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カレントトピックス 公認心理師養成の開始とその課題

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●国家資格化の歴史

本邦での心の支援に関する国家資格の必要性にまつ わる議論は,1953年(昭和28)年の衆・参両議会にお ける「カウンセラー設置に関する建議」が国会決議さ れたことをはじめ,1950年代,60年代に最初の高まり をみせたと振り返ることができる.

このように,半世紀以上前から議論があり,かつ,

人間の心という比較的身近な対象がテーマであったに も関わらず,心の支援について国家資格化がなされて こなかったことにはいくつかの大きな意味があるだろ う.ひとつには,人間の心の働きは極めて個別的な事 象であり,そこに最大公約数的な原理や病理を見出す ことができるのかという指摘である.また,それらを 見出そうすること自体の問題性の点検ともいえる,臨 床心理学や精神医学に対する批判もあった.そのほ か,一口に心の支援といってもそれは医療分野だけの ことではなく,福祉や教育など,その場面や対象が広く 多いことも大きな特徴として議論には時間がかかった.

大きな転換点としては,1988年(昭和63)年に「日 本臨床心理士資格認定協会」が発足したことである.

同年から2018年までの30年間に約35,000人の「臨床心 理士」が,事実上の認証資格者として心の支援の中核 的役割を担ってきた.臨床心理士はいずれ自らの立場 が国家資格化されることを念願していたが,いわゆる 民間資格がそのまま国家資格された例はなく,紆余曲 折を経て2005年,「臨床心理士及び医療心理師法案」

を議員立法として国会に提出する動きに至った.しか しながら最終的に関係諸団体の意見はまとまらず,法 案の国会提出は叶わなかった.

これに続く議論の展開については他書に譲らざるを 得ないが,継続調整の末,ようやく2014年の第186回 国会に「公認心理師(こうにんしんりし)法案」が提 出されたのである.けれども第186回国会では継続審 議となり,続く第187回国会では衆議院解散に伴う審 議未了に終わった.第188回国会は,2014年12月14日 に行われた第47回衆議院議員総選挙後の特別国会とし て12月24日に召集.衆参両院の本会議は会期を同26日

Corresponding author:

新潟リハビリテーション大学

〒958-0053 新潟県村上市上の山 2 -16 Tel:0254-56-8292

Fax:0254-56-8291 E-mail:[email protected]

公認心理師養成の開始とその課題

Start and challenges of certified public psychologist training education

若 松 直 樹

新潟リハビリテーション大学 医療学部 リハビリテーション学科 リハビリテーション心理学専攻 (准教授)

新潟リハビリテーション大学大学院 リハビリテーション研究科 東京サテライト教室 (准教授)

キーワード:心の支援,国家資格,公認心理師,大学教育,大学院教育

(2)

までの 3 日間と議決したのみであった.年が明けて 2015年,公認心理師法案は第189回国会へ再提出され た.ここにおいて与野党間での協議も整い,衆議院文 部科学委員長提出の議員立法として衆参ともに全会一 致での可決を経て公認心理師法は成立した(2015年 9 月16日法律第68号,公布)

●公認心理師の誕生

公認心理師は名称独占資格として規定され(第44条 第 1 項),公認心理師の有資格者以外の「心理師」と いう文字の使用が禁止されている(第44条第 2 項)

ただし,「臨床心理士」など既存民間資格が複数存在 することもあり,「○○心理士」など「士」を用いた 名称の使用は認められている.

公認心理師は,先行する民間資格である「臨床心理 士」と同様,保健医療,福祉,教育,司法・犯罪,労 働・産業を中心に,その他,学術・研究,市民教育な ど多岐にわたる活動分野が想定されている.そのた め,資格は特定の分野に限定されない「汎用性」や「横 断性」を特徴としているが,それは長所でありつつも,

公認心理師の支援対象がわかりにくい点で短所ともい える.

そうした活動分野の広域性も踏まえ,公認心理師資 格は文部科学省と厚生労働省による共管とされ,主務 大臣は文部科学大臣と厚生労働大臣である.ちなみ に,事務取扱は厚生労働省社会・援護局障害保健福祉 部 精神・障害保健課公認心理師制度推進室が担当し ている(2019年12月 1 日現在)

公認心理師は,公認心理師登録簿への登録を受け,

公認心理師の名称を用いて,保健医療,福祉,教育そ の他の分野において,心理学に関する専門的知識及び 技術をもって,次に掲げる行為を業とする者と規定さ れている(カッコ内は筆者が加筆)

①心理に関する支援を要する者の心理状態の観察,

その結果の分析(心理査定・アセスメントに相当)

②心理に関する支援を要する者に対する,その心理 に関する相談及び助言,指導その他の援助(心理面 接・カウンセリングに相当)

