都市研究報告5 6 , 1 9 7 5
境 論 環 自 然
市 の 都
一一東京の震災問題を中心に一一
正
野 尊 中
災害ポテンシアルの巨大化……...・
H・ … . . . ・
H・ ・ ・ ・ 4 6 大震大火の論理と都市改造の論理・…・・・・・・…・・…5 1 避難に関する若干の問題点・....................・・・・・・5 2 あとがき・
H・
H・ − − … . . . ・
H・ . . . . . ・
H・ − − − − … … . . . ・
H・ − − …5 2 5
6 7 8 次 目 まえがき…...・
H・
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H・−−………...・
H・ ・ ・ ・ ・ 3 7 河 角 の 思 想 ・ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・3 7 東京都防災会議同び阿部会の役割...・
H・
H・
H・ ・ ・ ・ 3 9 震災予測 j の 考 え 方 ・ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・4 1
1 4
の LnJanT
が震災問題をどうとらえ,どう考えていたかを知ること は,上記した立場から東京の震災問題を考えるうえで不 可避のことと考える。地震学的な研究の代表例とともに 震災問題に言及したいくつかの論説等が, 1 9 7 4 年刊行の
「河角広博士論文選集」におさめられているので,その なかから引用するとともに,直接肌で感じた印象ととも に,まずその思想にふれておきたい。
「故河角広博士論文選集刊行会」 (会長金井清)は 河角の門下生,共同研究者の代表者で実行委員会を構成 し,合計 2 , 5 0 0 ベージに及ぶ全労作のなかから, 「地震 学の発展,叉震災防止の一助とするため J ,一部を選ん で出版した。選集の記事によれば,河角は明治37 年 7 月 1 2 日生れ,大正 7 年長野県立諏訪中学入学,大正1 1 年第 一高等学校理科入学,大正1 1 年東京帝国大学理学部地震 学科入学,昭和 3 年 4月東京帝国大学理学部における土 地傾斜並びに地震微動観測を嘱託,同年 5月地震研究所 三鷹村支所における傾斜計及び地震観測を嘱託,昭和 4 年 5 月理学部講師を嘱託,昭和1 2 年 3 月理学博士の学位 授与,昭和1 6 年 5 月理学部助教授,昭和1 9 年 3 月地震研 究所教授,昭和3 8 年地震研究所長,昭和3 9 年 8月東京都 防災会議地震部長会,昭和40 年 3月停年退官,昭和46 年 9 月防災功労者として表彰された。昭和47 年1 2 月1 2 日死 亡するまで,地震学の研究と震災防止一途に生涯をすご
したことが明らかである。
月刊エコノミスト ( 1 9 7 1 年 6 月1 4 8 〜 1 5 3 頁)の「私の 人生観(対話) J は河角の生い立ち,思想の一端を知るの に好都合である。この記事は「神の意志に」という表題 のものである。以下若干この記事をもとにのベたし、。
中学時代,三沢勝衛から地理や地質について大きな影 響をうけ,地学関係に興味をもった。しかし, 「非常に 貧乏な百姓家」に生れ,大学進学など家では考えていな き
東京都防災会議が設置されたのは,新潟地震の 2 カ月 あとの1 9 6 4 年 8月のことである。新潟地震直後の国会 で,当時東京大学地震研究所長であった河角 広が,す でに得られていた鎌倉での強震発生の周期6 9 年土1 3 年を 紹介し,南関東での次の震災が1 9 7 8 〜 2 0 0 4 年の間に発生 する可能性の高いことを強調するとともに震災対策の緊 急性を説いた。このことは当時国内はもとより海外にも 報道され,人々の関心をあつめた。東京都防災会議地震 部会もこうした背景のなかで, 1 9 6 1 年 7 月に公布された 災害対策基本法にもとずいて設置された。
当初から,風水害部会と地震部会に専門委員として関 係してきた筆者は,河角 ( 1 9 7 2 年1 2 月1 2 日死亡)と火災 担当の浜田稔(当時東京大学教授,のち理科大学教 授,昭和49 年1 2 月3 0 日死亡)の 2 人の震災問題に対する 執念にもにた気迫を肌に感じ,多くの専門をことにする 分野の研究者の震災問題に対する考え方や取り組み方を 学んできた。
この小論は都市の自然環境論の一環として,震災問題 を論じようとするものであるが,東京はじめ各地の自治 体職員との接触の経験をもふくめて報告をまとめること にした。報告の取まとめは工学的地震学的見地からもお こないうるが,現在欠落がはなはだしい社会科学への展 開を意識しつつ,地域現象としての震災問題を取りあっ かうことにした。
古 t え ま
河角の思想
東京都防災会議地震部会が河角によって指導され,基 礎的な調査のみならず,行政への提言などをおこなって きたことはまぎれもない事実である。したがって,河角
2
38 都 市 研 究 報 告 第 5 3 〜 57 号 かったし,大工になれといわれ,小学校時代はその気で
あった。小学校の先生にすすめられて中学に入ったが,
ここでも大学進学は全く考えなかった。しかし,友だち が受験するのをみて,第一高等学校を受けたら合格し た。しかし家が貧乏であったから,金のもうかる医者に なるとしづ条件で許しが出た。高等学校 2 年のころ,
