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1.2. 受付相談事例および内容の紹介 クレーム関連事案はすべて紹介しています 臭い と ニオイ の区別について 不快または好ましくない場合を 臭い とし 柔軟剤 芳香剤 化粧品 香水等のように意図的に 付加した場合を ニオイ と表記することにしています ニオイ としたのは 意図的に付加した 場合で

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化学製品PL相談センター

2013 年 10 月 10 日発行

アクティビティーノート〈第

200 号〉

2013 年 9 月度における受付相談事例を中心に記載しています。 1.相談業務 1.1. 2013 年 9 月度 相談受付件数(P.1) 1.2. 受付相談事例および内容の紹介(P.2~9) 2.入手資料の紹介(P.10) 3.メディア情報から(P.11) 4.化学製品による事故を防ぐために(衣料品による皮膚障害)(P.12)

1. 相談業務

1.1. 相談受付件数 2013 年 9 月度 相談受付件数(8/22~9/19 実働:20 日) 事故クレーム 関連相談 品質クレーム 関連相談 クレーム関連 意見・報告等 一般相談等 意見・報告等 合計 構成比 消費者・ 消費者団体 7 2 0 1 0 10 52% 消費生活C・ 行政 6 0 0 1 0 7 37% 事業者・ 事業者団体 0 0 0 2 0 2 11% メディア・ その他 0 0 0 0 0 0 0% 合計 13 2 0 4 0 19 構成比 68% 11% 0% 21% 0% 100% 相談内容区分(改訂 2003 年8 月) 事故クレーム関連相談 製品の欠陥や誤使用などによって人的・物的な拡大被害が発生したもの 品質クレーム関連相談 拡大被害を伴わない、製品そのものの品質や性能に対する苦情 クレーム関連意見・報告等 事故の報告や品質の苦情に関する意見・要望など、当センターからコメントを出さないもの 一般相談等 一般的な相談・問い合わせ等 意見・報告等 一般的な意見・報告・情報の提供を受けたもの 相談者別構成比(9月度) 消費者・ 消費者団体 52% 消費生活C・ 行政 37% メディア・ その他 0% 事業者・ 事業者団体 11% 相談内容別構成比(9月度) 意見・報告等 0% 事故クレーム 関連相談 68% 品質クレーム 関連相談 11% 一般相談等 21% クレーム関連 意見・報告等 0%

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1.2. 受付相談事例および内容の紹介 ―クレーム関連事案はすべて紹介しています。 ※「臭い」と「ニオイ」の区別について 不快または好ましくない場合を「臭い」とし、柔軟剤・芳香剤・化粧品・香水等のように意図的に 付加した場合を「ニオイ」と表記することにしています。「ニオイ」としたのは、意図的に付加した 場合でも、不快と感じる方がいるため、中立的なイメージとして表現しました。ただし、不快臭を 付加した場合(ガス臭等)は「臭い」とすることにしています。 事故クレーム関連相談-13件 1. <洗濯用の香付け剤によると思われる衣服のシミ> 「先日、衣服に好みの香りをつけるため に、初めて△△社の○○を購入した。使用法通りに、直接洗濯槽に適量振り掛けて洗濯したと ころ、白物に数センチくらいの茶色のシミがついた。△△社の相談窓口に問い合わせたところ、 「説明書に『まれに、シミなどができてしまった場合、中性洗剤などでよく洗い流してくださ い。』と記載しています。洗剤と漂白剤を送りますので、これを使って再度洗濯してください」 と言われた。このような事があるのだろうか」という相談を、若い女性から受けている。これ から△△社に問い合わせるにあたり、化学製品PL相談センターでは、同様の苦情情報を受けた ことがあるか、教えてほしい。〈消費生活C〉 ⇒過去12年に遡って調査しましたが、当センターでは○○によるシミに関する問い合わせは、 寄せられていません。説明書にシミについての記載があるので、シミの原因と、シミができ た場合の対処方法、およびシミの出来にくい使用方法について、△△社に確認されたらいか がでしょうか。 2. <自宅居室のホルムアルデヒド濃度が下がらない> 「自分の主人は、自営業を営んでいる。 住居は鉄骨3階建て(築30年)の3階で、4年前にリフォームした。1階は作業場にあてている。 昨年の8月に、乳幼児が原因不明の体調不良(くしゃみ、鼻水等)となった。そこで、リビング のVOCを専門機関で測定したところ、ホルムアルデヒドだけが、国の室内濃度指針値を超えてい た。リフォームした業者と相談し、各居室に換気設備を取り付けて、24時間換気を実施した。 しかし、今年の8月に再度VOCを測定したところ、まだホルムアルデヒドの濃度が高い部屋があ る。室内の空気を正常に保つために、どうすればいいのだろうか」との相談を、若い女性から 受けている。室内の建材や家具は、ホルムアルデヒドの放散の少ないF☆☆☆☆のみを採用して いるとの事である。このような事があるのだろうか。今後の対応等、アドバイス頂きたい。 〈消費生活C〉 ⇒愛知県衛生研究所が公開している『シックハウス症候群』のページ