③心理に関する支援を要する者の関係者に対する相 談及び助言,指導その他の援助(家族ほか関係者支援 に相当)

④心の健康に関する知識の普及を図るための教育お よび情報の提供(市民教育・臨床研究に相当)

ちなみに1988年来,中心的に心理臨床に関与してき

た臨床心理士もまた上記と同様な臨床活動を展開して いる.というよりもむしろ,臨床心理士の心理臨床活 動が公認心理師制度に息づいていると考えるべきであ ろう.国家資格である公認心理師制度の敷設後,民間 資格としての臨床心理士制度はさまざまな不利を負う とされる.けれども,公認心理師制度に先駆けた歴史 的積み重ねにおいて臨床心理士制度は公認心理師制度 と共存するものとも考えられている.臨床心理士に限 らず既存の心理士制度は,公認心理師資格を基礎資格 としたうえでの専門心理職制度などとして想定される こともあるだろう.

そうした意味を含め,心理職の国家資格化において は関係する団体間での意見集約・合意形成が難しい状 況もあり,衆参それぞれの委員会では,次の 6 項目の 付帯決議が全会一致で採択されている.

●心理専門職の活用の促進に関する件(第189回国会 9 月 2 日衆議院文部科学委員会決議より原文のま ま)

今日,心の問題は,国民の生活に関わる重要な問題 となっており,学校,医療機関,福祉機関,司法・矯 正機関,警察,自衛隊,その他企業をはじめとする 様々な職場における心理専門職の活用の促進は,喫緊 の課題となっている.しかしながら,我が国において は,心理専門職の国家資格がなく,国民が安心して心 理的な支援を利用できるようにするため,国家資格に よって裏付けられた一定の資質を備えた専門職が必要 とされてきた.

今般,関係者の長年にわたる努力もあり,「公認心 理師」という名称で,他の専門職と連携しながら,心 のケアを必要とする者に対して,心理的な支援を行う 国家資格を創設する法律案を起草する運びとなったと ころである.政府は,公認心理師法の施行及び心理専 門職の活用の促進に当たり,次の事項の実現に万全を 期すべきである.

1 臨床心理士をはじめとする既存の心理専門職及び それらの資格の関係者がこれまで培ってきた社会的な 信用と実績を尊重し,心理に関する支援を要する者等 に不安や混乱を生じさせないように配慮すること.

2 公認心理師が臨床心理学をはじめとする専門的な 知識・技術を有した資格となるよう,公認心理師試験 の受験資格を得るために必要な大学及び大学院におけ る履修科目や試験の内容を定めること.

3 公認心理師法の施行については,文部科学省及び 厚生労働省は,互いに連携し,十分協議した上で進め

(3)

ること.また,文部科学省及び厚生労働省を除く各省 庁は,同法の施行に関し必要な協力を行うこと.

4 受験資格については,同法第七条第一号の大学卒 業及び大学院課程修了者を基本とし,同条第二号及び 第三号の受験資格は,第一号の者と同等以上の知識・

経験を有する者に与えることとなるよう,第二号の省 令を定めるとともに,第三号の認定を行うこと.

5 公認心理師が業務を行うに当たり,心理に関する 支援を要する者に主治医がある場合に,その指示を受 ける義務を規定する同法第四十二条第二項の運用につ いては,公認心理師の専門性や自立性を損なうことの ないよう省令等を定めることにより運用基準を明らか にし,公認心理師の業務が円滑に行われるよう配慮す ること.

6 同法附則第五条の規定による施行後五年を経過し た場合における検討を行うに当たっては,保健医療,

福祉,教育等を提供する者その他の関係者との連携等 の在り方についても検討を加えること.右決議する

(引用ここまで)

付帯決議のそれぞれは国家資格化への道筋における 大きな論点を示していると考えられるが, 1 について は「臨床心理士をはじめとする既存の心理専門職及び それらの資格の関係者がこれまで培ってきた社会的な 信用と実績を尊重し」とあり,これを筆者なりに換言 すると,尊重されるべきは専門職それぞれであること はもちろん,そこで用いられている心理支援手法とい うことであろう.それでは,心理支援技法とはどのよ うなものであろうか.カウンセリングなどにみられる 諸派の技法は多数あるが,巨視的には,心理支援はセ ラピストとクライアントの「一対一サービス」を基本 とするということではないだろうか.

公認心理師法第42条によって「公認心理師は,その 業務を行うに当たっては,その担当する者に対し,保 健医療,福祉,教育等が密接な連携の下で総合的かつ 適切に提供されるよう,これらを提供する者その他の 関係者等との連携を保たなければならない」ことが明 らかとなった.つまり,チームによる支援である.そ のことが全面に打ち出されたことにより,従来の心理 面接等に象徴的であった一対一関係で完結する支援形 態は,法の趣旨にそぐわない面が生じたといえる.