「共産主義という新しい思想が人り始めたころで,とに かく資本家なんでいちばんの罪悪であり,悪者だという ことになりました。…−そんな悪い資本家の手先になる ような金をかせぐことを目的にした医者になるなんて絶 対に願いさげだとしづ気持ちになっていたところに,ち ょうど関東大震災」にあった。夏休みもあけて上京 2日 目ぐらいの 9月1日,当時本郷にあった一高の構内を歩 いてる時に地震にあった。夜になって空の雲が真赤には えて,避難してきた人たちが,本郷三丁目のへんで,火 事をぼう然、とながめている様子を見て,大へんだなと感 じながら,火事そのものがそんなにこわいとは思えなか ったとのべている。しかし翌日,神田や浅草の親戚の安 否をたずねるため,本郷三丁目から万世橋のほうへ降り て行ってはじめて,大震大火の惨状に心をうばわれ,震 災防止の分野に踏込む決意、をかためたのである O
河角にかぎらず,当時震災の惨状に心をうたれ,地震 学や震災防止の分野へ進まれた研究者や技術者は数多 い。これらの人々が日本の地震学や耐震工学の発展をリ ーダー格で進めてきたことはまぎれもない事実である。
しかし河角の例でいえば関東大震災の 4 年半後,まだ復 興も完了していない昭和 3 年地震学科を卒業しながら,
就職口のないまま,観測関係の「嘱託」の仕事にありつ いたとし、う状態であった。
河角の思想に大きな影響を与えたと思われるのはキリ スト教への入信であろう。河角夫人は河角との結婚後,
最初の子どもを身ごもったときに洗礼をうけてクリスチ ャンになった。 「奇跡」などの問題が心にかかり踏みき れなかった河角も,長女が難病にかかった時,人間の無 力を感じて入信した。長女はついに不帰の旅へ旅立った が , 「なくなってもほんとうに御心があると,私どもは いうんで、す。神の愛がそういう形でわれわれをほんとう の救いに導いてくれるということがはっきりわかりまし て……」とも L 、 う 。
神の存在を信じ,一方では次の関東大震災で「何百万 人」もの人が死んでしまうことをおそれる河角が,両者 をどう考え合せたであろうか。 「私も昔はその問題にひ っかかったんで、す。 1 7 5 5 年にポノレトカ ノレのリスボンで大 地震が起こって,そのとき,ちょうど1 2 時ごろで,教会 に礼拝に集まっている人たちが,その教会がくずれ落ち てしまったために,みんないちどきに死んでしまったと いう記録がある O 神さまがキリスト教を信ずる信者をそ んな日に合わせるというんだったら,愛の神だなんて決
していえないんじゃなし、かと,私自身ほんとうにひっか かったわけなんです。」とのべている。
さらに, 「そういう人たちが死んだからといってこの 世に生きているだけがほんとうの生ではないとし巾、ます か,この世の生活だけが生活じゃな L 、,もっとし、ぃ天国 に移れたんだ。この世の生活はただ仮の宿の旅人である
という考え方なんです。」
「また神はそうし、う人たちの死を通じて,信じない人 たちに,ほんとうの生活はどういうものであるべきかと いうことを教えるために,そういうことをおやりになっ たんだという考え方もあると思う。信者といっても必ら ずしもほんとうの信者とは限らないで,神さまの目から 見ると不十分の人もあるかもしれなし、。ともかく,少な くともこの世はただの仮の世で、あって,もっと来世のほ うがしたわしい世界で,そちらの方に移してくださった んだという考え方が,いちばん正しい考え方じゃなし、か と思うんで、す。」ともいっている。
それで河角自身は, 「私自身には,まだ魂まで救うだ けの力がありませんから,いまの現実の生活において,
少しでもみなさんの役に立つことがあったら,それでお 役に立ちたし、とし、う気持ち j であるとのべている。少し でもお役に立つことの内容は人々を震災から救うことで あることはたしかであるが, 「心のほうの救いの方が,
日本の同胞全体に及ぶということが非常に望ましいこと です。」といっている。後段が河角の思想の余り知られ ていない点であろう。
震災のきびしさについては,しばしば言及している が,同時にきわめて重大な考えを強調していたことを指 摘したし、。 「関東地震で、は火事の問題が非常にたいへん のように見えますけれども,家がつぶれることがほとん ど防げるとなれば,押しつぶされて死ぬという心配をし なくて済むわけですから,火を消すことに本気になりさ えすればいし、。火を消すことができれば,もう東京の地 震災害の大部分がゼロになっちゃうわけです。」
「
H・
H・どうしてもめいめいの家で消火器ぐらいは用意し てもらわなければならない。消火器は…−・非常に優秀な ものでも小型のものだと,たくさん買えば 1 , 0 0 0 円でメ ーカーが卸すといっておりますから,各家庭で二つや三 つ備えることは決して不可能ではないと思う。各部屋に 消火器があるとなれば,もう火事の問題なんて心配する ことは絶対になし、。大地震は一分かせいぜい二分たてば おさまっちゃいますから,そのおさまった時期に消火器 を使って火を消してもらえば,決して地震はおそれるに 足りないと,私は L 、し、たいので、す。」といっている。
都防災会議地震部会が浜田の報告をもとに,冬の夕食
時,風速 Sm/secの条件下が避難できずに約5 6 万人の死
者,圧死者 2 , 0 0 0 人とし、う報告を出しているが,河角は