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(http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/5f/sickhouse1.html)には、マンション室内のホルム アルデヒドが、1年間に1/5に低下するデータが掲載されています。換気設備を稼働させても、 室内の濃度が十分下がらないことから見て、お話を伺った限りでは、ホルムアルデヒドの発 生源が室外にもある可能性が否定できないと思われます。室内のVOC対策は、換気が最も有効 ですので、換気設備を設計・施行した業者と、発生源の推定も含めて、よく相談されるよう お話しされてはいかがでしょうか。 3. <フローリングのワックスがけによると思われる発疹> 「1年ほど前に中古で購入した自宅の、 フローリングのワックスがけを、3ヵ月ほど前に業者に依頼した。使用したワックスは△△社の ○○であった。その後、2ヵ月ほどして、娘(30歳代)の全身に発疹が出た。皮膚科に通って原 因を調べているが、はっきりしない。パッチテストをしようと思うが、メーカーに成分を聞い ても満足な回答が得られない。どうしたらいいだろうか」という相談を、60歳代の男性から受 けている。ワックスについては、メーカーは成分を公開する義務はないのか。なお、他の家族 に体調の異常はない。〈消費生活C〉 ⇒家庭用ワックスは、家庭用品品質表示法で品名や成分等の表示が義務付けられています。し かし、成分については『 その含有率が1%以上の主要成分(水を含む)について、一般的な 名称によりその成分の名称を表示する』と規定されており、具体的な化合物名まで公表する 義務はありません。業界でも、品質表示に関する自主基準は、特に設けてはいないとのこと です。メーカーが、成分の公表を渋るのであれば、業者から安全データシート(SDS)を入手す るか、皮膚科の医師からメーカーに、問い合わせていただければ、正しい情報が得られるも のと思われます。 4. <虫よけスプレーで樹脂の床が黒くなった> 「数日前、7歳の子どもに、マンションの共用部 の廊下で△△社の虫よけスプレー○○を使用した。その時に、樹脂の床に虫よけ剤のミストが かかり、その部分が時間とともに黒くなってしまった。△△社に連絡したところ、「内容成分に は樹脂に影響を与える可能性のある成分が含まれています」と言われた。樹脂に影響を与える ような成分を子どもに使用しても大丈夫か」との相談を受けたがどうか。〈消費生活C〉 ⇒お話からでは、マンションの廊下の樹脂素材や虫よけ剤の成分が分からないので、何がどの ような成分に反応したのかは分かりかねます。この製品は医薬部外品として認可された製品 です。ご心配であれば、製品の安全性についてはメーカーが責任を持ってお答えしますので、 メーカーにお問い合わせください。 5. <塩素系消毒薬が漏れ、床が損傷> 「8ヵ月前に、ノロウィルス対策で、△△社の消毒薬○○

