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学位論文題名Seroprevalence,molecular epidemiology andvertical transmission of bovine retroviruses

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Academic year: 2021

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博士 ( 獣医学 )  メアス ・ソテイー

    

学位論文題名

Seroprevalence

,molecular epidemiology and

vertical transmission of bovine retroviruses

  ( ウシレ トロウイ ルスの血 清をらび に 分 子 疫学 調査と垂 直伝播に 関する研 究)

学 位 論 文 内 容 の 要 旨

  レ ンチ ウ イ ルス に 属 する ウ シ免 疫 不 全ウ イルス(BIV)は、 リンバ球 増多 症 の ウ シ よ り 初 め て 分 離 さ れ た 。ま た 、 ウシ 自 血病 ウ イ ルス(BLV)は 自 血病 の 原因 ウイ ルスとし て知られ ている。 これら両ウ イルスに ついては 、 これ ま で血 清疫 学調査や ウイルス 分離もあ まりなされ ておらず 不明な点 が 多い 。 特に 、BIVにつ い ては ど の 様な 病 気を 起こすかも 明らかで はない。

そこ で 北海 道 の ウシ で 両ウ イ ル スの 血 清 疫学ならび に分離BIV株 の塩基配 列を 比 較す るこ とによる 分子疫学 調査を行 った。併せ てバキス タンとカ ン ポ ジ ア の ウ シ と 水 牛 に つ い て も 同 様 の 調 査 を 行 っ た 。

  北 海 道 で は12牧 場 の611頭 の 乳 牛 でBLV28.6% が 陽 性 を 示 し 、BIV 11.7% が 陽 性を 示 し た。BIVとBLVが 共 に陽 性 のウシは4.2%であっ た。

肉 牛 で は5牧 場 の150頭 を 検 査 し 、50% がBIV陽 性 を 示 し た が 、BLV陽 性 牛 は認 め られ な か った 。 パキ ス タ ンで は370頭 の 水牛と76頭 のウシを 検査 し、そ れぞれ10%と15.8%がBIV陽性 を示した が、BLV陽性 は水牛の0.8%、

ウ シで は 陽性 は 認 めら れ なか っ た 。カ ン ポジ ア では544頭 のウシ、42頭の 水 牛を 検 査し 、BIVは それぞれ26.3%と16.7%の陽 性を示し た。一方 、BLV につい てはウシの513%が陽性 を示した が、水牛 では陽性 は認められなかっ た。

  BIV抗 体 陽 性 牛 か ら はBIVプ 口 ウ イル ス が検 出 さ れた 。 日 本のBIV株は アヌ リ カ の分 離 株 と抗 原 性な ら び にpol領域 の塩基配 列が類似 していた 。 一方 、 日 本、 バ キ スタ ン なら び に カン ボ ジア か ら のBIV分 離株 のenv領域 はア ヌ1」 カ の分 離 株に く ら べ短 く 、Vl域の 塩基置換 とV2域の塩 基欠損が 認め ら れ た。 分子系統 樹解析か ら、アメリ カの分離 株とアジ ア各地か らの BIV分 離 株 と で は 地 域 差 の あ る こ と が 明 ら か と な っ た 。

BIVBLVの 垂 直 伝 播 に つ い てBLV陽 性 母 牛 17頭 、BIVBLVの 両

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陽性母牛9頭の、計26頭から生まれた子牛について調べた。BLV陽性母牛 から生まれた7頭の子牛は初乳給与前はすべてBLV陰性であった。このう ちの5頭の子牛に陽性母牛の初乳を給与し引き続き検査したが陰性のまま であった。また、BLV陽性母牛から生まれた別の10頭の子牛について子宮 内感染の有無を調べたが全頭陰性であった。この成績はBLV単独感染牛か ら そ の 子 へ のBLV垂 直 伝 播 は 起 こ り に く い こ と を 示 し て い る 。

  一方、BIVとBLVが混合感染している母牛から生まれた子牛についても ウイルスの垂直伝播について検査した。その結果、2頭の子牛では初乳給与 前すでにBIV陽性を示し、そのうち1頭はBLVも陽性を示した。この成績 は混合感染牛では子宮内感染が起こる事を示している。この2頭に感染母 牛の初乳を与えたところ2頭ともBIVとBLVが陽性を示した。混合感染牛 から生まれた別の4頭を検査したところ、初乳給与前に2頭がBIVが陽性 で あ り 、 初 乳 給 与 後 は3頭 が BIVBLV両 陽 性 を 示 し た 。   今回の研究から、BIVとBLV感染が広く牛群と水牛に広まっている事な らびにBIVとBLV混合感染牛では垂直伝播が起こりやすいことが示唆され た。

(3)

学 位 論 文 審 査 の 要旨 主査

副査 副査 副査

教授 教授 助教授 助教授

小沼   操 高島郁夫 杉本千尋 岡崎克則

    

学位論文題名

Seroprevalence

,molecular epjdemiology and

vertical transmission of bovine retroviruses

  (ウシレトロウイルスの血清ならびに 分子疫学調査と垂直伝播に関する研究)

  レト口ウイルスに属するウシ自血病ウイルス(BLV)は自血病の原因ウイルスであ る。一方、ウシ免疫不全ウイルス(BIV)はりンパ球増多症のウシから分離されたが、

その病原性については不明な点が多い。両ウイルスについては、これまで十分な血清 疫学調査やウイルス分離がなされていなかったため、北海道のウシで両ウイルスの血 清疫学調査ならびに分離BIV株のプロウイルスゲノムの塩基配列を比較した。併せて パキ スタ ンとカ ンボ ジア のウシ とス イギ ュウ につい ても 同様 の調 査を行った。

  初め に、 北海 道の乳 牛(611頭 )と 肉牛(150頭)でBLVとBIVの血清疫学調査を 行った。その結果、抗BLV抗体は乳牛の28.6%が陽性であったが、肉牛には認められ なかった。抗BW抗体は乳牛の11.7%、肉牛の50%に認められた。同様の血清疫学調 査をパキスタンならびにカンポジアのウシとスイギュウで実施した。その結果、南ア ジアの ウシやスイギュウにもBLVならびにBIV感染が拡まっていることが明らかと なった。

  次に、BIV抗体陽性牛から得たBIV分離株の抗原性ならびにプ口ウイルスの塩基配 列を解析した。日本のBIV株はアヌリカの分離株と抗原性ならびにpol領域の塩基配 列が類似していた。一方、日本、パキスタンならびにカンポジアからのBIVプロウイ ルスでは、env領域に塩基置換と塩基欠損が認められた。分子系統樹解析から、アメリ カの分離株とアジア各地からのBIV分離株とでは地域差のあることが示唆された。

  最後に、BIVとBLVの垂直伝播、とくに乳汁感染と子宮内感染について調査した。

その結果、BLV単独感染牛では垂直伝播は起こりにくいことが明らかとなった。一方、

(4)

BLVBIVが重 感 染し た 母牛で はBIVの子 宮内感染とBLVの乳汁 感染が起こ りやす いこ と が示 唆 され た 。

  本研究はウシレト口ウイルスの疫学調査ならびに垂直伝播に関して、防疫上重要な 知見を提供するものである。よって審査員一同は、メアス・ソテイー氏が博士(獣医 学)の学位を受けるのにf分な資格を有するものと認めた。

参照

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