため とくに強度や靭性などの機械的性質の改善が重要な課題となってきた。 鋳鉄の機械的性質は、他の金属材料と同様、その組織に大きく影響される。鋳 鉄の組織と機械的性質との関係については従来多くの研究が行われている。例 えば、鋳鉄は、その凝固過程で黒鉛が品出し基地中に分布するが、黒鉛は鋳鉄 を構成する組織のうちで最も強さが低いため. 1 )、基地組織が同じなら、黒鉛の形. 態や量が鋳鉄の強度を大きく左右することは早くから知られ、これと鋳鉄の強 度との関係に関する基礎研究やその形態を改良して強度を増加させる処理方法 に関しては多くの報告がある. 2 )-21)。また基地組織は、通常、パーライト、フェ. ライトあるいはその混合組織から成っているが、これらと強度との関係や基地 組織の改良に関する研究も多く. 22)-27)、鋳鉄の強度に及ぼす黒鉛や基地組織の. 影響についてはこれまでにほぼ明らかにされてきた。 )デンド 亜共晶組成の場合は、基地に初晶として晶出したオーステナイト(r ライト (rは鋳造組織では通常パーライトやフェライトに変化する)が存在する。 この初晶 7デンドライトも鋳鉄の強度に影響することが指摘されているが、亜 共晶組成範囲で、炭素およびけい素含有量を広範囲に変化させた場合や炭素含 有量を低く抑えて初晶 7を多量に品出させた場合の鋳鉄の強度と初晶 7の形態 や量との関係のみを基礎的、系統的に追求し、強度に与える初晶 7の作用を解 明した研究は従来ほとんど行われていない。 -VIー. -1-.

(6) 著者は、この初晶 7に注目し、その形態および量と鋳鉄の機械的性質との関. し、機械的性質と初晶デンドライトとの関係を求め、これらの結果に基づい. 係や初晶形態の変化が強度に与える影響を定量化し、強度上昇に有効な初晶形. て、初晶品出量の多い低炭素鋳鉄の強度に及ぼす初品形態の影響について考. 態とその作用機構を明らかにすれば、従来定性的に把握されてきた鋳鉄強度と. 察する O. 初品との関係が明確にできるだけでなく、その結果に基づいて初晶形態を改良 処理することにより、とくに初品 7品出量の多い炭素含有量の低い鋳鉄の強靭 性の向上も期待でき、学術的にも工業的にもきわめて有益であると考えた。. ( 3 ) 破壊過程の観察に基づく初品形態と鋳鉄の強度との関係の解明. 化学組成および基地組織を一定にして初品 7デンドライトの形態を変化さ せた低炭素組成のねずみ、. CVおよび球状黒鉛鋳鉄について、それぞれ外力を. そこで、本研究は亜共晶組成のねずみ鋳鉄、コンパクテッド・パーミキュラ. 加えた場合の破壊の進行経路や破断面を詳細に観察し、定量的解析を行い、破. (CV) 黒鉛鋳鉄および球状黒鉛鋳鉄を対象に、初品品出量の多い低炭素組成(低. 壊機構の観点、から低炭素鋳鉄における初晶微細化に伴う強度上昇の原因と機. CE値)のものを中心に、炭素含有量および CE値を広範囲に変化させた場合の機. 構を考察する 。. 械的性質と初品の形態や量との関係および初晶形態の変化が強度に与える影響 を系統的、定量的に明らかにすること、また初品形態の種々異なる低炭素鋳鉄. ( 4) 初晶凝固過程で機械的回転撹排した場合の低炭素ねずみ鋳鉄の初晶形態と. 強度との関係の解明. に外力を加えた場合の破壊過程や破断面の詳細な観察と定量的解析を行い、低. 本研究では、これまで主に初品凝固中の冷却速度のみを変えて凝固を完了. 炭素鋳鉄の強度に及ぼす初晶形態の影響とその機構を解明することを目的とし. させ、初晶形態が鋳鉄の強度に与える影響とその作用機構を追求しようとし. た。. た。 しかし、初晶形態は凝固中の冷却速度を変化させること以外に機械的手 段によっても変化しうることは従来多くの研究が示唆している。それゆえ、こ. 1 .2 研 究 の 方 針. こでは初晶凝固中に機械的な回転撹鉾を行い、初晶の形態を変化させた場合. 本研究は、次のような項目と方針により行った。 (1)鋳鉄の凝固過程、とくに亜共晶組成範囲での初晶の挙動に関する文献調査 亜共品組成の鋳鉄溶湯を冷却凝固させると、初晶としてオーステナイト(r) がデンドライト状に晶出する O この初品 7デンドライトの核生成および成長、 その形態に及ぼす鋳鉄の主要成分元素、冷却速度、合金元素などの影響、初 晶デンドライトと鋳鉄の強度との関係に関する従来の研究報告などを整理し、. の影響について凝固中の冷却速度を変えた場合と同様の解析を行い、このよ うな観点から改めて初晶の作用を明らかにしようと試みる O ( 5 ) 低炭素鋳鉄の初晶形態と強度に関する総括的考察. 本研究で得られた知見を総合的に検討し、とくに初品品出量の多い低炭素 鋳鉄の初晶微細化に伴う強度上昇の機構に主眼をおいて考察する O ( 6 ) 以上の研究結果をまとめ、結論を述べる O. 考察した結果と、この考察を基盤として本研究に着手した意義を明らかにす る 。. ( 2 ) 亜共晶鋳鉄の強度と初晶デンドライトの形態および量との関係 亜共品組成のねずみ、. c vおよび、球状黒鉛鋳鉄について、凝固過程の冷却速. 度を調整し、同一組成で初晶 7デンドライトの形態を変化させた試料を作製 -2-. -3.

(7) 添加する場合もある。. 第 2章. Fe-C2元合金状態図から明らかなように、亜共晶組成の. 鋳鉄の凝固過程、 とくに亜共晶組成. 鋳鉄溶湯をそのまま冷却すると、まず初晶としてオーステナイト (y)がデンド. 範囲での初晶の挙動について. ラ イ ト 状 に 晶 出 し 、 引 続 き 残 液 が 共 晶 反 応 に よ り 安 定 系 の 場 合 は 7 一黒鉛. ( G r a p h i t e )共晶が、準安定系の場合は 7ーセメンタイト ( F e )共品が晶出し、 3C ま 2 .1 l. 初晶 7デンドライトの間隙を埋めて凝固が完了する。 その後の冷却過程で 7は. じ め. 鋳鉄は鉄 ( F e )-炭素 ( C )2元合金状態図 28)( 図 2-1 参照)でオーステナイト (y鉄)に対する最大炭素固溶量以上の C量を含み、 その凝固過程で共晶反応を. )1---3%、 生じる化学組成範囲のものと定義されている O 通常 C以外にけし、素 (Si. 共析変態し、通常フェライト ( α 鉄)やパーライト (α+F e3C)に変化するが、基 地には初品 7デンドライトの形態が残存する O 本章では、 この初晶 7に注目し、 その核生成とその後の成長、 テεンドライト. マンガン (Mn)、りん (P)、硫黄 (S) などを適量含んでいるが、凝固組織の改善. 形態に影響する因子、 デンドライトと鋳鉄強度との関係などに関する従来の研. や耐摩耗性・耐食性などの特別な性質を付与するために、 その他の合金元素を. 究を整理し、考察を加えた。. 1700. 2 .2 初 品 γデ ン ド ラ イ ト の 核 生 成 と 成 長 に つ い て. IIIIIII1 / / 刊ご十土 IIII LIIX T木J I円プ G+L l刊さ;1-1.9~.1. 初晶 7凝固は、亜共晶鋳鉄溶湯の冷却過程で、溶湯中に 7結晶核が生成し、そ. ; ニ コ 斗 1200. U0.ω ﹄口一-ωHω. (Y .F . ) Au引enlle. の成長によって進行する。一般に、結晶核の生成は、溶湯中に自発的に核が生. NLt 一日当臼づゴ玉j i 1 4 二. 1100. /I II │ γ + │ G I パ II I0 :r I i ¥。 〆IIIII γ +F e 3 C. Cement川e. ,. (FI C). ← 』. 681. 白戸 H H ω 'ド. 門. 700. ト 一一. 11 一. 0. 11+ 1 -j---1. FH. l ・c. α旬. AH. ﹂lli. 広J. nunu. , . ‘ . nunu. 一 ー ・ ー -C, """l f IFt)C)h " . d 1 一一-l,on-Aco,b・ o・ IFt:lC) l I. 匂. 叫 { 臼I C U1 0l fdl. 行われ、溶湯も溶解過程などで不純物を含むことが多いので、初晶 7の核生成. 数の整合性が良くて界面エネノレギーの低いものが有効なことが認められている. 川 町1 0 ' ' ' '刷。 on. L -.J_~ー」一」ー斗ー斗__1.2.::::ムー一一-I'o" ' (f ", r川 t山 F向e勺s兵Cυ} 山 刊叩u叫 l. t. l. 1 -' ートー. , " 川0 句 。1 け} v I 'q ud.hllum d'OQf伺 閉 1".0引 .m."II 1I I,'.Cf'p l h""ro.吋 ・ d.川 "h..。 内 イ .m n ' ' ' ' Ift¥CId'OQtnm u 1 0川 f f Q ' O ' mrnll' I r CI t mpfrolurt011 "11 ..Cu . 【引。.引1 1m. 、 。 、'Oph, l f. ・. 0 . 5. . 1 0. 1 . 5. 2 . 0 2. 5 3 . 0 3 . 5 4. 0. ・. 、 。 , 乞 ・. ・. ・, ・ ,,. │ I II. 4 . 5 50 ,. C,% 図 2-1 Fe-C2元合金状態図 28). 33)は鋳鉄溶湯中に生成し. 5 . 5 6 . 0 6 . 5 7 . 0 7 . 5. i 02が初晶凝固温度の過冷度を低減することや S i 02結晶と 7鉄の格子定数 易い S の整合性がかなり良いことから、 これが初晶 7の核生成物質になり易いと報告. a-Si合金や T iが初品 7の核生成を容易にすることを認 し、また、三宅 34)は C め、その機構については、. Caや T iが溶湯中の Cと反応し炭化物を生成する際、 p h υ. -4-. が 30)31)32)、鋳鉄の初品 7の場合は、例えば、加山ら. 巴. ー ー ー ー -町 , ,・,. 100 O Fe. 2 9 )。鋳鉄の凝固は、一般に鋳型内で. (または核生成触媒 ( S u b s t r a t e ) とも呼ばれる)には、晶出する結晶との格子定. I c O l C u l o l f d l. 2001. より起こり易いことが明らかにされている. はほとんど不均質核生成による。また一般に不均質核生成における核生成物質. α + G or寸 α + F e 3 C. 3001. どの表面で核が形成される場合(不均質核生成)があり、いずれの場合も溶湯の 過冷却を必要とするが、後者の方が、 その過冷度が小さくて良いなどの理由に. 1000. JZ '. 成される場合(均質核生成)と溶湯中に懸濁する固体微粒子やるつぼ、鋳型壁な.