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(第2類医薬品)を購入し、未開封のまま、クローゼットに保管していた。先日、○○を見たと ころ、キャップが割れ、内容物が液漏れして、クローゼットの床が変色していた。△△社に連 絡し、本日担当者が来訪することになっている。△△社にはクローゼット床の損害賠償を要求 したい。なお、この製品には、『使用期限 2013.06』と書かれている。」との相談を、40歳代の 女性から受けている。○○を検査するために、メーカーに渡してよいものだろうか。 〈消費生活C〉 ⇒容器破損の原因を特定するためには、現品を調査する必要があるため、メーカーは、現品の 引き渡しを求めると思われます。被害状況と、現品の写真を撮り、検討結果の書面による報 告を求め、また、現品についても、現状をとどめた形で返品することを、要求されてはいか がでしょうか。 6. <賞味期限切れの歯磨き粉によると思われる体調不良> 「専門店で△△社の歯磨き粉○○(輸 入品)を3ヵ月ほど前に購入し、最近使用したところ、変な味がし、翌日頭痛・吐き気を感じた。 ○○を確認したところ、『使用期限 2012.11』と記載されていた。使用期限切れによる製品の劣 化が、頭痛・吐き気の原因と考え、メーカーに調査させた。しかし、「使用期限が切れてはいる が、成分等に異常はない」との回答で、現品の交換以上の対応をしない。納得がいかないので、 中立の機関に分析を依頼したい」との相談を、若い女性から受けている。適切な分析機関はな いか。また、歯磨き粉の表示を規定する法律はなにか、教えていただきたい。〈消費生活C〉 ⇒歯磨き粉を専門的に分析できる機関は、当センターでも思い当りません。口に入れるもので ある事からすれば、食品関係の分析機関にご相談されるのも、一つの方法かと思います。た だし、分析費用は依頼者個人のご負担となります。また、歯磨き粉は、薬事法の化粧品、あ るいは医薬部外品に該当し、同法により表示の規定が定められています。 7. <洗濯用洗剤によると思われる体調不良> 自分は元来アレルギーの傾向がある。8ヵ月ほど前 からジンマシンがひどく、かぶれたようになった。また、咳も収まらず、部屋(マンションに 一人住まい)が埃っぽく感じるようになった。保健所にダニ・カビ等の調査を依頼したところ、 異常ないとの調査結果だった。自分なりに発症の原因を考えた結果、昨年来、衣服の洗濯時に、 粉石けん(△△社の○○)を指定の2~3倍量、使用し続けてきたことに思い至った。溜めすす ぎを2回以上行っていても、洗濯後の衣服に粉石けんが残り、部屋干しの間に舞い降りて、フ ローリング等に堆積したものと思われる。衣服は湯洗し、またフローリングも濡れ雑巾で拭い たが、粉石けんの残留物が取れきった感じがしない。完全に除去する良い方法はないか? 化学 製品PL相談センターは消費生活センターから紹介された。(中高年の女性)〈消費者〉

