• 検索結果がありません。

大学カヌースプリント競技トップ選手の練習時における水分の出納 ─エネルギー消費量の影響を調整して季節による違いを検討したプレスタディ─

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "大学カヌースプリント競技トップ選手の練習時における水分の出納 ─エネルギー消費量の影響を調整して季節による違いを検討したプレスタディ─"

Copied!
9
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Ⅰ.緒  言

 運動時の脱水による体液の損失は,体温調節機構や循 環調節機構など生体への負担を増大させ1),運動能力の 低下を引き起こす2)。運動時の体重の減少は,ほぼ脱水 によるものと考えてよい3)。脱水により体重の 1 ~ 2 % が減少すると疲労現象が現れる4)。運動中は,中枢神経 系の活動も重要であり,脱水が亢進して酸素やエネル ギーの供給が低下すると,瞬時の判断の間違い,遅れを 誘発し,勝機を逸する原因にもなりかねない。  競技の練習は,気候に変化のある四季をとおして行わ れる。その中で,発汗は,夏季に生じやすいと考えられ るが,気温の低い冬季の運動時にも生じる5)。したがっ て,運動時の発汗については,季節毎に検討を行う必要 があると考える。季節について,その区分の目安となる 気温は,毎日の変動がある中,気象庁によると,春は 3 月から 5 月,夏は 6 月から 8 月,秋は 9 月から11月,冬 は12月から 2 月と期間により定められる6)。本調査では, この季節区分に基づき,発汗と飲水による水分の出納に ついて,季節による違いを検討した。  運動内容に大きな差がない場合,運動時間が長くなれ ばエネルギー消費量は増加し,代謝にともなって生成し た熱の放出のために発汗量は増え3,7),飲水量も増す3) 水分の出納バランスは維持される一方で,発汗と飲水の 絶対量は増える。したがって,水分の出納について季節 による違いを検討する際には,その比較のためにエネル ギー消費量の影響を調整して検討する必要がある。  カヌースプリント競技は,流れのない静水上で一斉に スタートし,200 m,500 m,1,000 m などの直線コース でタイムを競う競技である。カヤック種目の練習は,基 本的に水上で行われるため,日射しを遮るものはない。 選手は,発汗を呈しやすい環境下で練習を行わざるを得 ない。この中で,カヌースプリント競技における水分の 出納について調査した報告は限られ8,9),エネルギー消費

大学カヌースプリント競技トップ選手の

練習時における水分の出納

─エネルギー消費量の影響を調整して季節による違いを

検討したプレスタディ─

吉田剛一郎

*

1

,岩間  茜

*

2

,坂田(豊道)美徳

*

3

,中村 夏実

*

4

榮樂 洋光

*

4

,東恩納玲代

*

5

,赤嶺 卓哉

*

1

,吉武  裕

*

6 *1鹿屋体育大学体育学部スポーツ生命科学系 *2茨城県警察 *3株式会社島津アクセス  *4鹿屋体育大学体育学部スポーツ・武道実践科学系 *5名桜大学人間健康学部スポーツ健康学科  *6鹿屋体育大学体育学部 【目的】カヌースプリント競技カヤック種目を専門とする体育系大学のトップ選手を対象に,季節毎に練習時における水分の出納を調 査し,エネルギー消費量の影響を調整して季節による違いを検討する。 【方法】大学カヤック種目のトップ選手を対象に,春季,夏季,冬季のそれぞれ 3 日間について,練習時における水分の出納を検討し た。同時に,心拍数法を用いて,練習時のエネルギー消費量を測定した。季節毎に求めた発汗量,発汗率,飲水量,飲水率について, エネルギー消費量を共変量とする共分散分析法を用いて季節による違いを検討した。 【結果】カヤック種目の練習 1 回についてみると,水分の出納に関する各項目は,いずれも夏季は冬季のおおよそ 2 倍を示した。エネ ルギー消費量は,冬季のみ低値を示した。水分出納の各項目について,エネルギー消費量の影響を調整して季節による違いを検討した ところ,発汗量および発汗率は,夏季,春季,冬季の順に有意な高値(p<0.001)を示し,いずれの季節間においても相違を認めた。 飲水量および飲水率は,夏季に高値を示す季節差(p<0.001)を認めた。練習時の水分補給率は,春季61%,夏季54%,冬季68%を示 し,練習後における飲水の必要性を認めた。 【結論】大学カヌースプリント競技トップ選手について,練習時における水分出納の季節による違いは,エネルギー消費量の影響を調 整して検討できることを示した。 栄養学雑誌,Vol.79 No.2 103-111(2021) キーワード: カヌースプリント競技,水分出納,エネルギー消費量,季節差

資  料

連絡先:吉田剛一郎 〒891-2393 鹿児島県鹿屋市白水町 1 番地 鹿屋体育大学体育学部スポーツ生命科学系 電話 0994-46-4935 FAX 0994-46-4935 E-mail [email protected]

(2)

プ選手を対象に,季節毎に練習時における水分の出納を 調査し,エネルギー消費量の影響を調整して季節による 違いを検討した。

Ⅱ.方  法(対象と方法)