(8) 炭 化 物 の 表 面 は C濃度が減少し、いわゆる Feの富化部(ゆらぎ)が作られ、初晶. 2次 ア ー ム ス ペ ー シ ン グ は 減 少 す る. 4 6) 4 7 )。. けい素 (Si)およびマンガン (Mn) :デンドライト形態にはほとんど影響しな u. 。. J. AH1. 1J 、 QU. 、. 、. 、 , 、. lv. を 直 接 研 究 対 象 に し た 例 は ほ と ん ど 見 あ た ら な い 。 しかし、初晶 7の 場 合 も 他. 必 U1. 基 礎 的 理 論 的 研 究 お よ び そ れ らを ま と め た 報 告 は 多 い が 35)~39 ) 、鋳鉄の初晶 γ. QU. 純金属や固溶体合金の結晶がデンドライト状に成長する過程や機構に関する. 、, ハU , 、 に. 7の 核 生 成 に 有 利 な 場 に な る た め と 推 定 し て い る O. りん ( P) :鋳鉄の P含有量の増加とともにデン ドラ イトは微細化する傾向があ 。 ) り 45)、 2次 ア ー ム ス ペ ー シ ン グ は や や 減 少 す る 51. の固溶 体 合 金 の 場 合 と 同 じ と 考 え ら れ 、 そ の 機 構 は 、 例 え ば 、 結 晶 成 長 に は 溶. 硫黄 ( S ):S含有量が増加すると、初晶 7の成長を阻害する 52 )、デ ン ドライト. 湯 の過冷却が必要であるが、さらに固液界面付近の溶湯中に溶質の蓄積に伴う. は冷却速度が遅い場合粗大化する 45 )、方向性をもつよ うになる 5 3) 、など種 々の. 組成的な過冷を生じ、結晶界面が平滑状からセル状、さらにデンドライト状に. 報告がある。. 変 化 す る と い う 組 成 的 過 冷 説 40)や固体と液体の熱的性質、国液界面エネルギ一、 熱 お よ び 溶 質 の 流 れ を 考 慮 に 入 れ た 理 論 41 )、 な ど に よ り 説 明 さ れ て い る 4 2 )。. C E ): CE値の増加とともに 2次アームスペー シ ングは減少する 49)。 炭素当量 ( (2) 合 金 元 素 の 影 響. 凝固後のデンドライ トは樹枝状構造のもので、 一 般 に そ の 幹 に 相 当 す る 枝 を. アル ミニウム (A l ):Al含 有 量 が 0.05%程度の鋳鉄では初晶 7デ ン ドライトの. 1次 ア ー ム 、 こ の 枝 よ り 張 り出した枝を 2次 ア ー ム 、 こ れ よ り さ ら に 張 り 出 し た. アームスペー シ ングが減少する 54) 。 また 0.2%までは初品 7の成長を阻害し、デ. 枝を 3次アー ム と呼んでいる 。 アームの結 晶学的な成長方向は結晶構造に依存し、. 。 ン ド ラ イ ト を 微 細 化 し 、 方 向 性 の な い 短 い 形 態 の も の に す る 55). c. c)なの 一 定 の 給 品 方 位 を 保 つ 43)ことが知られており、初晶 7は面心立方晶(f.. 100) 方 向 に 成 長 し 、 1次 アームと 2次 ア ー ム と が 直 交 す る O で 、 ( また 、 デンドライトの 大 き さ は 個 々 の 結 晶 粒 の 大 き さ に 相 当 し 、 デ ン ド ラ イ トの粗さはそのアームスペーシングで定量的に表すことができる. 44 。 ). ビスマス ( Bi ):B i含 有 量 の 増 加 に 伴 い 初 晶 7の成長が促進され 52)、方向性の な い 細 か な デ ン ド ラ イ ト に な る 55)。. .008% 程 度 合 む 鋳 鉄 で は 、 デ ン ド ラ イ ト は 微 細 化 す る 55)。 ボロン (B) :B 0 Pb)、 ア ン チ モ ン ( S b )、ベリリウム ( B e )、 錫 ( Sn) およびテノレル (Te): 鉛( Pbお よ び Sb量 の 増 加 は 初 品 7の成長を促進するが、 Be、 Snおよび Teはそれ. 2.3 初 晶 y デ ン ド ラ イ ト 形 態 に 及 ぼ す 諸 因 子 の 影 響 に つ い て 本 研 究 は 、 初 品 7形 態 が 鋳 鉄 の 強 度 に 与 え る 影 響 を 究 明 す る こ と を 目 的 と す るので 、 初 品 7デ ン ド ラ イ ト の 形 態 や 粗 さ に 影 響 す る 因 子 を 知 る こ と は 重 要 で. を阻害する 52)。 i ) :T i含 有 量 が 増 す と 、 初 品 7の 核 生 成 が 促 進 さ れ 55)56)57)、デン チタン (T )58) 。 ドライトは微細化し 55)57)、 2次 ア ー ム ス ペ ー シ ン グ は 減 少 す る 55)57. C e ) お よ び 銅 (Cu):Ce59)も Cu60)も含有量の増加とともにデンド セリウム (. ある 。 鋳鉄の凝固組織は、化学組成、冷却速度、溶解条件、鋳造条件、溶湯処理な ど 多 く の 因 子 に 影 響 さ れ る の で 、 こ れ ら が 初 品 7デ ン ド ラ イ ト の 形 態 に 及 ぼ す 影響について従来の研究を調べた。その結果を整理すると、次のようである O. ライトを微細化させる。 マ グ ネ シ ウ ム (Mg) :M g含 有 量 が 増 す と 、 初 品 7の 核 生 成 が や や 容 易 に な る 34) O. パナジウム (V):0.18%程度ではほとんどデンドライト形態に影響しない 55) 。. ( 1) 主 要 成 分 元 素 の 影 響. C):鋳鉄の C含有量の増加とともに、初晶 7デンドライトは微細化し 45)、 炭素 ( -6. ジルコニウム (Zr) :初晶 7の 核 生 成 触 媒 に な る 57)、デンドライトを微細化 -7-.