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⇒一般的には、洗濯時に多少多めの洗剤を入れても、きちんとすすぎを行っていれば、過剰の 洗剤が衣服に残る事は考えにくいといえます。更にその洗剤が、部屋干しする間に、室内に 舞い降りて堆積するとは思えません。体調不良の原因が、洗剤以外にある可能性もあります ので、信頼のおける皮膚科の診察を受けることをお勧めします。皮膚科では必要に応じ、パ ッチテストなどの方法で、発疹の原因を特定することも可能かと思います。 8. <芳香剤で車のダッシュボードが損傷> 先日100円ショップで、△△社の屋内車内兼用の芳香 剤○○(5cm角程度のシート型)を購入し、自家用車のダッシュボード下部にぶら下げた。3~4 日後に芳香剤の裏を見たところ、芳香剤が接したダッシュボードの表面が、一部脱色し変形し ていた。芳香剤の成分表示は『香料、バーミキュライト(蛭石)』、使用方法は『ドアノブにぶ ら下げて使用』、また注意書きには、『高温、直射日光のあたるところに保管しないこと』と記 載されている。当該製品により、自家用車のダッシュボードが損傷したことは明白であり、△ △社に補償を求めたいので、アドバイス頂きたい。化学製品PL相談センターはインターネット で知った。(若い女性)〈消費者〉 ⇒自動車の芳香剤によるトラブルの相談は、当センターにも、過去に数件寄せられています。 しかし使用者が、製品に表示された使用方法、注意事項を守らなかった場合には、そのこと によって生じた被害については、使用者の責任が問われる可能性があります。自家用車のデ ィーラーに、ダッシュボードが損傷する可能性を確認し、また消費生活センターに○○に関 する事例をご確認されてはいかがでしょうか。 9. <家の中の空気の有害成分の検査依頼> 15年程前に建てた一軒家に住んでいる。数ヵ月前か らノドの痛みを覚え、息苦しくなるようになった。1週間程前に旅行先の中国から帰ってきたが、 中国に居る時には何ともなく、帰ってきて家に入ったらまた症状が出てきた。主人に聞いても 同様とのこと。家の中の空気の検査はできないか。リフォーム等はしていない。(中年の女性) 〈消費者〉 ⇒当センターでは検査は行っておりません。お住まいの地域の保健所が、多くの場合住居内環 境に関する相談や検査を受け付けています。住居内環境の検査機関については、国民生活セ ンターが提供する「商品テストの実施機関」のリストに、公益財団法人 日本分析センター (http://www.kokusen.go.jp/test_list/data/200800724.html)等が紹介されています。分析 費用は依頼者の自己負担となりますので、必要に応じてご相談されてはいかがでしょうか。 10. <隣家の外壁塗装で体調不良> 住宅街にある一戸建てに、家族3人で住んでいる。3日前、隣 家が業者に依頼し、△△社の塗料○○を用いて、家の外壁塗装を行った。その直後から自宅で

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異臭を感じ、家族全員が頭痛、吐き気、目のチカチカ感、動悸などの体調不良を感じ始めた。 自宅を離れると、体調は回復するため、医師の診断は受けていない。この塗料の臭気は、いつ まで持続するものだろうか。(高齢の女性)〈消費者〉 ⇒当センターより(相談者の了解のもと)、△△社の相談窓口に問い合わせたところ、「○○は 溶剤系の塗料です。その臭気は、塗装場所の環境の影響や、また臭いの感じ方は個人差もあ り、断言できませんが、一般的には1~2週間で消えます。」との事です。隣家の塗装に使われ た塗料は、1種類のみとは限りませんので、相談者から直接、メーカーの相談窓口へお問合せ されることを、お勧めします。 11. <母親が職場で使った洗剤等によると思われる体調不良> 自分の母親が、1年ほど前まで勤め ていた会社で、洗剤○○や漂白剤××を使っていた。母親はその後体調を崩し、医者には「血 液中の好中球(白血球の一種)が減少している」と診断され、今も闘病生活を送っている。この 症状に関連して、知人から「○○や××に発がん性があるか、調べるべきだ」と言われている が、どうか。なお、○○の成分表示には『アルカリ剤、界面活性剤、アルキルエーテル硫酸エ ステルナトリウム、溶剤、安定化剤、金属イオン封鎖剤』と、また××には『次亜塩素酸ナト リウム』と書かれている。(若い女性)〈消費者〉 ⇒好中球の減少と発がん性との関連については当センターでは分からないので、医師にお尋ね ください。一方、お教えいただいた○○の成分表示は、化合物の一般的名称ですので、この ことだけからでは、洗剤の発ガン性はわかりかねます。また、××の主成分と記載された次 亜塩素酸ナトリウムは、家庭用の塩素系漂白剤に、従来より用いられてきた化合物です。こ の化合物は、国際ガン研究機関(IARC)『発ガン性リスク一覧』で、『Group3:Not classifiable as to its carcinogenicity to humans』に分類され、発ガン性リスクは低いとされています。 しかし、特定の製品の安全性等については、そのメーカーでなければ責任を持って答えるこ とができません。各メーカーの相談窓口等へ、お問い合わせください。 12. <隣家の柔軟剤と思われるニオイで体調不良> 集合住宅に住んでいる。1年ほど前から、隣家 のニオイが流れ込んできて、乗り物酔いのような症状になる。夏はどうしても窓を開けるので、 耐えられない。隣家で洗濯物を干していないときは臭わないので、多分洗濯の時に使用する柔 軟剤のニオイだと思う。隣とは付き合いがないので聞くことはできず、製品の特定はできない が、街中では同じニオイをよく感じるので、多くの人が使用しているものと思う。しかし、世 間には私のようにニオイに合わない人もいるということを広く伝えたいと思い、消費生活セン ターに申し出たところ、化学製品PL相談センターを紹介された。同様の申し出は他にないか。

