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アカクローパ育成系統の地域適応性と生育特性

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Academic year: 2021

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北海道草地研究会報 25:115 -118 (1991)

アカクローパ育成系統の地域適応性と生育特性

山口

秀 和 ・ 津 井

晃 ・ 内 山

和 宏 ・ 我 有

満 ( 北 海 道 農 試 )

アカクローパ系統の地域適応性と生育特性の関係を解析し,地域毎の適応型を明らかにしていく白ここ で,適応型とはある地域に適応した品種が共通して備えている形質群を意味している。適応型が分かれば, 地域毎に適応するよう目的意識的に育種を進めることができょう。 アカクローパ北海

1

号から北海

8

号とサッポロ, レッドヘッドを供試して行われた系統適応性検定試験 の結果をもとに北海道内におげるアカクローパの適応型を検討した。 材料および方法 用いた材料は,北海l号から北海8号,サッポロ, レッドヘッドの10品種系統であり,北海8号とサッ ポロは2倍体で,他は4倍体である。系適試験の結果,北海6号はタイセツ,北海8号はホクセキと命名 登録されたが,本報告では系統名で表す白 試験は道内5場所:北海道農試(北農試),新得畜試(新得),天北農試(天北),北見農試(北見), 根釧農試(根弱11)と,道外7場所で行われたが,本報告では道内の結果のみを用いた白試験は1986年か ら1989年まで4年聞にわたって行われ,播種法は単播の条播で、根釧のみチモシーとの交互畦の混播で あった。調査は,牧草・飼料作物系統適応性検定試験実施要領に基づいて実施された。 結 果 1)5場所・10系統の平均で,乾物収量の年次推移をみた。初年を100とすると, 2年目は200,3年 目が190,4年目が147となり, 2年目に最大収量を示し,以後低下する。系統間差は3・4年目でおお きくなった。 2)試験場所聞の似かよりをみるため,各系統の年間乾物収量の場所聞の相関を計算した(表1)。 北農試,天北,新得の聞に0.53から0.82の正の相関,北見と 根釧の聞に0.84の正の相関があった。また,前3場所と北見の聞 には相関はなく,根釧との聞には-0.36から-0.53の負の相関 があった。アカクローパ系統の収量性からみて, 5場所は北農 試・天北・新得と北見・根釧の

2

つのク。ループに分けられた。 本報告で、は前者を天北クーループ,後者を根事1[グループと呼ぶ。 3) 各系統が各試験場所でどのような収量性をしめすか,系 統を項目,場所を変数として主成分分析により検討したo異な る年次の値を同時に計算させるため,乾物収量のサッポロ比を用いたo 第l・第2主成分の固有値は2.5,1. 5となり,第1・第2主成分の累積寄与率は80%となった。第 1 主成分は,天北グループとー0.65から-0.86,根釧グループと 0.50,0.64の相関があり, 2つのグルー プへの対比的要素を示している。第2主成分は天北グルーフ。と 0.27から0.55,根釧クツレープと 0.66, Fhu 噌 , A 守 E ム 表 l 試験場所聞での年間乾物収量の 相 関 (3年目, 1988年 ) 北 農 試 天 北 新 得 北 見 天北 新得 0.82 0.53 0.77 北見 0.07 -0.08 -0.07 根 釧 ー0.38 -0.53 -0.36 0.84

(2)

J.Hokkaido Grassl.Sci. 25: 115 -118 (1991) 収

3

5

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1

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8

報 反 前 セ に を ) 花 た 年 育 は に 引 い 第 。 号 ・ 本 量 ' イ 次 係 ( 開 見 3 生 係 問 。 か 7 6 収 し タ 闘 の を の 関 の I一一'根郵I1グルーフ・で多収、天北グループで少収 図1. 各系統の年間合計乾物収量(サッポロ比)に関する 主 成 分 分 析 ( 一 … … 年 目 昨 一 次推移を7R-t0

3

z

.

