• 検索結果がありません。

環 の

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "環 の"

Copied!
17
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

都市研究報告5 6 , 1 9 7 5  

境 論 環 自 然

市 の 都

一一東京の震災問題を中心に一一

野 尊 中

災害ポテンシアルの巨大化……...・

H

・ … . . . ・

H

・ ・ ・ ・ 4 6 大震大火の論理と都市改造の論理・…・・・・・・…・・…5 1 避難に関する若干の問題点・....................・・・・・・5 2 あとがき・

H

H

・ − − … . . . ・

H

・ . . . . . ・

H

・ − − − − … … . . . ・

H

・ − − …5 2 5

6 7 8   次 目 まえがき…...・

H

H

H

・−−………...・

H

・ ・ ・ ・ ・ 3 7 河 角 の 思 想 ・ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・3 7 東京都防災会議同び阿部会の役割...・

H

H

H

・ ・ ・ ・ 3 9 震災予測 j の 考 え 方 ・ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・4 1

1 4

の LnJanT

が震災問題をどうとらえ,どう考えていたかを知ること は,上記した立場から東京の震災問題を考えるうえで不 可避のことと考える。地震学的な研究の代表例とともに 震災問題に言及したいくつかの論説等が, 1 9 7 4 年刊行の

「河角広博士論文選集」におさめられているので,その なかから引用するとともに,直接肌で感じた印象ととも に,まずその思想にふれておきたい。

「故河角広博士論文選集刊行会」 (会長金井清)は 河角の門下生,共同研究者の代表者で実行委員会を構成 し,合計 2 , 5 0 0 ベージに及ぶ全労作のなかから, 「地震 学の発展,叉震災防止の一助とするため J ,一部を選ん で出版した。選集の記事によれば,河角は明治37 年 7 月 1 2 日生れ,大正 7 年長野県立諏訪中学入学,大正1 1 年第 一高等学校理科入学,大正1 1 年東京帝国大学理学部地震 学科入学,昭和 3 年 4月東京帝国大学理学部における土 地傾斜並びに地震微動観測を嘱託,同年 5月地震研究所 三鷹村支所における傾斜計及び地震観測を嘱託,昭和 4 年 5 月理学部講師を嘱託,昭和1 2 年 3 月理学博士の学位 授与,昭和1 6 年 5 月理学部助教授,昭和1 9 年 3 月地震研 究所教授,昭和3 8 年地震研究所長,昭和3 9 年 8月東京都 防災会議地震部長会,昭和40 年 3月停年退官,昭和46 年 9 月防災功労者として表彰された。昭和47 年1 2 月1 2 日死 亡するまで,地震学の研究と震災防止一途に生涯をすご

したことが明らかである。

月刊エコノミスト ( 1 9 7 1 年 6 月1 4 8 〜 1 5 3 頁)の「私の 人生観(対話) J は河角の生い立ち,思想の一端を知るの に好都合である。この記事は「神の意志に」という表題 のものである。以下若干この記事をもとにのベたし、。

中学時代,三沢勝衛から地理や地質について大きな影 響をうけ,地学関係に興味をもった。しかし, 「非常に 貧乏な百姓家」に生れ,大学進学など家では考えていな き

東京都防災会議が設置されたのは,新潟地震の 2 カ月 あとの1 9 6 4 年 8月のことである。新潟地震直後の国会 で,当時東京大学地震研究所長であった河角 広が,す でに得られていた鎌倉での強震発生の周期6 9 年土1 3 年を 紹介し,南関東での次の震災が1 9 7 8 〜 2 0 0 4 年の間に発生 する可能性の高いことを強調するとともに震災対策の緊 急性を説いた。このことは当時国内はもとより海外にも 報道され,人々の関心をあつめた。東京都防災会議地震 部会もこうした背景のなかで, 1 9 6 1 年 7 月に公布された 災害対策基本法にもとずいて設置された。

当初から,風水害部会と地震部会に専門委員として関 係してきた筆者は,河角 ( 1 9 7 2 年1 2 月1 2 日死亡)と火災 担当の浜田稔(当時東京大学教授,のち理科大学教 授,昭和49 年1 2 月3 0 日死亡)の 2 人の震災問題に対する 執念にもにた気迫を肌に感じ,多くの専門をことにする 分野の研究者の震災問題に対する考え方や取り組み方を 学んできた。

この小論は都市の自然環境論の一環として,震災問題 を論じようとするものであるが,東京はじめ各地の自治 体職員との接触の経験をもふくめて報告をまとめること にした。報告の取まとめは工学的地震学的見地からもお こないうるが,現在欠落がはなはだしい社会科学への展 開を意識しつつ,地域現象としての震災問題を取りあっ かうことにした。

古 t え ま

河角の思想

東京都防災会議地震部会が河角によって指導され,基 礎的な調査のみならず,行政への提言などをおこなって きたことはまぎれもない事実である。したがって,河角

(2)

38  都 市 研 究 報 告 第 5 3 〜 57 号 かったし,大工になれといわれ,小学校時代はその気で

あった。小学校の先生にすすめられて中学に入ったが,

ここでも大学進学は全く考えなかった。しかし,友だち が受験するのをみて,第一高等学校を受けたら合格し た。しかし家が貧乏であったから,金のもうかる医者に なるとしづ条件で許しが出た。高等学校 2 年のころ,

「共産主義という新しい思想が人り始めたころで,とに かく資本家なんでいちばんの罪悪であり,悪者だという ことになりました。…−そんな悪い資本家の手先になる ような金をかせぐことを目的にした医者になるなんて絶 対に願いさげだとしづ気持ちになっていたところに,ち ょうど関東大震災」にあった。夏休みもあけて上京 2日 目ぐらいの 9月1日,当時本郷にあった一高の構内を歩 いてる時に地震にあった。夜になって空の雲が真赤には えて,避難してきた人たちが,本郷三丁目のへんで,火 事をぼう然、とながめている様子を見て,大へんだなと感 じながら,火事そのものがそんなにこわいとは思えなか ったとのべている。しかし翌日,神田や浅草の親戚の安 否をたずねるため,本郷三丁目から万世橋のほうへ降り て行ってはじめて,大震大火の惨状に心をうばわれ,震 災防止の分野に踏込む決意、をかためたのである O

河角にかぎらず,当時震災の惨状に心をうたれ,地震 学や震災防止の分野へ進まれた研究者や技術者は数多 い。これらの人々が日本の地震学や耐震工学の発展をリ ーダー格で進めてきたことはまぎれもない事実である。

しかし河角の例でいえば関東大震災の 4 年半後,まだ復 興も完了していない昭和 3 年地震学科を卒業しながら,

就職口のないまま,観測関係の「嘱託」の仕事にありつ いたとし、う状態であった。

河角の思想に大きな影響を与えたと思われるのはキリ スト教への入信であろう。河角夫人は河角との結婚後,

最初の子どもを身ごもったときに洗礼をうけてクリスチ ャンになった。 「奇跡」などの問題が心にかかり踏みき れなかった河角も,長女が難病にかかった時,人間の無 力を感じて入信した。長女はついに不帰の旅へ旅立った が , 「なくなってもほんとうに御心があると,私どもは いうんで、す。神の愛がそういう形でわれわれをほんとう の救いに導いてくれるということがはっきりわかりまし て……」とも L 、 う 。

神の存在を信じ,一方では次の関東大震災で「何百万 人」もの人が死んでしまうことをおそれる河角が,両者 をどう考え合せたであろうか。 「私も昔はその問題にひ っかかったんで、す。 1 7 5 5 年にポノレトカ ノレのリスボンで大 地震が起こって,そのとき,ちょうど1 2 時ごろで,教会 に礼拝に集まっている人たちが,その教会がくずれ落ち てしまったために,みんないちどきに死んでしまったと いう記録がある O 神さまがキリスト教を信ずる信者をそ んな日に合わせるというんだったら,愛の神だなんて決