特に,付帯決議の 5 にある「公認心理師が業務を行 うに当たり,心理に関する支援を要する者に主治医が ある場合に,その指示を受ける義務を規定する同法第 四十二条第二項の運用については,公認心理師の専門

性や自立性を損なうことのないよう省令等を定めるこ とにより運用基準を明らかにし,公認心理師の業務が 円滑に行われるよう配慮すること」とある.

つまり,公認心理師の支援行為が主治医による影響 を受けすぎないようにするべきであるとの意味であ る.この点では,個々の心理士によって感じ方や意見 に異なるところがあるものの,自らが支援する対象に 主治医が存在するかどうかをさほど意識することなく 心理支援にあたってきた心理士は多いはずである(学 校領域など)

.医師の指示は受けない原則を守ること.

この点をどう調整できるのか.これが心理支援の国家 資格化が難渋した大きな要因でもある.

公認心理師は保健医療,福祉,教育,司法 ・ 犯罪,

産業 ・ 労働の 5 つの分野を活動領域として見据えてい るが,これは先行する臨床心理士による活動領域とも 一致する.臨床心理士はセラピストとしての自らの知 識 ・ 経験にもとづいて心理支援を行うことが原則であ り,そこでの主治医の関与は間接的なものにすぎな かった.それが公認心理師法(国家資格化)により,

主治医の存在は確認すべき事項となり,かつその指示 を受けなければならないとなったことは,にわかには 受け入れられなかったのである.

付帯決議 5 をうけて,29文科初第1391号 障 発0131 第 3 号 平成30年 1 月31日によって「公認心理師法第 42条第 2 項に係る主治の医師の指示に関する運用基準 について」が示されている.

●(主治の医師についての)基本的な考え方(一部を 原文のまま)

公認心理師は,その業務を行うに当たって要支援者 に主治の医師があるときは,その指示を受けなければ ならないこととされている(法第42条第 2 項)

これは,公認心理師が行う支援行為は,診療の補助 を含む医行為には当たらないが,例えば,公認心理師 の意図によるものかどうかにかかわらず,当該公認心 理師が要支援者に対して,主治の医師の治療方針とは 異なる支援行為を行うこと等によって,結果として要 支援者の状態に効果的な改善が図られない可能性があ ることに鑑み,要支援者に主治の医師がある場合に,

その治療方針と公認心理師の支援行為の内容との齟齬 を避けるために設けられた規定である.

もとより,公認心理師は,要支援者の状況の正確な 把握に努めているものであるが,特に要支援者に主治 の医師がある場合には,要支援者の状況に関する情報 等を当該主治の医師に提供する等により,公認心理師

(4)

が主治の医師と密接に連携しながら,主治の医師の指 示を受けて支援行為を行うことで,当該要支援者の状 態の更なる改善につながることが期待される.

なお,これまでも,心理に関する支援が行われる際 には,当該支援を行う者が要支援者の主治の医師の指 示を受ける等,広く関係者が連携を保ちながら,要支 援者に必要な支援が行われており,本運用基準は,従 前より行われている心理に関する支援の在り方を大き く変えることを想定したものではない(引用ここま で)

上述を好意的に捉えれば,主治医の指示は必要とす るものの,それにがんじがらめにされるものではな く,主治医と公認心理師の関係性は従来と変わらず比 較的水平なものであることを強調している.ただし,

ここでも明確に示されていることは主治医の指示の有 無や関係性に関わることよりも,広く関係者が連携を 保ちながら支援するということである.心理支援は一 対一サービスで完結せず(できず)連携(チーム)に よるものであることが示されている.

現在,チーム支援の原則を疑う対人援助専門職はほ ぼいないだろう.もちろん,チームによる支援の形式 に違和感のない臨床心理士や公認心理師も多いはずで ある.それでも,国家資格化への過程では論点として 多くの時間が費やされていたことも事実であり,プラ スにもマイナスにも心理支援のあり方をめぐる要所で あることは間違いなかったのである.

●第 1 回公認心理師試験

2015年 9 月16日の公認心理師法公布を受けて,一部 を除き2017年 9 月15日に同法は施行された.法により 公認心理師試験は年に 1 回以上実施すると規定されて いるため,2017年も試験を実施しなければならないこ とになる.ただし,同法附則 6 条(試験の実施に関す る特例)において「第 6 条の規定にかかわらず,施行 日の属する年においては,試験を行わないことができ る」とあるため,2017年には第 1 回公認心理師試験を 実施せず,2018年 9 月 9 日(日)に 9 都道府県(北海 道,宮城,東京 ・ 神奈川,愛知,大阪 ・ 兵庫,岡山,

福岡)を試験地として実施されることが2018年 2 月 2 日,官報(第7195号)に掲載された.ところが,試験 直前の 9 月 6 日に「平成30年北海道胆振東部地震」が 発生し,その被災状況を踏まえ北海道で実施予定で あった試験は中止となり,同年12月16日(日)に追加 試験を実施することとなった.