1 .対象者と手続き  体育系の大学カヌー部に所属し,カヤック種目を専門 とする20歳~22歳の男性 6 名,女性 5 名の計11名を対象 とした。対象者は,全員,全日本学生カヌースプリント 選手権大会カヤック部門の出場経験を有し,男子総合 2 位,女子総合 5 位の成績に貢献したトップレベルの選手 である。対象者の練習前体重(季節毎に示した n 数分) は,春季 66.4±9.9 kg,夏季 65.8±10.5 kg,冬季 67.0± 10.4 kg であった。練習後体重は,春季 65.9±9.7 kg, 夏季 65.3±10.4 kg,冬季 66.7±10.4 kg であった。対 象者の練習前体重を基準として算出した body mass index (BMI)は,春季 23.6±2.2 kg/m2,夏季 23.6±2.3 kg/ m2,冬季 23.9±2.4 kg/m2 であった。調査の実施に際し ては,候補者に十分な説明を行い,同意書により参加の 同意が得られた選手を対象とした。本調査は,文部科学 省および厚生労働省の人を対象とする医学系研究に関す る倫理指針,ヘルシンキ宣言,および鹿屋体育大学研究 倫理指針(ヒトに関する研究)を遵守し,鹿屋体育大学 倫理審査委員会の承認(第9-20号)を得て実施されたも のである。 2 .調 査 方 法  調査は,年間のうち春季,夏季,冬季を対象とした。 春季は 4 月下旬,夏季は 8 月上旬,冬季は 2 月中旬にお ける,それぞれ 3 日間の練習日について調査を行った。 秋季は,長期間におよぶ試合と遠征により測定が困難で あったため調査から除いた。調査結果は, 1 人 1 回の練 習あたりで示した。本調査は,練習に追随して検討を 行ったため,具体的には, 1 日につき午前または午後に 1 回練習を行う日, 1 日につき午前と午後の 2 回練習を 行う日があった。対象者は,各季節を通じて同様の11名 であったが,練習への参加状況は,個人の体調,調整に よって異なった。春季の練習は, 3 日間で 3 回行われ, 参加状況は, 1 日目は午後のみ 9 名, 2 日目は午後のみ 11名, 3 日目は午後のみ 9 名であり,総数は29名分で あった。夏季の調査は, 3 日間で 6 回行われ,参加状況 は, 1 日目は午前11名,午後10名, 2 日目は午前10名, 午後11名, 3 日目は午前 9 名,午後11名であり,総数は 前のみ 9 名, 3 日目は午前 9 名,午後 9 名であり,総数 は48名分であった。調査時の気象条件は,練習場所にデ ジタル温湿度計(YTM-003,株式会社オーム電気)を設 置して,気温と湿度について観測した。 3 日間の練習開 始時の気温は,春季22.1±1.3°C,夏季28.5±0.5°C,冬 季12.7±2.7°C であった。湿度は,春季56±1%,夏季 81±3%,冬季68±17%であった。 3 .水分の出納  発汗量は,練習前と練習後の体重を測定し,体重の増 減から求めた。体重測定には,デジタル体重計(UC-321,株式会社エー・アンド・デイ)を使用した。デジタ ル体重計の最小目盛りは,50 g であった。体重は,排尿 を終えてから汗をよく拭き取り,下着 1 枚を着用して測 定した。飲水量について,水分自体の出納をみるため, 糖質や塩分の入っていない水道水を飲料ボトルに入れて 重量測定を行った。そのボトルを練習前に対象者に配布 して自由に水を摂取させ,練習後に回収して残重量を測 定することにより飲水量を求めた。飲料ボトルの重量測 定には,デジタルクッキングスケール(KD-812,株式会 社タニタ)を使用した。デジタルクッキングスケールの 最小目盛りは,1 g であった。本調査において示す発汗 量,発汗率,飲水量,飲水率,脱水量,脱水率,水分補 給率の算出方法は,以下に示すとおりである。 ・発汗量(g):(練習前体重+飲水量)-練習後体重 ・発汗率(%):発汗量/練習前体重×100 ・飲水量(g):練習前飲料ボトル重量-練習後飲料ボト ル重量 ・飲水率(%):飲水量/練習前体重×100 ・脱水量(g):練習前後の体重差 ・脱水率(%):練習前後の体重差/練習前体重×100 ・水分補給率(%):飲水量と発汗量における回帰関係式 の係数×100 4 .エネルギー消費量の測定  練習時のエネルギー消費量は,心拍数法を用いて測定 した10)。対象者の練習時における心拍数は,心拍数計 (RS800,ポラール・エレクトロ・ジャパン株式会社)を 装着して測定した。エネルギー消費量の測定について, まず,対象者個人の心拍数と酸素摂取量との関係を求め るため,対象者毎に自転車エルゴメーター(エアロバイ ク75XLⅢ,コンビウェルネス株式会社)を用いて,運動 負荷漸増試験11)を実施した。運動負荷漸増試験は,安静 状態より開始し,運動負荷強度を漸増させて,各段階に おける最終 1 分間の呼気をダグラスバッグに採取した。

(3)