していえないんじゃなし、かと,私自身ほんとうにひっか かったわけなんです。」とのべている。

さらに, 「そういう人たちが死んだからといってこの 世に生きているだけがほんとうの生ではないとし巾、ます か,この世の生活だけが生活じゃな L 、,もっとし、ぃ天国 に移れたんだ。この世の生活はただ仮の宿の旅人である

という考え方なんです。」

「また神はそうし、う人たちの死を通じて,信じない人 たちに,ほんとうの生活はどういうものであるべきかと いうことを教えるために,そういうことをおやりになっ たんだという考え方もあると思う。信者といっても必ら ずしもほんとうの信者とは限らないで,神さまの目から 見ると不十分の人もあるかもしれなし、。ともかく,少な くともこの世はただの仮の世で、あって,もっと来世のほ うがしたわしい世界で,そちらの方に移してくださった んだという考え方が,いちばん正しい考え方じゃなし、か と思うんで、す。」ともいっている。

それで河角自身は, 「私自身には,まだ魂まで救うだ けの力がありませんから,いまの現実の生活において,

少しでもみなさんの役に立つことがあったら,それでお 役に立ちたし、とし、う気持ち j であるとのべている。少し でもお役に立つことの内容は人々を震災から救うことで あることはたしかであるが, 「心のほうの救いの方が,

日本の同胞全体に及ぶということが非常に望ましいこと です。」といっている。後段が河角の思想の余り知られ ていない点であろう。

震災のきびしさについては,しばしば言及している が,同時にきわめて重大な考えを強調していたことを指 摘したし、。 「関東地震で、は火事の問題が非常にたいへん のように見えますけれども,家がつぶれることがほとん ど防げるとなれば,押しつぶされて死ぬという心配をし なくて済むわけですから,火を消すことに本気になりさ えすればいし、。火を消すことができれば,もう東京の地 震災害の大部分がゼロになっちゃうわけです。」

H

H

・どうしてもめいめいの家で消火器ぐらいは用意し てもらわなければならない。消火器は…−・非常に優秀な ものでも小型のものだと,たくさん買えば 1 , 0 0 0 円でメ ーカーが卸すといっておりますから,各家庭で二つや三 つ備えることは決して不可能ではないと思う。各部屋に 消火器があるとなれば,もう火事の問題なんて心配する ことは絶対になし、。大地震は一分かせいぜい二分たてば おさまっちゃいますから,そのおさまった時期に消火器 を使って火を消してもらえば,決して地震はおそれるに 足りないと,私は L 、し、たいので、す。」といっている。

都防災会議地震部会が浜田の報告をもとに,冬の夕食

時,風速 Sm/secの条件下が避難できずに約5 6 万人の死

者,圧死者 2 , 0 0 0 人とし、う報告を出しているが,河角は

この報告にもかかわらず,悪い条件がかさなった大火で・

(3)

は「数百万人」が死ぬと考えていたし,火事さえ消せれ ば,人的被害をゼロに近くしてしまうことが可能だと考 えていた。消火器の例のほかに,石油ストーブにしても 自動消火装置つきであればとか,石油ストーフ、からの点 火,出火であっても消火器さえあればという出火防止に 徹した考え方で首尾一貫していた。

河角の思想については,有名な69 年周期説に言及せざ るをえなし、。

河角の69 年周期説のまえに,河角は建築基準法の基礎 に使われた有名な河角マップをまとめている。 「昭和2 4 年ごろ建設省の依頼で日本の各地の地震の危険度の分布 図をつくり,これを基礎として,どこではどの程度の強 さの建物にしなければいけないという地区分けがきめら れた。この実績があったことから,昭和3 4 年ごろ,国宝 である鎌倉の高徳院の大仏を将来の地震にたえられるよ う修理するため,国の補助金で修理にとりかかることに なった時,修理委員会の委員長から依頼をうけた。そこ で,鎌倉の古記録を全部調べて,どういう地震は鎌倉で どの程度の強さだったかということをきめ,それの強さ 別の統計をとり,その回数の関係から 1 0 0 年に l 回の強 さはどのくらいになるか,あるいは5 0 年ではどんな……

そうしづ関係を調べて,その関係から地震の危険度をき めた。さらに,地震の起こり方になにか法則性があるか どうかを調べたくなり,期待をもたす に可能な統計学的 方法を試みて調べた。その結果, 99.9% という確率で周 期性があることがわかった。この結果に我ながら驚き,

かつ地震の対策面からはかなり信頼のできる事実でもあ るので重視しなければならない結論であると考えて,

「損害保険協会」のなかにある災害研究会というところ への報告と,・…一高徳院というお寺の大仏修理の報告書 にまとめた論文をのせた。」この両者を見ている研究者 はきわめてすくなかったが,のちに地学雑誌にその後の 検討結果を含めて報告しているので,この問題に関する 河角の考えは地学雑誌の「関東南部地震69 年周期の誕明 とその発生の緊迫度ならびに対策の緊急性と問題点」

( 7 9 巻 1 1 5 〜 1 3 8 頁 1 9 7 0 )と,共立出版の「地震災害」の なかの「震災防止一一関東地震の経験と火災対策一一」

(242‑277 頁 1 9 7 2 )に包含されているといえる。

何れにしても,停年 1 年弱前の新潟地震の体験と69 年 周期の発見が,停年後,東京都防災会議地震部会の仕事 に専門委員として全精力を傾倒する直接のきっかけにな ったことは否定できないであろう。

3  東京都防災会議及び岡部会の役割

東京都防災会議は, 「災害対策基本法(昭和3 6 年法律 第 2 2 3 号)第1 5 条第 8 項の規定に基づき,東京都防災会 議(以下「防災会議 J という。)の組織及び運営に関し 必要な事項を定めることを目的とする」東京都防災会議

条例(昭和3 7 年1 0 月1 6 日東京都条例第 1 0 9 号)によって 運営される。この条例には専門委員の任期は「専門委員 は,当該専門の事項に関する調査が終了したときは解任 されるものとする」と L 、う形で示されている。また,専 門委員の所属する部会の活動については,昭和3 9 年 7 月 2 9 日決定の「東京都防災会議部会の設置について」のな

表 1 各種の基礎調査(都防災会議〉

テ ー マ |テーマ数*

地震動・震度・地盤 7 

崖および擁壁の崩壊予測 2 

建築物被害予測 7 

土木施設等被害予測 2 

危険物等による被害予測 7 

延焼関係調査 6 

避難関係調査 1 3  

情報体制 1 

パニック対策 2 

津波予測 1 

地震水害予測 1 

都民の協力体制 l 1 

人的被害推定 1 

震災調査 3 

本数年連続調査の場合には各年 1 テーマとする 表 2 各種の基礎調査(都他部局)事

ア ー マ テーマ数

地 盤

がけ,ょう壁調査 地下水位解析 水質検査

内部護岸・港湾施設等調査 大震火災予測

危険物等実態調査 延焼に関する調査 自動車火災実験 消火等装置開発 消防力等調査 基本計画策定基礎調査 防災拠点

防災基本図 行動,む理 世論調査 地域危険度 震災調査

5  2 

2 4 2 3 4 1 ι 5 3 4 1 1 1 1 2 1  

唱E4

*東京消防庁,港湾局,首都整備局,建設局,警視庁

(4)

