熊本地震における
下水道
BCP の有効性と課題に関する調査
-
熊本県編
-
調査報告書
平成
28 年 10 月
公益財団法人 日本下水道新技術機構
【目次】
【本編】 1 調査の背景と目的... 1 2 調査の概要... 3 2.1 アンケート調査の概要 ... 3 2.2 ヒアリング調査の概要 ... 4 3 調査結果のまとめ... 5 3.1 アンケート調査結果① ... 5 3.2 アンケート調査結果② ... 46 3.3 ヒアリング調査結果 ... 90 4 参考資料編... 94 4.1 地震活動の概要 ... 94 4.2 発震機構 ... 95 4.3 各地の震度状況 ... 96 4.4 下水道施設の被害状況 ... 99 4.4.1 災害拠点の被災状況 ... 99 4.4.2 管路施設の被害状況 ... 100 4.4.3 処理場の被害状況 ... 101 4.5 熊本県における下水道 BCP の取り組み状況 ... 103 4.5.1 下水道 BCP 策定状況 ... 103 4.5.2 下水道 BCP に基づく訓練の実施状況 ... 104 4.6 アンケート調査表 ... 106 4.7 現地ヒアリングシート ... 113 【データ編】 調査書1 現地ヒアリング結果 1/20~20/20 注)H28.12.1 現在のデータに一部修正しています。熊本地震における
下水道
BCP の有効性と課題に関する調査
-
熊本県編
-
1
1 調査の背景と目的
平成 28 年 4 月 14 日 21 時 26 分以降に熊本県から大分県で相次いで発生した 一連の地震(平成 28 年(2016 年)熊本地震。以下、「熊本地震」という)にお いて、人的被害 2,202 人(死者 137 人、重傷者 993 人、軽傷者 1486 人、分類未 確定 138 人)、住宅被害 163,026 棟(全壊 8,329 棟、半壊 31,692 棟、一部破壊 143,651 棟)におよぶ甚大な被害が発生した。1 気象庁震度階級では最も大きい最大震度 7 を観測する地震が 4 月 14 日夜(前 記時刻)および 4 月 16 日未明に発生したほか、最大震度が 6 強の地震が 2 回、 6 弱の地震が 3 回発生している。日本国内の震度 7 の観測事例としては、4 例目 (九州地方では初)および 5 例目に当たり、一連の地震活動において震度 7 が 2 回観測されたのは初めてのことである。また、マグニチュード 3.5 以上の地震 が 264 回発生しており、内陸・沿岸部で発生した主な地震との比較では、平成 16 年新潟県中越地震(M6.8)の約 1.1 倍、平成 20 年岩手・宮城地震の 1.5 倍にお よんでいる。2 この熊本地震においても、ライフラインや公共施設にも甚大な被害が発生し、 関連施設等の本復旧作業が行われた。 表 1.1 ライフラインの被害状況1 種別 状況 電力 最大 47 万 7000 戸停電 (4/16 2:00 現在) 4/28 復旧完了 (仮復旧を含む) ガス 最大 10 万 5000 戸供給停止 (4/16 9:00 現在。西部ガス管内) 4/30 復旧完了 水道 最大 44 万 5857 戸断水 7/28 断水解消 下水道 軽微な被害(発生前と同様な処理機能確保) 11 処理場 応急対応により必要な機能確保 2 処理場 一方、下水道事業においては、平成 16 年中越地震、平成 19 年中越沖地震が大 きなきっかけとなり、「職員や事業所が被災するかもしれない」という制約条件 の想定の下で、下水道の機能の維持や早期回復を図っていくための取組みを検 討し、備えるため、国土交通省において平成 21 年 11 月に「下水道BCP策定マ ニュアル(地震編)~第 1 版~」が出された。また、東日本大震災の経験と教訓 1 「平成 28 年(2016 年)熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況等について(11 月 14 日 18:00 現在)」 内閣府非常災害対策本部 2 7 月 12 日 8 時 30 分現在の速報値 気象庁2 を共有し、津波災害時にも下水道機能をいかに回復し、地域の衛生環境を保持す るかという視点から、第 1 版に加筆改定が行われ、平成 24 年 3 月に「下水道 BCP策定マニュアル~第2版~(地震・津波編)」(以下、「マニュアル」とい う)が出された。各自治体は、このマニュアルに基に下水道BCPの策定に取り 組んでいるところである。 こうした中、平成 28 年度末までに下水道BCP策定率 100%を目標とすること を含む社会資本重点計画が平成 24 年 8 月に閣議決定され、「下水道BCP策定促 進による地震・津波対策の強化について(平成 27 年 3 月 30 日付事務連絡)」に より、すべての自治体において 1 年以内に簡易な下水道BCPを含むすべての下 水道BCPを策定し、2 年以内には必要な項目を網羅した下水道BCPを策定する ことが目標として掲げられた。しかしながら、平成 28 年 3 月末現在の策定率3は 約 92%であり、すべての項目を網羅した下水道 BCP は約 36%の自治体でしか 策定されていない。また、熊本県における下水道 BCP 策定率は 100%となって いるものの、すべての項目を網羅した下水道BCPは約 16%の自治体でしか策定 されていない現状である。 公益財団法人日本下水道新技術機構(以下、「下水道機構」という)は、全国 の自治体において、より実効性の高い下水道BCP策定に資するため、熊本県内 自治体に対して、今回の熊本地震における下水道BCPに基づいた非常時行動の 状況や、下水道BCPが役に立った点・見直しが必要な点、下水道BCPを策定す る上での他自治体へのアドバイスなどについて、アンケート及びヒアリング調 査を実施した。 3下水道BCP の策定率は 国土交通省調べ
3
2 調査の概要
2.1 アンケート調査の概要 熊本県内の下水道を保有する自治体を対象として、震災時の下水道BCPの有 効性と課題に関する紙面アンケート調査を実施した。 表 2.1 アンケート調査概要 項 目 内 容 アンケート対象 熊本県内 31 自治体 アンケート回答期間 平成 28 年 7 月 8 日~7 月 27 日 回答率 97% (31 自治体中 30 自治体) 主なアンケート項目を以下に示す。 アンケート①:概略的な質問事項 ◇下水道施設の被害状況・発生したトラブル ◇下水道BCPに基づいた非常時行動の状況 ◇策定した下水道BCPにおいて、役に立った点・見直しが必要な点 ◇下水道BCPを策定する上での自治体へのアドバイス アンケート②:より詳細・具体的な質問事項 ◇ライフラインの被災状況や防災拠点等のより具体的な情報 ◇非常時対応計画等のより具体的な情報 注)一部の自治体で未回答の質問もあるため、本報告書では、質問毎にその内容に合 致した回答のみを有効回答として整理した。4 2.2 ヒアリング調査の概要 比較的下水道施設の被害が大きい自治体を対象として、下水道機構の調査員 による現地訪問ヒアリングを実施した。 訪問先自治体については、国土交通省が公表する災害情報等から、震度及び下 水道施設の被害状況が大きい自治体から任意に抽出した。 表 2.2 ヒアリング調査概要 項 目 内 容 ヒアリング対象 熊本県内 12 自治体 (下水道施設に被害を受けた自治体より任意に抽出) 調査期間 平成 28 年 8 月 2 日~8 月 5 日、4 日間 調査内容 ①アンケート調査結果の追加確認 ②ヒアリングシートの内容確認 ③下水道 BCP の詳細内容の確認 ④現地状況の確認 等 調査内容のまとめ方 ①アンケート調査結果へ追記 ②ヒアリング結果のまとめ 【参考】 図 2.1 熊本県内下水道 BCP の策定状況 (平成 27 年 9 月) 図 2.2 熊本県内下水道 BCP 訓練の実施 状況(平成 27 年 9 月) ※国土交通省からの受託業務にて機構にて調査