(9) し55)、 2次アームスペーシングを減少させる. 57) 。. 関する研究報告は比較的多く、同一組成では、初晶晶出時の冷却速度とデンド. ニオブ (Nb) :初晶 7の核生成にはほとんど影響しない 56)、デンドライトを粗. )。 大化する 61. になっている。また、鋳鉄溶解時における雰囲気、過熱温度、保持時間なども. (3) 冷却速度の影響. 初晶 7の核生成数に影響したり、初晶形態を変化させたりするので、この点か. 同一組成のものは冷却速度の増加とともにデンドライトは微細化すること 45)62)、 初晶晶出時の冷却速度の増加とともに l次および 2次アームスペーシングは減少 すること. ライト 1次および 2次アームスペーシングとは反比例の関係があることが明らか. 46)47)48)49)51)が認められている O. a S i合金は初晶 7デ の改良などを目的として行われるが 10)、接種剤の中でも C ンドライトを細かくし一様に分布させる作用をもつことが知られる o. (4) 溶解および鋳造条件の影響. このように従来の研究を整理してみると、初晶 7デンドライトの形態に影響. キュポラ溶解の際に過剰送風したり、湿度の高い雰囲気で溶解すると、初品. 7デンドライトは粗大化する. らも溶湯管理は重要であろう。鋳鉄の接種処理は一般にチル化防止や黒鉛組織. 63) 。また酸化性雰囲気で溶解すると、初晶. 7の核. 生成と成長が阻害され、デンドライトは不規則で大きな塊状のものになる 61 -) 。 溶湯の過熱温度を高くするとデンドライトは粗大化する. 65)66)。高温での保持. 時間が長くなるとデンドライトは粗大化し 65)、短いと細長い形態になる. する因子はきわめて多いことを知ったが、これらの研究のほとんどは初晶形態 だけに限定せず、他の組織に対する影響も併せて追及している。例えば、 T iを 添加した場合、初晶の微細化とともに黒鉛片の微細化や基地のフェライト量の 増加を認めている。また、凝固過程の冷却速度を速くした場合も初晶デンドラ. 67)。鋳. イトの微細化と同時に共品凝固の過冷により組織が白銑化すると言うように初. 込温度の高い場合はデンドライトは細長くなり、低い場合は短く枝分かれの少. 晶の形態だけに影響する因子は明確に示されていない。それゆえ、このような. ない形態となる. 67) 。. 従来の研究報告の調査結果を参考にし、本研究では同一組成で黒鉛形態や基地. (5) 接種処理の影響. 組織を一定として初晶形態のみ変化させた試料を作製する方法を考案し、これ. Ca-S i合金を接種すると、初晶 7の核生成が容易になる 68)、デンドライトの アームの太さやスペーシングを一様にする. を用いて鋳鉄の強度と初晶との関係を明らかにすることとした。. 6 9 )、デンドライトを微細化し、均一. 化させ、方向性をなくし、分布状態を改善する. 70)、などが認められている。. 2 .4 初 晶 yデ ン ド ラ イ ト と 鋳 鉄 の 強 度 に つ い て. (6) 初品 y デンドライト形態に及ぼす諸因子の影響に関する調査結果のまとめ. 凝固後の初晶 7デンドライト (1は鋳造組織では通常パーライトやフェライト. C、S iなどの主要成分のうち、 Cは初晶形態を. に変化するので、以下、初晶デンドライトと記す)に注目し、その形態や量など. S iは初晶形態にほとんど影響しないこ. と亜共晶鋳鉄の強度との関係を直接追求した研究はきわめて少なく、例えば、. i%/3+P%/3)の増加に伴う初晶の とが知られる 。 それゆえ CE値(=C%+S. G i l b e r t4)、 B a s u t k a rら 55)、 R u f fら63)は初晶デンドライトの晶出量の増加や. 微細化は CとPの影響によるものと考えられる。合金元素は単独あるいは化合物. 形態の微細化はねずみ鋳鉄の強度を向上させることを指摘し、. として初晶 7デンドライトの核生成や成長に関与するが、その影響については. も初晶デンドライトが細かい方が鋳鉄の強度は上昇すると述べているが、いず. 研究報告がきわめて少なかったり、研究者により結果が相違しているものもあ. れの研究も試料として黒鉛形態や基地組織も変化させたものを用いており、初. り、従来の研究から確定的に結論を導き出すことは難しい。冷却速度の影響に. 晶形態だけの影響を明確に示していない。また近藤ら 72)は、金型で急冷凝固後、. -8-. -9-. 以上の調査結果を考察すると、. 微細化し、 Pも初品をやや微細化するが、. G h o r e s h yら71).

(10) フェライト化焼鈍した微細共晶状黒鉛鋳鉄の強度および破壊に及ぼす初晶デン. ライトを細かくし一様に分布させる作用があること、などが知られた 。. ドライトの作用を調べているが、鋳鉄組成は共晶あるいはやや過共晶のもので. ( 4 ) 亜共品鋳鉄の強度と初晶デンドライトとの関係に関する研究報告はきわめ. ある O また、 CVおよび球状黒鉛鋳鉄で初晶デンドライトと強度との関係を調べ. て少なく、例えば、初品デンドライトの品出量の増加や形態の微細化はねず. た研究は全く見あたらない。. み鋳鉄の強度を向上させることが指摘されているが、いずれも初品デンドラ. すなわち、低炭素組成のねずみ、 CVおよび球状黒鉛鋳鉄の強度に与える初晶. イトだけでなく黒鉛形態や基地組織も変化させたものを試料に用いており、初. の形態や量の影響だけを系統的、定量的に調べ、その作用を明らかにした研究. 晶だけの影響が明確に示されていなし、。また、亜共品組成の CVおよび球状黒. は全く行われておらず、この関係の解明は未知の分野を明らかにすることであ. 鉛鋳鉄の強度に及ぼす初品デンドライトの影響に関する研究は見あたらない。. り、その意義はきわめて大きいと考えられる. すなわち、低炭素鋳鉄における強度と初品形態との関係に関してはいまだ明. O. らかにされていない。この点、を追求し、その機構を解明することは未知の分. 2 .5 ま と め. 野を明らかにすることであり、その意義はきわめて大きいと考えた 。. 本章では、鋳鉄の凝固過程とくに亜共晶組成で晶出する初品 γデンドライト に注目し、その核生成とその後の成長ならびに初品 7デンドライトの形態に及 ぼす諸因子の影響、鋳鉄の強度との関係などに関する従来の研究を整理し、考 察を加えた。その結果をまとめると、次のとおりである。 (1)亜共晶鋳鉄における初晶 7の核生成は主として不均質核生成によるもので あり、その核生成に有効な物質としては、 S i02、 Ti、Ca-Si合金などが報告 されている。 ( 2 ) 初晶 7デンドライトの成長については、これを直接対象とした報告はほと. んど見あたらないが、その成長機構については他の固溶体合金の場合と閉じ 理論的解析が適用されている O ( 3 ) 初品 7デンドライトの形態に及ぼす鋳鉄の化学組成、冷却速度、溶解、鋳. iなどの主要成分元素や T i 造条件、接種処理などの影響を調査した結果、 C、S などの影響はほぼ明らかにされているが、合金元素の中には、その影響が充 分明らかにされていないものもあること、冷却速度の影響に関しては研究報 告も多く、初品晶出時の冷却速度の増加とともに初品 7デンドライトアーム スペーシングは減少すること、溶解雰囲気、過熱温度、高温での保持時間な. a-Si合金は初晶 7デンド ども初晶形態に影響を与えること、接種剤のうち C 噌,ム. ーi. 噌Bム. ハU.

(11) 国時間を調整して、同一組成で、基地組織や黒鉛の形態および量を一定にして. 第 3章. 鋳鉄の強度と初晶デンドライトの. 初晶デンドライトの形態のみを変化させたり、逆に初晶の形態や量を一定にし. 形態および量との関係. て黒鉛片の長さを変化させたねずみ鋳鉄試料を作製し、これらの試料の初晶お よび黒鉛形態を詳細に観察するとともに鋳鉄の機械的性質と初晶デンドライト. 亜共晶鋳鉄の凝固後の初品デンドライトに注目し、鋳鉄の強度に及ぼす初晶. および黒鉛の形態や量との関係を明らかにし、さらに同一組成で初晶デンドラ. デンドライトの影響だけを系統的、定量的に追求した研究はいまだほとんど行. イト粗さの異なる試料についてデンドライトの立体模型を作製し、その構造を. われておらず、とくに低炭素鋳鉄の強度と初晶の形態および量との関係は全く. 観察して初晶デンドライトを微細化した場合の初晶形態の変化を明らかにする. 明らかにされていない。. ことを目的とした。. 本章では、まず亜共晶組成範囲で C含有量および CE値を広範囲に変化させた 場合のねずみ鋳鉄について、その機械的性質と初品デンドライトの形態および. 3 .1 .2 実 験 方 法. 量との関係や初晶形態の変化が強度に与える影響を基礎的、定量的に明らかに. 3 . 1.2 . 1 試料の作製方法と条件および化学組成. する実験を行い、次に低炭素組成の CVおよび球状黒鉛鋳鉄について、ねずみ鋳. Fe 9 9 . 9 9%)、黒鉛および金属けい素 ( S i 99.999%) 供試材料には電解鉄 (. 鉄の場合と同様の実験を行い、これらの結果に基づいて初晶晶出量の多い低炭. を目標組成になるように配合し、 #15粘土黒鉛るつぼ内でアルゴン ( A r )雰囲気. 素鋳鉄の強度に及ぼす初品デンドライトの影響を考察した。. に保った高周波誘導電気炉(富士電波工業側製、 3kHz 、 30kW)により溶製した. この際、鋳鉄の強度に与える初晶形態やその変化だけの影響を解明するため. Fe-C-Si鋳鉄を用いた。また、試料の化学組成を表 3-1に示したが、 C2 . 2 -. には、化学組成や黒鉛および基地組織などを一定として、初晶形態のみを変化. 3. 4% 、 S i約 2.0%、 Mn壬 0 . 0 0 5%、 P豆 0.005%、S~ 0.005%、(CE2 . 9 -. させた試料を作製し、これを用いて強度と初品形態との関係を明らかにする必. 4 . 1)である。. 要があると考えた。そこで、第 2章で述べた従来の研究報告の調査結果の中から、. 試料の作製方法は次のようにした。すなわち、 1回 に つ き 供 試 材 料 2kgを. とくに初晶デンドライト形態や黒鉛および基地組織が冷却速度や凝固時間によ. #8粘土黒鉛るつぼに入れ、 Ar雰囲気に保った高周波誘導電気炉 (3kHz、30kW). って変化するということを参考として、実験試料には、その冷却凝固過程すな. で溶解し、 1 500Cに昇温後、この溶湯 1 . 5 k gを図 3-1に示す縦型管状電気抵. わち初品凝固過程の冷却速度、共晶凝固時間および凝固終了後の冷却速度をそ. 抗炉内であらかじめ 1 400Cに加熱保持した円筒型粘土黒鉛るつぼ(内径 30mm. れぞれ調整することによって黒鉛形態や基地組織を一定にして初晶デンドライ. ×長さ 300mm)に 1 450Cで注湯し凝固させ、実験 Iでは黒鉛形態を一定とし初. トの形態を種々変化させたものを作製した。. 晶形態のみを変化させた試料および実験 Eでは初晶形態が一定で黒鉛片長さの. 0. 0. 0. みを変化させた試料を作製した。この手法としては、図 3-2に示すように、実. 3 .1 亜 共 品 ね ず み 鋳 鉄 の 強 度 と 初 品 デ ン ド ラ イ ト と の 関 係. 160C ) 験 Iでは、初晶デンドライトの形態を変えるため、共晶凝固開始直前(1. 3 . 1.1 実 験 の 目 的. までは 5 --40oC/minの速度で冷却した。また、 2種類の黒鉛片長さを得るため. 本実験では、亜共晶組成鋳鉄溶湯を、その初晶凝固過程の冷却速度や共晶凝 -12-. 0. minまたは 8minとした。その後いずれも 950Cで炉外に取り 共晶凝固時間は l 0. -13-.