結果,第 1 回公認心理師試験( 9 月 9 日および12月 16日実施分合計)は受験者総数36,103人,合格者数 28,574人,合格率79.1%であった.合格基準は総得点 230点に対し,得点138点(60%)以上の者.なお,特 に第 1 回公認心理師試験では,省令で定められた養成 課程を修めたうえでの受験者は存在しないため,主と して現在すでに心理臨床を業務としている現任者(法 附則第 2 条第 2 項)と,法の施行前に大学院で必要な 科目(科目の読替えあり)を修めて修了した者(法附 則第 2 条第 1 項第 1 号)が多くを占めることになっ た.

●第 2 回公認心理師試験

本原稿を進めている2019年 9 月13日,第 2 回公認心 理師試験の合格発表が行われた(試験日2019年 8 月 4 日,全国 7 都道府県;北海道,宮城,東京,愛知,大 阪,岡山,福岡)

.受験者総数16,949人,合格者数7,864

人,合格率46.4%であった.合格基準は総得点230点 に対し,得点138点(60%)以上の者.

表 1 - 2 - 3 に第 1 回と第 2 回試験の概要1 )を対 比させつつ示す.総得点および合格基準に違いはない ものの, 2 つの試験を比較して第 2 回試験の合格率は 明らかに低下している.受験区分による合格率でもど

第 1 回試験 第 2 回試験 年齢 区分人数(人) 割合(%) 区分人数(人) 割合(%)

~30 5,358 18.8 1,513 19.2 31~40 10,126 35.4 2,270 28.9 41~50 7,387 25.9 2,078 26.4 51~60 4,167 14.6 1,455 18.5 61~ 1,536 5.4 548 7.0 28,574 100.0 7,864 100.0

第 1 回試験 第 2 回試験 性別 人数(人) 割合(%) 人数(人) 割合(%)

7,234 25.3 2,207 28.1 21,340 74.7 5,657 71.9 28,574 100.0 7,864 100.0 表 2   試験別合格者の年齢(第 1 回試験は追試を含む

合計)

表 1   試験別合格者の性別(第 1 回試験は追試を含む 合計)

(5)

の区分も一様に第 2 回試験は低下している.また,受 験者数は第 1 回の半分以下である.

このように合格率が明らかに低下している場合,出 題の難易度が高くなったとみることが多く,第 1 回試 験( 9 月 9 日)2 )に比して追試験(12月16日)3 )が,

またそれらよりも第 2 回試験4 )が取り組みにくかっ たのではと SNS などでは指摘されている.その他の 推測としては,第 2 回受験者は心の支援に従事してき たという意味において現任者としての受験資格は有す るものの,公認心理師試験に必要な広範な心理学的素 養おいては不利と考えられる他職種からの受験が多 かったという見方が可能かもしれない.

参考に他資格の国家試験合格率をみると,言語聴覚 士の場合,第 1 回試験(1993年)に87.9%だったもの が第 2 回試験において42.4%となり,第 5 回試験ほど まで50%を下回る結果となった.また精神保健福祉士 の場合,第 1 回試験(1999年)が89.1%,第 2 回試験 は73.2%である.どちらの資格も現時点では60%前後 の合格率で安定しているとの指摘が多い.公認心理師 においても同様の傾向を示すのかもしれない.

●公認心理師名簿への登録

公認心理師試験に合格した者が公認心理師となるに

は,公認心理師登録簿への所定事項の登録が必要であ る(法第28条,一般財団法人日本心理研修センターへ 登録申請)

.2019年 6 月末現在,第 1 回公認心理師試

験合格者28,574のうち,26,767人(93.7 %)が登録を 経て公認心理師となっている5 )

.登録者数最多は東京

都の4,997人.ついで神奈川県の2,243人である.ちな みに新潟県には324人の公認心理師が誕生した.

1,000人以上の公認心理師登録があるのは, 8 都府 県(埼玉,千葉,東京,神奈川,愛知,大阪,兵庫,

福岡)であり,もっとも登録の少ないのは秋田県の 100人である(いずれも登録申請書に記載された国内 書類送付先住所による数値)

●公認心理師法に則った養成教育の開始

2015年 9 月16日に法律第68号として公布された公認 心理師は,その施行を 2 年以内と定められ,2017年 9 月15日に発効(施行)された.これによって,翌2018 年度 4 月より公認心理師法はじめ省令に則った養成教 育がはじまることになった.

2018年度以降,省令に則ったルートによって公認心 理師試験の受験資格を得るには 3 つのルートがある.