5
3 調査結果のまとめ
3.1 アンケート調査結果① ※ 本文中に特記のない限り“施設”とは下水処理場等の処理施設を示す。ま た、“管きょ”には、マンホールポンプを含む。 1) 下水道 BCP に基づいた行動について 《 下水道 BCP に基づいた行動を行いましたか。 》 下水道BCPに基づいた行動の実施状況について 図 3.1 に示す。 回 答 が あ っ た 自 治 体(30 自治体)の内、 18 自治体(60%)で実 施 さ れ て い た 。 た だ し 、 対 象 地 震 動 以 下 (震度 4)により“該 当しない”と回答した 自治体が 3 自治体あっ た。(他 1 自治体は震度 5 強であったが“該当 しない”と回答) 下水道 BCP に基づ い た 行 動 が 実 施 で き な か っ た 主 な 原 因 と しては、以下の点が挙 げられた。 【回答】 下水道 BCP 関連資料を確認できなかった。 下水道よりも水道を優先した。 住民対応や現地調査を総動員で実施したため、統率が取れた対応ができな かった。 地域防災計画等の上位計画により職員が避難所等に配置され、下水道 BCP に基づいた行動ができなかった。 注)下水道BCP に基づいた行動が、その計画どお りの行動であったかを確認した【3.2.2 項: 1) 下水道 BCP 行動達成状況について】と同種 の質問である。しかし、趣旨が十分に伝わら ず、一部異なる回答事例が見受けられたが、 そのまま集計している。 図 3.1 下水道 BCP に基づいた行動の実施状況6 組織の現状に沿った許容中断時間等の設定に加えて、特に地域防災計画と の整合及び調整が重要であると考えられる。 (下水道 BCP 策定マニュアル 第 1 章 §2 関連事項) 2) 下水道施設(管きょ・処理場)の被害状況・内容等について 《 地震による下水道施設(管きょ・処理場)の被害状況・内容等を教えてくだ さい。 》 主な下水道施設の被害内容を 表 3.1 に示す。下水道施設の被害は、下水道 総合地震対策計画等で想定されているものが主となっている。そのため、同計 画を策定し、順次対策を講じていくことが被害の防止及び軽減につながると 考えられる。 表 3.1 下水道施設の被害内容 項目 内容 管きょ 管きょのたるみ、破損、ずれ、浸入水 管路施設埋設部の陥没 マンホール浮上 施設 (処理場) 処理場・ポンプ施設の停電による一時機能停止、断水 地盤沈下または陥没、配管の破損、管廊での漏水 外壁や反応槽エキスパンションジョイントの破損、亀裂 最終沈殿池の鋼板の変形、スカムスキマーの脱落 その他付帯設備の破損 (下水道 BCP 策定マニュアル 第 2 章 第 2 節 §9 関連事項) 3) 対応拠点における被害状況について 《 対応拠点で地震による被害はありましたか。 》 一部の自治体において、建物のクラック、PCの破損、キャビネット等の転 倒などの被害が確認された。なお、宇土市については、市役所庁舎に倒壊の恐 れがあったために立入りが制限されたが、下水道部署は処理場が対応拠点で あったため、この項では記載していない。 (下水道 BCP 策定マニュアル 第 2 章 第 1 節 §7 (2) 関連事項)
7 4) 下水道施設における被害状況について 《 地震による下水道施設(管きょ・処理場)の被害状況・内容等を教えてくだ さい。 》 設問 2)と重複のため省略 5) その他の被害状況について 《 その他、思いもよらない被害がありましたか。 》 その他の被害としては、市役所庁舎の倒壊や道路陥没による管きょ切断、市 内広範囲におよぶ人孔周辺部および管路部の路面下がり、ネット回線の故障 によるメール使用の制限及び使用不可状態が挙げられた。 6) 職員の安否確認について 《 通信手段の問題が一部報告されていますが、職員の安否はすぐに確認できま したか。 》 職員の安否確認はすべての自治体において、E-mail、LINE等のSNSなど の通信手段により実施できていた。ただし、電話が繋がり難い状況等があり、 LINE 等の SNS での通信手段が有効であったとの意見が多く得られている。 また、“職員でSNS(LINE)のグループを作っており、安否確認時には特に 有効であった。”という自治体もあった。 (下水道 BCP 策定マニュアル 第 2 章 第 1 節 §7 (4) 関連事項) 7) 職員参集について 《 計画に従い職員の自動参集はできましたか。 》 (下水道 BCP で自動参集となっている自治体のみ) すべての自治体で、職員の自動参集ができていた。ただし、公共交通機関が 使えない状況であったため、遠方の職員は交通機関が復旧してからの参集と なった自治体や自宅等の損壊により全員参集に至らなかった自治体もあった。 (下水道 BCP 策定マニュアル 第 2 章 第 1 節 §7 (2) 関連事項)
8 8) 職員参集の交通手段について 《 津波発生の予報はありませんでしたが、職員参集の交通手段は下水道 BCP の 想定どおりでしたか。 》 ほとんどの自治体で、想定どおりの交通手段で参集できていた。ただし、“徒 歩での参集もあったが、余震が多く起きたため、自家用車での参集が多かった と思われる。”との回答もあった。熊本県下の市町村においては、公共交通機 関での通勤が首都圏よりも少なく、自家用車等での通勤が多いため、自家用車 での参集を想定しているケースも多いと思われる。 (下水道 BCP 策定マニュアル 第 2 章 第 2 節 §9 (2) 関連事項)
9 9) 関連部署への連絡について 《 県及び関連する部署への連絡は職員の参集後何時間程度で実施しました か。 》 職員参集後に県及び関連部署への連絡までに要した時間を 図 3.2 に示す。 連絡については、職員参集後 2 時間以内に実施している自治体が約半数で あるが、それ以上、もしくは不明と回答している自治体も半数程度となってい る。 県への連絡は、緊急 パトロール後に実施し ている自治体が多く、関 連部署への連絡は参集 後直ぐに実施している 自治体が多くみられた。 関連部署への連絡体制 や県への報告体制に加 えて、必要な連絡情報等 を職員に十分に周知し ておく必要があると考 えられる。 【回答】 市の関連部署へは、参集後直ちに連絡 県にはパトロール終了後(1時間~2 時間後、調査実施ごと)に状況報告 県からの被害状況調査時に報告 災害支援大都市ルールにおいて、発災後すぐ、情報連絡総括都市と個人メ ールで連絡 【関連回答】 緊急対応中であったため、不明 図 3.2 県及び関連部署への連絡実施時間(参集後)
10 10) 関連業者への連絡について 《 関連する業者(維持管理業者等)への連絡は職員の参集後何時間程度で実施 しましたか。 》 職員が参集してから関連する業者(維持管理業者等)へ連絡するまでに要し た時間を、【管きょ】について 図 3.3 、【施設】について 図 3.4 に示す。 管きょについては、80%以上の自治体が職員参集後“1 時間以内に連絡”、 もしくは“緊急点検の結果で被害がなかったため連絡をしていない”という状 況であった。 施設については、維持管理業者が処理場に常駐しているケースが多く、1 時 間以内に維持管理業者等に連絡している状況であった。 図 3.3 参集後の関連業者(維持管理業者等)への連絡 【管きょ】 図 3.4 参集後の関連業者(維持管理業者等)への連絡 【施設】