この報告にもかかわらず,悪い条件がかさなった大火で・
は「数百万人」が死ぬと考えていたし,火事さえ消せれ ば,人的被害をゼロに近くしてしまうことが可能だと考 えていた。消火器の例のほかに,石油ストーブにしても 自動消火装置つきであればとか,石油ストーフ、からの点 火,出火であっても消火器さえあればという出火防止に 徹した考え方で首尾一貫していた。
河角の思想については,有名な69 年周期説に言及せざ るをえなし、。
河角の69 年周期説のまえに,河角は建築基準法の基礎 に使われた有名な河角マップをまとめている。 「昭和2 4 年ごろ建設省の依頼で日本の各地の地震の危険度の分布 図をつくり,これを基礎として,どこではどの程度の強 さの建物にしなければいけないという地区分けがきめら れた。この実績があったことから,昭和3 4 年ごろ,国宝 である鎌倉の高徳院の大仏を将来の地震にたえられるよ う修理するため,国の補助金で修理にとりかかることに なった時,修理委員会の委員長から依頼をうけた。そこ で,鎌倉の古記録を全部調べて,どういう地震は鎌倉で どの程度の強さだったかということをきめ,それの強さ 別の統計をとり,その回数の関係から 1 0 0 年に l 回の強 さはどのくらいになるか,あるいは5 0 年ではどんな……
そうしづ関係を調べて,その関係から地震の危険度をき めた。さらに,地震の起こり方になにか法則性があるか どうかを調べたくなり,期待をもたす に可能な統計学的 方法を試みて調べた。その結果, 99.9% という確率で周 期性があることがわかった。この結果に我ながら驚き,
かつ地震の対策面からはかなり信頼のできる事実でもあ るので重視しなければならない結論であると考えて,
「損害保険協会」のなかにある災害研究会というところ への報告と,・…一高徳院というお寺の大仏修理の報告書 にまとめた論文をのせた。」この両者を見ている研究者 はきわめてすくなかったが,のちに地学雑誌にその後の 検討結果を含めて報告しているので,この問題に関する 河角の考えは地学雑誌の「関東南部地震69 年周期の誕明 とその発生の緊迫度ならびに対策の緊急性と問題点」
( 7 9 巻 1 1 5 〜 1 3 8 頁 1 9 7 0 )と,共立出版の「地震災害」の なかの「震災防止一一関東地震の経験と火災対策一一」
(242‑277 頁 1 9 7 2 )に包含されているといえる。
何れにしても,停年 1 年弱前の新潟地震の体験と69 年 周期の発見が,停年後,東京都防災会議地震部会の仕事 に専門委員として全精力を傾倒する直接のきっかけにな ったことは否定できないであろう。
3 東京都防災会議及び岡部会の役割
東京都防災会議は, 「災害対策基本法(昭和3 6 年法律 第 2 2 3 号)第1 5 条第 8 項の規定に基づき,東京都防災会 議(以下「防災会議 J という。)の組織及び運営に関し 必要な事項を定めることを目的とする」東京都防災会議
条例(昭和3 7 年1 0 月1 6 日東京都条例第 1 0 9 号)によって 運営される。この条例には専門委員の任期は「専門委員 は,当該専門の事項に関する調査が終了したときは解任 されるものとする」と L 、う形で示されている。また,専 門委員の所属する部会の活動については,昭和3 9 年 7 月 2 9 日決定の「東京都防災会議部会の設置について」のな
表 1 各種の基礎調査(都防災会議〉
テ ー マ |テーマ数*
地震動・震度・地盤 7
崖および擁壁の崩壊予測 2
建築物被害予測 7
土木施設等被害予測 2
危険物等による被害予測 7
延焼関係調査 6
避難関係調査 1 3
情報体制 1
パニック対策 2
津波予測 1
地震水害予測 1
都民の協力体制 l 1
人的被害推定 1
震災調査 3
本数年連続調査の場合には各年 1 テーマとする 表 2 各種の基礎調査(都他部局)事
ア ー マ テーマ数
地 盤
がけ,ょう壁調査 地下水位解析 水質検査
内部護岸・港湾施設等調査 大震火災予測
危険物等実態調査 延焼に関する調査 自動車火災実験 消火等装置開発 消防力等調査 基本計画策定基礎調査 防災拠点
防災基本図 行動,む理 世論調査 地域危険度 震災調査
5 2
2 4 2 3 4 1 ι 5 3 4 1 1 1 1 2 1
唱E4
*東京消防庁,港湾局,首都整備局,建設局,警視庁
40 都 市 研 究 報 告 第5 3 〜 5 7 号 表 3 各 種 の 基 礎 調 査
(昭和 48 年科学技術庁集計より 1 編集。メインテーマのみ。 /
「一 一一一一て一 一丁一一一一一
|
一 一 二 二 一 二 −!一二竺 l
i 地震予知関係 ' 1 7 i 地震に関する研究 : 25
l 糊 に … 究 ! 4
土木・建築物等の耐震性 : 30*
! 被害の及ぼす影響 i 2
出火・延焼 I 1 0
耐燃難燃建築材 I 1 0
人的被害避難 i 2
交通確保 0
震災心理 総合的調査研究
。
2
*防災計画関係 3 を含む
かで,災害原因別による「被害想定」案を策定するため と目的が示されている
O個別的に,土木機造物,木造家 屋,有毒ガス拡散,崖および擁壁などの被害想定がおこ なわれ,昭和 49 年度事業として,被害想定の総合化がお こなわれている状況である。地震部会設置後 1 0 年を経過 している。この間おこなわれた調査研究は,東京都地域