大学カヌースプリント競技トップ選手の水分の出納 採取した呼気は,生体ガス分析用質量分析システム (ARCO-1,000A,有限会社アルコシステム)12)を用いて, 標準ガスによる校正を行った後,酸素濃度および二酸化 炭素濃度を測定した。ダグラスバッグ中の呼気量と呼気 温度は,乾式ガスメーター(DC-2,株式会社シナガワ) を用いて測定した。運動負荷漸増試験中は,対象者に対 して逐次,主観的運動強度(rating of perceived exertion: RPE)を確認し,心拍数の確認を行いながら,対象者の 最大努力に至るまで試験を継続した。次に,対象者毎に 得られた心拍数と酸素摂取量との回帰関係13)に対して, 当該対象者の練習時の心拍数を適用し,単位分あたりの 酸素摂取量を算出した。摂取された酸素は,基質の酸化 に利用され, 5.0 kcal/l の熱量を発するものとして,練習 時におけるエネルギー消費量を求めた14) 5 .統 計 処 理  測定データは,平均値±標準偏差(SD)で示した。グ ループ間の統計的差異は,一元配置分散分析法(one-way analysis of variance: ANOVA)を用いて評価し,その後の 検定として Tukey-Kramer 法による多重比較を行った。 解析には,JMP 5.0.1 a(株式会社 SAS インスティテュー トジャパン)を使用し,有意水準は 5 %(両側検定)と した。季節毎の水分の出納に関する項目(発汗量,発汗 率,飲水量,飲水率)については,ANOVA による評価 に加え,それぞれの項目について,エネルギー消費量を 共変量とする共分散分析法(analysis of covariance: ANCOVA)を用いて評価を行い,関連性が有意であった 場合には,その後の検定として Bonferroni 法による多重 比較を行った。項目間の相関は,Pearson の積率相関係 数で示した。以上の解析には,PASW Statistics 18.0(エ ス・ピー・エス・エス株式会社)を使用し,p 値は,実 値を示した。

Ⅲ.結  果

1 .練習時の心拍数  本調査におけるカヌースプリント競技カヤック種目の 2 種類の練習について,その心拍数の変化例を図 1 に示 す。図1-a は,第27回ユニバーシアード競技大会(2013/ カザン)出場経験を有し,第32回オリンピック競技大会 (2020/東京)出場が内定した対象者のフリー練習時 (8,000 m ロング漕)の心拍数を示したものである。本対 象者は,長距離漕を得意とする持久型の選手であるが, 運動負荷漸増試験時の最大心拍数は175拍/分と,同年齢 層の一般的な最大心拍数である200拍前後/分と比較する と高くない。最大酸素摂取量は 50 ml/kg/min であり, 全対象者の平均的なレベルを示した。図1-a のフリー練習 時における心拍数は,最大心拍数の90%を超える160拍以 上を,おおよそ50分にわたり示した。この間のエネル ギー消費量は,心拍数法を用いて算出すると 1,020 kcal であった。一方,図1-b は,同対象者のスプリント的な ローイング時の心拍数を示したものである。対象者は, 20秒ずつ段階的に漕時間を延ばしたローイングを全力で 行い,120秒に至った後は20秒ずつ短く,当初負荷時間で ある20秒に至るまでのローイングを,休憩を挟んで 2 回 行った。心拍数は,ローイング時間に応じた,高低を繰 り返す波形を示した。この間のエネルギー消費量は, 943 kcalであった。  練習時の心拍数について,上記対象者 1 名以外の他の 10名の心拍数は,対象者全員がチームにおいて同様の練 習を行っていたため,波形は練習内容に相応して図 1 と 同様のパターンを示し,高低には個人差が認められた。 2 .水分の出納とエネルギー消費量  練習時における各季節の水分の出納とエネルギー消費 量について調査した結果は,表 1 に示すとおりである。 発汗量について,対象者の平均値をみると,夏季は 1,035 g を示したのに対して,冬季の発汗量は 491 g で あり,夏季は冬季のおおよそ 2 倍となる季節による違い (季節差)を認めた。冬季の練習時にも発汗は生じてい た。発汗率は,夏季の平均値1.54%を最高に,春季,冬 季と低下する季節差を示した。飲水量について,夏季は 60 80 100 120 140 160 180 200 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 60 80 100 120 140 160 180 200 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 180 160 140 120 100 80 0 180 160 140 120 100 80 0 0 10 20 30 40 50 60 70 心拍数 (拍/分) 練習時間 (分) フリー練習(8,000 mロング漕) ダウン ダウン (20 40 60 80 100 120 s--100 s-80 s-60 s-40 s-20 s)×2本

a

b

図 1  カヤック種目選手の練習時における心拍数の変化例 フリー練習時(a)とスプリント練習時(b)について,第27回 ユニバーシアード競技大会(2013/カザン)出場経験を有し, 第32回オリンピック競技大会(2020/東京)出場が内定した対 象者の心拍数の変化例を示す。

(4)