40  都 市 研 究 報 告 第5 3 〜 5 7 号 表 3 各 種 の 基 礎 調 査

(昭和 48 年科学技術庁集計より 1 編集。メインテーマのみ。 / 

「一 一一一一て一 一丁一一一一一

一 一 二 二 一 二 −!一二竺 l

i  地震予知関係 '  1 7   i  地震に関する研究 :  25 

l 糊 に … 究

土木・建築物等の耐震性 :  30* 

!  被害の及ぼす影響 i  2 

出火・延焼 I  1 0  

耐燃難燃建築材 I  1 0  

人的被害避難 i  2 

交通確保 0 

震災心理 総合的調査研究

*防災計画関係 3 を含む

かで,災害原因別による「被害想定」案を策定するため と目的が示されている

O

個別的に,土木機造物,木造家 屋,有毒ガス拡散,崖および擁壁などの被害想定がおこ なわれ,昭和 49 年度事業として,被害想定の総合化がお こなわれている状況である。地震部会設置後 1 0 年を経過 している。この間おこなわれた調査研究は,東京都地域

防災計画(案〕震災篇(昭和 49 年修正)東京都防災会議 (376 〜 387 昭和 49 年 8 月)に示された震災に関する調 査項目を編成がえして示すと表 1 のとおりである O 参考 まで に都の他部局及び国の機関における主な調査研究は 表 2,表 3に示すとおりである。

表 1にみるとおり,被害想定の前提となる調査,個別 的被害予測,関係要因の調査を中心に昔日防災会議地震部 会が活動してきたことはたしかである。避難関係に力が そそがれていること,とくに避難施設計画への橋渡しに あたる調査と答申が含まれていることは,被害想定の完 了をまっていられないと判断する河角,浜田の強い主張 があらわれていると考えている。関連しておこなわれた 他部局の基礎調査では,警視庁中心の住民の行動心理の 調査が日伝っている

O

また,国の基礎調査はより基礎的 かつ理i学的研究調査が主体になっていること,東京や その周辺部をモデノレ地区にえらんだものが多いことに特 色がある

O

地震部会の任務である被害想定の総合化は昭和 49 年度 調査として実施中であるが,すで 1 こ実施す.みの東京都震 災予防条例にもとづく地域危険度の測定結果と有機的な 関連を図りながら,被害の態様,災害の地域性,改善事 項の指摘ならびに予防対策を明らかにすることになって いる O そこで,震災予防計画のなかで,被害想定や地域

t 理 念 ) ( 基 本 目 標 、 う ( 7 つの!:i l l 豊里)

図 1 東京都震災予防計画の理念,基本目標および 7 つの課題(具体的目標)の体系(都の資料)

(課題~1)1 {おける主な具体的計iE)

1 震災 I t 関守品調査研究

︶ −  

t − 

/ ︑ − ︑ ︐

づ 一

− 台 g 同 市 一 災

F

一 筋 書 一 円 災 一 義 高 一 狭

|司︵

内 ︐

4

造 一 ︶

構 一 市 市 一 都 F7

︿ 制白−

AY

い 一 時 間 強 一 の

7 L

− −

E噴

宜 白 一 狭

山内一︷

3  . 盟 主 要 の 防 」 仁

{一次災害対震)

4 火 災 等 の 防 斗 仁

{三次災害対策)

災 害 IZ 強 い 市 民

5 避難場所等の安全確保

6 防 災 体 制 の 整 備 t 災害 1 あ愈体制)

7 都 民 的 協 力

被 害 想 定

都市の防災化,災害の防 4 上 避音量の安全確保 地主主危険度の測定

オ プンスペースの健保 L 工場割持也・公園)

防 災 拠 点 づ く り ( 江 東 6 織 点 1 学校.病問宅消防署.讐察署などの耐震怪強化 河川堤防ー橘双などの公共施設

上下水道などの地下煙鐙物 地 盤 沈 下 の 防 止

出 火 の 防 止 I *気使用設備器具苓の安全化 初期消火|自主防火体制的聾備.消火器の設置 火災の拡夫防止 l 消防力の強化,消防水利の盤備 童里総場所の指定および安全憶保(災害防止縛なじ)

避給場所の偏重。給水施政肉筆備

避雛道路の指定および安全確保〈災害防止稽など)

災 害 応 急 体 制 的 笠 傭 情 報 連 絡 体 制 的 整 備 防災教育および防災思鎮の普及活動 防 災 組 織 の 育 成

防 災 訓 練

(5)

危険度の測定,その他の事業がどのように位置づけられ ているかを見る必要がある O 図 lは震災予防計画の考え 方を理解するうえで参考になる。

震災予防計画は,東京都震災予防条例第 2 条第 2 項に 主主づくもので,東京都震災対策本部において策定される ものであり,東京都における震災予防に関して「震災危 険期」を目標とした長期計画で、あって,東京都中期計画 と密接な関連をもたせてその実効を図るものであるとさ れている。震災予防計画は,震災の予防計画としては長 期の基本的計画となり,これをもとにして作成される地 域防災計画の震災篇はその内容の充実をはかる短期の実 施計画といえる。なお,東京都震災対策本部(緊急時に おかれる災害対策本部とは別)が,東京都震災予防条例 の制定趣旨に基づいて,同条例第 2 条第 2 項に掲げる震 災予防計画に関する重要な事項について審議するためお かれている。知事を本部長とし,各部局長を本部員とす るこの機関は震災予防計画の策定および推進,凶および 関係各局ならびに関係諸団体との連絡調整,地域危険度 の測定その他計画資料の調査収集に関する事項をとりあ つかっている。したがって地震部会の調査結果は吟味さ れたうえで,震災対策本部の資料として利用され,行政 施策へ移されることになる。また,震災予防計画が「震 災危険期」を目標とした長期計画と考えられている点 で,河角の69 年周期説の影響を強くうけ,同説を行政行 為の根拠においていることが明らかである。

防災会議,震災対策本部,地震部会のそれぞれの機能 はことなるが,地震部会が目標とする震災被害想定の結 果がどんな効果をもつものであるかについて検討してみ たい。図 1 では被害想定の展開が示されていないが,東 京都地域防災計画(震災篇〕では「震災予防計画」のな かの震災に関する調査研究計画の一貫として位置づけさ れていると理解できる。また,震災対策本部の所掌事項 の一つである地域危険度の測定結果と有機的な関連をも ち,被害の態様,災害の地域性,改善事項の指摘ならび に予防対策を明らかにし,震災対策推進上の各種施策の 指標と考えられていると理解できる。しかし現実には,

地震部会を構成し,基礎的調査にたずさわる専門委員は 必らずしもこうした機能をもっ被害想定に専念している わけではないし,調査結果を参考にしながら,予防対 策,応急対策,復旧対策を行政部局が実施するには被害 想定の結果のとりまとめがおくれている感がある。行政 部局は地震部会の結果をまつことなく,独自に事業を展 開せざるをえないし,事態の推移の如何によっては,地 震部会の専門家に相談はするとしても,対応できる暫定 的被害想定を用意せざるをえないであろうの大学に所属 する研究者でおこなう地震部会の専門的調査研究のある 意味での限界を見る感があるし,行政部局としてこの限 界をうちゃぶる方策を用意する必要があるようにも感ず

る。地震部会が調査機関化すると,諮問機関としての機 能も充分に発障できない結果にもなりかねない。諮問事 項の性質上,長期にわたる専門的調査が必要なこと,学 術的にも未解明の問題も取扱わなければならないこと,

都に限らず地方自治体に専門的な調査研究機関がないこ と,時間的切迫で平行して対策をいそがねばならないこ となどの諸事情が関係して,担当部局は被害想定の結果 を充分活用しきれないまま次の震災をうける結果になり はしな L 、かと危倶している。この間の事情は,当初被害 想定を目的としながら,対策的な色彩のこい都市の防災 化・災害の防止,あるいは避難の安全確保についての調 査を地震部会でおこなってきたことにもあらわれてい る