防災計画(案〕震災篇(昭和 49 年修正)東京都防災会議 (376 〜 387 昭和 49 年 8 月)に示された震災に関する調 査項目を編成がえして示すと表 1 のとおりである O 参考 まで に都の他部局及び国の機関における主な調査研究は 表 2,表 3に示すとおりである。
表 1にみるとおり,被害想定の前提となる調査,個別 的被害予測,関係要因の調査を中心に昔日防災会議地震部 会が活動してきたことはたしかである。避難関係に力が そそがれていること,とくに避難施設計画への橋渡しに あたる調査と答申が含まれていることは,被害想定の完 了をまっていられないと判断する河角,浜田の強い主張 があらわれていると考えている。関連しておこなわれた 他部局の基礎調査では,警視庁中心の住民の行動心理の 調査が日伝っている
Oまた,国の基礎調査はより基礎的 かつ理i学的研究調査が主体になっていること,東京や その周辺部をモデノレ地区にえらんだものが多いことに特 色がある
O地震部会の任務である被害想定の総合化は昭和 49 年度 調査として実施中であるが,すで 1 こ実施す.みの東京都震 災予防条例にもとづく地域危険度の測定結果と有機的な 関連を図りながら,被害の態様,災害の地域性,改善事 項の指摘ならびに予防対策を明らかにすることになって いる O そこで,震災予防計画のなかで,被害想定や地域
t 理 念 ) ( 基 本 目 標 、 う ( 7 つの!:i l l 豊里)
図 1 東京都震災予防計画の理念,基本目標および 7 つの課題(具体的目標)の体系(都の資料)
(課題~1)1 {おける主な具体的計iE)
1 震災 I t 関守品調査研究
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3 . 盟 主 要 の 防 」 仁
{一次災害対震)
4 火 災 等 の 防 斗 仁
{三次災害対策)
災 害 IZ 強 い 市 民
5 避難場所等の安全確保
6 防 災 体 制 の 整 備 t 災害 1 あ愈体制)
7 都 民 的 協 力
被 害 想 定
都市の防災化,災害の防 4 上 避音量の安全確保 地主主危険度の測定
オ プンスペースの健保 L 工場割持也・公園)
防 災 拠 点 づ く り ( 江 東 6 織 点 1 学校.病問宅消防署.讐察署などの耐震怪強化 河川堤防ー橘双などの公共施設
上下水道などの地下煙鐙物 地 盤 沈 下 の 防 止
出 火 の 防 止 I *気使用設備器具苓の安全化 初期消火|自主防火体制的聾備.消火器の設置 火災の拡夫防止 l 消防力の強化,消防水利の盤備 童里総場所の指定および安全憶保(災害防止縛なじ)
避給場所の偏重。給水施政肉筆備
避雛道路の指定および安全確保〈災害防止稽など)
災 害 応 急 体 制 的 笠 傭 情 報 連 絡 体 制 的 整 備 防災教育および防災思鎮の普及活動 防 災 組 織 の 育 成
防 災 訓 練
危険度の測定,その他の事業がどのように位置づけられ ているかを見る必要がある O 図 lは震災予防計画の考え 方を理解するうえで参考になる。
震災予防計画は,東京都震災予防条例第 2 条第 2 項に 主主づくもので,東京都震災対策本部において策定される ものであり,東京都における震災予防に関して「震災危 険期」を目標とした長期計画で、あって,東京都中期計画 と密接な関連をもたせてその実効を図るものであるとさ れている。震災予防計画は,震災の予防計画としては長 期の基本的計画となり,これをもとにして作成される地 域防災計画の震災篇はその内容の充実をはかる短期の実 施計画といえる。なお,東京都震災対策本部(緊急時に おかれる災害対策本部とは別)が,東京都震災予防条例 の制定趣旨に基づいて,同条例第 2 条第 2 項に掲げる震 災予防計画に関する重要な事項について審議するためお かれている。知事を本部長とし,各部局長を本部員とす るこの機関は震災予防計画の策定および推進,凶および 関係各局ならびに関係諸団体との連絡調整,地域危険度 の測定その他計画資料の調査収集に関する事項をとりあ つかっている。したがって地震部会の調査結果は吟味さ れたうえで,震災対策本部の資料として利用され,行政 施策へ移されることになる。また,震災予防計画が「震 災危険期」を目標とした長期計画と考えられている点 で,河角の69 年周期説の影響を強くうけ,同説を行政行 為の根拠においていることが明らかである。
防災会議,震災対策本部,地震部会のそれぞれの機能 はことなるが,地震部会が目標とする震災被害想定の結 果がどんな効果をもつものであるかについて検討してみ たい。図 1 では被害想定の展開が示されていないが,東 京都地域防災計画(震災篇〕では「震災予防計画」のな かの震災に関する調査研究計画の一貫として位置づけさ れていると理解できる。また,震災対策本部の所掌事項 の一つである地域危険度の測定結果と有機的な関連をも ち,被害の態様,災害の地域性,改善事項の指摘ならび に予防対策を明らかにし,震災対策推進上の各種施策の 指標と考えられていると理解できる。しかし現実には,
地震部会を構成し,基礎的調査にたずさわる専門委員は 必らずしもこうした機能をもっ被害想定に専念している わけではないし,調査結果を参考にしながら,予防対 策,応急対策,復旧対策を行政部局が実施するには被害 想定の結果のとりまとめがおくれている感がある。行政 部局は地震部会の結果をまつことなく,独自に事業を展 開せざるをえないし,事態の推移の如何によっては,地 震部会の専門家に相談はするとしても,対応できる暫定 的被害想定を用意せざるをえないであろうの大学に所属 する研究者でおこなう地震部会の専門的調査研究のある 意味での限界を見る感があるし,行政部局としてこの限 界をうちゃぶる方策を用意する必要があるようにも感ず