平均値 498 g を示したのに対して,冬季の飲水量は 226 gであり,夏季は冬季のおおよそ 2 倍となる季節差を示 した。飲水率についても,夏季の平均値0.73%を最高 に,冬季にかけて低下する季節差を示した。脱水量と脱 水率は,発汗と飲水に相応して,夏季は冬季のおおよそ 2 倍の高値を示す季節差を示した。  練習時の心拍数を基に,対象者毎に各季節の練習時に おけるエネルギー消費量を心拍数法により求めた。その 結果,練習 1 回あたり,春季は平均値 780 kcal,夏季は 727 kcal と季節差は認めなかったが,冬季は 639 kcal と 有意に低いエネルギー消費量を示した(表 1 )。エネル ギー消費量あたりの発汗量は,夏季の平均値 1.44 g/kcal を最高に,春季,冬季と低下する季節差を示した(表 1 )。エネルギー消費量あたりの飲水量についても,夏季 の平均値 0.68 g/kcal を最高に,冬季に低下する季節差 を示した(表 1 )。練習時間は,冬季のみ有意な低値を示 した(表 1 )。 3 .エネルギー消費量の影響を調整した水分出納の季 節による違い  水分の出納とエネルギー消費量の関係について調査し た結果は,図 2 に示すとおりである。発汗量とエネル ギー消費量の関係(図2-a)については,春季,夏季,冬 季の各季節ともに有意な相関が認められた。一方,発汗 量について,エネルギー消費量の影響を調整して有意差 (季節差)の検討を行ったところ,季節差のあることを認 めた(F2,135=27.43,p<0.001)。それ故,多重比較を 行ったところ,夏季の発汗量に対して,春季(p=0.009), 冬季(p<0.001)の発汗量に季節差を認めた。加えて, 春季の発汗量に対して,冬季(p=0.006)の発汗量にも 季節差を認め,いずれの季節間においても発汗量に季節 による違いを認めた。  発汗率とエネルギー消費量との関係(図2-b)をみる と,春季,夏季,冬季の各季節ともに有意な相関が認め られた。一方,発汗率について,エネルギー消費量の影 響を調整して検討したところ,季節差のあることを認め た(F2,135=44.63,p<0.001)。その後に,多重比較を 行った結果,夏季の発汗率に対して,春季(p<0.001), 冬季(p<0.001)の発汗率に季節差を認めた。加えて, 春季の発汗率に対して,冬季(p<0.001)の発汗率にも 季節差を認め,いずれの季節間においても発汗率に季節 による違いを認めた。  飲水量とエネルギー消費量の関係(図2-c)をみると, 夏季について有意な相関が認められた。一方,飲水量に ついて,エネルギー消費量の影響を調整して検討したと ころ,季節差のあることを認めた(F2,135=9.62,p< 0.001)。その後に,多重比較を行った結果,夏季の飲水 量に対して,冬季(p<0.001)の飲水量に季節による違 いを認めた。飲水率とエネルギー消費量の関係(図2-d) をみると,夏季について有意な相関が認められた。一 方,飲水率について,エネルギー消費量の影響を調整し て検討したところ,季節差を認めた(F2,135=13.31,p< 0.001)。その後に,多重比較を行った結果,夏季の飲水 率に対して,春季(p=0.037),冬季(p<0.001)の飲 水率に季節による違いを認めた。 4 .水分の補給率  練習時の発汗量と飲水量について調査した結果は,図 3 に示すとおりである。発汗量と飲水量の関係につい て,春季,夏季,冬季の各季節ともに有意な相関が認め られた。発汗量に対する飲水量,すなわち失われた水分 の補給率は,各季節における回帰関係式の係数によって 示される15)。練習時における水分補給率は,春季はおお よそ61%,夏季は54%,冬季は68%を示した。本調査に おけるカヤック種目の練習時においては,各季節を通し て,発汗により失われた水分の約 6 割前後は,練習中の 発汗量(g) 864 ± 391a 1,035 ± 431a 491 ± 227b 発汗率(%) 1.26 ± 0.44b 1.54 ± 0.53a 0.72 ± 0.29c 飲水量(g) 385 ± 338a,b 498 ± 309a 226 ± 216b 飲水率(%) 0.55 ± 0.45a 0.73 ± 0.40a 0.32 ± 0.30b 脱水量(g) 479 ± 284a 537 ± 287a 266 ± 170b 脱水率(%) 0.71 ± 0.37a 0.81 ± 0.38a 0.40 ± 0.24b エネルギー消費量(kcal) 780 ± 242a 727 ± 195a 639 ± 157b 発汗量/エネルギー消費量(g/kcal) 1.12 ± 0.42b 1.44 ± 0.52a 0.78 ± 0.35c 飲水量/エネルギー消費量(g/kcal) 0.50 ± 0.41a,b 0.68 ± 0.37a 0.35 ± 0.35b 練習時間(分) 79 ± 22a 77 ± 16a 67 ± 11b 各項目における異符号間(a, b, c)は,ANOVA の有意差(p<0.05)を示す。

(5)

大学カヌースプリント競技トップ選手の水分の出納 飲水によって補われていることが示された。

Ⅳ.考  察

 本調査では,大学カヌースプリント競技カヤック種目 トップ選手の練習時における水分の出納について,エネ ルギー消費量の影響を調整して季節による違いを検討し た。  エネルギー消費量は,心拍数法を用いて測定した。エ ネルギー消費量の測定について,フィールドで実施でき る間接法のうち,二重標識水(doubly labeled water:

DLW)法16,17)については,その分析は日単位となるた め,本調査のような数時間単位の測定には適さない。運 動量測定装置を用いる手法について,歩数計は測定でき る動作が限られ18),加速度計は,6 METs 以上の強度は 同一とみなす一方,動作をともなわないエネルギー消費 0 500 1000 1500 2000 2500 0 300 600 900 1200 1500 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 300 0 600 900 1,200 1,500 飲水量 (g) エネルギー消費量 (kcal) 0 500 1000 1500 2000 2500 0 300 600 900 1200 1500 発汗量 (g) 2,000 2,500 1,500 1,000 500 0 300 0 600 900 1,200 1,500 エネルギー消費量 (kcal) 0.00  0.50  1.00  1.50  2.00  2.50  3.00  3.50  0 300300 600 900 1200 1500 0 600 900 1,200 1,500 エネルギー消費量 (kcal) 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0 3.5 発汗率 (%) 0.00  0.50  1.00  1.50  2.00  2.50  3.00  3.50  0 300300 600 900 1200 1500 0 600 900 1,200 1,500 エネルギー消費量 (kcal) 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0 3.5 飲水率 (%) 夏 春 冬 夏 春 冬 夏 春 冬 夏 春 冬 F =27.43, p <0.001 夏>春>冬 F =9.62, p <0.001 夏>冬 F =44.63, p <0.001 夏>春>冬 F =13.31, p <0.001 夏>春,冬

a

c

b

d

図 2  カヤック種目選手の練習時における水分の出納とエネルギー消費量 図中の春は春季,夏は夏季,冬は冬季を示す。△は春季(n=29),■は夏季(n=62),○ は冬季(n=48)の測定結果を示す。図中の統計量は,エネルギー消費量を共変量とする ANCOVAの結果を示す。関連性が有意であった場合は,Bonferroni 法による多重比較を行 い,季節による違い(p<0.05)が認められた季節間は不等号で示す。図中の線は,季節毎 の水分出納における各項目とエネルギー消費量の回帰関係を示す。相関係数は,以下に示 すとおりである。発汗量(a),春季(r=0.526,p=0.003),夏季(r=0.512,p<0.001), 冬季(r=0.401,p=0.005);発汗率(b),春季(r=0.515,p=0.004),夏季(r=0.466, p<0.001),冬季(r=0.350,p=0.015);飲水量(c),春季(r=0.194,p=0.314),夏季 (r=0.411,p<0.001),冬季(r=0.198,p=0.178);飲水率(d),春季(r=0.171,p= 0.375),夏季(r=0.387,p=0.002),冬季(r=0.188,p=0.201)。 0 500 1000 1500 2000 0 500 1000 1500 2000 2500 2,000 1,500 1,000 500 0 500 0 1,000 1,500 2,000 2,500 夏 春 冬 発汗量 (g) 飲水量 (g) 図 3  カヤック種目選手の練習時における発汗量と飲水量 図中の春は春季,夏は夏季,冬は冬季を示す。△は春季(n= 29),■は夏季(n=62),○は冬季(n=48)の測定結果を示す。 発汗量(x)と飲水量(y)の関係は,以下に示すとおりである。 春 季,y=0.611x-142.7(r=0.706,p<0.001);夏 季,y= 0.535x-55.4(r=0.747,p<0.001);冬季,y=0.675x-106.1 (r=0.709,p<0.001)。水分の補給率は,各季節における回帰 関係式の係数によって示される。

(6)

