トピックス
「日本一の教育相談体制」の実現を目指して
指導2課
1 はじめに
児童生徒のいじめの問題や不登校の解消等に向 けた取組を強化していくことは、われわれ教育に 携わるものにとって喫緊の課題となっている。さ いたま市教育委員会では、以前より、「日本一の 教育相談体制」の実現を目指し、様々な取組を行っ てきた。
そこで、今後、新規・拡充に向け取り組む事業 等を中心に紹介する。
2 「人」の配置の充実
さいたま市では、心理の専門家であるスクール カウンセラーの配置を拡充する予定である。実現 すると、市立中・特別支援学校は、1校に1人体制、
市立小・高等学校については2校に1人体制とな る。
また、複雑化・多様化する子どもの状況への対 応を強化するため、福祉の専門家である「スクー ルソーシャルワーカー」を教育相談室に新たに配 置し、現在配置している精神保健福祉士と連携し ながら、学校支援を行っていく体制を整備中であ る。
さらに、学校内の相談窓口として全ての市立中 学校に配置しているさわやか相談員が、スクール カウンセラーやスクールソーシャルワーカー等と の連携をより強化することで、学校と心理や福祉 の専門家等が一つのチームとして児童生徒等への 支援ができるよう、更なる校内の教育相談体制の 充実を目指す。
関係機関との連携についても、児童生徒の抱え る様々な課題に対し、学校、教育委員会、警察、
福祉、医療等が連携して、ケースに応じた最も適 切な支援ができるよう設置した、「子どもサポー トネットワーク」の充実を通して、より一層強化 していく。
3 教育相談室・適応指導教室の 新設、不登校支援体制の充実
平成28年1月4日、浦和美園駅東口駅前複合 公共施設3階に、美園教育相談室・適応指導教室
「かけはし」が開設した。
施設は、1階にコミュニティセンターと美園支 所、2階に美園図書館が併設された複合公共施設 となっており、地域の住民の憩いの場として、ま た、地域の防災の拠点としても活用されることが 期待されている。
美園教育相談室では、市立の他の教育相談室と 同様に児童生徒・保護者の学校生活に係る不安や 悩み、また、就学前の児童のことばの相談などを 専門の相談員が面接相談、電話相談で受け付ける。
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ȈȔȃǯǹ【浦和美園駅東口駅前複合公共施設】
適応指導教室「かけはし」では、様々な理由か ら学校に登校することが困難な児童生徒に対し て、指導・支援を行っていく。この「かけはし」
という名称には、適応指導教室に通う児童生徒や その保護者と学校双方の関係をつなぐ施設とし て、また、様々な関係機関とも連携を図り支援を していきたいという思いを込めた。
美園教育相談室・適応指導教室「かけはし」の 開室によって、市立の教育相談室・適応指導教室 は6か所となる。
現在、この6か所の教育相談室を核とした不登 校支援体制についても整備を進めているところで ある。教育相談室ごとに支援を行う学校を定め、
各教育相談室の相談員等が、学校に出向き、不登 校児童生徒の状態を詳細に調査する、「アウトリー チ型の支援体制」を構築していく。さらに、調査 結果をもとに、個に応じた支援を行うことで、不 登校の解消に向け取り組む。
4 電話相談窓口の充実
さいたま市では、「いじめ防止対策推進法」や「さ いたま市いじめ防止対策推進条例」に基づき、心 理の専門家であるスクールカウンセラーの配置、
「さいたま市子ども会議」や「いじめ防止シンポ ジウム」の開催等、様々な取組を行ってきた。い じめに悩む児童生徒や保護者が24時間悩みを相 談できるようにするための電話相談窓口の開設も 重要な取組の中の一つであり、いじめの早期発見、
早期対応に役立っている。
川崎市において中学生が被害者となる痛ましい 事件が発生したことを踏まえ、国は、いじめに限 らず児童生徒のSOSを社会全体で受け止める趣 旨を明確にするため、「24時間いじめ相談ダイ ヤル」を「24時間子供SOSダイヤル」に改めた。
この動きを踏まえ、本市においても、平成27 年7月より、今までの「さいたま市24時間いじ め相談窓口」を「さいたま市24時間子どもSO S窓口」に変更した。さらに、現在、この電話相 談窓口のフリーダイヤル化に向け準備を進めてい る。
5 おわりに
これまでの紹介に加え、更なる充実を図る取組 について、最後に触れる。
教職員が自殺の危機にある児童生徒を早期に発 見し、適切に対応するための知識とスキルを身に 付ける「ゲートキーパー研修」の小学校教員への 実施を進めていく。
また、相談することの大切さや相談のスキル、
悩みやストレスへの対処方法などを学ぶ「『いの ちの支え合い』を学ぶ授業」を、全ての市立小・
中学校おいて、1学期中の実施を徹底していく。
今後も、児童生徒のいじめの問題や不登校の解 消等に向け、児童生徒一人ひとりの心に寄り添っ た支援ができるよう、「日本一の教育相談体制」
の実現に向け、邁進していきたい。
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【教育相談室での相談風景】
【適応指導教室での学習風景】