うち,もっとも標準的な養成体系は区分 A(公認 心理師法第 7 条第 1 号)であり,大学および大学院に

試験区分 区分の定義

第 1 回試験 第 2 回試験

(人)人数 割合

(%) (%)合格率 (人)人数 割合

(%) (%)合格率 C

(法第 7 条第 3 号)

文部科学大臣及び厚生労働大臣が区分 A 及び B に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有す ると認定

0.0 100.0 0.1 66.7

D 1

(法附則第 2 条第 1 項第 1 号)

平成29年 9 月15日より前に,大学院で施行規則 附則第 2 条で定める科目(科目の読替えあり)

を修めて修了

14,840 51.9 85.8 1,879 23.9 53.6

D 2

(法附則第 2 条第 1 項第 2 号)

平成29年 9 月15日より前に大学院に入学し,同 日以後に施行規則附則第 2 条で定める科目(科 目の読替えあり)を修めて大学院を修了

1,199 4.2 74.6 1,253 15.9 58.8

G

(法附則第 2 条第 2 項)

平成29年 9 月15日に,法第 2 条第 1 号から第 3 号までに掲げる行為を業として行い(又は業務 を休止・廃止してから 5 年以内),①文部科学 大臣及び厚生労働大臣指定の現任者講習会を修 了し,かつ,②施行規則附則第 6 条で定める施 設で 5 年以上実務を経験

12,531 43.9 72.9 4,728 60.1 41.8

28,574 100.0 79.1 7,864 100.0 46.4 表 3  合格者の受験区分(第 1 回試験は追試を含む合計)

(6)

よる心理学教育の履修である.

そのほか,区分 B(公認心理師法第 7 条第 2 号)と して区分 A と同様の大学による心理学教育のうえ,

省令が定める条件を有した認定施設での 2 年間の実務 経験による受験ルートがある.けれども,この区分 B として認定された施設は2019年12月 1 日現在で国内に 5 施設のみである(①少年鑑別所及び刑事施設,②一 般財団法人愛成会 弘前愛成会病院,③裁判所職員総 合研修所及び家庭裁判所,④医療法人社団至空会 メ ンタルクリニック・ダダ⑤医療法人社団心劇会 さっ ぽろ駅前クリニック)

大学を卒業したうえで,これらいずれかの施設へ採 用されること自体が容易ではなく,区分 B により国 家試験受験資格を得ることは必ずしも現実的とはいえ

ないだろう.区分 C(公認心理師法第 7 条第 3 号)と して,区分 A および区分 B と同等以上の知識および 技能を有すると認定された場合があるものの,厚生労 働省によれば,区分 C に基づく受験資格認定とは外 国の大学において心理に関する科目を修めて卒業し,

かつ,外国の大学院において心理に関する科目を修め てその課程を修了した者等を指しており,通常経験す る養成課程とはいえないだろう.

表 4 ・ 5 に区分 A として省令に則った大学および 大学院における必要な心理学系科目を挙げる.2018年 度以降,公認心理師をめざすには大学において表 4 , および大学院において表 5 の科目をすべて履修し単位 を修得することが必要である(未修得単位科目を科目 等履修制度により補足は認められていない)

① 公認心理師の職責 ⑭ 心理的アセスメント

② 心理学概論 ⑮ 心理学的支援法

③ 臨床心理学概論 ⑯ 健康 ・ 医療心理学  

④ 心理学研究法 ⑰ 福祉心理学

⑤ 心理学統計法 ⑱ 教育 ・ 学校心理学

⑥ 心理学実験   ⑲ 司法 ・ 犯罪心理学

⑦ 知覚 ・ 認知心理学 ⑳ 産業 ・ 組織心理学

⑧ 学習 ・ 言語心理学 ㉑ 人体の構造と機能及び疾病

⑨ 感情 ・ 人格心理学 ㉒ 精神疾患とその治療

⑩ 神経 ・ 生理心理学 ㉓ 関係行政論

⑪ 社会 ・ 集団 ・ 家族心理学 ㉔ 心理演習

⑫ 発達心理学 ㉕ 心理実習(80時間以上)

⑬ 障害者 ・ 障害児心理学

①保健医療分野 に関する理論と支援の展開

②福祉分野 に関する理論と支援の展開

③教育分野 に関する理論と支援の展開

④司法 ・ 犯罪分野 に関する理論と支援の展開

⑤産業 ・ 労働分野 に関する理論と支援の展開

⑥心理的アセスメント に関する理論と実践

⑦心理支援 に関する理論と実践

⑧家族関係 ・ 集団 ・ 地域社会における心理支援 に関する理論と実践

⑨心の健康教育 に関する理論と実践

⑩心理実践実習(450時間以上)

表 4  大学における必要な科目名(省令の定める心理学関連科目)

表 5  大学院における必要な科目名(省令の定める心理学関連科目)

(7)

ところで,本学リハビリテーション心理学専攻(以 降,RP 専攻)は2016年度 4 月に開講した.この時期 に心理学系の専攻を増設したのは,当然,公認心理師

(法)の誕生が射程に入っていたためである.ただし,

この場合,開講した2016年度と2017年度に RP 専攻に 入学した学生(以降,施行前学生)は,省令に則った 養成課程とは異なる(RP 専攻独自の)カリキュラム によって心理学を学修している.