る。地震部会が調査機関化すると,諮問機関としての機 能も充分に発障できない結果にもなりかねない。諮問事 項の性質上,長期にわたる専門的調査が必要なこと,学 術的にも未解明の問題も取扱わなければならないこと,
都に限らず地方自治体に専門的な調査研究機関がないこ と,時間的切迫で平行して対策をいそがねばならないこ となどの諸事情が関係して,担当部局は被害想定の結果 を充分活用しきれないまま次の震災をうける結果になり はしな L 、かと危倶している。この間の事情は,当初被害 想定を目的としながら,対策的な色彩のこい都市の防災 化・災害の防止,あるいは避難の安全確保についての調 査を地震部会でおこなってきたことにもあらわれてい る
Oこの点には指導者としての河角や浜田の震災の問題 についての考え方が強く反映しているともいえる。
震災予防計画に示される 7 つの課題(図 1 参照)のう ち,防災都市づくりは都市改造事業につながるものであ るが,超長期の,かつ予算のかかる事業であるから,次 の震災,;場合によっては次の次の震災の時期とのかねあ いが問題になる。この点,河角は69 年周期でなお時間的 に余裕がないと考え,震災対策とくに出火対策を強力に おしすすめるべきことを強調していた。その考え方は,
重荷主百五芸Kii蔀百福海記五五:i~t~--、
に , 一方では出火防止がきわめて重要であるという風に ' 理解できる。このことは防災の論理としては正しいと考 J えるが,都市改造の論理は基本的には機能性,快適性, /
安全性(保健性を含む)を充足するものでなければなら I
ない。この点に関連して,すくなくとも環境問題と震災 I
問題との論理的統合が研究上からは必要と考えるし,都 の政策としては示されていなし、。また財政問題とのかね 合いについても満足すべき具体案が示されているとはい 震部会は避難に関して精力的な作業をしてきた。そ の中心をなしたのが浜田であり,それを支持したのが河 角である。東京都震災予防条例第37 条に基づき指定され た 1 2 1 の避難場所と住民の地区割当てについて,都民の 批判的な声をきくことが多いし,また避難場所の機能に 震災時の情報センター,食料,水,医療等のサービスセ ンターとしての機能のあるべきことも明確にされていな い。かりに川崎付近の異常隆起が地震に発展したとする と,避難場所と住民の地区割当てはすくなくとも大田区 については修正が必要であろう。東京都全域に及ぶ震災 と,都の一部が震災をうける場合の住民の対応行動は同 ーではないこともある。この点では地震予知連絡会の示 した地震情報はミ予行演習ミの意味でも意義があったと 考えている O
4 震災予測の考え方
東京都防災会議地震部会と東京消防庁火災予防審議会
関 2 都防災会議地震部会の考え方
都 市 研 究 報 告 第5 3 〜 5 7 号
の震災予測の考え方をもうすこし詳しく吟味しておきた 関 2 は地震部会でおこなっている被害想定の考え方を 示すフローチャートである
O原形は東京都地域防災計画
(震災篇)に示されているが,若干の修正を加えてあ る。ここに示されているすべてについて調査がすすめら れ,ほぼ最終に近づいている。このうち,津波について は,地震部会ではその影響はあまりないものと考え,か わって,地盤沈下による海面以下の地域の地震水害の発 生とそれによる被害を重視している。
図 3f1 東京消防庁の資料(震災対策の概要昭和4 9 年 6 月 東京消防庁)による震災対策に関する調査研究の 体系(昭和 48 年度)である。このうち,地域危険度につ いては図 4 の示すとおりであるが,若干の説明を補足し ておく必要があろう。
地域危険度の測定は,東京都震災予防条例第 1 7 条に基 づいておこなわれ,前述のとおり,東京都震災対策本部 の所掌事項の 1 つである。震災時の地減の災害発生要因 を科学的に抽出し,総合的な危険度を地域別に明示し,
図 3 j 震災対策に関する調子 E 研究の体系(昭和 48 年度)
42
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*有毒ガス拡散
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3 調 査 研 究 ‑ ‑ n 寸 る 調 査 研 究
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3 j 間的周設備再開町雪量化,,関 する E 国畳研究
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>:::"壷ガスカ、ちグラ避事l• こ嘆1寸 る 研 究
ワ 事壇也下建築判等のね酌写 ら l i " < l . ' . k :足対東"関すも研究
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(都防災会議)
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図 4 地域危険度の測定 東 京 都 防 災 会 議