11 11) 住民との情報について 《 地域住民からの通報や住民への連絡(情報周知等)はありましたか。 》 地域住民からの通報内容について 表 3.2 に示す。 排水設備の損傷による流下不良についての対応は、下水道部署の管轄とは 異なると考えられるが、本管の破損の可能性もあるため、職員の確認を必要と する場合も考えられる。しかし、下水道部署職員では対応可能な人員も限られ ることから、事前に対応する部署や内容等について、自治体内部の調整も必要 であると考えられる。 表 3.2 地域住民からの通報内容 ※住民への連絡(情報周知等)に関する回答はなかった。 【回答】 道路の亀裂、マンホールの段差等(地震により出来たとの連絡があったが、 地震以前にできた亀裂が多かった。) マンホールの浮上り・段差(陥没)等 下水道管路埋設部の陥没 汚水が流れない(排水設備の破損等が原因)。 マンホールからの汚水溢水(水道の漏水か汚水の溢水の区別が分からず連 絡(通報)が数件あり。実際は、水道の破損によるもの) 中継ポンプ場からの排煙(停電による自家発電の煙のため異常なし) 【関連回答】 マンホールポンプ場の停電通報(自動通報による電話。頻繁にあり) 翌朝より連絡あり 項 目 内 容 管きょ (排水機能) 汚水の流下不良(排水設備の破損等) 汚水の溢水(調査の結果、水道管の破裂) 下水道管路施設に起因する道路陥没 マンホール 及び マンホールポンプ マンホールの段差及び浮上 マンホールポンプの非常用発電による発煙
12 12) 下水道施設の緊急点検開始について 《 発災(最初の大きな地震)が夜間でしたが、下水道施設(管きょ、処理場) の緊急点検は職員の参集後何時間程度で実施しましたか。 》 職員が参集してから下水道施設(管きょ、処理場)の緊急点検の開始までに 要した時間を、【管きょ】について 図 3.5 、【施設】について 図 3.6 に示す。 管きょの緊急点検は、発災(最初の大きな地震)が夜間であったため自治体 毎に実施開始までの時間にばらつきが見られる。一方、施設の緊急点検は、維 持管理を委託している場合、即対応している事例が多い。 なお、作業者の安全確保の観点から、管きょ及び施設とも、発災直後の夜間 における緊急点検を避け、翌朝に点検を実施した事例が複数みられた。 下水道BCPを策定する上で、夜間の緊急点検の要否や方法等について(特 に夜間に緊急点検を実施する場合は光源等の安全確保)の事前検討が必要で あると考えられる。 【回答】 【管きょ】翌朝から実施(参集から 8 時間程度)。道路状況の安全確認が可 能な時間帯より実施 【管きょ】参集から 8 時間。夜が明けてから余震等の状況を見ながら巡回 した。 【管きょ】下水道 BCP にのっとり、夜間に緊急点検を実施 【管きょ】町災害対策本部員として従事したため、実施できなかった。 【施 設】すぐに運転状況の確認を実施。施設の被害に関しては、翌日の明 るくなってから実施 【施 設】指定管理者により実施
13 図 3.5 参集後の緊急点検実施までの時間【管きょ】 図 3.6 緊急点検の実施時間【施設】 注)・「逐次」は~1 時間、「夜明け」「明るくなってから」は ~10 時間で集計した。 ・他の課のみで実施した場合及び維持管理業者の判断 で独自で実施した場合は集計から除外した
14 13) 下水道施設の緊急点検等について 《 2回目の震度の大きな地震が本震と言われていますが、2回目の地震で新た な緊急点検等を実施されましたか。 》 新たな緊急点検の実施状況を、【管きょ】について 図 3.7 、【施設】につい て 図 3.8 に示す。 管きょ及び施設とも、多くの自治体で新たな緊急点検等を実施していた。な お、水道部署の業務対応や避難所運営等、下水道業務以外の業務により緊急点 検の開始が遅れた事例が見られた。 下水道 BCP を策定する上で、余震等複数回地震が生じることへの対応や、 下水道事業以外の部署との対応についての事前検討が必要であると考えられ る。 【回答】 【管きょ】水道復旧対応(濁水)のため、すぐに実施できなかった。 【管きょ】職員は避難所に派遣され、点検は後日実施した。 【管きょ】下水道 BCP に則り、緊急点検を実施した。 【施 設】処理場、ポンプ場等の施設の緊急点検を実施した。 図 3.7 新たな緊急点検等の実施状況 【管きょ】
15
図 3.8 2回目の地震に伴う新たな緊急点検等の実施状況 【施設】
16 14) 緊急点検の実施状況について 《 緊急点検に要した人員数と時間をご教授ください。 》 緊急点検に要した人員を 図 3.9、時間を 図 3.10 に示す。 管きょよりも施設の緊急点検の方が緊急点検に要した人員が多いが、管き ょでは自治体職員が点検を実施し、施設では維持管理業者が点検を実施する 事例が多くみられる。管きょの緊急点検は、対応できる職員の人員余裕が少な い中で、自治体の職員が中心となって点検を行っていることが推察される。ま た、自治体の職員数のみを報告した自治体もあり、維持管理業者を含めると報 告の人員以上に要していたものと考えられる。 時間については、管きょ及び施設とも概ね 10 時間程度で緊急点検を完了し ているが、一部の自治体では数日以上の期間を要しており、被災程度や保有す る施設の数によるものと考えられる。 従来からの課題ではあるが、特に職員数の少ない自治体では、緊急点検に要 する人員をいかに配置するかが重要であると考える。 【回答】 【管きょ】5 日 延べ 10 名(1 日当たり 2 名) 【管きょ】復旧支援において、4 日間、20 名程度(1 日当たり 5 名) 【施 設】維持管理業者7名による実施(4 時間程度) 【施 設】3 名で 1 時間(処理場のみ)、各施設の設備点検はメンテナン ス会社が実施 【管きょ・施設】職員 2 名程度+管理会社
17 図 3.9 緊急点検に要した人員 図 3.10 緊急点検に要した時間 注)・1 回目の地震で未実施であっても 2 回目で実施した場合は有 効回答とした。 ・緊急点検のみとして報告のあったデータを有効とした。 ・人数のみの報告もあり、有効回答数が異なる。 ・緊急点検と応急復旧作業に要した人員を明確に分離できない ものについては集計から除外した。
18 15) 緊急点検の優先順位について 《 下水道 BCP で設定した優先順位に基づき緊急点検を実施しましたか。 》 優先順位に基づく緊急点検の実施状況を 図 3.11 に示す。 ほとんどの自治体において、下水道BCPで事前に設定された優先順位に基 づいて下水道施設の緊急点検が実施されていた。しかし、一部の自治体では “下水道事業以外の業務が優先され、緊急点検を実施していない”、もしくは、 “優先順位が設定されていない”事例が見られた。 限られたリソースの中で効率的に非常時対応を行う上で、下水道施設の緊 急点検に優先順位を定めて実施することが有効であると考える。 【回答】 【管きょ・施設】下水道 BCP に基づく点検を実施した。 【管きょ・施設】優先順位設定なし。 【管きょ】水道事業が優先されたため、対応が遅れた。 【管きょ】下水道 BCP で設定した緊急点検箇所を実施した。 図 3.11 優先順位に基づく緊急点検の実施状況
19 16) 余震に伴う対応について 《 調査中に大きな余震があったと思いますが、何か対応をされましたか。 》 余震に伴う再調査の 実 施 状 況 を 図 3.12 に示す。 8 割近くの自治体で は、余震に伴う下水道 施設の再調査等の対応 は実施されていなかっ た。 今 回 の 状 況 を 踏 ま え、あらかじめ、余震 時の再調査の要否につ いても検討しておくと よいと考える。 【回答】 【管きょ・施設】大きい震度毎に調査実施 【管きょ・施設】再度点検のため巡回実施 【管きょ・施設】特に行っていない(特になし)。 【管きょ】余震による再調査は行っていないが、市民からの苦情や関係機 関からの情報等の箇所を調査対象路線として追加した。 図 3.12 余震に伴う再調査の実施状況