O

この点には指導者としての河角や浜田の震災の問題 についての考え方が強く反映しているともいえる。

震災予防計画に示される 7 つの課題(図 1 参照)のう ち,防災都市づくりは都市改造事業につながるものであ るが,超長期の,かつ予算のかかる事業であるから,次 の震災,;場合によっては次の次の震災の時期とのかねあ いが問題になる。この点,河角は69 年周期でなお時間的 に余裕がないと考え,震災対策とくに出火対策を強力に おしすすめるべきことを強調していた。その考え方は,

重荷主百五芸Kii蔀百福海記五五:i~t~--、

に , 一方では出火防止がきわめて重要であるという風に '  理解できる。このことは防災の論理としては正しいと考 J  えるが,都市改造の論理は基本的には機能性,快適性, / 

安全性(保健性を含む)を充足するものでなければなら I 

ない。この点に関連して,すくなくとも環境問題と震災 I 

問題との論理的統合が研究上からは必要と考えるし,都 の政策としては示されていなし、。また財政問題とのかね 合いについても満足すべき具体案が示されているとはい 震部会は避難に関して精力的な作業をしてきた。そ の中心をなしたのが浜田であり,それを支持したのが河 角である。東京都震災予防条例第37 条に基づき指定され た 1 2 1 の避難場所と住民の地区割当てについて,都民の 批判的な声をきくことが多いし,また避難場所の機能に 震災時の情報センター,食料,水,医療等のサービスセ ンターとしての機能のあるべきことも明確にされていな い。かりに川崎付近の異常隆起が地震に発展したとする と,避難場所と住民の地区割当てはすくなくとも大田区 については修正が必要であろう。東京都全域に及ぶ震災 と,都の一部が震災をうける場合の住民の対応行動は同 ーではないこともある。この点では地震予知連絡会の示 した地震情報はミ予行演習ミの意味でも意義があったと 考えている O

4  震災予測の考え方

東京都防災会議地震部会と東京消防庁火災予防審議会

(6)

関 2 都防災会議地震部会の考え方

都 市 研 究 報 告 第5 3 〜 5 7 号

の震災予測の考え方をもうすこし詳しく吟味しておきた 関 2 は地震部会でおこなっている被害想定の考え方を 示すフローチャートである

O

原形は東京都地域防災計画

(震災篇)に示されているが,若干の修正を加えてあ る。ここに示されているすべてについて調査がすすめら れ,ほぼ最終に近づいている。このうち,津波について は,地震部会ではその影響はあまりないものと考え,か わって,地盤沈下による海面以下の地域の地震水害の発 生とそれによる被害を重視している。

図 3f1 東京消防庁の資料(震災対策の概要昭和4 9 年 6 月 東京消防庁)による震災対策に関する調査研究の 体系(昭和 48 年度)である。このうち,地域危険度につ いては図 4 の示すとおりであるが,若干の説明を補足し ておく必要があろう。

地域危険度の測定は,東京都震災予防条例第 1 7 条に基 づいておこなわれ,前述のとおり,東京都震災対策本部 の所掌事項の 1 つである。震災時の地減の災害発生要因 を科学的に抽出し,総合的な危険度を地域別に明示し,

図 3 j 震災対策に関する調子 E 研究の体系(昭和 48 年度)

42 

電気ガス氷i星の~~-

エ 1 覇危 F 主物施設の u i ! ̲ : 壇

*有毒ガス拡散

危険物を E 叉肘且ラ事業所の実康調査 4 8 .  7 .  1 1 問屋川園)発売 623 号

1  出火要因1 1 . 到 す 吾 調 査 研 丸

(工業用水戸町出火危険"関苛吾石膏充)

火軍使用暴員削車問環境"庚 l 苛 る 調 査 48.10.20  防震〈銅 I•艶舟 329号

旺 一 号 関 一 射 検 一 別 融 一 肱 唯 一 一 川 街 一

8

2 延 焼 要 因 拡 九 防 止 は 踊 ・ L . J 」 危 険 物 の 大 火 の 延 娩 l l 及1 : 1 . 可影響"商

3 調 査 研 究 ‑ ‑ n 寸 る 調 査 研 究

要 消 火 範 囲 の 実 態 吉 岡 査 L 消防車両町走行予測)

3  j 間的周設備再開町雪量化,,関 する E 国畳研究

5  多 量 ' . k 災防ムヒ日開守る研究

6  合j.~火災It お It る延焼防止

>:::"壷ガスカ、ちグラ避事l• こ嘆1寸 る 研 究

ワ 事壇也下建築判等のね酌写 ら l i " < l . ' . k :足対東"関すも研究

8  市街地!とおける自動車穴史的性吠 l Z 蘭 宵 品 研 究

L 。 、

制 帳

せt ;+;別延焼危険直補正

げ λ

避 純

一 情 紘

(都防災会議)

総 合 j ]  

•I!

企 部隊運用方童十

(7)

図 4 地域危険度の測定 東 京 都 防 災 会 議

地 震 部 会

|都市構成グ J レプ|

~

草虫色合地滅危険度

都市の震災時の危険の程度を評価するものである。測定 の結果は,同条例第1 8 条および第四条に規定される危険 地域および特別危険区域指定に活用される。危険地域お よび特別危険区域は,震災対策を積極的に推進すべき地 区となるが,特に特別危険区域は防災再開発事業の対象 とされ,積極的に安全化対策が推進されることになって し 、 る 。

東京消防庁火災予防審議会地震対策部会が関係した地 域別出火危険度と地域別延焼危険度はすで t こ公表されて いる。地震部会が協力した地域危険度測定も完了し,都 の施策計画も含めて何れ公表されるはずである。さきに みたように,地震部会の調査研究は理工学的側面からの ものであり,これらの成果を活用しつつ,加えて図 4 に 示すとおり,都市構成と地域特性をくみこんで複合的な 地域危険度が求められている。これらの作業を通じて,

関東大地震 ( 1 9 2 3 )と同等の規模の地震が,ほぼ同じ位

東 京 消 防 庁 火災予防審議~

消防胞策への反映

置に発生したらという条件で進められている。

すで、に公表されている出火危険度,延焼危険度を吟味 する限り,燃えるにまかせる状態になった場合の東京は 絶望的で救いようがない。震災対策のきめでは出火対策 であり,防火力の増強等を含む延焼防止対策がとくに危 険な地域について平行しておこなわれるべきであろう。

ど抗とと,すでにき ζ モじ一る在京わ η 百 事 蒜 災 再開発事業という構造論的計画とどう調和させるかを検 討しなければならないであろう。いってみれば,生態論 的対策と構造論的事業計画とのとり合せが,都にとって 思案のしどころであろう。

地震時の出火について,都防災会議地震部会は,関東

震災後の調査研究の結果から,地震による木造家屋の倒

壊,出火,延焼という考え方をとってきた。木造家屋の

倒壊については,すでに地震部会の報告が出されている

が,その他の研究成果を考え合せると,大きい場合には

(8)

木造家屋練叡

  1 . 5 0 0     . f g o

  I~~~o I <   s o .  o  

う 4 ms3 〜5 7 け

木造家屋の新旧と密度(望月より編集〕

、 二 IJ ユ刀ミ士I ナ一一

    . . E

仁 コ

. 

C コ 仁 コ

.   . 