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(中高年の女性)〈消費者〉 ⇒当センターでも、同様のご相談が年に数件寄せられています。ニオイの感じ方は個人差もあ り、製品の品質には問題がなくても、個人の体質等によって合わない場合もあるでしょう。 当センターでは、寄せられた相談内容と対応結果を、月次報告「アクティビティーノート」 や年度報告書等にまとめて公開することで、情報の共有を図っております。 13. <洗剤・柔軟剤のニオイ成分の安全性> 賃貸マンションの2階に住んでいる。以前から、階下 の住人が使う洗剤・柔軟剤のニオイで気分が悪くなり、頭痛がすることもある。体に悪い成分 が、使われているのではないか?化学製品PL相談センターは消費生活センターから紹介された。 (中高年の女性)〈消費者〉 ⇒当センターにも、柔軟剤のニオイに関する相談は、年に数件寄せられています。しかし当セ ンターは、ニオイについて専門的な知識は持ち合わせていません。日本香料工業会のウェブ ページ「フレグランスの安全性」(http://www.jffma-jp.org/fragrance/safety/index.html) によれば、安全性の高いニオイを供給するために、国際香粧品香料協会(IFRA)のもとで、国 際的に自主基準を作り、各国の香料工業会等を通じて自主規制が行われているとのことです。 IFRAは、香粧品香料安全性研究所(RIFM)、およびRIFM専門家委員会を設置して、安全性 の研究・調査を行い、また企業とは利害関係のない立場での評価を実施することで、ニオイ 成分の安全性を確保しています。 品質クレーム関連相談-2件 1. <コバエ駆除製品の効果がない> マンションに住んでいる。夏になると、部屋の台所近くの コバエが目につくようになるので、コバエ駆除を謳った数社の製品を、順に試してみたが、効 果がない。このような事があるのだろうか。化学製品PL相談センターは消費生活センターから 紹介された。(60歳代の男性)〈消費者〉 ⇒コバエとは小型のハエの通称で、その駆除には、ハエの好むニオイを発して容器内におびき 寄せ捕獲する等、いくつかの種類の製品が市販されています。形状や成分など、メーカーご とに特徴がありますので、試された製品の相談窓口に連絡して、適切な製品の選択やその使 用方法等について、アドバイスを求められてはいかがでしょうか。 2. <通信販売で購入した人形ケースが異臭> 通信販売で購入した人形ケース(材質:桐、容量: 230L)が、先ほど届いたので、早速開封したところ強い異臭がした。この異臭の成分と消臭方 法を、通信販売元、及び箱に記載の会社に問い合わせたところ、「異臭は、桐と接着剤によると