20 17) マンホールに関する対応について 《 マンホール関連で発生したトラブル等があれば教えて下さい。 》 一部の自治体で“マンホール蓋が開かない”、“道路陥没や地盤沈下による 交通障害”などのトラブル等が報告された。しかし、マンホール開閉マニュア ル等を作成していた自治体ではスムーズな対応ができていた。 【回答】 マンホールの蓋の開閉不能 (地震によるマンホールの移動でアスファルトにめり込む) マンホール周辺部の路面陥没による段差(多数あり) マンホール周囲の地盤沈下による交通障害 【関連回答】 マンホール開閉マニュアル等の配布により、大きなトラブルなし
21 18) 排水設備に関する対応について 《 私有地内配管損傷等による下水道利用の遅れが一部報告されていますが、 早期利用に向けて避難所及び民家の排水設備の不具合に対応する部署を設 定していますか。 》 避難所及び民家などの排水設備の不具合等に対応する部署の設定及び今回 の地震における対応状況等を 図 3.13 に示す。 多くの自治体では、避難所及び民家の排水設備の不具合に対応する部署を 設定していない。しかし、対応が求められた場合においては下水道部署が対応 する(実際に対応した自治体もあった)事例も多く報告された。 下水道BCPにおいて、あらかじめ避難所及び民家の排水設備の不具合に対 応する部署を協議、検討しておくとよいと考えられる。 図 3.13 避難所及び民家などの排水設備の不具合に対応 する部署の設定及び対応状況
22 19) 燃料の確保について 《 長時間にわたる停電が一部の自治体で報告されていますが、自治体(全庁) BCP や下水道 BCP での燃料の確保に関する記載(協定等)はありますか。 》 燃料の確保に関する協定の締結及び下水道 BCP への記載状況を 図 3.14 に示す。 多くの自治体では燃料の確保に関する協定は締結されていない。しかし、今 回の地震では県や民間業者に対応を依頼している事例が報告された。 災害時において、自ら燃料を確保することが困難となった場合、県や民間業 者に頼らざるを得ないことが想定される。このため、両者を交えた事前の検討 が必要である。ただし、災害時支援協定等の締結は、下水道事業だけでなく自 治体全体で締結される場合も多いため、他の計画等や部署との調整も必要で あると考えられる。 【回答】 締結状況:処理場の自家発燃料については、県において手配していただい た。 燃料確保の協定等はない。今回は県に相談し、配達可能な民間業者を紹介 してもらい、給油の対応を行った。 下水道部署ではない。水道部署ではあったが、今回の地震では特段必要な かった。 【関連回答】 処理場においては、メンテナンスとの緊急対応で非常用発電設備の燃料を 確保するよう町より指示した。
23
図 3.14 燃料の確保に関する協定の締結及び下水道 BCP への記載状況
24 20) 下水道 BCP の職員周知について 《 下水道 BCP の職員への周知はどのように行っていますか。 》 下水道BCPの訓練や周知の実施状況を 図 3.15 に示す。 ほとんどの自治体で、下水道BCPの周知が実施されている。その内、半数 以上の自治体では訓練を実施し、それに合わせて周知されている。ただし、今 回の地震は年度始め直後に発生したため、人事異動等により下水道職員への 下水道BCP周知が不足していたことも課題の一つであった。 下水道BCPの周知や訓練の実施時期に加え、配属されてすぐの職員に対す る下水道BCPや緊急時業務対応の周知等についても検討しておくとよいと考 える。 図 3.15 下水道 BCP 訓練や周知の実施状況
25 21) 災害時のし尿処理について 《 し尿の流域下水処理場等への投入が報告されていますが、災害時のし尿(避 難所の簡易トイレ等)処理について下水道投入等による対応に関する取り 決め等を行っていますか。 》 下水道施設におけるし尿処理について、ほとんどの自治体で事前の取り決 め等がなかった。しかし、被災時において、し尿受入れを実施した自治体もあ った。また、し尿受入れの可否を検討している自治体もあり、今後、し尿受入 れ可否や受入れ条件等の事前検討も必要であると考えられる。 【回答】 取り決め等はない。(今回の災害では、簡易トイレのし尿受入れの相談を 受けたが、処理場の運転に支障をきたす恐れがあるため、受入れを行わな かった。今後同じような被害を想定し、処理場への受入れの可否を再度検 討しようと思う。) 処理場及び流域に投入したが、事前の取決めは行っていない。 特に設定はしていないが、本課にて対応する。 【関連回答】 し尿については、希釈後に下水道投入を実施している。 し尿を希釈して、下水処理場への圧送管に投入した。
26 22) 災害用トイレ(マンホールトイレ等)について 《 災害用トイレ(マンホールトイレ等)について、自治体(全庁)BCP や下水 道 BCP での取り決めはありますか。 》 一部の自治体で、機材の設置や維持管理に業務分担して実施しているもの の、ほとんどの自治体で災害用トイレに関する取り決めがなかったが、マンホ ールトイレ等の必要性や下水道部署で取り扱うか等の事前検討も含め、今後 の重要な課題であると考える。 (下水道 BCP 策定マニュアル 参考資料 3 関連) 【回答】 特になし。 マンホールトイレの設置はない。避難所のトイレ問題もあるので、マンホ ールトイレの設置について検討しようと思う。 マンホールトイレは使用していない。 【関連回答】 災害用マンホールトイレ等の機材は、下水道管理者で設置した。また、日 常の点検清掃は、避難所の方と下水道管理者により行っている。
27 23) 情報伝達ルートについて 《 全庁の対策本部、下水道の対策本部等の情報伝達ルートや方法は確認でき ていますか。また、問題はありませんでしたか。 》 自治体内における情報伝達ルートや方法についての確認状況を 図 3.16 に 示す。 回答のあった自治体の内、70%近くが概ね問題なくできていた。ただし、“問 題あり”と回答した自治体では主な原因として、下水道事業以外の業務対応や 災害時の体制混乱などが挙げられた。 対応職員が不足している状況においても、情報伝達が適正に行えるように 対応方法の検討や内容の周知及び徹底をしておくことが必要であると考える。 【回答】 災害初期は町対策本部も多くの問題が生じており、情報伝達がうまく機能 していなかった。 防災計画上、各班の業務が位置づけられていたが、その時の状況により班 員が異動していたので情報伝達は不十分だった。 【関連回答】 水道の復旧が優先されたため、下水道の被害状況確認が遅れた。 下水道課職員全員が避難所対応に追われた。 図 3.16 情報伝達ルート・方法の確認状況
28 24) 下水道 BCP の効果について 《 下水道 BCP について役に立った点を教えてください。 》 下水道BCPが役に立った点について 表 3.3 に示す。 下水道BCPに基づいて行動することで迅速な対応が可能となり、さらに被 害想定においては、優先順位に基づいて行動することがスムーズな巡視や点 検につながっている。 保有資機材を把握することが、迅速な緊急対応の実施につながると考える。 表 3.3 下水道 BCP が役に立った点 項 目 内 容 非常時行動計画等 訓練を行っていたこともあり、行動すべきことが判断できた。 迅速な職員参集実施 早急な対応及び連絡実施 迅速な現地調査及び点検実施 被害想定等 重要な幹線等の位置把握 被害の大きいエリアの把握(概ね予測結果通り) 被害想定に沿った巡回く実施 資機材リスト等 保有機材の把握 マンホールポンプにおける非常用発電機等の迅速な対応 その他 バキューム車による汚水処理の迅速な実施 【回答】 昨年度、震度 5 弱の地震発生を想定した訓練を行っていたため、どのよう に行動するべきか判断できたこと。 緊急時に点検しなければならない箇所の把握ができていたこと。 訓練を通じ施設の場所の確認が出来ていたこと及び主要管路の場所が全 体図で把握できたこと。 4 月の異動があったが LINE グループ機能で在籍職員を作っていたため、 一斉連絡がスムーズに出来た。 自分の役割や施設の点検についても事前に分かっているので、初動が早か った。 本市の場合、小規模災害だったこともあり、策定している下水道 BCP の手 順で十分対応できたと思われる。