E コ

50 〜 30  % 

<  30  %  7 0 〜 50  % 

一 九 五 五 年 以 前 中 木 這 家 屋 激 的 μ

都市研究報告 l 河 5

44 

量としてどの程度に考えるかどうかにある。大局的に考ー えると,台地面上の木造家屋密集地域での出火想定は低 地内 γ 些 4 て相対的に低下する三と子なるで告主 J

一 〜 一 一

:暁危険は出火がなければ発現しない正しかし野放し の延焼がはじまれば自然鎮火をまっ以外に方法がなくな る o 構 造 論 的 都 市 改 造 の れ は , 大 き な 根 拠 を こ の 如 こ \ I t ゴ L ているが,住民の合怠,財政的裏づけ,時間とのた ¥ 

f た州、などの難問があるほか,改造地域の順位づ吃長十一 J

.  一 一 一 一 −

し里監注目酔抱えていタ/定険物施設や看護育ス施設と 府住地域や商業地域,公共地域等との分離,危険物施設 等の安全性についての疑問など解決すべき問題も含まれ る O 構造論的下じきなしに出来上っている東京を震災か ら守るためには,超長期的な構造論的計画をもつべきこ

. 

子炉一

ー − − 、 、 、

I  2 3 区全域の平均倒壊さ容は 6 . 75 ぎから 5 .%程度となり,関

I  大震災時の全壊ヰ~ 2  5 ' 6を上まわる。当時より市街地前

l 拡大し,かつ木造家屋の分布が周辺部に多く,かつまた

i

l より悪い地盤の地域に木造家屋が土台えていることも関係;

¥ L 立にむ亙ろう\ c 図5 〕;示造家屋が瞬間的にミ τ γ

ゃんこミにつぶれることはないと考えられているし,関

東大震災当時とは火気使用設備や火気の性質,量,出火

の性状等が大いにことなるので,木造家尾の倒壊率から

出火率を求めることは妥当ではないという強い意見もあ

O

しかし出火にかかわる諸要閃の地域分布には差があ

るので,相対的な出火確率の地域差は否定で、きな L 、。東

京消防庁の地域別出火危険度(凶 6 )はこの考え J j に一

つの根拠を与えうると理解できる。問題は地域差を物理

(9)

図 6 火災危険度図(火災危険度7 以上を表示)

とは論をまたないが,構造的に弱体化させる条件があま りにも多すぎるし,またそうした条件の増大のテンポは 余りにも早すぎるので,これらの要因の排除を強力にす すめることが不可欠である。

地震水害(図 7) は海面以下の地域で現状では不可避 と考えられている。この点では地盤沈下対策は震災 I i i ] 凶 としても不可欠であるが,現状で ・ L t . 海面以下の地i 戒を守 る堤防・護岸・防潮堤を完全に耐震的なものとする以外 に方法はない。

延焼も地震水害もさけられないとなると,住民は避難 する以外に方法はなし、。避難計画のための調夜や避難計 画に力がそそがれてきたのはこのためであるが,避難に は方法をあやまると取かえしのつかない大被害につなが

  火 災 危 険 度 q

E : ; J   火 災 危 険 度 8

~ 火 災 危 険 度 ヴ 仁コ 火災危険度 6 以下

る危険も合まれている。避難にともなう被害予測が不可 欠のことと ¥ , ・ えられるのもこのためて、ある。また,避難 には住民の個別的判断がともなうので,この点も考慮し た地域住民の協力ないし訓練が事前に用意されていなけ ればならないであろう。避難開始の時期にはひどく地域 差が生ずるはずであるし,避難に必要な情報は,とくに 初期には期待しにくし、。したがって,よく訓練された地 域のリーダーがどうしても必要で、あろうし,その人々の リードの如何が被害をさけたり,被害を巨大化したりす ることにも御意しておく必要があろう。

被害怨定はある設定条件について求められる。現実に

; a 生する地震は設定条件を包含することもあるし,包含

しないこともありうる。現実に発生する地震に対応した

(10)

46  都 市 研 究 報 告 第 5 3 〜 5 7 号 凶 7 地震水害と崖・ょう壁崩壊の危険地域

各種の判断が東京都災害対策本部に求められることにな るが,この点に関しては職員の訓練が不可欠であろう し,判断の助言;者を用意、することも必要である。災害対 策本部は地震が発生し,または発生するおそれがある場 合,防災会議の怠見をきいて設置されることになってい るが,おそれのある場合にはともかく,発生した場合に は防災会議の意見をきくまでもないであろうし,上記の 助言者の意見をきくこともできないであろう。

こうみてくると,被害想定をもとにした各種のオベレ ーションがあらかじめ用怠されていること,用意された オベレーンョンを状況に応じて修正して適用することが 都に要請されるであろう。

士也震水害

崖.ょう壁

5  災害ポテンシアルの巨大化

可能な限りの準備をするとしても,災害には,とくに 科学技術の各種の施設,設備,装置等を取込んだ都市の 震災では,予測以外の事態が発生することを充分に考え ておかねばならなし、。予測以外の事態は火災と多人数の あつまる場所でのパニック,安全と考えられていた施設 等の彼壊といったことから起りうると考えられている。

そこで,これまでの予測のなかにこうした点がどのよう に,どの程度組みこまれているかを吟味する必要があろ 火災に関しては,自動消火装置が作動しなかったり,

漏電,ガスもれ,ストーフ、等の消し忘れなど想定しにく

(11)

l 開 設 備 器 具 問 調 査 1 1 集~t~~Ji

(  48.10.20  附 震 l 調)発売 329 号)

( 気設備器具以外の出火要因調査

@ 

強 円 吋 司

u E 吊

滑 沖 油 将 叫 即

危険~1!!1薮 特別危険医域 の治定

−   17 

, . _ ー ー ー ・ 、

じ也震地竺;

昆ーー記

i ‑ − ー ・ ・ 『 L主!~!~

「ーーーー・ 1

L 却下埋設物 J

r − − − ー ー 可 日 ス 」

「ーーーー、

4 遇 里 曹 量 z

」ー・ーー」

~

‑‑‑− − 、

1 情 報 i

L‑‑‑‑‑.J 

⑪地担軽別出火危険度 地域の震害危険度

都 防 災 会 議

l 危 険 物 時 吸 う 事 業 所 の 実 態 調 査 (  4 8 .   7 .   I  l 防震は閉)手そう~ 623 号)

工業用炉の出火危険の研究

法定危険物 少量危険物

(  4 8 .  5. 10 防震(針)発売 1 5 1 号)

延焼助長要因−,.−危険物

L 特 F 卑可燃物 L 可燃性ガス 市街地の延脆危険 le~日す吾調査

① 

修正地織別延焼力 延鳩阻止要因「・高架絶設

ト耐火建築群 L空 地

(都防災会議分科会)

時ー

3 消火要因一一一消防力

危険物の丈火の延焼拡大 I t 及ぼす影響調査

@ 

要消火範圏の実態調査

⑥ 

自 I l l 車群の市街地火災 I Z 及 l i す 影 響 繍 査 消防車両の走行予測

@ 

(12)

48  都 市 研 究 報 告 第 5 3 〜 5 7 号

図 9 液状化現象発生の可能性大の地域(松田磐余による)

い条件,危険物施設の安全性の過大評価,延焼を考える 卜ーで、考慮されている消防力の過大評価,道路交通の混 乱,初期消火本の見込みちがし、などが考えられる

O

( 図 8 参照〉。パニックについては,不特定多数の人があつ まる地下街,映同館等について問題の指摘がされている が,その規模,係相 1 を想定するまでにはいたってい危