り精度は劣る21)。それ故,フィールド調査において,比 較的短時間における,強度の高い運動に対するエネル ギー消費量を測定するには,対象者の酸素摂取レベルを 基準とした心拍数法を用いることが,推定法として最も 有効な手法であると考える22)  練習 1 回あたりのエネルギー消費量をみると(表 1 ), 春季は平均値 780 kcal と最も高値を示し,次に夏季の 727 kcal と続く。一方,冬季のエネルギー消費量 639 kcal は,春季,夏季と比較すると有意な低値を示した。冬季 の水上練習においては,インターバルを長く取らない傾 向にあり,練習時間は短くなる(表 1 )。このことは,冬 季のエネルギー消費量が低値を示した一因と考える。一 般的には,運動時間が長くなればエネルギー消費量は増 し,代謝にともなって生成した熱の放出のために発汗量 は増え3,7),飲水量も増す3)。水分の出納バランスは維持 される一方で,発汗と飲水の絶対量は増える。したがっ て,水分の出納について検討する際には,エネルギー消 費量の影響を調整して検討する必要がある。その場合, 水分出納の各項目に関しては,エネルギー消費量を共変 量とする ANCOVA を用いて季節による違いを検討する ことは,有効な手法と考える。  水分出納の各項目に関して,エネルギー消費量の影響 を調整して季節による違いを検討したところ,発汗量 (図2-a)と発汗率(図2-b)について,春季,夏季,冬季 のいずれの季節間においても季節差を認めた。飲水量 (図2-c)と飲水率(図2-d)については,少なくとも夏季 と冬季との間に季節差を認めた。この中で,発汗量につ いてみると,表 1 に示す ANOVA を用いた分析では,冬 季のみ低値を示す季節差を認めた。しかしながら, ANCOVAを用い,エネルギー消費量の影響を調整して検 討を行うと,冬季の有意な低値に加え,春季と夏季の発 汗量にも季節による違いを認めた(図2-a)。同様に,飲 水率について,ANOVA を用いた分析では,春季と夏季 に対して,冬季の飲水率のみ低値を示す季節差を認めた (表 1 )。しかしながら,ANCOVA を用い,エネルギー消 費量の影響を調整して検討を行うと,夏季の飲水率のみ 高値を示す季節差を示し,春季と冬季の飲水率について は季節差を認めない結果となる(図2-d)。春季のエネル ギー消費量は多く,冬季のエネルギー消費量は少ない中 で,エネルギー消費量の影響を調整して水分の出納につ いて得られた季節差は,環境,とくに気候の要因により 影響を受けた可能性が大きいと考える。発汗は,気温の 高い時に促進される23)ため,気候の要因の中では,とく の気温変動がある中,その区分として季節を用いた。気 象庁によると,季節の基準の中に気温は示されず,明確 な基準は月単位の期間である6)。本調査は,この季節区 分に基づいて調査を行った。  エネルギー消費量あたりの発汗量については,夏季の 平均値 1.44 g/kcal を最高に,春季 1.12 g/kcal,冬季 0.78 g/kcal と低下する季節差を示した(表 1 )。これら は,季節毎に,エネルギー消費量が異なったときの発汗 量を予測し,摂取すべき飲水量の指標になると考える。 実際の飲水量は,エネルギー消費量あたり夏季平均値 0.68 g/kcal,春季 0.50 g/kcal,冬季 0.35 g/kcal であ り,いずれの季節も発汗量分には達していない(表 1 )。  練習時の発汗量と飲水量の関係から水分補給率を求め ると,おおよそ春季61%,夏季54%,冬季68%を示した (図 3 )。水分補給率からみると,練習時は水負債23)の状 態にある。これらの水分補給率は,発汗時に水のみを補 給した際,体液のナトリウム濃度の低下を起因とし,飲 水行動の停止と排尿を生じる自発的脱水24)について検討 された報告結果とほぼ一致する25)。一方,塩分を含む飲 料を摂取した場合は,飲水行動が促進されて,水分補給 率は本調査の結果より高値を示すと考えられる15)。ま た,水分補給率については,活動時に水分の補給を行い やすい環境にあるか否かにより影響を受けると考えられ る。本調査では,艇内に飲料ボトルを持ち込んでいたた め,飲水は比較的行いやすい環境下にあった。その結 果,水分補給率が各季節とも 6 割前後を示したことは, 飲料の種類が水であった際の自発的脱水が生じる閾値に 達していたと考えられる。

 米国スポーツ医学会(American College of Sports Medicine: ACSM)による,スポーツ活動時の飲水の指針 では,からだの水分を正常化した状態で運動を開始する ことを目標としている26)。さらに運動中は,体重の 2 % 以上が失われることがないように飲水を行うことが示さ れ,定期的に,機会ある毎に飲水を行うことが奨励され ている。本調査における対象者については,脱水率の平 均値は,いずれの季節も 2 %以上には至っておらず(表 1 ),ACSM の指針内における活動であったと考える。  発汗量が増えるにつれ,細胞内環境の悪化は進み,生 体内代謝は低下することにより疲労は加速する。した がって,運動中に飲水が重要なことは論を待たないが, 一方で体内の老廃物を迅速に排出し,疲労の早期回復を 図るためにも,運動後の飲水は重要である。ACSM の指 針では,運動後の飲水について,失われた水分を完全に

(7)

大学カヌースプリント競技トップ選手の水分の出納 置換することを目標としている26)。本対象者の練習中の 水分補給率は 6 割前後を示したことから,とくに練習後 については,体重の減少した分の飲水は重要と考える。  本調査における水分の出納については,運動時間,体 格を反映するエネルギー消費量を用いて,その影響を調 整する手法を用いて示した。本調査は,大学カヌースプ リント競技カヤック種目のトップ選手を対象としてお り,協力を得られた選手数は限られるため,まず性別の 区分は行わずにプレスタディとして検討を行った。大学 生における一日の水分出納については,顕著な男女差は 認めないとする報告27)がある。  本調査における限界として,各回の測定に参加した人 数が揃っていないことにより,サンプリングバイアスが 生じている。また,酸素摂取量の変化は心拍数の変化よ り遅れる28)ため,エネルギー消費量の算定に心拍数法を 用いた場合,図1-b に示すようなスプリント的なローイ ングの際には,エネルギー消費量が多く推定された可能 性がある。