こうした施行前学生に対しては,新たな国家資格が 誕生する際に特例措置が設けられる.つまり,施行前 学生では,履修済みの心理系科目をそれぞれに対応す る省令に定める科目へと読み替えることが認められる のである(29文科初第881号 障発0915第 9 号 平成29 年 9 月15日)

.彼らの場合,そのうえで大学院におい

ては省令に則ったカリキュラムを履修し(大学院入学 時は法の施行後),国家試験を受験することになる(公

認心理師法附則第 2 条 3 号)

RP 専攻の2016年度開講をめざす時点で,国家資格 化がなされる可能性は濃厚であったものの,そうなっ た場合にどのようなカリキュラムが敷かれるかについ てはまったくの未知数であった.けれども,心の支援 に関わる国家資格が誕生する以上,そこで求められる 教育内容はある程度想像もでき,また,その時点で先 行していた臨床心理士の養成カリキュラムが新しい国 家資格に踏襲される可能性も高かった.

われわれはそれらを踏まえながら表 6 の左列(2016 年度-2017年度入学生の科目)に示す心理学系科目を 軸としながら RP 専攻を開講した.先述の特例措置の 条件は,同じく表 6 の右列と中央列にかけてである.

これをみる限り,当初 RP 専攻が敷設した心理学系科 目は特例措置により必要とされる科目に概ね一致して いたことが伺える.

2016年度-2017年度入学生の科目 大学における必要な科目名(省令科目) 特例による履修条件

心理臨床・実践職能論 公認心理師の職責 履修を必要としない.

心理学概論

1 心理学概論

Ⅰ( 1 ~ 5 )については, 3 科目以上を履修する.

臨床心理学 2 臨床心理学概論

心理学研究法 3 心理学研究法

統計学 心理学統計法

心理学実験演習 5 心理学実験

認知心理学

6 知覚・認知心理学

Ⅱ( 6 ~12)については, 4 科目以上を履修する.

学習心理学 学習・言語心理学

人格心理学 8 感情・人格心理学

神経心理学 9 神経・生理心理学

社会心理学 10 社会・集団・家族心理学

生涯発達心理学 11 発達心理学

12 障害者・障害児心理学

13 心理アセスメント Ⅲ(13,14および23,24)については,2 科目以上を履修する.

ただし,24については施設の分野および時間数を問わない.

カウンセリング心理学 14 心理学的支援法 健康心理学

15 健康・医療心理学

Ⅳ(15~19)については, 2 科目以上を履修する.

ただし,15をⅤ(20または21)として履修した場合は,16か ら19のうち 2 科目以上を履修する.

精神障害者生活支援論 16 福祉心理学

教育心理学 17 教育・学校心理学

18 司法・犯罪心理学 産業心理学・カウンセリング特講 19 産業・組織心理学 解剖学・内科学

20 人体の構造と機能および疾病 Ⅴ(20または21)については, 1 科目以上を履修する.

なお,15を履修した場合は,20または21を履修したこととみ 精神医学 21 精神疾患とその治療 なす.

22 関係行政論 履修を必要としない.

「産業カウンセラー」心理面接演習

23 心理演習 Ⅲ(13,14および23,24)については,2 科目以上を履修する.

ただし,24については施設の分野および時間数を問わない.

臨床見学実習 24 心理実習

表 6  公認心理師法施行以前の RP 専攻入学者の大学における必要な科目の読み替え条件(省令の定める特例措置)

(8)

そして,2018年度からの入学生(以降,施行後学生)

のためには省令が定める必要科目,実習先,担当教員 等々をすべて整え,それらを事前に届け出ることで国

(公認心理師制度推進室)による確認を受けている.

同様に,大学院(心の健康科学コース)における養成 カリキュラムについてもすでに国の確認を得ている.

●公認心理師養成教育の課題 1

.養成課程について

このようにして RP 専攻は適切に公認心理師養成を 開始したが,今後しばらくはいくつかの課題もあるだ ろう.先述の通り,RP 専攻には施行前学生が在籍し ており,その一部は公認心理師を目指している.施行 前学生は特例措置によって公認心理師になるために大 学で必要な心理学系科目を履修していると読み替える ことができる.読み替えというとやや消極的な印象だ が,RP 専攻を立ち上げるにあたっては,その後の公 認心理師養成教育をイメージしながら科目を設定して いる.そのため,座学による理論学修では施行後学生 と明らかな違いはないと考えている.