29 各様式(被害報告、調査項目)があってよかった。 非常には平常心で災害対応ができないため、下水道 BCP を確認することで 対応が可能だと思った。 保有資材リストの把握ができていたこと。 職員参集、危険予測箇所の確認等 被害想定箇所図については、ほぼその通りの被害箇所であった。 委託業者による処理場の点検においては、下水道 BCP の策定によりスムー ズに実施することができた。 非常用発電機、バキューム車による汚水の処理等についてスムーズに行っ た。非常発電機については重油の手配。バキューム車による汚水処理はマ ンホールポンプが停電したのでバキューム車で順送りした。停電は 1 日弱 であった。浄化センターの処理量が低下した。排出する工場等が停止した 影響が大きい。水道の復旧に合わせて増えてきた。 被災後の対応の流れについて、概ね把握することができた。 順序が予め出来上がっていたため、巡回が滞りなく進められた。 本町の管路マンホールポンプは、設置箇所ごとに発電機の容量が異なる。 下水道 BCP 作成時に停電を想定し、それぞれ必要な容量をまとめていたこ とで、発電機の手配がスムーズにいった。 災害発生後、早急な対応、連絡ができた。 被害想定箇所図(地震)を作成していたので、汚水幹線の位置がわかり緊 急点検がスムーズにできた。 県から、他市町村で緊急に必要なものの応援要請が周知されたのは、各市 町村が迅速な対応にて点検を行い、必要な装備の不足を把握できたことか と評価できる。 初動の動き、連絡方法 現地調査や点検がスムーズに行えた。 緊急点検個所を明確にしていたため、早期に調査実施ができた。 支援都市の対応が早く、支援要請から支援隊到着までスムーズにできた。 自分の担当する施設の安全点検、点検結果の報告を伝えるなど、すぐに情 報収集の体制をつくることができた。
30 25) 下水道 BCP の改善点について 《 策定済みの下水道 BCP について見直しが必要な点(課題)を教えてくださ い。 》 策定済みの下水道BCPの見直しが必要な点(課題)について 表 3.4 に示 す。 下水道事業以外の優先業務に人材を割かれることにより、想定外の人材不 足や指揮命令系統の崩れが発生したとの回答が多かった。このため、上位計画 等を踏まえた、実状に即した計画を策定することが重要になる。また、不足し た人材や資材を補うため、事前に県外の自治体や他団体との協力体制を構築 (協定締結等)することも必要であると考えられる。 表 3.4 策定済みの下水道 BCP について見直しが必要な点(課題) 項 目 内 容 上位計画との整合 行動根拠の明確化(地域防災計画、下水道 BCP 等) 水道施設、農業集落排水施設の対応(人材等) 他の優先業務を踏まえた対応可能な指揮命令系統の構築 町対策本部と下水道課との役割分担等 地域防災計画書における下水道 BCP を位置づけや認識 職員不足の考慮 少人数職員における災害調査対応 下水道 BCP 業務とその人員配置 協定の締結 緊急対応への応援に関する協定の締結 発電機のレンタルに伴う燃料の確保 県内連携、県外や他団体の協力体制 その他 職員の安全衛生管理等 下水道台帳による被災路線、苦情及び緊急対応等の情報共有化 調査の優先順位(さらに詳細に) 【回答】 深夜の地震であったため、管きょの点検等が早朝にならないとできなかっ た。 地域防災計画と下水道 BCP が混在し、どちらに基づいて行動をとるべきか 判断できなかった。
31 今回は下水の被害が少なかったため、市の防災に人を取られた。(人員配 置はぐちゃぐちゃ。) →市職員:被災後 1 か月、処理場職員:被災後 3 か月休みなし。(担当者 の体力がもたない。) 本庁舎が立入禁止となり、機能を失ったため、書類がどこにあるのか分か らない。また、指揮系統も崩れた。 水道や農業集落排水施設での被害が確認され、4 月より水道と統合したこ とで、その対応に人材が割かれた。その自治体の現状にあった計画が必要。 農業集落排水処理地区において、BCP では津波で処理場が機能不全になる ところで作ったが、想定している被害より少なく現場確認が必要になった。 今回の地震での被害はなかったが、実際に被災した市町村や県の話を聞き、 下水道台帳等について再確認し、整備する。 マンホールの蓋あけバール等の工具や備品の確認と確保。 本市では、今回の災害で応援を必要としなかったが、今後は、緊急対応へ の応援に関する協定の締結を急ぐことが重要であると感じた。(日本下水 道管路管理業協会等を検討) いろいろな協定を結ぶ必要がある。 上位マニュアル(例:職員災害マニュアル等)との連携及び関連付け。 対応可能な指揮命令系統の構築。(市全域で被害があった場合、他業務が 優先される場合が多い。) 災害規模等に応じた、連絡フロー図等の作成。関係機関との役割分担。 簡易版下水道 BCP であるため、詳細な点においての取決め等、見直しが必 要。 係の職員数が少なく、災害調査の時間がかかりすぎた。下水道係:4 名で、 下水道 BCP の非常時行動計画では 4 名全員で調査を行うことになってい たが、実際には 2 名で調査を実施。⇒想定よりも時間がかかった。 人的不足。下水道事業団等との災害協定締結 町対策本部と下水道課との役割分担等ができなかった。 下水道課職員数が少ないため、下水道 BCP 業務とその人員配置が実状に即 していない。地域防災計画など他部署と調整を図りながらの計画が必要。 被害の大小によって詳細が必要になってくると思われる。 今回のように町内全域での被災が起こった際、調査の優先順位をさらに詳 細に決めておく必要がある。 処理施設に自家発電装置がないため、発電機のレンタルが必要であるが、 それに伴う燃料の確保が課題となった。リース会社事務所の電話番号しか 記載していなかったので担当者に連絡が付かなかった。個人の携帯番号を
32 記載するといいが個人情報保護との兼ね合いがある。下水道 BCP でも仮設 発電機のレンタルを必要としている。台風の時でも地元の電気業者で借り ているので協定が必要。(現状は,協定を締結していないがすぐに対応し てもらっている。)今後,協定締結の協議をしている最中である。 道路、家屋など被害の状況把握のため、全職員を対象に、その業務が指示 されるため、課の業務が後回しになる。防災計画書の中で下水道 BCP を位 置づけ、広く認識させる必要がある。 下水道管路の点検だけに時間が割けられない。 人員の配置の検討が必要。 下水道の指揮命令系統の充実を図る必要がある。(水道が優先となったた め) 下水道台帳において、災害査定に計上する路線や市民苦情、緊急対応等の 情報共有化が必要である。⇒調査と応急復旧で部署が異なるため、災害査 定に向けてルールを決めた方がよかった。 下水道 BCP は県内の連携に主眼を置いて作成していたため、他団体の協力 体制までは含めていなかった。市町村との連絡も困難を極めた。前震の発 生当初、携帯電話もつながらず、被害の一番大きな町などと連絡が取れな かった。維持修繕協定が必要。