Ⅴ.結  論

 カヌースプリント競技カヤック種目を専門とする体育 系大学のトップ選手を対象に,季節毎に練習時における 水分の出納を調査し,エネルギー消費量の影響を調整し て季節による違いを検討した。カヤック種目の練習 1 回 についてみると,発汗量,発汗率,飲水量,飲水率,脱 水量,脱水率ともに,夏季は冬季のおおよそ 2 倍を示し た。エネルギー消費量は,冬季のみ低値を示した。エネ ルギー消費量あたりの発汗量については,夏季の平均値 1.44 g/kcal を最高に,春季,冬季と低下する季節差を示 した。これらは,季節毎にエネルギー消費量が異なった ときの発汗量を予測し,摂取すべき飲水量の指標とな る。発汗量および発汗率と,エネルギー消費量の関係を 検討したところ,ともに春季,夏季,冬季の各季節で有 意な相関を認めた。一方,飲水量および飲水率と,エネ ルギー消費量の関係については,ともに夏季に相関を認 めた。水分出納の各項目について,エネルギー消費量の 影響を調整して季節による違いを検討したところ,発汗 量および発汗率は,夏季,春季,冬季の順に有意な高値 を示し,いずれの季節間においても有意な相違を認め た。飲水量については,夏季と冬季との間に季節差を認 め,飲水率については,夏季は,春季,冬季と比較して 有意に高値を示す季節差を認めた。水分補給率は,春季 61%,夏季54%,冬季68%を示し,練習後における飲水 の必要性を認めた。  大学カヌースプリント競技カヤック種目のトップ選手 について,練習時における水分出納の季節による違い は,エネルギー消費量の影響を調整して検討できること を示した。

謝  辞

 本研究に際しては,鹿屋体育大学海洋スポーツセン ターの坂口陽平氏のご協力をいただきました。ここに深 甚の謝意を表します。本研究は,鹿屋体育大学重点プロ ジェクト事業経費の内,Top Athlete Support System (TASS)プロジェクト研究経費の助成を受けて実施した

ものである。

利益相反

 利益相反に相当する事項はない。

文  献

1) Morimoto, T.: Thermoregulation and body fluids: role of blood volume and central venous pressure, Jpn. J. Physiol.,

40, 165–179(1990)

2) Yoshida, T., Takanishi, T., Nakai, S., et al.: The critical level of water deficit causing a decrease in human exercise performance: a practical field study, Eur. J. Appl. Physiol.,

87, 529–534(2002)

3) 森本武利,中井誠一,寄本 明,他:高温環境とス ポーツ・運動:熱中症の発生と予防対策,pp. 8–58(2007) 篠原出版新社,東京

4) Stamford, B.: How to avoid dehydration, Phys. Sportsmed.,

18, 135–136(1990) 5) 芳田哲也,中井誠一,新矢博美,他:体重計測より 1 日の水分出納を測定する試み,日本生気象学会雑誌,38, S49(2001) 6) 気象庁:時に関する用語,https://www.jma.go.jp/jma/ kishou/know/yougo_hp/toki.html(2021年 1 月18日) 7) 芳田哲也,中井誠一,新矢博美,他:体重計測から求 めた水分損失量とエネルギー消費量との関係,日本生気 象学会雑誌,41,S15(2004)

8) Burge, C.M., Carey, M.F., Payne, W.R.: Rowing performance, fluid balance, and metabolic function following dehydration and rehydration, Med. Sci. Sports

Exerc., 25, 1358–1364(1993)

9) Slater, G.J., Rice, A.J., Sharpe, K., et al.: Body-mass management of Australian lightweight rowers prior to and during competition, Med. Sci. Sports Exerc., 37, 860–866 (2005)

10) Wilmore, J.H., Haskell, W.L.: Use of the heart rate-energy expenditure relationship in the individualized prescription of exercise, Am. J. Clin. Nutr., 24, 1186–1192(1971) 11) Åstrand, P.O., Rodahl, K.: Textbook of work physiology,

pp. 277–318(1970)McGraw-Hill, New York

(8)

energy expenditure, Biochim. Biophys. Acta, 1761, 1191– 1199(2006)

13) Consolazio, C.F., Nelson, R.A., Daws, T.A., et al.: Body weight, heart rate, and ventilatory volume relationships to oxygen uptakes, Am. J. Clin. Nutr., 24, 1180–1185(1971) 14) American College of Sports Medicine, Franklin, B.A.,

Whaley, M.H., et al.: ASCM's guidelines for exercise testing and prescription, 6th ed., pp. 300–301(2000) Lippincott Williams and Wilkins, Baltimore

15) 中井誠一,芳田哲也:脱水・熱中症対策(水分補給を 中心に),臨床スポーツ医学,26,211–217(2009) 16) Schoeller, D.A., van Santen, E.: Measurement of energy

expenditure in humans by doubly labeled water method,

J. Appl. Physiol. Respir. Environ. Exerc. Physiol., 53, 955–959 (1982)

17) 齊藤愼一,海老根直之,島田美恵子,他:二重標識水 法によるエネルギー消費量測定の原理とその応用:生活 習慣病対策からトップスポーツ選手の栄養処方まで,栄 養学雑誌,57,317–332(1999)

18) Kashiwazaki, H., Inaoka, T., Suzuki, T., et al.: Correlations of pedometer readings with energy expenditure in workers during free-living daily activities, Eur. J. Appl. Physiol. Occup.