¥ ,

  、。安全と思われている施設等の破撲は,個別的に被者 予測をすれはともかく,予測以外のことを予測すること は困難であり,予測できないことは被害の発生ありと J I ' ; える以外に ) j / . t は伝いであろう。たとえば,砂地検の液 状化可能性大の地域での地機破壊の影響,干 i n h タンクや 地下埋設のカス管などの破壊がその例である。 ( 閃 8 ,

9 参照〉 η

災害ポテンシヤルは年とともに変化するし,同じ年で も季節や時間によっても変化しうるものである

O

東京消 防庁の示した火災危険度図を示すと前出図 6 のとおりで あり,関東大震災の時の焼失区域が千代田,台東, 中 央,江東,墨田の各区にまたがる地域であったのに,周 辺の江東,!J~Efl の J夜、1:;~1 ,江戸川, g;飾,足立,淀川,

北,板橋北半部,新 m 北端部,中野,杉立を,世田谷北京

f a l ,目黒中西部,大l l i商品i といった周辺部に火災危険度

の高い地域があつまっている

O

このことは冬の夕食時北

ないし北西の風という条件でなくても,延焼火点が多け

J Lばどの万 1 立の風に対しても出火すれば,時間の長短は

あるが焼失の危険があることを物語っているし,関東大

海災の教市||は当時の焼失区域についてはある程度いかさ

(13)

図1 0 災害ポテンシアルの巨大化

I 制御

/ 人 . − ・

一 戸 、 ‑ ‑ ‑ / / . 『

ニ~ン----- , , , . " 、 、 / / ツ

~""' .  ~·・

危険だゴニ ν ーーーーーで.....・・・・・ 人 力 山 P

地盤官同.川

ι

I 坦飽フ芯下(東京の f 則 1

.・ ー ー −ーーー

a

・ . . . . . .ー

『 『 』

o , .  

0 . 5  

ー 1m

  明浩 ?  27

勺ム

(全国)

水 害 死 傷 毛 I  6.~10ぺ

I  Ct.340 → 五1 3 0 ) , )

ーム 火

/ 詰

/東設 I~、用

I  ! 備 f 士

I .   §

/ 家 制 御

λ  6000 

= 千 百 f 園

1 . 1  

百 万 , t 1 0  

淀 川 也 震 一 一

50  60  70  80 守 o 1900  10  20  J o   ~o so  60  70  a o   90 2000 

危険ポテンシアルをここでは火気使用設備で示してあるが,エネルギー消費量,火気の熱量,爆 発力,延使用時間等を組み合せて示すのが妥当であろう。地盤沈下の曲線で示されるように,関東 大震災時にはみられなかった海抜 0m  以下の地域の地震水害の可能性は,新潟地震時の新潟 0メー

トル地帯の例からみても,きわめて高し、。

れているとしても,昭和3 0 年ころから急激に拡大した外 縁部に問題地域を押し出したともみることができる。

さらに一般的に考えてみると,震災時の危険の要因は 人口が増大し,都市が広域化し,生産技術や消費生活の 様式が多様化するにつれて増大するし,技術的な制御も 進歩するが,技術的にも人力でも制御できない要因が結 果として増大しているといえる。また,技術的に制御し えた危険の要因が延焼区域に包含されると,延焼助長の 要因に変化することにもなる。このような考え方を概念 的に示すと図1 0 のとおりであり,次の震災は安政地震,

明治27 年地震,大正1 2 年地震の当時とは,社会経済的条 件が全くことなるなかで発生することを知る必要があろ う。地盤沈下による海面以下の地域の地震水害というあ たらしい災害も加わる。この間,構造的に耐震性能の向 上をみたのは局限された地域にすぎなし、。加えて,昼間 であれば多数の流入人口の問題もあるし,災害時の人間 行為の非法則性など災害ポテンシアノレを巨大化している 多くの要因がある。デパート,繁華街などにあつまる浮

動性人口の実態と災害時の行動予測もまだ充分にはおこ なわれていないとはいえ,被害を巨大化する要因になり かねないと考えられている。

東京に限らないが,災害ポテンシアルの急激な上昇が 1 9 6 0 年代を中心におこったことは図1 0 に示すが,下記の 多くの項目について吟味しても同様のことがいえる。

1 . 国民総生産指数(昭和3 5 年からの1 0 年聞に実質2 . 5 6 倍 )

2 .   1 人当り国民所得(昭和3 0 年8 0 千円, 3 5 年1 3 8 千円,

4 5 年5 4 4 千円)

3 . 一般会計歳出予算額(昭和3 5 年からの1 0 年間に3 . 7 6 倍 )

4 . 財政支出(国・地方)の構成比

(国土開発昭和3 5 年10.8% 昭和45 年1 6 .3%) 

(国土保全 5.1%  汐 3.3%)  5 . 社会開発関連技術の導入件数の推移(昭和3 5 年から

の1 0 ヵ年で約 5 倍 )

6 . 鉱工業生産指数(約 3 倍 )

(14)

主要な法律・条例・報告等(東京中心)

A 環境問題に関係深いもの

.防災問題に関係深いもの O 開発に関係深いもの

! 明 治 水 害 側 I 

|大正水害 ( 1 7 ) 関東大震災(2 3 ) 第5 3 〜 57 号

都市研究報告 5 0  

} . (  5 

1 … ι t i 吋 6 気象業務自由(7 5 )

.河川法・砂防法(9 8 )

.都市計画法 ( 1 9 )

〜 20 年

室戸台風(3 4 ) 静岡地震(3 5 ) 東南海地震(4 4 )

l 三河地震(4 5 ) 南海地震(4 6 ) カスリン台風(47 〕 福井地震(4 8 ) 十勝沖地震(5 2 〕 狩野川台風(5 8 ) 伊勢狩台風(59 〕 企工場公害防止条例( 4 9 )

.消防組織法(47 〕・消防法(4 8 ) 0 国土 総合開発法( 5 0 〕 0 ・...建築基準法( 5 0 )

〜 30 年

〜 40 年

〜 5 0 年

.騒音防 rUこ関する条例(54〕 ·~fl, 、煙 防止条例(5 5 )

g 高 山 ス 取 締 法 ω ・ヵス事業法(5 気象業務弘{5 4 〕 .原子力基本法(5 5 〕

O γ l 今都閣整備法〔5 6 ) O 工業用水法(56 〕 4 水質{恥全法,二 E 排法(58 〕 0  I ;場立地

の凋伐と事に関する法律(5 9 ) 0 肖都圏 の既成市街地における工業等の制限に

|対する法律(5 9 )

.災書士、 I 策基本法( 7 月).(新)河川法

.防災建築街区造成法( 6 月 )

〜 60 年

.地袋予知一現状とその推進 1 . 1 ・ 1 両 . 東 京消防庁「東京都の大震火災の被害の|

検討」( 7 月).高徳院一報告) 7 月 〕

.東京都防災会議設置 C l o 月)・都防災 会議条例 j l ( 6 2 〕 (1 0 月)・火災予防条例 ( 6 2 )   (  3 月).鎌倉の地震力の期待値 について(河角:災害科学研究会)

.地震部会設置(都)

6 1 年

6 2 ,   6 3 i f l企ばい煙規制 l 法(62 )企ビノレ用水法(6 2 )

0 新産業都市建設促進法(6 2 )

6 4 年 新潟地震

松代群発地震 (68 年中ごろまで〉

.地震予知第一次長期計画

.地震部会広域避難計画答申 .防災拠 点構想(建設省委託調査報告)

.東京消防庁 6 1 年報告の補訂( 3 月 )

. 大 震 火 災 消 防 対 策 策 定

•0首都圏近郊緑地保全法 65 

66 

企公害対策基本法( 8 月)・液化石油カ スの保安の確保及び取引の適正化に関 する法律 ( 1 2 月 )

...大気汚染防止法( 6 月)企騒音規制法 (6 月 )

67 

十勝沖地震

・東京消防庁震災対策本部設置 防 江

害 .