課程上,施行前学生が施行後学生と大きく異なるの はいわゆる実習(「心理実習」)であろう.施行前学生 が実習に相当するとして読み替える科目は,彼らが本 学の PT-OT-ST 専攻と合同で受講した「臨床見学実 習(保育園 ・ 老人施設 ・ 障害を有する生徒のスポーツ 大会)」である.ちなみに,読み替えにおいては実習 の内容や実習時間について定めはない.保育園や老人 施設,スポーツ大会もそれぞれに意味のある実習だ が,心理に関する支援を展開する現場を経験する実習 というにはやや心細い.

それに対して,施行後学生の実習は先述の 5 分野に おける心理に関する支援についての実習である.それ でも,大学における実習は見学を主としたものであ り,その意味において施行前学生と施行後学生の実習 にどの程度の乖離があるか明らかではない.けれど も,施行前学生は医療分野での実習を経験しないま ま,大学院へ進学し,そこではじめて医療分野での実 習を経験するという点で不利を負っているおそれもあ る.我が校では,新潟リハビリテーションクリニック を医療分野での実習先としているため,その利点を最 大限吸収できるよう指導する必要があるだろう.

座学による学修に関する課題にもどるが,施行前学 生も施行後学生も国家試験への準備対策が大きな課題 となるだろう.他専攻(PT-OT-ST)では大学最終学 年の後半は国家試験対策としての教育が続く.一方,

公認心理師養成教育は大学院でもなされることが標準 的なため,大学時代における国家試験への現実味や危 機感が放置されやすいことが危惧される.

そのほか,国家試験の実施時期も問題となるかもし れない.公認心理師第 1 回試験は 9 月 9 日,第 2 回試 験は 8 月 4 日であった.このことは,PT-OT-ST など の国家試験は大学在籍中の受験であることに比較し て,公認心理師では大学院を修了して数ヶ月経てから の受験となることを示している.ちなみに,臨床心理 士の資格試験が大学院修了後の秋に実施されるのは,

修士論文の執筆と資格試験を両立させるためとされ る.しかしながら,大学院を修了し学校と直接の関係 がなくなっている時期の試験実施では,国家試験対策 上の指導にも弊害は大きいことが指摘されている.

これらに対しては,2019年10月25日(金)に開催さ れた社会保障審議会障害者部会(第95回)において,

第 1 回試験は公認心理師法の施行時期との兼ね合いに より2018年 9 月に実施したが,公認心理師カリキュラ ム等検討会における意見を踏まえ,受験希望者の便宜 を図るため,法第 7 条第 1 号及び第 2 号(区分A及び B)に該当する人間が受験できる最初の年(第 7 回試 験[2024年])には他の医療・福祉系の国家資格と同 様に, 2 月に試験を実施し 3 月の合格発表を経たうえ で 4 月からの勤務が可能となるよう,試験の実施時期 を変更することが明らかとなった.試験の実施時期を ずらしてゆくために,第 3 回試験以降,実施を約 1 ヶ 月ずつ前倒しすることとなった.

2

.公認心理師を目指さない学生のために

RP 専攻において公認心理師資格の取得は大きな目 標であり専攻としての存在意義ともいえる.しかしな がら,大学院までを視野に入れ長期的に学修計画を立 てることは,経済的な問題を含め必ずしも容易ではな いかもしれない.また,心理学系コースに入学を志望 する学生の特徴のひとつとして,自らが抱える心の課 題の体験を他者への支援に活かしたいという動機が少 なくないことが挙げられる.

それは活かされるべき動機であるが,この場合,前 提として自らの心の課題に対する解決やその方法が得 られていることがとても重要である.けれども,その 前提は難しいことでもある.自分なりの出口や指針を 見出すことのないまま支援者となるトレーニングを積 むことは,学修の継続自体が困難となりやすい.

学修のうえで当人の強いストレスとなりやすいもの が実習や演習である.RP 専攻ではそれらを考慮し,

(9)

公認心理師試験受験資格に必要な実習を必修科目とし ない課程を敷いている.つまり,公認心理師試験の受 験はしない選択肢もあり得る.大学において心理学を 知識 ・ 教養として学び,それを就職活動に活かす進路 である.専攻内では公認心理師を目指す流れを「大学 院進学プログラム」と呼ぶのに対して,就職 ・ 社会人 を目指す流れを「心理実践プログラム」と呼んでいる.

のちにも触れるが,公認心理師試験の受験資格が大 学院教育を標準とするため,大学入学者全員が公認心 理師を目指すことはむしろないといえる.RP 専攻を 卒業後に社会人となることを希望する学生も存在する なか,PT-OT-ST といった医療者のみを養成してきた 本学に生まれた RP 専攻は,一般大学と同様,独自に 就職活動を支援する必要に迫られている.