(12) 表 3-1 ね ず み 鋳 鉄 試 料 の 化 学 組 成. S i C発 熱 体 %. N o .. C. S i. Mn. P. S. 1-1. 2 . 2 5. 2 . 0 4. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 5. 2 . 9 3. 1-2. 2 . 3 5. 2 . 0 1. 0 . 0 0 5. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 4. 3 . 0 2. 1-3. 2 . 4 6. 1 .99. 0 . 0 0 5. 0 . 0 0 3. O . 5. ∞. 3 . 1 2. 1-4. 2 . 5 6. 2 . 0 3. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 3. 3 . 2 4. 1-5. 2 . 6 4. 1 .92. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 4. 3 . 2 7. 1 -6. 2 . 6 8. 1 .95. O . 3. ∞. 0 . 0 0 5. 0 . 0 0 5. 3 . 3 3. 1-7. 2 . 7 6. 1 .96. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 4. 3. 41. 1-8. 3 . 0 4. 1 .96. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 4. 3 . 6 9. 1-9. 22 3.. 1 .93. O . 4. ∞. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 4. 3 . 8 7. 1-10. 41 3.. 1 .97. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 3. O . 4. ∞. 4 . 0 7. 2-1. 2 . 7 5. 1 .96. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 4. 4 0 3.. 2-2. 2 . 8 5. 1 .93. 0 . 0 0 5. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 4. 5 0 3.. 2-3. 2 . 9 8. 1 .95. 0 . 0 0 5. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 3. 3 . 6 3. 2-4. 3 . 1 9. 1 .98. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 3. 3 . 8 4. 2-5. 3 . 3 3. 1 .97. O . 5. ∞. 0 . 0 0 4. O . 4. ∞. 3 . 9 7. 3-1. 2 . 3 7. 1 .92. 0 . 0 0 2. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 4. 3 . 0 1. I. 炉心管(ムライト質) (内径 50mmX長さ 600mm) 円筒型粘土黒鉛るつぼ. (内径 30mmX長さ 300mm) 試料. キ温度コントローラへ. dv. N o .. CE値 ( C+Si/3 ). 化学組成,. 。 的. 試料. ccc. 実験. Pt-Pt・13%Rh熱電対 (炉内温度調節用). 管状電気抵抗炉. Pt-Pt• 1 3% Rh熱電対 (試料温度測定用). 図 3-1 実 験 装 置 の 断 面 図. 初品凝固過程 v :3 ,4 ,5 ,1 8,20,35o C /min (試料の CE値により. 初品凝固過程. 3-2 3-3. 2 . 5 2 2 . 6 4. 2 . 0 9 2 . 0 2. 0 . 0 0 3 0 . 0 0 2. 0 . 0 0 2 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 3. ∞. O . 5. 22 3. 3 . 3 2. o. V :5 " ' 4 0C/ I n i n. 変化させた). 1minまたは 8m、 i n共品凝固過程. 1min,,-, 9min. -i -950C. - 9500C. 0. E. 3-4. 2 . 8 0. 1 .96. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 4. 3 . 4 4. 3-5. 3 . 0 6. 1 .90. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 3. 0. 003. 3 . 6 8. 3-6. 3 . 1 8. 1 .97. 0 . 0 0 5. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 3. 3 . 8 3. 3-7. 41 3.. 1 .97. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 4. O . 4. ∞. 4 . 0 6. ( a ) 実験. I. 0. ( b ) 実験. 図 3-2 ねずみ鋳鉄試料作製の際の冷却条件の説明図 (v:冷却速度) i 唱. P D. -14一. v:8 5C/min. v :85T/min. E.

(13) 出し空冷(共析変態開始までの冷却速度 85o C/min)した。実験 Eでは、初晶デ. 3 .1 .3 実験結果および考察. ンドライトのアームスペーシングを等しくするため、初晶凝固中は試料の CE値. 3 . 1.3 . 1 黒鉛形態が一定で初品形態を変化させた場合の機械的性質(実験. 0. 1). に対応した速度(この速度は 3 3 5C/min範囲で予備実験により求めた)で冷却. 黒鉛形態を一定とし、初品デンドライトの形態を変化させた場合の引張強さ. し、共晶凝固時間は 1 m i n 9 m i nとし、その後は実験 Iと同一条件で冷却した。. およびブリネル硬さと初品デンドライト 2次アームスペーシングや初晶面積率と. なお、炉内の温度および冷却速度は、自動温度調節計 ( t 樹千野製作所製 NP163型). の関係を調べた。. で調整し、試料の温度変化はるつぼの底部より挿入した Pt-Pt・13%Rh熱 電. a) 試料の初晶および黒鉛形態について. 初晶凝固過程の冷却速度のみを変えた試料の顕微鏡組織例を、図 3-3に示す。. 対で精密に測定した。 作製した試料(直径 30mmX 長さ 250mm)は JIS8C号の引張試験片に切削加. 同一組成では、初品凝固中の冷却速度の大きい方が初晶デンドライトアームの. 工し、この試験片で引張強さや硬さの測定と顕微鏡組織の観察および T.C、G.C、. 断面形状は細かく、分布も一様で、同一冷却速度のものでは、 C量および CE(=. S iなどの定量を行った。. C%+Si%/3)値が増すほど初品品出量は減少し、デンドライトアームの断面形. また、同一組成で初品デンドライト粗さの異なる試験片の所定位置を一定深. 状は細かくなっていた。また、図 3-4に、試料の黒鉛および基地組織の 1例を. さまで、パフ研磨し、顕微鏡組織を撮影することを繰り返して得られた組織写. 示したが、いずれの試料も黒鉛形態は共晶状 (ASTMの A247で定めた D型黒鉛. 真に基づいて初晶の立体模型を作製し、その形態を詳細に観察した(実験 I I )0. 6 8 3 8 0と に相当)であり、基地組織はすべてパーライトで、その硬さは H V3. 3.1 .2 .2 試料の組織解析方法. ほぼ等しかった。. 初晶は、試料断面積に占める初晶デンドライト面積の比率(以下、初品面積率. また、本実験組成範囲では、 C含有量および CE値の増加とともに直線的に初. と記す)およびデンドライト粗さの指標となるデンドライト 2次アームスペーシ. 晶面積率は減少し、黒鉛量は増加したが、同一 CE値のものは初晶凝固中の冷却. ング(以下、図中の説明など繁雑な場合は、 Dendrite Arm Spacingの頭文字. 速度を変えても初晶面積率や黒鉛量の変化は認められなかった。すなわち、試. を取り、 DASと略記する)を測定した。すなわち、初晶面積率は画像解析装置(側. 料の黒鉛および基地組織は同一で、初晶デンドライトの形態のみが変化してい. 1 0視野観 ナック製)を用い、 1試料につき検鏡面を倍率 50倍または 100倍で 8. ることを認めた。. 察し、それぞれの視野に占めるデンドライトの面積の比率を測定して、その平. そこで、これらの試料の機械的性質と初晶デンドライトの形態や面積率との. 均値を求めた。 2次アームスペーシングは、検鏡面に認められるデンドライトの. 関係を求めた。. 1次アーム)に直 うち互いに直交しているものの中で最も長く伸びているアーム (. b ) 引張強さと初晶デンドライト 2次アームスペーシングとの関係. 角に張り出したアーム ( 2次アーム)の中心軸間隔を測定した。黒鉛片長さは 1試. 図 3-5に、黒鉛形態を共晶状 (D型)として初晶デンドライトの形態のみを変. 料につき 8 1 0視野を顕微鏡で観察し、黒鉛片平均長さ測定法 73)74)によって求. 化させた試料の引張強さとデンドライト 2次アームスペーシングとの関係を示す。. めた。. デンドライト 2次アームスペーシングの減少すなわちデンドライトの微細化とと もに引張強さはほぼ直線的に増加しており、この傾向は試料の CE値が増すにつ れて小さくなり、 CE4.0程度になると 2次アームスペーシングに無関係にほぼ 1EA. にU. -17ー.