33 26) 下水道 BCP における訓練の効果について 《 下水道 BCP の訓練が役に立った点を教えてください。 》 下水道BCPの訓練が役立った点について 表 3.5 に示す。 訓練において、点検ルートや施設の位置等を確認していたことが役立った との回答が多かった。また、訓練で連絡・報告の手順等を確認していたことが、 早急な情報伝達に繋がったとの回答もあった。これらの内容を踏まえた下水 道BCP訓練を行うことが有効であると考える。 表 3.5 下水道 BCP の訓練が役に立った点 項目 内容 点検ルートや施設 の位置等の確認 訓練を通じ施設の場所の確認 重要幹線ルートの事前把握 マンホールポンプ場(場所)の事前把握・確認 連絡・報告手順等 の確認等 本部への報告のシミュレーション実施による伝達 報告の流れ(手順) 仮設の実地訓練 バキューム圧送の実施訓練 仮設ポンプ、仮設配管及び人孔点検調査等の実施訓練 その他 資料の整理と手順 意識づけ(処理場の維持管理業者を含め)、手順確認 【回答】 どのように行動するべきか判断ができていた。 汚水管路の緊急点検について、主要な点検ルートを効率よくパトロールす ることができた。 訓練を通じ施設の場所の確認ができていたこと。 簡易版下水道 BCP ではあるが、資料の整理と手順が把握できていたためス ムーズな行動ができた。(県主導で 2 回実施した。訓練で調査チェック項 目の見直し等もしていたためよかった。) 重要施設の位置の把握 委託管理業者への緊急点検等の指示が的確にできたことと、事前に重要な 幹線ルートの把握ができていたこと。 今回の震災においては、訓練どおりにはならなかったが、確認箇所の把握・ 連絡体系の確認等役に立った。
34 意識づけ(処理場の維持管理業者を含め)、手順確認の点で役立った。 委託業者による処理場の点検においては、下水道 BCP の策定によりスムー ズに実施することができた。 マンホールポンプ場の水中ポンプが壊れ、バキュームで圧送先まで送って いく実施訓練があげられる。(但し、人手も少なく、計画が困難) 本部への報告のシミュレーションを実施していたため、伝達が早かったと 思われる。 災害発生後、早急な対応、連絡ができた。業者との連絡に役に立った。 報告の流れ(手順)は確認できた。 点検すべき箇所を予習できた。 マンホールポンプ場の場所を事前に確認していたので、緊急点検がスムー ズにできた。 スムーズに点検箇所を回れた。 現地調査や点検がスムーズに行えた。 仮設ポンプ、仮設配管及び人孔点検調査等の実施訓練を行っていたこと。 訓練どおり、流域下水道班は、自分の担当する施設の安全点検及び流域関 連市町村の状況を把握するなど、すぐに情報収集の体制をつくることがで きた。 【関連回答】 訓練が役に立ったかは何とも言えない。被災により様々な問題・被害が発 生したので、対応等はその場で判断していくことが多かった。 訓練は県主催の模擬訓練を実施した経験がある(マンホール点検等)。 →ただし,今回の震災では訓練通りにならなかった。下水道は公用車が 2 台あり、水道も含め 3 台ある。車で現地まで行ってマンホールの確 認を実施した。
35 27) 下水道 BCP における訓練の課題について 《 下水道 BCP の訓練の見直しが必要な点(課題)を教えてください。 》 下水道BCPの訓練の見直しが必要な点(課題)について 表 3.6 に示す。 人手不足を前提とした体制づくりや支援要請の手順を確認する訓練の実施 が必要という回答が多かった。また、今回の教訓を生かした実地訓練を実施す ることが有効であるとの回答もあった。 表 3.6 下水道 BCP の訓練の見直しが必要な点(課題) 項 目 内 容 体 制 長期間の警戒体制継続における体制づくり 人手不足への対応 支援要請の手順 支援要請の手順や方法の確立 大規模な災害における外部受入れを想定 実地訓練の実施 実務に則した訓練(マンホールを開ける訓練、判断する訓練) 下水道施設の被害調査写真の撮り方の統一化 圧送管等の破断における緊急対応訓練 その他 安否確認の手段、連絡・報告のタイミングについての整理 他の部署や水道の優先業務の実施を想定 【回答】 実際に地震を受けて、下水道 BCP のどおりに行動することが難しいこと。 余震が長期間にわたって発生し、警戒体制が続く中で下水道 BCP の体制ど おりに人員を配置することが厳しい。 安否確認について、携帯電話が繋がりにくく、LINE 等の手段の連絡が早か ったため、安否確認についての整理が必要。 下水道 BCP どおりの行動が難しい。 →1 回目の地震で混乱し、2 回目の地震でとどめを刺された。組織の居 場所が分からなく、いつ、どこへ、誰に連絡すればよいか分からなく なった。本庁舎部署がバラバラになったので,どこに情報があるのか も分からなかった。今思えば、市の地域防災計画ではなく、下水道 BCP に基づいて行動すればよかった。 緊急の場合、特に今回は夜間だったため、確認が困難だったこと。
36 下水道 BCP の周知 支援要請の手順や方法の確立 本市における問題点は、本庁の対策本部の中では上下水道課で対応する点 であり、どうしても上水道が復旧優先となる点である。 人的不足、下水道事業団等との災害協定締結 見直しが必要な点としては、とにかく人手がいる。そのあたりの役割を決 めていない。訓練をするなどしてそのあたりの対応を考える必要がある。 各自担当業務の把握や情報伝達訓練を重点的に実施することが必要。 県への報告等が遅れた。町独自での訓練は行っていない。県の訓練(1 回 /年)に参加程度。維持管理会社職員は,県の訓練には参加していないが、 個別に訓練を実施し対応。 計画で配置された職員のうち、一部の職員は計画どおりの作業が出来なか った。緊急で他の部署の仕事をする必要がでてきたため、今後は見直しが 必要。県への報告→実際は下水道 BCP 記載の時間どおりには動けない。 実務に則した訓練(マンホールを開ける訓練、判断する訓練)が望ましい。 今回の震災で実際に実施した項目を挙げる。 被災していた場合の対応を想定する必要がある。 マンパワー不足 人員配置の検討が必要。 下水道施設の被害調査写真の撮り方の統一化 ⇒全景と近景。(何 cm 沈下 したか分かるようにスタッフを写す。) 圧送管等の破断における緊急対応訓練が必要である。⇒とっさの対応でま ずいところがあった。(材料が無く、圧送管を土嚢で対応してしまい、通 水後に漏れ) 市民や他機関からの情報集約システムなどの構築が必要である。(情報の 共有化) 大規模な災害を想定した訓練を実施する必要がある。支援体制ルール等、 外部からの受入れを想定していなかった。 【関連回答】 本市では幸いにして小規模の災害であったため、これまでのところわから ない。
37 質問No.28~35は、今後BCPを策定する自治体へのアドバイスである。 28) 他自治体や民間業者等との事前協定等についてのアドバイス 他自治体や民間業者等との事前協定等についてのアドバイスを 表 3.7 に 示す。 協定先としては、日本下水道事業団、他自治体、維持管理会社、土木会 社、リース会社、建設会社が挙げられていた。発災後に協定締結や支援を受 けた自治体、また、協定締結を検討中とする自治体もあった。 協定の内容としては、災害時支援協定、緊急点検、応急復旧、発電機の提 供、燃料の供給が挙げられていた。 協定は、発災後に自治体のみでは賄えない部分について補完するという点 で、下水道事業職員が少ない小規模自治体では重要性が特に高くなると考え られる。大規模災害時は近隣自治体からの支援は困難との意見もあり、支援 を受けたい内容や時期に応じて協定先を検討することも必要であると考え る。 表 3.7 事前協定等についてのアドバイス 項目 内容 必要な 協定先/協定内容 日本下水道事業団/下水処理場の災害時支援協定 自治体間/緊急点検等 維持管理会社、土木会社/調査点検、応急復旧 リース会社、建設会社/発電機の提供(停電時のマンホールポン プ運転のため) -/燃料の確保 その他の意見 職員数の少ない自治体では、協定の必要性が高い。 大規模災害では、近隣自治体間での協力は難しい。 被災・復旧に関する他市町村の情報があると参考になるので、情 報共有の機会が必要。 【回答】 重要な下水道施設が突発的に被災することを視野に入れた日本下水道事 業団との災害支援協定の検討が必要。 震災の途中での日本下水道事業団との協定を計画し、現在締結中である。 他市町村を含め早期の協定締結が必要と感じた。