3

.大学院での公認心理師養成教育について

学部および大学院では学生の定員充足が喫緊の課題 である.RP 専攻は本学大学院の心の健康科学コース へ進学し,公認心理師を目指そうとする学生を一人で も多く排出することが求められる.けれども,RP 専 攻卒業後に一般就職を希望する学生がいることについ ては先に触れたとおりである.

そして,そのことは都市部大規模大学における公認 心理師養成課程においても同様に指摘されている.職 業としての公認心理師への期待度合いも無関係ではな いが,いずれの大学も入学者全員が公認心理師を目指 すとはいえず,どの程度の学生が大学院進学を希望す るかが問題となっている.

規模の大きい心理学系大学の定員は40名から60名で あるが,大学院の定員は規模が大きくとも20名程度で ある.そのため,一定数の学生が就職活動を希望した としても,公認心理師を希望する学生が母校大学院へ 入学できないおそれも予想されている.

今後の状況を注視しながら,都市部において母校大 学院への進学が叶わなかった学生に本学で学びを継続 してもらうことは検討に値するはずである.村上本校 はもちろんのこと,東京サテライト教室においても公 認心理師の大学院教育を担えることは理想である.し かしながら,サテライト教室は社会人学生に向けられ た大学院でありその実現へは課題も多い.

●おわりに

本学には2016年 4 月に RP 専攻が敷かれ,事実上,

公認心理師養成教育がはじまった.その年度の入学生 らが本学大学院へ進学したとすると,2022年 3 月に最

初の国家試験受験者が誕生する見通しである.

けれどもこの計算は 2 つの意味で必ずしも正しくな い.理由のひとつは,前述のとおり2018年よりいわゆ る現任者ほかに対する国家試験が実施されており,

RP 専攻に所属する教員および省令科目担当の非常勤 講師も,現任者(法附則第 2 条第 2 項)として 1 名,

法の施行前に大学院で必要な科目を修めて修了した者

(法附則第 2 条第 1 項第 1 号)として 2 名が試験を受 験し資格を得ているからである.

もう一つとしては,RP 専攻は2016年度 4 月にはじ めての 1 年次生が入学した一方で,2017年度 4 月に数 名の 3 年次生となる転専攻学生を迎えたことに関連す る.つまり,その 3 年次転専攻生は今年(2019年)の 3 月に大学を卒業したが,その一部は公認心理師を目 指し同年 4 月より本学大学院リハビリテーション研究 科心の健康科学コース(公認心理師課程)へ進学して いる.結果,その大学院生が順当に修了することに よって,2021年に学生として初の国家試験受験者が誕 生するからである.

ちなみに,RP 専攻の初入学者が大学院へ進学し国 家試験を受験する予定となる2022年は,現任者にとっ て最後の受験機会となる.そして,省令に則った課程

(2018年度以降)による,最初の学生が大学院課程を 経て国家試験を受験するのは,2024年の第 7 回公認心 理師試験の見込みである.

●参照資料

1 )第 1 回公認心理師試験(平成30年 9 月 9 日及び12月16日実 施分)の概要,https://www.mhlw.go.jp/content/12205000/

000475478.pdf,2019年 8 月20日閲覧.および,第 2 回公認 心理師試験(令和元年 8 月 4 日実施)合格者の内訳,http://

shinri-kenshu.jp/wp-content/uploads/2019/09/mmd_

happyou003.pdf.2019年 9 月13日閲覧.

2 )第 1 回公認心理師試験(平成30年 9 月 9 日実施分)午前問 題,http://shinri-kenshu.jp/wp-content/uploads/2018/11/

午前問題 .pdf 午後問題,http://shinri-kenshu.jp/wp-content/

uploads/2018/11/ 午後問題 .pdf.2019年 8 月13日閲覧.

3 )第 1 回公認心理師試験(平成30年12月16日実施分)午前問 題,http://shinri-kenshu.jp/wp-content/uploads/2019/01/

午 前 問 題 .pdf. 午 後 問 題,http://shinri-kenshu.jp/wp- content/uploads/2019/01/ 午 後 問 題 .pdf.2019年9月15日 閲 覧

4 )第 2 回公認心理師試験(令和元年 8 月 4 日実施)午前問題,

http://shinri-kenshu.jp/wp-content/uploads/2019/09/mmd_

happyou005.pdf. 午 後 問 題,http://shinri-kenshu.jp/wp-

(10)

content/uploads/2019/09/mmd_happyou006.pdf.2019年9月 15日閲覧.

5 )公認心理師の都道府県別登録者数2019年度

 http://shinri-kenshu.jp/wp-content/uploads/2017/10/

number_of_registered.pdf.2019年 8 月20日閲覧.

参照

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