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思われる。接着剤の種類は公開できない。天日干して、また市販の消臭剤を使えば、異臭は収 まる」との事であった。我が家には乳幼児がいるので、早く異臭をなくしたい。どのような消 臭剤を使えばよいか等、消臭についてのアドバイスが頂きたい。化学製品PL相談センターは消 費生活センターから紹介された。 (若い女性)〈消費者〉 ⇒木工家具等は、製造後、梱包して保管する間に、木材や接着剤の成分が揮発し、開封当初に 異臭がする事があります。メーカーの言う通り、風通しの良いところで、しばらく天日干す れば、臭いを低減させることができるものと思われます。また、使用する消臭剤は、活性炭 などの、臭気を物理的作用等で除去するタイプが、有効かと考えられます。製造販売元に、 具体的な脱臭剤を例示して、問い合わせてみてはいかがでしょうか。 一般相談等 ◆ <合成洗剤の基準は> 一般の消費者から「△△社の○○という万能洗剤を勧められているが、 その製品についての苦情などは入っているか」との相談を受けている。「固有の製品についての 良し悪しはお答えしていない」とは回答しているが、もう少し詳しく回答しようと、この製品 について調べている。この製品は合成洗剤のようであるが、合成洗剤について、詳しく教えて もらえるところがあれば紹介してほしい。〈消費生活C〉 ⇒洗剤については、日本石鹸洗剤工業会が詳しくご説明できます。 ◆ <薬用石けんの効用> 自宅に、トリクロロカルバニドを配合した、医薬部外品の薬用石けん があり、『殺菌・消毒』の効用があると書かれている。これは、ノロウィルス等にも、効果があ るのだろうか。化学製品PL相談センターは、消費生活センターから紹介された。(高齢の男性) 〈消費者〉 ⇒トリクロロカルバニドはトリクロカルバンともいわれ、主にグラム陽性菌などの細菌に対し、 優れた殺菌作用を示すと考えられています。ノロウィルス等のウィルスに対する消毒作用は、 あまり謳われていないのが一般的です。 ◆ <赤リンから白リンへの変化の可能性> 自分が所属するある団体で、固体の赤リンを用いた 化学製品を、新たに使用したいと考えている。検討するなかで、赤リンは通常の生活環境の中 でも、急冷すれば白リンに変化するという指摘を受けた。白リンは毒物にも指定され、常温で も発火する不安定な物質なので、指摘が事実であれば、看過できない。このようなことが起き うるのだろうか。化学製品PL相談センターはインターネットで知った。(中年の男性)〈事業者〉 ⇒赤リンも白リンも、リンの元素だけで構成され、結晶構造が違うために、反応性や毒性が異な

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ります。ご指摘の通り、白リンは毒性が高く、不安定な物質です。一方、赤リンは比較的安定 な物質であり、常温常圧の空気中で、赤リンを白リンの結晶構造に変化させることは、一般的 には困難と思われます。 ◆ <生分解性ポリマー製品の成分表示> 自分が勤める薬局では、生分解性ポリマーを主原料とし た、歯ブラシ・コップ等の雑貨工業品の、輸入販売を計画している。家庭用品品質表示法に則 った成分表示を、適正に行いたいので、生分解性ポリマーの場合、製品にどのように表現する べきか、アドバイスが頂きたい。(中年の男性)〈事業者〉 ⇒当センターでは、特定の企業・商品に関するコンサルタント業務は、行っておりません。本 件は消費者庁等、表示を所管する行政に、お問い合わせください。また、生分解性ポリマー については、”日本バイオプラスチック協会”が、専門的に活動していますので、ご相談され てはいかがでしょうか。

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化学製品PL相談センターに寄せられた相談事例をもとに、化学製品による 事故を防ぐための生活上の注意点等についてお話しさせて頂きます。各地の 消費生活講座や、地域のサークルの勉強会などに、ぜひご活用ください。 日時・費用・その他の詳細につきましては、お気軽にご相談ください。 (TEL 03‐3297‐2602 担当 : 保刈(ホカリ))

