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《卒論報告》教師は学習者の「見通す・振り返る」活動をどのように設定しているか—甲斐利恵子による実践の検討を通して—

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Academic year: 2021

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横浜国大国語教育研究 No.42 (2017) - 117 - 《卒論報告》

教師は学習者の「見通す・振り返る」活動をどのように設定しているか

—甲斐利恵子による実践の検討を通して— キィワード:単元学習、学習者の「見通す・振り返る」活動、授業分析 達富 悠介 1. 研究の目的 本研究の目的は、教師は学習者の「見通す・振 り返る」活動をどのように設定しているかについ て明らかにすることである。 2. 研究の方法 本研究の目的を達成するため、以下のような問 題設定を行った。(1)学習者の「見通す・振り返る」 活動はどのように考えられてきたか。(2)甲斐利恵 子の実践において、甲斐は学習者の「見通す・振 り返る」活動をどのように設定しているか。 これらを検討するため、文献による調査と授業 観察と分析を行った。 3.学習者の「見通す・振り返る」活動はどのよう に考えられてきたか 学習指導要領では平成 20 年度の総則から「指導 計画の作成等に当たって配慮すべき事項」に学習 者の「見通す・振り返る」活動を重視する項目が 追加され、同年国語編で学習過程が明確化された。 また、昭和 22 年度以降でも、学習者の主体的な学 習を重視する学習指導についての記述が見られ た。 国語科単元学習における位置付けでも、倉澤栄 吉は学習者が学習目標を自覚することを中心とし て、学習者が自主性を失うことなく学習すること を重視している。大村はまも教師が学習者と単元 の目標や方法について相談しながら学習を展開す ることが必要であるとしている。 これらのことから、これまでも教師は学習者の 「見通す・振り返る」活動を重視しており、現在 その重要性が再確認されていると考えられる。 4.甲斐利恵子による実践の検討 本研究では、甲斐が大村実践に学んでいること、 その実践が現在の国語教育において高く評価され ていること、学習指導案や学習のてびきなど分析 する資料が豊富にあることから、甲斐利恵子によ る実践を検討の対象とした。 実際には、授業の参観、教室談話や配布物の分 析、インタビューや学習指導案の詳細な検討を通 して、甲斐が学習者の「見通す・振り返る」活動 をどのように設定しているかについて考察した。 その結果、甲斐は「単元びらき」、「学習のて びき」、「テストのために」、「授業記録」、「発 表 文字起こし原稿」において、学習者の「見通 す・振り返る」活動を設定していることが明らか になった。 また、甲斐は主に、単元の序盤に学習者の「見 通す」活動を、終盤に「振り返る」活動を位置付 けるとともに、単元の効果的と考えられる機会に 「見通す」活動を位置づけ、学習者が常に自身の 学習を見通したり振り返ったりできるようにして いることが明らかになった。 5.結論 教師は学習者の「見通す・振り返る」活動とし て以下の 6 つのことがらを設定している。 教師が設定する学習者の「見通す・振り返る」活動 6.主な参考文献 ・佐藤真編(2010)『各教科等での「見通し・振り 返り」学習活動の充実 その方策と実践事例』 教育開発研究所 ・横浜国立大学教育人間科学部附属横浜中学校 (2015)『思考力・判断力・表現力等を育成する 指導と評価Ⅴ 「見通す・振り返る」学習活動 を重視した授業事例集』学事出版 (横浜国立大学 教育人間科学部)

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