公 O

都 ↓

京想 東構

企 占

6 構 置 拠想 川

設 ・ 本 会︶基 絡月発 達 7 関 知︵再 予例区 震条地

地 止

.  東

68  69 

g 中央防災会議,大震対策検討開始 科 学 技 術 庁 第 一 次 震 災 対 策 研 究 . 消 防審議会「東京地方(関東南部)にお ける大震火災対策に関する答申」 (3  月 〉

.中央防災会議「大都市震災対策推進要 制」( 5 月 )

70 

サンフェノレナンド 地震

マナグア地震

.東京都震災予防条例 j l ( 1 0 月 )

︶ 改 進 日 月 例 推 リ l

条 策 れ い

︵防対部 置予災本 設災震策﹀ 部火庁対月 本・防災日

策 消 震

1 U 京都会 災自東.議 震時・︶審 庁吋︶月防 防 P 月 6 予 消印 3 ︵ 災 京

M F

︵画火 東何正 A .  . 

7 1   72 

...都市緑化保全法 .中央防災会議「当 面の防災対策について j

会表 絡

知て J 連 公

予 い

田康つ 地に

画異 法常 隆 . 起

計 区

用地︶ 利崎月

I H ﹂ 河 川

リ ー

の L

一 一 −

E

︐ ︐ 噌

EA

国﹁︵ ︒

73 

74 

(15)

7 . 設備投資の推移〈約4 倍 ) 8. 産業基盤整備

(昭和3 5 年 同 6 億 円 昭 和45 年 9.319 億円)

( 7 1 .  7%)  ( 7 0 .  1%)  9 . 生活環境施設整備

( 1 8 3 億円 ( 7 .  9%)  1 0 . 人口集中地区面積(約 2 倍 )

1 , 5 9 8 億円、

(12.0% 〕/

1 1 . 大都市における住宅着工数の推移

(昭和3 5 年 1 8 8 , 7 9 8 戸 昭 和4 5 年 6 1 2 , 8 6 3 戸 ) 1 2 .   6 大都市住宅地平均地価(昭和3 0 年= 1 0 0 )

(昭和3 5 年 3月 3 0 3 昭和 45 年 3 月 1 ,8 3 2 〕 1 3 . エネルギー総需要の推移(約 4 .7 倍 〉 1 4 . 海抜 O m メートノレ地帯面積(約30% 増 〉 1 5 . 自動車 1 台当り人数

(昭和40 年 1 4 . 4 人 昭 和4 5 年 5 . 6 人 ) 1 6 . 交通事故(昭和3 0 年= 1 0 0 )

(昭和3 5 年 3 6 3   45 年 1 ,2 0 4 )   1 7 . 情報量(昭和3 5 年から1 0 カ年で約 3 . 2 倍 〉 1 8 . 高等教育就学率

(昭和3 5 年 10.2% 45 年 1 8 .  9%)  1 9 . 国立固定公園利用者数

(昭和3 5 年1 0 0 として昭和4 5 年 3 5 4 . 4 )  

公害問題の顕在化に対して,災害ポテンシアルは1 9 6 0 年代に大災害の例に乏しいため,明らかでなし、。この 間,表 5 に示す法律等のほか,数多くの報告が出された が,公害関係は実際に数多くの問題があって多くの法律 などがつくられたのに対して,災害関係では社会変動を くみこんだ想定をもとに,対策がすすめられてきた。安 全性の向上のための施策については,まだ法的な体系の 整備はおこなわれているとはいえなし、。

また地震火災が発生すると如何に危険であるかについ ては,東京消防庁,都防災会議地震部会の数多くの調査 報告があったことも表 5に明らかである。そこで,これ

らをつらぬく考え方について概観しておきたし、。

6  大震大火の論理と都市改造の論理

さきにもふれたように,大地震の時なぜ出火するのか は科学的には未解明の点が多い。出火すれば,ある延焼 条件を仮定すれば,全域を計算上数時間で焼きはらうこ ともできるし,人々を焼死させないように焼くこともで きる。東京都2 3 区を計算上数時間で焼き払うためには延 焼火災数は 1 ,0 0 0火点もあれば充分である。 5 7 7 k m 2 に 1 , 0 0 0 火点であるから l k 1 f 1 2 に約1 .7 火点である。 2 3 区内 の昭和47 年 6月の火器使用設備は推計約 1 ,1 0 0 万個であ るから, 1 .  1 万個につき 1 個の火器使用設備が延焼火点 になるという考え方もありうる。ここにいう火気使用設 備はガスこんろ,石油ストーブ,ガス湯沸器,ガススト

ープ,ガス風呂,ガス炊飯器その他であるが,これ以外 にもミ火種ミがあるではなし、かという意見がある。約 1 万分の 1の延焼火点率が高いか低いかという議論ととも に,他のミ火種ミーーたとえば,よくいわれる自動車,

工場等ーーからの出火,延焼はどうなのかという疑問に は現在までの調査は充分にはこたえていない。

現在わかっていることは延焼火点がどんな性質のもの であれ,野放し延焼になればよくもえるということだけ である。

だから,不燃性の都市に改造する必要があると考える なら,そのまえに,火災の発生に,また発生火災の消火 に,力を入れればよいではなし、かという意見がありう る。消火には現有消防力や装備から限度があるというな ら,火災の発生につながる要因についてもっときびしい 規制があるべきではないかという考えもありうる。地震 火災を錦の御旗とする都市改造論にも研究面からはなお 論理的なつめが必要であると思われるし,またすくなく

とも科学的根拠が明らかでないといわれる出火条件と都 市構造との関係についてのツメが必要であろう。

都市は地震火災にも安全でなければならないと考え,

その一つの方法として都市改造の必要を肯定してきた筆 者には,現在のところ「出火要因の集積とその場所の地 盤の振動特性の如何が出火確率をきめる」という考え方 以外に地震時の出火のメカニズムを地域的展開をもって 説明しうる考え方を思いつかなし、。この考え方にしたが うとすると,火気使用設備,器具の個別的な耐震性能を 地盤の振動特性と関連させて考えるとともに,それらの 地域的集積を考え合すことになる。東京消防庁の地域別 出火危険度にとられた考え方はこれに近いといえる。近 似的には火気使用設備,器具の地域的集積を統計的に処 理し,地盤係数を使って修正する考え方がとれる。東京 消防庁の考え方はこの考え方により近いといえよう。

こうした考え方に立つ限り,出火要因を低減させ,ま た延焼要因を低減させるとともに,分離するという考え 方が生れる。一般的にいえば, 「分散疎開」と「集約」

が都市の震災対策とくに大震火災に対する対応原理とな

る。分散疎開は都市空間に,火災に安全な空間を広くと

ることであり,集約は大量火気使用地域を地域的に限定

し,耐火性能をたかめることである。たとえば,耐震耐

火のピノレ衡を集中冷暖房地域として立体的に利用した

り,工場地帯を住宅地域や商店街と切りはなして集約的

に土地を利用することである。この考え方は火気施設の

安全基準が飛躍的にレベルアップされることを前提とし

ており,現在のように,安全基準がかならずしも充分と

はいえない状況のまま,また安全性能の低下した施設等

をそのままにして都市改造を進めても効果は期待できな

い。この意味では現行の耐震基準の全面的な改訂とその

厳正な執行を含めて法制度の確立がのぞまれる。

(16)