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2. 入手資料の紹介

―2013 年 9 月度に化学製品 PL 相談センターで入手した主な資料をご紹介します。 あわせて、資料の中で化学製品に関連すると思われる記事についても紹介しています。 1. 公益財団法人自動車製造物責任相談センター「相談状況(2013 年 8 月度)2. ガス石油機器 PL センター「INFORMATION」2013.8 3. 家電製品 PL センター「インフォメーション≪2013 年 8 月度≫」 4. 日本化粧品工業連合会 PL 相談室「PL 相談室の受付状況の報告について」平成 25 年 7 月まで 1 ヵ年 5. (財)消費科学センター 「消費の道しるべ」9 月号 6. 日本石鹸洗剤工業会 広報誌「CLEAN AGE」№.235 7. ACAP「FORUM」2013.9 Vol.221 化学製品PL相談センターニュースメールメンバー登録受付中! 『アクティビティーノート』の発行や、催し物、出版物のご紹介など、当センターの最新情 報を随時お知らせするインターネットメールサービスです。 ・人数や資格の制限はありません。(誰でも登録できます。) ・費用は無料です。(インターネット通信費・接続費は各自でご負担ください。) ・お申し込みはE-mail(PL@jcia-net.or.jp)で。 (件名に「ニュースメールメンバー登録」とご記入ください。) ① ご氏名(フリガナ) ② お勤め先(フリガナ) ③ ご所属・お役職・ご担当など ④ ご連絡先(勤務先か自宅かを明記)の住所・TEL・E-mailアドレス ※ ご連絡頂きました個人情報は、当センターのプライバシーポリシーに則り適正に管理いたします。

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3. メディア情報から

新聞(首都版)などで報道されている、化学物質・化学製品、消費者問題等に関する記事を紹介するコーナ ーです。 (記事の存在のみご紹介しています。記事そのものの提供は著作権法により禁じられていますので、内容 の詳細は各紙面でご確認ください。) * 消費者庁は、カネボウ化粧品以外のメーカーの化粧品で、白斑症状が出たという相談が、全国の消費 生活センターに 52 件あったと公表。厚生労働省は、カネボウ以外の化粧品メーカーに、自主点検を要 請 (8/23 毎日、朝日、日経) * カネボウ化粧品は、「白斑」の発症者が、8/25 時点で8678 人(内、重い症状は 3379 人)確認されたと 発表。 (9/3 毎日、朝日、日経) * カネボウ化粧品の「白斑」問題で、日本皮膚科学会の特別委員会(白斑の診断と治療法確立のため7 月中旬発足)は、使用を中止後半年以上過ぎた患者の半数以上が、回復傾向にあると発表。今後も長期 的な調査を続ける。 (9/8 毎日、産経) * 日本皮膚科学会の特別委員会は、カネボウ以外の数社の美白化粧品で、医療機関から、白斑症状に関 し 11 件が報告されていることを公表。因果関係はまだわかっていない。(9/8 毎日、産経) * カネボウ化粧品は「白斑」被害に関し、第 3 者調査報告書を公表。 (9/11 各紙) * 厚生労働省は「白斑」被害に関し、カネボウ以外の 9 社 15 製品で 16 人の被害報告が、メーカーから 報告されていることを公表。因果関係はまだわかっていない。(9/11 毎日) * 京都西川が販売したタオルケットの品質表示が実態と大きく異なっていることが判明。2万4千枚近 くの自主回収を開始。(8/23 朝日) * 京都西川では、合繊掛けふとん、合繊敷きふとんにおいても、品質表示が実態と大きく異なっている ことが判明し、8 万 2 千枚近くを自主回収。(8/30 朝日) * カセットボンベを廃棄する際、残ガスへの着火トラブルの事例が報告されているが、カセットボンベ やスプレー缶のごみ出し方法は、自治体によって異なっている。 (9/13 朝日) ★アクティビティーノートに関するご意見・ご感想をお待ちしております。

化学製品PL相談センター

〒104-0033 東京都中央区新川1-4-1 住友六甲ビル TEL:03-3297-2602 FAX:03-3297-2604 URL:http://www.nikkakyo.org/plcenter/