(14) 試料N o .. 1-1 C 2.25% S i 2 . 0 4% CE 2 . 9 3 図 3-4 初品凝固過程の冷却速度のみを変えたねずみ鋳鉄試料の黒鉛形態および基地組織例 ( ( a )は初晶凝固中の冷却速度 5o C Im i n .(b)は 30o C Imin,共品凝固時間は一定) oト 1:C2.25%,S i2.04%,CE2 . 9 3 )x200x3/4(3%ナイタール腐食) (試料 N. DAS. 220μm 切 " 〆aー ー ,・4. 3 0 試料 N o. 1-5. 2 8. C 2.64% S i 1 .9 2% CE 3 . 2 7. C E. 黒鉛形態 :D型 黒鉛片長さ:一一一一一 6"-'10μm 一一一一 1 6 0 ' " "190μm 基地組織:パーライト. 2 . 9 3 3 .0 2 3 1 .2 3 . 2 4 3 . 2 7 3 . 33 3 . 4 1 3 . 6 9 3 . 8 7 4 . 0 7 3 .4 0 3 . 5 0. 2 6 E. E. 冶 ぷ. 2 4. r 、. b. 芸22. 試料N o .. 2 1. 出. 1-10. i " ' : 、. 2 0. C 3 . 41%. S i 1 .9 7% CE 4 . 0 7. 1 8 DAS 黒鉛片長さ初晶凝固中の冷却速度 IDAS 黒鉛片長さ初晶凝固中の冷却速度 10μm 5o C /min 47μm 7μm 3 0C/min. 94μm. 回帰式. σ=-am(DAS)+bn. 0. nHU. Ru. -. 図 3-3 初品凝固過程の冷却速度のみを変えたねずみ鋳鉄試料の顕微鏡組織例 (共品凝固時間は一定,DAS:初品デンドライト 2次アームスペーシング) x20x17125 ( 2 . 5%過硫酸アンモニウム水溶液腐食). 5 0. 1 0 0. 1 5 0. 2 0 0. 2 5 0. 初晶デンドライト 2次アームスペーシング (DAS),μm. 図 3-5 黒鉛形態を一定にして初品デンドライトの形態のみを変化させたねずみ 鋳鉄試料の引張強さと初品デンドライト 2次アームスペーシングとの関係 唱EA. ny. 1EA. QU.

(15) 一定値を示した。. たように 2次アームスペーシングが変化しでも引張強さはほとんど変わらないこ. すなわち、低 CE値の試料になるほど引張強さに対する初晶デンドライト 2次. とを確認した。これは初晶量が少なくなり、デンドライト 2次アームスペーシン. アームスペーシングの影響が顕著であり、 2次アームスペーシングが小さいほど. グはほとんど問題にならなくなったためである。. 引張強さは大きくなった。しかし、この傾向は CE4 . 0以上の高 CE値のもので. c) 引張強さ増加率と. 2次アームスペーシング短縮率との関係. 初晶デンドライト 2次アームスペーシングの変化が鋳鉄の強さにどの程度影響. はほとんど認められなかった。 このように、同一組成の試料では、初晶デンドライト 2次アームスペーシング. を与えるかを明らかにするため、初品デンドライトの微細化に伴う 2次アームス. の減少とともに引張強さは直線的に増加していたが、この関係を最小二乗法に. ペーシングの短縮率と引張強さの増加率との関係を求めた。ここで、 2次アーム. より求めると、本実験の CE値の範囲では次式のように表すことができた。. スペーシング短縮率 (DAS σR)は次式のように定義した。 R)と引張強さ増加率 (. ( 3・1). σ =-am (DAS)+bn. -DAS zx100= L 1DAS x100 DAS1 DAS1. D~Sl. DASR(%)= J.. ただし、 σは引張強さ. (kgf/mm2)、DASはデンドライト 2次アームスペーシ. ング (μm)、 am および bn は CE値に関する変数。. ただし、. 各 CE値の試料で得られた直線の勾配すなわち (3・1)式の am値と CE値との 関係は図 3-6のようになり、 CE4 . 0程度になると am は Oに近づき、先に述べ. 0 0 .7. ' 80 . 06ト 一 事. ①. ζ. ミ. 5. 0 . 0 5. ~ 0 . 0 3 E ~. 0 . 0 2 0 . 0 1. │ 。 2 . 8. 3 . 0. 3 . 2. μm 微細化後の 2次アームスペーシング ( )、L 1DASは初晶微細化前後の 2次アー ムスペーシングの差 (μm)を示す。. ただし、 σ lは初晶微細化前の試料の引張強さ. 3 . 4. 3 .6. 3 . 8. 4 . 0. 4 . 2. CE値 ( C+S i / 3 ) 図 3-6 初晶デンドライトの形態のみを変化させたねずみ鋳鉄試料の デンドライト 2次アームスペーシング (DAS)と引張強さ (σ) との関係式 (σ=-am(DAS)+bn)の勾配(am)とC E値との関係. -20-. ( 3・2 ). ( 3・3 ). 6 " ' 10μm 160"-'190μm. ヰ 民 大 ト 区f、. 、¥. ". σR(%)= σ σ l × 100=iL× 100 σ l σ l. 「 三 〉 「・』. 500 . 4. - - -. μ m)、DAS DAS1は初晶微細化前の 2次アームスペーシング ( zは初晶. ω8 黒鉛形│態 :D│型 黒鉛片長さ:.. -. の試料の引張強さ. (kgf/mm2)、 0 2は初品微細化後. 2 )、A σは初晶微細化前後の試料の引張強さの差 ( (kgf/mm kgf. Imm2) を示す。 この DAS R と σRは、図 3-7に示すようにほぼ直線関係にあり、次式のよう に表すことができた。. σR=k. m •. DASR. (3・4). ただし、 km は試料の CE値に関する変数。 すなわち、 CE値が一定であれば、 2次アームスペーシング短縮率が増すにつ れて引張強さの増加率は上昇した。しかし、この傾向は高 CE値のものではあま -2 1-.

(16) り 認 め ら れ な か っ た 。 こ れ は 前 述 し た よ う に 高 CE値になるほど初品量が少なく. 図 3-8に、試料の引張強さと初晶面積率との関係を示す。 引 張 強 さ は 初 晶 面. なり、 2次 ア ー ム ス ペ ー シ ン グ は ほ と ん ど 問 題 に な ら な く な っ た た め で あ る 。 ま. 積率の増加とともに上昇し、この傾向は初品の微細化の程度によって異なり、初. た 、 2次 ア ー ム ス ぺ ー シ ン グ 短 縮 率 が 等 し け れ ば 、 引 張 強 さ 増 加 率 は CE値 の 低. 晶 面 積 率 70%の場合、 2次 ア ー ム ス ペ ー シ ン グ が 150μmの も の で 引 張 強 さ は. い方が大きいことがわかった。. 2 . 5 k g f/m m2、 100μmの も の で 約 25kgf/m m ヘ50μmの も の で 約 28kgf 約2 /m m2 と、初晶面積率が同じなら、初晶デンドライトが微細化するほど大きかっ. 3 5 1. C .弘 S i 日 , C E ① o2 . 2 52 . 0 42 . 9 3 ②(!) 2 . 3 52 . 0 13 . 0 2 3 0ト③ A246199:12 ⑦ ⑥ ③ ③図 2 . 5 62 . 0 33 . 2 4. T こ 。. 3 2. 。222...766846111...999625 333...342731 回. 3 0. 25~ CZ> Ø. DAS:初品デンドライト 2次アームスペーシング. 2 8. 次. 2 0. , b. 〆声 t 、 、 ピ. E. 、 、 J. 空2 6. i 時 1 5. b . O ぷ. 代J. b2 4. ロ. 績 見 書. 祇J. r . j 、. 組 記 長. 1 0. 2 2. π r 、. 2 0 1 8 1 0. 2 0. 3 0. 4 0. 5 0. 6 0. 2次アームスペーシング短縮率 ( DASR),%. 図 3-7 ねずみ鋳鉄試料の引張強さ増加率と初品デンドライト 2次アームスペーシング短縮率との関係(黒鉛形態 :D型 ,. -10μm.基地組織:パーライト) 黒鉛片長さ:6. 1 6 2 0. 6 0. 4 0. 8 0. 初晶面積率 ( D % ), s 図 3-8 ねずみ鋳鉄試料の引張強さと初品面積率との関係. ' "10μm, (黒鉛形態 :D型,黒鉛片長さ:6 基地組織:パーライト). d) 引 張 強 さ と 初 晶 面 積 率 と の 関 係. 組織に占める初品の割合が鋳鉄の強度にどの程度影響を与えるかを知るため、 初 晶 デ ン ド ラ イ ト の 2次 ア ー ム ス ベ ー シ ン グ を 一 定 と し た 場 合 の 引 張 強 さ に 及 ぼ. e) 引張強さと CE値 と の 関 係. 図 3-9に、初晶デンドライトの 2次 ア ー ム ス ペ ー シ ン グ を 一 定 に し た 場 合 の 引張強さと CE値 と の 関 係 を 示 す 。 一 般 に ね ず み 鋳 鉄 の 引 張 強 さ は CE値 や 炭 素. す初晶面積率の影響を調べた。 お つ. “ っ. -2 3-.