52  i ' ¥ 1 1 市研究報告 U ) 5 3 〜 5 7 号 消防審議会の答申「東京地方(関東南部)における大

震火災対策に閲する答申」 C l l H 和 45 年 3 月 25 日)に示さ れた対策の目標および重点の内容は,短期,中期,長期 にわけて示されているが,長期的対策にあげられる都市 の管理,改造,建設計画の総合的調整の前提となる原則 j は早期に確立されるべきだし,建築物,施設等の耐震主主 準はさらに早目に確立されねばならないであろう。

また,中央防災会議がまとめた「大都市震災対策推進 要綱」 (昭和 46 年 5 月 25 日〕は,すでにこれにもとずく 各種の事業がすすめられているが,そこに示された二つ の基本的考え方,

( 1 )   国土の利用計画にたった人 u ,産業の遁 l 五配置等 都市における過衝の解消

( 2 )   建物の不燃化,オープンスペースの縦保等 i 肘渓環 境を整備した安全都市の建設

会実現するためにも, 1 l l i 提となる/ , l J ( J I H , ! J i ( ¥ ! I J ,交全基準 が早急に示されねば必らないし,地域の利 1 1 1 . i1 ・ 1 函が安全 出から検討されねばならなし、。都市はみ;米,機能性,安 全性,快適性を允} . (する空間て なければなら t s : . , \ 、から,

震災を柱に ) t ; えすぎると,かえってひずみが大きくと z る はずである

O

長災対策を重要視する t s : . ら,出火対策,危 険物施設対策に万全を期すべきであると与える。現在 t H

まわっている自動消火式石油ストーフのように,平常,

臼動消火装置をロックして使われているような状況で は,震災とくに地震火災の防止には大きな期待がもて ず,ストーブや消火器をあっかう業者ーをもうけさせるに すぎなし、。

都市の安全化には超長期の展望と事業に要する時!日],

経費を ; ¥ , ・ 慮し,かつ震災のみならず,環境問題からみて も安全な空間の創造を目ざすことが必要である。木造建 物にくらべて延焼性が低いとはし、ぇ,コンクリート建物 が,現在の東京のように, I H畑の陛畔を手直しした程度 の市街地の道路治いに伝ち並んでいくのは好ましいこと ではなし、。現花の東京では,都市として好ましい区画整 聞が終らない地域にはコンクリート建物の建設を認めな いというくらいの強い規制が震災とくに災害対策からは 必要であろう。

7  避難に関する若干の問題点

現在の東京では,大震災になると,大群集の避難が不 可欠である

O

このため,東京都も限られた空間を利用で きるものはことごとく避難場所として指定してきた。避 難場所の安全性の確保,避難道路の安全性の確保につい ても,おびただしい計画があげられてきた。しかし現状 では,安全の確保について白{;~はないのではないか。物 的な施:没としての避難場所や避難泊路の安令ー性の向上に は,都市改造的手法を必要とする部分が多く,現 ) ' : に n :

束三角地借の防災拠点が次の妥災までじ計画どおり実説

するかどうかということにも疑問がもたれているし,避 難民の行動や震災それ臼体に予測 i 以外の条件が関与する 可能性が多いということにも問題が含まれている O

給水,給食は震災直後の数日間,被災地全域に必要と なる可能性もある。情報とくに個人が知りたいな消息ミ については,ます.正常なノレートでは入手できないであろ

う。個人レベルて なくても,地域レベルにしても問題は ある。避難場所がこうした給与,情報等のサービスセン ターとしての機能をもたざるをえないであろう。こうし た機能は避難場所に限定する必要はなく,むしろ耐震耐 火の施設に付与することも可能である。

避難場所が熱旋風に対して安全であるかどうかはまだ 証明されていなし、。避難場所のまわりで火災が発生して いれば,避難行動は混乱するはずである。こうした避難 行動の予測はまだ研究途上にあって,現在では避難者が 安全に避難できるための,避難場所周辺の防災対策の強 化が不可欠である。爆剤生危険,有毒ガス拡散による危 険など場所によっては半,包に対策を実現しなければなら ない。

I l l 火防止,延焼防止,避難といった手段による震災回 避は如何にも原始的であるが,震災問題を考えるときに 不可避であることも事実である。さらに江東地区では内 川護岸等の破壊による地震水害の発生が避難問題をさら に複雑にしている。地震水害の場合,破堤があれば浸水 も早く,避難はほとんど不可能になる。水面上の油膜火 災の可能性もありうるという意見もある。屋上へ逃げた 人々は水からはのがれえても,火あぶりの危険にさらさ

;h ることになる。

8  あとがき

東京を同時発生の極限状態においてみると,その内部 構造に多くの問題をかかえていることが明らかになる O

こうした内部構造が一朝一タに出来上ったものでないこ とは誰しも J l f ,解できることであるが,江戸期以来の東京 の土地利用の変せんを概観すると, 1 0 0 年以上の年数の なかで創出された安全空間が如何に乏しし、かがわかる。

逆に東京消防庁資料で出火危険度や延焼危険度が特に高 い地域が,都心部のより安全と考えられる地域をとりま いて外縁部,とくに山の手環状線の外側に広くひろがっ ていること,かっこれらの危険度の高い地域が 1 9 5 0 年代 後 三 t : . からのわずかな年数の間に形成されたことを指摘し ておく必要がある。安全空間の確保には時間と経費がか かるし,危険空間の形成は意外に短時間で進行するとい

うことである

O

都市の安全化を」 5 ・えようとすると,さきにあげた「分

散疎開」と「集約 j とし、う原理のほかに, 「危険の集積

羽ド除」という即日 j l を考えねばならな L 、。この多方面から

抵抗の多い命題が実行されない限り,都市の安全化は泥

図 4 地域危険度の測定 東 京 都 防 災 会 議 地 震 部 会 |都市構成グ J レプ| ~  草虫色合地滅危険度 都市の震災時の危険の程度を評価するものである。測定 の結果は,同条例第1 8 条および第四条に規定される危険 地域および特別危険区域指定に活用される。危険地域お よび特別危険区域は,震災対策を積極的に推進すべき地 区となるが,特に特別危険区域は防災再開発事業の対象 とされ,積極的に安全化対策が推進されることになって し 、 る 。 東京消防庁火災予防審議会地震対策部会が関係した地 域別出
図 6 火災危険度図(火災危険度7 以上を表示) とは論をまたないが,構造的に弱体化させる条件があま りにも多すぎるし,またそうした条件の増大のテンポは 余りにも早すぎるので,これらの要因の排除を強力にす すめることが不可欠である。 地震水害(図 7) は海面以下の地域で現状では不可避 と考えられている。この点では地盤沈下対策は震災 I ii ] 凶 としても不可欠であるが,現状で ・ L t

参照

関連したドキュメント

3.1 地域防災計画 「地震対策編」の取 り扱い 地域防災計画におけ る地震対策編の取 り扱いについ て聞いた ところ,図 ‑ 1 の ようにな った.市 において は 「他の災害 と同列

第 7 章 社会基盤分野 第 7-3 表 「地震科学技術発展計画」における「第 12 次 5 ヵ年」期の主要目標及び戦略活動 1

第1章 対策の目的 第1節

浦安市地域防災計画(震災編)

第7部 東海地震に係る警戒宣言に伴う対応措置 第4章 警戒宣言時の対応措置 第4章

10 ◆ 大規模地震等に対応した消防計画作成ガイドラインの改訂について (消防予第96号、平成31年3月22日)

災データベースの参照については、下記のように略記する。 資料項目 略記 防災 DB 共通編 総則資料 防災 DB 共総則 共通編 防災組織計画資料 防災 DB

平成23年11月8日 東京都知事 石原 慎太郎 殿 東京都議会自由民主党 幹事長 宮 﨑 章 防災対策強化に向けての提言