地 震 部 会
|都市構成グ J レプ|
~
草虫色合地滅危険度
都市の震災時の危険の程度を評価するものである。測定 の結果は,同条例第1 8 条および第四条に規定される危険 地域および特別危険区域指定に活用される。危険地域お よび特別危険区域は,震災対策を積極的に推進すべき地 区となるが,特に特別危険区域は防災再開発事業の対象 とされ,積極的に安全化対策が推進されることになって し 、 る 。
東京消防庁火災予防審議会地震対策部会が関係した地 域別出火危険度と地域別延焼危険度はすで t こ公表されて いる。地震部会が協力した地域危険度測定も完了し,都 の施策計画も含めて何れ公表されるはずである。さきに みたように,地震部会の調査研究は理工学的側面からの ものであり,これらの成果を活用しつつ,加えて図 4 に 示すとおり,都市構成と地域特性をくみこんで複合的な 地域危険度が求められている。これらの作業を通じて,
関東大地震 ( 1 9 2 3 )と同等の規模の地震が,ほぼ同じ位
東 京 消 防 庁 火災予防審議~
消防胞策への反映
置に発生したらという条件で進められている。
すで、に公表されている出火危険度,延焼危険度を吟味 する限り,燃えるにまかせる状態になった場合の東京は 絶望的で救いようがない。震災対策のきめでは出火対策 であり,防火力の増強等を含む延焼防止対策がとくに危 険な地域について平行しておこなわれるべきであろう。
ど抗とと,すでにき ζ モじ一る在京わ η 百 事 蒜 災 再開発事業という構造論的計画とどう調和させるかを検 討しなければならないであろう。いってみれば,生態論 的対策と構造論的事業計画とのとり合せが,都にとって 思案のしどころであろう。
地震時の出火について,都防災会議地震部会は,関東
震災後の調査研究の結果から,地震による木造家屋の倒
壊,出火,延焼という考え方をとってきた。木造家屋の
倒壊については,すでに地震部会の報告が出されている
が,その他の研究成果を考え合せると,大きい場合には
木造家屋練叡
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う 4 ms3 〜5 7 け
木造家屋の新旧と密度(望月より編集〕
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仁 コ
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50 〜 30 %
< 30 % 7 0 〜 50 %
一 九 五 五 年 以 前 中 木 這 家 屋 激 的 μ
都市研究報告 l 河 5
44
量としてどの程度に考えるかどうかにある。大局的に考ー えると,台地面上の木造家屋密集地域での出火想定は低 地内 γ 些 4 て相対的に低下する三と子なるで告主 J
一 〜 一 一
:暁危険は出火がなければ発現しない正しかし野放し の延焼がはじまれば自然鎮火をまっ以外に方法がなくな る o 構 造 論 的 都 市 改 造 の れ は , 大 き な 根 拠 を こ の 如 こ \ I t ゴ L ているが,住民の合怠,財政的裏づけ,時間とのた ¥
f た州、などの難問があるほか,改造地域の順位づ吃長十一 J
. 一 一 一 一 −
し里監注目酔抱えていタ/定険物施設や看護育ス施設と 府住地域や商業地域,公共地域等との分離,危険物施設 等の安全性についての疑問など解決すべき問題も含まれ る O 構造論的下じきなしに出来上っている東京を震災か ら守るためには,超長期的な構造論的計画をもつべきこ
.
子炉一
ー − − 、 、 、
I 2 3 区全域の平均倒壊さ容は 6 . 75 ぎから 5 .%程度となり,関
I 大震災時の全壊ヰ~ 2 5 ' 6を上まわる。当時より市街地前
l 拡大し,かつ木造家屋の分布が周辺部に多く,かつまた
il より悪い地盤の地域に木造家屋が土台えていることも関係;
¥ L 立にむ亙ろう\ c 図5 〕;示造家屋が瞬間的にミ τ γ
ゃんこミにつぶれることはないと考えられているし,関
東大震災当時とは火気使用設備や火気の性質,量,出火
の性状等が大いにことなるので,木造家尾の倒壊率から
出火率を求めることは妥当ではないという強い意見もあ
る
Oしかし出火にかかわる諸要閃の地域分布には差があ
るので,相対的な出火確率の地域差は否定で、きな L 、。東
京消防庁の地域別出火危険度(凶 6 )はこの考え J j に一
つの根拠を与えうると理解できる。問題は地域差を物理
図 6 火災危険度図(火災危険度7 以上を表示)
とは論をまたないが,構造的に弱体化させる条件があま りにも多すぎるし,またそうした条件の増大のテンポは 余りにも早すぎるので,これらの要因の排除を強力にす すめることが不可欠である。
地震水害(図 7) は海面以下の地域で現状では不可避 と考えられている。この点では地盤沈下対策は震災 I i i ] 凶 としても不可欠であるが,現状で ・ L t . 海面以下の地i 戒を守 る堤防・護岸・防潮堤を完全に耐震的なものとする以外 に方法はない。
延焼も地震水害もさけられないとなると,住民は避難 する以外に方法はなし、。避難計画のための調夜や避難計 画に力がそそがれてきたのはこのためであるが,避難に は方法をあやまると取かえしのつかない大被害につなが
.
.