(17) 3 2 TO @. 3 0. 1 C 3 2 品 5 5S 2l 0 品 日 1 42 C 3 . E 0 9 2 3. 3ム 2 . 4 61 .9 93 . 1 2. DAS:初品デンドライト 2次アームスペーシング. ち2 8 E. 『¥. 1 02 6. と2 4 代J. 2 . 5 62 . 0 33 . 2 4 2 . 6 41 . 9 23 . 2 7 2 . 6 81 .9 53 . 33 . 76 1 .9 63 . 41 54 o2 、 、 " I D x3 . 0 41 . 9 63 . 6 9 9 A1 2 2 1 1 . 9 9 3 7 4 3 . 8 7 ロ3 . 411 .9 74 . 0 7 事 時 3 図. 次. 5臼 6 )0. 代J. 意22. ~τ』ミ占〈 2. r 、. . t 十. 九. ー ー 、. 2 0. ト. 1 8 1 6 2 . 8 3 . 0. 3 . 2 3 . 4 3 . 6 3 . 8 CE値 ( C+S i/3 ). 4 . 0. 1 0. 4 . 2. 図 3-9 ねずみ鋳鉄試料の引張強さと CE値との関係. (黒鉛形態 :D型,黒鉛片長さ:6 " ' 1 0 μ m, 基地組織:パーライト ). 2 0. 3 0. 4 0. 5 0. 6 0. 2次アームスペーシング短縮率 (DASR)• % 図 3-10 ねずみ鋳鉄試料のプリネル硬さ増加率と初品デンドライト 2次アームスペーシング短縮率との関係 (黒鉛形態 :D型 , " ' 1 0 μ m,基地組織:パーライト) 黒鉛片長さ:6. 3 2 0. 飽和度 (Sc)の 低 下 に 比 例 し て 上 昇 す る こ と が 知 ら れ て い る が 6)7)75)、 本 実 験 で もこの傾向が認められ、とくに 2次アームスペーシングが 100μmおよび 150μm. nHu. との関係. , n ι. 初出ムヘ品川へhr. f)ブリネル硬さと初品デンドライト 2次 ア ー ム ス ペ ー シ ン グ お よ び 初 晶 面 積 率. ・ a a. (同国. く、黒鉛量が少ないためである O. ι. にあった 。 このように低 CE値 に な る と 、 引 張 強 さ が 大 き く な る の は 初 品 量 が 多. nHu n M H M. , 内. 一定の場合は、 CE値 が 約 3 . 5よ り 小 さ く な る と 引 張 強 さ は 急 激 に 増 大 す る 傾 向. ここでは、ブリネル硬さに及ぼす初晶デンドライト 2次 ア ー ム ス ペ ー シ ン グ お よび初品面積率の影響について検討を加えた。試料のブリネル硬さと初晶デン ドライト 2次 ア ー ム ス ペ ー シ ン グ と の 関 係 を み る と 、 同 一 CE値 の も の は 、 引 張 強さの場合と同様、ほぼ直線関係にあり、 2次アームスペーシングが減少すると、. 0で わ か る よ ブ リ ネ ル 硬 さ は 増 加 す る 傾 向 を 認 め た が 、 こ の 増 加 率 は 、 図 3- 1 )と比較するときわめて小さかった。なお、 うに、引張強さの場合(前出図 3-7. 2 0 0 2 0. 4 0. 6 0. 8 0. 初品面積率 (Dム % 図 3- 1 1 ねずみ鋳鉄試料のブリネル硬さと初晶面積率との関係 (黒鉛形態 :D型,黒鉛片長さ:6 " ' 1 0 μ m , 基地組織:パーライト) F. っひω. “ 川.

(18) 4. ヘ. ir. ぺ、‘九. El'r. '. こ ‘. 4. ii吋4 3 - ' W 4 F d d. J). -fv. va h. M. ,. 、〆. J i 5ノ ,¥ ‘、 ‘、. ノゾ、一司. 戸一,;. 、 l A !. 1. w. h '. 、. ''r. ﹄︽. γ. ィル¥. 、. 、 , 、t 、 、 T 4 1 13ふ Y ハ、‘ 1 、‘ ¥ 号 ︽ ノ 、 , へ .‘ ι アペ、-ム. K F. シ. 予 JVLH. メ'¥﹄ゾー ¥,,ノネ hA. e p. ¥-r. ヘ. ,人吋,J /. ソ. 、'J'. 2 ボ'up-. fbr¥1pr'a. い. J、 riJ?. AJ. a. d トy へ♂⋮(、. フリベーゴ一 、 、 V 4 4 ' 、之、、f v. 、 一. elh f' J4 yJj4dgy , ,. l yJJ1¥-? ? . r p. ぷ. リqh. (yf‘ け ・ 1', 、 ‘. h ,-. 人. ﹁. J. また、図 3- 1 1に、ブリネル硬さと初晶面積率との関係を示したが、初品面. :. 1HBは初晶微細化前後の試料のブリネル硬さの差である。 のブリネル硬さ、 L. ‘ ー. J. ただし、 HB1は初晶微細化前の試料のブリネル硬さ、 HB 2は初晶微細化後の試料. JA. ( 3・5 ). fM h h 'わ/ ' J , 台 、 円 ラ 〆. HB2 - HB1 L 1HB -. x 100= x 100 HB1 HB1. t M4ujJUT-vJ¥ e ' f. 日. ︿ヘペ し ‘ 司川一, 、. 7州、ソ 手 旬、. HBR (%)=. へ 可 ヘ, ρ J ;. ブリネノレ硬さ増加率 (HBR)は次式のように定義した。. H. J. 積率が増すとともに硬さもほぼ直線的に増加し、初晶面積率が等しい場合、 2次 アームスペーシングが異なっても硬さはほとんど一定値を示した。すなわち、ブ リネル硬さは初晶形態にあまり影響されず、初晶晶出面積、黒鉛量、基地組織 などの影響の方が大きいことを認めた。. 3 .1.3.2 初品形態を一定にして黒鉛片長さを変化させた場合の機械的性質 (実験 I I ) 実験 Iでは、黒鉛の形態を一定とし、初晶形態のみを変化させた場合の鋳鉄 の強度への影響をみたが、実験 Eでは、同一組成で、初晶の形態および量を一. 1AV. 47. fjj. h. λ. ve J. A. t. 司. m μ. ο キ. 長. 一片 山鉛 黒. m μ. tA. n u. 、目 l. 、 qu. ミ. A U吋. t/. すなわち、試料の初晶デンドライト 2次アームスペーシングはほぼ同じで、同. 4 1 d r. 量は増加し、初晶面積率は減少していた。. 、. , .. H. また、先の実験 Iと同様、試料の C含有量および CE値が増すにつれて、黒鉛. f宇 一. 内. h. 6 7 3 9 0 )であった。 イトで、 その硬さもほとんど同一 (HV3. d. ﹃. M. 4 . 0の試料では 210μmから 8μmに減少していた。基地組織はすべてパーラ. J. ︿. 、白 R. h 守. ,按. e. 戸、. AVMW. . 0 3 . 3の試料で 75μmから 7μmに 、 CE3 . 7 かくなっており、その長さは CE3. J 令 hL 、 . v pAr ・ e h ‘れ 、 .4 、 , h e ,‘、 , . r九 b句 A . ‘ i 、 一 ミ ス ♂ 己 、 、 , eミ b -d 、L・ 、 tn 円三、 、、 刊 ・ 、 ぷ ‘ 7 1一 3 1 ‘ 、,、、、 ・ 、 LAw- J ヘ 同 日 む も 、 市 立 、 ¥ t ' / , 、 ヘ fιh 、 ャ f 一 へ・ 瓦 十 、 rHλ テ ・ 、 ‘ ; ' L¥,i 、 :4f. i l. /h. F. とほぼ同じで、黒鉛形態は D型、黒鉛片は共晶凝固時間が短くなるにつれて細. 、 ,、 、, . t .V、、 、r .H 、U ノ ,‘止 、示、 fs 、 G ザ 1 1J 1 b tペ' C P L'w 川. b. P ル 、J -. 、¥ヘペ. 円、 、. ぜ﹂金丸、. u e. kl. , 、〆、 守 、 , 、ん .- ‘ , 、、 .KJ 山 1 4 , 心 喝 xy ヶ f h 、 ︹工 t 、 ム ドt叩 ‘弘 !、 ¥ー ' 人 司 、、 ‘; ie d k いい山町、ご¥¥¥、 化. eY a J 、,. J. 1. 、、 旬、 町、 sn 、. 台 、‘一 1 t ミ ' J ミ. ﹃-. f '. Y/. A. 'n'. AVUF. Jれ ノ. へ4弘 、五 ・ 1Jehu. -. 、. SF. 、 。. /. A引を. fd '. 示す。いずれの試料も初晶デンドライト 2次アームスペーシングは 90--110μm. ρ. 、 、. も. Lh. 慨 ・. 、. ¥fe 、、九 s te 4 ‘ tr J・ u ・ 一い wJff' 司 、 , 守 、 , f t‘ . 判 -v、 、 , , , , 、 . ・ e. 、. 、. a F. 、内、持. ﹂、. 明. 図 3-1 2に、同一 CE値で共晶凝固時間のみを変えた試料の顕微鏡組織例を. h.. !?4. a) 試料の黒鉛形態について. 、'山羽. さに及ぼす黒鉛量や黒鉛片長さの影響に検討を加えた。. ¥ ‘ へ A h - -ャJ・. 定とし、黒鉛片の長さのみを変化させた試料を作成し、引張強さやブリネル硬. 図 3-1 2 同一 CE値で共品凝固時間のみを変えたねずみ鋳鉄試料の顕微鏡組織例 (試料 N o .3 1:C2 . 3 7% , S i1 .9 2% , CE3 . 0 1)(初晶凝固中の冷却 5o C /m i n .DAS:初品デンドライト 2次アームスペーシング) 速度は 3 倍率:左 x5 0x3/4(腐食せず)• 右 x2 0 0x3/4(3%ナイタール腐食). nhu. つL. 一27-.