38 職員数の少ない自治体においては対応に時間を要するため、協定等の必要 性が高いと思われる。また、近隣自治体の状況を把握したうえでの協定等 の締結が必要かと思われる。 緊急な巡回点検を必要とするが、人が足りないので事前に民間又は自治体 と協定を結ぶ必要がある(管渠)。処理場については日本下水道事業団と 災害支援協定を締結し、被災した水処理施設の点検調査がなされた。 熊本地震のような大規模災害の場合には、近隣自治体間で協定を結んでい ても同様に被災しているので、現実的な協力は難しいと考えられる。下水 道施設の被災・復旧に関する他市町村の情報があると参考となるため、情 報共有ができる機会・場は必要だと感じる。 民間業者との協定は、特に下水道職員が少ない自治体には必要。調査点検 や応急復旧のため、維持管理会社及び土木会社、場合によってはリース会 社との協定等は必要と感じた。 停電時の管路マンホールポンプ運転のために発電機が必要。移動式発電機 の手配について、手配先を明確に定めておいた方がよい(協定など)。 交通手段が絶たれた場合における燃料確保等の協定が必要と思われる。 停電時にマンホールポンプが停止した時のための発電機を所持していな いので、リース会社や建設業者と個別に協定を結んでおいた方が緊急時に も焦ることはなくなる。 発災後、民間業者(日本下水道管路管理業協会、全国上下水道コンサルタ ント協会等)との協定締結となったため、事前に関係業者との協定締結が 必要である。
39 29) 自治体内の他部局との取り決めや遣り取りについてのアドバイス 自治体内の他部局との取り決めや遣り取りについてのアドバイスを表 3.8 に示す。 表 3.8 同自治体内の他部局との取り決めや遣り取りについてのアドバイス 項 目 内 容 災害対策本部への 連絡・報告 災害対策本部等への連絡・報告及び記録 道路管理者との連携 道路管理者との合同巡視点検実施 道路管理者と占用企業者の対応分担(下水道管路部の沈下、マ ンホール部の隆起等) 上位計画と下水道 BCP の整合 人員配置へ考慮 地元業者の割り当て 緊急工事等の地元業者の割り当て (水道も被災し業者不足) 【回答】 災害対策本部等に、点検や調査など実施するごとに連絡・報告し、記録に 残しておく。 道路部局と連携して道路陥没等の確認。 道路管理者と協力し、路面陥没等の巡視点検を合同で行った。 緊急工事が必要な際、地元業者の割り当てなど。(地元業者の数が限られ ており、水道の災害等も発生したため、業者不足を感じた。) 連動して作業を行なうために優先順位等を細かく策定することが重要。 下水道管路部の沈下やマンホール部の隆起など道路管理者と占用企業者 が対応するのかある程度取り決めておいた方がよかったと感じた。対応が 遅れる原因となる。 上位の防災計画が優先されるため、人員の配置の考慮が必要。 人孔周囲や管路部分の路面の下がりが市域内で顕著に表れ、住民の安心・ 安全を最重要視し、道路管理者と連携を図り対応した。 事前に道路管理者と路面の被害の対応処置(どの範囲、どんな時など)の 取り決めを行った方が応急復旧を早期にできる。
40 回答から、次のような対策が考えられる。 災害時の報告内容や様式、ルートを予め定めておき、運用する。 管路の緊急点検と道路の緊急点検では重複する部分があるので、“どの ような協力ができるか”、“緊急対策等は誰が行うか”等を協議し定めて おく。 下水道業務に配置できる人員について、地域防災計画等と下水道 BCP の 不整合が無いか確認し、下水道業務に対応できる人員が不足する場合は 上位計画における配置の変更や協力・応援体制などを検討する。 水道事業や道路維持管理事業など同種の対応業務がある部署と緊急工 事などの優先順位について協議しておく。
41 30) 被害想定についてのアドバイス 被害想定についてのアドバイスを 表 3.9 に示す。 表 3.9 被害想定についてのアドバイス 項 目 内 容 想定と異なる 被害の影響 一部被害があった場合の被害確認計画作成 小規模の被害も想定 点検ルート図・ 緊急点検対象 被害想定図を踏まえた巡視点検ルート図・緊急点検対象管路図 の整備 実例の反映 実例を参考に、起こりうる被害を想定して訓練等の実施 【回答】 実際に被害を受けた自治体を例に、起こりうる被害を想定して訓練等を実 施する。 最大の被害を想定して作成すると思うが、被害確認などは施設があるとこ ろでの被害確認の計画を作ること。水没で機能不全を前提で作成しないこ と。 被害想定図を踏まえて、巡視点検ルート図・緊急点検対象管路図を整備す る必要がある。 小規模なものから想定すべきだと思う。 下水道が被害を受けるのは、今回のような大規模地震時が多いと思う。管 路断面内の液状化による管渠のたるみや道路陥没、マンホールの浮上等、 今回の被災内容と同じような被害が想定される。 過去の事象を考慮して被害想定を行う必要がある。 回答から、次のような対策が考えられる。 下水道 BCP 上「津波により使用不可」などの被害が想定されても、実際 の被害はそれよりも小さくなる可能性があるため、点検・緊急対策等の 計画は策定しておく。 被害想定図を作成するだけでなく、巡視点検ルートや優先して点検する 管路を策定しておく。
42 31) 非常時対応計画についてのアドバイス 非常時対応計画についてのアドバイスを、表 3.10 に示す。 表 3.10 非常時対応計画についてのアドバイス 項 目 内 容 訓練と周知 起こりうる被害を想定した訓練等実施 (非常時の対応計画、職員周知) 支援人員や点検 優先順位の設定 職員の人員に応じた計画 (他自治体や民間の支援が必要な 部分・作業については、具体的な人数など明確化) 緊急点検の優先順位設定 【回答】 実際に被害を受けた自治体を例に、起こりうる被害を想定して訓練等を実 施し、非常時にどのように対応するか計画を立て職員に周知しておく。 被害の状況により対応計画は大きく変わると思われる。 職員の人員に応じた計画が必要。他自治体や民間の支援が必要な部分・作 業については、具体的な人数など明確化しておくと判断が取りやすい。 緊急点検の優先順位を定めておく必要がある。 緊急点検箇所を選定していたため、点検実施に向けて素早く実施すること ができた。 回答から、次のような対策が考えられる。 起こりうる被害を想定した訓練と職員への周知を行う。 外部支援で必要な作業内容や人員を明確化しておく。 緊急点検の優先順位を定めておく。