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衣料品による皮膚障害

「海外旅行先で購入した青いポロシャツを着用したところ、特に肌が敏感ということはないのに、首 筋から背中にかけて湿疹ができて、赤くかぶれたようになった。洗濯して数日後に着用したところ、 治りかけていた皮膚が再びかぶれた」という相談が、以前当センターに寄せられました。 衣料品による皮膚障害には、大きく分けてふたつの原因が考えられています。ひとつは物理的な 刺激によるもので、例えば、縫い目、金具、ウールのセーターの毛先などが肌にあたったことによる 摩擦や、サイズの合わない下着などによる圧迫です。通常、物理的刺激による皮膚障害の場合には、 着用をやめれば改善します。 もうひとつは化学物質によるもので、例えば、ドライクリーニング溶剤 による「化学やけど」もこれにあたります。クリーニング店での乾燥が不 十分な場合、衣類に溶剤が残っていることがあり、長時間皮膚に接触し ていると、肌が赤くなったり、腫れたり、水ぶくれになったりする恐れが あります。治療には時間がかかることも多く、治療後も色素沈着が残っ てしまう場合があります。溶剤を十分に乾燥すれば防ぐことができるの で、クリーニングから衣類が戻ってきたら、袋から出して風通しのよい場 所で1 日以上陰干しをしましょう。石油臭などが残っているときは店にもう一度乾燥を依頼してくださ い。合成皮革や厚手の衣類など乾きにくいものの場合は特に注意が必要です。 そのほか、素材そのものに含まれる化学物質、染料、また機能や品質の向上のために使用され ている加工剤等によって、皮膚にかぶれが生じることもあります。これを防止するために、「有害物 質を含有する家庭用品の規制に関する法律」では、日本国内で販売される繊維製品に使用する樹 脂加工剤、防虫加工剤、防菌・防カビ剤、防炎加工剤について使用基準を定めています。例えば、 衣類のしわや縮みを防ぐために用いる樹脂加工剤に含まれるホルムアルデヒドについては75ppm 以下、特に皮膚のデリケートな乳幼児(生後24 ヵ月以内)用の製品からは検出されてはならないとし ています。また法律以外にも、抗菌防臭加工製品等について、(一社)繊維評価技術協議会が、そ の効果と耐久性(耐洗濯性)に加え、加工の安全性についても自主基準を設けて、これに適合した 製品に「SEK マーク」を表示して、安全性の確保を図っています。 しかし、国や業界の自主基準によって規制されている物質のほかにも、かぶれの原因になると考 えられる加工剤は数多くあります。また皮膚の状態(日焼け等でダメージを受けている、汗をかいて いる等)、着用方法(素肌に着る等)、気候条件(空気が乾燥している等)などによって、かぶれを起 こしやすくなる場合もあります。さらに、それまで一度もかぶれたことがない物質でも、ある日突然皮 膚が拒絶反応を起こして、アレルギー性接触皮膚炎を起こすことがあります。この場合、以後、同じ 化学物質を含むものを使用するたびにかぶれを繰り返しますが、体質には個人差があるため、誰で

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も同じ物質がかぶれの原因になるとは限りません。 衣料品が原因で皮膚にかゆみや痛みなどの異常を感じたときは、まずは、なるべく早く着用をや めて、症状が重かったり長引いたりした場合、また判断に迷う場合も、早めに皮膚科の診察を受けて ください。アレルギー性の場合には、パッチテストを行って、自分の体質や、原因となる物質をよく知 ることも必要でしょう。そして原因が分かったら、衣料品には使用されている染料や加工剤が必ずし も表示されていませんが、アレルギーの原因となる疑いがあるとされる染料や加工剤を使用してい ない製品も市販されていますので、そうしたものを選択することも予防方法の一つです。またホルム アルデヒドなど、水に溶けやすい加工剤は、洗濯により取り除くことができるので、新しい衣類、特に 直接肌に触れるようなものは、着用前に洗うとよいでしょう(洗濯方法は取り扱い絵表示に従ってくだ さい)。さらに、抗菌や防しわなど、普段から洗濯やアイロンがけを心がければ必ずしも必要のない 加工や、紫外線防止など、着る時と場合によってはあまり意味がない加工もありますので、商品を購 入する際はむやみに「○○加工」という宣伝につられずに、本当にその機能が必要かどうか、それ ぞれの状況に応じて判断する姿勢も大切ではないでしょうか。 ※ 次号の『アクティビティーノート』は、11月11日頃に発行の予定です。お楽しみに。

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