(19) -CE値のものは黒鉛片長さのみが異なっていることを認めた。 b) 引張強さおよびブリネル硬さと黒鉛量および黒鉛片長さとの関係. 3 .1 . 3 . 3 初晶デンドライトの立体構造の観察(実験 III) 先の実験 Iの結果から、同一 CE値の鋳鉄では、初品デンドライトが微細化す. 3に、試料の引張強さおよびブリネノレ硬さと黒鉛量との関係を示す。黒 図 3-1. ると、引張強さが増加し、その傾向は CE値が低下するほど大きくなることが知. 鉛量の増加に伴い引張強さもブリネル硬さも減少したが、黒鉛量が同じ場合は、. られた。そこで CE値の低い鋳鉄における初品デンドライトの分布状態を詳しく. 本実験範囲の黒鉛片長さの違いでは強さも硬さもほとんど変わらなかった。す. 知るため、同一組成で、初晶デンドライト粗さの異なる試料について、初晶の. なわち、デンドライト. 2次アームスペーシングがほぼ同じ ( 9 0 1 1 0 μ m )で、黒. 2 1 0 μ mの範囲の D型黒鉛組織のものでは、黒鉛量は引張強さや 鉛片長さが 7 ブリネル硬さに影響するが、黒鉛片長さの影響はきわめて小さいことがわかっ. 立体模型を作製し、その構造を観察した o a) 立体模型の作製方法. o . 1 5( C2.64%、S i1 .9 2% 、 試料には、前出図 3-3に示した試料 N. CE3 . 2 7 ). の 2種類の試験片(初晶凝固過程の冷却速度のみを変えて得られた初晶形態の粗. f こ 。. いものと細かいもの)を用いた。初晶の立体模型は、各試験片について断面の所 定位置を深さ. 3 0 黒鉛形態 :D型 黒鉛片長さ:7 "-'210μm. 基地組織:パーライト. 10μmまでパフ研磨し、倍率 1 0 0倍で写真撮影することを繰り返. して得られた顕微鏡組織写真の初晶部分を切り、これを順に貼り重ねることに より作製した。この際高さ方向の倍率も. ~ 2 5. 1 0 0倍になるように調整した。. b) 観 察 結 果. 斗4. b . O. ぷ. (b). 図 3-1 4に、作製した模型の写真を示す。初晶デンドライト形態の組いもの. 諸20. ( a図)はデンドライトが各個分離し、相互の間隔も大きく隔たっているが、細か. 鵠. いもの (b図)はデンドライトのアームが互いに各所で結合し、初晶全体がきわめ. r . : 、. て連続した形態になっていることを確認した。. 1 5 3 0 0. 3 .1 . 3 . 4 亜共晶ねずみ鋳鉄における初晶デンドライト微細化と強度について 以上の実験結果から、亜共品組成で D型黒鉛を持つパーライト地ねずみ鋳鉄. 自2 6 0. では、初品デンドライトが微細化すると、引張強さは増加し、この傾向は CE値. 拘. 留. 弐2 2 0. が増すにつれて減少し、. ' 1 モ. CE4 . 0以上の高 CE値になると、初晶形態の影響はほと. . . ,. T ¥ 1 8 0. . 12. んど認められなかった。また、引張強さと初晶面積率との関係を求めた結果、初 . 1 4. 1 . 6. .8 1. 2 . 0. 2 . 2. 2 . 4. 黒鉛量 (G.C),%. 晶面積率の増加とともに引張強さは上昇し、その増加率は初晶形態の微細なも のの方が大きかった。また、初晶微細化に伴う引張強さの増加率は、初品が微. 図 3-1 3 初晶デンドライト 2次アームスペーシングを一定にして 黒鉛片長さを変化させたねずみ鋳鉄の引張強さおよび プリネル硬さと黒鉛取との関係. -28-. 細化して 2次アームスペーシングが 50% 短縮すると、. CE3 . 2 7(初品面積率 6 3. %)のもので約 2 2.5%、CE2 . 9 3(初品面積率 77%)のものでは約 34%と非常に -29ー.

(20) 3 .1.4 ま と め. 同一組成で黒鉛の形態 ( D型)と量を一定にして初晶デンドライトの形態のみ を変化させたり、逆に初品の形態と量を一定にして黒鉛片長さのみを変化させ た亜共晶組成のパーライト地ねずみ鋳鉄を用いて、機械的性質と初晶および黒 鉛の形態や量との関係を定量的に調べた。また初晶晶出量の多い低 CE値の試料 について初晶の立体模型を作製し、その構造の観察を行った。その結果、次の ことが明らかになった。 (1)初晶デンドライト 2次アームスペーシングの減少とともに引張強さは増加し. . 0以上の高 CE値に た。この傾向は鋳鉄の CE値が増すにつれて減少し、 CE4 なると、ほとんど変化は認められなかった。 2 ) とデンドライト 2 次アームスペーシング ( DAS なお、引張強さ (σkgf/mm. μm)との聞に、 σ=-am(DAS)+bn(ただし、 amおよび bnは CE値に関 する変数)なる関係式を見い出した。 ( 2 ) 初晶デンドライト 2次アームスペーシングの短縮率と引張強さの増加率との 聞にはほぼ直線関係が成立し、 CE値が一定であれば、 2次アームスペーシン グ短縮率が増すにつれて引張強さ増加率は上昇した。この傾向は CE値の低い. . 9の鋳鉄で初晶デンドライトを微細化し、 2 方が顕著であった。例えば、 CE2 次アームスペーシングを 50%短縮すると、引張強さは約 34%増加した。 図 3-1 4 初晶凝固過程の冷却速度のみを変えて得られた初晶 7デンドライトの立体横型 ( ( a )は初品凝固中の冷却速度 5o C /min, ( b )は3 0o C /minのもの.いずれも 左肩の写真は低倍率で真上より撮影) ( 図 3-3のN O . 1 -5試 料 (CE3.27)を使用). ( 3 ) CE値の低下および初晶面積率の増加とともに、引張強さは上昇し、その増 加率は初品形態の微細な方が大きかった。. ( 4 ) ブリネル硬さは初晶面積率の増加および黒鉛量の減少とともに大きくなる 大きかったが、プリネル硬さの増加率はそれぞれ約 4%、約 1%ときわめて小さ. が、初晶微細化に伴う硬さの増加率は引張強さの場合に比べてきわめて小さ. かった。すなわち、このような低 CE値のものでは初晶の微細化は引張強さを向. く、硬さに及ぼす初晶形態の変化の影響はあまり認められなかった。. 上させるが、硬さにはあまり影響を与えないことが知られる O このことは亜共. ( 5 ) デンドライト 2次アームスペーシングが 90--110μm、黒鉛片長さが 7--210. 品組成範囲の鋳鉄では、初晶を微細化処理すると、硬さはそのままで引張強さ. μmの範囲のものでは、黒鉛量は引張強さやブリネノレ硬さに影響するが、黒鉛. が増加し、強靭な鋳鉄を作りうることが期待でき、工業面でも初晶微細化処理. 片長さの影響は小さかった。. ( 6 )初晶晶出量の多い低 CE値のもので、化学組成が等しく、初晶デンドライト. が有効であることを認めた。 -3 0. -3 1-.

