全国沿岸 にお ける長周期波の周波数別年 内変動特性
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(2) 全 国沿岸 に おけ る長 周期 波 の周波 数別 年内 変動特 性 (橋 本 ら,2002).ま. た,波 高 の 変 動 に は1年 や 半 年 の周. 期 が 見 られ る が,こ. れ ら の長 周 期 変 動 成 分 を,7日. 197. 結 果 を 図‑3に 示 す.. 間の. 移 動 平 均 を元 の デ ー タか ら差 し引 くこ と に よ って 除 去 し た.移 動 平 均 の 期 間 を7日 間 と した の は,本 研 究 で は数 日 まで の周 期 変 動 に注 目 して い る た め で あ る. この2時 間 毎 の 時 系 列 の うち,4時 用 い た の で,デ. 間 毎 の2048デ ー タを. ー タ長 は約341日 で あ る.結 果 を 図‑2に. 示 す.波 高 は対 数 を 取 って用 い て い る の で,縦 軸 は無 次 元 で 表 示 して あ る.. 図‑3. 長 周期 波高(30〜60s)の. 自己相 関係 数(2005年). (太線 は平 均値 を示 す). こ の図 に は,太 平 洋 側,日. 本 海 側 の全 地 点 の 分 を重 ね. て 描 い て あ る が,太 平 洋 側 の 方 が 地 点 間 の 変 動 が 大 きい こ とが 分 か る.他 の 成 分 波 高 につ い て も解 析 を 行 った. 全 地 点 の平 均 値 と標 準 偏 差 を 図‑4に 示 す. 平 均 値 は 日本 海 側 の方 が や や 早 め に減 衰 す るが,概 同 じで あ る.標 準 偏 差 は,600s以 の 方 が大 きい が,600s以. ね. 下 の成 分 で は太 平 洋 側. 上 の成 分 で は,両 海 域 と もほ ぼ. 同 じで あ る. いず れ の 成 分 波 高 で も,ラ グ(時 間)の 経 過 と と も に 相 関 係 数 は1か ら小 さ くな り,約30時 こ こで は,仲 井 ・橋 本(2008)に. 間 後 に は0と な る.. 倣 って,相. 関 係 数 を0. 時 間 か ら30時 間 ま で積 分 し,そ れ を長 周 期 波 の平 均 継 続 時 間 と し た.平 均 継 続 時 間 は,積 分 した 面 積 を 高 さ1の 図‑2. 長 周期 波高 の変 化特 性(2005年). 長 方 形 に 置 き換 え た場 合 の 横 の長 さ に 相 当 す る もの で, 長 周 期 波 高 が 高 い場 合 も低 い場 合 も含 め て,波 高 が そ の. 3地 点 と も100〜300時 れ るが,600s以. 間 程 度 の 周 期 を持 っ 変 動 が 見 ら. 上 の成 分 と他 の成 分 と は ピー クの 出現 特. 何 時 間 後 まで の波 高 と関 係 して い るか を 示 す 指 標 で あ る. 長 周 期 波 の 各 成 分 別,海 域 別,地. 点 別 に平 均 継 続 時 間. 性 に違 いが あ る.即 ち,他 の 成 分 で 見 られ る ピ ー ク の 中. を計 算 した 結 果 を 図‑5に 示 す.こ. に は,600s以. は細 島 か ら各 観 測 地 点 まで の距 離,日. 上 の成 分 で は必 ず し も明 瞭 で な い も の が あ. る. 次 に,同. の 図 で は,太 平 洋 側 で 本 海 側 で は,玄 界. 灘 か ら各 観 測 地 点 まで の 距 離 を横 軸 に取 って あ る. じ2時 間 毎 の1年 分 の デ ー タを 用 い て,長. 期 波 高 の 自 己 相 関 解 析 を行 っ た.30〜60sの. 周. 成分波 高の. 周 期 が 長 い成 分 ほ ど平 均 継 続 時 間 が 短 い.ま た,い ず れ の 成 分 も,東(北)に. 行 くほ ど平 均 継 続 時 間 が 短 くな.
(3) 198. 海. 図‑4. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). 太 平洋側 と日本海 側 にお ける長周 期波 高 の 自己相関 係数 の平均 値 と標準 偏差.
(4) 全 国沿 岸 にお け る長 周期波 の周 波数 別年 内変動 特性. 図‑5. 太 平洋 側 と 日本海 側 にお け る長 周期 波 の平 均継 続 時間(い ずれ の図 で も,横 軸 の右 は 東(北)に. 位置 す る地 点 で ある.). 199.