Physiol., 54, 585–590(1986)

19) Montoye, H.J., Washburn, R., Ser vais, S., et al.: Estimation of energy expenditure by a por table accelerometer, Med. Sci. Sports Exerc., 15, 403–407(1983) 20) Haskell, W.L., Yee, M.C., Evans, A., et al.: Simultaneous

measurement of heart rate and body motion to quantitate

21) Washburn, R.A., Goldfield, S.R., Smith, K.W., et al.: The validity of self-reported exercise-induced sweating as a measure of physical activity, Am. J. Epidemiol., 132, 107– 113(1990)

22) Montoye, H.J., Kemper, H.C.G., Saris, W.H.M., et al.: Measuring physical activity and energy expenditure, pp. 15–118(1996)Human Kinetics, Illinois

23) 久野 寧:汗の話(第 8 版),pp. 46–101(1975)光生 館,東京

24) Adolph, E.F., and associates: Physiology of man in the desert, pp. 254–270(1947)Hafner Publishing Company, New York

25) 中井誠一,寄本 明,岡本直輝,他:アメリカンフッ トボール練習時の発汗量と水分摂取量の実態,臨床ス ポーツ医学,10,973–977(1993)

26) American College of Sports Medicine, Sawka, M.N., Burke, L.M., et al.: American College of Sports Medicine position stand. Exercise and fluid replacement. Med. Sci.

Sports Exerc., 39, 377–390(2007)

27) 芳田哲也,中井誠一,新矢博美,他:体重計測から求 めた女子大学生による水分出納の季節差,日本生気象学 会雑誌,40,S58(2003)

28) Pendergast, D.R., Shindell, D., Cerretelli, P., et al.: Role of central and peripheral circulatory adjustments in oxygen transport at the onset of exercise, Int. J. Sports Med., 1, 160–170(1980)

(9)

大学カヌースプリント競技トップ選手の水分の出納

Fluid Balance during Training for Top University Canoe Sprint

Athletes: A Preliminary Study Investigating the Differences



in Controlling Energy Expenditure by Season

Goichiro Yoshida

*

1

, Akane Iwama

*

2

, Minori Sakata (Toyomichi)

*

3

, Natsumi Nakamura

*

4

,

Hiromitsu Eiraku

*

4

, Akiyo Higashionna

*

5

, Takuya Akamine

*

1

and Yutaka Yoshitake

*

6

*1Faculty of Sports and Life Science, National Institute of Fitness and Sports in Kanoya

*2Ibaraki Prefectural Police

*3Shimadzu Access Corporation

*4Faculty of Sports and Budo Coaching Studies, National Institute of Fitness and Sports in Kanoya

*5Faculty of Human Health Sciences, Meio University

*6National Institute of Fitness and Sports in Kanoya



ABSTRACT

Objective: This study aimed to investigate the fluid balance of top canoe sprint athletes during training in different seasons and examine seasonal differences in controlling energy expenditure.

Methods: We examined the fluid balance of top-level university canoe sprint athletes during practice over three days in spring, summer, and winter.  Concurrently, energy expenditure during practice was measured using the heart rate method.  We examined seasonal differences in the amount of sweat-ing, sweating ratio, water consumption, and water consumption ratio obtained for each season using an analysis of covariance with energy expenditure as the covariate.

Results: For individual kayak practice sessions, each item related to fluid balance was approximately twice as high in summer as in winter.  Energy expenditure was only low during winter.  When the effect of energy expenditure was adjusted for each fluid balance item and seasonal differences were exam-ined, the values of sweating amount and ratio were significantly higher (p < 0.001) in the order of summer, spring, and winter.  Other differences were also observed between seasons.  There was a seasonal difference (p < 0.001) in the amount and ratio of water consumption, which showed high values during summer.  The hydration ratio during practice was 61% in spring, 54% in summer, and 68% in winter, indicating the need for hydration following practice in all seasons.

Conclusions: These results suggest that for top-level university canoe sprint athletes, the seasonal differ-ences in fluid balance during practice can be examined by adjusting the effects of energy expendi-ture.

Jpn. J. Nutr. Diet., 79 (2) 103~111 (2021) Key words:canoe sprint competition, fluid balance, energy expenditure, seasonal differences

参照

関連したドキュメント

目標を、子どもと教師のオリエンテーションでいくつかの文節に分け」、学習課題としている。例

※規制部門の値上げ申 請(平成24年5月11 日)時の燃料費水準 で見直しを実施して いるため、その時点 で確定していた最新

エネルギー大消費地である東京の責務として、世界をリードする低炭素都市を実 現するため、都内のエネルギー消費量を 2030 年までに 2000 年比 38%削減、温室 効果ガス排出量を

排出量取引セミナー に出展したことのある クレジットの販売・仲介を 行っている事業者の情報

排出量取引セミナー に出展したことのある クレジットの販売・仲介を 行っている事業者の情報

※規制部門の値上げ申 請(平成24年5月11 日)時の燃料費水準 で見直しを実施して いるため、その時点 で確定していた最新

本学陸上競技部に所属する三段跳のM.Y選手は

点検方法を策定するにあたり、原子力発電所耐震設計技術指針における機