(21) 粗さの異なる試料について、初品の立体模型を作製し、その形態を観察した 結果、初晶デンドライトの組いものはデンドライトが各個分離し、相互の間 隔も大きく隔たっているが、デンドライトアームが細かく密に分布したもの は、アームが互いに各所で接触し結合して、初晶全体がきわめて連続性に富 んだ形態になっていることを認めた。. 3 .2 低 炭 素 c v黒 鉛 鋳 鉄 の 強 度 と 初 品 デ ン ド ラ イ ト と の 関 係. 3 . 2 .1 実 験 の 目 的 前節の実験では、共晶状 ( D型)黒鉛を持った亜共晶ねずみ鋳鉄について、機. 表 3-2 CV黒 鉛 鋳 鉄 試 料 の 化 学 組 成 子 Au ,. 化. 成,. 組. %. N o .. C. S i. Mn. P. S. Mg. CE値 (C+Si/3). CV1. 2 . 3 5. 2 . 0 3. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 4. 0 . 0 1 4. 3 . 0 3. CV2. 2 . 5 1. 2 . 0 2. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 3. 0 . 0 1 5. 3 . 1 8. CV3. 2 . 5 5. 2 . 0 3. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 4. 0 . 0 1 8. 3. 23. CV4. 2 . 6 3. 1 .97. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 3. 0 . 0 1 7. 3 . 2 9. CV5. 2 . 6 5. 2 . 0 2. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 4. 0 . 0 1 7. 3 . 3 3. CV6. 2 . 7 3. 1 .98. 0 . 0 0 3. 0 . 0 0 5. 0 . 0 0 4. 0 . 0 1 7. 3 . 3 9. CV7. 2 . 8 0. 2 . 0 1. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 4. 0 . 0 0 3. 0 . 0 1 7. 3. 4 7. 試料. 械的性質と初品デンドライトの形態や量との関係を定量的に求めた。その結果、. C含有量および CE値の低いものであれば、初品デンドライトを微細化すると、. 気炉(富士電波工業側製 3kHz,30kW)により 1 530Cで溶解し、この溶湯に Fe. 鋳鉄の引張強さは顕著に上昇することを明らかにした。. 4 5 . 0%Si5 . 2%Mg合金を添加し、黒鉛を CV化処理した。この際の溶湯温度. 本実験は、 CV黒鉛鋳鉄を対象に、先のねずみ鋳鉄の結果を参考にして、とく. 0. 500Cとし、 Mg合金の添加量は 0 . 9 -1 .3%(予備実験により試料の残留 Mg は1 0. に初晶晶出量の多い低 CE値のものに主眼をおいて、その強度に及ぼす初晶デン. 量が 0 . 0 1 4 0 . 0 1 8%のとき、黒鉛の CV化率 76)77)が 8 5 8 9%の鋳鉄が得られ. ドライト形態の影響を追求することを目的とした。すなわち、黒鉛 CV化処理し. ることを認めたので、残留 Mg量をこの範囲に保った)とした。この溶湯 1 . 5 k g. た C2 . 3 2 . 8% 、 S i約 2.0%、(CE3 . 0 3 . 5 )の亜共品鋳鉄溶湯を凝固過程の冷. を縦型管状電気抵抗炉内(前出図 3-1と同じもの)であらかじめ 1 400Cに加熱. 却速度を調整し、組成および基地組織や黒鉛形態を一定にして初晶デンドライ. 保持した円筒型粘土黒鉛るつぼ(内径 30mmX長さ 300mm)に 1 430Cで注湯し. トの形態のみを変化させた CV黒鉛鋳鉄試料を作製し、機械的性質と初晶デンド. 5に示すように、初品デンドライトの形態を変え 凝固させた。この際、図 3-1. 0. 0. るため、共品凝固開始直前 ( 1160. ライトの形態および量との関係を明らかにするための実験を行った。. O C )までは 1 0 4 0C/minの速度で 0. 初品凝固過程. v:1 0 ' " ' ' 4 0o C /min. 3 .2 .2 実 験 方 法 3.2.2 .1 試料の作製方法と条件および化学組成. 試料には、電解鉄 ( F e9 9 . 9 9%)、黒鉛および金属けし、素 ( S i9 9 . 9 9 9%)を目 標組成になるように配合し溶製した Fe-C-Si鋳鉄を黒鉛 CV化処理して試料と. 冷却し、共晶凝固時間は 2minと. 共品凝固過程. 一ー-950C. -C-Si鋳鉄 2kgを #8粘土黒鉛るつぼに入れ、 Ar雰囲気に保った高周波誘導電 -32-. 0. 0. し空冷した(共析変態開始までの冷. v:1 2 0o C /min. した 。 その化学組成を表 3-2に示す。 試料の作製は、次のようにして行った。すなわち、 1回につき所定組成の Fe. し、その後 9 50Cで炉外に取り出. C /min)0 なお、炉 却速度は 120o 内の温度測定や冷却速度の調整な. 図 3-1 5 CV黒鉛鋳鉄試料作製の際の 冷却条件の説明図 (v:冷却速度). どは、先のねずみ鋳鉄の場合と同 様の方法を用いた。. -33-.

(22) 作製した試料(直径 30mmX 長さ 250mm)は J 1 S 4号の引張試験片に切削加工 し、この試験片で機械的性質の測定、顕微鏡組織の観察および T.C、 G.C、 S i、. Mgなどの定量を行った。. 3 .2 .2 .2 試 料 の組織解析方法 試料の初品デンドライトや黒鉛の形態および各組織の面積率を画像解析装置. u 樹ナック製)を用いて測定した。すなわち初品デンドライトはその ままでは検 出し難いので、検鏡面を加熱着色 ( Heat t i n t i n g )78)79)して現出させ、初晶面 積率および 2次アームスペーシングを測定した。黒鉛は 1試料につき検鏡面を倍 率 100倍または 400倍で 8--10視野観察し、それぞれ CV化率や、軸比(黒鉛片 の最大長さと厚みとの比)77)80)を測定して、その平均値を求めた。また試料断 面積に占めるパーライト面積の比率(パーライト面積率)を測定した。. 3 .2 .3 実験結果および考察 3.2.3.1 試料の初品および黒鉛形態について 初晶凝固過程の冷却速度のみを変えて凝固させた CV黒鉛鋳鉄試料の顕微鏡組 織例を図 3- 16および図 3- 17に示す。いずれも上段の写真は試料の検鏡面を 加熱着色した場合の顕微鏡組織で、同一組成のものは、初晶凝固中の冷却速度. ( b )N o .CV1-4. (a)No.CVl-1 初品凝固中の冷却速度 10oC/m i n. 初品凝固中の冷却速度 30oC/min. の大きい方が初晶デンドライトアームの断面形状は細かく、分布も一様で、初 晶デンドライトの微細化に伴い、デンドライトのアーム相互が結合し連続性が 高くなっていることを認めた。また下段の写真から知られるように、黒鉛のほ. 図 3-1 6 初晶凝固過程の冷却速度のみを変えた CV黒鉛鋳鉄試料の顕微鏡組織例(1) (C2 . 3 5%. S i2 . 0 3%.Mg0 . 0 1 4%. CE3 . 0 3 ). (共品凝固時間は一定,DAS:初品デンドライト 2次アームスペーシンク, 上段の写真はいずれも加熱着色法により初晶デンドライトを現出させたもの). とんどは CV状であり、いずれの試料も黒鉛の CV化率は 8 5.0--88.5%とほぼ 一定で、黒鉛片の軸比 Rは 2--14と、一般に CV黒鉛の軸比といわれる 2く Rく 77. 15 )の範囲にあった。試料の基地組織はパーライトと、黒鉛を取り囲んだ厚み. また、本実験組成範囲では、 C量および CE値の増加とともに直線的に初品面 積率は減少し、黒鉛量は増加していた。. 5 8 8%とほぼ一 の薄いフェライトで構成されていたが、パーライト面積率は 8. さらに黒鉛の分布状態を詳細に観察すると、初品デンドライトアームの組い. 定で、パーライトの硬さも HV400--420とほぼ等しかった。すなわち同一 CE. ものは、黒鉛片がアームを取り囲むように連なっていたが(例えば図 3-1 7(a))、. 値のものは、黒鉛 CV化率および基地組織が一定で、初晶デンドライトの形態の. この傾向は初品デンドライトアームの微細化とともに次第に小さくなり、一様. みが変化していることを確認した。. に分布するようになることを認めた。 -34-. -3 5-.

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