(5) 200. 海. って い るが,そ. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). の 傾 向 は太 平 洋 側 の方 が顕 著 で あ る.仲. 井 ・橋 本(2008)は. 東 日本 の 観測 地 点 の デー タのみ を 使 っ. て解 析 し,同 様 の 結 果 を得 て い る. 4. 600s以 上 の 成 分 波 高 が 発 達 した 例 他 の 成 分 と特 性 が 異 な る600s以 上 の 長 周 期 波 高 が 発 達 した 事 例 の解 析 を 行 っ た.2004年11月17日. 〜19日 の期 間. を対 象 に して,波 浮 と十 勝 に お け る30〜60s,600s以. 上. の成 分 波 高 と そ の 比,有 義 波 高 と有 義 波 周 期 の 時 系 列 を 図‑6に 示 す.図. 中 で,H(30‑60),H(600‑)は. れ,30〜60s,600s以. それ ぞ. 図‑7. 地 上天気 図(2004年11月18日,19日9時). 上 の成 分 波 高 を示 す. あ る. 5. 結 論 本 研 究 の主 要 な結 論 は 以 下 の 通 りで あ る.. a). 長 周 期 成 分 波 高 に は,100〜300時. 間 程 度 の周 期 を 持. っ 変 動 が 見 られ る.他 の 成 分 で 見 られ る ピー ク の 中 に は,600s以. 上 の 成 分 で は必 ず し も明 瞭 で な い もの. が あ る. b). 長 周 期 波 高 の 自 己相 関 係 数 の地 点 平 均 値 は,日 本 海 側 の方 が 太 平 洋 側 よ り もや や 早 め に 減 衰 す る が,概 ね 同 じで あ る.標 準 偏 差 は,600s以 平 洋 側 の 方 が 大 きい が,600s以. 下 の成分で は太. 上 の成 分 で は,両 海. 域 と もほ ぼ 同 じで あ る. c). 自 己相 関 係 数 か ら求 め た 平 均 継 続 時 間 は,周 期 が長 い 成 分 ほ ど短 い.ま た,太 平 洋 側,日 れ で も,東(北)に. 本海側 のいず. 行 く ほ ど短 くな る.そ の 傾 向 は. 太 平 洋 側 の方 が 顕 著 で あ る. d). 2004年11月17〜19日. の擾 乱 で は,地 点 に よ って,長. 周 期 波 の 全 成 分 が 発 達 す る場 合 と,600s以. 上の成分. の み が 発 達 す る場 合 が あ る.前 者 の場 合,有. 義波高. も発 達 して い る.. 謝 辞:本 図‑6. 長 周期 波 と波浪 の経 時変 化(2004年11月17日. 〜. 19日;波 浮,十 勝). で は,有 義 波 高 の 発 達 と 時 期 を 同 じ く して 長 周 期 波 の全 成 分 が 増 大 して い る.し か し,低 気 圧 か ら遠 く離 れ た十 周 期 波 で もH(600‑)の み. が増 大 して い る.ま た 日本 海 側 の 多 くの地 点 で も十 勝 と 同様 の 傾 向 を 示 す(図. 省 略).こ. れ は,波. 浪 と関 係 しな. い600s以 上 の長 周 期 波 発 生 の 事 例 で あ り,気 象 変 動 が 原 因 で あ る可 能 性 が あ る.今 後,600s以 上 の 成 分 波 高 と気 象 要 素(風,気. 圧 等)の. こ. に感 謝 す る次 第 で あ る.. この 期 間 に は,本 州 南 岸 を低 気 圧 が 通 過 し(図‑7),波 浮. 勝 で は有 義 波 高 は変 化 せ ず,長. 研 究 を実 施 す る に 際 して は,独 立 行 政 法 人 港 湾. 空 港 技 術 研 究 所 か ら波 浪 観 測 資 料 を ご提 供 頂 い た.こ. 変 動 の対 応 を 詳 し く調 べ る必 要 が. 参. 考. 文. 献. 青 木伸 一 (2002): 沿 岸長 周 期 波 の発 生 と伝 播特 性 に関 す る 研究, 海 洋 開発論 文集, 第18巻, pp.155‑160. 石原弘一・ 岩 渕哲治 ・仲井圭 二 ・坂井紀之 ・灘岡和夫 (2002): 東 日本 沿岸 域 にお け る長 周 期波 の広 域 的 出現特 性, 海 岸 工学 論文 集, 第49巻, pp.236‑240. 橋本典 明 ・川 口浩二 ・永井紀 彦 ・柴木秀之 ・鈴 山勝之 (2002): 気象 ・波 浪 相関 図 に基 づ く我が 国沿 岸波 浪 の 出現特 性解 析, 海岸 工学論 文集, 第49巻, pp.221‑225. 仲井 圭 二 ・橋 本 典 明 (2008):長 周 期 波 の周 波 数成 分 別 特性 の違 い (東 日本 沿岸域), 海洋 開発論 文集, 第24巻, pp.423‑ 428..
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