R

~i レッドヘッド

一)

統番号を示す。以下の図も同様。 ヘッド型,遅い系統はタイセツ型と いう傾向があるが,北海5号 は 開 花 始めは早いがタイセツ型,また北海

3

号は開花始めは遅いがレッドヘッ ド型であった。 収量反応に対する開花始めの違いの効果が大きい ことが分ったので,開花始めと散布図上で,その他 の形質と収量反応型との関係を見ていった。 5) 2番草の再生を2つの型の聞で比較した(図 育

3

)白再生は

3

年目の

3

場所の平均を用いた。レツ 型 ドヘッド型は再生に優れる傾向にあった白 年間乾物収量に占める

2

番草収量の割合について 図

4

に示した口

2

番草収量比は開花始めと高い相関 関係が見られるが, レッドヘッドと北海

2

号 は こ の 関係からはずれて,

2

番草収量比がとりわけ高く, 北 海3号を除けばレッドヘッド型で2番草割合が高 カ〉った。 タイセツ型 レッドヘヲド型

53

n , U 4 E A ←開花少

ll

早 開花始め → 腕 図

2

.

開花始め・生育型と収量反応型

F

生 育 型 : 搭 種 当 年 の 開 花 程 度 ¥

l

S :サッポロ,以下の図も

l

¥ 同様白 / -116ー

(3)

北海道草地研究会報25:115 -118 (1991) 傾向にあった。乙の図の中でレッドヘッド型は上部 に,タイセツ型は下側に位置した。乙の傾向は

2

年 目より 3年目でより明確であった。 耐雪性・耐寒性と収量反応型の関係を見た(図

6

)。耐雪性と花花始めにより系統の散布図を描くと, 5 不 良 ↑ 再 4 生 (2 番 草 タイセツ型 ↓ 良1

L

ー 」

早 ← 開花始め → 晩

*

3

. 2

番草の再生と収量反応型 長

3

年目の

3

場所の平均 レッドヘヲド型 2 →晩 図5. 2番草の開花程度と収量反応型

2

3

年目の

2

番草の開花程度と収量反応型につい て図

5

1L示した。

2

番草の花花程度は開花期と相関 があり,開花の早い系統は

2

番草の花花程度も高い 番

2 26 /' .,.R." 〆 ド ヘ ド型 ﹁ D n L 草 割 合

L

一一」

-2 -1 0 早 ← 開花始め → 晩 図

4

.

年間収量に占める

2

番草の割合

(

2

年目)と収量反応型 タイセツ型 中 雪 性 目

L

-2 -1 0 1 早 ← 開花始め →晩

s

守~タイセツ型

-

-

-

-

~

司中 性 R 3 -2 ' ' A

o

1 開花始め →晩 ↑ 早 図

6

.

耐雪性・耐寒性と収量反応型 タイセツ型が耐雪性が強く,レッドヘッド型は耐雪性が弱かった。ただし,北海3号は例外で,レッドヘ ッド型ではあるが,タイセツ型に近く位置した。 同様に耐寒性と開花期により各系統の散布図を描いた。レッドヘッド型は,耐寒性が弱い傾向にあった。 庁 t ' E A 噌 a A

(4)

J.Hokkaido Grassl. Sci. 25: 115ー118(1991) 考 察 アカクローパ系統は,道内5場所での収量反応からレッドヘッド型とタイセツ型に分けられた。乙の収 量反応型と他の形質との関係からいえることは以下の様であった。①開花特性のうち,開花の早晩と

2

番 草の開花程度との間で関係が見られた。播種当年の開花程度(生育型〉との関係は見られなかった。生育 型はアカクローパの基本形質の一つで、あるが, 2年目以降の2番草の開花程度も品種特性のーっとして, 乙れまで以上に着目していく必要があると考えられる。②

2

番草の生育に着目すると,レッドヘッド型で 再生はよく,収量割合も高い傾向にあった。

2

番草の開花程度の結果とも考えあわせると,レッドヘッド 型は

2

番草の生育が旺盛なものと考えられる。①耐寒性・耐雪性を見るとレッドヘッド型で劣る傾向にあ った。 収量反応の

2

つの型が,それぞれ根釧グループ,天北グループでの適応型かどうかは検討を要する。天 北グループでは, レッドヘッド型は4年目には収量低下するので適応型ではなく,タイセツ型は収量が向 上していくので適応型と考えてよい。根釧グループにおいてはレッドヘッド型は初期年次から収量がよく これが継続する口また,タイセツ型は初期には収量が低い傾向にあるが年次推移とともに収量があがるの で,

2

つの型いずれも適応型と考えられる。根釧グループでの真の適応型がどちらの型かは,今後の検討 課題である。 -118ー

参照

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