火 災 危 険 度 q
E : ; J 火 災 危 険 度 8
~ 火 災 危 険 度 ヴ 仁コ 火災危険度 6 以下
る危険も合まれている。避難にともなう被害予測が不可 欠のことと ¥ , ・ えられるのもこのためて、ある。また,避難 には住民の個別的判断がともなうので,この点も考慮し た地域住民の協力ないし訓練が事前に用意されていなけ ればならないであろう。避難開始の時期にはひどく地域 差が生ずるはずであるし,避難に必要な情報は,とくに 初期には期待しにくし、。したがって,よく訓練された地 域のリーダーがどうしても必要で、あろうし,その人々の リードの如何が被害をさけたり,被害を巨大化したりす ることにも御意しておく必要があろう。
被害怨定はある設定条件について求められる。現実に
; a 生する地震は設定条件を包含することもあるし,包含
しないこともありうる。現実に発生する地震に対応した
46 都 市 研 究 報 告 第 5 3 〜 5 7 号 凶 7 地震水害と崖・ょう壁崩壊の危険地域
各種の判断が東京都災害対策本部に求められることにな るが,この点に関しては職員の訓練が不可欠であろう し,判断の助言;者を用意、することも必要である。災害対 策本部は地震が発生し,または発生するおそれがある場 合,防災会議の怠見をきいて設置されることになってい るが,おそれのある場合にはともかく,発生した場合に は防災会議の意見をきくまでもないであろうし,上記の 助言者の意見をきくこともできないであろう。
こうみてくると,被害想定をもとにした各種のオベレ ーションがあらかじめ用怠されていること,用意された オベレーンョンを状況に応じて修正して適用することが 都に要請されるであろう。
士也震水害
崖.ょう壁
5 災害ポテンシアルの巨大化
可能な限りの準備をするとしても,災害には,とくに 科学技術の各種の施設,設備,装置等を取込んだ都市の 震災では,予測以外の事態が発生することを充分に考え ておかねばならなし、。予測以外の事態は火災と多人数の あつまる場所でのパニック,安全と考えられていた施設 等の彼壊といったことから起りうると考えられている。
そこで,これまでの予測のなかにこうした点がどのよう に,どの程度組みこまれているかを吟味する必要があろ 火災に関しては,自動消火装置が作動しなかったり,
漏電,ガスもれ,ストーフ、等の消し忘れなど想定しにく
。 l 開 設 備 器 具 問 調 査 1 1 集~t~~Ji
( 48.10.20 附 震 l 調)発売 329 号)
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}
( 気設備器具以外の出火要因調査
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強 円 吋 司
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滑 沖 油 将 叫 即
危険~1!!1薮 特別危険医域 の治定
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策
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1 情 報 i
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⑪地担軽別出火危険度 地域の震害危険度
都 防 災 会 議
。 l 危 険 物 時 吸 う 事 業 所 の 実 態 調 査 ( 4 8 . 7 . I l 防震は閉)手そう~ 623 号)
工業用炉の出火危険の研究
法定危険物 少量危険物
( 4 8 . 5. 10 防震(針)発売 1 5 1 号)
延焼助長要因−,.−危険物
L 特 F 卑可燃物 L 可燃性ガス 市街地の延脆危険 le~日す吾調査
①
修正地織別延焼力 延鳩阻止要因「・高架絶設
ト耐火建築群 L空 地
(都防災会議分科会)
、
時ー3 消火要因一一一消防力
危険物の丈火の延焼拡大 I t 及ぼす影響調査
@
要消火範圏の実態調査
⑥
自 I l l 車群の市街地火災 I Z 及 l i す 影 響 繍 査 消防車両の走行予測
@
48 都 市 研 究 報 告 第 5 3 〜 5 7 号
図 9 液状化現象発生の可能性大の地域(松田磐余による)
い条件,危険物施設の安全性の過大評価,延焼を考える 卜ーで、考慮されている消防力の過大評価,道路交通の混 乱,初期消火本の見込みちがし、などが考えられる
O( 図 8 参照〉。パニックについては,不特定多数の人があつ まる地下街,映同館等について問題の指摘がされている が,その規模,係相 1 を想定するまでにはいたってい危
¥ ,
、。安全と思われている施設等の破撲は,個別的に被者 予測をすれはともかく,予測以外のことを予測すること は困難であり,予測できないことは被害の発生ありと J I ' ; える以外に ) j / . t は伝いであろう。たとえば,砂地検の液 状化可能性大の地域での地機破壊の影響,干 i n h タンクや 地下埋設のカス管などの破壊がその例である。 ( 閃 8 ,
9 参照〉 η
災害ポテンシヤルは年とともに変化するし,同じ年で も季節や時間によっても変化しうるものである
O東京消 防庁の示した火災危険度図を示すと前出図 6 のとおりで あり,関東大震災の時の焼失区域が千代田,台東, 中 央,江東,墨田の各区にまたがる地域であったのに,周 辺の江東,!J~Efl の J夜、1:;~1 ,江戸川, g;飾,足立,淀川,
北,板橋北半部,新 m 北端部,中野,杉立を,世田谷北京
f a l ,目黒中西部,大l l i商品i といった周辺部に火災危険度
の高い地域があつまっている
Oこのことは冬の夕食時北
ないし北西の風という条件でなくても,延焼火点が多け
J Lばどの万 1 立の風に対しても出火すれば,時間の長短は
あるが焼失の危険があることを物語っているし,関東大
海災の教市||は当時の焼失区域についてはある程度いかさ
図1 0 災害ポテンシアルの巨大化
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/東設 I~、用
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50 60 70 80 守 o 1900 10 20 J o ~o so 60 70 a o 90 2000