43 32) 支援受け入れ体制や準備についてのアドバイス 支援受け入れ体制や準備についてのアドバイスを 表 3.11 に示す。 今回の地震では、支援者は周辺自治体のホテル等に宿泊したケースも多く 見られた。また、自治体内施設へ受け入れたところでは、支援者用スペースと 避難所が競合した例も見られた。 支援者は、比較的長時間の作業をすることになる場合も多く、仮眠等では長 期間対応が難しい。宿泊については、外部施設等との協定の検討や宿泊可能施 設の連絡先等の事前把握も必要である。また、支援受入れにあたっては、作業、 会議(打合せ)及び図面閲覧・作成等に使用可能なスペースを提供する必要が あるため、自治体内での調整を事前に行っておくとよいと考える。 表 3.11 支援受け入れ体制や準備についてのアドバイス 項 目 内 容 分業体制 現場班と待機班など分業体制の設定 宿泊施設 支援受入れに伴う宿泊先 【回答】 現場班と待機班など、分業体制を予め定めておくとよいと思う。 1次調査、2次調査及び災害査定にむけて、町外の自治体下水道部局の職 員の方々に支援に来ていただいたが、その際の宿泊先が無く(役場庁舎内 の会議室等は、すでに他部局での支援に来られている職員の方々の控室に なっていた)、処理場に宿泊していただいた。しかし、水道が断水してお り、不便な生活をされたと思う。 支援隊受入れの駐車場の確保が困難であったため、県庁の駐車場を利用し た。
44 33) 資機材の備蓄や図面等重要資料のバックアップについてのアドバイス 資機材の備蓄や図面等重要資料のバックアップについてのアドバイスを 表 3.12 に示す。 停電発生に伴い、マンホールポンプの運転のための発電機が必要になった 自治体が多かった。また、台帳については管理しているPCが地震により故障 した自治体もあった。 発電機の確保は、自治体で保有する以外にも同一都道府県内など、比較的近 隣自治体との融通やリース会社と協定を結ぶといった対応も考えられる。 台帳等の重要な書類については、日常的に整備を行うとともに、紙とデータ の双方での保管や外部での保管先確保などの検討も必要であると考えられる。 表 3.12 資機材の備蓄や図面等重要資料のバックアップについてのアドバイス 項 目 内 容 資機材 実際の災害を想定した資機材や備蓄品の準備 発電機の確保 バックアップ 紙と電子の両方でのデータ保管(管路台帳等) 重要書類などのデータ化 【回答】 普段から災害を想定して、実際に災害発生時にどんな資機材や備蓄品が必 要になってくるかを考えて準備しておくこと。 重要書類などは、データとして残せるものはデータ化しておく。 管路台帳は被災箇所の確認、その後の調査等で1番重要な資料になる。紙 と電子の両方でのデータ保管が必要と思われる。 発電機の確保、下水道台帳の整理 下水道台帳においては、システム受注業者と災害協定を締結する必要があ る。 本館の破損時における応急処理としての機材(本管継手など)や安全施設 (カラーコーン、点滅灯、バーなど)の備蓄が必要。
45 34) その他のアドバイス 特に意見は得られなかった。 【関連回答】 他市町村を参考にさせていただきたい。 35) 支援者として他自治体を支援された場合、支援者としてお気づきの点があ ればお聞かせください。 特に意見は得られなかった。 【関連回答】 下水道関連での他自治体への応援はできなかった。 経験していない。
46 3.2 アンケート調査結果② ※ )内はアンケート番号及び質問内容に対応する。 3.2.1 被災・復旧状況について。 1) ライフラインの被災・復旧状況について 《 市町村内のライフラインの被災・復旧状況について教えてください。 》 ① 電気 市 町 村 内 に お け る 電 気 の被災状況を 図 3.17 に 示す。 市 町 村 内 に お け る 電 気 の被災状況は、回答のあっ た自治体の内、約半数で停 電があった。なお、復電す る ま で に 要 し た時 間は 自 治体により約 1 時間から最 大約 2 週間と回答された。 ② ガス 市町村内におけるガスの 被災状況を 図 3.18 に示 す。 表 1-11 と比較して“停 止あり”の報告が少ないの は、夜間の発災であり、短 時間の停止などの把握が難 しいことも考えられる。(復 旧までの時間は無回答であ ったため不明) 図 3.17 市町村内におけるライフライン (電気)の被災・復旧状況 図 3.18 市町村内におけるライフライン (ガス)の被災・復旧状況
47 ③ 水道 市 町 村 内 にお け る 水道 の被災状況を 図 3.19 に 示す。 回 答 の あ った 自 治 体の 内、約半数で断水があっ た。なお、復旧するまでに 要した時間は自治体によ り約 24 時間から最大約 25 日間と回答された。 《 防災対応拠点のライフラインの被災・復旧状況について教えてくださ い。 》 ① 電気 防災対 応拠 点に おけ る 電気の被災状況を図 3.20 に示す。 回答の あっ た自 治体 の 内、約 1/3 で停電があった が、すべて、発電機で対応 できていた。なお、復電す るまでに要した時間は自 治体により約 4 時間から最 大約 11 時間と回答され、 市町村内の状況と比較し て短時間で復電していた。 図 3.19 市町村内におけるライフライン (水道)の被災・復旧状況 図 3.20 防災対応拠点におけるライフライン (電気)の被災・復旧状況
48 ② ガス 防災対応拠点におけるガ ス の 被 災 状 況 を 図 3.21 に示す。 市 町 村 内 の 状 況 ( 図 3.18 )と同様である。(復 旧までの時間は無回答であ ったため不明) ③ 水道 防災対応拠点における水 道 の 被 災 状 況 を 図 3.22 に示す。 回答のあった自治体(24 自治体)の内、約 30%の自 治 体 で 断 水 が 発 生 し て い た。なお、復旧するまでに 約 8 時間から最大約 10 日 間を要していたが、水道に おいても電気と同様に市町 村内の状況と比較して短時 間で復旧していた。 図 3.21 防災対応拠点におけるライフライン (ガス)の被災・復旧状況 図 3.22 防災対応拠点におけるライフライン (水道)の被災・復旧状況
49 2) 防災対応拠点における外部との通信手段について 《 防災対応拠点での外部との通信手段について教えてください。 》 ① 電話(緊急回線・一般回線・携帯・衛星回線) 防災対応拠点における電話回線種別の使用可否状況を 図 3.23~3.26 にそ れぞれ示す。 今回の地震では、どの電話回線においてもほぼ“使用可能”であった。(輻 輳等で一時的に一般回線が繋がり難い状況も報告されたが、LINE電話は繋が ったとの意見も確認された。) 図 3.23 防災対応拠点における電話(緊急回線)の状況 図 3.24 防災対応拠点における電話(一般回線)の状況
50
図 3.26 防災対応拠点における電話(衛星回線)の状況 図 3.25 防災対応拠点における電話(携帯)の状況
51 ② 無線(業務用・MCA) 防災対応拠点における無線種類別の使用可否状況を 図 3.27 及び図 3.28 に示す。 防災対応拠点にて無線を保有していない自治体が大半(業務用無線:47%, MCA 無線:82%)であったが、保有している全ての自治体では無線は使用可 能と回答された。 図 3.27 防災対応拠点における無線(業務用)の状況 図 3.28 防災対応拠点における無線(MCA)の状況
52 3) 防災対応拠点における情報機器等の状況 《 防災対応拠点での情報機器等の状況について教えてください。 》 防災対応拠点における一般 OA(PC 等)の状況を 図 3.29 、管路管理システ ムの状況を 図 3.30 、施設(設備)管理システムの状況を 図 3.31 にそれぞ れ示す。 回答のあった自治体のうち、1 自治体では地震の影響により管路管理システ ムが“利用不可能(業務に支障あり)”となったが、それ以外は情報機器等の 利用には支障がなかった。 図 3.29 防災対応拠点における一般 OA(PC 等)の状況 図 3.30 防災対応拠点における管路管理システムの状況
53
図 3.31 防災対応拠点における施設(設備)管理システム の状況