危険ポテンシアルをここでは火気使用設備で示してあるが,エネルギー消費量,火気の熱量,爆 発力,延使用時間等を組み合せて示すのが妥当であろう。地盤沈下の曲線で示されるように,関東 大震災時にはみられなかった海抜 0m 以下の地域の地震水害の可能性は,新潟地震時の新潟 0メー
トル地帯の例からみても,きわめて高し、。
れているとしても,昭和3 0 年ころから急激に拡大した外 縁部に問題地域を押し出したともみることができる。
さらに一般的に考えてみると,震災時の危険の要因は 人口が増大し,都市が広域化し,生産技術や消費生活の 様式が多様化するにつれて増大するし,技術的な制御も 進歩するが,技術的にも人力でも制御できない要因が結 果として増大しているといえる。また,技術的に制御し えた危険の要因が延焼区域に包含されると,延焼助長の 要因に変化することにもなる。このような考え方を概念 的に示すと図1 0 のとおりであり,次の震災は安政地震,
明治27 年地震,大正1 2 年地震の当時とは,社会経済的条 件が全くことなるなかで発生することを知る必要があろ う。地盤沈下による海面以下の地域の地震水害というあ たらしい災害も加わる。この間,構造的に耐震性能の向 上をみたのは局限された地域にすぎなし、。加えて,昼間 であれば多数の流入人口の問題もあるし,災害時の人間 行為の非法則性など災害ポテンシアノレを巨大化している 多くの要因がある。デパート,繁華街などにあつまる浮
動性人口の実態と災害時の行動予測もまだ充分にはおこ なわれていないとはいえ,被害を巨大化する要因になり かねないと考えられている。
東京に限らないが,災害ポテンシアルの急激な上昇が 1 9 6 0 年代を中心におこったことは図1 0 に示すが,下記の 多くの項目について吟味しても同様のことがいえる。
1 . 国民総生産指数(昭和3 5 年からの1 0 年聞に実質2 . 5 6 倍 )
2 . 1 人当り国民所得(昭和3 0 年8 0 千円, 3 5 年1 3 8 千円,
4 5 年5 4 4 千円)
3 . 一般会計歳出予算額(昭和3 5 年からの1 0 年間に3 . 7 6 倍 )
4 . 財政支出(国・地方)の構成比
(国土開発昭和3 5 年10.8% 昭和45 年1 6 .3%)
(国土保全 5.1% 汐 3.3%) 5 . 社会開発関連技術の導入件数の推移(昭和3 5 年から
の1 0 ヵ年で約 5 倍 )
6 . 鉱工業生産指数(約 3 倍 )
主要な法律・条例・報告等(東京中心)
A 環境問題に関係深いもの
.防災問題に関係深いもの O 開発に関係深いもの
! 明 治 水 害 側 I
|大正水害 ( 1 7 ) 関東大震災(2 3 ) 第5 3 〜 57 号
都市研究報告 5 0
} . ( 5
1 … ι t i 吋 6 気象業務自由(7 5 )
.河川法・砂防法(9 8 )
.都市計画法 ( 1 9 )
〜 20 年
室戸台風(3 4 ) 静岡地震(3 5 ) 東南海地震(4 4 )
l 三河地震(4 5 ) 南海地震(4 6 ) カスリン台風(47 〕 福井地震(4 8 ) 十勝沖地震(5 2 〕 狩野川台風(5 8 ) 伊勢狩台風(59 〕 企工場公害防止条例( 4 9 )
.消防組織法(47 〕・消防法(4 8 ) 0 国土 総合開発法( 5 0 〕 0 ・...建築基準法( 5 0 )
〜 30 年
〜 40 年
〜 5 0 年
.騒音防 rUこ関する条例(54〕 ·~fl, 、煙 防止条例(5 5 )
g 高 山 ス 取 締 法 ω ・ヵス事業法(5 気象業務弘{5 4 〕 .原子力基本法(5 5 〕
O γ l 今都閣整備法〔5 6 ) O 工業用水法(56 〕 4 水質{恥全法,二 E 排法(58 〕 0 I ;場立地
の凋伐と事に関する法律(5 9 ) 0 肖都圏 の既成市街地における工業等の制限に
|対する法律(5 9 )
.災書士、 I 策基本法( 7 月).(新)河川法
.防災建築街区造成法( 6 月 )
〜 60 年
.地袋予知一現状とその推進 1 . 1 ・ 1 両 . 東 京消防庁「東京都の大震火災の被害の|
検討」( 7 月).高徳院一報告) 7 月 〕
.東京都防災会議設置 C l o 月)・都防災 会議条例 j l ( 6 2 〕 (1 0 月)・火災予防条例 ( 6 2 ) ( 3 月).鎌倉の地震力の期待値 について(河角:災害科学研究会)
.地震部会設置(都)
6 1 年
6 2 , 6 3 i f l企ばい煙規制 l 法(62 )企ビノレ用水法(6 2 )
0 新産業都市建設促進法(6 2 )
6 4 年 新潟地震
松代群発地震 (68 年中ごろまで〉
.地震予知第一次長期計画
.地震部会広域避難計画答申 .防災拠 点構想(建設省委託調査報告)
.東京消防庁 6 1 年報告の補訂( 3 月 )
. 大 震 火 災 消 防 対 策 策 定
•0首都圏近郊緑地保全法 65
66
企公害対策基本法( 8 月)・液化石油カ スの保安の確保及び取引の適正化に関 する法律 ( 1 2 月 )
...大気汚染防止法( 6 月)企騒音規制法 (6 月 )
67
十勝沖地震
・東京消防庁震災対策本部設置 防 江
害 .
公 O
都 ↓
京想 東構
企 占
6 構 置 拠想 川
設 ・ 本 会︶基 絡月発 達 7 関 知︵再 予例区 震条地
地 止
. 東
68 69
g 中央防災会議,大震対策検討開始 科 学 技 術 庁 第 一 次 震 災 対 策 研 究 . 消 防審議会「東京地方(関東南部)にお ける大震火災対策に関する答申」 (3 月 〉
.中央防災会議「大都市震災対策推進要 制」( 5 月 )
70
サンフェノレナンド 地震
マナグア地震
.東京都震災予防条例 j l ( 1 0 月 )
︶ 改 進 日 月 例 推 リ l
条 策 れ い
︵防対部 置予災本 設災震策﹀ 部火庁対月 本・防災日
策 消 震
︵
対
1 U 京都会 災自東.議 震時・︶審 庁吋︶月防 防 P 月 6 予 消印 3 ︵ 災 京
M F
︵画火 東何正 A . .
7 1 72
...都市緑化保全法 .中央防災会議「当 面の防災対策について j
会表 絡
知て J 連 公
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田康つ 地に
画異 法常 隆 . 起
計 区
用地︶ 利崎月
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